JPH06134541A - 異形断面条の圧延方法 - Google Patents
異形断面条の圧延方法Info
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- JPH06134541A JPH06134541A JP31137692A JP31137692A JPH06134541A JP H06134541 A JPH06134541 A JP H06134541A JP 31137692 A JP31137692 A JP 31137692A JP 31137692 A JP31137692 A JP 31137692A JP H06134541 A JPH06134541 A JP H06134541A
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- rolls
- rolling
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耳波が少ない異形断面条を少ない段数の圧延
ロール群で得られる異形断面条の圧延方法を提供する。 【構成】 ロール胴部18,34の一部にロール凸部2
1を設ける異形ロール12と平ロール11とにより一対
の成形ロール10を形成し、該成形ロール10,13,
15の多数段を配列して成形ロール群を形成し、各段の
ロール凸部21,22,23の幅を順次広げて、平板被
圧延材35をロール凸部の幅の小さい側より導入する異
形断面条の圧延方法において、各段のロール胴部18,
19,20の外径を順次大きくしてロールギャップε
1,ε2,ε3を順次小さくする部分を設けると共に、
各段のロール凸部21,22,23の平均外径を順次小
さくしてロールギャップδ1,δ2,δ3を順次大きく
する部分を設ける圧延方法である。
ロール群で得られる異形断面条の圧延方法を提供する。 【構成】 ロール胴部18,34の一部にロール凸部2
1を設ける異形ロール12と平ロール11とにより一対
の成形ロール10を形成し、該成形ロール10,13,
15の多数段を配列して成形ロール群を形成し、各段の
ロール凸部21,22,23の幅を順次広げて、平板被
圧延材35をロール凸部の幅の小さい側より導入する異
形断面条の圧延方法において、各段のロール胴部18,
19,20の外径を順次大きくしてロールギャップε
1,ε2,ε3を順次小さくする部分を設けると共に、
各段のロール凸部21,22,23の平均外径を順次小
さくしてロールギャップδ1,δ2,δ3を順次大きく
する部分を設ける圧延方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異形断面条を連続的に
製造する圧延方法に関し、特に耳波が少ない異形断面条
を少ない段数の圧延ロール群で得られるものに関する。
製造する圧延方法に関し、特に耳波が少ない異形断面条
を少ない段数の圧延ロール群で得られるものに関する。
【0002】
【従来の技術】異形断面条として例えばリードフレーム
がある。図6に示すように、リードフレーム1は、厚肉
部2の両側に薄肉部3を一体的に形成したものである。
がある。図6に示すように、リードフレーム1は、厚肉
部2の両側に薄肉部3を一体的に形成したものである。
【0003】このリードフレームは、厚肉部2で3mm
以下、薄肉部3で1mm以下の厚みであり、その全幅は
50mm前後であって、全体として薄い幅広形状であ
る。このようなリードフレームを効率良く連続的に成形
する方法として、ロール胴部の一部にロール凸部を設け
る異形ロールと平ロールとにより一対の成形ロールを形
成し、該成形ロールの多数段を配列して成形ロール群を
形成し、各段のロール凸部の幅を順次広げて、平板被圧
延材をロール凸部の幅の小さい側より導入する異形断面
条の圧延方法が用いられる。この圧延方法の従来例を図
7により説明する(特公平2−18933号参照)。
以下、薄肉部3で1mm以下の厚みであり、その全幅は
50mm前後であって、全体として薄い幅広形状であ
る。このようなリードフレームを効率良く連続的に成形
する方法として、ロール胴部の一部にロール凸部を設け
る異形ロールと平ロールとにより一対の成形ロールを形
成し、該成形ロールの多数段を配列して成形ロール群を
形成し、各段のロール凸部の幅を順次広げて、平板被圧
