JP3630160B2 - インクジェットプリンタおよび給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般的には、給紙装置およびインクジェットプリンタに関し、より特定的には、用紙を紙幅方向に揃えて位置決めするためのガイドを備える給紙装置およびインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機およびプリンタなどは、印刷を行なおうとしている用紙を所定位置に供給するための給紙装置を備える。これらの機器によって扱われる用紙サイズは種々である。このため、給紙装置には用紙を供給する方向に垂直の方向(以下、紙幅方向とも呼ぶ)に用紙を揃えて位置決めすることを目的とするガイドが設けられる。このようなガイドを備える給紙装置が、特開平11−322087号公報に開示されている(特許文献1)。
【0003】
図8は、特許文献1に開示されている給紙装置を示す斜視図である。図8を参照して、給紙装置100は、用紙が載置される用紙載置台101と、用紙載置台101上に載置された用紙の紙幅方向を規制する一対のサイドガイド102とを備える。一対のサイドガイド102は、用紙載置台101に形成された長孔103に案内されて、矢印110に示す方向にスライド移動可能なように設けられている。
【0004】
続いて、給紙装置100に用紙をセットする手順について簡単に説明する。給紙装置100を備えるプリンタなどで処理を行なおうとしている所定大きさの用紙、例えばA4サイズの用紙を用紙載置台101の載置面101a上に載置する。この際、一対のサイドガイド102は、互いが十分に距離を隔てて位置するように位置決めしておく。これにより、用紙が紙幅方向においてサイドガイド102に干渉することなく、用紙を載置面101a上に載置することができる。
【0005】
一対のサイドガイド102を互いの距離が小さくなる方向に移動させる。このとき、用紙の両端部が用紙載置台101の載置面101aから一対のサイドガイド102の載置面102bにへと乗り上がる。その後、用紙の両縁部分が完全に一対のサイドガイド102の載置面102b上に載置され、用紙は一対のサイドガイド102によって紙幅方向に規制された状態となる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−322087号公報
【0007】
【特許文献2】
実開昭62−147628号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように用紙はまず用紙載置台101の載置面101a上に載置される。そしてその後、一対のサイドガイド102を移動させるに従って用紙は一対のサイドガイド102の載置面102b上へと乗り上がり所定位置に位置決めされる。
【0009】
しかし、一対のサイドガイド102は、載置面102bから用紙載置台101の載置面101aの方向へ向かって延びる側面102aを有する。この側面102aは、用紙載置台101の載置面101aとほぼ直交するように形成されている。このため、用紙を位置決めするため一対のサイドガイド102を移動させると、用紙の端部が側面102aに当接し用紙が円滑に一対のサイドガイド102の載置面102b上に乗り上がらないという問題が発生する。
【0010】
特に、紙厚が比較的厚いはがきなどを給紙装置100にセットする場合、複数枚のはがきの両端部が一対のサイドガイド102の側面102aに挟持された状態となり、それ以上一対のサイドガイド102を移動させることができなくなる。また、紙厚が比較的薄い用紙をセットする場合であっても、用紙の両端部が側面102aに当接した状態から無理に力を加えて一対のサイドガイド102を移動させようとすると、用紙に折り目がついたりするおそれがある。
【0011】
また、用紙の両端部と一対のサイドガイド102の側面102aとの当接を避けるため、一旦用紙を用紙載置台101の載置面101a上から持ち上げて一対のサイドガイド102を移動させるという方法が考えられる。しかしこの方法では、ユーザーが用紙をセットする際の負担が増大するという問題が発生する。加えて、用紙をセットした状態で各用紙の間に隙間ができやすくなり、給紙装置100の紙送りに悪影響を与えるという問題が発生する。
【0012】
