JPH06142474A - 炭化水素蒸気分離膜および炭化水素蒸気分離複合膜 - Google Patents
炭化水素蒸気分離膜および炭化水素蒸気分離複合膜Info
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- JPH06142474A JPH06142474A JP29586192A JP29586192A JPH06142474A JP H06142474 A JPH06142474 A JP H06142474A JP 29586192 A JP29586192 A JP 29586192A JP 29586192 A JP29586192 A JP 29586192A JP H06142474 A JPH06142474 A JP H06142474A
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- Japan
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- hydrocarbon vapor
- ethylene
- propylene copolymer
- vapor separation
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】有機溶剤使用プロセスから発生する炭化水素蒸
気を気体分離膜によって分離回収する方法において、高
性能な炭化水素蒸気分離膜を提供すること。 【構成】 (1) 主鎖がエチレンプロピレン共重合体からなり、アル
コキシシリル基またはアセトキシシリル基を側鎖に有す
る高分子材料を主成分とする炭化水素蒸気分離膜。 (2) 多孔質支持膜上にポリオルガノシロキサンからなる
薄膜層を有し、さらにその上に、アルコキシシリル基ま
たはアセトキシシリル基を側鎖に有し、エチレンプロピ
レン共重合体を主鎖としてなる高分子材料からなる薄膜
層を有することを特徴とする炭化水素蒸気分離複合膜。
エチレンプロピレン共重合体にアルコキシシリル基また
はアセトキシシリル基をグラフトしてなる高分子材料を
主成分とする炭化水素蒸気分離膜。 【効果】従来の炭化水素蒸気分離膜に比べて、炭化水素
蒸気分離性が高く、かつ耐溶剤性に優れているので極め
て効率的に炭化水素蒸気を分離回収することが可能とな
った。
気を気体分離膜によって分離回収する方法において、高
性能な炭化水素蒸気分離膜を提供すること。 【構成】 (1) 主鎖がエチレンプロピレン共重合体からなり、アル
コキシシリル基またはアセトキシシリル基を側鎖に有す
る高分子材料を主成分とする炭化水素蒸気分離膜。 (2) 多孔質支持膜上にポリオルガノシロキサンからなる
薄膜層を有し、さらにその上に、アルコキシシリル基ま
たはアセトキシシリル基を側鎖に有し、エチレンプロピ
レン共重合体を主鎖としてなる高分子材料からなる薄膜
層を有することを特徴とする炭化水素蒸気分離複合膜。
エチレンプロピレン共重合体にアルコキシシリル基また
はアセトキシシリル基をグラフトしてなる高分子材料を
主成分とする炭化水素蒸気分離膜。 【効果】従来の炭化水素蒸気分離膜に比べて、炭化水素
蒸気分離性が高く、かつ耐溶剤性に優れているので極め
て効率的に炭化水素蒸気を分離回収することが可能とな
った。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機蒸気の分離回収に
有用な有機蒸気分離膜および炭化水素蒸気分離複合膜に
関し、詳しくは、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素類の
蒸気を含む気体、例えば、空気からかかる炭化水素蒸気
を効率よく分離回収するのに有用な炭化水素蒸気分離膜
に関する。
有用な有機蒸気分離膜および炭化水素蒸気分離複合膜に
関し、詳しくは、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素類の
蒸気を含む気体、例えば、空気からかかる炭化水素蒸気
を効率よく分離回収するのに有用な炭化水素蒸気分離膜
に関する。
【0002】
【従来の技術】膜による気体の分離は、操作が簡便であ
るとともに、省エネルギ−プロセスとなりうることか
ら、水素分離、酸素富化等で実用化の段階に入ってい
る。
るとともに、省エネルギ−プロセスとなりうることか
ら、水素分離、酸素富化等で実用化の段階に入ってい
る。
【0003】一方、油槽所、タンカー等では、20〜5
