JPH06127610A - 図書入出庫装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、図書を厚み方向に複数列に並べて
収容したコンテナから、所望の図書を検索する作業を容
易化し得る図書入出庫装置を提供することを目的として
いる。 【構成】書庫１１に収納されそれぞれが複数の図書１３
を収容し内部が複数のブロックに分割された複数のコン
テナ１２と、この複数のコンテナ１２の中から指示され
たコンテナ１２を取り出してステーション２２，２４，
２５に移送するとともに、該ステーション２２，２４，
２５のコンテナ１２を書庫１１に移送して返却する自動
搬出入手段と、カウンター３３またはステーション２
２，２４，２５の近傍でコンテナ１２を回転させること
により該コンテナ１２内の所望のブロックを所定方向に
向ける回転手段３４，３７とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば大型図書館等
において多量の図書の貸し出し及び返却の作業を容易に
行なえるようにした図書入出庫装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、多量の蔵書を有する大規
模図書館等においては、利用者が貸し出しを要求した図
書を、正確かつ迅速に書庫から取り出して利用者カウン
ターまで搬送するとともに、その図書が貸し出されたこ
とを記録する作業や、図書が返却されたことを記録しそ
の図書を書庫まで戻して収容位置を記録する作業等を自
動化するために、自動入出庫システムが導入されてきて
いる。

【０００３】この場合、図書は、その収容位置（ロケー
ション）の管理を容易にするために、それぞれにバーコ
ードが付されており、複数冊毎にコンテナに収容され書
庫に対してコンテナ単位で入出庫されるようになされて
いる。そして、図書の取り出しが要求された場合は、そ
の図書の収容されたコンテナが書庫から自動出庫され利
用者カウンターまで搬送される。すると、図書館員は、
搬送されてきたコンテナの中から所望の図書を検索して
利用者に渡し、ここに、図書の貸し出しが行なわれる。

【０００４】また、図書が返却された場合、図書館員
は、空きのあるコンテナを書庫から利用者カウンターに
取り出し、そのコンテナに返却された図書を入れて書庫
に入庫させ、ここに、図書の返却が行なわれる。この場
合、コンテナの入庫時にそのコンテナに収容された図書
のバーコードが読み取られ、図書のロケーションを示す
記憶内容が更新される。

【０００５】ところで、上記のような図書の自動入出庫
システムでは、コンテナ内に図書を厚み方向に１列に並
べて収納するようにしたのではコンテナの数が増加し収
容効率が悪くなるので、１つのコンテナ内に図書を厚み
方向に２〜３列に並べて収納するようにしている。この
ため、図書の取り出し時に、図書館員が利用者カウンタ
ーまで搬送されてきたコンテナ内から所望の図書を検索
する際に、図書館員にとって遠い方に当たる列の図書は
手前側の列の図書が邪魔になって表紙や背表紙が見え憎
く、検索作業が困難になるという問題が生じている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
図書の自動入出庫システムでは、収容効率を高めるため
にコンテナ内に図書を厚み方向に２〜３列に並べて収納
しているので、コンテナ内に収容された全ての図書の表
紙や背表紙を一目で見渡すことができず、所望の図書を
検索する作業が困難になるという問題を有している。

【０００７】そこで、この発明は上記事情を考慮してな
されたもので、図書を厚み方向に複数列に並べて収容し
たコンテナからの図書の検索作業を容易化し得る極めて
良好な図書入出庫装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係る図書入出
庫装置は、書庫に収納されそれぞれが複数の図書を収容
し内部が複数のブロックに分割された複数のコンテナ
と、この複数のコンテナの中から指示されたコンテナを
取り出してステーションに移送するとともに、該ステー
ションのコンテナを書庫に移送して返却する自動搬出入
手段と、カウンターまたはステーションの近傍でコンテ
ナを回転させることにより該コンテナ内の所望のブロッ
クを所定方向に向ける回転手段とを備えるようにしてい
る。

