JPH0613512B2 - ホトクロミック化合物 - Google Patents

ホトクロミック化合物

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JPH0613512B2
JPH0613512B2 JP62191025A JP19102587A JPH0613512B2 JP H0613512 B2 JPH0613512 B2 JP H0613512B2 JP 62191025 A JP62191025 A JP 62191025A JP 19102587 A JP19102587 A JP 19102587A JP H0613512 B2 JPH0613512 B2 JP H0613512B2
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JP
Japan
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group
compound
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fulgide
thermal stability
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昭彦 友田
明 金子
美津雄 石塚
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Yamaha Corp
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Yamaha Corp
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、光記録、光記憶、複写媒体などに用いられ
るホトクロミック化合物に関する。
[従来の技術] この種のホトクロミック化合物の一種に、特公昭60−
52150号に開示されたものがある。この化合物は、
例えば次の一般式(I)で表される。
〔式中、Aは、酸素原子または硫黄原子を表す。〕 このフルギド系ホトクロミック化合物は、これに紫外線
を照射すると、分子内の1,3,5−トリエン構造が閉
環し、490〜550nmに最大吸収波長を持つ着色体に
変化し、さらにこれに可視光を照射すると元のフルギド
化合物に戻る性質を有している。そこで、このような性
質を利用して、各種光記録、光記憶、複写媒体などとし
て使用することができる。
ところで、このような光記録媒体として応用するにあた
り、以下の性質が要求される。
(1)長波長感受性が良好である。(半導体レーザ波長と
の適合化) (2)繰り返し耐久性が良好である。(書き込み、消去の
繰り返し) (3)暗所熱的安定性が良好である。(発色状態の保存) [発明が解決しようとする問題点] ところが、上記(I)に示したフルギド化合物にあって
は、上記(3)の条件を十分満足することができず、熱的
安定性の良好なフルギド化合物は得られなかった。特
に、(I)式のAが酸素原子であるフルギド化合物の場合
には、80℃空気雰囲気下における吸光度の低下率は、
10日後にはほぼ100%と、その熱的安定性は極めて
悪いものであった。また、Aが硫黄原子であるフルギド
化合物の場合にも、同条件下での吸光度の低下率は約3
5%と大きく、そのため、鮮やかな発色状態を維持する
ことはできなかった。
この発明は、上述の問題点を解消し、熱的安定性の良好
なホトクロミック化合物を提供することを目的としてい
る。
[問題点を解決するための手段] この発明では、このようなフルギド系ホトクロミック化
合物のフラン環あるいはチオフェン環の代わりに、チア
ゾール環を配し、熱的安定性を向上させた。
すなわち、この発明のホトクロミック化合物は、次の一
般式で表されるものである。
〔式中、R,R,R,R,Rはそれぞれ水
素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシル基、アリル
基、を示し、Xは酸素またはN−R基(Rは水素、
アルキル基、アリル基、アリール基、アラルキル基を示
す。)を示す。〕 この発明のホトクロミック化合物は、別紙に示すよう
に、2,3−ペンタンジオンから合成され、次の一般式
(III)で示されるチアゾールと、コハク酸ジエステルと
のストッブ縮合により合成することができる。
〔式中、R,R,Rは一般式(II)の置換基と同一
である。〕 こうして得られ、上記(II)式の構造を有するフルギド系
化合物は、チアゾール環を有しているので、従来のもの
に比べ、その熱的安定性が著しく向上する。
また、この化合物は、ホトクロミック性を示し、紫外線
を照射すると、次の(IV)式に示すように、開環型から閉
環型に変化して着色体となり、これに可視光を照射する
と再び開環型に変化し、無色体に戻る。
〔式中、R,R,R,R,Rは一般式(II)の
置換基と同一である。〕 このような特性を有することから、この化合物は光記
録、記憶材料、複写材料、印刷用感光体、光学フィルタ
ー、ディスプレー材料などとして使用することができ
る。
[実施例] (実施例1) (E)−α−5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル
エチリデン(イソプロピリデン)コハク酸無水物(A)の
合成 〔式中、Phはフェニル基を表す。〕 (1)中間原料4−アセチル−5−メチル−2−フェニル
チアゾール(B)の合成 〔式中、Phはフェニル基を表す。〕 2,3−ペンタジオン100gと塩化スルホニル140
gを四塩化炭素130ml中で、加熱還流して、4−クロ
ロペンタン−2,3−ジオンを62g得た。(沸点72
〜75℃/71mmHg) 次いで、この4−クロロ−ペンタン−2,3−ジオン1
4gと、ベンズチオアミド15gを、エチルアルコール
90mlに溶解し、加熱還流した。生成物をエチルアルコ
ールより再結晶して、4−アセチル−5−メチル−2−
フェニルチアゾールを16g得た。
(2)標記フルギド化合物(A)の合成 カリウムt−ブトキシド100gを、t−ブタノール8
00mlに溶解させた溶液中に、コハク酸ジエチル174
gとアセトン46.5gの混合液を加え、30分間加熱
還流させた。エーテル抽出した半エステルをエタノール
11と濃流酸10mlに加え、8時間加熱還流させた。溶
媒除去後、エーテル抽出し、次いで減圧蒸留により精製
し、ジエチルイソプロピリデンスクシネート120gを
得た。(沸点74〜75℃/2mmHg) カリウムt−ブトキシド2.8gを、t−ブタノール3
0mlに溶解させた溶液中に、4−アセチル−5−メチル
−2−フェニルチアゾール5.0gと、ジエチルイソプ
