JPH06144810A - アゾジスルフォネートイオンの合成方法 - Google Patents

アゾジスルフォネートイオンの合成方法

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JPH06144810A
JPH06144810A JP4212284A JP21228492A JPH06144810A JP H06144810 A JPH06144810 A JP H06144810A JP 4212284 A JP4212284 A JP 4212284A JP 21228492 A JP21228492 A JP 21228492A JP H06144810 A JPH06144810 A JP H06144810A
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JP
Japan
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ion
azodisulfonate
metal
electrolysis
electrode
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Application number
JP4212284A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Chiba
和幸 千葉
Tsukasa Oguma
司 小熊
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】陽極に、その溶解反応の標準電極電位が標準水
素電極に対して0.8V以上の金属を用いてスルファミ
ン酸イオンを電解酸化しアゾジスルフォネートイオンを
製造する方法。 【効果】この方法は電解副生成物がなくアゾジスルフォ
ネートイオンを再現性良く電解合成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不溶解性電極を用いた
電解酸化反応によるアゾジスルフォネートイオンの合成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アゾジスルフォネートイオンは、化学合
成あるいは電解合成により得ることができる。化学合成
の方法としては、例えば、ヒドラジドビス(硫酸)ピリ
ジニウムを冷却した後、次亜塩素酸ナトリウム及び水酸
化ナトリウムのスラリーを冷却しながら攪拌混合し、次
いで塩化カリウムの冷飽和溶液をこれに加えて、カリウ
ムアゾジスルフォネートとして分離する方法、又、電解
合成法としては、不溶解性電極を用い、スルファミン酸
イオンを電解酸化してアゾジスルフォネートイオンを合
成する方法(下記反応式参照)がある(日本化学会編
新実験化学講座8巻 無機化合物の合成[II]538
ページ)。 2NHSO → (NSO +4H+4
上記した化学合成法は、次亜塩素酸ナトリウムおよび水
酸化ナトリウムなど、取扱いに比較的危険な薬品を使用
したり、原料のヒドラジドビス(硫酸)ピリジニウムの
水に対する溶解度が小さいために反応効率が悪い。更に
反応の際の温度制御が非常に困難であるなどの問題点が
ある。又、不溶解性電極を用いる電解合成法において
は、副反応として溶媒、特に水の酸化反応が競争反応と
して生じるため、電極表面近傍における急激なpHの変
化、及びそれによる電極自体の溶解や反応、又はインタ
カレーションなどに代表される電解副生成物と電極との
反応などが生じ、その再現性が乏しいだけでなく、予期
しない副反応生成物が生じるなどの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、再現性があり、しかもアゾジスルフォ
ネートイオン以外の電解酸化副生成物がほとんどない電
解酸化反応によるアゾジスルフォネートイオンの合成方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を行った結果、スルファミ
ン酸イオンを電解酸化する際の電極の材質を選定するこ
とにより問題点を解決できることを見出し本発明を完成
するに至った。即ち本発明は、スルファミン酸イオンの
電解酸化によるアゾジスルフォネートイオンの合成方法
において、陽極に、その溶解反応の標準電極電位が標準
水素電極に対して0.8V以上の金属を用いることを特
徴とする合成方法に関するものである。以下、本発明を
さらに詳細に説明する。
【0005】本発明に用いる陽極の金属材質としては、
その金属の溶解反応における標準電極電位が標準水素電
極に対して0.8V以上である金属であればとくに限定
