JPH0614130Y2 - シールリング - Google Patents

シールリング

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JPH0614130Y2
JPH0614130Y2 JP12047188U JP12047188U JPH0614130Y2 JP H0614130 Y2 JPH0614130 Y2 JP H0614130Y2 JP 12047188 U JP12047188 U JP 12047188U JP 12047188 U JP12047188 U JP 12047188U JP H0614130 Y2 JPH0614130 Y2 JP H0614130Y2
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split ring
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光弘 曽和
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エヌオーケー株式会社
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、周面で対向する部材間に装着され、流体圧力
を受けて密封面圧を得るシールリングに関する。
〔従来の技術〕 たとえば、対向する周面間の密封を行なうシール部材の
一種として、合成樹脂からなるシールリングが知られて
いる。
第4図に示すように、この種のシールリング(101)は通
常、断面が矩形であって、一方の部材(103)に形成した
環状の溝(104)内に嵌め込まれ、軸線方向および半径方
向への流体圧力(P)を受けて、前記溝(104)の一方の内側
面および相手部材(105)の周面と密接して密封機能を営
むようになっており、周方向1箇所が切断されたスプリ
ット型のものと、切断部のないエンドレス型のものがあ
る。
さらにスプリット型のシールリングには、切断部(合い
口)の形状によって、ストレートカット型(軸線方向に
切断されたもの)と、ステップカット型(段付状に切断
されたもの)と、バイアスカット型(軸線と傾斜した面
で切断されたもの)があり、このうちバイアスカット型
のシールリングは、クリープの影響を受けにくく、しか
も密封機能が温度依存性を受けにくいといった利点を有
することから、たとえば油圧クラッチなどの密封装置と
して広く使用されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来、上記バイアスカット型のシールリ
ングは、つぎのような問題があった。
すなわち第5図〔イ〕のように、合い口(102)が整合状
態にある場合は密封性が良好であるが、加工精度のばら
つきによって第5図〔ロ〕のように、合い口(102)に隙
間(G1)が介在していて完全な密接状態にない場合や、同
じく加工精度のばらつきによって第4図に示す相手部材
(105)に対して締め代を持ち、第5図〔ハ〕のように、
前記溝(104)の内側面と、対向するシールリング(101)の
端面との間に隙間(G2)が形成された場合には、これら隙
間(G1)または隙間(G2)から多量の漏れが生じてしまう。
そこで本考案は、加工精度のばらつきによる多量の漏れ
を防止することを課題としてなされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本考案に係るシールリングは、周方向1箇所
が軸線に対して傾斜した面で切断され、その切断箇所で
ある合い口で互いに対向する端部のうちの一方に、前記
合い口と交叉する面で切断された切欠を有するスプリッ
トリングと、一方の端面の周方向1箇所に、前記スプリ
ットリングの端部のうちの他方および切欠で形成された
V字溝と密接嵌合するV字突起を有するエラストマーリ
ングとを、軸線方向に対接させたものである。
〔作用〕
上記構成のシールリングは、シールリング装着用の環状
の溝に嵌め込まれるもので、スプリットリングは前記溝
と対向する相手部材の周面と密接させ、エラストマーリ
ングは前記溝の一方の内側面と密接させる。またエラス
トマーリングの端面に形成されたV字突起は、スプリッ
トリングの合い口に形成されたV字溝と密接している。
そして流体圧力がスプリットリングに作用すると、スプ
リットリングがエラストマーリングとその対向端面同士
で圧接するとともに、エラストマーリングが前記溝の一
方の内側面と圧接し、漏れを遮断する。ここで、スプリ
ットリングの加工精度のばらつきによって、無圧力時に
は合い口に隙間があっても、前記流体圧力によるスプリ
ットリングからの軸線方向への圧縮力を受けると、前記
切欠(V字溝)近傍部分において、エラストマーリング
が前記隙間を埋めるように変形し、漏れが阻止される。
〔実施例〕
以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図は本実施例のシールリング(1)の斜視図であっ
て、周方向における1箇所が切断された合成樹脂材から
なるスプリットリング(2)と、このスプリットリング(2)
と軸線方向に並設される合成ゴム等からなるエラストマ
ーリング(8)とで構成されている。
スプリットリング(2)の切断部すなわち合い口(3)は、軸
線に対して傾斜した平面で切断された形状をなし、所謂
バイアスカット型である。そして、合い口(3)で互いに
対向する端部(4)(5)のうち、一方の端部(4)には、この
合い口(3)と交叉し、かつ合い口(3)と逆方向に傾斜した
平面で切断された切欠(6)が形成されていて、この切欠
(6)と他方の端部(5)によって、スプリットリング(2)の
エラストマーリング(8)との対向端面(2a)における周方
向1箇所が半径方向に延びるV字溝(7)をなしている。
また、エラストマーリング(8)の前記スプリットリング
(2)との対向端面(8a)における周方向1箇所には、前記
V字溝(7)と嵌合するV字突起(9)が形成されている。
上記構成になるシールリング(1)は、第2図に示すよう