また、用紙を用紙載置台101の載置面101aに載置する前に、一対のサイドガイド102を用紙サイズにあった所定位置に移動させておくという方法も考えられる。しかしこの方法では、用紙を一対のサイドガイド102の間に投入しづらくなり使い勝手が悪くなるという問題が発生する。
【0013】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、用紙をその紙幅にあった所定の位置に容易にセットすることができる給紙装置およびインクジェットプリンタを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に従ったインクジェットプリンタは、用紙を載置するための主表面と、主表面とほぼ直交して位置し、用紙の端部が接触する基準面とを有する用紙載置部と、用紙載置部にスライド可能に取り付けられて、基準面に用紙を押し付けることによって用紙を位置決めする用紙押えガイドと、用紙載置部の上端側に取り付けられて、用紙載置部の上端と用紙とが接触するように用紙を支持するペーパーレストとを備える。用紙押えガイドは、用紙に接触する傾斜面を含み、傾斜面は、主表面から用紙載置部側へと延びている。用紙押えガイドをスライドさせた場合に傾斜面が用紙に接触して用紙を押し上げることにより、用紙は主表面から離れる方向に力が加えられる。用紙押えガイドは、主表面の上端に係止され、用紙押えガイドを用紙載置部にスライド可能に取り付けるL字状の係止部を含む。傾斜面は、用紙載置部の上端に位置し、かつ、係止部に形成されている。ペーパーレストは、用紙が支持されるペーパーレストの表面が、主表面よりも奥側に位置するように設けられている。
【0015】
このように構成されたインクジェットプリンタによれば、用紙押えガイドを所定方向にスライドさせることによって用紙載置部の主表面に載置された用紙を、インクジェットプリンタ内に用紙を供給する方向に垂直方向(以下、紙幅方向とも呼ぶ。)に揃えて位置決めすることができる。この際、まず用紙は用紙押えガイドに設けられた傾斜面によってその端部が押し上げられる。傾斜面は主表面からさらに用紙載置部側へと延びて形成されているため、用紙は主表面と傾斜面との隙間に入り込むことなくスムーズに傾斜面に乗り上がる。その後、傾斜面と接触する用紙には傾斜面と直交する方向に向けて力が加わり、その力の分力が主表面から離れる方向に向けて用紙に作用する。これにより、用紙押えガイドのスライド移動に伴って用紙載置部に載置された用紙は主表面から離れ、やがて用紙押えガイド上の所定位置へと移動する。最後に、用紙は用紙載置部の基準面と用紙押えガイドとによって両端部が挟持された状態となり位置決めされる。用紙載置部の基準面および用紙押えガイドは、用紙の紙幅方向の両端部を支持するガイドとしての役割を果たし、用紙はインクジェットプリンタ内へ所定の姿勢を保ったまま供給される。したがって、本発明によれば用紙を用紙サイズにあった適切な位置に容易に位置決めすることができる。
【0016】
また、インクジェットプリンタは用紙載置部の上端側にペーパーレストを備える。ペーパーレストは用紙載置部の上端と用紙とが接触するように用紙を支持するため、用紙載置部上で用紙は主表面に接触するように載置される。このため、用紙がインクジェットプリンタ内へ供給される供給口に対して、用紙は所定の角度で位置決めされる。これにより、インクジェットプリンタ内に向けて行なう給紙作業を円滑に行なうことができる。
【0017】
この発明に従った給紙装置は、用紙を載置するための主表面を有する用紙載置部と、用紙載置部にスライド可能に取り付けられて、用紙を位置決めする用紙押えガイドと、用紙載置部の上端側に取り付けられて、用紙載置部の上端と用紙とが接触するように用紙を支持するペーパーレストとを備える。用紙押えガイドは、用紙に接触する傾斜面を含み、傾斜面は、主表面から用紙載置部側へと延びている。用紙押えガイドをスライドさせた場合に傾斜面が用紙に接触して用紙を押し上げることにより、用紙は主表面から離れる方向に力が加えられる。用紙押えガイドは、主表面の上端に係止され、用紙押えガイドを用紙載置部にスライド可能に取り付けるL字状の係止部を含む。傾斜面は、用紙載置部の上端に位置し、かつ、係止部に形成されている。ペーパーレストは、用紙が支持されるペーパーレストの表面が、主表面よりも奥側に位置するように設けられている。
