JPH06143432A - 耐食性の優れた樹脂被覆鋼板の製造方法 - Google Patents

耐食性の優れた樹脂被覆鋼板の製造方法

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JPH06143432A
JPH06143432A JP4302413A JP30241392A JPH06143432A JP H06143432 A JPH06143432 A JP H06143432A JP 4302413 A JP4302413 A JP 4302413A JP 30241392 A JP30241392 A JP 30241392A JP H06143432 A JPH06143432 A JP H06143432A
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JP
Japan
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resin
steel plate
pressure
corrosion resistance
melting point
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JP4302413A
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Shige Shibuya
樹 澁谷
Tsuyoshi Ito
強 伊藤
Masaaki Mori
正晃 森
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼板の表面に変質による品質劣化がない樹脂
フィルムが積層一体化されている耐食性の優れた樹脂被
覆鋼板を製造工程を複雑化することなく提供できる耐食
性の優れた樹脂被覆鋼板の製造方法をを提供すること。 【構成】 鋼板表面に加熱により溶融される樹脂被覆層
を形成し、この樹脂被覆層を加熱により溶融状態とした
うえその表面にこの樹脂被覆層よりも高融点の樹脂フィ
ルムを添わせて圧着する。また、樹脂フィルムは鋼板表
面の樹脂被覆層の融点よりも10℃以上高融点で樹脂被
覆層と同系の樹脂フィルムを用いることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性の優れた樹脂被
覆鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐食性を向上するため、クロムめっき鋼
板、錫めっき鋼板などの表面処理鋼板や薄板鋼板その他
各種鋼板の表面に樹脂フィルムを積層した樹脂被覆鋼板
は、特公昭61ー3676号公報や特公昭60ー471
03号公報などにより広く知られているが、従来のこの
種樹脂被覆鋼板はいずれも樹脂フィルムをその融点以上
の温度で鋼板表面に圧着後水冷して製造しているため、
圧着後水冷に至るまでの移動間に樹脂フィルムが鋼板や
加熱された樹脂の顕熱により表面まで加熱されて変質
し、耐食性が劣化して品質を著しく低下させるという欠
点があるものであった。このような欠点を解決しようと
するため、特殊な錫めっき鋼板の表面に金属クロムと水
和酸化クロムの二層皮膜を形成しておたうえ樹脂フィル
ムを積層すると優れた耐食性を付与できることが特開平
3ー239538号公報により開示されているが、この
場合は特殊な錫めっき鋼板に対してのみ有効であって対
象とする鋼板が特殊なものに限定されるうえ、製造工程
も複雑で安価に量産できないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の樹脂被覆鋼板の製造方法を改良することにより各種
鋼板の表面に変質による品質劣化がない樹脂フィルムが
積層一体化されている耐食性の優れた樹脂被覆鋼板を製
造工程を複雑化することなく提供できる耐食性の優れた
樹脂被覆鋼板の製造方法を目的として完成されたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記のような課題を解決
した本発明に係る耐食性の優れた樹脂被覆鋼板を提供で
きる方法は、鋼板表面に加熱により溶融される樹脂被覆
層を形成し、この樹脂被覆層を加熱により溶融状態とし
たうえその表面にこの樹脂被覆層よりも高融点の樹脂フ
ィルムを添わせて圧着することを特徴とするものであ
り、特に、樹脂フィルムは鋼板表面の樹脂被覆層の融点
よりも10℃以上高融点で樹脂被覆層と同系の樹脂フィ