ロピリデンスクシネート6.4gを滴下し、加熱還流さ
せた。トルエン抽出した半エステルを溶媒留去後、5w/
vエタノール性水酸化カリウム200mlを加え、6時間
加熱還流させた。塩酸酸性にすることにより得られた沈
殿物を酢酸エチルで抽出し、溶媒留去した後無水酢酸5
0gに溶解させた。ヘキサン−クロロホルムから再結晶
し、(Z)−α−5−メチル−2−フェニル−4−チアゾ
リルエチリデン(イソプロピリデン)コハク酸無水物
1.4gを得た。(融点149〜155℃) 次いで、(Z)−α−5−メチル−2−フェニル−4−チ
アゾリルエチリデン(イソプロピリデン)コハク酸無水
物140mgを、ベンゼン11に溶解し、3時間光照射し
た。溶媒留去後、ヘキサン−クロロホルムから再結晶し
て、53mgの(E)−α−5−メチル−2−フェニル−4
チアゾリルエチリデン(イソプロピリデン)コハク酸無
水物を得た。(融点166〜168℃) このフルギド化合物のNMRスペクトルによる同定を以
下の表に示す。
(試験例1) 実施例1で得られたフルギド化合物をトルエンに溶解し
て濃度1×10−4モル/リットルの溶液を調整した。
この溶液に、80W/cmのメタルハライトランプ(ウシ
オ電機製)を光源としてガラスフィルター(東芝硝子社
製、UV−D36C)を用いて波長310〜380nmの
紫外光を90秒間照射したところ、溶液は着色し、波長
487nmに極大吸収を有する閉環体に変化した。
次に、50Wハロゲンランプ(フィリップス社製)を光
源とし、ガラスフィルター(東芝硝子社製、L−39)
を用い、390nm以上の可視光を90秒間照射したとこ
ろ、着色が消え、315nmに極大吸収を有する元の開環
体に戻った。
そこで、310〜380nmの紫外光と390nm以上の可
視光とを、90秒間づつ10回交互に繰り返し照射し、
その際の吸収スペクトルの変化を測定した。その結果を
第1図に示す。第1図中各スペクトルに付した数字は、
発色繰り返し回数を表す。
(試験例2) 実施例で得られたフルギド化合物0.15gと、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)(和光純薬製)0.8
5gとを、シクロヘキサノン9ml中に溶解させ、これを
60mm×60mmの角ガラス基板上にスピンコーティング
法にてコーティングし、厚さ約1.0μmのコーティン
グフィルムを作成した。これに、試験例1と同様にして
310〜380nmの紫外光を照射した後、80℃の暗所
に放置し、経時的なスペクトル変化を測定することによ
り、熱的安定性を調べ、第2図に示した。
(比較試験例1) 従来公知の(E)−α−2,5−ジメチル−3−フリルエ
チリデン(イソプロピリデン)コハク酸無水物を、上記
試験例2と同様に調整してフィルムを作成した。フィル
ムにおける発色状態の暗所熱的安定性を試験例2と同様
の方法で調べ、実施例1とともに、第2図に示した。
第2図から明らかなように、従来公知のフルギド化合物
においては、暗所熱的安定性が極めて不良で、特に80
℃暗所中では1日経過後でも、その吸光度の低下率は9
0%以上と著しいものであった。これに対し、この発明
のフルギド化合物においては、80℃暗所中で10日経
過後でも、その吸光度の低下率は5%程度と低く、暗所
熱的安定性が極めて良好であった。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明のホトクロミックス化合
物は、フルギド系ホトクロミック化合物のフラン環ある
いはチオフェン環等の代わりに、チアゾール環を配した
ものであるので、暗所熱的安定性が良好となったもので
ある。また、繰り返し安定性も良好であることなどか
ら、書き込みや消去を繰り返し行った場合でも、鮮やか
な発色状態を保存することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一つである(E)−α−5−メチル
−2−フェニル−4−チアゾリルエチリデン(イソプロ
ピリデン)コハク酸無水物の紫外光および可視光の交互
的な照射にともなう吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。また、第2図は、この発明の一つである上記化合物
および従来公知である(E)−α−2,5−ジメチル−3
−フリルエチリデン(イソプロピリデン)コハク酸無水
物の、それぞれの暗所における発色状態の熱的安定性を
示したグラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−31656(JP,A) 特公 昭45−2670(JP,B1) 特公 昭48−12112(JP,B1) 特公 昭47−42536(JP,B1) 特公 昭46−37184(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式、 [式中、R、R、R、R、Rはそれぞれ水
    素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシル基、アリル
    基、を示し、Xは酸素またはN−R基(Rは水素、
    アルキル基、アリル基、アリール基、アラルキル基を示
    す。)を示す。]で表されるホトクロミック化合物。
JP62191025A 1987-07-30 1987-07-30 ホトクロミック化合物 Expired - Lifetime JPH0613512B2 (ja)

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JPS6434983A JPS6434983A (en) 1989-02-06
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FR2774998A1 (fr) * 1998-02-19 1999-08-20 Ecole Polytech Materiau photochromique a variation stable d'indice de refraction et/ou de birefringence

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS531212B2 (ja) * 1971-05-14 1978-01-17
IT1079147B (it) * 1976-08-31 1985-05-08 Heller George H Composti fotocromici e processo di loro preparazione

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