延材をロール凸部の幅の小さい側より導入する異形断面
条の圧延方法が用いられる。この圧延方法の従来例を図
7により説明する(特公平2−18933号参照)。
【0004】図7(a)〜図7(c)は圧延の段階を順
に示し、図7(d)は圧延後のリードフレームの断面形
状を示している。図7(a)の第1段成形ロール50
は、平ロール51と、異形ロール52とからなってい
る。図7(b)の第2段成形ロール53及び図7(c)
の第3段成形ロール55では、同じ形状の平ロール51
が用いられ、凸部の形状が異なる異形ロール54,56
が用いられる。
に示し、図7(d)は圧延後のリードフレームの断面形
状を示している。図7(a)の第1段成形ロール50
は、平ロール51と、異形ロール52とからなってい
る。図7(b)の第2段成形ロール53及び図7(c)
の第3段成形ロール55では、同じ形状の平ロール51
が用いられ、凸部の形状が異なる異形ロール54,56
が用いられる。
【0005】各異形ロール52,54,56のロール胴
部57の直径は一定であり、ロールギャップεは一定で
ある。また、各異形ロール52,54,56のロール胴
部57に中央の区間Lを隔ててロール凸部58,59,
60が設けられている。このロール凸部58,59,6
0は、傾斜部61と、順次幅が広くなっている頂部6
2,63,64とからなっている。この頂部62,6
3,64の直径は一定であり、ロールギャップδは一定
である。
部57の直径は一定であり、ロールギャップεは一定で
ある。また、各異形ロール52,54,56のロール胴
部57に中央の区間Lを隔ててロール凸部58,59,
60が設けられている。このロール凸部58,59,6
0は、傾斜部61と、順次幅が広くなっている頂部6
2,63,64とからなっている。この頂部62,6
3,64の直径は一定であり、ロールギャップδは一定
である。
【0006】そして、第2段成形ロール53のロール凸
部59の先端幅w2は第1段成形ロール50のロール凸
部58の根本幅W1より小さく、第1段成形ロール50
による変形部分に第2段成形ロール53のロール凸部5
9が入り込めるようになっている。さらに、第2段成形
ロール53のロール凸部59の根本幅W2は第1段成形
ロール50のロール凸部58の根本幅W1の二倍を越え
ず、幅方向への順次圧延を確実なものとしている。ま
た、第3段成形ロール55と第2段成形ロール53も同
じ寸法関係となっている。
部59の先端幅w2は第1段成形ロール50のロール凸
部58の根本幅W1より小さく、第1段成形ロール50
による変形部分に第2段成形ロール53のロール凸部5
9が入り込めるようになっている。さらに、第2段成形
ロール53のロール凸部59の根本幅W2は第1段成形
ロール50のロール凸部58の根本幅W1の二倍を越え
ず、幅方向への順次圧延を確実なものとしている。ま
た、第3段成形ロール55と第2段成形ロール53も同
じ寸法関係となっている。
【0007】上述した3段の成形ロール50,53,5
5によるリードフレームの圧延を説明する。3段の成形
ロール50,53,55は図示されない駆動装置で回転
駆動され、第1段成形ロール50に導入された平板被圧
延材65を周速が一定にされた成形ロール50,53,
55によって順次圧延する。第1段成形ロール50にお
けるロール凸部58の傾斜部61によって平板被圧延材
65は幅方向に押し広げられ、ロール凸部58に相当す
る変形が施される。この変形部分に第2段圧延ロール5
3のロール凸部59が嵌まり込み、傾斜部61の力Pに
よって平板被圧延材65は更に幅方向に押し広げられ
る。ロール凸部59の根本幅W2はロール凸部58の根
本幅W1の二倍を越えないので、平板被圧延材65は長
手方向に伸ばされることなく、幅方向にのみ順次伸ばさ
れることになり、最終的に図7(d)の如きリードフレ
ーム1が成形される。
5によるリードフレームの圧延を説明する。3段の成形
ロール50,53,55は図示されない駆動装置で回転
駆動され、第1段成形ロール50に導入された平板被圧
延材65を周速が一定にされた成形ロール50,53,
55によって順次圧延する。第1段成形ロール50にお
けるロール凸部58の傾斜部61によって平板被圧延材
65は幅方向に押し広げられ、ロール凸部58に相当す
る変形が施される。この変形部分に第2段圧延ロール5