0%と高濃度の炭化水素蒸気を膜分離法によって除去お
よび回収するプロセスが提案されている。かかる膜分離
法で使用されている気体分離膜は、特開平1−2369
18号公報に開示されている架橋シリコーン膜である
が、この膜は炭化水素蒸気に対しての分離性はあまり大
きくないことから、十分な炭化水素蒸気の回収をするこ
とができなかった。
0%と高濃度の炭化水素蒸気を膜分離法によって除去お
よび回収するプロセスが提案されている。かかる膜分離
法で使用されている気体分離膜は、特開平1−2369
18号公報に開示されている架橋シリコーン膜である
が、この膜は炭化水素蒸気に対しての分離性はあまり大
きくないことから、十分な炭化水素蒸気の回収をするこ
とができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭化
水素蒸気に対しての分離性が高く、また耐溶剤性を十分
に有している炭化水素蒸気分離膜および分離複合膜を提
供することである。
水素蒸気に対しての分離性が高く、また耐溶剤性を十分
に有している炭化水素蒸気分離膜および分離複合膜を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために下記の構成を有する。
成するために下記の構成を有する。
【0006】「主鎖がエチレンプロピレン共重合体から
なり、アルコキシシリル基またはアセトキシシリル基を
側鎖に有する高分子材料を主成分とする炭化水素蒸気分
離膜。」 本発明において、炭化水素蒸気分離膜とは、空気などの
気体に含まれる炭化水素蒸気を濃縮することが可能な気
体分離膜である。炭化水素蒸気とは飽和又は不飽和の脂
肪族炭化水素類の蒸気をいう。
なり、アルコキシシリル基またはアセトキシシリル基を
側鎖に有する高分子材料を主成分とする炭化水素蒸気分
離膜。」 本発明において、炭化水素蒸気分離膜とは、空気などの
気体に含まれる炭化水素蒸気を濃縮することが可能な気
体分離膜である。炭化水素蒸気とは飽和又は不飽和の脂
肪族炭化水素類の蒸気をいう。
【0007】本発明において、エチレンプロピレン共重
合体とはエチレンとプロピレンとの共重合体であれば限
定されることなく用いられ、例えば、プロピレン成分が
20〜50モル%含まれたランダム共重合体である、日
本合成ゴムから販売されているJSR EP(商品名)
などがある。
合体とはエチレンとプロピレンとの共重合体であれば限
定されることなく用いられ、例えば、プロピレン成分が
20〜50モル%含まれたランダム共重合体である、日
本合成ゴムから販売されているJSR EP(商品名)
などがある。
【0008】本発明において、エチレンプロピレン共重
合体を主鎖とし、アルコキシシリル基またはアセトキシ
シリル基を側鎖に有する高分子材料とは、上記エチレン
プロピレン共重合体にアルコキシシリル基またはアセト
キシシリル基を有する化合物を反応せしめて、エチレン
プロピレン共重合体上のいずれかにアルコキシシリル基
またはアセトキシシリル基を有する側鎖を設けた高分子
材料をさす。
合体を主鎖とし、アルコキシシリル基またはアセトキシ
シリル基を側鎖に有する高分子材料とは、上記エチレン
プロピレン共重合体にアルコキシシリル基またはアセト
キシシリル基を有する化合物を反応せしめて、エチレン
プロピレン共重合体上のいずれかにアルコキシシリル基
またはアセトキシシリル基を有する側鎖を設けた高分子
材料をさす。
【0009】ここで、エチレンプロピレン共重合体の側
鎖にアルコキシシリル基を有する側鎖を付与できる化合
物としては、エチレンプロピレン共重合体の水素を引き
抜いて付加反応ができるビニル基とアルコキシシリル基
を有する化合物を挙げることができる。エチレンプロピ
レン共重合体の水素を引き抜いて付加反応ができるビニ
ル基とアルコキシシリル基を有する化合物としてアルコ
キシビニルシラン類を挙げることができる。アルコキシ
ビニルシラン類の具体例として、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−
メトキシエトキシ)シランなどを挙げることができる。
鎖にアルコキシシリル基を有する側鎖を付与できる化合
物としては、エチレンプロピレン共重合体の水素を引き
抜いて付加反応ができるビニル基とアルコキシシリル基
を有する化合物を挙げることができる。エチレンプロピ
レン共重合体の水素を引き抜いて付加反応ができるビニ
ル基とアルコキシシリル基を有する化合物としてアルコ
キシビニルシラン類を挙げることができる。アルコキシ
