JPH06128707A - アルミニウム合金箔の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金箔の製造方法

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JPH06128707A
JPH06128707A JP27637892A JP27637892A JPH06128707A JP H06128707 A JPH06128707 A JP H06128707A JP 27637892 A JP27637892 A JP 27637892A JP 27637892 A JP27637892 A JP 27637892A JP H06128707 A JPH06128707 A JP H06128707A
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cold rolling
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aluminum alloy
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Goro Fuchizawa
護郎 淵澤
Koichi Ohori
紘一 大堀
Masahiko Miyazaki
雅彦 宮崎
Hiroshi Horigome
博志 堀籠
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MA Aluminum Corp
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Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム合金箔の平均結晶粒径を小さく
する。 【構成】 アルミニウム合金を溶解・鋳造する鋳造工程
と、鋳造されたインゴットを均質化処理する均質化処理
工程と、均質化処理されたインゴットを合金板に熱間圧
延する熱間圧延工程と、熱間圧延された合金板を冷間圧
延して合金箔を形成する冷間圧延工程と、前記合金箔を
最終焼鈍する最終焼鈍工程と、これら冷間圧延工程と最
終焼鈍工程との間で合金板を焼鈍する中間焼鈍工程とを
有する。最終焼鈍工程は、前記合金箔を500℃/分で
昇温させ、合金箔を450℃で、一分間加熱し、300
℃/分で冷却させる。 【効果】 亀裂やピンホールの発生を抑さえることがで
き、アルミニウム合金箔の信頼性を向上させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器等に加工されるア
ルミニウム合金箔の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の家庭用容器として、アルムニウム
合金箔から成形された容器が使用される場合がある。従
来、この種の簡易な形状の容器は、アルミニウム合金箔
を押圧して浅底に形成された底部と、この底部の周縁部
から立設するとともに、アルミニウム合金箔を引き延ば
して形成された側壁とから一体に形成されている。この
側壁には、その立設方向に延びるしわ目が複数形成され
ている。アルミニウム合金箔は、その厚みが40〜15
0μmに形成され、合金番号3004や、合金番号31
05(JIS H 4000)のアルミニウム合金から
形成されている。
【0003】このアルミニウム合金について化学成分の
質量%を示す。合金番号3004は、Siを0.6質量
%以下、Feを0.7質量%以下、Cuを0.3質量%
以下、Mnを1.0〜1.5質量%、Mgを0.2〜
0.6質量%、Crを0.1質量%以下、Znを0.2
5質量%以下、Tiを0.1質量%以下含み、その残部
をAlとされている。合金番号3105は、Siを0.
6質量%以下、Feを0.7質量%以下、Cuを0.3
質量%以下、Mnを0.3〜0.8質量%、Mgを0.
2〜0.8質量%、Crを0.2質量%以下、Znを
0.4質量%以下、Tiを0.1質量%以下含み、その