【０００９】

【作用】上記のような構成によれば、コンテナ内の所望
のブロックが所定方向に向くように、コンテナをカウン
ターまたはステーションの近傍で回転させるようにした
ので、取り出し要求された図書を含むブロックの図書の
表紙や背表紙が見易い状態となり、コンテナからの図書
の検索作業を容易化することができる。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。図１は、この実施例で説明する
図書の自動入出庫システムの全体的な構成を示してい
る。すなわち、図中１１は例えば図書館の３階の書庫内
に設置された書棚で、複数のコンテナ１２，１２，……
が収容されている。これらコンテナ１２，１２，……に
は、それぞれ複数の図書１３，１３，……が厚み方向に
複数列に並べて収容されている。

【００１１】ここで、上記書棚１１の前面には、レール
１４に案内されて走行するスタッカークレーン１５が設
置されている。このスタッカークレーン１５は、図書１
３，１３，……の出庫時に、書棚１１から所望のコンテ
ナ１２を取り出して出庫用ラックステーション１６に移
送する。この出庫用ラックステーション１６に移送され
たコンテナ１２は、搬送コンベア１７を介してコンテナ
搬出口１８に移送された後、図示しない垂直搬送機を介
して、２階向コンテナ搬入口１９または１階向コンテナ
搬入口２０に搬送される。

【００１２】このうち、２階向コンテナ搬入口１９に移
送されたコンテナ１２は、搬送コンベア２１を介して利
用者カウンターである２階ステーション２２に搬送され
る。また、１階向コンテナ搬入口２０に移送されたコン
テナ１２は、搬送コンベア２３を介して利用者カウンタ
ーである１階ステーション２４または２５に搬送され
る。

【００１３】一方、１階ステーション２４または２５に
あるコンテナ１２は、搬送コンベア２６を介して１階向
コンテナ搬出口２７に搬送され、２階ステーション２２
にあるコンテナ１２は、搬送コンベア２８を介して２階
向コンテナ搬出口２９に搬送される。そして、１階向コ
ンテナ搬出口２７または２階向コンテナ搬出口２９に搬
送されたコンテナ１２は、図示しない垂直搬送機を介し
て３階のコンテナ搬入口３０に移送され、搬送コンベア
３１を介して入庫用ラックステーション３２に移送され
た後、スタッカークレーン１５により書棚１１に入庫さ
れる。

【００１４】ここで、図２（ａ）は、上記コンテナ１２
の詳細を示している。すなわち、このコンテナ１２は、
その内部が略直交する仕切り板１２ａ，１２ｂによって
４つのブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄに分割されており、各ブ
ロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ内にそれぞれ複数の図書１３，１
３，……が厚み方向に１列に並んで収容されるようにな
っている。この場合、ブロックＡ，Ｂに収容された図書
１３，１３，……と、ブロックＣ，Ｄに収容された図書
１３，１３，……とは、図２（ｂ）に示すように、互い
に背表紙１３ａを外側に向けるようにして収容される。

【００１５】一方、図３は、上記２階ステーション２２
の詳細を示している。なお、１階ステーション２４，２
５については、２階ステーション２２と同様な構成であ
るため、その説明を省略する。すなわち、２階ステーシ
ョン２２には、カウンター台３３と、このカウンター台
３３の裏側に配設されたコンテナ支持部３４とが装備さ
れている。そして、搬送コンベア２１を介して２階ステ
ーション２２に移送されてきたコンテナ１２は、コンテ
ナ支持部３４に保持され、コンテナ支持部３４に保持さ
れたコンテナ１２は、搬送コンベア２８を介して２階向
コンテナ搬出口２９に搬送される。

【００１６】なお、上記カウンター台３３上には、図書
館員が図書１３，１３，……の入出庫に関する種々の操
作を行なうとともに、コンテナ支持部３４に保持された
コンテナ１２の中から、取り出すべき図書１３の図書名
や図書番号、及びその図書１３の含まれるブロック番号
等を表示するための操作表示ユニット３５と、図書１
３，１３，……に付されたバーコードを読み取るための
バーコードリーダ３６とが配設されている。