に内周部材(10)に形成された環状の溝(11)と、その外周
のハウジング(12)との間に装着されて密封機能を発揮す
るもので、この装着状態において、スプリットリング
(2)は、その外周面(2c)がハウジング(12)の内周面(12a)
と密接し、エラストマーリング(8)は、その内周面(8c)
が溝(11)の底面(11b)と、またそのV字突起(9)と反対側
の端面(8b)が溝(11)の一方の内側面(11a)と密接してい
る。そしてスプリットリング(2)がエラストマーリング
(8)と反対側の端面(2b)および内周面(2d)において流体
圧力を受けることによって、スプリットリング(2)とエ
ラストマーリング(8)の対向端面(2a)(8a)間、スプリッ
トリング(2)とハウジング(12)の対向周面(2c)(12a)間お
よびエラストマーリング(8)の端面(8b)と溝(11)の内側
面(11a)の間の密封面圧を得ている。
上記構成において、加工精度のばらつきによりたとえば
スプリットリング(2)とハウジング(12)の間に締め代が
ある場合を考える。この場合、スプリットリング(2)は
ハウジング(12)内周で縮径させられているため、その傾
斜状の合い口(3)において端部(4)(5)は周方向および軸
線方向に若干ずれた状態で対接することとなる。したが
って、流体圧力が作用していないときには、第3図
〔イ〕に示すように、前記ずれによって端部(5)側にお
けるスプリットリング(2)とエラストマーリング対向端
面(2a)(8a)間に隙間(G)が存在する。ところが、第3図
〔ロ〕に示すように、流体圧力(P)によってスプリット
リング(2)がエラストマーリング(8)側へ押圧されると、
エラストマーリング(8)の圧縮変形によって前記隙間(G)
は吸収され消滅する。
この隙間(G)の吸収作用は、切欠(6)の存在によるところ
が大きい。すなわち、切欠(6)の形成によって、エラス
トマーリング(8)の端面(8a)における前記隙間(G)近傍部
分は、相対的にエラストマーリング(8)側へずれた端部
(4)からの圧縮力を受けないため、該エラストマーリン
グ(8)の有する弾性により、前記隙間(G)における対向端
面(2a)(8a)の密接が良好に行なわれるのである。また、
エラストマーリング(8)に形成されたV字突起(9)は、前
記切欠(6)の形成によるスプリットリング(2)のV字溝
(7)と密接嵌合し、該V字溝(7)による漏れ経路を遮断し
ている。
また、流体圧力(P)が作用していない状態において、両
端部(4)(5)が第3図〔イ〕〔ロ〕に示す状態と逆の方向
にずれている場合も同様に、エラストマーリング(8)の
弾力的な変形によって隙間が吸収され、V字突起(9)が
V字溝(7)と良好に密接嵌合する。
なお、図示の実施例は、流体圧力(P)が一方向から作用
するものとして説明したが、該圧力(P)が反対方向から
も作用する場合は、上記シールリング(1)を2組用い、
それぞれのエラストマーリング(8)同士が対向するよう
にすればよい。また、本考案は、図示の形状に限定され
るものではなく、合い口(3)や切欠(6)の傾斜度、切欠
(6)の大きさおよびこれに伴なうV字溝(7)、V字突起
(9)の大きさ等は、使用条件その他に応じて任意に設定
する。
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案のシールリングは、スプリッ
トリングとエラストマーリングを軸線方向に対向させ、
スプリットリングの合い口部分に切欠を形成し、エラス
トマーリングに、前記切欠によって前記合い口部分に形
成されたV字溝と密接嵌合するV字突起を設けた構成と
したもので、加工精度のばらつきによって前記合い口部
分に生じる隙間をエラストマーリングの弾性によって吸
収し、しかも前記切欠の形成によって前記隙間の吸収を
きわめて良好に行なうことができ、密封性能を大幅に向
上させることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案シールリングの一実施例を示す部分的な
斜視図、第2図は同じく装着状態の断面図、第3図
〔イ〕〔ロ〕は同じく加工精度に誤差があるときの作動
説明図、第4図は従来のシールリングの一例を示す装着
状態の断面図、第5図〔イ〕〔ロ〕〔ハ〕は同じく加工
精度のばらつきによるシール状態の違いを示す説明図で
ある。 (1)……シールリング、(2)……スプリットリング (2a)(2b)(8a)(8b)……端面、(2c)……外周面 (2d)(8c)(12a)……内周面、(3)……合い口 (4)(5)……端部、(6)……切欠、(7)……V字溝 (8)……エラストマーリング、(9)……V字突起 (10)……内周部材、(11)……溝、(11a)……内側面 (11b)……底面、(12)……ハウジング、(G)……隙間 (P)……流体圧力

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】周方向1箇所が軸線に対して傾斜した面で
    切断され、その切断箇所である合い口(3)で互いに対向
    する端部(4)(5)のうちの一方に、前記合い口(3)と交叉
    する面で切断された切欠(6)を有するスプリットリング
    (2)と、一方の端面(8a)の周方向1箇所に、前記スプリ
    ットリング(2)の端部(4)(5)のうちの他方および切欠(6)
    で形成されたV字溝(7)と密接嵌合するV字突起(9)を有
    するエラストマーリング(8)とを、軸線方向に対接させ
    たことを特徴とするシールリング。
JP12047188U 1988-09-16 1988-09-16 シールリング Expired - Lifetime JPH0614130Y2 (ja)

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JP12047188U JPH0614130Y2 (ja) 1988-09-16 1988-09-16 シールリング

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