JPH0613752B2 - 硬質非晶質炭素膜 - Google Patents

硬質非晶質炭素膜

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JPH0613752B2
JPH0613752B2 JP61077004A JP7700486A JPH0613752B2 JP H0613752 B2 JPH0613752 B2 JP H0613752B2 JP 61077004 A JP61077004 A JP 61077004A JP 7700486 A JP7700486 A JP 7700486A JP H0613752 B2 JPH0613752 B2 JP H0613752B2
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amorphous carbon
carbon film
film
hydrogen
gas
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伸明 正畑
和隆 藤井
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気ディスクや磁気ヘッド等の表面に付着せ
しめて、硬度が高く密着性に優れた耐摩耗性と潤滑性と
を兼ね備えた表面保護層に適する硬質非晶質炭素膜に関
する。
(従来の技術) 磁気ディスクや磁気ヘッドは磁気ディスク装置としてコ
ンピュータ端末の情報記憶装置として広く用いられてい
る。磁気ディスクは、アルミニウム金属ないしはプラス
チック等の基板上にフェライトや鉄、コバルト、ニッケ
ルないしはこれらの化合物またはネオジミウム、サマリ
ウム、カドリニウム、テルビウム等の希土類金属やそれ
らからなる化合物を磁気記録媒体として塗布法やスパッ
タ法により薄い膜状に付着させて用いられる。磁気ヘッ
ドは種々の方式があるが、記録媒体に書き込まれた磁化
による磁束を信号として取り出すもので、可能なかぎり
磁気ディスク面に近ずけて使用されるものである。この
ため、磁気ヘッドと磁気ディスクは互いに摩擦しやす
く、磁気ディスクの記録媒体上に発生するきず等から記
録媒体を保護するための保護膜を必要とする。
保護膜の備えるべき要点は、耐摩耗性に優れているこ
と、基板への密着度が高いこと、表面の潤滑性に優れて
いること等が揚げられる。膜の硬度は耐摩耗性の評価に
用いることができ、硬度が高いほど耐摩耗性に優れてい
る。密着性は磁気ヘッドの接触時あるいは、摩擦時に保
護膜が剥離しないために重要である。
従来この目的のために厚み800Å程度の二酸化ケイ素(Si
O2)やアルミナ(Al2O3)等の酸化物やカーボン膜が用いら
れている。SiO2やAl2O3は通常シリコンやアルミニウム
の有機金属化合物を溶媒中に溶解したものを塗布乾燥後
熱処理する方法、アルゴンと酸素の混合ガス中でスパッ
タリングするかないし蒸着法で作られる。
カーボン膜は特開昭52-90281に記載された様な炭素電極
の放電によって作られる炭素イオンビームの蒸着法ない
しは1980年発行のジャーナル・オブ・ノンクリスタリン
・ソリッズ誌(Journal of NonCrystalline solids)第35
&36巻第435ページに記載されているような炭素の蒸着付
着等の方法で作られていた。
(発明が解決しようとする問題点) 先に述べた種々の保護膜材料は、しかしながら十分な硬
度、密着性を有しておらず、例えばビッカース硬度でSi
O2では2000kg/cm2アルミナでは3000kg/cm2またカーボン
膜では3000kg/cm2程度であった。
本発明は以上の欠点を改良した高度で耐摩耗性に優れ特
にNiPを主成分とする基体との密着性に優れかつ潤滑性
の良好な磁気ディスク表面保護膜の用途に適する保護膜
材料を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の主旨は、表面保護の用途に適する保護膜材料と
して、水素を含有する非晶質炭素膜に更にジルコニウム
(Zr)およびホウ素(B)を含有せしめることを特徴とする
硬質非晶質炭素膜を提供するところにある。
本発明になる非晶質炭素膜は水素(H2)中にメタン(CH4)
を0.1%〜5%の範囲で混合した気体を、第1図に示す
ように平行平板型の三極直流グロー放電プラズマ気相合
成装置内に導入する方法で合成する。その際スクリーン
メッシュ電極として、適当なメッシュのジルコニウム(Z
r)金属電極を用いることによって、メッシュ電極金属元
素プラズマのイオンで衝撃され非晶質炭素膜中に導入さ
れる現象を利用しているものである。導入される金属元
素の量は水素とメタンのガス圧、放電電圧およびスクリ
ーンメッシュ電極に印加する電圧によって制御する。陰
極電極板上には非晶質炭素膜を付着させるべき基体を設
置しておく。直流グロー放電による反応時の圧力は0.1T