ビニルシラン類の具体例として、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−
メトキシエトキシ)シランなどを挙げることができる。
【0010】ここで、エチレンプロピレン共重合体の側
鎖にアセトキシシリル基を有する側鎖を付与できる化合
物としては、アセトキシシリル基とビニル基を有するビ
ニルアセトキシシラン類を挙げることができる。
鎖にアセトキシシリル基を有する側鎖を付与できる化合
物としては、アセトキシシリル基とビニル基を有するビ
ニルアセトキシシラン類を挙げることができる。
【0011】エチレンプロピレン共重合体の側鎖にアル
コキシシリル基またはアセトキシシリル基を付与せしめ
てなる高分子材料を合成するには、上記アルコキシシリ
ル基を有する化合物またはアセトキシシリル基を有する
化合物とエチレンプロピレン共重合体を適当な溶媒に溶
解せしめ、例えば30〜200℃の温度で付加反応させ
ることによって得られる。この様な反応に適する有機溶
媒としては、エチレンプロピレン共重合体とアルコキシ
シリル基を有する化合物またはアセトキシシリル基を有
する化合物を溶解せしめる溶媒であればよく、具体的に
は、ヘキサン、シクロヘキサン、キシレン等があげられ
る。なお、この付加反応は不活性ガス中で行われること
が好ましい。
コキシシリル基またはアセトキシシリル基を付与せしめ
てなる高分子材料を合成するには、上記アルコキシシリ
ル基を有する化合物またはアセトキシシリル基を有する
化合物とエチレンプロピレン共重合体を適当な溶媒に溶
解せしめ、例えば30〜200℃の温度で付加反応させ
ることによって得られる。この様な反応に適する有機溶
媒としては、エチレンプロピレン共重合体とアルコキシ
シリル基を有する化合物またはアセトキシシリル基を有
する化合物を溶解せしめる溶媒であればよく、具体的に
は、ヘキサン、シクロヘキサン、キシレン等があげられ
る。なお、この付加反応は不活性ガス中で行われること
が好ましい。
【0012】エチレンプロピレン共重合体のアルコキシ
シリル基またはアセトキシシリル基のグラフト率は、好
ましくは0.01〜10モル%、さらに好ましくは0.
1〜5モル%である。0.01モル%未満では、該高分
子材料で得られた炭化水素蒸気分離膜の架橋密度が小さ
く、耐溶剤性が低くなる傾向がある。また、10モル%
を越えると、該高分子材料で得られた炭化水素蒸気分離
膜の架橋密度が大きくなり、炭化水素蒸気の分離性が小
さくなる傾向がある。
シリル基またはアセトキシシリル基のグラフト率は、好
ましくは0.01〜10モル%、さらに好ましくは0.
1〜5モル%である。0.01モル%未満では、該高分
子材料で得られた炭化水素蒸気分離膜の架橋密度が小さ
く、耐溶剤性が低くなる傾向がある。また、10モル%
を越えると、該高分子材料で得られた炭化水素蒸気分離
膜の架橋密度が大きくなり、炭化水素蒸気の分離性が小
さくなる傾向がある。
【0013】本発明の炭化水素蒸気分離膜の膜厚は、炭
化水素蒸気の透過速度に影響を及ぼし、膜厚が薄ければ
薄い程、透過速度が大きくなるので好ましいが、あまり
薄いとピンホールが発生する可能性があり、分離性が低
くなるため、ピンホールが発生しない薄さにするために
は、通常は、0.01〜5μの範囲が好ましい。
化水素蒸気の透過速度に影響を及ぼし、膜厚が薄ければ
薄い程、透過速度が大きくなるので好ましいが、あまり
薄いとピンホールが発生する可能性があり、分離性が低
くなるため、ピンホールが発生しない薄さにするために
は、通常は、0.01〜5μの範囲が好ましい。
【0014】この範囲の膜厚の炭化水素蒸気分離膜を本
発明の高分子材料で形成する方法としては、本発明高分
子材料を溶解せしめる有機溶媒に溶解し、溶液を調製し
て、適当な基盤上に流延し、溶媒を蒸発して薄膜を形成
せしめる溶液塗工法がピンホールフリ−の薄膜を形成で
きるので好ましい。この際、溶媒を蒸発していく過程で
アルコキシシリル基またはアセトキシシリル基どうしで
縮合反応が進み、得られた薄膜が架橋をする。この架橋
構造によって、有機蒸気に対して高い耐溶剤性を有する
のであるが、架橋反応を促進するために、溶液中に有機
錫系触媒を小量溶解せしめておくことが好ましい。
発明の高分子材料で形成する方法としては、本発明高分
子材料を溶解せしめる有機溶媒に溶解し、溶液を調製し
て、適当な基盤上に流延し、溶媒を蒸発して薄膜を形成
せしめる溶液塗工法がピンホールフリ−の薄膜を形成で
