JPH06143387A - 内面螺旋リブ又は溝付き合成樹脂管の押出成形方法 - Google Patents

内面螺旋リブ又は溝付き合成樹脂管の押出成形方法

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JPH06143387A
JPH06143387A JP4305190A JP30519092A JPH06143387A JP H06143387 A JPH06143387 A JP H06143387A JP 4305190 A JP4305190 A JP 4305190A JP 30519092 A JP30519092 A JP 30519092A JP H06143387 A JPH06143387 A JP H06143387A
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synthetic resin
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spiral
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Hiromi Oonuma
浩身 大沼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】配管後に捩じれ等の変形を起こしたり、内部を
流れる温熱排水等の影響により螺旋リブが小さくなった
りせず、排水能力が半永久的に損なわれることがないこ
とは勿論のこと、曲がりもなく外観良好な商品価値の高
い内面螺旋リブ又は溝付き合成樹脂管の押出成形方法を
提供することを目的としている。 【構成】フォーミング手段で整形された管の外径と略同
じか少し大きい内径を有する硬質材からなるリング状部
材を、前記フォーミング手段の後方のフォーミング装置
内に少なくとも1つ配置し、フォーミング手段で整形さ
れた管をリング状部材に貫通させてこのリング状部材の
内壁面で引き取られる管を受けさせる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内面螺旋リブ又は溝付
き合成樹脂管の押出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の排水縦管として使用される内面
螺旋リブ付き合成樹脂管を連続的に製造する方法とし
て、特公昭49−42670号公報にみるような製造方
法が提案されている。この方法は、図10にみるように
押出機101の金型(ダイス)102から管内面に長さ
方向に1本又は2本以上の突条又は凹溝を有する熱可塑
性樹脂管103を連続的に押し出す。そして、押し出さ
れてくる軟化状の管103を直ちに外径フォーマー10
4とその外側に設けた冷却用ジャケット105とによっ
て外径を規制しつつ冷却し、その後管軸に直交して単独
で回転しうる引取ロール106によって管103の軟化
状部分に捩じれを与えつつ引き取るようにしている。
【0003】すなわち、外径フォーマー104を金型1
02の直後に設けることにより管103の膨張を防ぐと
ともに、外径フォーマー104の冷却用ジャケット10
5により管表面を急速に冷却して管表面部分が変形しな
いようにする。そして、管103に捩じれを与えつつ引
き取ることで、管103の内面側が捩じれ、突条又は凹
溝が螺旋状に成形されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法で
は、管103の軟化状部分を強制的に捩じるようにして
成形するため、管外表面の歪み>管内表面の歪み>管中
央部の歪みと言うように管の外表面と内表面に残る歪み
に差が生じる。したがって、配管後に捩じれ等の変形が
生じやすい。また、特に、管内を温熱排水が流下したり
すると、管の温度が上がり弾性率が低下するため、管は
押出金型内の状態、つまり突条又は凹溝がない直管状態
に戻ろうとする。すなわち、螺旋リブや溝が小さくなっ
てしまい、所定の排水能力が得られなくなることがあ
る。
【0005】そこで、本発明の発明者らは、押出金型の