【００１７】ここで、上記コンテナ支持部３４は、図４
（ａ）〜（ｄ）に示すように、図書館２階の床面に敷設
された一対のレール３４ａに沿って、モータ３４ｂの駆
動力により上記カウンター台３３に接離する方向に移動
可能な支持部本体３４ｃと、この支持部本体３４ｃにモ
ータ３４ｄの駆動力により回転自在に支持された回転台
３４ｅと、この回転台３４ｅに支持されコンテナ１２を
その長手方向の両底面周縁部を搭載して保持する一対の
支持台３４ｆとから構成されている。

【００１８】そして、このコンテナ支持部３４は、支持
台３４ｆをレール３４ａと直交する向きに回転させ、支
持部本体３４ｃをレール３４ａに沿ってカウンター台３
３に接近させることにより、図４（ｂ）に二点鎖線で示
すように、一対の支持台３４ｆに保持されたコンテナ１
２の一方の面をカウンター台３３の裏側に横付けするこ
とができる。

【００１９】また、このコンテナ支持部３４は、支持台
３４ｆの回転占有範囲、つまり図４（ｂ）に円で示す範
囲がカウンター台３３に重ならない位置まで、レール３
４ａに沿ってカウンター台３３から離し、その位置で支
持台３４ｆを１８０°回転させ、再び支持部本体３４ｃ
をレール３４ａに沿ってカウンター台３３に接近させる
ことにより、一対の支持台３４ｆに保持されたコンテナ
１２の他方の面をカウンター台３３の裏側に横付けする
ことができる。

【００２０】換言すれば、コンテナ支持部３４によって
コンテナ１２を回転させることにより、該コンテナ１２
内の所望のブロックＡ，ＢまたはＣ，Ｄをカウンター台
３３側つまり図書館員のいる所定方向に向けることがで
きる。

【００２１】なお、このようなコンテナ支持部３４が１
階ステーション２４，２５にもそれぞれ設置されている
ことはもちろんである。さらに、図４（ｅ）に示すよう
に、カウンター台３３に沿って同様な構成の２つのコン
テナ支持部３４，３７を配設し、搬送コンベア２１を介
して２階ステーション２２に移送されてきたコンテナ１
２を、振分装置３８を介していずれか一方のコンテナ支
持部３４または３７に選択的に支持させたり、また、い
ずれのコンテナ支持部３４または３７に支持されたコン
テナ１２も、選択的に搬送コンベア２８を介して２階向
コンテナ搬出口２９に搬送することができるようにして
もよい。

【００２２】ここで、図５は、上記のような図書の自動
入出庫システムの制御システムを示している。すなわ
ち、図中３９は中央処理装置で、例えばマイクロプロセ
ッサ等を内蔵している。この中央処理装置３９には、ま
ず、バスライン４０を介して、無停電電源装置４１と、
ファイルアダプタ４２を経てフロッピーディスク４３や
システムの制御プログラムの記憶されたハードディスク
４４及びカートリッジテープ４５と、ファイルアダプタ
４６を経て図書情報の記憶されたハードディスク４７
と、ファイルアダプタ４８を経てバックアップ情報の記
憶されたハードディスク４９とが接続されている。

【００２３】また、上記中央処理装置３９には、バスラ
イン４０を介して、シリアルインターフェースアダプタ
５０を経て統括制御盤５１と定置式検出器５２とが接続
されている。この統括制御盤５１は、詳細は後述する
が、前記スタッカークレーン１５，垂直搬送機，搬送コ
ンベア１７，２１，２３，２６，２８，３１及びコンテ
ナ支持部３４，３７等の動作を統括的に制御するもの
で、コンテナ１２の位置を検出する定置式検出器５２の
検出結果に基づいて制御動作を行なっている。