残部をAlとされている。
【0004】次に、アルミニウム合金箔を製造する方法
について説明する。このアルミニウム合金箔の製造方法
は、アルミニウム合金を溶解・鋳造する鋳造工程と、鋳
造されたインゴットを均質化処理する均質化処理工程
と、均質化処理されたインゴットを板状の合金(厚みが
2〜8mm)に熱間圧延する熱間圧延工程と、熱間圧延
された板状の合金を合金箔に冷間圧延する冷間圧延工程
と、前記合金箔(厚みが40〜150μm)を最終焼鈍
する最終焼鈍工程と、これら冷間圧延工程と最終焼鈍工
程との間で少なくとも一回以上合金箔を焼鈍する中間焼
鈍工程とから構成されている。
【0005】これら中間焼鈍工程と最終焼鈍工程とは、
冷間圧延された合金箔を細長い帯状体に切断し、この帯
状体をコイル状に巻き込んだ状態でバッチ焼鈍する。こ
のバッチ焼鈍は、コイル状の帯状体を炉に入れ、この帯
状体を60℃/時で昇温させる昇温工程と、帯状体の温
度を370℃で二時間保持する保持工程と、帯状体を7
0℃/時で冷却させる冷却工程とからなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては、アルミニウム合金箔には、その成形材の強度を保
つための材料強度の向上と、容器の内部形状に容易に成
形できる高い成形性とが要望される。この成形性は材料
の結晶粒の大きさと関係があり、この結晶粒の平均粒径
が所定の大きさ以下のときに高い成形性を有する。しか
しながら、従来のアルミニウム合金箔の化学組成、製造
方法にあっては、該アルミニウム合金箔の結晶粒が比較
的粗大化しやすい。このため、アルミニウム合金箔を成
形するときに、このアルミニウム合金箔に、割れ、亀裂
等が生じ、不良品になる場合がる。
【0007】また、中間焼鈍工程と最終焼鈍工程とは、
バッチ焼鈍するため、昇温工程、炉保持工程、冷却工程
を数〜十数時間のサイクルで処理するものである。この
ため、従来のアルミニウム合金箔の化学組成で、かつ、
厚みが40〜150μmに形成された合金箔をバッチ焼
鈍する場合にあっては、アルミニウム合金箔の結晶粒が
粗大化しやすく、平均粒径の大きな結晶粒からなるアル
ミニウム合金箔が形成される。かかるアルミニウム合金
箔にあっては、所定形状に成形するときに、割れ、亀裂
が生じ、不良品になる場合がある。
【0008】本発明は前記課題を有効に解決するもの
で、平均粒径の小さな結晶粒からなるアルミニウム合金
箔を製造することにより、アルミニウム合金箔の成形性
を向上させたアルミニウム合金箔の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のアルミニ
ウム合金箔の製造方法は、Mgを0.5〜2.0質量
%、Mnを0.4〜1.5質量%、Cuを0.05〜
0.4質量%、Tiを0.005〜0.1質量%含み、
その残部をAlとしたアルミニウム合金を溶解・鋳造す
る鋳造工程と、鋳造されたインゴットを均質化処理する
均質化処理工程と、均質化処理されたインゴットを板状
の合金板に熱間圧延する熱間圧延工程と、熱間圧延され
た合金板を冷間圧延して合金箔を形成する冷間圧延工程
と、前記合金箔を最終焼鈍する最終焼鈍工程と、これら
冷間圧延工程と最終焼鈍工程との間で少なくとも一回以
上合金板を焼鈍する中間焼鈍工程とを有するアルミニウ
ム合金箔の製造方法であって、前記最終焼鈍工程は、前
記合金箔を500℃/分以上で昇温させる昇温工程と、
前記合金箔を450〜600℃の温度で、かつ、一分間
以下で加熱する保持工程と、該保持工程で加熱された合
金箔を300℃/分以上で冷却させる冷却工程とを有し
てなることを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載のアルミニウム合金箔の製造
方法は、Mgを0.5〜2.0質量%、Mnを0.4〜
1.5質量%、Cuを0.05〜0.4質量%、Tiを
0.005〜0.1質量%含み、その残部をAlとした
アルミニウム合金を溶解・鋳造する鋳造工程と、鋳造さ
れたインゴットを均質化処理する均質化処理工程と、均
