JPH06144163A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH06144163A
JPH06144163A JP4293317A JP29331792A JPH06144163A JP H06144163 A JPH06144163 A JP H06144163A JP 4293317 A JP4293317 A JP 4293317A JP 29331792 A JP29331792 A JP 29331792A JP H06144163 A JPH06144163 A JP H06144163A
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JP
Japan
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temperature
air
window glass
heating
vehicle
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JP4293317A
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English (en)
Inventor
Koichi Saka
鉱一 坂
Koji Nonoyama
浩司 野々山
Tadashi Suzuki
鈴木  忠
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防曇運転を行う際、室内温度が低い時は、防
曇機能で暖房を行い、室内温度が高い時は、エネルギー
消費を抑えて防曇を行う。 【構成】 制御装置47は、結露センサが窓ガラス60
の結露を検出すると、室内温度が所定値より低い場合で
は、デフロスタ運転を行い、デフロスタ吹出口12より
温風を吹き出させる。すると、温風が窓ガラス60を加
熱した後、車室内を加熱し、暖房を助ける。つまり、防
曇機能で暖房を助ける。また、室内温度が所定値より高
い場合では、透明電導性薄膜61を通電する電熱運転を
行う。透明電導性薄膜61が通電されると窓ガラス60
を直接加熱し、低い消費電力および低騒音で防曇を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窓ガラスの曇りを防ぐ
車両用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】窓ガラスの曇りを防ぐ技術として、特開
昭64−90847号公報に開示される技術が知られて
いる。この技術は、窓ガラスに曇りが発生した場合はデ
フロスタを作動させて曇りを除去し、曇りの除去後はデ
フロスタの作動を停止するとともに、窓ガラスに形成し
た透明電導性薄膜を通電して曇りが再度発生しないよう
に防ぐものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、透明電導性
薄膜を通電して曇りを防ぐ電熱運転は、直接透明電導性
薄膜が窓ガラスを温めるため、デフロスタ運転に比較し
て少ないエネルギー消費で防曇を行うことができるが、
デフロスタ運転とは異なり、車室内の空気を温めること
ができない。このため、車室内の温度が低い時は、暖房
の立ち上がりが、デフロスタ運転による防曇に比較して
遅く、乗員の快適感を損なう不具合を有していた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、車室内の温度が低いときは、防曇
を行う機能によって暖房を同時に行い、車室内の温度が
高いときは、エネルギー消費を抑えて防曇を行うことの
できる車両用空気調和装置の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用空気調和
装置は、少なくとも窓ガラスに向けて空気を吹き出すデ
フロスタ吹出口を備えたダクトと、このダクトにおいて
少なくとも前記デフロスタ吹出口から前記窓ガラスへ吹
き出す空気流を生じさせる送風機と、前記ダクトに配置
され、通過する空気を加熱する加熱手段と、前記窓ガラ
スに設けられ、通電を受けて窓ガラスを加熱する透明電
導性薄膜と、車室内の温度情報を検出する温度情報検出