固定コアー出口側表面に螺旋リブに対応する螺旋溝を設
けておき、螺旋回転させつつ内面に螺旋リブが形成され
たパリソン(垂れ流し状態で押し出された高温で溶融状
態又は軟化状態の管)を押出金型から連続的に押し出し
た後、この押し出されたパリソンを管周方向に回転自在
なフォーミング手段および冷却手段を備えたフォーミン
グ装置に通して所望外径の管に整形しつつ冷却固化さ
せ、さらに、パリソンの押出速度および自転速度に同調
した速度で前記管を引取る方法を特願平4−10120
5号において先に提案している。
【0006】この方法によれば、押し出された高温で溶
融状態又は軟化状態のパリソン部分に捩じり等の負荷を
掛けずに内面螺旋リブ付き合成樹脂管を得ることがで
き、得られた内面螺旋リブ付き合成樹脂管は、大きな歪
みが残っていないとともに、管の内外で歪みに差がない
ものとなるので、配管後に捩じれ等の変形を起こした
り、内部を流れる温熱排水等の影響により螺旋リブが小
さくなったりせず、非常に優れた効果を奏する。
【0007】つまり、上記方法は、図11にみるよう
に、フォーミング手段としてのフォーミングプレート部
231と冷却手段としての冷却水槽232とを備えたフ
ォーミング装置 203に押出金型(図示せず)から押
し出されたパリソン251を導き、フォーミングプレー
ト部231で負荷なく所望外径に整形するとともに、冷
却水槽232で冷却水管237から冷却水を噴霧するこ
とで冷却固化して所望外径の管252を得るようにして
いる。また、冷却水槽237は、バキュームポンプ(図
示せず)に接続されたバキュームパイプ238から冷却
水ととともに、内部の空気が脱気されて減圧状態にされ
るようになっている。すなわち、管252の出口がゴム
パッキン239にによってシールされて減圧状態が保持
できるようになっている。そして、フォーミング装置2
03の後部(引取機側)では、管252がゴムパッキン
239によって支持されながら引取機(図示せず)によ
って螺旋状に回転しながら引き取られる。
【0008】しかし、上記方法では、フォーミングプレ
ート部231をで整形された管252は、未だ充分に固
化しておらず、ゴムパッキン239の弾性と、管252
の自重によって下側に撓みながら引き取られるととも
に、管252が自転しながら引き取られるため、最終的
に出来上がった管252は、一方向に撓んで曲がるので
はなく、螺旋状に曲がった管252となってしまう。
【0009】すなわち、このように螺旋状に曲がった管
252は、一方向へ曲がったような管に比べて管として
の商品価値が極端に落ちるとともに、ライニング鋼管の
内管として使用する場合、鋼管への挿入が非常に困難で
あると言う問題がある。本発明は、このような事情に鑑
みて、配管後に捩じれ等の変形を起こしたり、内部を流
れる温熱排水等の影響により螺旋リブが小さくなったり
せず、排水能力が半永久的に損なわれることがないこと
は勿論のこと、曲がりもなく外観良好な商品価値の高い
内面螺旋リブ又は溝付き合成樹脂管の押出成形方法を提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる内面螺旋
リブ又は溝付き合成樹脂管の押出成形方法は、このよう
な目的を達成するために、内面に螺旋リブ又は溝が形成
されたパリソンを押出金型から螺旋回転させながら連続
的に押し出した後、この押し出されたパリソンを周方向
に回転自在なフォーミング手段および冷却手段を備えた
フォーミング装置に通して所望外径の管に整形しつつ冷
却固化させ、さらに、前記パリソンの押出速度および自
転速度に同調した速度で前記管を引取る内面螺旋リブ又
は溝付き合成樹脂管の押出成形方法であって、前記フォ
ーミング手段で整形された管の外径と略同じか少し大き
い内径を有する硬質材からなるリング状部材を、前記フ
ォーミング手段の後方のフォーミング装置内に少なくと
も1つ配置し、フォーミング手段で整形された管をリン
グ状部材に貫通させてこのリング状部材の内壁面で引き
取られる管を受けさせる構成とした。
【0011】上記構成において、内面に螺旋リブ又は溝
を形成しつつ螺旋回転させながら合成樹脂管を金型から
