JPH06142963A - 部分反射金属にレーザービームを急速貫通させる方法 - Google Patents

部分反射金属にレーザービームを急速貫通させる方法

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JPH06142963A
JPH06142963A JP5065557A JP6555793A JPH06142963A JP H06142963 A JPH06142963 A JP H06142963A JP 5065557 A JP5065557 A JP 5065557A JP 6555793 A JP6555793 A JP 6555793A JP H06142963 A JPH06142963 A JP H06142963A
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laser beam
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laser
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JP5065557A
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John Macken
マッケン ジョン
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/073Shaping the laser spot
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/064Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料処理、特にレーザー加工の速度を増加さ
せるために、反射金属にレーザービームを急速貫通させ
る方法を提供する。 【構成】 レーザー装置と工作片の間に空間フィルター
を配置して、工作片からレーザー装置へ戻る反射を制限
することにより、高出力レーザーによる加工装置の特性
を改善する。空間フィルターは、レーザービーム(1
6)を一次元焦点(ライン焦点)へ集める焦点レンズ
(17A,19A)と、この一次元焦点を取囲むスリッ
ト開口(18A−18C)と、レーザービームを平行光
線に戻すコリメータレンズ(19B)とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は材料加工処理のために用
いられるレーザーに係り、特に、レーザー加工操作にお
ける速度を増加させるための、レーザーの外側における
空間フィルター開口の設計と使用とに関する。
【0002】
【従来の技術】高出力レーザーの主たる使用目的は材料
加工処理である。特に、金属の切断や溶接のために高出
力レーザーが使用される。金属の中へ焦点を絞られたレ
ーザービームが初期貫通するためには、多大な時間がか
かることが度々ある。このことは、アルミニウムのよう
な反射金属を切断あるいは溶接するために、連続的な高
出力炭酸ガスレーザーが用いられる場合にあてはまる。
このように初期の貫通が遅くなると、結果として孔が大
きくなり、また熱影響領域が大きくなる。ある場合に
は、金属片の中間で初期貫通が不可能になってしまうと
いう大きな問題が生じることがある。貫通が金属のエッ
ヂ部分において始められる場合のみ、レーザーを用いる
ことができる。この問題は単に金属の高反射性による避
けることのできない結果として受留められている。アル
ミニウムの場合、被覆が施されて、表面の反射性を減少
させ、それによってこの貫通段階が援助される。しかし
ながら、これらの被覆はその着脱という余分な工程が必
要となる。またレーザー溶接の場合には、被覆は溶接領
域の中へ汚染を持込むことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本文に記載する発明は
外部の空間フィルターを用いている。従来の技術におい
ては、空間フィルターはヘリウムネオンレーザーのよう
な低出力レーザーの場合に、ビーム内の不完全性をなく
すためにしばしば用いられる。例えば、ホログラフィの
場合には、均質なレーザービームを用いることが望まし
い。この場合には、レーザービームは空間フィルターを
通過することができ、レーザービーム内の強度の変化を
なくすことができるものの、出力を幾らか失う。これは
本文に記載する効果とはまったく異なった目的と結果で
ある。空間フィルターは通常1)レーザービームを焦点
へ集める焦点レンズと、2)非常に小さな孔からなる開
口と、3)コリメータレンズとからなっている。開口の
小さな孔は、該小さな孔を通過する光だけが連続するよ