ルムを用いることが好ましい。
【0005】本発明において基材となる鋼板としては、
薄板鋼板のほか亜鉛系、アルミニウム、錫、クロムなど
の表面処理鋼板、缶用鋼板その他各種鋼板を用いること
ができ、また、これら鋼板の表面に形成されて下層の樹
脂被覆層を形成しておく樹脂としては、密着性等を考慮
し鋼板に対してなじみがよいうえに融点以上に加熱され
たとき表面に圧着される樹脂フィルムとの接着性がよい
ものであればよいので、ポリエチレンテレフタレート、
エチレン・ビニルアルコール共重合物、エチレン・酢酸
ビニル共重合物その他加熱により溶融される樹脂であれ
ばよい。さらに、樹脂被覆層の表面に圧着される樹脂フ
ィルムとしては、この樹脂被覆層の融点より高融点で耐
食性のある樹脂から用途に応じて選択するものであっ
て、例えば高分子樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂な
ど種類を問わないが、樹脂被覆層との接着性の点から該
樹脂被覆層の樹脂と同系統の樹脂よりなるものとするの
が特に好ましい。
【0006】また、鋼板表面に被覆された樹脂により耐
食性を向上させるために、鋼板表面に被覆された樹脂フ
ィルムの少なくとも表面が加熱圧着時の熱により耐食性
能が損われることがないことようにする必要がある。こ
のため本発明においては鋼板表面に対して直接表面層を
形成する樹脂フィルムを圧着するのではなく、一旦鋼板
表面をフィルム状又は液状の熱溶融型の樹脂による樹脂
被覆層を形成しておき、表面層となる樹脂フィルムを積
層するときこの樹脂被覆層をその融点以上で前記樹脂フ
ィルムの表面が溶融により変質することがない融点以下
の温度で加熱溶融し、次いで、樹脂被覆層が溶融状態の
うちに目標とする耐食性を有する樹脂フィルムをその表
面に配置して加圧することに特徴があり、この場合樹脂
被覆層は主として樹脂フィルムを密着させる機能を有す
ればよいのでその厚みは7〜15μmで充分である。
【0007】このように鋼板表面に予め形成しておく樹
脂被覆層の融点よりも表面に圧着される樹脂フィルムの
融点を高くしておくことが本発明においては極めて重要
であって、樹脂フィルムの融点が樹脂被覆層の融点より
も低いと、溶融状態とされた樹脂被覆層の表面に配置さ
れた樹脂フィルムの下層部分又は部分的には断面方向全
部が溶融し、圧着後に表面層となる樹脂フィルムの樹脂
結晶が変化(化学構造の変化)するなどして耐食性が著
しく劣化してしまうからであって、表面層を形成するた
めの樹脂フィルムの融点より低融点の樹脂被覆層を予め
鋼板表面に形成しておくことにより該樹脂被覆層の表面
に圧着される樹脂フィルムが融点以上に加熱されて樹脂
結晶が変化し、耐食性が劣化することは確実に防止され
ることとなる。
【0008】しかして、鋼板表面に層着される樹脂被覆
層とその表面に圧着一体化されて表層となる樹脂フィル
ムとの融点の差は、樹脂フィルムの厚みや種類等によっ
て異なるが、例えば、表層の樹脂フィルム厚が5〜30
μ程度の範囲であれば、その下層となる樹脂被覆層より
も表層となる樹脂フィルムの融点を高融点に好ましくは
10℃以上高融点となるようにする。また、これら樹脂
被覆層と樹脂フィルムとよりなる二重被覆層は鋼板の両
面に形成するようにしても片面にのみ形成するようにし
てもよいことは勿論である。
【0009】次に、本発明方法の一例を図面を参考にし
て詳細に説明する。図1において、1は鋼板、2、2は
対向して配置される一対の第1圧着ロール、3、3は鋼
板1の両面に層着されて下層の樹脂被覆層を形成するフ
ィルム状樹脂、4は第1圧着ロール2、2の先方に配置
される加熱器、5、5は加熱器4の先方に対向して配置
される一対の第2圧着ロール、6 、6 は前記フィルム状
樹脂3、3よりも高融点の樹脂フィルムである。今、加
熱された鋼板1を第1圧着ロール2、2間へ導くととも
にこの第1圧着ロール2、2と鋼板1との間へ加熱され
たフィルム状樹脂3、3を導いて圧着ロール2、2の圧
着により鋼板1に対してこのフィルム状樹脂3、3を密
着させて下層の樹脂被覆層3a、3aを鋼板1の表面に
形成する。次いで、樹脂被覆層3a、3aが表面に形成
されている鋼板1の両面を加熱器4でこの樹脂被覆層3
a、3aの融点以上の温度に加熱して両樹脂被覆層3
a、3aを溶融したうえ溶融状態のまま第2圧着ロール
5、5間へ導くとともに、樹脂被覆層3a、3aを形成
している前記フィルム状樹脂3、3の融点よりも高融点