押し出す方法としては、金型の固定コアーの出口側表面
に螺旋リブに対応する螺旋状の凹溝または螺旋溝に対応
する螺旋状の凸条を形成しておく方法や、コアーが回転
するように設けた金型をクロスヘッド方式で接続する方
法等がある。
【0012】また、管を形成する合成樹脂としては、特
に限定されないが、たとえば、ポリ塩化ビニル、後塩素
化ポリ塩化ビニル、ポリエチレン,ナイロン等が挙げら
れ、さらに、上記のように固定コアーの出口側に螺旋状
の凹溝または凸条を設ける方法で管を押出成形する場合
には、見掛け粘度1000ポイズ以上になる合成樹脂が
特に好ましい。
【0013】すなわち、見掛け粘度が1000ポイズ未
満になると、溶融樹脂が螺旋溝にスムーズに導かれず、
一旦螺旋溝に入った溶融樹脂が溝のない部分に押し出さ
れたりする。したがって、管の内面の本来平滑であるべ
き部分、すなわち、リブを形成していない部分に凹凸が
生じたり、不連続なリブが形成されたり、リブにささく
れが生じたりする恐れがある。また、押し出された後も
粘度が低いため、パリソン(半溶融状態の樹脂)がドロ
ーダウンしやすく真円の管にフォーミングしにくくなる
傾向がある。
【0014】因に、通常、見掛け粘度が1000ポイズ
未満の樹脂であっても炭酸カルシウム等を樹脂中にブレ
ンドするか、シランカップリング剤などによる化学架橋
等を利用すれば、見掛け粘度を1000ポイズ以上に調
整することができる。螺旋状の凹溝は、特に限定されな
いが、コアーの出口側に向かって除々に深く(凸条は徐
々に高く)しておくことが好ましい。また、螺旋状の凹
溝または凸条のピッチは、管軸方向の押出速度および樹
脂の溶融粘度に大きく依存するため、押出機の可塑化能
力が高く押出速度の速い場合には、凹溝または凸条のピ
ッチを小さくするとよい。
【0015】因に、螺旋リブまたは螺旋溝のピッチを1
00としたい場合、凹溝または凸条の螺旋ピッチを35
〜65程度に設定しておくことが好ましい。そして、押
出機の可塑化能力が高く押出速度が速くなるに従って凹
溝または凸条のピッチを35に近づけるようにすればよ
い。また、凹溝または凸条の断面形状は、特に限定され
ないが、たとえば、略V字、略U字形、略半円形等が挙
げられ、その深さ(または高さ)は、適宜でよいが、管
内径に対して1/20〜1/50程度が好ましく、1/
25〜1/35程度が特に好ましい。
【0016】一方、螺旋リブまたは螺旋溝の条数は、排
水能力の限界水準の設定によって異なり、1条でもよい
し複数条にしても構わないが、内径80〜200mmの管
の場合、8〜15条で、しかも、円周方向に均等に配置
することが好ましい。リング状部材の材質は、特に限定
されないが、鋼板や合成樹脂板が好ましい。リング状部
材の内径は、リング内を貫通する管の外径の100%〜
105%程度が好ましく、101%〜103%程度が特
に好ましい。
【0017】また、リング状部材は、弧状の2つ以上の
分割片に分割し、この分割片を組み立てる構造にしてお
くことが好ましい。さらに、リング状部材は、フォーミ
ング手段によって整形された管が充分に冷却固化した位
置より後方(引取機側)に設けることが好ましく、管の
押出方向に連続して複数個設けるようにしても構わな
い。
【0018】
【作用】上記構成によれば、金型から所定速度で管軸方
向へ連続的に押し出されると同時に、螺旋リブ又は螺旋
溝の螺旋形状に沿って周方向に自転しつつ押し出されて
くるパリソンは、フォーミング装置のフォーミング手段
に入り所望の外径となるように整形されるとともに、冷
却手段によって冷却されて固化して所望の内面螺旋リブ
又は溝付きの管になり、この管がパリソンの押出速度お
よび自転速度に同調して螺旋回転をしながら引取機によ
って引き取られる。
【0019】しかも、フォーミング手段自体が回転自在
になっているので、パリソンの自転に伴ってフォーミン
グ手段も回転して無理なくスムーズにフォーミングでき
る。フォーミング手段によってフォーミングされた管
は、リング状部材によって受けられるから管が下側に撓
んで曲がることなく引取機によって引き取られるように
なる。
【0020】
