JPH06135668A - エレベーターの戸閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 エレベーターのカゴ操作盤２にカゴ室内１７
の侵入防止のための戸閉ＭＥＮＴＥスイッチ１ｍを新た
に取り付け、ドア駆動装置３にパルス装置１０を付加し
て扉１３の移動量を検出し、所定の移動量で停止するよ
うに制御する制御演算装置８を備えた。 【効果】 扉１３を開けたままでエレベーターカゴ４を
離れた場合でも、扉１３が全閉手前の３０ｃｍ〜５０ｃ
ｍで停止し、他の一般客の侵入を防ぐことができ、万が
一誤って侵入した場合でも、閉じ込め事故等を防ぐこと
ができる。また、点検作業者は、エレベーターカゴ４の
位置が明確となり、扉１３を開け易く、誤って転落する
事故などもなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、エレベーターの点検
・調整時にエレベーターよりやむなく離れる場合に、一
般の利用客の侵入を防ぐエレベーターの戸閉装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベーターの乗場の状況を図４
を参照しながら説明する。図４は、従来のエレベーター
の乗場の状況を示す図である。

【０００３】図４において、１３はエレベーターの扉
（ドア）であって、エレベーターの停止状態では乗場扉
とカゴ扉とは連動し全開状態あるいは全閉状態となって
いる。また、１４は乗場枠、１５は乗場操作盤であっ
て、表示灯１５ａと乗場押釦１５ｂを有する。

【０００４】さらに、１６は乗場床、１７はカゴ室内で
ある。

【０００５】つぎに、従来のエレベーターの点検作業に
ついて説明する。エレベーターの点検、調整をする場合
に、エレベーターを停止し、所要によりエレベーターの
カゴ室１７から離れるときは、扉１３を全開又は全閉の
状態にしている。

【０００６】エレベーターの扉１３を全開している状態
では、エレベーターのカゴ室１７の中に人の侵入を防止
することができない。また、扉１３を全閉している状態
では、エレベーターのカゴ室１７の位置の不確実さがあ
り、機械によっては点検作業員が扉１３を開けられなく
なってしまう。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
エレベーターでは、扉１３を開けたままでエレベーター
のカゴ室１７を離れたときに、人が誤って侵入する場合
があり、最悪の場合には閉じ込め事故や災害が発生する
という問題点があった。

【０００８】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、人の侵入を防ぐことができ、ひい
ては閉じ込め事故や災害の発生を事前に防止することが
できるエレベーターの戸閉装置を得ることを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ターの戸閉装置は、次に掲げる手段を備えたものであ
る。 〔１〕 カゴ操作盤に設けられ点検モードの動作を開始
あるいは終了させる点検モード操作手段。 〔２〕 前記点検モード操作手段の開始操作に基づいて
ドアを所定の半閉状態まで駆動し、前記点検モード操作
手段の終了操作に基づいて前記ドアを元の全開状態まで
駆動するドア駆動手段。

【００１０】

【作用】この発明に係るエレベーターの戸閉装置におい
ては、点検モード操作手段によって、カゴ操作盤に設け
られ点検モードの動作が開始あるいは終了させられる。
また、ドア駆動手段によって、前記点検モード操作手段
の開始操作に基づいてドアが所定の半閉状態まで駆動さ
れ、前記点検モード操作手段の終了操作に基づいて前記
ドアが元の全開状態まで駆動される。

【００１１】

【実施例】

実施例１．この発明の実施例１の構成を図１、図２及び
図３を参照しながら説明する。図１は、この発明の実施
例１を含むエレベーター全体の構成を側面からみた図で
ある。また、図２は、この発明の実施例１が設置された
カゴを示す図であり、図３は、この発明の実施例１の一
部が設置されたカゴ操作盤を示す図である。なお、各図
中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

【００１２】図１において、１は各種のスイッチからな
るカゴ操作盤スイッチ、２はカゴ操作盤、３はドア駆動
装置、４はエレベーターカゴ、５はカウンタ、６は巻上
機、７はＣＰＵ、メモリ、入出力インターフェース等を
含む制御盤、８はドア駆動機構の制御演算装置であっ
て、上記ＣＰＵ上で制御演算を行うプログラム（ソフト
ウエア）である。

【００１３】図２において、９はドアモータ、１０はパ
ルス装置、１１はドアの駆動機、１２はドアレバー機構
である。なお、１３はエレベーターの扉、１４ａはカゴ
室枠である。

