JPH06137384A - 車両用差動歯車装置 - Google Patents

車両用差動歯車装置

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Publication number
JPH06137384A
JPH06137384A JP30932492A JP30932492A JPH06137384A JP H06137384 A JPH06137384 A JP H06137384A JP 30932492 A JP30932492 A JP 30932492A JP 30932492 A JP30932492 A JP 30932492A JP H06137384 A JPH06137384 A JP H06137384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
housing
output shaft
speed increasing
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30932492A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Nakajima
紳一郎 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Corp filed Critical Zexel Corp
Priority to JP30932492A priority Critical patent/JPH06137384A/ja
Publication of JPH06137384A publication Critical patent/JPH06137384A/ja
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一方の車輪が空転したような場合であっても
他方の車輪に回転トルクを伝達することができ、しかも
車両の旋回を円滑に行わせることができる車両用差動歯
車装置を提供する。 【構成】 サイドギヤ7と車輪に連結される出力軸8と
の間には、サイドギヤ7の回転を出力軸8に増速して伝
達する増速歯車機構10を設ける。増速歯車機構10
は、インターナルギヤ11と、プラネットギヤ12と、
サンギヤ13とから構成する。インターナルギヤ11
は、ハウジング1に一体的に設ける。プラネットギヤ1
2は、サイドギヤ7に形成された支持腕7aに回転自在
に支持させる。サンギヤ13は、出力軸8に一体的に設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に用いるのに好適
な差動歯車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用差動歯車装置には、差動
を全く制限しない、いわゆるオープンデフと称されるも
のと、差動を制限する差動制限付きのもの(以下、LS
Dという。)とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者のオープンデフに
おいては、差動を全く制限しないので、車両の旋回をス
ムースに行わせることができる反面、車両の一方の車輪
が空転すると他方の車輪に駆動トクルが伝達されなくな
ってしまう。このため、一方の車輪が脱輪したり、ある
いはぬかるみに入ってしまうとその状態から脱出するこ
とが困難になるという問題がある。
【0004】一方、LSDは、ハウジングと各出力軸と
の間のクラッチ機構を設けたものであり、一方の出力軸
が他方の出力軸より高速回転しようとすると、一方の出
力軸からクラッチ機構を介してハウジングにトルクが伝
達され、このトルクが他方のクラッチ機構を介して出力
軸に伝達されるようになっている。したがって、一方の
車輪が空転したとしても、他方の車輪にトルクを伝達す
ることができる。ところが、LSDにおいては、クラッ
チ機構によって出力軸間の差動が制限されるため、車両
が旋回する際に、円滑な旋回が阻害されることがあっ
た。
【0005】この発明は、上記事情を考慮してなされた
もので、一方の車輪が空転したような場合であっても他
方の車輪にトルクを伝達することができ、しかも従来の
差動制限付き差動歯車装置に比して車両の旋回等を円滑
に行わせることができる車両用差動歯車装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この歯車は、上記の目的
を達成するために、回転駆動されるハウジングと、この
ハウジングにそれと一体に回転し、かつ自転可能に設け
られたピニオンと、このピニオンとそれぞれ噛み合う一
対のサイドギヤと、各サイドギヤにそれぞれ連結される
出力軸とを備えた車両用差動歯車装置において、上記サ
イドギヤと上記出力軸との間にサイドギヤの回転を増速
して出力軸に伝達する増速歯車機構を設け、上記ハウジ
ングにハウジングと一体に回転し、かつ上記増速歯車機
構のうち一の歯車と噛み合うハウジングギヤを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0007】
【作用】一対の出力軸に作用する抵抗が同一である場合
には、ハウジング、ピニオン、サイドギヤ、増速歯車機
構、およびハウジングギヤがハウジングと一体に回転す
る。したがって、両出力軸は同一速度で回転し、かつ同
一のトルクが伝達される。
【0008】一方の出力軸に作用する抵抗が他方の出力
軸に作用する抵抗より小さくなった場合には、ピニオン
が自転しようとし、その自転の分だけ一方のサイドギヤ
を増速し、ひいては一方の出力軸を増速しようとする。
しかるにこのとき、一方の出力軸は、その慣性力により
一定回転し続けようとする。このため、一方の出力軸を
増速させようとする力のうちの慣性力に相当する分が増
速歯車機構およびハウジングギヤを介してハウジングに
回転トルクとして伝達される。
【0009】ここで、サイドギヤと出力軸との間にはサ
イドギヤの回転を増速して出力軸に伝達する増速歯車機
構が設けられており、そのような増速歯車機構を設けた
場合には、一方の出力軸の慣性力が、増速歯車機構の歯