【実施例】以下に、本発明を、その実施例をあらわす図
面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明にかかる
押出成形方法を実施するのに用いる押出成形装置をあら
わしている。図にみるように、この押出成形装置Aは、
押出機1、金型2、フォーミング装置3、引取機4、カ
ッター6を備えている。
【0021】金型2は、通常のパイプ成形用金型と略同
一の構造をしていて、図2にみるように、ブレーカプレ
ート21、アダプター22、後部23、トピード24、
ブリッジ25、コアー26、ランド27から構成されて
いる。コアー26とランド27との間に形成される溶融
樹脂通過部29のクリアランスは、押し出し方向に向か
ってブリッジ25より徐々に狭くなっていて、コアー2
6の先端には、コアー平行部(コアー先端部)26aが
設けられている。
【0022】コアー26は、コアー傾斜部26bからコ
アー平行部26aにかけて表面に断面V字形の螺旋溝2
8が12条等間隔に形成されていて、螺旋溝28の部分
を除くとコアー平行部26aは、全長にわたってほぼ等
しい径をしている。また,ランド27とコアー平行部2
6aとの隙間は、管軸(金型2の中心線)と平行であ
る。
【0023】フォーミング装置3は、図3および図4に
みるように、フォーミング手段としてのフォーミングプ
レート部31と、冷却手段としての第1冷却水槽32お
よび第2冷却水槽33とから構成されている。フォーミ
ングプレート部31は、図5にみるように、複数組(図
では3組であるが、できるだけ多い方が好ましい)のフ
オーミングプレート群34と各フォーミングプレート群
34をパリソン5aの周方向へ回転自在に支持するベア
リング35とを備えている。
【0024】各フォーミングプレート群34は、それぞ
れ複数のドーナツ状円盤36から構成されている。そし
て、各ドーナツ状円盤36は、金型2側から引取機4側
に向かって除々にその内径が小さくなっている。なお、
最も金型2側のドーナツ状円盤36は、その内径が金型
2から押し出されるパリソン5aの外径より少し大きな
径になっていて、最も引取機4側のドーナツ状円盤36
の内径は、製造しようとしている管5bの外径と略同じ
になっている。
【0025】第1水槽32は、図5にみるように、フォ
ーミングプレート部31が入口部分に組み込まれ、冷却
水管37から冷却水を霧状に噴霧することができるとと
もに、バキュームポンプ(図示せず)に接続されたバキ
ュームパイプ38から冷却水を排出すると同時に第1冷
却水槽32内の空気を排気して第1冷却水槽32内を−
100mmHg以下の減圧状態にすることができるようにな
っている。構造と槽内の圧力を−100mmHg以下に減圧
しながら排水する構造を有していてまた、第1冷却水槽
32は、第1冷却水槽32内の減圧状態を維持するため
に、管5bの出口がゴムパッキン39によってシールさ
れている。
【0026】しかも、ゴムパッキン39周縁の第1冷却
水槽32の内壁面32aに、リング状部材8がビス8a
・・・8aによって固定されるようになっている。この
リング状部材8は、図6にみるように2つの半ドーナツ
型の分割片81,81を組み合わせて形成されている。
なお、第1冷却水槽32の運転時の通常内部圧力は、−
100〜−300mmHg程度が好ましく、−700mmHg以
下にするとパリソンの回転力を阻止する可能性が高い。
【0027】一方、第2水槽33は、押出量のアップに
よる冷却不足を補うために設けてあって、第1水槽32
のみで充分冷却できるのであればなくても構わない。さ
らに、引取機4は、金型2からのパリソン5aの管軸方
向への押出速度および押出によるパリソン5aの自転速
度に同調させて管5bを引き取ることができるようにな
っている。すなわち、管軸方向への管5bの引取速度
と、管5bを周方向へ所定速度で回転させる速度とを自
由に設定できるようになっている。
【0028】したがって、押出機1から金型2へ送られ
た溶融樹脂11を、コアー26とランド27との間に形
成された溶融樹脂通過部29を通して金型2から押し出
