JPH06143710A - 印字装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字装置において、印字媒体を手差しにて挿
入する際の挿入性及び操作性を向上する。 【構成】 手差し給紙時に手差し給紙台１が印字部５側
に向かうに従って下降していく様な傾斜角度θを有する
手差し給紙面を持つ。手差し給紙台１は印字媒体４を搬
送する為の搬送ローラ２よりも印字媒体搬送経路の上流
側に設置される。 【効果】手差し給紙時に一定の傾斜角度をもつ手差し給
紙台１を使用することにより、手差し挿入後に手を離し
ても安定して印字媒体４の搬送ができる為、操作性の向
上が図られると共にスキューの防止ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、手差し給紙台を備えた
印字装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の手差し給紙台を備えた印字装置に
おける手差し給紙台１の構造は実開平０１−１２６３５
１号にて開示されているものが知られている。図７に示
すように、手差し給紙時には手差し給紙台１の設置角度
が０゜、すなわち水平状態になる様に構成されており、
印字媒体４を手によって搬送し、搬送ローラ２と押圧ロ
ーラ３に挿入するというものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の実開平
０１−１２６３５１号にて開示されている構造では、印
字媒体４を手差しで印字部５へ挿入する際、印字媒体４
の大きさによっては図７に示すように手差し給紙台１よ
りはみだしてしまうことがあり、手差し給紙台１が水平
状態である為、印字媒体４が搬送ローラ２と押圧ローラ
３によって印字部５内へ引き込まれるまで手で印字媒体
４を押さえていなくてはならず、印字媒体４が搬送ロー
ラ２と押圧ローラ３に引き込まれる時に印字媒体４を押
さえていた手を離すタイミングが悪いと印字媒体４が均
等に引き込まれずスキューの原因になったり、操作性の
悪化という課題を有する。さらに、手差し給紙台１が水
平状態で且つ平板だと手差し給紙台１の高さ方向位置バ
ラツキや強度によって、印字媒体４の挿入位置がばらつ
くことがあり、印字媒体４を印字部５内へ搬送する為の
搬送ローラ２と押圧ローラ３に確実に送り込むことが困
難となるため、最終的には印字媒体４の搬送が不安定に
なったり、スキューが発生するという課題を有する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の印字装置では印字媒体を印字部に搬送する
為の搬送手段を備えた印字装置において、搬送手段より
印字媒体搬送経路の上流側に設置され、給紙面が印字部
側に向かうに従って下降していく様な傾斜角度を設けた
手差し給紙台を備えたことを特徴とする。また、手差し
給紙台の給紙面において、搬送手段の手前に印字媒体の
挿入姿勢を規制する為の規制部材を設けたことを特徴と
する。

【０００５】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面にもとずいて説
明する。図１は本発明の第一の実施例を示す斜視図であ
る。図２は本発明の第一の実施例を示す斜視図のＡ−Ａ
部を切断した断面図である。印字媒体搬送経路の印字部
５上流側には印字媒体４を搬送するための搬送手段とし
て搬送ローラ２が配置され、この搬送ローラ２に押圧さ
れ搬送ローラ２とともに印字媒体４の搬送を行う押圧ロ
ーラ３が配設される。搬送ローラ２と押圧ローラ３は印
字媒体搬送機構（図示せず）により駆動される。さら
に、搬送ローラ２より搬送方向上流側には手差しで印字
媒体４を給紙する為の手差し給紙台１が設置されてい
る。尚、手差し給紙台１の上面である給紙面は手前より
搬送ローラ２側に向かうに従って下降してくような傾斜
角度θがついている。

【０００６】次に前記構成要素に基く操作について図３
を用いて説明する。まず、印字媒体４を手差し給紙台１
の上にセットする。つづいて手によって印字媒体４を手
差し給紙台１に沿って搬送すると印字媒体４の先端は搬
送ローラ２と押圧ローラ３に到達する。ここで手差し給
紙台１の給線面の延長線は搬送ローラ２と押圧ローラ３
との接点部分ａを通るように構成されている。よって図
３に示すように手差し給紙台１に沿って搬送されてきた
印字媒体４の先端は必然的に搬送ローラ２と押圧ローラ
３との接点部分ａに食いつくことになる。