【００１４】図３において、カゴ操作盤２は押釦・表示
灯２ａとカゴ操作盤スイッチ１とを備える。このカゴ操
作盤スイッチ１には、戸閉ＭＥＮＴＥスイッチ１ｍをは
じめとして、運転−休止スイッチ１ａ、自動−手動スイ
ッチ１ｂ、照明スイッチ１ｃ、ドアスイッチ１ｄ、ファ
ンスイッチ１ｅ等があり、エレベーターの運転操作が自
由にできる。

【００１５】ところで、この発明に係る点検モード操作
手段は、前述したこの発明の実施例１では戸閉ＭＥＮＴ
Ｅスイッチ１ｍに相当し、この発明に係るドア駆動手段
は、実施例１ではドア駆動装置３、制御盤７及び制御演
算装置８から構成されている。

【００１６】つぎに、前述した実施例１の動作を説明す
る。図１に示すドア駆動装置３は、図２に示すドアモー
タ９、パルス装置１０、ドアの駆動機１１及びドアレバ
ー機構１２から構成される。このドア駆動装置３は、制
御盤７を通じて制御演算装置８より指令を受け、ドアモ
ータ９を駆動し、連結されたドアの駆動機１１を回転さ
せる。

【００１７】このとき、制御演算装置８は、パルス装置
１０により発生されるパルス数を制御盤７を通じて入力
してカウントし、演算することで扉１３の位置を検知で
き、全閉、全開を行うことができる。

【００１８】従って、エレベーターの点検・調整等でエ
レベーターカゴ４より離れる場合に、カゴ操作盤スイッ
チ１の戸閉ＭＥＮＴＥスイッチ１ｍをオン（ＯＮ）させ
ることで制御演算装置８が起動され、この制御演算装置
８の指令により、例えば４秒後に戸閉指令が出され、扉
１３が全閉手前の３０ｃｍ〜５０ｃｍで停止させられ
る。この全閉手前の３０ｃｍ〜５０ｃｍでの扉１３の停
止は、前述したようにパルス装置１０からのパルス数を
検出演算することで可能となる。

【００１９】なお、ドア回路は、このような状態では生
きていないので、戸閉ＭＥＮＴＥスイッチ１ｍをオフ
（ＯＦＦ）しないかぎり、人手による扉１３の開閉は不
能となっている。点検作業が終了したときに、この戸閉
ＭＥＮＴＥスイッチ１ｍをオフすれば、オンの逆の動作
が行われる。

【００２０】この発明の実施例１は、前述したように、
エレベーターのカゴ操作盤２にカゴ室内１７の侵入防止
のための戸閉ＭＥＮＴＥスイッチ１ｍを新たに取り付
け、ドア駆動装置３にパルス装置１０を付加して扉１３
の移動量を検出し、所定の移動量で停止するように制御
する制御演算装置８を備えているので、扉１３を開けた
ままでエレベーターカゴ４を離れた場合でも、扉１３が
全閉手前の３０ｃｍ〜５０ｃｍで停止し、他の一般客の
侵入を防ぐことができ、万が一誤って侵入した場合で
も、閉じ込め事故等を防ぐことができるという効果を奏
する。また、点検作業者は、エレベーターカゴ４の位置
が明確となり、扉１３を開け易く、誤って転落する事故
などもなくなるという効果を奏する。

【００２１】

【発明の効果】この発明に係るエレベーターの戸閉装置
は、以上説明したとおり、カゴ操作盤に設けられ点検モ
ードの動作を開始あるいは終了させる点検モード操作手
段と、前記点検モード操作手段の開始操作に基づいてド
アを所定の半閉状態まで駆動し、前記点検モード操作手
段の終了操作に基づいて前記ドアを元の全開状態まで駆
動するドア駆動手段とを備えたので、人の侵入を防ぐこ
とができ、ひいては閉じ込め事故や災害の発生を事前に
防止することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１を示す図である。

【図２】この発明の実施例１のドア駆動装置を示す図で
ある。

【図３】この発明の実施例１のカゴ操作盤を示す図であ
る。

【図４】従来のエレベーターの乗場の状況を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ カゴ操作盤スイッチ １ｍ 戸閉ＭＥＮＴＥスイッチ ２ カゴ操作盤 ３ ドア駆動装置 ４ エレベーターカゴ ７ 制御盤 ８ 制御演算装置 ９ ドアモータ １０ パルス装置 １１ ドアの駆動機 １２ ドアレバー機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カゴ操作盤に設けられ点検モードの動作
   を開始あるいは終了させる点検モード操作手段、及び前
   記点検モード操作手段の開始操作に基づいてドアを所定
   の半閉状態まで駆動し、前記点検モード操作手段の終了
   操作に基づいて前記ドアを元の全開状態まで駆動するド
   ア駆動手段を備えたことを特徴とするエレベーターの戸
   閉装置。