【0018】
このように構成された給紙装置によれば、用紙押えガイドを所定方向にスライドさせることによって用紙載置部の主表面に載置された用紙を紙幅方向に位置決めすることができる。この際、まず用紙は用紙押えガイドに設けられた傾斜面によってその端部が押し上げられる。傾斜面は主表面からさらに用紙載置部側へと延びて形成されているため、用紙は主表面と傾斜面との隙間に入り込むことなくスムーズに傾斜面に乗り上がる。その後、傾斜面と接触する用紙には傾斜面と直交する方向に向けて力が加わり、その力の分力が主表面から離れる方向に向けて用紙に作用する。これにより、用紙押えガイドのスライド移動に伴って用紙載置部に載置された用紙は主表面から離れ、やがて用紙押えガイド上の所定位置へと移動する。そして、用紙は用紙押えガイドによって所定位置に位置決めされる。したがって、本発明によれば用紙を用紙サイズにあった適切な位置に容易に位置決めすることができる。
また、給紙装置は、用紙載置部の上端側に取り付けられて、用紙載置部の上端と用紙とが接触するように用紙を支持するペーパーレストをさらに備える。このように構成された給紙装置によれば、ペーパーレストは用紙載置部の上端と用紙とが接触するように用紙を支持するため、用紙載置部上で用紙は主表面に接触するように載置される。これにより、本発明による給紙装置が接続されたプリンタなどの機器に向けて円滑な給紙作業を行なうことができる。
【0019】
傾斜面は、傾斜面と主表面とが交差する角度が30°以上60°以下となるように形成されることが好ましく、特に45°となるように形成されることが好ましい。傾斜面と主表面とが交差する角度が60°を超える場合、傾斜面に直交する方向に加わる力の主表面から離れる方向へ向かう分力は相対的に小さくなり、反対に主表面と水平方向へ向かう分力は相対的に大きくなる。このため、用紙が主表面から離れる方向へ押し上げられる工程が円滑に行なわれなくなるおそれが生じる。また、相対的に大きくなった主表面と水平方向へ加わる分力によって、用紙に折り目がつくなどのおそれが生じる。また、傾斜面と主表面とが交差する角度が30°より小さい場合、傾斜面を主表面から用紙載置部側へと形成しようとすると、傾斜面が延在する距離は大きくなる。このため、インクジェットプリンタの出荷後の輸送中に傾斜面を有する突出部分が破損したり、傾斜面を有する突出部分と用紙載置部との接触する面積が大きくなり、用紙押えガイドの摺動抵抗が増大するという問題が発生する。傾斜面と主表面とが交差する角度を45°とすることによって、上述の弊害をバランス良く取り除くことができる。
【0020】
また好ましくは、用紙載置部は、主表面とほぼ直交して位置し、用紙の端部が接触する基準面をさらに有する。用紙押えガイドは、基準面に用紙を押し付けることによって用紙を位置決めする。このように構成された給紙装置によれば、用紙押えガイドによって用紙が押し付けられる不動の基準面を設けているため、用紙を片側合わせで位置決めすることができる。インクジェットプリンタでは、紙幅方向の一端に位置するホームポジションからインクカートリッジが紙幅方向に往復運動し、その往復運動と同時にインクを噴出して用紙に印刷を行なう。このため、インクカートリッジが移動する距離をできるだけ短く設定できるように用紙を位置決めできれば、印刷速度などの点で有利である。このように、本発明による給紙装置を適用する機器によっては、基準面を設けた方が好ましい場合がある。
【0022】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるインクジェットプリンタを示す斜視図である。図1を参照して、インクジェットプリンタ1は、筐体4と、筐体4の内部に設けられた側壁5とを備える。側壁5は、用紙に印刷を行なうために設けられた印刷部3と、印刷部3に用紙を供給するために設けられた給紙部2とを分離するように設けられている。給紙部2に位置する筐体4の側面は、用紙載置部6を構成している。用紙載置部6は、用紙11が載置される主表面9と、主表面9に直交して形成された基準面7とを有する。用紙載置部6には、主表面9上において用紙11が印刷部3に給紙される方向に対して垂直方向である矢印18に示す方向(以下、紙幅方向とも呼ぶ。)にスライド移動できる用紙押えガイド8が設けられている。
【0024】