【０００７】この状態のとき印字媒体４の大きさが手差
し給紙台１からはみだした場合であっても、印字媒体４
は搬送ローラ２と押圧ローラ３とに確実に挟まれるとと
もに、手差し給紙台１が前述の様な傾斜角度θを有して
いる為、印字媒体４に働く重力の給紙面方向分力は常に
搬送ローラ２向に働くことから、印字媒体４から手を離
しても差し支えなく、スキューの原因や印字媒体４が十
分引き込まれるまで手で印字媒体４を押さえていなくて
はならないという操作者の操作上の煩わしさが無くな
る。

【０００８】また、手差し給紙台１の傾斜角度θをさら
に大きくすると印字媒体４の自重を利用して印字媒体４
を搬送することも可能となり、さらに印字媒体４を取り
扱う際の操作性が向上する。

【０００９】尚、手差し給紙台１の傾斜角度θについて
は、印字媒体４に働く重力の給紙面方向分力を確実に搬
送ローラ２側に働かせて印字媒体４から手を離しても印
字媒体４が手差し給紙台１から落下しないようにするた
めに、θ≧３゜に設定することが望ましい。

【００１０】次に本発明の第二の実施例を図４、５、６
に基づいて説明する。図４は本発明の第二の実施例を示
す印字装置の断面図である。構成は、図２に示す内容と
同等であるが、手差し給紙台１の先端には搬送されてき
た印字媒体４の先端部の姿勢と挿入方向を規制する為の
規制部６が設けてある。この規制部６は、手差し給紙台
１の給紙面と規制部６の頂点を規制斜面７にて構成して
おり、手差し給紙台１の給紙面の延長線が搬送ローラ２
と押圧ローラ３の接点部分ａを通るような位置に設定で
きない場合や、手差し給紙台１の傾斜角度θを大きく設
定したい場合、印字媒体４が薄く印字媒体４の先端の姿
勢が不安定な場合に対応して、手差し給紙台１の先端に
印字媒体４の先端の姿勢及び、接点部分ａへの挿入方向
を規制するための規制部６を設けることによって、手差
し給紙台１に沿って搬送されてきた印字媒体４がスムー
ズに規制部６に到達し、所望の効果が得られるように構
成されている。そこで印字媒体４はさらに搬送され、印
字媒体４の先端部は規制斜面７によって強制的に搬送ロ
ーラ２と押圧ローラ３の接点部分ａに向けられ、印字媒
体４の先端部は確実に搬送ローラ２と押圧ローラ３とに
食いつく。また図６に示すように印字媒体４が薄く印字
媒体４の先端の姿勢が不安定な場合についても、規制部
６の規制斜面７によって印字媒体４の先端部を強制的に
曲げる為、先端部のコシが強くなり、印字媒体４の先端
部の姿勢が安定し、確実に搬送ローラ２と押圧ローラ３
の接点部分ａにくいつかせることが可能となる。

【００１１】

【発明の効果】本発明の印字装置は、以上説明した様に
手差し給紙台の給紙面の設置角度が搬送ローラ側に向か
うに従って下降していく様に傾斜角度をつけたので、印
字媒体を挿入するときに印字媒体の自重を利用して搬送
でき且つ、給紙面上の印字媒体には常に搬送ローラ側に
向かうように力が働くことから、一旦印字媒体を搬送ロ
ーラと押圧ローラに食いつかせれば操作者は手を離すこ
とができる。よって、手で印字媒体を押さえていること
により印字媒体を印字部へ引き込む時に余計な力が印字
媒体にかかってスキューが発生することを未然に防止で
き、操作上の煩わしさも解消できるという優れた効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の実施例を示す斜視図である。

【図２】本発明の印字装置の第一の実施例を示す断面図
である。

【図３】本発明の第一の実施例で印字媒体が挿入された
状態を示す図である。

【図４】本発明の第二に実施例を示した断面図である。

【図５】本発明の第二の実施例で印字媒体が挿入される
状態を示す図である。

【図６】本発明の第二の実施例で印字媒体が挿入された
状態を示す図である。

【図７】従来技術を示した断面図である。

【符号の説明】

１ 手差し給紙台 ２ 搬送ローラ ３ 押圧ローラ ４ 印字媒体 ５ 印字部 ６ 規制部 ７ 規制斜面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印字媒体を印字部に搬送する為の搬送手
   段を備えた印字装置において、前記搬送手段より印字媒
   体搬送経路の上流側に設置され、給紙面が印字部側に向
   かうに従って下降していく様な傾斜角度を設けた手差し
   給紙台を備えたことを特徴とする印字装置。
2. 【請求項２】 前記搬送手段の手前に前記印字媒体の挿
   入姿勢を規制する為の規制部材を設けたことを特徴とす
   る請求項１記載の印字装置。