【００２４】さらに、上記中央処理装置３９には、バス
ライン４０を介して、シリアルインターフェースアダプ
タ５３を経てコンソール５４，ディスプレイ５５，バー
コードリーダ５６（図３に示した操作表示ユニット３５
及びバーコードリーダ３６等に相当）及びシリアルプリ
ンタ５７が接続されている。そして、これらコンソール
５４，ディスプレイ５５，バーコードリーダ５６及びシ
リアルプリンタ５７は、２階ステーション２２に設置さ
れている。

【００２５】また、上記中央処理装置３９には、バスラ
イン４０を介して、シリアルインターフェースアダプタ
５８を経てディスプレイ５９，バーコードリーダ６０，
シリアルプリンタ６１及びバーコードプリンタ６２が接
続されている。そして、これらディスプレイ５９，バー
コードリーダ６０，シリアルプリンタ６１及びバーコー
ドプリンタ６２は、１階ステーション２４，２５にそれ
ぞれ設置されているものとする。

【００２６】ここで、図６は、上記統括制御盤５１の詳
細な構成を示している。すなわち、前記バスライン４０
は、入出力回路６３を介して制御回路６４に接続され
る。この制御回路６４は、各制御対象であるスタッカー
クレーン１５，垂直搬送機（図５では符号６５で示
す），搬送コンベア１７，２１，２３，２６，２８，３
１及びコンテナ支持部３４，３７毎に、それぞれ入出力
回路６６，６７，６８，６９及び駆動回路７０，７１，
７２，７３を介して制御信号を生成して送出するように
している。

【００２７】また、各スタッカークレーン１５，垂直搬
送機６５，搬送コンベア１７，２１，２３，２６，２
８，３１及びコンテナ支持部３４，３７に設けられる、
コンテナ１２の位置を検出する定置式検出器５２ａ，５
２ｂ，５２ｃ，５２ｄからの出力信号は、それぞれ対応
する入出力回路６６，６７，６８，６９に供給されて、
制御信号の生成に供されている。さらに、バーコードリ
ーダ５６，６０の各出力は、入出力回路６３に供給され
て統括制御盤５１の駆動、つまりスタッカークレーン１
５，垂直搬送機６５，搬送コンベア１７，２１，２３，
２６，２８，３１及びコンテナ支持部３４，３７の駆動
に供される。

【００２８】上記のような構成となされた図書入出庫シ
ステムにおいて、以下、その動作を説明する。まず、図
７及び図８は、図書１３の取り出し動作を説明するため
のフローチャートである。すなわち、図書１３の取り出
し動作は、利用者が取り出しを要求する図書１３を、例
えば２階ステーション２２の図書館員に伝えることから
開始（ステップＳ１）される。すると、２階ステーショ
ン２２の図書館員は、ステップＳ２で、コンソール５４
を操作して要求された図書１３を出庫するための指示を
中央処理装置３９に入力する。

【００２９】出庫指示が入力されると、中央処理装置３
９は、ステップＳ３で、統括制御盤５１を介してスタッ
カークレーン１５を書棚１１内の要求図書１３の収容さ
れたコンテナ１２の収納位置まで移動させ、ステップＳ
４で、そのコンテナ１２を書棚１１から取り出し出庫用
ラックステーション１６に移動させた後、垂直搬送機６
５及び搬送コンベア１７，２１を制御して、出庫用ラッ
クステーション１６に取り出されたコンテナ１２を、２
階ステーション２２のコンテナ支持部３４に移送し、そ
の支持台３４ｆに支持させる。

【００３０】その後、中央処理装置３９は、ステップＳ
５で、コンテナ支持部３４に移送されたコンテナ１２内
に、厚み方向に２列に並んで収容された複数の図書１
３，１３，……のうち、要求図書１３を含むブロック
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄがカウンター台３３の前にいる図書館員
にとって遠い方の列に当たっているか否かを判別し、遠
い方の列に当たっていれば（ＹＥＳ）、ステップＳ６
で、コンテナ支持部３４を制御して前述したようにコン
テナ１２を１８０°回転させ、要求図書１３を含むブロ
ックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄがカウンター台３３の前にいる図書
館員にとって近い方の列になるように制御する。これに
より、要求図書１３を含むブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄに収
容された図書１３，１３，……の背表紙が図書館員にと
って見易い状態となる。