手段を備え、この温度情報検出手段によって検出された
温度情報に基づき、車室内温度が低いと判断されると、
前記送風機と前記加熱手段を作動させて、温風を前記デ
フロスタ吹出口より吹き出させるデフロスタ運転を行
い、また前記温度情報に基づき、車室内温度が高いと判
断されると、前記透明電導性薄膜を通電する電熱運転を
行うように制御する制御装置とを備える技術的手段を採
用した。
【0006】
【発明の作用】防曇を行う場合、制御装置は、車室内の
温度情報に基づき、車室内の温度が低いと判断するとデ
フロスタ運転を行う。つまり、制御装置が送風機を作動
させるとともに、加熱手段を作動させ、温風をデフロス
タ吹出口から窓ガラスへ向けて吹き出させる。窓ガラス
へ吹き出された温風は、窓ガラスを加熱した後、車室内
を加熱する。この結果、防曇機能によって暖房が行われ
る。逆に、制御装置が、車室内の温度情報に基づき、車
室内の温度が高いと判断すると電熱運転を行う。つま
り、透明導電性薄膜が通電される。すると、透明導電性
薄膜が窓ガラスを直接加熱し、防曇のみを行う。
【0007】
【発明の効果】本発明の車両用空気調和装置は、上記の
作用で示したように、車室内温度が低いときは防曇を行
うことによって車室内が加熱されて乗員に快適感を与
え、車室内温度が高いときはエネルギー消費および送風
機や空気流による騒音を抑えて防曇を行うことができ
る。
【0008】
【実施例】次に、本発明の車両用空気調和装置を、図に
示す一実施例に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図1は空気調和装置の概略構成図であ
る。本実施例の車両用空気調和装置1は、例えば電気自
動車に搭載されるもので、室内へ向けて空気を送る空気
通路をなすダクト2を備える。このダクト2の一端に
は、ダクト2内において室内へ向かう空気流を生じさせ
る第1送風機3、第2送風機4が接続されている。第1
送風機3は、吸入吸気を内気か外気に切り替える内外気
切替手段5を備える。この内外気切替手段5は、内気を
導入する内気導入口6と、外気を導入する外気導入口7
とを備える。そして、内外気切替手段5は、内外気切替
ダンパ8を備え、この内外気切替ダンパ8により、第1
送風機3が吸引する空気を内気と外気とで切り替えるこ
とができる。また、第2送風機4は、常に内気のみを吸
引するもので、内気を導入する内気導入口9を備える。
【0009】ダクト2の他端には、ダクト2内を通過し
た空気を室内の各部へ向けて吹き出す吹出口が形成され
ている。この吹出口は、室内前部の中央より、乗員の上
半身へ向けて主に冷風を吹き出すセンタフェイス吹出口
10と、室内前部の両脇より、乗員の上半身あるいはサ
イドの窓ガラスへ向けて主に冷風を吹き出すサイドフェ
イス吹出口11と、フロントの窓ガラス60へ向けて主
に温風を吹き出すデフロスタ吹出口12と、乗員の足元
へ向けて主に温風を吹き出すフット吹出口13とからな
る。そして、ダクト2内には、サイドフェイス吹出口1
1を除く他の吹出口へ通じる空気通路に、各吹出口への
空気流を制御するセンタフェイスダンパ14、デフロス
タダンパ16、およびフットダンパ17が設けられてい
る。
【0010】ダクト2内の上流には、ダクト2内を流れ
る空気を冷却する冷却手段18が配置されるとともに、
その下流にダクト2内を流れる空気を加熱する加熱手段
19が配置されている。ダクト2内には、冷却手段18
を迂回する冷却バイパス通路20を備えるとともに、加
熱手段19を迂回する加熱バイパス通路21を備える。
これによって、ダクト2内には、冷却手段18のみを通
過する第1流路22と、冷却手段18と加熱手段19の
両方を通過する第2流路23と、加熱手段19のみを通
過する第3流路24が形成可能となる。なお、加熱バイ
パス通路21には、加熱バイパス通路21の開閉を行う
クールダンパ25が設けられており、このクールダンパ
25により加熱バイパス通路21を閉じることにより、
冷却手段18を通過した空気は全て加熱手段19を通過
する。
【0011】また、ダクト2内の冷却手段18の上流に
は、第1送風機3の吹き出す空気と、第2送風機4の吹
き出す空気とを分けて冷却手段18を通過させるための
第1仕切壁26が設けられている。また、冷却手段18
の下流には、冷却手段18を通過した空気と、冷却手段