すのであるが、コアー26の出口側(傾斜部26bから
平行部26a)表面に螺旋溝28が形成されているの
で、金型2から押し出されるパリソン5aは、所定の押
出速度で管軸方向へ押し出されるとともに、内部に螺旋
溝28に対応する螺旋リブを形成されつつ周方向に回転
して押し出される。すなわち、従来のようにパリソン5
a部分に捩じりを加えたりすることなく垂れ流し状態で
金型2から押し出されると同時に内面に螺旋リブが形成
される。
【0029】押し出されたパリソン5aは、フォーミン
グ部3内へ直ちに入り、フォーミングプレート部31を
通って所望の外径に整形されるとともに、第1水槽32
および第2水槽33で冷却硬化される。すなわち、フォ
ーミングプレート部31では、連続して並べられたドー
ナツ状円盤36が金型2側から引取機側へ向かって徐々
に小径になっているので、フォーミングプレート部31
内を通るパリソン5aは徐々に小径に絞られて所望の外
径に整形される。
【0030】しかも、各フォーミングプレート群34
が、ベアリング35によって回転自在に支持されている
ので、パリソン5aの自転に伴ってフォーミングプレー
ト群34もスムーズに回転する。したがって、パリソン
5aがフォーミングプレート部31を通る時に、パリソ
ン5a表面と円盤36の内周面との間に大きな摩擦抵抗
が発生せず、パリソン5aがフォーミングプレート部3
1で引っ掛かってパリソン5aの外周部が詰まったりす
ることがないため、連続生産性が非常に高い。
【0031】さらに、このようにして整形・冷却固化し
て得られた管5bは、引取機4によって金型2からのパ
リソン5aの管軸方向への押出速度および押出によるバ
リソン5aの自転速度に同調させた引取速度で引き取ら
れるようになっている。そして、引取機4によって引き
取られた管5bは、切断機6で所定の長さに切断される
ようになっている。
【0032】すなわち、本実施例の方法によれば、従来
のようにパリソン5a部分に強制的な捩じりが加わった
りすることがないため、管5bの内外に歪みがなく図6
ないし図8にみるような内面に12条の螺旋リブ51が
形成された内面螺旋リブ付き合成樹脂管5bを得ること
ができる。しかも、フォーミングプレート部31におい
て、パリソン5a表面に摩擦抵抗が大きく掛からないの
で、フォーミンクプレート部31でパリソン5aの外周
部が詰まったりすることがない。したがって、連続生産
することができる。
【0033】しかも、フォーミングプレート部31にお
いて整形された管5bは冷却水で冷却固化されたのち、
出口に設けられたリング状部材8の内周面で受けられな
がら引取機4によって引き取られるため、下側に撓んだ
りすることがなく、出来上がった管5bは曲がりの殆ど
ない商品価値の高いものになる。以下に、より具体的な
実施例を比較例と併せて説明する。
【0034】(実施例1)製造する管5bの外径を11
0mmとするようにドーナツ状円盤36の最少径、すなわ
ち、最も引取機4側のドーナツ状円盤36の内径を11
0mmに設定するとともに、リング状部材8として内径1
11.2mmの図6にみるような2つ割のもの、および、
ゴムパッキン39として内径80mm、厚み3mm、ショア
A硬度55のものを用い、押出速度1m/分、回転引取
り速度2rpm 、バキューム圧−250mmHg、水噴霧量5
0リットル/分、水温16℃の製造条件で肉厚2mm、リ
ブの肉厚5mmの内面螺旋リブ付き塩化ビニル管5bを製
造したところ、出来上がった管5bの曲がりの最大値
0.4mmであった。
【0035】なお、リング状部材8は、押出成形装置A
を運転開始後、成形された管5bの一端が引取機4まで
達し、パリソン5aが安定して供給されるようになって
から図6に示すようにビス39bによって第1冷却水槽
32の内壁面32aに固定するようにした。
【0036】(比較例1)リング状部材を取付けなかっ
た以外は、実施例1と同様に内面螺旋リブ付き塩化ビニ
ル管5bを押出成形したところ、出来上がった管5bの
曲がりの最大値が5mmであった。
【0037】本発明にかかる内面螺旋リブ付き合成樹脂
管の製造方法は、上記の実施例に限定されない。たとえ
