JPH06127921A - 粒状多結晶シリコンの製造方法 - Google Patents
粒状多結晶シリコンの製造方法Info
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- JPH06127921A JPH06127921A JP30484992A JP30484992A JPH06127921A JP H06127921 A JPH06127921 A JP H06127921A JP 30484992 A JP30484992 A JP 30484992A JP 30484992 A JP30484992 A JP 30484992A JP H06127921 A JPH06127921 A JP H06127921A
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- C01B33/02—Silicon
- C01B33/021—Preparation
- C01B33/027—Preparation by decomposition or reduction of gaseous or vaporised silicon compounds other than silica or silica-containing material
- C01B33/035—Preparation by decomposition or reduction of gaseous or vaporised silicon compounds other than silica or silica-containing material by decomposition or reduction of gaseous or vaporised silicon compounds in the presence of heated filaments of silicon, carbon or a refractory metal, e.g. tantalum or tungsten, or in the presence of heated silicon rods on which the formed silicon is deposited, a silicon rod being obtained, e.g. Siemens process
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 流動層法による粒状多結晶シリコンの製造方
法において、反応器内における微粉シリコンの発生を効
果的に防止する方法を提供する。 【構成】 シリコン粒子流動層を有する流動層反応器に
シラン化合物を供給し、該流動化シリコン粒子上で該シ
ラン化合物を熱分解させる方法において、該反応器高さ
に対する流動層高さの比を少なくとも80%に保持して
シラン化合物の熱分解反応を行うとともに、反応器ガス
を冷却配管内に通過させ、シラン化合物の熱分解温度以
下に急冷することを特徴とする粒状多結晶シリコンの製
造方法。
法において、反応器内における微粉シリコンの発生を効
果的に防止する方法を提供する。 【構成】 シリコン粒子流動層を有する流動層反応器に
シラン化合物を供給し、該流動化シリコン粒子上で該シ
ラン化合物を熱分解させる方法において、該反応器高さ
に対する流動層高さの比を少なくとも80%に保持して
シラン化合物の熱分解反応を行うとともに、反応器ガス
を冷却配管内に通過させ、シラン化合物の熱分解温度以
下に急冷することを特徴とする粒状多結晶シリコンの製
造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動層法による粒状多
結晶シリコンの製造方法に関するものである。
結晶シリコンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び問題点】多結晶シリコンは、近年普及
の著しい半導体素子や太陽電池等の原料に用いられてお
り、デバイスの高性能化に伴い純度等への要求は年々き
びしくなっている。この製造は主にベルジャー法で行わ
れるが、この方法はベルジャー型反応器内に設置された
直径5mm程度の細いシリコン棒を通電加熱し、そこに
ガス状シラン化合物と希釈ガスの混合ガスを導入してシ
リコン棒表面にシリコンを析出させる方法である。この
方法は高純度シリコンの製造に適するが、反応表面積が
小さいため生産性が低いうえ、ベルジャー型反応器表面
からの放熱が大きいため電力消費量が多く、さらにシリ
コン棒が一定の太さに生長する毎に回収し、別の新しい
シリコン棒と交換させるため反応停止が必要であるなど
の欠点があり、大量生産に好適とは云えない。ベルジャ
ー法は、原料ガスの種類でジーメンス法と小松法に分か
れるが、現在の製品は大部分がトリクロルシランを原料
にするジーメンス法で生産されている。小松法は原料に
モノシランを使用する方法であり、モノシランを原料に