3のロール凸部59が嵌まり込み、傾斜部61の力Pに
よって平板被圧延材65は更に幅方向に押し広げられ
る。ロール凸部59の根本幅W2はロール凸部58の根
本幅W1の二倍を越えないので、平板被圧延材65は長
手方向に伸ばされることなく、幅方向にのみ順次伸ばさ
れることになり、最終的に図7(d)の如きリードフレ
ーム1が成形される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した異形断面条の
圧延方法は、平板被圧延材を長手方向に伸ばすことな
く、幅方向にのみ順次伸ばすことを基本とするものであ
る。すなわち、成形されたリードフレーム1の厚肉部2
は殆ど圧延されておらず、薄肉部3のみを巾方向に該薄
肉部3を拡巾するように圧延する。しかしながら、薄肉
部3が薄く且つ長くなるほど、長手方向の伸びを完全に
抑制することは実際上困難であり、また材料の変形メカ
ニズムを検討すると、長手方向の材料の流動を生じるこ
ととなり、厚肉部2と薄肉部3との長手方向の伸び率差
を生じ、これに起因して薄肉部2の端部が波状になる耳
波が発生するという問題点がある。また、長手方向の伸
びを抑制しようとすると、ロール凸部による幅方向圧延
の程度を一段毎に緩やかものにする必要があり、上述し
たロール凸部の幅方向制限と相まって圧延ロール群の段
数を増やす必要があるという問題点も有している。
圧延方法は、平板被圧延材を長手方向に伸ばすことな
く、幅方向にのみ順次伸ばすことを基本とするものであ
る。すなわち、成形されたリードフレーム1の厚肉部2
は殆ど圧延されておらず、薄肉部3のみを巾方向に該薄
肉部3を拡巾するように圧延する。しかしながら、薄肉
部3が薄く且つ長くなるほど、長手方向の伸びを完全に
抑制することは実際上困難であり、また材料の変形メカ
ニズムを検討すると、長手方向の材料の流動を生じるこ
ととなり、厚肉部2と薄肉部3との長手方向の伸び率差
を生じ、これに起因して薄肉部2の端部が波状になる耳
波が発生するという問題点がある。また、長手方向の伸
びを抑制しようとすると、ロール凸部による幅方向圧延
の程度を一段毎に緩やかものにする必要があり、上述し
たロール凸部の幅方向制限と相まって圧延ロール群の段
数を増やす必要があるという問題点も有している。
【0009】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、耳波が少ない異形断面条を少ない段数の圧延ロ
ール群で得られる異形断面条の圧延方法を提供しようと
するものである。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、耳波が少ない異形断面条を少ない段数の圧延ロ
ール群で得られる異形断面条の圧延方法を提供しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の異形断面条の圧延方法は、ロール胴部の一
部にロール凸部を設ける異形ロールと平ロールとにより
一対の成形ロールを形成し、該成形ロールの多数段を配
列して成形ロール群を形成し、各段のロール凸部の幅を
順次広げて、平板被圧延材をロール凸部の幅の小さい側
より導入する異形断面条の圧延方法において、各段のロ
ール胴部の全部又は一部の外径を順次大きくしてロール
ギャップを順次小さくする部分を設けると共に、各段の
ロール凸部の平均外径を順次小さくしてロールギャップ
を順次大きくする部分を設ける方法である。
に、本発明の異形断面条の圧延方法は、ロール胴部の一
部にロール凸部を設ける異形ロールと平ロールとにより
一対の成形ロールを形成し、該成形ロールの多数段を配
列して成形ロール群を形成し、各段のロール凸部の幅を
順次広げて、平板被圧延材をロール凸部の幅の小さい側
より導入する異形断面条の圧延方法において、各段のロ
ール胴部の全部又は一部の外径を順次大きくしてロール
ギャップを順次小さくする部分を設けると共に、各段の
ロール凸部の平均外径を順次小さくしてロールギャップ
を順次大きくする部分を設ける方法である。
【0011】
【作用】ロール胴部で異形断面条の厚肉部が成形され、
ロールギャップを順次小さくする部分によって、厚肉部
も相当の加工を受ける。ロール凸部で異形断面条の薄肉
部が成形され、ロールギャップを順次大きくする加工空
隙によって、厚肉部の加工による材料の流れの一部を積