18を通過せずに加熱手段19のみを通過する空気とを
分ける第2仕切壁27が設けられている。なお、加熱手
段19は、第2仕切壁27を貫通した状態でダクト2内
に配置される。また、第2仕切壁27の下流には、デフ
ロスタモード時に、加熱手段19のみを通過した空気を
デフロスタ吹出口12へ導くためのデフモード開口28
が設けられている。このデフモード開口28には、この
デフモード開口28の開閉を行うデフモードダンパ29
が設けられ、使用者によってデフロスタモードが選択さ
れた際に、デフモード開口28を開くように設けられて
いる。
【0012】フロントの窓ガラス60の内面(車室内側
の面)あるいは、合わせガラスを構成する2枚のガラス
の間の面には、透明で通電を受けると発熱する薄い透明
電導性薄膜61が窓ガラス60のほぼ全面に亘って形成
されている。この透明電導性薄膜61は、窓ガラス60
の両側に電極62を備え、この電極62を介して透明電
導性薄膜61を通電することにより窓ガラス60を直接
加熱して、窓ガラス60の曇りを防ぐものである。この
透明導電性薄膜61への供給電力は、図9、図11に示
す通りである。
【0013】本実施例の冷却手段18は、冷凍サイクル
32の冷媒蒸発器で、本実施例の加熱手段19は、冷凍
サイクル32の冷媒凝縮器である。本実施例に採用され
る冷凍サイクル32の一例を、図2の冷媒回路図に示
す。本実施例の冷凍サイクル32は、アキュムレータサ
イクルで、冷媒蒸発器(冷却手段18)、冷媒凝縮器
(加熱手段19)の他に、室外熱交換器33、冷媒圧縮
機34、減圧装置35、アキュムレータ36、および冷
媒の流れ方向を切り替える流路切替手段37を備える。
なお、この冷凍サイクル32を作動する時の消費電力
は、約1000ワットないし1500ワット程度であ
る。室外熱交換器33は、ダクト2の外部で、外気と冷
媒との熱交換を行うもので、室外ファン38および外気
シャッタ39を備える。冷媒圧縮機34は、冷媒の吸
入、圧縮、吐出を行うもので、電動モータ40により駆
動される。この冷媒圧縮機34は、電動モータ40と一
体的に密封ケース41内に配置される。冷媒圧縮機34
を駆動する電動モータ40は、インバータ42による制
御によって回転速度が可変するもので、電動モータ40
の回転速度の変化によって、冷媒圧縮機34の冷媒吐出
容量が変化する。なお、本実施例の車両用空気調和装置
1は、冷媒圧縮機34の回転速度の変化による容量変化
により、吹出温度の制御を行うものである。減圧装置3
5は、冷媒蒸発器(冷却手段18)へ流入する冷媒を減
圧膨張する膨張弁で、例えば、除湿運転時に冷媒凝縮器
(加熱手段19)のスーパークール量を調節するように
設けられる。冷媒の流路切替手段37は、冷房運転、暖
房運転、および除湿運転で冷媒の流れ方向を切り替え
る。具体的には、冷媒圧縮機34の吐出方向を室外熱交
換器33か、冷媒凝縮器(加熱手段19)かに切り替え
る四方弁43、暖房運転時に冷媒蒸発器(冷却手段1
8)をバイパスさせる電磁開閉弁44、冷房運転時に冷
媒凝縮器(加熱手段19)をバイパスさせる電磁三方弁
45、および冷媒の流れ方向を規制する逆止弁46から
なる。
【0014】そして、流路切替手段37は、冷房運転
時、暖房運転時および除湿運転時に応じて、次のように
冷媒の流れを切り替える。冷房運転時は、冷媒圧縮機3
4の吐出した冷媒を、四方弁43→室外熱交換器33→
冷媒凝縮器(加熱手段19)をバイパスして減圧装置3
5→冷媒蒸発器(冷却手段18)→四方弁43→アキュ
ムレータ36→冷媒圧縮機34の順に流す(図中矢印C
参照)。暖房運転時は、冷媒圧縮機34の吐出した冷媒
を、四方弁43→冷媒凝縮器(加熱手段19)→減圧装
置35→冷媒蒸発器(冷却手段18)をバイパスして室
外熱交換器33(室外ファン38ON、外気シャッタ39
開)→四方弁43→アキュムレータ36→冷媒圧縮機3
4の順に流す(図中矢印H参照)。除湿運転時は、冷媒
圧縮機34の吐出した冷媒を、四方弁43→冷媒凝縮器
(加熱手段19)→減圧装置35→冷媒蒸発器(冷却手
段18)→室外熱交換器33(室外ファン38OFF 、外
気シャッタ39閉)→四方弁43→アキュムレータ36
→冷媒圧縮機34の順に流す(図中矢印D参照)。
【0015】上述の第1送風機3、第2送風機4、電動