用紙載置部6の上端部6a側には、用紙11を背面側から支持するためのペーパーレスト10が設けられている。給紙部2に位置して筐体4内の下方には、図示しないモータにギヤを介して接続された給紙ローラー12が設けられている。給紙ローラー12は、図示しないスプリングおよびギヤによる力によって、回転するローラー面が用紙載置部6に載置された用紙11の表面に押し当てられるように設けられている。
【0025】
側壁5の下方には、用紙11が給紙部2から印刷部3に搬送される際に通過する用紙供給口13が形成されている。印刷部3には、両端が支持され、紙幅方向に延びて形成されたシャフト14が設けられている。シャフト14上を往復運動可能なインクカートリッジ15aおよび15bが設けられている。
【0026】
続いて、インクジェットプリンタ1を用いて用紙に印刷を行なう手順について簡単に説明する。まず、基準面7との距離が十分にとれた位置に用紙押えガイド8を移動させる。用紙載置部6の主表面9上であって基準面7と用紙押えガイド8との間に位置するように用紙11を載置する。用紙押えガイド8を移動させて用紙押えガイド8と基準面7とによって用紙11の両端を挟持し、用紙11を紙幅方向に位置決めする。図示しないモーターを稼働させることによって給紙ローラー12を回転させる。これにより、用紙11のうち最も手前側に位置する用紙が用紙供給口13を介して印刷部3へと搬送される。用紙が印刷部3へ搬送される工程と同時にインクカートリッジ15aおよび15bを紙幅方向に往復運動させて用紙に印刷を行なう。
【0027】
図2は、図1中の用紙押えガイドを詳細に示す斜視図である。図2を参照して、用紙押えガイド8は、用紙押えガイド8が用紙載置部6に取り付けられた状態で用紙載置部6の主表面9に対して平行に位置する載置面8aと、載置面8aに直交する用紙押え面8bとを有する。載置面8aの上端側にはL字状に延びる係止部8cが形成されている。係止部8cが用紙載置部6の上端部6aに係止されることによって、用紙押えガイド8が用紙載置部6にスライド移動可能に取り付けられている。用紙押え面8bに接続されてストッパー解除つまみ24が設けられている。
【0028】
用紙押えガイド8を矢印23に示す方向に移動させることによって、用紙11の端部は用紙押えガイド8の用紙押え面8bに当接する。これにより、用紙11は用紙押え面8bと図1中に示す基準面7との間で両端が挟持された状態となり、用紙11は用紙サイズにあった所定位置に位置決めされる。
【0029】
図1中に示す基準面7に面する係止部8cの側面には、用紙載置部6の上端部6a上に位置して、載置面8aから主表面9を超え用紙載置部6の板厚の中程にまで達する傾斜面22が形成されている。傾斜面22は、載置面8aから主表面9に向かって延びる用紙押えガイド8の側面よりも突出して形成されている。傾斜面22は、傾斜面22と主表面9とが交差する角度が45°となるように形成されている。
【0030】
図3および図4は、図2中の矢印IIIに示す方向から見た用紙載置部および用紙押えガイドを示す上面図である。図3および図4を用いて、用紙11が用紙押えガイド8によって位置決めされる工程について説明する。
【0031】
図3を参照して、複数の用紙11が用紙押えガイド8と接触しない位置で用紙載置部6の主表面9上に載置されている。用紙押えガイド8を矢印41に示す方向に移動させる。用紙押えガイド8の移動に伴って、まず用紙11のうち最も主表面9側に位置する用紙の端部が用紙押えガイド8の傾斜面22に接触する。傾斜面22は、主表面9よりもさらに用紙載置部6側にまで延びて形成されているため、主表面9側に位置する用紙が主表面9と用紙押えガイド8との隙間に入り込むことがない。このため、用紙11は傾斜面22に滑らかに乗り上がる。
【0032】
図4を参照して、用紙11は、傾斜面22上で傾斜面22に対して垂直方向の矢印43に示す方向に力を受ける。このとき用紙11には、主表面9に対して垂直方向の矢印44に示す方向の力が、矢印43に示す方向の力の分力として作用する。これにより、用紙11は主表面9から離れる方向に力を受けて、主表面9から傾斜面22を介して載置面8aへとスムーズに押し上げられる。
【0033】