質化処理されたインゴットを板状の合金板に熱間圧延す
る熱間圧延工程と、熱間圧延された合金板を冷間圧延し
て合金箔を形成する冷間圧延工程と、前記合金箔を最終
焼鈍する最終焼鈍工程と、これら冷間圧延工程と最終焼
鈍工程との間で少なくとも一回以上合金板を焼鈍する中
間焼鈍工程とを有するアルミニウム合金箔の製造方法で
あって、前記最終焼鈍工程とその直前の中間焼鈍工程と
の間で、前記合金箔を冷間圧延する最終冷間圧延工程を
有する構成にされ、該最終冷間圧延工程での冷間圧延率
を85%以上に設定してなることを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項3記載のアルミニウム合金の製造方
法は、Mgを0.5〜2.0質量%、Mnを0.4〜
1.5質量%、Cuを0.05〜0.4質量%、Tiを
0.005〜0.1質量%含み、その残部をAlとした
アルミニウム合金を溶解・鋳造する鋳造工程と、鋳造さ
れたインゴットを均質化処理する均質化処理工程と、均
質化処理されたインゴットを板状の合金板に熱間圧延す
る熱間圧延工程と、熱間圧延された合金板を冷間圧延し
て合金箔を形成する冷間圧延工程と、前記合金箔を最終
焼鈍する最終焼鈍工程と、これら冷間圧延工程と最終焼
鈍工程との間で少なくとも一回以上合金板を焼鈍する中
間焼鈍工程とを有するアルミニウム合金箔の製造方法で
あって、前記最終焼鈍工程の直前の中間焼鈍工程は、前
記合金板を500℃/分以上で昇温させる昇温工程と、
前記合金板を450〜600℃の温度で、かつ、一分間
以下で加熱する保持工程と、該保持工程で加熱された合
金板を300℃/分以上で冷却させる冷却工程とを有し
てなることを特徴とするものである。
【0012】請求項4記載のアルミニウム合金箔の製造
方法は、請求項1〜3いずれか記載のアルミニウム合金
箔の製造方法であって、前記合金箔は、その厚みが30
〜150μmに形成されてなることを特徴とするもので
ある。
【0013】以下に、この発明をさらに詳細に説明す
る。上記アルミニウム合金箔の製造方法における最終焼
鈍工程の焼鈍条件を限定した理由について説明する。昇
温工程では、合金箔を500℃/分以下で昇温させる
と、結晶粒の微細化が不充分になる。保持工程では、合
金箔を450℃以下に保持すると、合金箔の軟化のため
に必要な保持時間が長くなり、600℃以上に保持する
と、再結晶後の結晶粒成長が起こりやすくなり、又合金
箔の局部溶融の危険性も生じる。さらに、一分間以上加
熱すると、結晶粒の成長が起こりやすくなる。冷却工程
では、加熱された合金箔を直ちに100℃以下に冷却さ
せないと、保持温度から例えば350℃位までの温度域
を長時間かけて徐冷すると、結晶粒の成長が起こる。
【0014】最終冷間圧延工程を限定した理由について
説明する。最終冷間圧延工程を最終焼鈍工程とその直前
の中間焼鈍工程との間に設けたこと、すなわち、熱間圧
延工程と最終焼鈍工程との間に中間焼鈍工程を入れる。
最終冷間圧延工程では、合金箔の圧延率を85%以下に
設定すると、合金箔を最終焼鈍するときに、合金箔に蓄
積しておくべき冷間加工歪の量が少なく、最終焼鈍工程
後の合金箔の結晶粒度が大きくなる。
【0015】最終焼鈍工程の直前の中間焼鈍工程におけ
る焼鈍条件を限定した理由について説明する。昇温工程
では、合金箔を500℃/分以下で昇温させると、結晶
粒の微細化が不充分になる。保持工程では、合金箔を4
50℃以下に保持すると、合金箔の軟化のために必要な
保持時間が長くなり、600℃以上に保持すると、再結
晶後の結晶粒成長が起こりやすくなり、又合金箔の局部
溶融の危険性も生じる。さらに、一分間以上加熱する
と、結晶粒の成長が起こりやすくなる。冷却工程では、
加熱された合金箔を300℃/分以上で冷却させない
と、保持温度から例えば350℃位までの温度域を長時
間かけて徐冷すると、結晶粒の成長が起こる。このよう
に中間焼鈍を行なう製造工程にあって、最終焼鈍工程後
の合金箔の結晶粒度を微細化するためには、中間焼鈍時
の結晶粒を微細化しておくことが必須である。