車のうちのハウジングギヤと噛み合う歯車に、当該歯車
と増速歯車機構のうちの出力軸に設けられた歯車との間
の増速比の分だけ倍加して伝達される。したがって、ハ
ウジングに伝達される回転トルクも倍加されることにな
り、この倍加された回転トルクがハウジングから他方の
ハウジングギヤおよび他方の増速歯車機構を介して他方
の出力軸に伝達される。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例について図1〜図4
を参照して説明する。図1はこの発明の一実施例を示す
縦断面図であり、符号1はハウジングである。ハウジン
グ1の一端部には、リングギヤ2が形成されている。リ
ングギヤ2は、ハウジング1と一体に形成されている
が、別体に形成し、ボルト等の固定手段によってハウジ
ング1に固定してもよい。リングギヤ2は、エンジン
(図示せず)によりアクセルシャフト3、およびその一
端部に形成された駆動ピニオン4を介して回転させら
れ、これによってハウジング1が軸線Oを中心として回
転駆動されるようになっている。
【0011】上記ハウジング1の中央部には、支持軸5
がその軸線を軸線Oと直交させて配置されている。この
支持軸5には、傘歯車からなる一対のピニオン6,6が
回転自在に支持されている。一対のピニオン6,6に
は、一対のサイドギヤ7,7が噛み合っている。
【0012】また、ハウジング1の両端部には、一対の
出力軸8,8がそれぞれの軸線を軸線Oと一致させて回
転自在に支持されている。この一対の出力軸8,8は、
サイドギヤ7,7により増速歯車機構10を介して回転
駆動されるようになっている。なお、出力軸8,8に
は、車両の車輪がそれぞれ連結されている。
【0013】増速歯車機構10は、インターナルギヤ1
1と、プラネットギヤ12と、サンギヤ13とから構成
されている。インターナルギヤ11は、その軸線を軸線
Oと一致させてハウジング1に固定されている。プラネ
ットギヤ12は、インターナルギヤ11と噛みあってお
り、インターナルギヤ11の周方向へ等間隔をもって3
個配置されている。各プラネットギヤ12は、サイドギ
ヤ7の背面(ピニオン6側と逆側の端面)に形成された
支持腕7aに回転自在に支持されている。サンギヤ13
は、出力軸8に一体に形成されており、プラネットギヤ
12と噛み合っている。
【0014】なお、上記の構成から明らかなように、こ
の実施例では、増速歯車機構10の一部を構成するイン
ターナルギヤ11がハウジングギヤを兼ねている。
【0015】上記構成の差動歯車装置において、出力軸
8,8に作用する回転抵抗が同一である場合には、ハウ
ジング1、ピニオン6、サイドギヤ7、増速歯車機構1
0が一体となって回転する。したがって、両出力軸8,
8は互いに等しい回転数で回転し、かつ同一のトルクが
伝達される。
【0016】次に、車両の一方の車輪が脱輪するか、あ
るいはぬかるみに入り込み、この結果、例えば図1にお
いて右側の出力軸8に作用する回転抵抗が左側の出力軸
8に作用する回転抵抗より小さくなった場合には、ピニ
オン6が自転し、右側のサイドギヤ7をそれまでよりも
高速で回転させ、プラネットギヤ12およびサンギヤ1
3を介して右側の出力軸8を増速回転させようとする。
【0017】しかるにこのとき、出力軸8には、それ自
体および車輪等の慣性力が作用するため、プラネットギ
ヤ12による右側の出力軸8を増速させようとする力の
うちの慣性力に相当する力がインターナルギヤ11を介
してハウジング1に回転トルクとして伝達される。
【0018】ここで、プラネットギヤ12はサンギヤ1
3(出力軸8)を増速回転させるようになっているか
ら、プラネットギヤ12には、出力軸8の慣性力が増速
比の分だけ倍加して作用する。したがって、プラネット
ギヤ12からインターナルギヤ11およびハウジング1
に伝達される回転トルクも増速比の分だけ倍加される。
そして、この倍加された回転トルクがハウジング1から
左側のインターナルギヤ11および増速歯車機構10を
介して左側の出力軸8に伝達される。よって、一方の車
輪が空転するようになっても他方の車輪に回転トルクを
伝達することができる。なお、左側の出力軸8に作用す
る回転抵抗が右側の出力軸8に作用する回転抵抗より小
さくなった場合も同様である。
【0019】また、車両の旋回時において、旋回開始当
初は外側の車輪が増速されるため、つまり一方の出力軸
8が増速されるため差動を制限することになるが、その
後は両出力軸8,8がそれぞれほぼ一定の回転数で回転
し、増速されることがない。したがって、両出力軸8,
8の差動が制限されることない。よって、旋回を円滑に
行わせることができる。
【0020】次に、この発明の他の実施例について説明
する。なお、以下に述べる実施例においても上記実施例
と同様の効果が得られるのは勿論である。
【0021】図2に示す差動歯車装置は、増速歯車機構
20をインターナルギヤ21、プラネットギヤ22およ
びサンギヤギヤ23から構成したものであり、インター
ナルギヤ21は、サイドギヤ7に一体的に形成されてい
る。プラネットギヤ22は、ハウジング1に形成された
支持腕1aに回転自在に支持され、インターナルギヤ2
1と噛み合っている。サンギヤ23は、出力軸8に一体
的に設けられ、プラネットギヤ22と噛み合っている。
この実施例においては、増速歯車機構20のプラネット
ギヤ22がハウジングギヤを兼ねている。
【0022】図3に示す差動歯車装置は、増速歯車機構
30を、駆動ギヤ31と、被動ギヤ32とから構成した
ものであり、駆動ギヤ31は、サイドギヤ7に一体的に
設けられている。被動ギヤ32は、内歯車部32aと外
歯車部32bとを備えており、内歯車部32aが駆動ギ
ヤ31に噛み合っている。また、被動ギヤ32は、出力
軸8のクランク部8aに回転自在に支持されている。し
たがって、サイドギヤ7が回転すると、被動ギヤ32は
内歯車部32aが駆動ギヤ31の外周を転がり接触する
ように回転することになり、被動ギヤ32の回転によっ
て、出力軸8がクランク部8aを介して回転させられる
ようになっている。この場合、サイドギヤ7の回転が出
力軸8に増速して伝達されることは勿論である。
【0023】また、ハウジング1には、インターナルギ