図5は、図2中のV−V線上に沿った断面図である。図5を参照して、用紙載置部6の主表面9上には、のこぎり刃形状の凹部21が形成された領域が紙幅方向に帯状に延びている。凹部21は、のこぎり刃形状の垂直の部分21aと斜めの部分21bとによって構成されており、垂直の部分21aが図1中に示す基準面7に面するように形成されている。用紙押えガイド8において主表面9に面する側には、凹部21に嵌め合わされる形状を有する凸部33が形成されている。
【0034】
用紙載置部6の凹部21と用紙押えガイド8の凸部33とが嵌め合わされた状態では、凸部33が凹部21の垂直の部分21aに当接することによって、凸部33はストッパーとしての役割を果たす。このため、用紙押えガイド8を矢印34に示す方向に移動させることはできるが、矢印34に示す方向と反対方向に移動させることはできない。これにより、基準面7と用紙押え面8bとの間で位置決めされた用紙の状態を確実に維持することができる。
【0035】
用紙押えガイド8を矢印34に示す方向と反対方向に移動させる場合には、用紙押えガイド8に設けられたストッパー解除つまみ24aおよび24bをつまみ、ストッパー解除つまみ24aを矢印31に示す方向に変位させる。これにより、凸部33が矢印32に示す方向に変位し凹部21から抜け、凸部33によるストッパーが解除される。
【0036】
図6は、図1中のVI線上に沿った断面図である。図6を参照して、用紙載置部6の上端部6aの上方に位置してペーパーレスト10が設けられている。ペーパーレスト10は、ペーパーレスト10の主表面10aが用紙載置部6の主表面9よりも奥側に位置するように設けられている。用紙11を用紙載置部6に載置すると、用紙載置部6の上端部6aと用紙11とが接触し、かつ用紙11の上方がペーパーレスト10の主表面10aによって支持される。このため、用紙11が用紙載置部6の主表面9上で浮いた状態で位置決めされたり、用紙11の上方が用紙載置部6の主表面9の反対側へ倒れたりすることを防止できる。これにより、用紙11は、用紙載置部6の主表面9上で所定の姿勢を維持したまま位置決めされ給紙作業が行なわれる。
【0037】
この発明の実施の形態1に従ったインクジェットプリンタ1は、用紙11を載置するための主表面9と、主表面9とほぼ直交して位置し、用紙11の端部が接触する基準面7とを有する用紙載置部6と、用紙載置部6にスライド可能に取り付けられて、基準面7に用紙11を押し付けることによって用紙11を位置決めする用紙押えガイド8と、用紙載置部6の上端部6a側に取り付けられて、用紙載置部6の上端部6aと用紙11とが接触するように用紙11を支持するペーパーレスト10とを備える。用紙押えガイド8は、用紙載置部6の上端部6aに位置して用紙11に接触する傾斜面22を含み、傾斜面22は、主表面9から用紙載置部6側へと延びている。用紙押えガイド8をスライドさせた場合に傾斜面22が用紙11に接触して用紙11を押し上げることにより、用紙11は主表面9から離れる方向に力が加えられる。
【0038】
このように構成されたインクジェットプリンタ1および給紙装置としての給紙部2によれば、用紙押えガイド8に形成された傾斜面22は、用紙11が用紙載置部6の主表面9から用紙押えガイド8の載置面8aに乗り上がる際の案内面としての役割を果たす。このため、用紙11の端部が主表面9上に位置する用紙押えガイド8の側面に当接して、用紙押えガイド8をそれ以上スライド移動させることができないということがない。また、用紙11の紙幅方向に無理な力が加わって折り目が入ったりすることがない。これにより、主表面9上の用紙11を適切な位置に位置決めすることを容易にできる。また、ユーザーが用紙の端部を揃えず複数の用紙11を主表面9上に投入したとしてもこのような位置決めは実現される。このため、用紙11を主表面9上に載置する際のユーザーの負担を軽減させることができる。さらに、インクジェットプリンタ1は所定形状を有するペーパーレスト10を備えるため、印刷部3に向けて円滑な給紙作業を行なうことができる。
【0039】
(実施の形態2)
図7は、この発明の実施の形態2における用紙押えガイドを詳細に示す斜視図である。図7を参照して、実施の形態2における用紙押えガイド8は、実施の形態1における用紙押えガイド8と比較して傾斜面が形成されている位置のみが異なる。用紙載置部6の主表面9には、帯状に延在する凹部21が形成された領域と並列して溝部53が形成されている。用紙押えガイド8には、載置面8aの中心付近から延在し主表面9を超え用紙載置部6の板厚の中程にまで達する傾斜面51が形成されている。傾斜面51を含む突出部は、用紙載置部6に形成された溝部53に嵌合されている。