極的に前記加工空隙に流動せしめ、これにより、厚肉部
と薄肉部の加工率を近づけることにより、薄肉部の加工
率の偏りを少なくすると共に、各段におけるロール凸部
の幅寸法の制限を緩和する。即ち、異形断面条の成形
(圧延)において、厚肉部に対する加工率と薄肉部に対
する加工率とをバランスさせることにより、当該部分に
おける長手方向の伸び率差を皆無に、あるいは極小とす
る。
ロールギャップを順次小さくする部分によって、厚肉部
も相当の加工を受ける。ロール凸部で異形断面条の薄肉
部が成形され、ロールギャップを順次大きくする加工空
隙によって、厚肉部の加工による材料の流れの一部を積
極的に前記加工空隙に流動せしめ、これにより、厚肉部
と薄肉部の加工率を近づけることにより、薄肉部の加工
率の偏りを少なくすると共に、各段におけるロール凸部
の幅寸法の制限を緩和する。即ち、異形断面条の成形
(圧延)において、厚肉部に対する加工率と薄肉部に対
する加工率とをバランスさせることにより、当該部分に
おける長手方向の伸び率差を皆無に、あるいは極小とす
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明方法を示す図、図2はロールパス
を示す図である。
明する。図1は本発明方法を示す図、図2はロールパス
を示す図である。
【0013】図1(a)〜図1(c)は成形圧延の段階
を順に示し、図1(d)は成形圧延後の整形圧延を示
し、図1(e)は整形圧延後の異形断面条の断面形状を
示している。図1(a)の第1段成形ロール10は、平
ロール11と、異形ロール12とからなっている。図1
(b)の第2段成形ロール13及び図1(c)の第3段
成形ロール15では、同じ形状の平ロール11が用いら
れ、ロール胴部及びロール凸部の形状がそれぞれ異なる
異形ロール14,16が用いられる。図1(d)の整形
ロール17は第3段成形ロール15と同じ平ロール11
と異形ロール16が用いられ、整形ロール17の軸間距
離H2が第3段成形ロール15の軸間距離H1より僅か
に小さい点が異なるだけである。
を順に示し、図1(d)は成形圧延後の整形圧延を示
し、図1(e)は整形圧延後の異形断面条の断面形状を
示している。図1(a)の第1段成形ロール10は、平
ロール11と、異形ロール12とからなっている。図1
(b)の第2段成形ロール13及び図1(c)の第3段
成形ロール15では、同じ形状の平ロール11が用いら
れ、ロール胴部及びロール凸部の形状がそれぞれ異なる
異形ロール14,16が用いられる。図1(d)の整形
ロール17は第3段成形ロール15と同じ平ロール11
と異形ロール16が用いられ、整形ロール17の軸間距
離H2が第3段成形ロール15の軸間距離H1より僅か
に小さい点が異なるだけである。
【0014】第1〜3段成形ロール10,13,15に
おける異形ロール12,14,16の中央区間Lのロー
ル胴部18,19,20の直径は順次大きくなってお
り、ロールギャップはε1>ε2>ε3となっている。
なお、異形ロール12,14,16の両サイドのロール
胴部34も順次大きくできるが、実施例では同じ直径と
なっている。また、各異形ロール12,14,16に中
央区間Lを隔ててロール凸部21,22,23が左右対
象に設けられている。ロール凸部21,22,23は、
中央側傾斜部24,25,26と、頂部27,28,2
9と、端側傾斜部30,31,32とから成っている。
端側傾斜部30,31,32の傾斜角度は一定である
が、中央側傾斜部24,25,26は徐々に傾斜角度が
大きくなり、第3段成形ロール15の中央側傾斜部26
は直角に近くなっている。頂部27,28,29の直径
は順次小さくなっており、ロールギャップはδ1<δ2
<δ3となっている。また、頂部27,28,29の先
端幅は順次広くなっているが、後段のロール凸部22の
先端幅が前段のロール凸部21の根本幅より小さいとい
う制限は必ずしも必要ではなくなる。
おける異形ロール12,14,16の中央区間Lのロー
ル胴部18,19,20の直径は順次大きくなってお
り、ロールギャップはε1>ε2>ε3となっている。
なお、異形ロール12,14,16の両サイドのロール
胴部34も順次大きくできるが、実施例では同じ直径と
なっている。また、各異形ロール12,14,16に中
央区間Lを隔ててロール凸部21,22,23が左右対
