JPH06191649A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート給送装置のスタッカ部の設置面積を小
さくすることにより装置の小型化を図る。 【構成】 シート給送装置１にセットするシート束Ｓを
シートガイド４によって湾曲させることによりシートの
腰が強くなり、直立状態で装置本体２に装着することが
できる。そのため、設置面積が大幅に削減することがで
きて、シート給送装置の小型化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリンタなどの記録装
置にシートを供給するためのシート給送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、記録装置に記録用のシートを供給
するためのシート給送装置では、シートがスタッカ部に
積載されて一枚ずつ送り出されるようになっていた。

【０００３】図６に示すように、このスタッカ部20は、
平面状に形成されており、その上面にガイド21に沿って
シート束Ｓが積載されるようになっており、水平若しく
は若干の傾斜状態でシートを収容していた。

【０００４】

【発明が解決しようとしている課題】近年、記録装置の
小型化が要望されてきており、例えば、特開平３−１０
２０２３号公報に記載されているように、横置きで使用
されていた記録装置を立てた状態で使用できるようにし
て記録装置の設置面積を小さくしたものが提案されてい
る。

【０００５】しかしながら、このものにあっても、記録
装置本体の設置面積を小さくすることはできるが、シー
ト給送装置のスタッカ部は多少は傾斜しているものの水
平方向に広がっているため、大きく設置面積を占めてし
まい、実質的に十分な小型化が図られていないという問
題点があった。

【０００６】さらに、記録装置を立てた状態で常設して
使用する場合には、シート給送装置のスタッカ部に積載
されているシートに埃等が溜ってしまい記録装置に悪影
響を及ぼすため、カバー等の部品が必要となりコストア
ップにつながるという問題点もあった。

【０００７】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、スタッカ部による設置
面積を増大を抑え実質的な記録装置の小型化を図ること
ができるシート給送装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、積載されたシ
ートを給送手段によって送り出すシート給送装置におい
て、前記シートをほぼ直立させた状態で、かつ、湾曲さ
せて支持するための支持手段を設けたことを特徴とする
ものである。

【０００９】支持手段としては、装置本体に設けられた
シートガイドであっても、装置本体に形成されているシ
ート供給口であってもよい。前記給送手段は、ほぼ直立
状態に支持されているシート束からシートをほぼ水平方
向に送り出して記録装置に供給するようにしてもよい。

【００１０】

【作用】上記構成によれば、シートを湾曲させるて腰を
強くすることによってシートを直立状態に支持すること
ができるため、スタッカ部の設置面積を小さくすること
ができる。

【００１１】

【実施例】本発明の第１の実施例を図１乃至図３に基づ
いて説明する。

【００１２】１は、記録装置10に着脱自在に取り付けら
れるシート給送装置であり、装置本体２内の上部にシー
ト束を挿入するためのシート供給口３が形成されてい
る。シート供給口３には、スライド自在にシートガイド
４が設けられている。

【００１３】シートガイド４は、弾性変形可能な部材で
形成されており、両側には内側に曲げられた折り曲げ部
4aが形成されている。このシートガイド４が装置本体２
内に収納されている時（図１の状態）にはシート供給口
３の形状によって折り曲げ部4aが矯正され平面状態で収
納されている。

【００１４】シートガイド４には引き出し操作を行える
ように取っ手4bが形成されている。

【００１５】図２に示すように、シートガイド４を引き
上げた状態でシート束Ｓを挿入すると、シート束Ｓはシ
ート供給口３に形成されている凸部3aとシートガイド４
の折り曲げ部4aによって装置本体２から露出している部
分が湾曲させられる。そのため、シートの腰が強くなり
ほぼ垂直に立った状態でシートの支持が可能となる。す
なわち、シートの全面を支持することなく、シート供給
口３側を部分的に支持するだけでシート束Ｓを直立状態
に維持することができる。