するため原料純度が高く腐食性ガスを副生しない利点が
あるが、原料ガスが高価なうえシリコン析出防止のため
器壁を100℃以下に水冷しなければいけない。
の著しい半導体素子や太陽電池等の原料に用いられてお
り、デバイスの高性能化に伴い純度等への要求は年々き
びしくなっている。この製造は主にベルジャー法で行わ
れるが、この方法はベルジャー型反応器内に設置された
直径5mm程度の細いシリコン棒を通電加熱し、そこに
ガス状シラン化合物と希釈ガスの混合ガスを導入してシ
リコン棒表面にシリコンを析出させる方法である。この
方法は高純度シリコンの製造に適するが、反応表面積が
小さいため生産性が低いうえ、ベルジャー型反応器表面
からの放熱が大きいため電力消費量が多く、さらにシリ
コン棒が一定の太さに生長する毎に回収し、別の新しい
シリコン棒と交換させるため反応停止が必要であるなど
の欠点があり、大量生産に好適とは云えない。ベルジャ
ー法は、原料ガスの種類でジーメンス法と小松法に分か
れるが、現在の製品は大部分がトリクロルシランを原料
にするジーメンス法で生産されている。小松法は原料に
モノシランを使用する方法であり、モノシランを原料に
するため原料純度が高く腐食性ガスを副生しない利点が
あるが、原料ガスが高価なうえシリコン析出防止のため
器壁を100℃以下に水冷しなければいけない。
【0003】一方、省エネルギー型の多結晶粒状シリコ
ン製造方法として流動層法が最近注目されている。この
方法は、流動化状態のシリコン粒子表面にガス状シラン
化合物と希釈ガスとの混合ガスを導入し、該シラン化合
物の熱分解で生成したシリコンを前記シリコン粒子の表
面に析出させ、高純度で顆粒状の多結晶シリコンを得る
方法である。この方法では反応が流動化粒子の表面で行
われるため、反応表面積が大きく生産性が高いうえ連続
化も容易であり、熱の放散量もジーメンス法の1/10
以下にすぎないし、スケールアップも容易なため工業化
に最適である。流動層法多結晶粒状シリコンは、製品が
粒状のためジーメンス法で得られる円柱状シリコンより
搬送時も有利であるし、単結晶作製のためルツボで再溶
融する際にも供給し易く溶融容易など利点が多い。特
に、最近は製造コスト削減のため大型の単結晶シリコン
製造を指向しており、このための原料供給は粒状品でな
いと困難と言われている。
ン製造方法として流動層法が最近注目されている。この
方法は、流動化状態のシリコン粒子表面にガス状シラン
化合物と希釈ガスとの混合ガスを導入し、該シラン化合
物の熱分解で生成したシリコンを前記シリコン粒子の表
面に析出させ、高純度で顆粒状の多結晶シリコンを得る
方法である。この方法では反応が流動化粒子の表面で行
われるため、反応表面積が大きく生産性が高いうえ連続
化も容易であり、熱の放散量もジーメンス法の1/10
以下にすぎないし、スケールアップも容易なため工業化
に最適である。流動層法多結晶粒状シリコンは、製品が
粒状のためジーメンス法で得られる円柱状シリコンより
搬送時も有利であるし、単結晶作製のためルツボで再溶
融する際にも供給し易く溶融容易など利点が多い。特
に、最近は製造コスト削減のため大型の単結晶シリコン
製造を指向しており、このための原料供給は粒状品でな
いと困難と言われている。
【0004】ところで、流動層法による粒状多結晶シリ
コンの製造においては、主反応である流動化シリコン粒
子上でのシラン化合物の異相熱分解反応とともに、副反
応としてシラン化合物の気相中での均一相熱分解反応が
生起する。この副反応では、微粉シリコンが生成する。
そして、この微粉シリコンは流動層反応器内壁に付着堆
積し、その堆積量は運転時間の経過とともに増大して行
く。反応器内壁の微粉シリコンの堆積量が増加し、反応
器が閉塞気味になると、流動層高管理の重要な指標であ
る流動層の圧力損失の測定値に大きな誤差を生じ、反応
器のミスオペレーションの原因となる。また、反応器壁
面に微粉シリコン堆積層が形成されると、この堆積層上
でのシラン化合物の異相熱分解反応が起こりやすくな
り、シラン化合物の熱分解により生成したシリコンがこ
の微粉シリコン堆積層内に析出し、反応器壁面には微粉
シリコンが析出シリコンにより固着された堅いシリコン
膜が形成される。
コンの製造においては、主反応である流動化シリコン粒
子上でのシラン化合物の異相熱分解反応とともに、副反
応としてシラン化合物の気相中での均一相熱分解反応が
生起する。この副反応では、微粉シリコンが生成する。
そして、この微粉シリコンは流動層反応器内壁に付着堆
積し、その堆積量は運転時間の経過とともに増大して行
く。反応器内壁の微粉シリコンの堆積量が増加し、反応
器が閉塞気味になると、流動層高管理の重要な指標であ
る流動層の圧力損失の測定値に大きな誤差を生じ、反応
器のミスオペレーションの原因となる。また、反応器壁
面に微粉シリコン堆積層が形成されると、この堆積層上
でのシラン化合物の異相熱分解反応が起こりやすくな
り、シラン化合物の熱分解により生成したシリコンがこ
の微粉シリコン堆積層内に析出し、反応器壁面には微粉