象に設けられている。ロール凸部21,22,23は、
中央側傾斜部24,25,26と、頂部27,28,2
9と、端側傾斜部30,31,32とから成っている。
端側傾斜部30,31,32の傾斜角度は一定である
が、中央側傾斜部24,25,26は徐々に傾斜角度が
大きくなり、第3段成形ロール15の中央側傾斜部26
は直角に近くなっている。頂部27,28,29の直径
は順次小さくなっており、ロールギャップはδ1<δ2
<δ3となっている。また、頂部27,28,29の先
端幅は順次広くなっているが、後段のロール凸部22の
先端幅が前段のロール凸部21の根本幅より小さいとい
う制限は必ずしも必要ではなくなる。
【0015】上述した3段の成形ロール10,13,1
5によるリードフレームの圧延を説明する。3段の成形
ロール10,13,15は図示されない駆動装置で回転
駆動され、二点鎖線の如き平板被圧延材35が第1段成
形ロール10に導入され、周速が徐々に早くなる成形ロ
ール10,13,15によって順次圧延する。第1段成
形ロール10におけるロール胴部18,34とロール凸
部21の両方によって平板被圧延材35は幅方向に押し
広げられと共に長手方向に伸ばされ、ロール胴部18,
34とロール凸部21に相当する変形が施される。ロー
ル胴部18,19,20のロールギャップがε1>ε2
>ε3であるので、第2段成形ロール13や第3段成形
ロール15でも平板被圧延材35の厚肉部36が加工さ
れ、長手方向に順次伸ばされる。また、ロール凸部2
1,22,23のロールギャップがδ1<δ2<δ3で
あるので、第2段成形ロール13や第3段成形ロール1
5で厚肉部36の材料の一部が薄肉部37に流れるよう
になっており、薄肉部37の長手方向変形を抑制してい
る。そして、厚肉部36と薄肉部37が共に同程度の加
工率になるように各段の成形ロール10,13,15の
ディメンジョンが定められている。
5によるリードフレームの圧延を説明する。3段の成形
ロール10,13,15は図示されない駆動装置で回転
駆動され、二点鎖線の如き平板被圧延材35が第1段成
形ロール10に導入され、周速が徐々に早くなる成形ロ
ール10,13,15によって順次圧延する。第1段成
形ロール10におけるロール胴部18,34とロール凸
部21の両方によって平板被圧延材35は幅方向に押し
広げられと共に長手方向に伸ばされ、ロール胴部18,
34とロール凸部21に相当する変形が施される。ロー
ル胴部18,19,20のロールギャップがε1>ε2
>ε3であるので、第2段成形ロール13や第3段成形
ロール15でも平板被圧延材35の厚肉部36が加工さ
れ、長手方向に順次伸ばされる。また、ロール凸部2
1,22,23のロールギャップがδ1<δ2<δ3で
あるので、第2段成形ロール13や第3段成形ロール1
5で厚肉部36の材料の一部が薄肉部37に流れるよう
になっており、薄肉部37の長手方向変形を抑制してい
る。そして、厚肉部36と薄肉部37が共に同程度の加
工率になるように各段の成形ロール10,13,15の
ディメンジョンが定められている。
【0016】各段の成形ロール10,13,15のロー
ルパスを示す図2により、更に圧延の状態を説明
する。のロールパスに対してのロールパスで、斜線
部は圧延されるが、網線部は圧延されず空間を形成して
いる。この空間に斜線部からの材料が矢印aのように網
線部に流入する。この流入によって薄肉部37の加工率
と長手方向の伸びが抑制され、厚肉部36と薄肉部37
の加工率と長手方向の伸びが同程度になり、耳波の発生
が防止される。また、一段のロールの加工率を高めるこ
とができ、成形ロールの段数を少なくして所望の成形を
行うことが可能となる。更に、図3の他のロールパス図
のように、のロールパスを階段40にしたり、図4の
更に他のロールパス図のように、のロールパスを傾斜
41させたりして、ロール凸部の頂部を変形させ、薄肉
部37の幅方向の加工率の均一性を向上させることもで
きる。
ルパスを示す図2により、更に圧延の状態を説明
する。のロールパスに対してのロールパスで、斜線
部は圧延されるが、網線部は圧延されず空間を形成して
いる。この空間に斜線部からの材料が矢印aのように網
線部に流入する。この流入によって薄肉部37の加工率
と長手方向の伸びが抑制され、厚肉部36と薄肉部37
の加工率と長手方向の伸びが同程度になり、耳波の発生