【0040】
このように構成されたインクジェットプリンタ1および給紙部2によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。
【0041】
なお、実施の形態では本発明による給紙装置をインクジェットプリンタに適用したが、レーザープリンタなどの各種プリンタまたは複写装置などに適用することも可能である。
【0042】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に従えば、用紙をその紙幅にあった所定の位置に容易にセットすることができる給紙装置およびインクジェットプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるインクジェットプリンタを示す斜視図である。
【図2】図1中の用紙押えガイドを詳細に示す斜視図である。
【図3】図2中の矢印IIIに示す方向から見た用紙載置部および用紙押えガイドを示す上面図である。
【図4】図2中の矢印IIIに示す方向から見た用紙載置部および用紙押えガイドを示す別の上面図である。
【図5】図2中のV−V線上に沿った断面図である。
【図6】図1中のVI線上に沿った断面図である。
【図7】この発明の実施の形態2における用紙押えガイドを詳細に示す斜視図である。
【図8】特許文献1に開示されている給紙装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ、2 給紙部、6 用紙載置部、6a 上端部、7 基準面、8 用紙押えガイド、9 主表面、10 ペーパーレスト、11 用紙、22,51 傾斜面。
Claims (3)
- 用紙を載置するための主表面と、前記主表面とほぼ直交して位置し、用紙の端部が接触する基準面とを有する用紙載置部と、
前記用紙載置部にスライド可能に取り付けられて、前記基準面に用紙を押し付けることによって用紙を位置決めする用紙押えガイドと、
前記用紙載置部の上端側に取り付けられて、前記用紙載置部の上端と用紙とが接触するように用紙を支持するペーパーレストとを備え、
前記用紙押えガイドは、用紙に接触する傾斜面を含み、前記傾斜面は、前記主表面から前記用紙載置部側へと延びており、
前記用紙押えガイドをスライドさせた場合に前記傾斜面が用紙に接触して用紙を押し上げることにより、用紙は前記主表面から離れる方向に力が加えられ、
前記用紙押えガイドは、前記主表面の上端に係止され、前記用紙押えガイドを前記用紙載置部にスライド可能に取り付けるL字状の係止部を含み、
前記傾斜面は、前記用紙載置部の上端に位置し、かつ、前記係止部に形成されており、
前記ペーパーレストは、用紙が支持される前記ペーパーレストの表面が、前記主表面よりも奥側に位置するように設けられている、インクジェットプリンタ。 - 用紙を載置するための主表面を有する用紙載置部と、
前記用紙載置部にスライド可能に取り付けられて、用紙を位置決めする用紙押えガイドと、
前記用紙載置部の上端側に取り付けられて、前記用紙載置部の上端と用紙とが接触するように用紙を支持するペーパーレストとを備え、
前記用紙押えガイドは、用紙に接触する傾斜面を含み、前記傾斜面は、前記主表面から前記用紙載置部側へと延びており、
前記用紙押えガイドをスライドさせた場合に前記傾斜面が用紙に接触して用紙を押し上げることにより、用紙は前記主表面から離れる方向に力が加えられ、
前記用紙押えガイドは、前記主表面の上端に係止され、前記用紙押えガイドを前記用紙載置部にスライド可能に取り付けるL字状の係止部を含み、
前記傾斜面は、前記用紙載置部の上端に位置し、かつ、前記係止部に形成されており、
前記ペーパーレストは、用紙が支持される前記ペーパーレストの表面が、前記主表面よりも奥側に位置するように設けられている、給紙装置。 - 前記用紙載置部は、前記主表面とほぼ直交して位置し、用紙の端部が接触する基準面をさらに有し、前記用紙押えガイドは、前記基準面に用紙を押し付けることによって用紙を位置決めする、請求項2に記載の給紙装置。
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