モータ40のインバータ42、室外ファン38、四方弁
43、電磁開閉弁44、電磁三方弁45、各ダンパや外
気シャッタ39を駆動するアクチュエータ(図示しな
い)などの電気部品は、制御装置47によって通電制御
される。制御装置47は、乗員によって操作される操作
パネル(図示しない)の操作信号等に従って、各電気部
品の通電制御を行うもので、操作パネルは室内の操作性
の良い位置に設置される。本実施例に示す制御装置47
による車両用空気調和装置1の制御は、使用者によって
設定された温度に車室内が保たれるように、自動制御可
能なもので、図3に示すように、操作パネルに設けられ
た温度設定手段48、車室内の温度情報である内気温度
を検出する内気温度センサ(本発明の温度情報検出手
段)49、外気温度を検出する外気温度センサ50、日
射量を検出する日射センサ51、およびフロントの窓ガ
ラス60の車室内側表面もしくはその近傍に設けられ、
窓ガラス60の曇り状態を検出する結露センサ52を備
える。なお、結露センサ52は、水分が付着すると自身
の電気抵抗が変化し、これによって曇り状態を検出する
ものである。そして、操作パネルに設定されたオートエ
アコンスイッチ(図示しない)が操作されると、次に示
すフローチャートに従い、車室内の温度を温度設定手段
48で設定された温度に自動制御する。
【0016】制御装置47による自動温調制御の作動を
図4のフローチャートを用いて説明する。初めに、イグ
ニッションスイッチ(図示しない)がONされたか否かの
判断を行う(ステップS1 )。この判断結果がNOの場合
は、ステップS1 へ戻り、YES の場合は各センサ等から
の信号を入力し、設定温度Tset、内気温度Tr、外
気温度Tam、日射量Ts、窓ガラス60の結露状態を
入力する(ステップS2 )。次に、目標吹出温度TAO
を次式に基づいて算出する(ステップS3 )。
【数1】TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−K
am×Tam−Ks×Ts+C なお、上記Kset、Kr、Kam、Ksは、各センサ
の係数、Cは定数である。次に、算出された目標吹出温
度TAOを基に、図5に示す目標吹出温度TAOと、第
1送風機3および第2送風機4の風量との関係から、第
1送風機3と第2送風機4の風量を設定する(ステップ
S4 )。続いて、算出された目標吹出温度TAOを基
に、図6に示す目標吹出温度TAOと内外気切替手段5
の内外気切替ダンパ8の切替状態の関係から、第1送風
機3が吸引する空気が内気か外気かを判定する(ステッ
プS5 )。続いて、算出された目標吹出温度TAOを基
に、図7に示す目標吹出温度TAOと吹出モード(フェ
イスモード、バイレベルモード、フットモード)との関
係から、吹出モードを判定する(ステップS6 )。続い
て、吹出モードに応じてクールダンパ25およびデフモ
ードダンパ29の開閉状態を判定する(ステップS7
)。続いて、目標吹出温度TAOに応じて、冷凍サイ
クル32の運転状態を判定する。つまり、冷媒圧縮機3
4の回転速度(回転速度0を含む)、運転モード(冷房
運転、暖房運転、除湿運転)を判定する(ステップS8
)。次に、窓ガラス60の曇りを防ぐ防曇運転を行う
か否か、および防曇運転を行う際はデフロスタ運転(デ
フロスタ吹出口12より窓ガラス60へ温風を吹き出さ
せる防曇運転)による防曇か、電熱運転(透明電導性薄
膜61の通電による防曇運転)による防曇かの判定を行
う(ステップS9 )。この防曇判定制御については後述
する。その後、ステップS4 の判定結果に応じて、第1
送風機3および第2送風機4の通電電圧を制御し(ステ
ップS10)、ステップS5 の判定結果に応じて内外気切
替ダンパ8を制御して内外気を切り替え(ステップS1
1)、ステップS6 およびステップS9 の判定結果に応
じてセンタフェイスダンパ14、デフロスタダンパ1
6、フットダンパ17、デフモードダンパ29を制御し
て吹出モードを設定し(ステップS12)、ステップS7
の判定結果に応じてクールダンパ25およびデフモード
ダンパ29を制御する(ステップS13)。そして、ステ
ップS8 の判定結果に応じて冷凍サイクル32の運転状
態を制御する(ステップS14)。さらに、ステップS9
