JPH06142472A - 多孔質複合中空糸の製造法 - Google Patents

多孔質複合中空糸の製造法

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JPH06142472A
JPH06142472A JP32472592A JP32472592A JPH06142472A JP H06142472 A JPH06142472 A JP H06142472A JP 32472592 A JP32472592 A JP 32472592A JP 32472592 A JP32472592 A JP 32472592A JP H06142472 A JPH06142472 A JP H06142472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow yarn
porous
sol
hollow fiber
porous composite
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Pending
Application number
JP32472592A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Anzai
博 安斉
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 テトラエトキシシラン50g、70%硝酸1mlおよ
び水216mlを室温条件下で20時間撹拌し、加水分解させ
てシリカゾル(粘度2.1mPas)を調製した。このシリカゾ
ルを、ポリテトラフルオロエチレン樹脂スパッタリング
膜で外表面を撥水処理した多孔質アルミナ中空糸(平均
細孔径1μm、気孔率35%、内径1.5mm、外径2.0mm、長さ
300mm)内に、液送ポンプを用いて5秒間流入、接触させ
た後、200℃、1時間の乾燥および400℃、1時間の焼成を
行った。このような一連の操作を更にもう1回行った。 【効果】 多孔質アルミナ中空糸の外表面近傍の細孔内
にシリカ薄膜が複合的に形成されるため、細孔程度の膜
厚でもそれが均一に形成され、しかもクラックや剥離な
どを生じ難い。得られた多孔質複合中空糸は、分離精度
やガス透過速度を高めたガス分離膜などとして有効に用
いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質複合中空糸の製
造法に関する。更に詳しくは、気体分離膜などとして有
効に使用される多孔質複合中空糸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔質膜を用いてガスの分離を行う場
合、例えばH2とCO、H2とN2などの分離に際しては、クヌ
ーセン拡散支配になるように、多孔質膜の細孔径を数10
〜数100Å程度に調整したものを使用する必要がある。
【0003】そして、具体的なガス分離膜としては、約
40Åの細孔径を有する無機多孔質バイコールガラスが従
来から知られている。このバイコールガラスは、高けい
酸塩であることから、耐熱性および耐食性にすぐれてい
るという特徴を有しているが、強度上その膜厚を約0.5m
m以下にすることが困難であるため、単位面積当りのガ
ス透過速度が小さいという欠点がある。
【0004】従って、ガスの透過速度の大きい分離膜を
製造するには、クヌーセン拡散支配となるように多孔質
膜の細孔径を調整し、膜厚を薄くすることが望ましい
が、機械的強度上膜厚を極端には薄くできないので、膜
厚の薄いガス分離層を膜厚が1mm程度で比較的細孔径の
大きい多孔質支持体上にコーティングして補強した、い
わゆる多層構造のものが採用されている。
【0005】ここで用いられる薄膜積層多孔質構造体
は、取扱上あるいは強度上から通常は中空管状で使用さ
れることが多く、それの製造は、一般に使用されている
粉末冶金法、焼結法などにより、まず厚さ1mm程度の多
孔質中空管を製造し、これに種々の方法で微細孔を有す
る薄膜を積層させている。
【0006】かかる薄膜の積層方法としては、厚さ1μm
程度の極薄膜を形成させる真空蒸着法、スパッタリング
法などがあるが、これらの方法では均一な孔径の制御が
困難であり、また装置容積に制限があることから実用的
ではなく、従って通常は微粉末を数10μmの厚さに付着
させる方法が用いられている。
【0007】このような微粉末層形成方法には、乾式法
と湿式法とがあるが、乾式法は粉末粒子の流動性が悪
く、均一な厚みの層を形成させることが極めて困難なた
め、湿式法が主流となっている。
【0008】この湿式法には、多孔質中空管を回転さ
せ、中空管内部に微粉末スラリを供給し、遠心力によっ
て粉末を付着させる遠心法、スラリの表面電位を利用す
る電気泳動により多孔質中空管にスラリを付着させる電
気泳動法、一般によく用いられている塗布法などがあ
り、これらの方法では微粉末に水またはアルコール、ア
セトンなどの有機溶媒を加えてスラリとして用いている
ので、流動性が良く、均一な厚みの層を容易に形成する
ことができるという特徴を有している。
【0009】このように、湿式法では均一な薄膜を形成
させることが可能であるが、容易に形成できる細孔径は
数1000Å以上であり、数10〜数100Åの細孔径を得るた
めに、約1000Å以下の超微粉末を用いる場合には、スラ
リの付着層を形成後、液体を蒸発させて乾燥する際、ク
ラックを生じ易いという欠点がみられる。クラックの発
生を防止するために、スラリに粘結剤を加える方法もあ
るが、後で粘結剤を除去し、微小細孔を得ることは困難
である。また、膜厚を数μm以下にすることも難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術にみられるこのような各種の欠点、即ち微細孔径
化、薄膜化などが困難であり、またクラックの発生、剥
離強度が低いなどといった問題をいずれも克服した多孔
質複合中空糸の製造法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
外表面側を撥水処理した多孔質アルミナ中空糸内にシリ
カゾルを流入接触後、乾燥、焼成して多孔質複合中空糸
を製造することによって達成される。
【0012】多孔質アルミナ中空糸としては、平均細孔