うに、焦点のところに位置している。次にレーザービー
ムは拡大して、コリメートレンズを通過する。これらレ
ーザーの出力は通常ミリワットの範囲内にあり、時には
数ワットにまで到達する。空間フィルターを備えたこれ
らの低出力レーザーを用いるのは、均質的なビームを必
要とする適用例の場合である。“空間フィルター”とい
う言葉は、空間内に分散される不要な光をなくすための
フィルターを意味している。
【0004】従来の技術を適用する場合に、空間フィル
ターはレーザーの特性に影響を与えないという積極的な
意味での要素として用いられている。本発明において
は、外部空間フィルターは共振系の一部となり、レーザ
ーが有益な材料加工作業を行えるように、レーザーの特
性を変化させる。高出力の連続レーザーで材料加工を行
う場合、空間フィルターを使用すべき理由がこれまで全
くなかった。それらは明らかな利益をもたらすことなく
余分な経費がかかり、出力を損失させる。本発明は材料
処理に利益を与える新しい効果を得るために空間フィル
ターを使用する。材料処理には典型的に500から50
00ワットの高出力を必要とするので、低出力レーザー
と共に用いられる空間フィルターは、材料処理レーザー
に用いられる高出力密度で用いるには全く適していな
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】反射金属の切断、溶接に
用いられる高出力レーザーは、工作片から反射された光
の結果として、減少した特性を示すことがわかってい
る。この光はレーザーの中へ入り、レーザービームをふ
らつかせる。このことは不安定な共振器を用いた炭酸ガ
スレーザーの場合に特に言える。この問題は、レーザー
と工作片の間に空間フィルターを挿入することによって
大きく改善される。空間フィルターは通常2つのレンズ
と、ピンホール開口とからなる。しかしながら、高出力
使用のためには、焦点における出力密度は開口の破壊を
防ぐために減少させなければならない。好ましい実施例
は1次元焦点(ライン焦点)とスリット開口とを用い
る。
【0006】
【実施例】焦点を絞られたレーザービームが切断、溶接
中に反射金属の表面に当たると、工作片とレーザーの間
に相互反応が生じることが発見されている。金属から反
射された光の一部は最終レンズを介して後戻りし、平行
光線にされる。そのレンズと工作片は“キャッツアイ”
として知られる一種の逆反射光学系を形成する。この光
は正確にレーザーへ戻る。工作片から反射された光はレ
ーザーの中へ入り、内部のレーザー光線と混合する。共
振状態と、レーザー内部の光ビーム路は、この工作片か
らのフィードバックによって変化する。レーザーは常に
共振状態を最適化しようとしている。レーザーキャビテ
ィ内へ導入された工作片からのフィードバックが存在す
ると、レーザーは、今度はこのフィードバックを含んだ
全体的な共振状態を最適化するために、波長とレーザー
方向とを調整する。この結果、レーザーは出力ビームを
作り出し、これは、フィードバックが存在する場合に
は、フィードバックの存在しない時の出力ビームに比べ
て異なったものになる。この差が結果として角度の変化
(焦点のふらつき)や、あるいはコリメーションの変化
(焦点はずれ)をもたらすことがある。
【0007】焦点を絞られたレーザービームが反射金属
の表面へ最初に当たる際には、レーザービームの方向に
は初期変化が存在しないであろう。しかしながら、レー
ザービームが金属表面上の一点を加熱あるいは貫通し始
めると、この点の反射性は減少するが、その周囲領域は
高い反射性のままである。このように好ましい方向にお
いて反射性が失われると、レーザーはわずかに異なった
方向へ振動することによって共振を最適化することがで
き、従って、焦点は今度は金属のより反射性のある部分
に当たることになる。反射性が他の領域で弱まると、ビ
ームは光学系の角度制限範囲の中で移動する。最終的
に、これらの制限内の全表面が影響を受け、ついには貫
通が始まる。
【0008】レーザービームに対して透明なダイを用い
てアルミニウムの表面を被覆して、実験を行った。アル
ミニウムの反射性はまだ高く保持されていて、焦点を絞
られたレーザービームの移動軌跡がダイの表面に記録さ
れた。アルミニウムとレンズが静止しているにも拘ら
ず、この記録は焦点がアルミニウムの意外な領域上を移
動することを示していた。また焦点が遠ざかる前に、焦
点が表面を溶かすのに十分に長く滞留した点が存在し
た。
【0009】外部空間フィルターを導入すると、アルミ
ニウム表面の貫通は驚くほど改善された。このことは特
に不安定な共振器の設計を利用したレーザーの場合にあ
てはまる。実際、工作片からのフィードバックは、共振
器の設計に追加の反射体を付加したものとして考えるこ