【００３１】そして、ステップＳ６の処理後またはステ
ップＳ５で遠い方の列に当たっていない（ＮＯ）と判断
された場合、中央処理装置３９は、ステップＳ７で、統
括制御盤５１を介して操作表示ユニット３５に要求図書
１３の図書番号または図書名及びブロック番号を表示さ
せる。すると、図書館員は、ステップＳ８で、表示され
ているブロック番号のブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄの中か
ら、表示された図書番号または図書名の図書１３を検索
して取り出す。そして、図書館員は、ステップＳ９で、
取り出した図書１３に付されたバーコードをバーコード
リーダ５６で読み取る。

【００３２】すると、中央処理装置３９は、ステップＳ
１０で、読み取ったバーコードが取り出し要求された図
書１３に対応するか否かを判別し、対応する場合（ＹＥ
Ｓ）、ステップＳ１１で、現在コンテナ支持部３４に支
持されているコンテナ１２の中から他に取り出し要求さ
れている図書１３があるか否かを判別する。そして、他
に取り出しが要求されている図書１３がある場合（ＹＥ
Ｓ）には、ステップＳ５の処理に戻され、他に取り出し
が要求されている図書１３がない場合（ＮＯ）、中央処
理装置３９は、ステップＳ１２で、統括制御盤５１を介
してコンテナ支持部３４を制御し、コンテナ１２を返却
のために搬送コンベア２８に搭載可能な位置に回転させ
る。

【００３３】その後、中央処理装置３９は、ステップＳ
１３で、統括制御盤５１を介して垂直搬送機６５及び搬
送コンベア２８，３１を制御して、コンテナ支持部３４
にあるコンテナ１２を入庫用ラックステーション３２に
移送し、ステップＳ１４で、スタッカークレーン１５を
制御して入庫用ラックステーション３２のコンテナ１２
を書棚１１の元の位置に戻し、ここに、図書１３の取り
出し作業が終了（ステップＳ１５）される。

【００３４】また、前記ステップＳ１０で、読み取った
バーコードが取り出し要求された図書１３に対応しない
場合（ＮＯ）、図書館員は、ステップＳ１６で、取り出
した図書１３をブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ内の元の位置に
戻し、ステップＳ１７で、操作表示ユニット３５に表示
されたブロック番号及び図書番号または図書名の図書１
３を再度検索して取り出す。そして、図書館員は、ステ
ップＳ１８で、取り出した図書１３に付されたバーコー
ドをバーコードリーダ５６で読み取る。

【００３５】すると、中央処理装置３９は、ステップＳ
１９で、読み取ったバーコードが取り出し要求された図
書１３に対応するか否かを判別し、対応する場合（ＹＥ
Ｓ）、ステップＳ１１の処理に移行する。また、ステッ
プＳ１９で読み取ったバーコードが、取り出し要求され
た図書１３に対応しない場合（ＮＯ）、図書館員は、ス
テップＳ２０で、取り出した図書１３をブロックＡ，
Ｂ，Ｃ，Ｄ内の元の位置に戻し、ステップＳ２１で、コ
ンテナ１２内に他に取り出し要求されている図書１３が
あるか否かを判別する。

【００３６】そして、ある場合（ＹＥＳ）、図書館員
は、ステップＳ１７の処理を再び実行し、ない場合（Ｎ
Ｏ）、ステップＳ２２で、コンソール５４を操作してコ
ンテナ１２内に要求図書１３がない旨の指示を中央処理
装置３９に入力し、中央処理装置３９が、ステップＳ１
１の処理に移行する。