【００１６】シート給送装置本体２内には、シートを送
り出す給送ローラ５と、シートを支持してコイルバネ６
により給送ローラ５側に付勢された圧板７と、圧板７上
のシート束Ｓの角部に配置されて、給送ローラ５で送り
出されたシートを一枚ずつ分離する分離爪８とが設けら
れている。

【００１７】装置本体２の側面には、一枚ずつ分離され
て送られるシートを排出する排出口９が形成されてい
る。

【００１８】一方、記録装置10は、シート給送装置１か
ら供給されたシートを搬送する搬送ローラ11及び該搬送
ローラ11に圧接するピンチローラ12と、搬送ローラ11で
搬送されるシートを案内するプラテン13と、ガイド軸1
4、15 に案内されてシートの幅方向に往復動自在なキャ
リッジ16と、キャリッジ16に搭載されて画像情報に対応
して印字を行う記録ヘッド17等を備えている。

【００１９】本実施例では、印字方式がインクジェット
方式のものであり、このインクジェット方式は、記録手
段が信号に応じて電気熱変換体に通電し、電気熱変換体
による膜沸騰を越える加熱によって生じる気泡の成長に
より、インクを吐出口より吐出して記録を行うものであ
る。

【００２０】以上の構成とすると、取っ手4bを持って収
納されているシートガイド４を引き上げた後、シート束
Ｓをシートガイド４に沿って挿入する。挿入されたシー
ト束Ｓは折り曲げ部4a及びシート供給口３の凸部3aによ
って湾曲されて立った状態に支持される。このとき、シ
ートの圧板７に支持された部分（送り方向前側部分）は
幅方向でほぼ平面状態となっている。

【００２１】そして、給紙信号に基づいて給送ローラ５
が回転しシートが送り出され、分離爪８によって一枚ず
つ分離されて排出口９から記録装置10へ送られる。

【００２２】記録装置10では、送り込まれたシートに記
録ヘッド17で印字が行われて、印字されたシートは外部
に排出される。

【００２３】なお、本実施例では、シートガイド４にあ
らかじめ折り曲げ部4aを形成してあるが、シートガイド
４を平面状に形成して、引き出したときにシート供給口
３の形状に沿わせて変形させて折り曲げ形状を形成する
ようにしてもよい。

【００２４】この構成によれば、装置本体２に挿入され
たシート束Ｓは湾曲されて腰が強くなり、ほぼ直立した
状態でシート束Ｓが維持される。そして、このようにシ
ートを直立状態で支持するようにしたため、シート給送
装置１の設置面積を大幅に削減することができる。ま
た、シートガイド４を装置本体２内に収納すれば持ち運
びが容易になる。

【００２５】次に、本発明の第２の実施例を図４に基づ
いて説明する。

【００２６】この実施例では、第１の実施例で説明した
シートガイド４を設けないで、シート給送装置１の装置
本体２の上部に形成されているシート供給口３を、挿入
されるシート束Ｓが湾曲されるような形状に形成されて
いる。この形状は、シートの両側を折り曲げるような形
状でも、滑らかなＲ形状であってもよい。

【００２７】この構成においても、装置本体２に挿入さ
れたシート束Ｓはシート供給口３の形状に沿って湾曲さ
れる。そのため、シートの腰が強くなり、ほぼ直立した
状態でシート束Ｓが維持される。そして、このようにシ
ートを直立状態で支持するようにしたため、シート給送
装置１の設置面積を大幅に削減することができる。

【００２８】この実施例では、上記第１の実施例に対し
てシートガイド４を省くことができ、持ち運びが容易と
なると共にコストの低減が図れる。

【００２９】続いて、本発明の第３の実施例を図５に基
づいて説明する。

【００３０】上記第１の実施例で説明したように、シー
ト給送装置本体２内には、シートを送り出す給送ローラ
５と、シート束Ｓを支持してコイルバネ６により給送ロ
ーラ５側に付勢された圧板７と、圧板７上のシートの角
部に配置されて、給送ローラ５で送り出されたシートを
一枚ずつ分離する分離爪８とが設けられている。