【0016】合金箔の厚みを限定した理由について説明
する。合金箔の厚みが30μmより薄いと、合金箔の剛
性が失われ、合金箔の厚みが150μmより厚いと、合
金箔の成形が困難になり、合金箔における成形荷重が増
加する。
【0017】
【実施例】以下、本発明のアルミニウム合金箔の一実施
例について各工程毎に説明する。鋳造工程では、あらか
じめ、Mnを0.95質量%、Mgを1.1質量%、C
uを0.15質量%、Tiを0.02質量%、Feを
0.5質量%、Siを0.2質量%、その残部をAlと
して、前記各金属を秤量し、これらを720℃で溶解
し、DC鋳造する。このDC鋳造では、溶けた前記組成
の合金を鋳造用容器に流してインゴットを製造した。均
質化処理工程では、炉にインゴットを入れ、このインゴ
ットを560〜590℃に保持することにより、アルミ
ニウムのミクロ的偏析を均一に分散させて均質化し、そ
の後、インゴット全体を530℃付近に保持することに
より、インゴットを均熱処理した。
【0018】熱間圧延工程では、インゴットの温度が上
記530℃付近から350℃までの間で、該インゴット
を6mmの厚みの合金板に圧延した。冷間圧延工程で
は、熱間圧延された合金板を室温に冷やし、2.0m
m、0.6mm、0.3mmの厚みの合金板にまで圧延
する。ここで、合金板の厚みが大きく、冷間圧延率が低
い場合には、後述する中間焼鈍工程と冷間圧延工程とを
繰り返し行なってもよい。
【0019】中間焼鈍工程では、合金箔を500℃/分
で昇温させ(昇温工程)、合金板を450℃の温度で、
かつ、一分間加熱し(保持工程)、その後、この高温で
加熱された合金板を300℃/分で100℃以下に冷却
させる(冷却工程)。その後、最終冷間圧延工程に移行
し、冷間圧延率を85%に設定し、前記合金板を厚みが
60μmの合金箔にまで圧延する。最終焼鈍工程では、
60μmの合金箔を500℃/分で昇温させ(昇温工
程)、合金箔を450℃の温度で、かつ、一分間で加熱
し(保持工程)、その後、この高温で加熱された合金箔
を300℃/分で冷却させる(冷却工程)。これら中間
焼鈍工程と最終焼鈍工程とで、金属組織の加工歪みを除
去する。こうして、60μmの厚みのアルミニウム合金
箔が形成される。
【0020】このようなアルミニウム合金箔の製造方法
と従来のアルミニウム合金箔の製造方法とによるアルミ
ニウム合金箔の平均結晶粒径の比較例について、表1を
用いて説明する。
【0021】
【表1】
【0022】表1において、No1〜5(4′、4″を
含む)は二回中間焼鈍され、No6〜7(7′を含む)
は一回中間焼鈍されている。ここで、Bは従来のバッチ
焼鈍を示しており、Cは本実施例の中間焼鈍工程、最終
焼鈍工程における連続焼鈍を示し、D、Eは本実施例の
連続焼鈍に対する比較例を示す連続焼鈍を示している。
すなわち、Bは、60℃/時で昇温させる昇温工程と、
370℃で二時間保持する保持工程と、70℃/時で冷
却させる冷却工程とからなる。Cは、500℃/分で昇
温させる昇温工程と、450℃の温度で、かつ、一分間
で加熱する保持工程と、300℃/分で冷却させる冷却
工程とを有してなる。さらに、Dは、Cに対して昇温速
度が異なり、100℃/分で昇温させる昇温工程と、4
50℃の温度で、かつ、一分間で加熱する保持工程と、
300℃/分で冷却させる冷却工程とからなる。一方、
Eは、Cに対して保持温度が異なり、500℃/分で昇
温させる昇温工程と、400℃の温度で、かつ、一分間
で加熱する保持工程と、300℃/分で冷却させる冷却
工程とからなる。
【0023】また、本実施例のNo7に対して比較例
7′は最終冷間圧延率が小さく設定されている。すなわ
ち、本実施例7の最終冷間圧延率が90%に設定されて
いるのに対して、比較例7′の最終冷間圧延率が80%
に設定されている。
【0024】表1に示すように、本実施例の4の中間焼
鈍工程(II)における焼鈍条件に対して、比較例
4′、4″は、中間焼鈍工程における昇温速度、保持温
度を小さく設定した場合、これらの比較例から明らかな
ように、昇温速度、保持温度を小さく設定すると、平均