【００３７】次に、図９は、図書１３の返却動作を説明
するためのフローチャートである。すなわち、図書１３
の返却動作は、利用者が返却する図書１３を、例えば２
階ステーション２２の図書館員に渡すことから開始（ス
テップＳ２３）される。すると、２階ステーション２２
の図書館員は、ステップＳ２４で、コンソール５４を操
作して返却図書１３を入庫するための指示を中央処理装
置３９に入力する。

【００３８】入庫指示が入力されると、中央処理装置３
９は、ステップＳ２５で、統括制御盤５１を介してスタ
ッカークレーン１５を書棚１１内の空きのあるコンテナ
１２の収納位置まで移動させ、ステップＳ２６で、その
コンテナ１２を書棚１１から取り出し出庫用ラックステ
ーション１６に移動させる。そして、中央処理装置３９
は、ステップＳ２７で、統括制御盤５１を介して垂直搬
送機６５及び搬送コンベア１７，２１を制御して、出庫
用ラックステーション１６に取り出されたコンテナ１２
を、２階ステーション２２のコンテナ支持部３４に移送
し、その支持台３４ｆに支持させる。

【００３９】その後、中央処理装置３９は、ステップＳ
２８で、コンテナ支持部３４に移送されたコンテナ１２
内で、図書館員にとって近い方の列に当たるブロック
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄに空きスペースがあるか否かを判別し、
空きスペースが近い方の列に当たっていなければ（Ｎ
Ｏ）、ステップＳ２９で、コンテナ支持部３４を制御し
て前述したようにコンテナ１２を１８０°回転させ、空
きスペースを含むブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄがカウンター
台３３の前にいる図書館員にとって近い方の列になるよ
うに制御する。

【００４０】そして、ステップＳ２９の処理後またはス
テップＳ２８で空きスペースが近い方の列に当たってい
る（ＹＥＳ）と判断された場合、図書館員は、ステップ
Ｓ３０で、返却図書１３に付されたバーコードをバーコ
ードリーダ５６で読み取った後、返却図書１３をコンテ
ナ１２内の空きスペースに返却する。その後、図書館員
は、ステップＳ３１で、コンソール５４を操作して先に
バーコードリーダ５６でバーコードを読み取った図書１
３がコンテナ１２内に返却完了されたことを中央処理装
置３９に指示する。

【００４１】次に、図書館員は、ステップＳ３２で、返
却すべき図書１３があるか否かを判別し、ある場合（Ｙ
ＥＳ）、ステップＳ３３で、コンテナ１２に空きスペー
スがあるか否かを判別する。そして、コンテナ１２に空
きスペースがある場合（ＹＥＳ）、ステップＳ２８の処
理に戻され、コンテナ１２に空きスペースがない場合
（ＮＯ）またはステップＳ３２で返却図書がないと判別
された場合（ＮＯ）、図書館員は、ステップＳ３４で、
コンソール５４を操作して中央処理装置３９に返却完了
の指示を入力する。

【００４２】その後、中央処理装置３９は、ステップＳ
３５で、統括制御盤５１を介してコンテナ支持部３４を
制御し、コンテナ１２を返却のために搬送コンベア２８
に搭載可能な位置に回転させる。そして、中央処理装置
３９は、ステップＳ３６で、統括制御盤５１を介して垂
直搬送機６５及び搬送コンベア２８，３１を制御して、
コンテナ支持部３４にあるコンテナ１２を入庫用ラック
ステーション３２に移送し、ステップＳ３７で、スタッ
カークレーン１５を制御して入庫用ラックステーション
３２のコンテナ１２を書棚１１の元の位置に戻し、ここ
に、図書１３の返却作業が終了（ステップＳ３８）され
る。

【００４３】したがって、上記実施例のような構成によ
れば、取り出しが要求された図書１３を収容するコンテ
ナ１２を、書棚１１から取り出し２階ステーション２２
のコンテナ支持部３４に移送して支持させた状態で、コ
ンテナ１２を回転させコンテナ１２内の要求図書１３の
収容されたブロックＡ，ＢまたはＣ，Ｄを、カウンター
台３３側つまり図書館員側に向けるようにしたので、ブ
ロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ内に収容された図書１３，１３，
……の背表紙が図書館員に見易い状態となり、コンテナ
１２からの要求図書１３の検索作業を容易化することが
できる。