の判断結果に応じて透明導電性薄膜61を通電制御し
(ステップS15)、その後リターンする。
【0017】次に、ステップS9 にて行われる防曇判定
制御について図8のフローチャートを用いて説明する。
まず、結露センサ52の出力に基づき、窓ガラス60が
結露状態にあるか否かの判断を行う(ステップS16)。
この判断結果がNOの場合は窓ガラス60に曇りは発生し
ておらず、防曇の必要はなく、次のステップS10へ進
む。また、ステップS16の判断結果がYES の場合は窓ガ
ラス60に曇りが発生している。そこで、内気温度セン
サ49の検出する車室内の内気温度Trが、予め定めら
れた定温度T1 (例えば20℃)以下か否かの判断を行
う(ステップS17)。この判断結果がYES の場合は、車
室内の温度が低いと判断され、デフロスタ吹出口12か
ら温風が吹き出されるようにデフロスタダンパ16およ
びデフモードダンパ29を開く判断を行い(ステップS
18)、その後ステップS10へ進む。一方、ステップS17
の判断結果がNOの場合は、車室内の温度が高いと判断さ
れ、デフロスタ吹出口12からは温風が吹き出されない
ようにデフロスタダンパ16およびデフモードダンパ2
9を閉じる判断を行う(ステップS19)。次に、透明導
電性薄膜61を通電する通電指示を与える(ステップS
20)。この透明導電性薄膜61への供給電力は、図9に
示すように、外気温度センサ50の検出する外気温度に
応じて予め決められており、外気温が低いほど、供給電
力を高くするように設定されている。
【0018】〔実施例の作動〕次に、上記実施例の作動
を説明する。外気温と内気温との温度差が大きくなった
場合や、車室内湿度が高い場合など、窓ガラス60に曇
りが発生する、あるいは曇り易い状態で、かつ操作パネ
ルのオートエアコンスイッチが選択されている状態で
は、結露センサ52が窓の曇りおよび曇り易い状態を検
出し、車両用空気調和装置1によって防曇運転が行われ
る。この防曇運転は、車室内の温度が低い場合、デフロ
スタ運転が行われる。つまり、車室内の温度が低い場
合、少なくとも第2送風機4が作動するとともに、加熱
手段19が作動し、乗員足元の暖房を行っている。この
状態でデフロスタダンパ16およびデフモードダンパ2
9が開かれ、温風がデフロスタ吹出口12から吹き出さ
れる。デフロスタ吹出口12から吹き出された温風は、
窓ガラス60を加熱して窓ガラス60の曇りを防ぐとと
もに、窓ガラス60を加熱した空気が車室内の暖房を助
ける。これによって、車室内温度が低い場合での防曇運
転は、車室内の暖房を助け、暖房の立ち上がりを向上さ
せる。逆に車室内温度が高い場合での防曇運転は、空気
調和装置1による冷暖房運転状態に関係なく、透明電導
性薄膜61を通電して窓ガラス60を直接加熱し、窓ガ
ラス60の曇りを防ぐ。
【0019】〔実施例の効果〕車室内の温度が低い場合
の防曇運転は、窓ガラス60を加熱した余熱で車室内を
加熱することができ、車室内の温度が高い場合の防曇運
転は、防曇を省電力かつ低騒音で行うことができる。つ
まり、本発明を適用した車両用空気調和装置1は、暖房
と防曇を効果的に行うことができる。
【0020】〔変形例〕上記実施例の空気調和装置は、
ダクト内を複数層に仕切った例を示したが、本発明は複
数層のダクトに限定されるものではなく、例えば1つの
送風機の単層ダクトに本発明を適用しても良いのはもち
ろん、デフロスタ機能を備える全ての車両用空気調和装
置に適用可能なものである。上記実施例では予め定めら
れた温度でデフロスタ運転と電熱運転とを切り換えた
が、一部重複するように切り換えても良い。具体的に
は、図10に示すように、予め設定した室内温度T2
(例えば15℃)と室内温度T3 (例えば20℃)との
範囲内でデフロスタ開度と透明電導性薄膜の補正供給電
力を連続的に可変させても良い。ここで、補正供給電力
とは、上記実施例の図9で示した外気温度により設定さ
れる透明電導性薄膜の供給電力に加えられて、電力を補
正するものである。この制御を実施することによって、
防曇制御をきめ細かく行うことができる。上記の実施例
では、透明電導性薄膜の供給電力を外気温度により決定
した例を示したが、外気温度の他に内気温度、車室内外
の湿度、車速等によって供給電力を決定するように設け
ても良い。具体的には、図11に示すように、内気温度