シリコンが析出シリコンにより固着された堅いシリコン
膜が形成される。
【0005】前記のようにして反応器壁面に形成された
微粉シリコン堆積層やシリコン膜は、反応操作に支障を
与えることから、反応器を解放してメカニカルクリーニ
ングを行う必要が生じるが、反応器の解放は生産性を悪
化させると共に、反応器内への異物の浸入が起って製品
シリコン粒子の汚染原因ともなるので望ましいことでは
ない。また、微粉の発生はシラン化合物からの製品シリ
コンの収率を低下させるので、プロセス経済性の観点か
らも望ましいことではない。特開平1−119508号
公報によれば、反応器内における微粉シリコン発生防止
のために、反応器内上部に冷却ガスを吹込む方法が提案
されている。しかし、この方法では、処理ガス量が大幅
に増大するとともに、処理ガスとして高純度のものを使
用する必要があることから、製品シリコン粒子の生産コ
ストが大幅に上昇するという難点がある。
微粉シリコン堆積層やシリコン膜は、反応操作に支障を
与えることから、反応器を解放してメカニカルクリーニ
ングを行う必要が生じるが、反応器の解放は生産性を悪
化させると共に、反応器内への異物の浸入が起って製品
シリコン粒子の汚染原因ともなるので望ましいことでは
ない。また、微粉の発生はシラン化合物からの製品シリ
コンの収率を低下させるので、プロセス経済性の観点か
らも望ましいことではない。特開平1−119508号
公報によれば、反応器内における微粉シリコン発生防止
のために、反応器内上部に冷却ガスを吹込む方法が提案
されている。しかし、この方法では、処理ガス量が大幅
に増大するとともに、処理ガスとして高純度のものを使
用する必要があることから、製品シリコン粒子の生産コ
ストが大幅に上昇するという難点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流動層法に
よる粒状多結晶シリコンの製造方法において、反応器内
における微粉シリコンの発生を効果的に防止する方法を
提供することをその課題とする。
よる粒状多結晶シリコンの製造方法において、反応器内
における微粉シリコンの発生を効果的に防止する方法を
提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべき鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、シリコン粒子流動層
を有する流動層反応器にシラン化合物を供給し、該流動
化シリコン粒子上で該シラン化合物を熱分解させる方法
において、該反応器高さに対する流動層高さの比を少な
くとも80%に保持してシラン化合物の熱分解反応を行
うとともに、反応器ガスを冷却配管内に通過させ、シラ
ン化合物の熱分解温度以下に急冷することを特徴とする
粒状多結晶シリコンの製造方法が提供される。
を解決すべき鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、シリコン粒子流動層
を有する流動層反応器にシラン化合物を供給し、該流動
化シリコン粒子上で該シラン化合物を熱分解させる方法
において、該反応器高さに対する流動層高さの比を少な
くとも80%に保持してシラン化合物の熱分解反応を行
うとともに、反応器ガスを冷却配管内に通過させ、シラ
ン化合物の熱分解温度以下に急冷することを特徴とする
粒状多結晶シリコンの製造方法が提供される。
【0008】本発明において原料に使用されるシラン化
合物としては、モノクロルシラン、ジクロルシラン、ト
リクロルシラン等の塩素化シラン類や、モノシランやジ
シランのようなシラン類が挙げられる。シラン化合物
は、通常、希釈ガスとの混合物の形で用いられる。希釈
ガスとしては、水素、アルゴン、ネオン等が用いられる
が、好ましくは水素である。
合物としては、モノクロルシラン、ジクロルシラン、ト
リクロルシラン等の塩素化シラン類や、モノシランやジ
シランのようなシラン類が挙げられる。シラン化合物
は、通常、希釈ガスとの混合物の形で用いられる。希釈
ガスとしては、水素、アルゴン、ネオン等が用いられる
が、好ましくは水素である。
【0009】本発明を図面を参照して説明する。図1は
本発明法に用いられる粒状多結晶シリコン製造装置の概
略図である。図1において、1は原料ガス供給ライン、
2は廃ガス排出ライン、3は種シリコン供給ラインを示
し、5は円筒型の流動層反応器である。該反応器の上方
部には、反応で形成される微粉状シリコンの飛散防止用
空塔拡大部6が設置されているが、この空塔拡大部と流
動層反応器の間は冷却配管7で連結されている。この冷
却配管7は水等の冷媒用ジャケット11を備え、冷却可
能に形成されている。また、反応器底部にはガス分散板
8が設置され、反応器外周部にはヒーター9が設置され
ている。製品抜き出し管4は反応器5の底部中央に開口
し、外部に出口を持っている。なお、10は冷却配管7
を冷却するための冷媒ラインである。
本発明法に用いられる粒状多結晶シリコン製造装置の概