【００４４】ここにおいて、以下に、上記実施例の変形
例について説明する。まず、図１に示した図書の自動入
出庫システムでは、書棚１１と２階及び１階ステーショ
ン２２，２４，２５との間のコンテナ１２の移送に、ス
タッカークレーン１５の他に垂直搬送機６５や搬送コン
ベア１７，２１，２３，２６，２８，３１等を用いる大
規模なものについて説明したが、例えば書棚１１とステ
ーションとの間のコンテナ１２の移送をスタッカークレ
ーン１５のみで行なうような小規模なシステムでは、図
１０に示すような構成の統括制御盤５１、つまり、スタ
ッカークレーン１５とステーションにおけるコンテナ支
持部３４，３７とを制御するものを用いればよい。

【００４５】次に、図１１（ａ）〜（ｃ）は、上記コン
テナ支持部３４の変形例を示している。この場合、コン
テナ支持部３４は、図書館２階の床面に支持された固定
台３４ｇと、この固定台３４ｇに油圧ポンプ３４ｈによ
る昇降機構３４ｉを介して支持された水平支持台３４ｊ
と、この水平支持台３４ｊにモータ３４ｋの駆動力によ
り回転自在に支持された回転台３４ｌと、この回転台３
４ｌに支持されコンテナ１２をその長手方向の両底面周
縁部を搭載して保持する一対の支持台３４ｍとから構成
されている。

【００４６】そして、このコンテナ支持部３４は、支持
台３４ｍ上にコンテナ１２を搭載した状態で、昇降機構
３４ｉを駆動させてコンテナ１２がカウンター台３３ｆ
の下側に位置するまで下降させ、その位置で支持台３４
ｍを１８０°回転させ、再び昇降機構３４ｉを駆動させ
てコンテナ１２を上昇させることにより、カウンター台
３３に対するコンテナ１２の向きを変えることができ
る。

【００４７】また、図３に示した実施例では、コンテナ
支持部３４をカウンター台３３に対して直交する方向に
移動させるようにしたが、図１２（ａ）に示すように、
コンテナ支持部３４をカウンター台３３に沿って移動可
能とし、搬送コンベア２１で運ばれてきたコンテナ１２
をカウンター台３３の手前でコンテナ支持部３４に移し
変え回転させた後、コンテナ支持部３４をカウンター台
３３に対向する位置に移動させるようにしてもよい。

【００４８】さらに、図１１に示した昇降機構３４ｉを
有するコンテナ支持部３４を用いた場合は、図１２
（ｂ）に示すように、搬送コンベア２１で運ばれてきた
コンテナ１２をカウンター台３３の裏側に固定されたコ
ンテナ支持部３４に移し変え、その位置で昇降させて回
転させることができる。

【００４９】次に、図１３（ａ）は、コンテナ１２の変
形例を示している。すなわち、このコンテナ１２は、各
ブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄがそれぞれ上下に２段に区分け
されて合計８つのブロックに分割されており、図１３
（ｂ）に示すように、各ブロックに複数の図書１３，１
３，……が互いに背表紙１３ａを外側に向けるようにし
て収容される。つまり、図書館員に図書１３の背表紙１
３ａが見えればよいのでこのような形状のコンテナ１２
が使用可能となる。

【００５０】ここで、図１４（ａ）に示すように、コン
テナ１２のブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄに対応する上方に照
明ランプ７４，７５を設置し、要求図書１３を含むブロ
ックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄを照明するようにすれば、図書館員
が要求図書１３がどのブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄにあるか
を容易に判断することができ、要求図書１３の取り出し
に効果的である。また、ブロックＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄを照明
する手段としては、図１４（ｂ）に示すように、照射角
度を変更可能な照明ランプ７６を用いるようにしてもよ
いことは言うまでもないことである。

