JPH0613303B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JPH0613303B2
JPH0613303B2 JP7683888A JP7683888A JPH0613303B2 JP H0613303 B2 JPH0613303 B2 JP H0613303B2 JP 7683888 A JP7683888 A JP 7683888A JP 7683888 A JP7683888 A JP 7683888A JP H0613303 B2 JPH0613303 B2 JP H0613303B2
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JP
Japan
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steering
steering force
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control valve
force
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勝 井戸口
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Hino Motors Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車の操舵を行なうためのパワーステアリン
グ装置に係り、とくにステアリングハンドルの操作に連
動して油圧制御弁を切換め、油圧を用いて操舵機構を作
動させて操舵を行なうようにした装置に関する。
本発明は、操舵力の微分値を得るための微少時間のほぼ
1/2の時間遅れた時点での操舵力と上記微分値と組合
わせ、これらの情報に基いてパワーステアリング装置を
構成する油圧制御弁を制御するようにしたものであっ
て、微分の計算による時間遅れに伴う位相ずれを抑え、
制御の乱れを防止するようにしたものである。
車両の操舵を行なうためのステアリングハンドルの操作
力を軽減するために、パワーステアリング装置が広く用
いられている。パワースレアリング装置は、ステアリン
グハンドルを回転操作することによって油圧制御弁を切
換え、油圧を用いて操舵機構を作動させて操舵を行なう
ようにしたものである。
このようなパワーステアリング装置においては、ステア
リングハンドルを回転操作しても油圧が操舵機構に加わ
るまでは操舵の動作が行なわれず、切遅れの現象が発生
する。そこでステアンリングハンドルの回転操作を操舵
力センサによって検出するとともに、この検出に連動し
て電磁弁を開いて油圧制御弁のスプールを切換え方向に
押すことによって、切遅れの補正を行なうことが可能に
なる。このようにしてパワーステアリング装置の応答性
が向上するようになる。
このような切遅れの補正の制御を行なう場合には、ステ
アリングハンドルに生ずる操舵力を操舵力センサによっ
て検出するとともに、操舵力とその微分値とを用いて制
御を行なう。すなわち操舵力の微分値が極値になったと
きに切始めの補正制御を行ない、操舵力が極値になった
ときに切戻しの補正の制御を行なう。ところが操舵力の
微分値は微少時間における操舵力の変化量から求める。
そして上記の微少時間は通常信号よりも高い周波数のノ
イズをキャンセルするために、10〜100msecの時
間を設定することになる。従って操舵力に対してその微
分値が微少時間の1/2だけ遅れることになる。従って
操舵の周波数が高くなると、位相遅れが無視できなくな
り、上記微少時間の1/2に相当する時間が操舵周期の
1/4に等しくなると、操舵力と微分値との位相がπ/
2ずれた状態で一致した制御共振を起す可能性を生ず
る。制御共振は極端な例であるが、操舵力とその微分値
との間に位相ずれが生ずると、これによって制御に乱れ
を生ずることになる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであっ
て、操舵力の微分値を計算するための微少時間によって
生ずる位相ずれを押え、制御の乱れを防止するようにし
たパワーステアリング装置を提供することを目的とする
ものである。
本発明は第1図に示すように、ステアリングハンドルの
操作に連動して油圧制御弁を切換え、油圧を用いて操舵
機構を作動させて操舵を行なうとともに、前記ステアリ
ングハンドルの回転操作によって生ずる力を操舵力セサ
によって検出し、これによって得られた操舵力とその微
分値とを用いて前記油圧制御弁を制御するようにした装
置において、前記操舵力の微分値を得るための微少時間
のほ1/2の時間遅れた時点での操舵力と前記微分値と
を組合わせて制御を行なうようにしたものである。
従って本発明によれば、微分値を計算するための微少時
間のほぼ1/2の時間遅れた時点での操舵力と上記微分