結晶粒径が大きくなる。一方、本実施例7の最終冷間圧
延率に対して、比較例7′は最終冷間圧延率を小さく設
定した場合、これらの比較例から明らかなように、最終
冷間圧延率を小さく設定すると、平均結晶粒径が大きく
なる。
【0025】このように本実施例の焼鈍条件、又は最終
冷間圧延率でアルミニウム合金箔を焼鈍、又は合金板を
圧延することにより、アルミニウム合金箔の平均結晶粒
径を小さくできる。このため、成形性の高いアルミニウ
ム合金箔を得ることができ、アルミニウム合金箔を成形
するときに該アルミニウム合金箔に生ずる亀裂や、ピン
ホールの発生を抑さえることができ、アルミニウム合金
箔の信頼性を向上させることができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアルミニ
ウム合金箔の製造方法によれば、以下の効果を奏するこ
とができる。請求項1記載のアルミニウム合金箔の製造
方法によれば、最終焼鈍工程は、合金箔を500℃/分
以上で昇温させる昇温工程と、前記合金箔を450〜6
00℃の温度で、かつ、一分間以下で加熱する保持工程
と、該保持工程で加熱された合金箔を300℃/分以上
で冷却させる冷却工程とを有してなる構成にされている
から、アルミニウム合金箔の結晶粒の平均粒径を小さく
することができる。このため、亀裂やピンホールの発生
を抑さえることができ、アルミニウム合金箔の検査工程
を不要にでき、アルミニウム合金箔の加工期間を短縮で
き、アルミニウム合金箔製容器の歩留まりを向上させる
ことができるから、アルミニウム合金箔の信頼性を向上
させることができる。
【0027】請求項2記載のアルミニウム合金箔の製造
方法によれば、最終焼鈍工程とその直前の中間焼鈍工程
との間で、合金箔を冷間圧延する最終冷間圧延工程を有
する構成にされ、該最終冷間圧延工程での冷間圧延率を
85%以上に設定してなる構成にしたから、アルミニウ
ム合金箔の結晶粒の平均粒径を小さくすることができ
る。このため、亀裂やピンホールの発生を抑さえること
ができ、アルミニウム合金箔の信頼性を向上させること
ができる。
【0028】請求項3記載のアルミニウム合金箔の製造
方法によれば、最終焼鈍工程の直前の中間焼鈍工程は、
合金板を500℃/分以上で昇温させる昇温工程と、前
記合金板を450〜600℃の温度で、かつ、一分間以
下で加熱する保持工程と、該保持工程で加熱された合金
板を300℃/分以上で冷却させる冷却工程とを有する
構成にされているから、中間焼鈍後の結晶粒を微細にす
ることができ、よって、これを更に冷間圧延し最終焼鈍
した後のアルミニウム合金箔の結晶粒の平均粒径を小さ
くすることができる。このため、亀裂やピンホールの発
生を抑さえることができ、アルミニウム合金箔の信頼性
を向上させることができる。
【0029】請求項4記載のアルミニウム合金箔の製造
方法によれば、請求項1〜3いずれか記載の効果を奏す
ることができるとともに、前記合金箔は、その厚みが3
0〜150μmに形成されてなる構成にしたから、合金
箔の剛性を維持するとともに、成形容易な合金箔を得る
ことができる。このため、合金箔の成形荷重を低減で
き、合金箔の成形作業性を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀籠 博志 東京都千代田区神田1丁目1番7号 三菱 アルミニウム株式会社東大手分室内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mgを0.5〜2.0質量%、Mnを
    0.4〜1.5質量%、Cuを0.05〜0.4質量
    %、Tiを0.005〜0.1質量%含み、その残部を
    Alとしたアルミニウム合金を溶解・鋳造する鋳造工程
    と、鋳造されたインゴットを均質化処理する均質化処理
    工程と、均質化処理されたインゴットを板状の合金板に
    熱間圧延する熱間圧延工程と、熱間圧延された合金板を
    冷間圧延して合金箔を形成する冷間圧延工程と、前記合
