JPH06129221A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置

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JPH06129221A
JPH06129221A JP27986892A JP27986892A JPH06129221A JP H06129221 A JPH06129221 A JP H06129221A JP 27986892 A JP27986892 A JP 27986892A JP 27986892 A JP27986892 A JP 27986892A JP H06129221 A JPH06129221 A JP H06129221A
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JP
Japan
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cam
speed
low
medium
region
Prior art date
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Application number
JP27986892A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Komatsu
宏 小松
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アイドル性能を損なうことなく、燃費を向上す
ることができる内燃機関の可変動弁装置を提供するこ
と。 【構成】エンジン回転数が2400rpm以下の低回転域に
おいては、負荷としての軸トルクが小さいアイドル運転
領域(領域A)と負荷が中負荷以上高負荷運転領域(領
域B)以外の運転領域(領域D)においては、オーバー
ラップが0°の低速用のカムを使用すること無く、オー
バーラップが20°の中速用のカムを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気弁或い
は排気弁の作動時期を可変とする可変動弁装置に関し、
特に該可変動弁装置における各動弁系の使用領域の改良
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の出力を制御する方法として、
機関の低速運転時と高速運転時において、弁の作動時期
を可変とする可変動弁装置があるが、具体的な構成とし
ては、本出願人より特願平2−117261号として提
案したようなものがある。即ち、燃費及び出力の向上を
さらに図るために、カムリフト及びリフト区間共に小さ
い燃費重視型のカムプロフィルに設定された低速用のカ
ム(燃費カム)と、低回転域で高トルクを発生するカム
プロフィルに設定され、前記低速用のカムよりもカムリ
フトが相対的に大きい中速用のカム(低速型出力カム)
と、高回転域で高トルクを発生するカムプロフィルに設
定され、前記中速用のカムよりもカムリフト,リフト区
間の大きい高速用のカム(高速型出力カム)とを、同一
のカムシャフトに並列的に設け、運転領域に応じて最適
なカムを選択して切換る構成とした3段階可変動弁装置
がある。
【0003】低速用のカム,中速用のカム及び高速用の
カムは図5に示すようなバルブリフト特性を示すが、コ
ントロールユニットにより、要求するトルクと回転数が
例えば燃費カムである低速用のカム領域にあるときはこ
の燃費カムを用い、この状態からアクセル開度が増加し
て要求トルクが燃費カムの領域を外れて例えば低速型出
力カムである中速用のカムの領域に移行すると、燃費カ
ムから低速型出力カムに切換られ、また、回転数が低回
転域から高回転域に上昇してくると、高速型出力カムで
ある高速用のカムに切換られるのである。
【0004】ところで、このようなカムの切換時にトル
ク段差を生じたり、不連続な出力変動を生じると、運転
性を悪化させたり、車体振動を誘発したりする惧れがあ
るので、低速用のカムと中速用のカムとの切換は、図6
に示すように、同一のスロットルバルブ開度で同一のト
ルクが得られるような切換線にそって行われている。従
って、低速用のカム,中速用のカム及び高速用のカムが
使用される運転領域は図7に示す領域となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の内燃
機関の可変動弁装置における可変動弁系の動弁使用領域
にあっては、低速用のカムはアイドル性能を向上するた
めに吸気弁と排気弁とのオーバーラップ(以下オーバー
ラップと称する)を0°に設定しており、また下死点後
早急に吸気弁を閉として低速トルクを向上するために、
作動角は略50°(クランク軸回転角では略 200°)、オ
ーバーラップは0°に設定している。また、中速用のカ
ムにあっては、中速トルクを向上するために、作動角は
前記低速用のカムより大きくし、また吸気弁の閉時期も
低速用のカムより遅くしており、もって、作動角は略60
°(クランク軸回転角では略 240°)、またオーバーラ
ップはクランク軸回転角で20°に設定している。
【0006】なお、クランク軸はカムシャフトの2倍の
回転速度で回転しており、作動角の2倍のカム角で吸・
排気弁が開弁するため、作動角の4倍のクランク軸の回
転角度の間、弁が開弁することになる。しかしながら、
前述の如く、低速用のカムと中速用のカムとの切換が、
同一のスロットルバルブ開度で同一のトルクが得られる
ような点において行われるように、使用カムが決められ
ているため、内燃機関の通常使用領域(2000〜3000rp