値とを組合わせて油圧制御弁の制御が行なわれることに
なる。従って操舵力とその微分値の間での位相ずれがほ
ぼなくなるようになり、位相ずれに伴う制御乱れが防止
されることになる。
第2図は本発明の一実施例に係るパワーステアリング装
置を示すものであって、このステアリング装置はステア
リングハンドル10を備えている。ステアリングハンド
ル10はステアリングコラム11に連結されるととも
に、コラム1の先端側にはステアリングシャフト12が
連結されている。ステアリングシャフト12は操舵用シ
リンダ13のピストン4を軸線方向に貫通するととも
に、先端部に設けられている雄ねじがボールねじ15と
螺合されるようになっている。そしてボールねじ15を
介してステアリングシャフト12はスリーブ16に係合
されるようになっている。スリーブ16はアーム17を
備えており、このアーム17が油圧制御弁18のスプー
ル19の下部に係合されるようになっている。
第2図においては、油圧制御弁18を操舵用シリンダ1
3に連結して示すとともに、便宜上その断面を油圧管路
を介して操舵用シリンダ13の上部に独立に配するよう
にして示している。そしてこの断面から明らかなよう
に、油圧制御弁18のスプール19の外周面には4つの
ランド21、22、23、24が設けられている。これ
らのランド21〜24の間には3つの溝25、26、2
7が形成されるようになっている。さらに油圧制御弁1
8においては、そのシリンダの上部に2つのポート2
8、29が設けられている。またその下側には3つのポ
ート30、31、32が設けられている。そして上側の
ポート28、29はそれぞれリザーバ35およびオイル
ポンプ34と連通されるようになっている。これに対し
て油圧制御弁18の下側の中央のポート31は操舵用シ
リンダ13の一方のチャンバに連通されるようになって
おり、またその両側のポート30、32は操舵用シリン
ダ13の他方のチャンバと連通されるようになってい
る。
上記操舵用シリンダ13内に摺動可能に配されているピ
ストン14の外周面には歯36が形成されるとともに、
この歯36がセクタギヤ37と噛合うようになってい
る。そしてセクタギヤ37にはピットマンアーム38が
設けられるとともに、ピットマンアーム38はドラッグ
リング39と連結されている。オラッグリング39はさ
らにナックルアーム40と連結されており、ナックルア
ーム40を介してナックルを動かすことにより、キング
ピン41を中心として車輪42を旋回させるようにして
いる。
つぎにこのパワーステアリング装置の制御装置について
説明すると、ステアリングハンドル10には操舵力セン
サ45が設けられている。そして操舵力センサ45の出
力はマイクロコンピュータ47に入力されるようになっ
ている。マイクロコンピュータ47はステップモータ4
8を制御するようにしている。ステップモータ48は油
圧制御弁18の両側のチャンバを連通させる連通路49
に設けられている絞り50の絞り量を調整するようにし
ている。なお連通路49は油圧制御弁18の下側の両端
のポート51、52を連通させるように接続されてい
る。
さらに上記油圧制御弁18の上部には、その両端であっ
てスル19の両端のチャンバに連通するポート55、5
6が設けられている。これらのポート55、56へは、
オイルポンプ34によって加圧されたオイルが供給され
るように、電磁弁57、58がそれぞれ接続されるよう
になっている。電磁弁57、58はオイルポンプ34か
らのオイルの管路に互いに分岐して接続されるようにな
っており、その吐出側が上記ポート55、56と接続さ
れている。そして電磁弁57、58はマイクロコンピュ
ータ47によってその開閉が制御されるようになってい
る。
以上のような構成において、ステアリングハンドル10
が中立位置にある場合には、第2図に示す油圧制御弁1
8のポート28、29はそれぞれスプール19のランド
22、23によって閉塞されており、オイルポンプ34
によって加圧されたオイルは直接リザーバ35に戻るよ
うになっている。従ってこの場合には油圧が操舵用シリ
ンダ13に供給されることはなく、この操舵装置は作動
しない。
つぎにステアリングハンドル10を右または左に回転操
作すると、この運動がステアリングコラム11を介して
ステアリングシャフト12に伝達され、ピストン14内
においてシャフト12が回転する。ところがピストン1
4の歯36はセクタギヤ37と噛合っており、しかもセ
クタギヤ37がピットマンアーム38、ドラッグリング
39、およびナックルアーム40を介して車輪42に連
結されているために、ピストン14の軸線方向の移動が
阻止される。従ってステアリングハンドル10の回転に
伴うステアリングシャフト12の回転運動は、ボールね
じ15を介してスリーブ16に伝達され、スリーブ16
がステアリングシャフト12の軸線を中心として回転さ
れる。これによってスリーブ16のアーム17がシャフ
ト12の軸線を中心として回転される。そしてアーム1