ば、上記の実施例では、リング状部材8は、押出成形装
置Aを運転開始後、成形された管5bの一端が引取機4
まで達し、パリソン5aが安定して供給されるようにな
ってから第1冷却水槽32の内壁面32aに固定するよ
うになっているが、予め固定しておいても構わない。ま
た、予め固定しておく場合には、リング状部材8を分割
できるものにする必要はない。
【0038】さらに、上記の実施例では、複数枚のドー
ナツ状円盤を1組にして1つのベアリングに回転自在に
支持させているが、1枚の円盤のみを1つのベアリング
に支持させるようにしても構わない。また、上記の実施
例では、コアーの傾斜部から平行部にかけて螺旋溝を形
成していたが、平行部のみに設けるようにしても構わな
い。
【0039】
【発明の効果】本発明にかかる内面螺旋リブ又は溝付き
合成樹脂管の押出成形方法は、以上のように構成されて
いるので、配管後に捩じれ等の変形を起こしたり、内部
を流れる温熱排水等の影響により螺旋リブが小さくなっ
たりせず、排水能力が半永久的に損なわれることがない
ことは勿論のこと、曲がりもなく外観良好な商品価値の
高い内面螺旋リブ又は溝付き合成樹脂管を得ることがで
きる。
【0040】したがって、この合成樹脂管を中層、高層
等の建築物の排水用縦管として用いれば、排水の流下速
度を効果的に減衰させ管内中心部に充分な通気を確保す
る能力が半永久的に損なわれることがない。しかも、合
成樹脂管が曲がりがなくまっすぐなため、ライニング鋼
管の内管として使用する場合も、鋼管への挿入が非常に
容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる内面螺旋リブ付き合成樹脂管の
製造方法を実施するのに用いる押出成形装置の1例をあ
らわす斜視図である。
【図2】図1の押出成形装置の押出金型部分をあらわす
断面図である。
【図3】図1の押出成形装置のフォーミング装置の正面
図である。
【図4】図1の押出成形装置のフォーミング装置の側面
図である。
【図5】図3のフォーミング装置の第1冷却水槽部分を
あらわす半断面図である。
【図6】リング状部材を取りつけた状態をあらわす説明
図である。
【図7】本発明にかかる内面螺旋リブ付き合成樹脂管の
製造方法で得た内面螺旋リブ付き合成樹脂管の1実施例
をあらわす斜視図である。
【図8】図3の内面螺旋リブ付き合成樹脂管の横断面図
である。
【図9】図3の内面螺旋リブ付き合成樹脂管の縦断面図
である。
【図10】公知の内面螺旋リブ付き合成樹脂管の製造方
法をあらわす説明図である。
【図11】本発明の発明者が先に提案した押出成形方法
のフォーミング装置部分をあらわす半断面図である。
【符号の説明】
2 押出金型 3 フォーミング装置 8 リング状部材 5a パリソン 5b 管 31 フォーミングプレート部(フォーミング手段) 32 第1冷却水槽(冷却手段) 33 第2冷却水槽(冷却手段) 51 螺旋リブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に螺旋リブ又は溝が形成されたパリソ
    ンを押出金型から螺旋回転させながら連続的に押し出し
    た後、この押し出されたパリソンを周方向に回転自在な
    フォーミング手段および冷却手段を備えたフォーミング
    装置に通して所望外径の管に整形しつつ冷却固化させ、
    さらに、前記パリソンの押出速度および自転速度に同調
    した速度で前記管を引取る内面螺旋リブ又は溝付き合成
    樹脂管の押出成形方法であって、前記フォーミング手段
    で整形された管の外径と略同じか少し大きい内径を有す
    る硬質材からなるリング状部材を、前記フォーミング手
    段の後方のフォーミング装置内に少なくとも1つ配置
    し、フォーミング手段で整形された管をリング状部材に
    貫通させてこのリング状部材の内壁面で引き取られる管
    を受けさせることを特徴とする内面螺旋リブ又は溝付き
    合成樹脂管の押出成形方法。
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