【００５１】さらに、図１３に示したコンテナ１２を使
用する場合には、図１５に示すように、コンテナ支持部
３４のブロックに対応する部分に位置表示ランプ７７，
７８を設置し、これらを点滅や点灯させることで要求図
書１３の収容されているブロックを指示させるようにす
ることができる。なお、この発明は上記各実施例に限定
されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲
で種々変形して実施することができる。

【００５２】

【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
図書を厚み方向に複数列に並べて収容したコンテナから
の図書の検索作業を容易化し得る極めて良好な図書入出
庫装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る図書入出庫装置の一実施例を示
す概略図。

【図２】同実施例のコンテナの詳細を示す斜視図。

【図３】同実施例の２階ステーションの詳細を示す斜視
図。

【図４】同実施例のコンテナ支持部の詳細を示す構成
図。

【図５】同実施例の制御システムを示すブロック構成
図。

【図６】同制御システムの統括制御盤の詳細を示すブロ
ック構成図。

【図７】同実施例の図書貸し出し時の動作を説明するた
めのフローチャート。

【図８】同実施例の図書貸し出し時の動作を説明するた
めのフローチャート。

【図９】同実施例の図書返却時の動作を説明するための
フローチャート。

【図１０】同統括制御盤の他の例を示すブロック構成
図。

【図１１】同実施例のコンテナ支持部の変形例を示す構
成図。

【図１２】図実施例の変形例を示す図。

【図１３】同実施例のコンテナの変形例を示す図。

【図１４】同コンテナを照明する例を説明するための
図。

【図１５】同コンテナを照明する他の例を説明するため
の図。

【符号の説明】

１１…書棚、１２…コンテナ、１３…図書、１４…レー
ル、１５…スタッカークレーン、１６…出庫用ラックス
テーション、１７…搬送コンベア、１８…コンテナ搬出
口、１９…２階向コンテナ搬入口、２０…１階向コンテ
ナ搬入口、２１…搬送コンベア、２２…２階ステーショ
ン、２３…搬送コンベア、２４，２５…１階ステーショ
ン、２６…搬送コンベア、２７…１階向コンテナ搬出
口、２８…搬送コンベア、２９…２階向コンテナ搬出
口、３０…コンテナ搬入口、３１…搬送コンベア、３２
…入庫用ラックステーション、３３…カウンター台、３
４…コンテナ支持部、３５…操作表示ユニット、３６…
バーコードリーダ、３７…コンテナ支持部、３８…振分
装置、３９…中央処理装置、４０…バスライン、４１…
無停電電源装置、４２…ファイルアダプタ、４３…フロ
ッピーディスク、４４…ハードディスク、４５…カート
リッジテープ、４６…ファイルアダプタ、４７…ハード
ディスク、４８…ファイルアダプタ、４９…ハードディ
スク、５０…シリアルインターフェースアダプタ、５１
…統括制御盤、５２…定置式検出器、５３…シリアルイ
ンターフェースアダプタ、５４…コンソール、５５…デ
ィスプレイ、５６…バーコードリーダ、５７…シリアル
プリンタ、５８…シリアルインターフェースアダプタ、
５９…ディスプレイ、６０…バーコードリーダ、６１…
シリアルプリンタ、６２…バーコードプリンタ、６３…
入出力回路、６４…制御回路、６５…垂直搬送機、６６
〜６９…入出力回路、７０〜７３…駆動回路、７４〜７
６…照明ランプ、７７，７８…位置表示ランプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 書庫に収納されそれぞれが複数の図書を
   収容し内部が複数のブロックに分割された複数のコンテ
   ナと、この複数のコンテナの中から指示されたコンテナ
   を取り出してステーションに移送するとともに、該ステ
   ーションのコンテナを前記書庫に移送して返却する自動
   搬出入手段と、カウンターまたは前記ステーションの近
   傍で前記コンテナを回転させることにより該コンテナ内
   の所望のブロックを所定方向に向ける回転手段とを具備
   してなることを特徴とする図書入出庫装置。