されるものではなく、金、白金、パラジウムなどを例示
することができる。さらに標準電極電位が標準水素電極
に対して0.8V以上である金属を主成分とする合金を
用いても何等差支えない。例えば、金と白金からなる合
金、金とパラジウムからなる合金、白金とパラジウムか
らなる合金などを例示することができる。
【0006】ここで用いる電極の形状としては薄板状、
ロッド状、メッシュ状、粒状など特に限定されるもので
はないが、その効率および取扱いの容易さなどから薄板
状およびメッシュ状であることが望ましい。またその大
きさは、電解槽の大きさなどから任意に決定することが
できる。又、本発明で用いる陰極の材質は、通常用いら
れる白金、ニッケルなどで良い。
【0007】本発明で、溶解反応の標準電極電位が標準
水素電極に対して0.8V未満である金属を用いた場合
には、アゾジスルフォネートイオンの合成反応よりも、
金属の溶解反応が優先して起こること、更に金属の表面
状態のわずかな違いにより、電流効率の低下、再現性の
低下、溶解反応により生成する金属イオンの混入が生ず
る。又、金属以外の材質のものを陽極として用いた場合
には、例えば炭素電極では副反応により生成した酸素分
子や電解液中に含まれるハロゲンイオンなどのインター
カレーションにより炭素が侵されることがある。
【0008】又、例えば金属酸化物電極を用いた場合に
は電解液の電解反応に伴う局部的なpHの変化により、
金属酸化物電極自体が溶解してしまうことがある。更
に、半導体電極を用いた場合にも再現性に問題がある場
合が多い。
【0009】本発明の電解液組成は、導電性を付与する
ために、副反応の起こりにくい電気化学的に安定な支持
電解質を電解液に適当量添加したものでも良いが、本発
明で電解の対象となるスルファミン酸塩は基本的に強電
解質であるため、何等かの目的があるとき以外は、スル
ファミン酸塩を溶媒に溶解させるだけでよい。ここで用
いる溶媒としてはスルファミン酸塩の溶解度が大きい水
を用いることが望ましいが、電解合成されたアゾジスル
フォネートイオンの溶解度が小さいものが望ましいの
で、適当な混合溶媒を用いても何等差支えない。
【0010】電解液のスルファミン酸塩の濃度は特に限
定されるものではないが、電解液の導電性付与及びスル
ファミン酸イオンが原料であることなどを考慮すると
0.01mol/l以上であることが望ましい。スルフ
ァミン酸イオンの対イオンとしては、水素イオン、アル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イ
オン、4級アンモニウムイオンなどを例示することがで
きるが、陰極においては還元反応が起きているので、還
元反応及びスルファミン酸の酸化反応に於いて悪影響を
与えることが小さい水素イオン、アルカリ金属イオン、
アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン等を用いるこ
とが望ましい。特にカリウムイオンを対イオンとして用
いると、カリウムアゾジスルフォネートの沈殿として得
ることができる。又、アゾジスルフォネートイオンの存
在は紫外吸収スペクトルを測定することにより確認する
ことができる。
【0011】本発明での電解反応は、直流電源を用いた
2電極式、基準電極を用いた3電極式、あるいは対イオ
ンの種類によっては交流を用いて電解することができる
が、反応の制御の容易さから直流法により電解を実施す
ることが望ましい。電解法としては、溶液抵抗、電極間
距離などにも依存するが、水の電解反応の過電圧を考慮
すると、2V以上の定電圧電解を用いることが望まし
い。定電流電解による電解法を用いることも可能である
が設定電流密度が小さすぎると、水の電解反応が優先し
て起き、アゾジスルフォネートイオンの生成効率が著し
く低下する可能性がある。また、アゾジスルフォネート
イオンは60℃以上では加速度的にその分解反応が進行
するため、設定電流密度が大きすぎるとジュール熱発生
のために電解液の温度が高くなり、その制御が困難にな
る。このため、電解液の温度は室温あるいはそれ以下で
あることが望ましい。電解液の攪拌はとくに限定される
ものではなく必要に応じて行うことができる。
【0012】
【実施例】本発明を更に詳細に説明するために以下に実
施例をあげるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない. 実施例1 陽極に薄板上の金を用い、濃度1mol/lのスルファ
ミン酸水溶液中で3Vの定電圧電解を行った。電解液温
度は室温とし、マグネチックスターラーを用いて電解液
を攪拌した。陰極は電極表面積を大きくとることのでき