径が約0.1〜10μm、好ましくは約0.1〜2μmのものが、
その外表面側を撥水処理した上で用いられる。撥水処理
は、任意の方法で行うことができ、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂をスパッタリング法によって中空糸
表面に付着させるなどの方法がとられる。
【0013】このようにして撥水処理された中空糸内へ
流入させるシリカゾルは、テトラエトキシシランなどの
テトラアルコキシシランを硝酸などの無機酸を用いて水
溶液中で加水分解することにより調製される。このよう
にして調製されたシリカゾルの中空糸内への流入、接触
は、中空糸の一端側からローラポンプなどの液送ポンプ
を用い、約1〜30秒間程度接触させることにより行われ
る。その後、約100〜200℃で約0.5〜2時間程度乾燥さ
せ、次いで約400〜500℃で約1〜10時間程度焼成され
る。このような操作は、1回以上、一般には複数回くり
返して行われる。
【0014】
【作用】本発明方法によって得られる多孔質複合中空糸
は、例えば平均細孔径が約1μm程度の多孔質膜と平均細
孔径が約40Å程度の薄膜との複合膜と考えられる。後者
の薄膜は、シリカゾル溶液の乾燥に伴うゲル化によって
形成される。従って、多孔質アルミナ中空糸の細孔内に
シリカゾル溶液を含浸させて乾燥させると、主として中
空糸の外表面側から乾燥が進むため、中空糸細孔内のゾ
ル溶液は、乾燥の進行と共に徐々に中空糸外表面側に移
動し、そこでゲル化する。その際、中空糸外表面側を撥
水処理しておくと、ゾル溶液は外表面には出ないため、
ゲル化は外表面近傍の細孔内で進み、外表面へのシリカ
薄膜の形成はみられず、外表面近傍の細孔内に厚さ約1
μm程度の均一なシリカ薄膜が析出、担持された形で形
成される。
【0015】
【発明の効果】多孔質アルミナ中空糸の外表面近傍の細
孔内にシリカ薄膜が複合的に形成されるため、細孔程度
の膜厚でもそれが均一に形成され、しかもクラックや剥
離などを生じ難い。得られた多孔質複合中空糸は、分離
精度やガス透過速度を高めたガス分離膜などとして有効
に用いられる。
【0016】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0017】実施例 テトラエトキシシラン50g、70%硝酸1mlおよび水216ml
を室温条件下で20時間撹拌し、加水分解させてシリカゾ
ル(粘度2.1mPas)を調製した。このシリカゾルを、ポリ
テトラフルオロエチレン樹脂スパッタリング膜で外表面
を撥水処理した多孔質アルミナ中空糸(平均細孔径1μ
m、気孔率35%、内径1.5mm、外径2.0mm、長さ300mm)内
に、液送ポンプを用いて5秒間流入、接触させた後、200
℃、1時間の乾燥および400℃、1時間の焼成を行っ
た。このような一連の操作を更にもう1回行った。
【0018】比較例 実施例において、撥水処理されない多孔質アルミナ中空
糸を用い、シリカゾルの流入接触、乾燥、焼成という一
連の工程を7回行って、中空糸の外表面上に約1μm程度
の厚さのシリカ薄膜を形成させた多孔質複合中空糸を得
た。
【0019】以上の実施例および比較例で得られた多孔
質複合中空糸について、H2/N2分離係数およびガス透過
速度(単位:モル/m2・s・Pa)をそれぞれ測定した。得ら
れた結果は、次の表に示される。 表 H2/N2分離係数 ガス透過速度 実施例 5.0 5×10-7 比較例 4.5 3.8×10-8
【0020】この結果から、本発明の多孔質複合中空糸
は、比較例のそれと比べて、ほぼ同じH2/N2分離係数に
もかかわらず、約13倍のガス透過速度を有していること
が分かる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 以上の実施例および比較例で得られた多
孔質複合中空糸について、H/N分離係数およびガ
ス透過速度(単位:モル/m・s・Pa)をそれぞれ
測定した。得られた結果は、次の表に示される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 この結果から、本発明の多孔質複合中空
糸は、比較例のそれと比べて、ほぼ同じH/N分離
係数にもかかわらず、約5倍のガス透過速度を有してい
ることが分かる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外表面側を撥水処理した多孔質アルミナ
    中空糸内にシリカゾルを流入接触後、乾燥、焼成するこ
    とを特徴とする多孔質複合中空糸の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1で製造された多孔質複合中空糸
    よりなる気体分離膜。
JP32472592A 1992-11-10 1992-11-10 多孔質複合中空糸の製造法 Pending JPH06142472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32472592A JPH06142472A (ja) 1992-11-10 1992-11-10 多孔質複合中空糸の製造法

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JP32472592A JPH06142472A (ja) 1992-11-10 1992-11-10 多孔質複合中空糸の製造法

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JPH06142472A true JPH06142472A (ja) 1994-05-24

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101328830B1 (ko) * 2011-10-18 2013-11-13 웅진케미칼 주식회사 다공성 금속 중공사 여과재

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101328830B1 (ko) * 2011-10-18 2013-11-13 웅진케미칼 주식회사 다공성 금속 중공사 여과재

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