略図である。図1において、1は原料ガス供給ライン、
2は廃ガス排出ライン、3は種シリコン供給ラインを示
し、5は円筒型の流動層反応器である。該反応器の上方
部には、反応で形成される微粉状シリコンの飛散防止用
空塔拡大部6が設置されているが、この空塔拡大部と流
動層反応器の間は冷却配管7で連結されている。この冷
却配管7は水等の冷媒用ジャケット11を備え、冷却可
能に形成されている。また、反応器底部にはガス分散板
8が設置され、反応器外周部にはヒーター9が設置され
ている。製品抜き出し管4は反応器5の底部中央に開口
し、外部に出口を持っている。なお、10は冷却配管7
を冷却するための冷媒ラインである。
【0010】反応を開始する場合は、反応器5内に所定
量のシリコン粒子を供給し、反応器5をヒーター8で所
定温度に加熱すると共に、原料ガスをガス分散板8を経
由して反応器5内に導入し、シリコン流動層を形成させ
る。製品シリコン粒子は製品抜き出し管4を介して連続
的又は間欠的に系外に抜き出される。一方、新しい種シ
リコンは種シリコン供給ライン3から連続的又は間欠的
に流動層に供給される。流動層を通過した反応器ガス
は、冷却配管7及び空塔拡大部6を通って廃ガス排出ラ
イン2から系外へ排出される。
量のシリコン粒子を供給し、反応器5をヒーター8で所
定温度に加熱すると共に、原料ガスをガス分散板8を経
由して反応器5内に導入し、シリコン流動層を形成させ
る。製品シリコン粒子は製品抜き出し管4を介して連続
的又は間欠的に系外に抜き出される。一方、新しい種シ
リコンは種シリコン供給ライン3から連続的又は間欠的
に流動層に供給される。流動層を通過した反応器ガス
は、冷却配管7及び空塔拡大部6を通って廃ガス排出ラ
イン2から系外へ排出される。
【0011】本発明においては、反応器高さ(分散板水
平面から反応器上端面までの距離)に対する流動層高さ
(分散板水平面からの流動層の高さ)の比が80%以
上、好ましくは90〜100%になるように保持して反
応操作を行う。従来の方法では、反応器内における流動
層の高さを、微粉シリコンの飛散防止のために、反応器
高さより相当低い位置(通常、反応器高さに対して70
%以下)に保持し、反応器上方にはシリコン粒子濃度の
希薄空間部(フリーボード)が形成されるように反応操
作を行っている。本発明者らの研究では、シラン化合物
の熱分解廃ガス中に含まれる未反応シラン化合物は、フ
リーボード内で均一相熱分解を受け、多量の微粉シリコ
ンを発生することが見出された。本発明の特徴は、前記
したように、反応器内におけるフリーボードを可及的少
なくして反応操作を行ない、そして、反応器ガスを冷却
配管内を通し、シラン化合物の熱分解温度以下に急冷さ
せる点にある。そして、本発明では、このような構成と
することにより、反応器内における微粉シリコンの発生
が抑制される。また、反応器上方に設けた空塔拡大部壁
面やガス排出管壁面のように、反応器を通過したシラン
化合物の熱分解廃ガスが接触する装置壁面は前記の冷却
された廃ガスで冷却されるから、該壁面での未反応シラ
ン化合物の熱分解を効果的に防止することができる。冷
却配管7における反応器ガスの冷却温度は、シラン化合
物の熱分解温度以下、好ましくはシラン化合物の熱分解
開始温度よりも100〜300℃低い温度に保持するの
がよい。また、冷却配管7の直径は、反応器直径の1/
20〜1/2とし、所要能力によって複数配置しても良
い。
平面から反応器上端面までの距離)に対する流動層高さ
(分散板水平面からの流動層の高さ)の比が80%以
上、好ましくは90〜100%になるように保持して反
応操作を行う。従来の方法では、反応器内における流動
層の高さを、微粉シリコンの飛散防止のために、反応器
高さより相当低い位置(通常、反応器高さに対して70
%以下)に保持し、反応器上方にはシリコン粒子濃度の
希薄空間部(フリーボード)が形成されるように反応操
作を行っている。本発明者らの研究では、シラン化合物
の熱分解廃ガス中に含まれる未反応シラン化合物は、フ
リーボード内で均一相熱分解を受け、多量の微粉シリコ
ンを発生することが見出された。本発明の特徴は、前記
したように、反応器内におけるフリーボードを可及的少
なくして反応操作を行ない、そして、反応器ガスを冷却
配管内を通し、シラン化合物の熱分解温度以下に急冷さ
せる点にある。そして、本発明では、このような構成と
することにより、反応器内における微粉シリコンの発生
が抑制される。また、反応器上方に設けた空塔拡大部壁
面やガス排出管壁面のように、反応器を通過したシラン
化合物の熱分解廃ガスが接触する装置壁面は前記の冷却
された廃ガスで冷却されるから、該壁面での未反応シラ
ン化合物の熱分解を効果的に防止することができる。冷
却配管7における反応器ガスの冷却温度は、シラン化合
物の熱分解温度以下、好ましくはシラン化合物の熱分解
開始温度よりも100〜300℃低い温度に保持するの
がよい。また、冷却配管7の直径は、反応器直径の1/
20〜1/2とし、所要能力によって複数配置しても良