きるので好ましい。この際、溶媒を蒸発していく過程で
アルコキシシリル基またはアセトキシシリル基どうしで
縮合反応が進み、得られた薄膜が架橋をする。この架橋
構造によって、有機蒸気に対して高い耐溶剤性を有する
のであるが、架橋反応を促進するために、溶液中に有機
錫系触媒を小量溶解せしめておくことが好ましい。
【0015】得られた薄膜は、耐圧性を持たせるため、
多孔質支持膜上に複合化した複合膜として用いられるの
が一般的であるが、この時、本発明の高分子材料の薄膜
を直接多孔質支持膜上に形成しようとしても、ピンホー
ルフリーの薄膜を得ることが難しい。そのため、多孔質
支持膜の表面にある孔をポリオルガノシロキサンで孔埋
めし、さらにその上に、本発明の高分子材料の薄膜を形
成することが、ピンホールフリーの良好な複合膜が得ら
れるので好ましい。ここで、ポリオルガノシロキサン
は、耐溶剤性をもたせるため、架橋されていることが好
ましい。ポリオルガノシロキサン層の厚みは、多孔質支
持膜の孔埋めさえ出来れば透過抵抗にならない様に薄け
れば薄い程好ましいが、この様な厚みとしては0.01
〜1μの範囲が好ましい。用いられる多孔質支持膜は、
相変換法で得られる非対称構造の多孔質支持膜が、孔径
が小さくまた透過圧損が小さいので好ましい。この様な
多孔質支持膜として具体的には、ポリスルホン多孔質支
持膜、ポリエーテルスルホン多孔質支持膜、ポリアクリ
ロニトリル多孔質支持膜、ポリイミド多孔質支持膜、ポ
リフェニレンスルフィドスルホン多孔質支持膜などが挙
げられる。
多孔質支持膜上に複合化した複合膜として用いられるの
が一般的であるが、この時、本発明の高分子材料の薄膜
を直接多孔質支持膜上に形成しようとしても、ピンホー
ルフリーの薄膜を得ることが難しい。そのため、多孔質
支持膜の表面にある孔をポリオルガノシロキサンで孔埋
めし、さらにその上に、本発明の高分子材料の薄膜を形
成することが、ピンホールフリーの良好な複合膜が得ら
れるので好ましい。ここで、ポリオルガノシロキサン
は、耐溶剤性をもたせるため、架橋されていることが好
ましい。ポリオルガノシロキサン層の厚みは、多孔質支
持膜の孔埋めさえ出来れば透過抵抗にならない様に薄け
れば薄い程好ましいが、この様な厚みとしては0.01
〜1μの範囲が好ましい。用いられる多孔質支持膜は、
相変換法で得られる非対称構造の多孔質支持膜が、孔径
が小さくまた透過圧損が小さいので好ましい。この様な
多孔質支持膜として具体的には、ポリスルホン多孔質支
持膜、ポリエーテルスルホン多孔質支持膜、ポリアクリ
ロニトリル多孔質支持膜、ポリイミド多孔質支持膜、ポ
リフェニレンスルフィドスルホン多孔質支持膜などが挙
げられる。
【0016】架橋構造を有するポリオルガノシロキサン
を多孔質支持膜に形成する方法としては、末端にシラノ
ールを有するポリオルガノシロキサンや、側鎖にアミノ
基を有するポリオルガノシロキサンとシラン架橋剤やイ
ソシアネート架橋剤を溶媒に溶解せしめて溶液を調整
し、多孔質支持膜上に塗工して溶媒を蒸発せしめて形成
する方法が好ましく用いられる。
を多孔質支持膜に形成する方法としては、末端にシラノ
ールを有するポリオルガノシロキサンや、側鎖にアミノ
基を有するポリオルガノシロキサンとシラン架橋剤やイ
ソシアネート架橋剤を溶媒に溶解せしめて溶液を調整
し、多孔質支持膜上に塗工して溶媒を蒸発せしめて形成
する方法が好ましく用いられる。
【0017】本発明ポリオルガノシロキサン層上に、本
発明の高分子材料の薄膜を形成せしめる方法としては、
前述の溶液塗工法が好ましく用いられる。
発明の高分子材料の薄膜を形成せしめる方法としては、
前述の溶液塗工法が好ましく用いられる。
【0018】この様にして得られた本発明の高分子材料
よりなる複合膜は、炭化水素蒸気分離性と耐溶剤性に優
れているので効率よく蒸気を回収することが可能であ
る。
よりなる複合膜は、炭化水素蒸気分離性と耐溶剤性に優
れているので効率よく蒸気を回収することが可能であ
る。
【0019】
【実施例】以下に、実施例に基いてさらに詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】実施例1 エチレンプロピレン共重合体(日本合成ゴム(株)製
JSR EP11)を5重量部、ビニルトリメトキシシ
ランを10重量部キシレンに溶解する。さらに、ベンジ
ルパーオキサイドを0.1重量部溶解し、150℃で3
0分窒素ガス中で撹拌して反応せしめる。得られた溶液
よりメタノールで高分子を析出させ、トリメトキシシリ