m以下の回転数でかつ中負荷以下の運転領域)では、ほ
とんど低速用のカムで運転がなされることとなる。
【0007】ところで、内燃機関の通常使用領域におい
ては、ポンピングロス低減のためには、僅かにオーバー
ラップが存在した方がよい。もって、オーバーラップが
0°に設定された低速用のカムで運転がなされると、燃
費が良好でないという問題があった。本発明は、このよ
うな従来の問題点に着目してなされたもので、所定の運
転領域において中速用のカムを使用することにより、燃
費をさらに向上することができる内燃機関の可変動弁装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、吸・
排気弁の作動特性が機関の低中速低中負荷領域で2段以
上に切換可能な可変動弁系を有する内燃機関において、
カムリフト及びリフト区間とも小さく吸・排気弁のオー
バーラップがほとんど或いは全く無いように設定した低
速用のカムを低回転低負荷領域で使用し、リフト区間が
低速用のカムに対して長く、またオーバーラップも大き
く設定した中速用のカムを、前記低回転低負荷領域以外
の運転領域であって、回転数が常用回転数以下でかつ中
負荷以下の運転領域で使用する構成とした。
【0009】
【作用】以上の構成によれば、低回転低負荷領域以外
の、回転数が常用回転数以下でかつ中負荷以下の運転領
域において、リフト区間が低速用のカムに対して長く、
またオーバーラップも大きく設定された中速用のカムが
使用される。即ち、内燃機関の通常使用される運転領域
においては、僅かにオーバーラップが存在するカムが使
用されることとなる。
【0010】ここで、内燃機関の通常使用領域において
は、僅かにオーバーラップが存在した方が、ポンピング
ロス低減のためにはよいので、ポンピングロスが低減さ
れ、燃費も向上する。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。まず、図1及び図2に可変動弁機構の具体的構成
を示す。第1カム(燃費カム)21は燃費重視型のカムプ
ロフィルに設定され、カムリフト及びリフト区間共に小
さく設定されている。第2カム(低速型出力カム)22は
低回転域で高トルクを発生するカムプロフィルに設定さ
れ、前記第1カム21よりもカムリフトが相対的に大きく
設定されている。第3カム(高速型出力カム)23は高回
転域で高トルクを発生するカムプロフィルに設定され、
第2カム22よりもカムリフト及びリフト区間共に大きく
設定されている。そして、これらは同一のカムシャフト
に並列的に設けられている。
【0012】ここで、第1カム21が低速用のカムであ
り、第2カム22が中速用のカムであり、第3カム23が高
速用のカムである。また、ローラ26を介して前記低速用
のカム21と常時接触するメインロッカアーム25は、ロッ
カシャフト27を支点に揺動して、吸・排気弁(吸気弁或
いは排気弁)24を開閉する。
【0013】メインロッカアーム25には、シャフト30を
支点にして揺動する2つのサブロッカアーム28,29が前
記ローラ26と並列的に支持され、第1のサブロッカアー
ム28は前記中速用のカム22と、第2のサブロッカアーム
29は前記高速用のカム23と接触する。これらサブロッカ
アーム28,29はメインロッカアーム25と係合していない
ときは、ロストモーションスプリング31により常時中速
用,高速用のカム22,23に接触するように付勢され、メ
インロッカアーム25からは独立して運動(揺動)する。
【0014】これらサブロッカアーム28,29をメインロ
ッカアーム25に対して選択的に係合するため、まず第1
のサブロッカアーム28の揺動部位には円柱形のピン32
が、またメインロッカアーム25にもこのピン32と同軸上
にピン34が、それぞれカムシャフト方向に揺動自由に配
設され、かつこれらピン32,34は常時リターンスプリン
グ36に付勢されて図1の状態に保持され、メインロッカ
アーム25との係合を解かれているが、ピン34の収装され
た油圧室38に通路40を介して油圧が導かれると、ピン32
と34とが所定量だけ押し出されて、第1のサブロッカア
ーム28がメインロッカアーム25と係合し、相対回転が停
止するようになっている。
【0015】第1のサブロッカアーム28がメインロッカ
アーム25と一体となるのは、低速用のカム21及び中速用
のカム22がベースサークルにあるときで、一体後は低速
用のカム21よりもリフトの大きい中速用のカム22に従っ
たバルブタイミングに切り換わる。即ち、低速用のカム
21による特性から、中速用のカム22による低回転域での
出力重視の特性に切り換えられるのである。
【0016】第2のサブロッカアーム29についても、こ
れと同様に構成され、油圧室39に通路41を介して油圧が
導かれると、ピン35と33とがリターンスプリング37に抗
して押し出され、第2のサブロッカアーム29がメインロ
ッカアーム25と係合し、相対回転が停止することによ
り、バルブタイミングは前記と同じく低速用のカム21よ
りもリフト、リフト区間共に大きい高速用のカム23に依
存するように切り換えられ、高回転域での出力重視の特
性が得られるのである。
【0017】尚、低速用のカム21,中速用のカム22及び
高速用のカム23のバルブリフト特性は図5に示す通りで
ある。ここで、本発明に係る構成として、低速用のカム
21,中速用のカム22及び高速用のカム23を使用する運転
領域を図3に示す領域としている。即ち、エンジン回転
数が2400rpm以下の低回転域においては、負荷として
の軸トルクが小さいアイドル運転領域(領域A)と負荷
が中負荷以上高負荷運転領域(領域B)以外の運転領域
(領域D)においては、低速用のカム21を使用すること