い。
【0012】本発明で用いる反応装置は、種々の変更が
可能であり、例えば、図1において、空塔拡大部6に代
えて、微粉捕集用フィルターを用いることができ、ま
た、流動層反応器は2重筒構造のものとすることができ
る。
可能であり、例えば、図1において、空塔拡大部6に代
えて、微粉捕集用フィルターを用いることができ、ま
た、流動層反応器は2重筒構造のものとすることができ
る。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によってよ
り具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限
定されるものではない。
り具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限
定されるものではない。
【0014】実施例1 内径100mm、高さ700mmのSUS製外筒内に、
内径80mm、高さ500mmの高純度石英製内筒をは
め込んだライナー管を流動層反応器とし、図1のような
流動層法高純度多結晶粒状シリコン製造装置を作製し
た。この装置において、流動層反応器上端と空塔拡大部
を連絡する冷却配管は、内径30mm、長さ500mm
のSUS製二重管で、内側に石英製ライナーを有し外管
部は水冷ジャケットになっている。また、反応器加熱用
ヒーターはガス分散板水平面からの高さが100mm〜
400mmの間に設置した。以上に説明した装置を使用
し、実験開始時には流動層反応器に平均粒径530μm
の高純度多結晶粒状シリコン2kgを充填し、水素で2
0%に希釈したモノシランガスを、線速度0.7m/秒
で分散板から反応器内に通すことによって流動層の高さ
が460mm(分散板水平面からの反応器高さの92
%)の流動層を形成した。この場合、モノシランガスの
流量は17.7l/分、水素流量は70.9l/分であ
る。反応温度を650℃とし、120時間反応を継続す
ると、全部で135kgの高純度多結晶粒状シリコンが
得られた。なお、本実験では冷却配管内を通過するガス
は、冷却水により冷却配管出口温度で170℃に冷却し
た。このようにして得られた製品粒子は平均粒径610
μmで、供給したモノシランの4.2%が微粉化してい
た。
内径80mm、高さ500mmの高純度石英製内筒をは
め込んだライナー管を流動層反応器とし、図1のような
流動層法高純度多結晶粒状シリコン製造装置を作製し
た。この装置において、流動層反応器上端と空塔拡大部
を連絡する冷却配管は、内径30mm、長さ500mm
のSUS製二重管で、内側に石英製ライナーを有し外管
部は水冷ジャケットになっている。また、反応器加熱用
ヒーターはガス分散板水平面からの高さが100mm〜
400mmの間に設置した。以上に説明した装置を使用
し、実験開始時には流動層反応器に平均粒径530μm
の高純度多結晶粒状シリコン2kgを充填し、水素で2
0%に希釈したモノシランガスを、線速度0.7m/秒
で分散板から反応器内に通すことによって流動層の高さ
が460mm(分散板水平面からの反応器高さの92
%)の流動層を形成した。この場合、モノシランガスの
流量は17.7l/分、水素流量は70.9l/分であ
る。反応温度を650℃とし、120時間反応を継続す
ると、全部で135kgの高純度多結晶粒状シリコンが
得られた。なお、本実験では冷却配管内を通過するガス
は、冷却水により冷却配管出口温度で170℃に冷却し
た。このようにして得られた製品粒子は平均粒径610
μmで、供給したモノシランの4.2%が微粉化してい
た。
【0015】比較例1 流動層反応器に、内径100mm、高さ2000mmの
SUS製外筒内に内径80mm、高さ1800mmの高
純度石英製内筒をはめ込んだライナー管を使用し、流動
層反応器と空塔拡大部の間に冷却配管を設けなかった以
外は実施例1と全く同一方法で120時間の連続運転を
行い、実施例1と同様に全部で125kgの高純度多結
晶粒状シリコンを得た。この比較例で得られた製品の平
均粒径は590μmと実施例1よりやや小さく、微粉発
生量は供給したモノシランの9.2%に達していた。
SUS製外筒内に内径80mm、高さ1800mmの高
純度石英製内筒をはめ込んだライナー管を使用し、流動
層反応器と空塔拡大部の間に冷却配管を設けなかった以
外は実施例1と全く同一方法で120時間の連続運転を
行い、実施例1と同様に全部で125kgの高純度多結
晶粒状シリコンを得た。この比較例で得られた製品の平
均粒径は590μmと実施例1よりやや小さく、微粉発
生量は供給したモノシランの9.2%に達していた。
【0016】比較例2 実施例1において、冷却配管に通水しないで130時間
の連続実験を行ったところ、冷却配管内壁温度は反応期
間中400〜450℃であり、供給モノシランの7.2
%が微粉化した。
の連続実験を行ったところ、冷却配管内壁温度は反応期
間中400〜450℃であり、供給モノシランの7.2
%が微粉化した。
【0017】