orrから10Torrとし、膜硬度の高い条件とすれば良い。
なおスクリーンメッシュ電極はクロム金属を用いて作成
することも可能であるがステンレスメッシュにクロムを
メッキないしは蒸着する等の方法で被覆することによっ
て作製する方が実用的である。ホウ素(B)の導入には、
水素ガス中に0.1mg/m3以下の比率でジボラン(B2H6)を混
合したガスを原料ガスと共に導入する方法で行えば良
い。
(作用) 通常のメタンと水素の混合ガスは直流グロー放電させる
ことによって得られる膜は非晶質で約10%以上約40%以
下のの水素を含有している。水素は炭素原子のダングリ
ングボンドの部分に入り、炭素の連鎖を閉じることによ
って、非晶質状態を安定化させている構造とされてい
る。
本発明者等は、この様な非晶質膜の高硬度化を達成すべ
く種々の金属元素の添加効果について炭素原子のダング
リングボンドの一部を水素以外の金属元素で閉じること
を意図し、鋭意研究を進め、ジルコニウム(Zr)およびホ
ウ素(B)を含有させることによって密着性の工場と高硬
度化に効果的であることを見出した。金属元素の添加に
よる密着性の向上と高硬度化のメカニズムについては不
明の点もあるが、金属と炭素との結合が形成されること
によって膜硬度密着性が向上すると考えられる。
(実施例) 硬質非晶質炭素膜の合成には第1図に示すような装置を
用いた、直流グロー放電は真空槽1中の基対を設置して
いない側の電極2に正または負の数百ボルトの直流電圧
を印加し、接地したスクリーンメッシュ3との間で直流
グロープラズマを発生させた。放電電流密度は1mA/cm2
とした。基体5を設置した電極6には+100ボルトから
−100ボルトまでの電圧を印加した。反応ガスはメタン
1%〜5%混合した水素ガスを用い、圧力は1トールと
し、基体の温度をほぼ室温として1時間反応させた。ス
クリーンメッシュは20〜30メッシュが適当でこの実施例
では80メッシュを用いた。ホウ素(b)はB2H6の型でプラ
ズマ中に導入した。なお第1図で4はガス導入口、7は
ヒーター、8は圧力調整器、9はロータリポンプ、10は
CH4ガス、11は水素ガス、12は水素とB2H6の混合ガスで
ある。
この結果得られた膜は厚み約1μmで均一な干渉色を呈
していた。膜中のジルコニウムおよびホウ素は蛍光X線
分析法で分析した。ジルコニウム(Zr)含有量が100ppm〜
1%およびホウ素が50〜500ppmの範囲のものについて、
膜硬度を評価した所、ビッカース硬度で8000〜11000kg/
c2が得られた。この値は従来の非晶質炭素膜の2〜3倍
以上で極めて高硬度で、しかも密着性の高い膜であっ
た。
(発明の効果) この様に本発明になる硬質非晶質炭素膜は極めて高硬度
で磁気ディスク表面保護膜の用途に適する新しい保護膜
として有益である。また含有する金属元素によって基体
との密着性も制御できるので各種の基体に対しても応用
が可能で実用性は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いた装置の概略図。第1図において
1は真空槽、2は電極、3はスクリーンメッシュ、4は
ガス導入口、5は基板、6は電極、7はヒーター、8は
圧力調整器、9はロータリーポンプ、10はCH4ガス、11
は水素ガス、12は水素とB2H6の混合ガス。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素を含有する非晶質炭素膜に更にジルコ
    ニウム(Zr)およびホウ素(B)を含有せしめたことを特徴
    とする硬質非晶質炭素膜。
  2. 【請求項2】ジルコニウム(Zr)を100原子ppm〜1原子%
    ホウ素(B)を50原子ppm〜500原子ppm含有させた特許請求
    の範囲第1項記載の硬質非晶質炭素膜。
JP61077004A 1986-04-02 1986-04-02 硬質非晶質炭素膜 Expired - Lifetime JPH0613752B2 (ja)

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SE442305B (sv) * 1984-06-27 1985-12-16 Santrade Ltd Forfarande for kemisk gasutfellning (cvd) for framstellning av en diamantbelagd sammansatt kropp samt anvendning av kroppen
JPS61163275A (ja) * 1985-01-14 1986-07-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 被覆硬質部材

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