とができ、不安定共振器を“安定共振器”として設計さ
れた共振器の部類へ入れることになる。
【0010】他の問題は不安定共振器が通常、フィード
バック反射の一部を拒絶することの出来る半透明反射体
を有していないことである。さらに、不安定共振器で
は、フィードバック反射は、フレネルコアとして知られ
るレーザーの中心部へ最終的に到達する前に、増巾を受
ける。従って、外部フィードバックの効果は、不安定共
振器を備えたレーザーにおいて特に大きい。しかしなが
ら、安定な共振器を利用しているレーザーでも、わずか
に軸線のずれた光路の可能性があり、工作片からのフィ
ードバックを最適化している。
【0011】図1を参照すると、光学系は10、11、
12で示された3つの区域に分かれている。区域10は
レーザーの光学系を示している。11で示した光学系の
グループは空間フィルターを示し、12で示したグルー
プは最終的な集束光と工作片を示している。鏡13、1
4はレーザー共振鏡である。この例においては、鏡13
が大きな凹面鏡として示され、鏡14が小さな凸面鏡で
ある。これらの鏡は代表的な不安定共振器である。しか
しながら、本発明が安定共振器にも適用できることは理
解できるはずである。レーザーの光学ゲイン領域は示さ
れていないが、鏡13と14との間に存在する。出力窓
は15で示されている。光学系のみが考慮の対象なの
で、レーザーの他の構成要素は示されていない。出力ビ
ームは16で示されている。
【0012】次の区域は全体を11で示した空間フィル
ターである。これは、レーザービーム16を20で示し
た円形焦点の中を通過させる焦点レンズ17を含む。焦
点の周りには18で示した開口(ここでは断面で示され
ている)が存在する。次にレーザービームは拡大し、コ
リメータレンズ19を通過する。ビームはさらにある距
離を走行し、21で示した最終的な焦点レンズへ到達す
る。このレンズは、22で示した工作片の表面上あるい
はその近くへビームを集束させる。
【0013】この説明の中では、レーザービームが左か
ら右へ走行するものとしている。しかしながら、工作片
22からのすべての反射光はレンズ21によって平行に
され、レーザーの中へ戻ってくることがわかる。従っ
て、最終レンズ21と工作片22を含む光学系全体は、
工作片22の表面に十分な反射性のある限り、レーザー
鏡系の一部分として考えなければならない。もし開口1
8を取り除けば、このレーザーと工作片の全体的な光学
系が共振することのできる角度範囲が増加する。従っ
て、開口18に関する最適寸法は、ビームの照準方向を
安定させる最大寸法になる。
【0014】図1においては、開口18は制限開口の概
念を単に表現したものである。実際には、材料処理に要
する高出力レーザーは、焦点において非常に大きな出力
密度を生み出すものである。この開口は正確な焦点作用
を妨げるものではないが、それでも焦点近傍のビームの
一部分が開口に当たることがある。ある場合には、レー
ザービームが単一の円形焦点になると、高出力レーザー
に対して実際的な開口を用いることは不可能である。出
力密度を減少させる1つの方法は、一次元焦点(ライン
焦点)を形成して、焦点寸法に対する開口として狭いス
リットを用いることである。次に、第1のライン焦点に
対して直角をなした第2のライン焦点が形成され、また
第2の直交スリットが第2開口を形成する。これらの開
口が一緒に作用して、2つの方向におけるビームの角度
偏差を制限する。このようなライン焦点を形成すると、
開口上での出力密度を20分の1以上に減少させること
ができる。ある場合には、この減少作用は高出力レーザ
ーに対する実際的なフィールドストッパを作るために必
要となる。
【0015】図2は2つの直交するライン焦点を組込ん
だ光学系を示す。入力レーザービームは16Aで示され
ている。第1の光学要素は17Aで示した円筒状レンズ
として示されている。このレンズは20Aで示した水平
方向のライン焦点を形成している。ビームはその後に拡
大してレンズ19Aに突き当たる。このレンズは従来の
レンズであり、通常はもし平行な光が入力されれば円形
焦点を形成するであろう。しかしながら、円筒状の発散
光の場合、このレンズは第2のライン焦点を形成する。
この場合の焦点距離は、ライン焦点20Aから発散する
光が平行にされて、その平行光線が集束されるように選
択される。この結果、20Bで示した第2のライン焦点
(垂直方向)が得られる。次に光は円筒状レンズ19B
まで進んで、平行光線にされる。図2においては、光学
的な軌跡を明確に見るために、開口は示していない。し
かしながら、垂直なスリットがライン焦点20Aを取囲
み、また水平なスリットが水平なライン焦点20Bを取
囲んでいるはずであるということになる。
【0016】図3はライン焦点20A(図2)の近傍に