【発明の効果】本発明法によれば、流動層排出ガスから
の微粒子状シリコン生成や、堆積した微粒子状シリコン
上などへのシリコン析出が大幅に抑制され、そのため流
動層の圧が不安定になって流動層の適正な運転が困難に
なるようなトラブルを生じることなく、長時間にわたっ
て安定して状態で反応操作を行うことができる。
の微粒子状シリコン生成や、堆積した微粒子状シリコン
上などへのシリコン析出が大幅に抑制され、そのため流
動層の圧が不安定になって流動層の適正な運転が困難に
なるようなトラブルを生じることなく、長時間にわたっ
て安定して状態で反応操作を行うことができる。
【図1】 本発明の方法を実施するための装置の概略で
ある。
ある。
1 原料ガス供給ライン 6 空塔拡大部 2 廃ガス排出ライン 7 冷却配管 3 種シリコン供給ライン 8 ガス分散板 4 製品抜き出し管 9 ヒーター 5 流動層反応器 10 冷媒ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高綱 和敏 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東 燃化学株式会社技術開発センター内 (72)発明者 猿渡 康裕 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東 燃化学株式会社技術開発センター内 (72)発明者 石川 延宏 愛知県名古屋市港区船見町一番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内 (72)発明者 ▲廣▼田 大助 愛知県名古屋市港区昭和町17番地の23 東 亞合成化学工業株式会社名古屋工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 シリコン粒子流動層を有する流動層反応
器にシラン化合物を供給し、該流動化シリコン粒子上で
該シラン化合物を熱分解させる方法において、該反応器
高さに対する流動層高さの比を少なくとも80%に保持
してシラン化合物の熱分解反応を行うとともに、反応器
ガスを冷却配管内に通過させ、シラン化合物の熱分解温
度以下に急冷することを特徴とする粒状多結晶シリコン
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30484992A JPH06127921A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 粒状多結晶シリコンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30484992A JPH06127921A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 粒状多結晶シリコンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06127921A true JPH06127921A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17938018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30484992A Pending JPH06127921A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 粒状多結晶シリコンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06127921A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102205222A (zh) * | 2011-03-25 | 2011-10-05 | 浙江合盛硅业有限公司 | 制取多晶硅的流化床反应装置 |
JP2012076078A (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-19 | Siliconvalue Llc | 流動層反応器 |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP30484992A patent/JPH06127921A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012076078A (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-19 | Siliconvalue Llc | 流動層反応器 |
CN102205222A (zh) * | 2011-03-25 | 2011-10-05 | 浙江合盛硅业有限公司 | 制取多晶硅的流化床反应装置 |
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