7は油圧制御弁18のスプール19と係合しているため
に、アーム17の回動によってスプール19が油圧制御
弁18内において軸線方向に移動するようになる。
いまスプール19が断面で示す制御弁18内を左方に移
動した場合について考えると、これによってポート29
が溝27と連通されることになる。従ってオイルポンプ
34が加圧されたオイルはポート29、溝27、ポート
32を通って操舵用シリンダ13のピストン14の右側
のチャンバに流入する。このときにピストン14の左側
のチャンバのオイルは制御弁18のポート31、溝2
6、ポート28を通ってリザーバ35に戻されることに
なる。
これに対して断面で示す油圧制御弁18内をスプール1
9が右方に移動されると、ポート29が中央の溝26と
整合されることになる。従ってオイルポンプ34で加圧
されたオイルはポート29、スプール19の溝26、ポ
ート31を通って制御用シリンダ13のピストン14の
左側のチャンバに流入することになる。そしてピストン
14の右側のチャンバのオイルは制御弁18のポート3
0、スプール19の溝25、ポート28を通ってリザー
バ35に戻されることになる。
操舵用シリンダ13内においてピストン14が右方また
は左方へ移動されると、このピストン14の歯36と噛
合うセクタギヤ37が回転されることになる。このセク
タギヤ37の回転によってピットマンアーム38が回動
される。そしてアーム38の回動運動がドラッグリング
39およびナックルアーム40を介して車輪42に伝達
されることになり、これによって車輪42がキングピン
41を中心として左方あるいは右方に旋回されることに
なり、車両の操舵が達成されるようになる。
このようにして操舵を行なうステアリング装置のステア
リングハンドル10には操舵力センサ45が設けられて
おり、センサ45によってハンドル10に生ずる操舵力
を常時検出している。そしてこの操舵力に関する情報が
マイクロコンピュータ47に供給されるようになってお
り、マイクロコンピュータ47はセンサ45の出力に応
じてステップモータ48を介して連通路49の絞り50
を調整するようにしている。
絞り50は上述の如く油圧制御弁18のスプール19の
両側の反力室を構成するチャンバを連通する連通路49
に設けられているために、絞り50によってスプール1
9の動き易さを調整することになる。そして油圧制御弁
18のスプール19が上述の如くスリーブ16のアーム
17を介してステアリングシャフト12に係合されてい
るために、絞り50によってステアリングハンドル10
の重さを調整することが可能になり、ステアリングハン
ドル10に対して低速では軽く、高速では重くなるよう
に、常に適正な負荷を与え、操作し易いパワーステアリ
ング装置としている。
つぎにマイクロコンピュータ47によって制御される電
磁弁57、58による切遅れの補正の動作について説明
する。油圧式の操舵用シリンダ13を用いたパワーステ
アリング装置においては、ステアリングハンドル10を
回転操作しても、シリンダ13に油圧が加わるまでは操
舵が行なわれず、切遅れ現象が発生する。そこでステア
リングハンドル10を回転操作することによって生ずる
操舵力を操舵力センサ45によって速やかに検出すると
ともに、この検出出力をマイクロコンピュータ47が読
込む。そしてこの読込みに連動して、対応する方向の電
磁弁57、58を開くことによって、オイルポンプ34
で加圧されたオイルをポート55、56を通して油圧制
御弁18のスプール19の左側または右側のチャンバに
加えるようにしており、これによってスプール19を右
方あるいは左方に押すようにしている。
従ってステアリングシャフト12によってスリーブ16
のアーム17を介してスプール19が押される前に、電
磁弁57、58を介して加えられる油圧によってスプー
ル19が移動されるようになり、これによって速やかに
油圧制御弁18の切換えが行なわれる。このようにして
ステアリングハンドル10の回転操作の開始時における
切遅れの補正を行なうことが可能になる。
上記のような切遅れの補正は、操舵力センサ45によっ
て得られる操舵力とその微分値を用いて行なう。すなあ
ち微分値が極値になった場合に切始めの補正を行なうと
ともに、操舵力が極値になったときに切戻しの補正を行
なうようにしている。そして操舵力は電圧で出力される
センサ45を用いて検出するようにしており、コンピュ
ータ47によって制御を行なうようにしている。コンピ
ュータ47の内部における操舵力の算出は、センサ45
の出力をA/D変換して得られる。また操舵力の微分値
は微少時間における操舵力の変化量から求めるが、この
微少時間は一般的には通常信号よりも高い周波数のノイ
ズをキャンセルする必要があることから、10〜100
msec程度とする場合が多い。このために操舵力の真値
はほぼその瞬間の値に等しい(A/D変換の時間は通常
無視できるほど小さい)が、その微分値は微少時間△t