が防止される。また、一段のロールの加工率を高めるこ
とができ、成形ロールの段数を少なくして所望の成形を
行うことが可能となる。更に、図3の他のロールパス図
のように、のロールパスを階段40にしたり、図4の
更に他のロールパス図のように、のロールパスを傾斜
41させたりして、ロール凸部の頂部を変形させ、薄肉
部37の幅方向の加工率の均一性を向上させることもで
きる。
【0017】図1に戻り、各段の成形ロール10,1
3,15による成形を続け、図6の如きリードフレーム
を得ることもできるが、本実施例では第3段成形ロール
15の後に、図1(d)の整形ロール17で形を整え、
端部38を残した状態にする。そして、図1(e)のよ
うに、ラインb,cでカットし、所望形状のリードフレ
ームを得る。なお、図1(e)のカット前の状態で、連
続的に熱処理を施し、内部応力を緩和させた後に、成形
ロール10,13,15と同様の加工を施し、カット部
分を無くしたリードフレームとすることもできる。
3,15による成形を続け、図6の如きリードフレーム
を得ることもできるが、本実施例では第3段成形ロール
15の後に、図1(d)の整形ロール17で形を整え、
端部38を残した状態にする。そして、図1(e)のよ
うに、ラインb,cでカットし、所望形状のリードフレ
ームを得る。なお、図1(e)のカット前の状態で、連
続的に熱処理を施し、内部応力を緩和させた後に、成形
ロール10,13,15と同様の加工を施し、カット部
分を無くしたリードフレームとすることもできる。
【0018】上述した成形ロール10,13,15の加
工は、一段の加工率が高く、ロール凸部に対する負荷が
大きくなり摩耗しやすい。そこで、図5に示されるよう
に、例えば第2段成形ロールのロール凸部の頂部に窪み
43を設けることが好ましい。二点鎖線のようにストレ
ートの頂部であると、上に凸な放物線状の圧力分布にな
るが、適切な窪み43を設けると、均一な圧力分布とな
って、偏摩耗を少なくすることができる。
工は、一段の加工率が高く、ロール凸部に対する負荷が
大きくなり摩耗しやすい。そこで、図5に示されるよう
に、例えば第2段成形ロールのロール凸部の頂部に窪み
43を設けることが好ましい。二点鎖線のようにストレ
ートの頂部であると、上に凸な放物線状の圧力分布にな
るが、適切な窪み43を設けると、均一な圧力分布とな
って、偏摩耗を少なくすることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の異形断面条の圧延方法は、各段
のロール胴部の全部又は一部の外径を順次大きくしてロ
ールギャップを順次小さくする部分を設けると共に、各
段のロール凸部の平均外径を順次小さくしてロールギャ
ップを順次大きくする部分を設ける方法であり、ロール
胴部のロールギャップを順次小さくする部分で厚肉部も
相当の加工を受け、ロール凸部のロールギャップを順次
大きくする加工空隙で厚肉部の加工による材料の流れの
一部を積極的に前記加工空隙に流動せしめ、厚肉部と薄
肉部の加工率を近づけて、薄肉部の加工率の偏りを少な
くすると共に、各段におけるロール凸部の幅寸法の制限
を緩和するので、耳波が少ない異形断面条を少ない段数
の圧延ロール群で得られる。
のロール胴部の全部又は一部の外径を順次大きくしてロ
ールギャップを順次小さくする部分を設けると共に、各
段のロール凸部の平均外径を順次小さくしてロールギャ
ップを順次大きくする部分を設ける方法であり、ロール
胴部のロールギャップを順次小さくする部分で厚肉部も
相当の加工を受け、ロール凸部のロールギャップを順次
大きくする加工空隙で厚肉部の加工による材料の流れの
一部を積極的に前記加工空隙に流動せしめ、厚肉部と薄
肉部の加工率を近づけて、薄肉部の加工率の偏りを少な
くすると共に、各段におけるロール凸部の幅寸法の制限
を緩和するので、耳波が少ない異形断面条を少ない段数
の圧延ロール群で得られる。
【図1】本発明方法を示す図である。
【図2】ロールパスを示す図である。
【図3】他のロールパスを示す図である。
【図4】更に他のロールパスを示す図である。
【図5】異形ロールのロール頂部を示す図である。
【図6】異形断面条の一例としてのリードフレームを示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図7】従来方法を示す図である。