    金箔を最終焼鈍する最終焼鈍工程と、これら冷間圧延工
    程と最終焼鈍工程との間で少なくとも一回以上合金板を
    焼鈍する中間焼鈍工程とを有するアルミニウム合金箔の
    製造方法であって、前記最終焼鈍工程は、前記合金箔を
    500℃/分以上で昇温させる昇温工程と、前記合金箔
    を450〜600℃の温度で、かつ、一分間以下で加熱
    する保持工程と、該保持工程で加熱された合金箔を30
    0℃/分以上で冷却させる冷却工程とを有してなること
    を特徴とするアルミニウム合金箔の製造方法。
  2. 【請求項2】 Mgを0.5〜2.0質量%、Mnを
    0.4〜1.5質量%、Cuを0.05〜0.4質量
    %、Tiを0.005〜0.1質量%含み、その残部を
    Alとしたアルミニウム合金を溶解・鋳造する鋳造工程
    と、鋳造されたインゴットを均質化処理する均質化処理
    工程と、均質化処理されたインゴットを板状の合金板に
    熱間圧延する熱間圧延工程と、熱間圧延された合金板を
    冷間圧延して合金箔を形成する冷間圧延工程と、前記合
    金箔を最終焼鈍する最終焼鈍工程と、これら冷間圧延工
    程と最終焼鈍工程との間で少なくとも一回以上合金板を
    焼鈍する中間焼鈍工程とを有するアルミニウム合金箔の
    製造方法であって、前記最終焼鈍工程とその直前の中間
    焼鈍工程との間で、前記合金箔を冷間圧延する最終冷間
    圧延工程を有する構成にされ、該最終冷間圧延工程での
    冷間圧延率を85%以上に設定してなることを特徴とす
    るアルミニウム合金の製造方法。
  3. 【請求項3】 Mgを0.5〜2.0質量%、Mnを
    0.4〜1.5質量%、Cuを0.05〜0.4質量
    %、Tiを0.005〜0.1質量%含み、その残部を
    Alとしたアルミニウム合金を溶解・鋳造する鋳造工程
    と、鋳造されたインゴットを均質化処理する均質化処理
    工程と、均質化処理されたインゴットを板状の合金板に
    熱間圧延する熱間圧延工程と、熱間圧延された合金板を
    冷間圧延して合金箔を形成する冷間圧延工程と、前記合
    金箔を最終焼鈍する最終焼鈍工程と、これら冷間圧延工
    程と最終焼鈍工程との間で少なくとも一回以上合金板を
    焼鈍する中間焼鈍工程とを有するアルミニウム合金箔の
    製造方法であって、前記最終焼鈍工程の直前の中間焼鈍
    工程は、前記合金板を500℃/分以上で昇温させる昇
    温工程と、前記合金板を450〜600℃の温度で、か
    つ、一分間以下で加熱する保持工程と、該保持工程で加
    熱された合金板を300℃/分以上で冷却させる冷却工
    程とを有してなることを特徴とするアルミニウム合金箔
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記合金箔は、その厚みが30〜150
    μmに形成されてなることを特徴とする請求項1〜3い
    ずれか記載のアルミニウム合金箔の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018145466A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 三菱アルミニウム株式会社 ボトム成形性およびボトム部強度に優れる飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法

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JP2018145466A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 三菱アルミニウム株式会社 ボトム成形性およびボトム部強度に優れる飲料缶用アルミニウム合金板の製造方法

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