無く、中速用のカム22を使用する構成とした。
【0018】また、本実施例では、中負荷であって、エ
ンジン回転数が2400rpmから5600rpmの中回転領域
(領域F)においては、カムの切換の煩雑さを回避する
ために、中速用のカム22を使用する構成とした。ここ
で、本実施例における低速用のカム21は、作動角50°、
吸・排気弁とも中心角(リフト量が最大となる位置)が
上死点(TDC)の後・前の100 °でオーバーラップが
0°となっており、また中速用のカム22は作動角60°、
中心角110°でオーバーラップが20°となっている。
【0019】次に本実施例に係る作用を説明する。無負
荷の運転領域では燃焼の安定化を図るために、排気を導
入しない方がよいので、吸・排気弁のオーバーラップが
ほとんど無いことが望ましく、もってアイドル運転領域
である領域Aでは低速用のカム21が用いられる。また軽
〜中負荷領域、即ち、アイドル運転領域(領域A)と負
荷が中負荷以上高負荷運転領域(領域B)以外の運転領
域(領域D)においては、低速用のカム21を使用するこ
と無く、中速用のカム22が使用されるが、中速用のカム
22はオーバーラップが20°となっているので、ポンピン
グロスが低減して、燃費が向上する。
【0020】ここで、図4に示すように、軽〜中負荷に
おいては、燃焼が悪化しない程度にオーバーラップを設
けた方が、燃費が向上することが実験により確認されて
いる。また高負荷領域では、吸気弁を下死点後早く閉じ
ると、低回転域での充填効率が向上し、軸トルクが向上
する。このため中負荷以上高負荷運転領域(領域B)に
おいては、低速用のカム21を使用する。ここで低速用の
カム21は作動角が50°で、吸・排気弁とも中心角は上死
点の後・前の100 °でオーバーラップが0°であるの
で、吸気弁閉時期が下死点(BDC)後20°となり、高
負荷領域における要求と合致している。
【0021】また、中速領域(領域G)においては、低
回転域での最大トルクが最も高い中速用のカム22が用い
られ、高速領域(領域H)においては、低回転域での発
生トルクは中速用のカム22よりも小さいものの、高回転
域での最大トルクが大きい高速用のカム23が用いられ
る。従って、本実施例によれば、アイドル運転領域にお
いては、燃焼の安定化が図られ、アイドル性能が損なわ
れることがないと共に、アイドル運転領域以外の中負荷
の低速運転領域においては、ポンピングロスが低減さ
れ、燃費が向上するという効果がある。
【0022】
【発明の効果】以上の構成によれば、低速用のカムが使
用される運転領域よりも高速域において使用される中速
用のカムのオーバーラップが大きなるように設定し、該
中速用のカムを、低回転低負荷領域以外の運転領域であ
って、回転数が常用回転数以下でかつ中負荷以下の運転
領域において使用する構成としたので、アイドル性能を
損なうこと無く、燃費を向上させることが可能となると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の構成を
示す平面図
【図2】図1におけるX−X線に沿う横断面図
【図3】本発明に係るカムの切換領域を示す特性図
【図4】同上実施例に係るオーバーラップと燃費との関
係を示す特性図
【図5】各々のカムのリフト特性を示す特性図
【図6】従来例における低速用のカムと中速用のカムと
の切換を示す切換特性図
【図7】従来例に係るカムの切換領域を示す特性図
【符号の説明】
21 低速用のカム 22 中速用のカム 23 高速用のカム 25 メインロッカアーム 28 第1のサブロッカアーム 29 第2のサブロッカアーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸・排気弁の作動特性が機関の低中速低中
    負荷領域で2段以上に切換可能な可変動弁系を有する内
    燃機関において、カムリフト及びリフト区間とも小さく
    吸・排気弁のオーバーラップがほとんど或いは全く無い
    ように設定した低速用のカムを低回転低負荷領域で使用
    し、リフト区間が低速用のカムに対して長く、またオー
    バーラップも大きく設定した中速用のカムを、前記低回
    転低負荷領域以外の運転領域であって、回転数が常用回
    転数以下でかつ中負荷以下の運転領域で使用することを
    特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
JP27986892A 1992-10-19 1992-10-19 内燃機関の可変動弁装置 Pending JPH06129221A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19528971A1 (de) * 1994-08-08 1996-02-15 Unisia Jecs Corp Ventilverweildauersteuerungssystem für Viertaktmotor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19528971A1 (de) * 1994-08-08 1996-02-15 Unisia Jecs Corp Ventilverweildauersteuerungssystem für Viertaktmotor
DE19528971C2 (de) * 1994-08-08 1999-02-25 Unisia Jecs Corp Ventilverweildauersteuerungssystem für Viertaktmotor

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