る白金メッシュを用いた。適当な時間ごとに電解液を少
量採取し、245nmの吸光度を測定した。結果を図1
に示す。電解の進行と共に245nmの吸光度は増大
し、アゾジスルフォネートイオンが合成されていること
が確認された。
【0013】実施例2 陽極にメッシュ状の白金を、陰極に薄板上のニッケルを
用い、濃度0.2mol/lのスルファミン酸ニッケル
水溶液中で、5Vの定電圧電解を行った以外は実施例1
と同様に行った。電解の進行と共に245nmの吸光度
は増大し、アゾジスルフォネートイオンが合成されてい
ることが確認された。
【0014】実施例3 陽極にロッド状のパラジウムを用い、電解液温度を5℃
とした以外は実施例1と同様に行った。電解の進行と共
に245nmの吸光度は増大し、アゾジスルフォネート
イオンが合成されていることが確認された。
【0015】実施例4 陽極にメッシュ状の67%の金および33%の白金から
なる合金を用い、電解液として濃度1.0mol/lの
スルファミン酸カリウムを用いた。これに、飽和塩化カ
リウム電極を基準電極とし、2Vの定電圧電解を行っ
た。電解の進行と共に黄色の沈殿が生じた。
【0016】実施例5 陽極に薄板上の5%の金および95%のパラジウムから
なる合金を用い、電解液としてスルファミン酸マグネシ
ウムを用いた以外は実施例1と同様に電解を行った。電
解の進行と共に245nmの吸光度は増大し、アゾジス
ルフォネートイオンが合成されていることが確認され
た。
【0017】実施例6 陽極に薄板状の95%の金および5%のパラジウムから
なる合金を用いた以外は実施例1と同様に電解を行っ
た。電解の進行と共に245nmの吸光度は増大し、ア
ゾジスルフォネートイオンが合成されていることが確認
された。
【0018】比較例1 陽極に薄板上の銅を用いた以外は実施例1と同様に電解
を行った。電解の進行と共に電解液が青色に変化した
が、アゾジスルフォネートイオンはほとんど合成されな
かった。
【0019】比較例2 陽極に薄板上の炭素を用いた以外は実施例1と同様に電
解を行った。電解の進行と共に炭素粒子が電解液中に浮
遊した。また、アゾジスルフォネートイオンはほとんど
合成されなかった。
【0020】比較例3 陽極に薄板上のニッケルを用いた以外は実施例1と同様
に電解を行った。電解の進行と共に、わずかに緑色に着
色し245nmの吸光度は増大し、アゾジスルフォネー
トイオンが合成されていることが確認されたが、繰り返
し電解を行った結果アゾジスルフォネートイオンがほと
んど生成しない場合があり反応の再現性はなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法は、電解副生成物もほとん
どなくアゾジスルフォネートイオンを再現性良く電解合
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例での電解時間と245nmの吸
光度の関係を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スルファミン酸イオンの電解酸化によるア
    ゾジスルフォネートイオンの合成方法において、陽極
    に、その溶解反応の標準電極電位が標準水素電極に対し
    て0.8V以上の金属を用いることを特徴とする合成方
    法。
  2. 【請求項2】陽極に、その溶解反応の標準電極電位が標
    準水素電極に対して0.8V以上の金属を主成分とする
    合金を用いる請求項1記載の合成方法。
JP4212284A 1992-07-17 1992-07-17 アゾジスルフォネートイオンの合成方法 Pending JPH06144810A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090049933A1 (en) * 2005-07-01 2009-02-26 Biomerieux Automatic pipetting device for ensuring the traceability of a performed analysis

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20090049933A1 (en) * 2005-07-01 2009-02-26 Biomerieux Automatic pipetting device for ensuring the traceability of a performed analysis

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