【００３１】シートガイド４は、上記第１の実施例で示
したものと同じ構造のものである。そして、装置本体２
内に挿入されている状態では、その下端部4cによって二
点鎖線で示すように前記圧板７をコイルバネ６の付勢力
に抗して給送ローラ５から離す方向に押し付けるように
構成されている。

【００３２】そのため、シート束Ｓの出し入れを容易に
行うことができる。すなわち、シートガイド４を装置本
体２内に収納した状態でシート束Ｓをシート供給口３か
ら挿入し、挿入した後にシートガイド４を引き上げると
シート束Ｓが湾曲してほぼ直立状態に維持されると共
に、圧板７がコイルバネ６により給送ローラ５側に付勢
されシートの先端側が給送ローラ５に押し付けられる。

【００３３】そして、第１の実施例で説明したように、
記録信号に基づき給送ローラ５が駆動されてシートが記
録装置10に送られ記録される。

【００３４】なお、上記実施例では、シート給送装置１
を記録装置10に装着するようにしたが、シート給送装置
１と記録装置10とを一体構造にしてもよい。

【００３５】

【発明の効果】本発明は、シートを支持するために、シ
ートを湾曲させて腰を強くして直立状態で維持すること
ができるため、シート給送装置の設置面積の大幅な削減
を図ることができる。

【００３６】また、スタッカ部が極力小さくすることが
できるため、装置の持ち運びが容易となる。

【００３７】さらに、シートが直立状態であるため埃等
がシートに溜ることがなくなるため、記録装置が埃等に
よる悪影響を受けることがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例のシート給送装置におい
てシートガイドを装置本体内に収納している状態を示す
斜視図

【図２】本発明の第１の実施例のシート給送装置におい
てシート束を支持した状態を示す斜視図

【図３】本発明のシート給送装置を記録装置に接続した
状態の断面図

【図４】本発明の第２の実施例のシート給送装置を示す
斜視図

【図５】本発明の第３の実施例のシート給送装置を示す
断面図

【図６】従来のシート給送装置の一例を示す斜視図

【符号の説明】

１ シート給送装置 ２ 装置本体 ３ シート供給口 ４ シートガイド 4a 折り曲げ部 ５ 給送ローラ ７ 圧板 10 記録装置 Ｓ シート束

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 治幸 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 平松 壮一 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤノ ン株式会社内

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 積載されたシートを給送手段によって送
   り出すシート給送装置において、 前記シートをほぼ直立させた状態で、かつ、湾曲させて
   支持するための支持手段を設けたことを特徴とするシー
   ト給送装置。
2. 【請求項２】 前記支持手段は、シートガイドであり、
   装置本体の上部に配置され、シート束をほぼ直立させて
   支持すると共に支持するシート束の両側を折り曲げて湾
   曲させるための折り曲げ部が形成されてなる請求項(1)
   に記載のシート給送装置。
3. 【請求項３】 前記シートガイドを、装置本体に収納自
   在に設けてなる請求項(2) に記載のシート給送装置。
4. 【請求項４】 前記支持手段が、装置本体に形成されて
   いるシート供給口であり、該シート供給口がシートを湾
   曲させる形状に形成されてなる請求項(1）に記載のシー
   ト給送装置。
5. 【請求項５】 前記給送手段は、シートを送り出すため
   の給送ローラと、シートを給送ローラ側に付勢する圧板
   とを有してなる請求項(1) に記載のシート給送装置。
6. 【請求項６】 前記給送手段は、ほぼ直立状態に支持さ
   れているシート束からシートをほぼ水平方向に送り出し
   てなる請求項(5) に記載のシート給送装置。
7. 【請求項７】 積載されたシートを給送手段によって送
   り出し、送り出したシートに記録手段によって画像を記
   録する記録装置において、 前記給送手段により送り出すためのシートをほぼ直立さ
   せた状態で、かつ、湾曲させて支持するための支持手段
   を設けたことを特徴とする画像形成装置。
8. 【請求項８】 前記給送手段と前記記録手段とを着脱自
   在に結合してなる請求項(7) に記載の画像形成装置。