が低いとき、あるいは外気湿度、内気湿度、車速が高い
時は、透明電導性薄膜の供給電力を多くするように制御
し、逆に内気温度が高いとき、あるいは外気湿度、内気
湿度、車速が低い時は、透明電導性薄膜の供給電力を少
なくするように制御する。上記実施例では予め定められ
た温度でデフロスタ運転と電熱運転とを切り換えたが、
設定温度と室内温度との偏差によってデフロスタ運転と
電熱運転とを切り換えても良い。この制御を上記実施例
に適用する場合は、図8のステップS17の判断制御を、
「(設定温度Tset −内気温度Tr)が設定温度T4
(例えば5°)よりも大きいか否かの判断を行う」とす
ることで対応できる。このように、デフロスタ運転と電
熱運転との切替に際して内気温度がそのパラメータとし
て含まれていれば、本発明の作用効果は実現できる。上
記実施例では結露センサを用いて窓ガラスの曇りを検出
したが、目標吹出温度が図7における設定温度α以上で
あるか否かを判定し、目標吹出温度がαよりも高い場合
に窓ガラスに曇りが発生していると判断しても良い。こ
の場合、結露センサを設けなくてもよく、コストや故障
確率を低く抑えることができる。また、上記実施例では
空気調和装置を電気自動車に搭載した例を示したが、内
燃機関、特にディーゼルエンジンによって駆動される自
動車に搭載しても良い。さらに、加熱手段の一例として
冷媒凝縮器を例に示したが、温水式のヒータコア、電気
ヒータ、燃焼ヒータなど他の加熱手段を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和装置のダクトの概略構成図である。
【図2】冷凍サイクルの冷媒回路図である。
【図3】制御装置のブロック図である。
【図4】温調制御のフローチャートである。
【図5】目標吹出温度と送風機の風量との関係を示すグ
ラフである。
【図6】目標吹出温度と内外気の切替え状態の関係を示
すグラフである。
【図7】目標吹出温度と吹出モードとの関係を示すグラ
フである。
【図8】防曇判定制御のフローチャートである。
【図9】外気温度と供給電力との関係を示すグラフであ
る。
【図10】デフロスタ運転と電熱運転との切替状態を示
す説明図である。
【図11】透明電導性薄膜の供給電力の補正を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 車両用空気調和装置 2 ダクト 3 第1送風機 4 第2送風機 12 デフロスタ吹出口 19 加熱手段 47 制御装置 49 内気温度センサ(温度情報検出手段) 60 窓ガラス 61 透明電導性薄膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)少なくとも窓ガラスに向けて空気を
    吹き出すデフロスタ吹出口を備えたダクトと、 (b)このダクトにおいて少なくとも前記デフロスタ吹
    出口から前記窓ガラスへ吹き出す空気流を生じさせる送
    風機と、 (c)前記ダクトに配置され、通過する空気を加熱する
    加熱手段と、 (d)前記窓ガラスに設けられ、通電を受けて窓ガラス
    を加熱する透明電導性薄膜と、 (e)車室内の温度情報を検出する温度情報検出手段を
    備え、この温度情報検出手段によって検出された温度情
    報に基づき、車室内温度が低いと判断されると、前記送
    風機と前記加熱手段を作動させて、温風を前記デフロス
    タ吹出口より吹き出させるデフロスタ運転を行い、また
    前記温度情報に基づき、車室内温度が高いと判断される
    と、前記透明電導性薄膜を通電する電熱運転を行うよう
    に制御する制御装置とを備える車両用空気調和装置。
JP4293317A 1992-10-30 1992-10-30 車両用空気調和装置 Pending JPH06144163A (ja)

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JP4293317A JPH06144163A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 車両用空気調和装置

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