10,13,15 成形ロール 11 平ロール 12,14,16 異形ロール 18,19,20 ロール胴部 21,22,23 ロール凸部 ε1,ε2,ε3 ロール胴部によるロールギャップ δ1,δ2,δ3 ロール凸部によるロールギャップ 35 平板被圧延材 38 端部 40 階段(変形部) 41 傾斜(変形部) 43 窪み
Claims (4)
- 【請求項1】 ロール胴部の一部にロール凸部を設けた
異形ロールと平ロールとにより一対の成形ロールを形成
し、該成形ロールの多数段を配列して成形ロール群を形
成し、各段のロール凸部の幅を順次広げて、平板被圧延
材をロール凸部の幅の小さい側より導入する異形断面条
の圧延方法において、各段のロール胴部の全部又は一部
の外径を順次大きくしてロールギャップを順次小さくす
る部分を設けると共に、各段のロール凸部の平均外径を
順次小さくしてロールギャップを順次大きくする部分を
設けることを特徴とする異形断面条の圧延方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法において、多数段の
途中のロール凸部に外径が変わる変形部を設けた異形断
面条の圧延方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の方法において、ロール凸
部の頂部に窪みを形成した異形断面条の圧延方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の方法において、被圧延材
の端部を残したまま圧延する異形断面条の圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31137692A JPH06134541A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 異形断面条の圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31137692A JPH06134541A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 異形断面条の圧延方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06134541A true JPH06134541A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=18016437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31137692A Pending JPH06134541A (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 異形断面条の圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06134541A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100617523B1 (ko) * | 1996-10-31 | 2006-11-07 | 히다찌 케이블 리미티드 | 이형단면재의 제조방법 |
WO2008062992A1 (en) * | 2006-11-20 | 2008-05-29 | Choong-Yul Kim | Production method of multi-gauge strips |
-
1992
- 1992-10-26 JP JP31137692A patent/JPH06134541A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100617523B1 (ko) * | 1996-10-31 | 2006-11-07 | 히다찌 케이블 리미티드 | 이형단면재의 제조방법 |
WO2008062992A1 (en) * | 2006-11-20 | 2008-05-29 | Choong-Yul Kim | Production method of multi-gauge strips |
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