ヤ(ハウジングギヤ)33が一体的に設けられている。
このインターナルギヤ33には、被動ギヤ32の外歯車
部32bが噛み合っており、出力軸8の慣性力に基づく
回転トルクが被動ギヤ32からインターナルギヤ33を
介してハウジング1に伝達されるようになっている。
【0024】図4に示す差動歯車装置は、増速歯車機構
40を駆動ギヤ41と、アイドルギヤ42と、被動ギヤ
43とから構成したものであり、駆動ギヤ41はサイド
ギヤ7に一体的に設けられている。被動ギヤ43は出力
軸8に一体的に設けられている。アイドルギヤ42は、
ハウジング1に形成された支持腕1aに回転自在に支持
されており、駆動ギヤ41より歯数の少ないピニオン部
42aと、被動ギヤ43より歯数の多いギヤ部42bと
を備えている。そして、ピニオン部42aが駆動ギヤ4
1と噛み合い、ギヤ部42aが被動ギヤ43と噛み合う
ことにより、サイドギヤ7の回転を出力軸8に増速して
伝達するようになっている。
【0025】また、ハウジング1にはインターナルギヤ
(ハウジングギヤ)44が一体的に設けられている。こ
のインターナルギヤ44には、アイドルギヤ42のギヤ
部42bが噛み合っており、出力軸8の慣性力に基づく
回転トルクがアイドルギヤ42からインターナルギヤ4
4を介してハウジング1に伝達されるようになってい
る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の車両用
差動歯車装置によれば、サイドギヤと上記出力軸との間
にサイドギヤの回転を増速して出力軸に伝達する増速歯
車機構を設け、上記ハウジングにハウジングと一体に回
転し、かつ上記増速歯車機構のうちサイドギヤ側の歯車
と噛み合うハウジングギヤを設けたものであるから、一
方の車輪が空転したような場合であっても他方の車輪に
トルクを伝達することができ、しかも従来の差動制限付
き差動歯車装置に比して車両の旋回等を大幅に円滑に行
わせることができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】この発明の他の実施例の概略構成を示す図であ
る。
【図3】この発明の他の実施例の概略構成を示す図であ
る。
【図4】この発明の他の実施例の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 ハウジング 6 ピニオン 7 サイドギヤ 8 出力軸 10 増速歯車機構 11 インターナルギヤ(ハウジングギヤ) 20 増速歯車機構 21 プラネットギヤ(ハウジングギヤ) 30 増速歯車機構 33 インターナルギヤ(ハウジングギヤ) 40 増速歯車機構 44 インターナルギヤ(ハウジングギヤ)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されるハウジングと、このハウ
    ジングにそれと一体に回転し、かつ自転可能に設けられ
    たピニオンと、このピニオンとそれぞれ噛み合う一対の
    サイドギヤと、各サイドギヤによってそれぞれ回転駆動
    される出力軸とを備えた車両用差動歯車装置において、
    上記サイドギヤと上記出力軸との間にサイドギヤの回転
    を増速して出力軸に伝達する増速歯車機構を設け、上記
    ハウジングにハウジングと一体に回転し、かつ上記増速
    歯車機構のうちのサイドギヤ側の歯車と噛み合うハウジ
    ングギヤを設けたことを特徴とする車両用差動歯車装
    置。
JP30932492A 1992-10-23 1992-10-23 車両用差動歯車装置 Pending JPH06137384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30932492A JPH06137384A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 車両用差動歯車装置

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JP30932492A JPH06137384A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 車両用差動歯車装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06137384A true JPH06137384A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17991652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30932492A Pending JPH06137384A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 車両用差動歯車装置

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JP (1) JPH06137384A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6827662B2 (en) * 2001-10-23 2004-12-07 Bosch Automotive Systems Corporation Combined differential gear device
US7278947B2 (en) 2004-05-27 2007-10-09 Magna Powertrain Usa, Inc. Power transfer unit for four-wheel drive vehicle

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6827662B2 (en) * 2001-10-23 2004-12-07 Bosch Automotive Systems Corporation Combined differential gear device
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