おけるスリット開口を示している。ここでは、円筒状レ
ンズ17Aと、凸レンズ19Aと、円筒状レンズ19B
とが示されている。第1のライン焦点を取囲んでいる第
1の開口は、18Aと18Bで示した2つの板でできて
いる。18Aと18Bの間には巾Aがある。通常、この
スリットは伝達を最大にするために、ライン焦点に対し
て平行になるように向けられている。17Aからライン
焦点までの焦点距離はLで示されている。この例におい
ては、入力ビーム16AがD1とD2という直交寸法を
有した正方形として示されている。もし円形状のビーム
が用いられると、円形状ビーム(D1=D2)に関する
円形開口の直径はDになることが理解できるであろう。
18Aと18Bによって形成された開口を通過する場合
のライン焦点の長さは、Hで示されている。図3はま
た、板18Cと18Dでできた第2のスリット開口も示
している。この開口は図2において20Bで示した第2
のライン焦点を通過する光を制限している。
【0017】図3において、構成要素18A、18Bあ
るいは18C、18Dは、スリット開口に関する単純な
構造を示している。図4はスリット開口の構造に関する
好ましい実施例を示している。高出力レーザービームを
扱う場合、拒絶されたレーザー光がどこへ行くのか、ま
た、それがどのようにして吸収されるのかを正確に知っ
ておく必要がある。開口に対して冷却をすることも必要
である。図4においては、開口板18A、18Bはレー
ザービーム16Aの方向に対して僅かな角度だけ傾いて
いるところが示されている。18Aと18Bの背後には
それぞれ冷却管21A、21Bが取付けられている。こ
れらの冷却管は液体冷却剤を通し、開口18A、18B
から熱を除去する。レーザービーム16Aにおいては、
ライン焦点は20Aの近くに位置した最小巾のビームで
ある。16Bで示した、コースから外れた照射ビームは
ライン焦点を通過せず、その代わりに開口18Bで反射
されるところが示されている。この光は反射され、22
Aで示された冷却された吸収面に当たる。22Bも同様
な冷却面である。そのような冷却面を形成する1つの便
利な方法は、冷却剤を通す密接配置されたパイプの表面
に吸収剤を塗付することである。吸収体22Aと22B
とはこの方法で示されている。ライン焦点20Aの巾は
Wで示されている。
【0018】2つのライン焦点の形成を説明した他の光
学系は、本発明の発明者(ジョン・エイ・マッケン)に
よる“正方形のレーザービームに対する矯正光学装置”
と題した米国特許第4,921,338に記載されてい
る。この特許に記載した光学系は、本文で述べた開口と
組合して、発明の概念の他の例を構成することができ
る。図5は、入力ビームが直交寸法D3とD4を有した
長方形である場合の光学系を示している。ビームは16
Bで示されている。この長方形のビームは、通常の入射
角からかなり外れた角度で、凹面鏡17Cに当たる。こ
れは、反射時に球状の非点収差を導入することになり、
16Cで示された反射ビームの中で20C、20Dで示
した2つのライン焦点を形成する。次にこのビームは凹
面鏡19Cに当たり、平行光線にされる。上述した特許
は、この平行光線を確立するための入射角と曲率に関す
る数学的な公式を与えている。また、前記特許は鏡17
Cがいかにして2つの異なった焦点距離を有することが
できるかを説明しており、各各の焦点距離に関した公式
を与えている。これらの考察事項は、このタイプの光学
系が2つの直交ライン焦点を作り出すことを理解するこ
とが必要であるだけなので、本発明の範囲を越えてい
る。これら2つのライン焦点20C、20Dは図3、図
4において説明したスリット開口で処理されるであろ
う。これは、長方形のビームが用いられる場合の本発明
の好ましい実施例である。円形あるいは正方形のビーム
に関しては、図3が好ましい実施例であるが、図1もま
た用いることができる。
【0019】重要な考察事項は開口の寸法である。開口
の寸法を十分大きくして、レーザービームがこの開口を
通過するときに重大な出力の損失がないようにし、且つ
フィールドバックが存在しないようにすることが可能で
あることが実験的に見い出されている。開口の理論的な
寸法はガウスのビームに関して1.27Ll/D(lは
波長)であり、或いは均一な強度のビームに関してLl
/Dである。実際にはこれを制限事項にする必要はない
が、開口の巾Aは0.9Ll/D<A<5Ll/Dを満
足するようにしなければならない。寸法Dは焦点光学系
の一次元のビーム寸法である(図3参照)。
【0020】開口における出力密度を最小にするために
は、ライン焦点の長さH(図3参照)はライン焦点の巾
W(図4参照)の少なくとも4倍でなければならない。
実際には、この比率が15以上であれば最も良い。図1