の目標とする耐食性を有する樹脂フィルム6、6を第2
圧着ロール5、5と樹脂被覆層3a、3aとの間に導
き、圧着ロール5、5で溶融状態にある樹脂被覆層3
a、3aの表面に圧着すればよい。なお、鋼板1の片面
にのみ二重被覆層を形成しようとする場合は、鋼板1の
片面にのみフィルム状樹脂3および樹脂フィルム6を供
給すればよい。
【0010】このようにして得られた樹脂被覆鋼板は、
鋼板1のその表層が融点以上に加熱されることのない樹
脂フィルム6で覆われているので、樹脂フィルムが融点
以上に加熱されることにより起こる樹脂結晶の化学構造
の変化がなく、また、鋼板1と樹脂フィルム6との一体
化は中間に介在される樹脂被覆層3a、3aの溶融によ
るものであるから容易に剥離することもなく、従って、
耐食性は極めて優れたものとなる。
【0011】
【実施例】次に、本発明をめっき鋼板(0.2mm 厚の缶用
鋼板) の片面のみに条件の異なる樹脂被覆層と樹脂フィ
ルムとを順次被覆した場合の実施例を、従来の代表的な
比較例とともに挙げれば表1の通りである。
【表1】 なお、耐食性試験は150×150mmの片面にのみ被覆
層が形成されている試料の被覆層とは反対面であるメッ
キ面からデュポン衝撃(1/4インチ径、500g×2
0cm)を加え、片面の被覆層にデント発生後、試料の端
面とメッキ面をシールして電解質液(1%食塩水+界面
活性剤)に浸漬し、この試料を陽極、溶液に浸漬したス
テンレス棒を陰極として6.2Vを印加して行った。この
場合、表面の被覆層の電流導通部(樹脂皮膜の亀裂部
等)を固定するために、フェロキシル発色液(K4 Fe
(CN)6 ・3H2 O10g/l、K3 Fe(CN)5
0g/l、Nacl 60g/l)中に上記デント発生後の試
料を浸漬し、試料を陽極として通電して前記電流導通部
を発色させた。また、各実施例、比較例はいずれも各5
枚の試料をもって試験を行い、発色なしは耐食性○、1
枚でも発色は耐食性×と評価した。
【0012】
【発明の効果】本発明は前記説明からも明らかなよう
に、樹脂結晶の化学構造の変化がない樹脂フィルムによ
り鋼板表面が的確に覆われることとなり、極めて耐食性
に優れている樹脂被覆鋼板が得られることとなる。しか
も、表層となる樹脂フィルムは一般のフィルムラミネー
ト用ローラと殆ど変わることのない装置を用いて各種鋼
板の表面に変質することなく積層一体化できるので、製
造工程を複雑化することなくあらゆる鋼板に対して耐食
性を付与できることとなり、耐食性の優れた樹脂被覆鋼
板を簡単な設備で容易に量産できる利点もある。従っ
て、本発明は従来の樹脂被覆鋼板を製造する上での問題
点を解決した耐食性の優れた樹脂被覆鋼板の製造方法と
して業界にもたらす所極めて大きいものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 鋼板 3a 樹脂被覆層 6 樹脂フィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板表面に加熱により溶融される樹脂被
    覆層を形成し、この樹脂被覆層を加熱により溶融状態と
    したうえその表面にこの樹脂被覆層よりも高融点の樹脂
    フィルムを添わせて圧着することを特徴とする耐食性の
    優れた樹脂被覆鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼板表面の樹脂被覆層の融点よりも10
    ℃以上高融点で樹脂被覆層と同系の樹脂フィルムを用い
    る請求項1に記載の耐食性に優れた樹脂被覆鋼板の製造
    方法。
JP4302413A 1992-11-12 1992-11-12 耐食性の優れた樹脂被覆鋼板の製造方法 Withdrawn JPH06143432A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0864416A1 (en) * 1995-11-02 1998-09-16 TOYO KOHAN Co., Ltd Method and equipment for production of laminated metal sheet
CN103722747A (zh) * 2013-12-31 2014-04-16 山东华信塑胶股份有限公司 一种提高可塑性的金属覆膜pvc 型材的制备方法

Cited By (3)

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