ルグラフトエチレンプロピレン共重合体を得る。該高分
子のトリメトキシシリル基のグラフト率は、0.8モル
%であった。ポリエーテルスルホン(三井東圧化学株式
会社製、“VICTREX”4800G)をジメチルホ
ルムアミドに溶解して20%溶液を調製した。ポリエス
テルタフタ−上に該溶液を200μm塗工し、水凝固浴
に浸漬してポリエーテルスルホン多孔質支持膜を作成し
た。両末端シラノールポリジメチルシロキサン(数平均
分子量30000)5重量部、テトラオキシムシラン
2.5重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重量部を
トリフルオロトリクロロエタンに溶解して溶液を調製
し、ポリマ濃度が0.5%になるまでトリフルオロトリ
クロロエタンで塗液を調製した。本溶液をポリエーテル
スルホン多孔質支持膜上に100μm塗工し、塗工後熱
風で溶媒を蒸発させ架橋型シリコーン複合膜を作成し
た。トリメトキシシリルグラフトエチレンプロピレン共
重合体をシクロヘキサンに5重量部溶解し、さらにトリ
フルオロトリクロロエタンで希釈してポリマ濃度0.5
重量部に調製し、さらにオクチル酸スズを0.1重量部
加えて溶液を調製した。本溶液を上記で得た架橋型シリ
コーン複合膜上に塗布厚み50μm塗工し、熱風によっ
て溶媒を蒸発させ、トリメトキシシリルグラフトエチレ
ンプロピレン共重合体複合膜を作成した。
JSR EP11)を5重量部、ビニルトリメトキシシ
ランを10重量部キシレンに溶解する。さらに、ベンジ
ルパーオキサイドを0.1重量部溶解し、150℃で3
0分窒素ガス中で撹拌して反応せしめる。得られた溶液
よりメタノールで高分子を析出させ、トリメトキシシリ
ルグラフトエチレンプロピレン共重合体を得る。該高分
子のトリメトキシシリル基のグラフト率は、0.8モル
%であった。ポリエーテルスルホン(三井東圧化学株式
会社製、“VICTREX”4800G)をジメチルホ
ルムアミドに溶解して20%溶液を調製した。ポリエス
テルタフタ−上に該溶液を200μm塗工し、水凝固浴
に浸漬してポリエーテルスルホン多孔質支持膜を作成し
た。両末端シラノールポリジメチルシロキサン(数平均
分子量30000)5重量部、テトラオキシムシラン
2.5重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重量部を
トリフルオロトリクロロエタンに溶解して溶液を調製
し、ポリマ濃度が0.5%になるまでトリフルオロトリ
クロロエタンで塗液を調製した。本溶液をポリエーテル
スルホン多孔質支持膜上に100μm塗工し、塗工後熱
風で溶媒を蒸発させ架橋型シリコーン複合膜を作成し
た。トリメトキシシリルグラフトエチレンプロピレン共
重合体をシクロヘキサンに5重量部溶解し、さらにトリ
フルオロトリクロロエタンで希釈してポリマ濃度0.5
重量部に調製し、さらにオクチル酸スズを0.1重量部
加えて溶液を調製した。本溶液を上記で得た架橋型シリ
コーン複合膜上に塗布厚み50μm塗工し、熱風によっ
て溶媒を蒸発させ、トリメトキシシリルグラフトエチレ
ンプロピレン共重合体複合膜を作成した。
【0021】得られた複合膜について、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、酸素及び窒素の透過速度を測
定した。結果を表1に示す。ただし、この測定において
は、複合膜の供給側に上記それぞれの蒸気またはガスを
それぞれ単独にて約150mmHgの圧力にて接触さ
せ、他方、透過側はそれぞれ約0.1〜1mmHgとし
た。また、耐溶剤性の評価としてヘキサン飽和蒸気に1
時間暴露させておきその前後での酸素/窒素分離性を表
2示す。
ン、ペンタン、ヘキサン、酸素及び窒素の透過速度を測
定した。結果を表1に示す。ただし、この測定において
は、複合膜の供給側に上記それぞれの蒸気またはガスを
それぞれ単独にて約150mmHgの圧力にて接触さ
せ、他方、透過側はそれぞれ約0.1〜1mmHgとし
た。また、耐溶剤性の評価としてヘキサン飽和蒸気に1
時間暴露させておきその前後での酸素/窒素分離性を表
2示す。
【0022】比較例1 両末端シラノールポリジメチルシロキサン(数平均分子
量30000)5重量部、テトラオキシムシラン2.5
重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重量部をトリフ
ルオロトリクロロエタンに溶解して溶液を調製し、ポリ
マ濃度が0.5%になるまでトリフルオロトリクロロエ