に示した状態、すなわち、円形のビームと、開口と、焦
点とが存在する場合には、出力密度はもしF数が30以
上(L/D>30)であれば減少させることができる。
【0021】ある場合には、焦点距離が図2、図3、図
4に示したような一次元ライン焦点までの距離、或いは
図1に示したような2次元焦点までの距離であることが
わかるはずである。2次元の焦点が得られる場合には、
開口を出力密度に耐えられるものに構成する必要があ
る。そのための1つの方法としては、非常に長い焦点距
離を用いて、点状寸法のものを比較的大きくすることで
あり、これによって出力密度を減少させることができ
る。拒絶されたレーザービームをレーザーから離れる方
向へ反射させるような入射角で、開口が大きく反射させ
ることが重要である。もし光線が開口からレーザーの中
へ戻るように反射されると、レーザーはこの反射光の上
へロックされてしまい、効果が失われるであろう。
【0022】図1、図2、図3においては、説明の目的
のためにレンズを用いている。しかしながら、曲率のあ
る鏡もレンズと同等の光学装置であることが理解される
はずである。従って、鏡或いは鏡とレンズの組合わせを
用いた類似の光学系が存在する。例えば、レンズ17、
19、19Aの代わりに軸線のずれた放物線鏡を用いて
も良く、あるいは円筒状レンズ17A、19Bの代わり
に円筒状鏡を用いても良い。従って、“空間フィルター
焦点装置”という言葉は、空間フィルターの一部として
1つないしそれ以上の焦点を形成するレンズ或いは鏡を
示すために用いられる。焦点は従来の2次元焦点あるい
は一次元焦点(ライン焦点)のいずれかであってもよ
い。焦点装置の例は、図1における17や、図2におけ
る17Aや、或いは図5における17Cである。同様
に、“空間フィルターコリメータ装置”という言葉は、
図1における19や、図2における19B、および図5
における19Cによって説明される。図2と図3におけ
るレンズ19は、“空間フィルター焦点装置”に対する
広い定義の例である。このレンズは空間フィルターにお
ける第2のレンズであるが、空間フィルターの中で焦点
20Bを構成する機能を発揮し、従って“空間フィルタ
ー焦点装置”という言葉によって包含される。同様に、
レンズ19Aもまたコリメート機能を発揮し、従って、
それもまた“空間フィルターコリメート装置”の一部と
して表現することができる。
【0023】また図3における焦点距離Lが、鏡を用い
ている場合には光路を折り返して戻すことができるの
で、必ずしも直線分離距離にはならないことを指摘して
おくべきである。従って、焦点距離を述べる際に、“光
路長”という言葉が用いられる。完全に連続している
か、あるいは高い繰返し率で1/4秒以上連続して繰返
し状にパルスを出すレーザーを示すのに、“準連続レー
ザー”という言葉が用いられる。最後に、“全体的に平
行光線化される”という言葉は、長い半径で収束あるい
は発散するビームを含んでいる。ある距離におけるレー
ザービームの拡大を最小にするために、レーザーからで
てくるビームがわずかに収束されるようになっているこ
とが普通である。これも“全体的に平行光線化される”
と考えられるビームである。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー光線と、空間フィルターと、工作片と
の関係を示した断面図。
【図2】2つのライン焦点を用いた空間フィルターの一
部の透視図。
【図3】図2と類似しているが、スリット開口を加え、
寸法を示した透視図。
【図4】図3のスリット開口をもっと詳細に示した透視
図。
【図5】2つのライン焦点を形成する他の光学系を示し
た透視図。
【符号の説明】
16 レーザービーム 18 開口装置 18A,18B 第1スリット開口 18C,18D 第2スリット開口 19 コリメータ装置 20A 第1ライン焦点 20B 第2ライン焦点 21 最終焦点装置 21A,21B 冷却装置 22 工作片

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分反射する金属の工作片にレーザービ
    ームを急速貫通させる方法であって、 波長(1)で横方向のビーム寸法(D)の前記レーザー
    ビームを発生させるレーザー装置を設ける段階と、 前記レーザービームの最終的な焦点を前記工作片上に形
    成させる最終的な焦点装置を設ける段階と、 前記レーザー装置と前記最終焦点装置との間に少なくと
    も1つの空間フィルター焦点装置を配置する段階であっ
    て、該空間フィルター焦点装置が前記レーザービームと
    相互作用し、前記空間フィルター焦点装置から光路長距
    離(L)にて、前記レーザービームに少なくとも1つの