の1/だけ遅れたデータになる。
このためにステアリングハンドル10の操舵周波数が高
くなると、位相遅れが波長に対して無視できなくなって
しまう。例えば上記微少時間が操舵周期の1/2の値に
等しくなると、微分値は半波長遅れて操舵力と位相が一
致してしまう。このような場合には制御共振を起す可能
性がある。そしてこのような共振はその対策が不可能で
ある。制御共振は極端な場合であるが、一般に操舵力と
その微分値との間に位相ずれが起ると、制御に乱れを生
ずることになる。そこでこの問題を解決するために、本
実施例においては、操舵力のデータを微少時間の半分の
時間、すなわち△t/2だけ遅らせ、操舵とその微分値
の位相補償を行なうようにしている。すなわち操舵力の
データとして△t/2前のデータを用いるようにしてお
り、これによって操舵力とそ微分値の位相差を補償する
ようにして制御共振を防止するようにしている。
コンピュータ47による上述の演算の動作を第3図およ
び第4図によって説明する。マイクロコンピュータ47
は操舵力センサ45によってある時点の操舵力を読込む
とともに、この値をt−△tの操舵力とする。そしてこ
の後に△t/2の時間のカウントを行なうとともに、カ
ウントアップした時点で再び操舵力をセンサ45から読
込む。そしてさらに△t/2の時間カウントを行なうと
ともに、カウントアップしたならばセンサ45から操舵
力を読込む。そして微少時間△tの間の操舵力の変化か
ら微分値を求める。コンピュータ47はこの微分値とと
もに、t/△t/2時間、すなわち微少時間のほぼ1/
2の時間遅れた時点での操舵力を読込む。よって第4図
に示すように、操舵力はt−△t/2時間遅れた値が用
いられる。また微分値としては、点線で示す真値に対し
て△t/2時間遅れた実線で示す内部値が用いられるこ
とになる。
このような制御にると、上述の如く操舵力とその微分値
との間に位相遅れがなくなる。ところが現実の操舵に対
して操舵力の位相が遅れることになる。しかし操舵力と
その微分値とを用いた制御の場合には、内部データの位
相差の方がはるかに重要であり、制御乱れに対する影響
が大である。操舵力の真値と内部値の位相ずれは、操舵
力およびその微分値の内部値に操舵力の真値を組合わせ
て制御することによって、対策が可能になる。例えば操
舵力の真値と内部値の位相差が大きい場合は、最初から
制御が間に合わないのであるから、あえて制御を行なわ
ない等の対策をとることができる。
以上のように本発明は、操舵力の微分値を得るための微
少時間のほぼ1/2遅れた時点での操舵力と微分値とを
組合わせてパワーステアリングの油圧制御弁を制御する
ようにしている。従って操舵力とその微分値との間に位
相ずれを生ずることがなく、位相ずれによる制御乱れが
防止されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の要旨を示すブロック図、第2図は本発
明の一実施例に係るパワーステアリング装置のブロック
図、第3図は操舵力とその微分値とを求める動作のフロ
ーチャート、第4図は同グラフである。 なお図面に用いた符号において、 10……ステアリングハンドル 13……操舵用シリンダ 18……油圧制御弁 45……操舵力センサ 47……マイクロコンピュータ 57、58……電磁弁 である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングハンドルの操作に連動して油
    圧制御弁を切換え、油圧を用いて操舵機構を作動させて
    操舵を行なうとともに、前記ステアリングハンドルの回
    転操作によって生ずる力を操舵力センサによって検出
    し、これによって得られた操舵力とその微分値とを用い
    て前記油圧制御弁を制御するようにした装置において、
    前記操舵力の微分値を得るための微少時間のほぼ1/2
    の時間遅れた時点での操舵力と前記微分値とを組合わせ
    て制御を行なうようにしたことを特徴とするパワーステ
    アリング装置。
JP7683888A 1988-03-30 1988-03-30 パワーステアリング装置 Expired - Lifetime JPH0613303B2 (ja)

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JP7683888A JPH0613303B2 (ja) 1988-03-30 1988-03-30 パワーステアリング装置

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JPH01247276A JPH01247276A (ja) 1989-10-03
JPH0613303B2 true JPH0613303B2 (ja) 1994-02-23

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