タンで塗液を調製した。実施例1と同様のポリエーテル
スルホン多孔質支持膜上に本溶液を100μm塗工し、
塗工後熱風で溶媒を蒸発させこれを5回繰り返し架橋型
シリコーン複合膜を作成した。
量30000)5重量部、テトラオキシムシラン2.5
重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重量部をトリフ
ルオロトリクロロエタンに溶解して溶液を調製し、ポリ
マ濃度が0.5%になるまでトリフルオロトリクロロエ
タンで塗液を調製した。実施例1と同様のポリエーテル
スルホン多孔質支持膜上に本溶液を100μm塗工し、
塗工後熱風で溶媒を蒸発させこれを5回繰り返し架橋型
シリコーン複合膜を作成した。
【0023】得られた複合膜について実施例1と同様に
評価した結果を、表1、表2に示した。
評価した結果を、表1、表2に示した。
【0024】比較例2 エチレンプロピレン共重合体をシクロヘキサンに5重量
部溶解し、さらにトリクロロトリフルオロエタンで希釈
してポリマ濃度0.5重量部に調製し、本溶液を実施例
1と同様の架橋型シリコーン複合膜上に100μm塗工
し、熱風によって溶媒を蒸発させ、ポリ1、2ブタジエ
ン複合膜を作成した。
部溶解し、さらにトリクロロトリフルオロエタンで希釈
してポリマ濃度0.5重量部に調製し、本溶液を実施例
1と同様の架橋型シリコーン複合膜上に100μm塗工
し、熱風によって溶媒を蒸発させ、ポリ1、2ブタジエ
ン複合膜を作成した。
【0025】得られた複合膜について実施例1と同様に
評価した結果を、表1、表2に示した。
評価した結果を、表1、表2に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の炭化水素蒸気分離膜は、炭化水
素蒸気分離性が高く、かつ耐溶剤性に優れているので膜
分離法での炭化水素蒸気回収の設備費および運転費を小
さくすることが可能である。
素蒸気分離性が高く、かつ耐溶剤性に優れているので膜
分離法での炭化水素蒸気回収の設備費および運転費を小
さくすることが可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】主鎖がエチレンプロピレン共重合体からな
り、アルコキシシリル基またはアセトキシシリル基を側
鎖に有する高分子材料を主成分とする炭化水素蒸気分離
膜。 - 【請求項2】多孔質支持膜上にポリオルガノシロキサン
からなる薄膜層を有し、さらにその上に、アルコキシシ
リル基またはアセトキシシリル基を側鎖に有し、エチレ
ンプロピレン共重合体を主鎖としてなる高分子材料から
なる薄膜層を有することを特徴とする炭化水素蒸気分離
複合膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29586192A JPH06142474A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 炭化水素蒸気分離膜および炭化水素蒸気分離複合膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29586192A JPH06142474A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 炭化水素蒸気分離膜および炭化水素蒸気分離複合膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06142474A true JPH06142474A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17826140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29586192A Pending JPH06142474A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 炭化水素蒸気分離膜および炭化水素蒸気分離複合膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06142474A (ja) |
-
1992
- 1992-11-05 JP JP29586192A patent/JPH06142474A/ja active Pending
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