    焦点(以後は空間フィルター焦点と呼ぶ)を形成させ
    る、空間フィルター焦点装置を配置する段階と、 前記レーザービームが前記空間フィルター焦点を通過し
    た後に、該レーザービームが全体的に平行光線化される
    ように、前記レーザービームと相互作用する、少なくと
    も1つの空間フィルターコリメート装置を設ける段階
    と、 前記空間フィルター焦点装置からほぼ光路長距離(L)
    で少なくとも1つの開口装置を設ける段階と、 前記開口装置を、方程式0.9Ll/D<A<5Ll/
    Dを満足する開口寸法(A)を有するように成形する段
    階と、 前記レーザービームのかなりの部分が前記レーザーから
    前記開口を介して前記工作片へ通過することができるよ
    うに前記開口装置を配置して、前記部分反射する標的か
    ら反射される前記レーザービームの一部分が前記レーザ
    ーを不安定化させることの可能性を制限し、それによっ
    て前記レーザービームが前記工作片を貫通する可能性を
    改善する段階とを含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記空間
    フィルター焦点装置を設ける段階が、前記空間フィルタ
    ー焦点を少なくとも1つのライン焦点として形成する焦
    点装置を設けることを含み、前記開口装置を設ける段階
    が、少なくとも1つのスリット開口を設けることを含
    み、前記少なくとも1つのスリット開口を位置付ける段
    階が、該開口を通って前記レーザービームが多量に伝達
    するために、前記スリット開口を前記ライン焦点に対し
    て方向付けることを含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法において、前記空間
    フィルター焦点装置を設ける段階が、第1および第2の
    ライン焦点を形成して、この第1ライン焦点が該第2ラ
    イン焦点に対して全体的に直交するような焦点装置を設
    けることを含み、前記少なくとも1つのスリツト開口を
    設ける段階が、前記第1ライン焦点の近くに第1スリッ
    ト開口を設け、前記第2ライン焦点の近くに第2スリツ
    ト開口を設けることを含む方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法において、前記空間
    フィルター焦点装置を設ける段階が、単一の全体的に円
    形状の空間フィルター焦点を形成して、かつ前記距離
    (L)が前記寸法(D)の少なくとも30倍になるよう
    に前記空間フィルター焦点装置を設けることを含む方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法において、前記レー
    ザー装置を設ける段階が、不安定な共振鏡装置を用いる
    レーザーを設けることを含み、前記レーザービームが準
    連続レーザービームである方法。
  6. 【請求項6】 高出力レーザービームのための空間フィ
    ルターを構成する方法において、 長さ寸法(H)と巾寸法(W)が方程式H>4Wを満足
    する第1ライン焦点を形成し、また前記第1ライン焦点
    に対して全体的に直交した第2ライン焦点を形成する焦
    点装置を設ける段階と、 第1および第2のスリット開口を設ける段階と、 前記第1ライン焦点の近くに前記第1スリツト開口を、
    該第1ライン焦点に対して全体的に平行になるように向
    けて位置付ける段階と、 前記第2ライン焦点の近くに前記第2スリット開口を、
    該第2ライン焦点に対して全体的に平行になるように向
    けて位置付ける段階とを含むことを特徴とする空間フィ
    ルター焦点構成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の方法において、前記少な
    くとも1つのスリット開口を設ける段階が、少なくとも
    1つの前記スリット開口に対して冷却装置を設け、前記
    少なくとも1つのスリット開口を方向付ける前記段階
    が、前記高出力レーザービームの一部分を吸収装置に当
    たる所定の方向に反射させるように、少なくとも1つの
    前記開口を方向付けることを含む空間フィルター焦点構
    成方法。
JP5065557A 1992-03-26 1993-03-24 部分反射金属にレーザービームを急速貫通させる方法 Pending JPH06142963A (ja)

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