JPH06126B2 - 外科機器 - Google Patents

外科機器

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JPH06126B2
JPH06126B2 JP59070729A JP7072984A JPH06126B2 JP H06126 B2 JPH06126 B2 JP H06126B2 JP 59070729 A JP59070729 A JP 59070729A JP 7072984 A JP7072984 A JP 7072984A JP H06126 B2 JPH06126 B2 JP H06126B2
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ultra
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cutting
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、脾臓あるいは肝臓のような血管の多い組織を
同時に切断し凝固させる外科機器およびこれを用いた人
以外の動物組織の切断方法に関するものである。
「従来の技術およびその課題」 脾臓の保存の必要性は、現在、 (1)子宮における造血、 (2)不純物の濾過、 (3)オプリニン(タフツシンおよび プロパージン)の生成、 (4)IgMの生成、 (5)Tリンパ球およびBリンパ球の調節 を含む脾臓機能である限り世界的に認められている。血
管の多い組織を切断し、凝固させるに用いられる現在の
技術は、どの過程にも高度の外科手術が要求される局部
止血剤、種々のさし縫い縫合技術、脾臓動脈の結紮、部
分的切除を有する脾臓分岐動脈の結紮に用いられる。こ
の結果、脾臓患者の25〜30%のみが現在助かってい
ない。
本発明は、新しいマイクロウェーブ(超高周波)凝固技
術を用いて脾臓および肝臓外科手術の安全迅速手段を形
成している。この加熱領域を誘発する超高周波を、凝似
被膜の発達を通して迅速に治癒させる凝固殻を作り出
す。このような装置は、肝臓および脾臓の外傷が続発す
る軍隊の医療において幅広い応用例を有している。
現在の外科技術は、抵抗による加熱のメス、ラジオ無線
(高周波)メス、単極性および二極性プラズマメス、超
音波メスおよび低温メスを用いている。更に、超高周波
のエネルギは、腫脹の処理および筋肉組織の凝固といつ
た特殊な応用例に用いられている。
血管の多い組織の外科手術に用いられた高電力超高周波
電場は、タブセカツヨシ氏の超高周波組織凝固器を用い
た肝臓外科手術の新操作手順と題する書籍(Arch Jan
Chir 48(2)160〜172頁1979年3月)
に記載されている。タブセ氏は、同軸線の一端を垂直に
切断し数センチの針として中心導体を伸ばした単純な焼
き針を用いて、兎での肝臓結紮を記載している。結紮は
各々が超高周波電力の印加で得られる一連の刺し穴で得
られる。この技術は、数々の制限を有している。この針
は、約10mmの深さで針の回りの僅かな半径内の凝固を
行う。結紮は凝固領域を通してメスの横断方向に追従す
る組織の凝固刺し孔の連続物で得られる。これら手順
は、人間の肝臓あるいは脾臓結紮に予期される広い領域
を凝固させる場合には時間がかかり、実用的でない。
筋肉組織を凝固させる超高周波エネルギの使用は、19
82年2月16日に発行されたキーン氏の米国特許第
4,315,510号に記載されている。この特許は、
解剖要素の筋肉組織部分を凝固させるこの断種の形成方
法を開示している。
最初の高周波メスは、1926年に出現したが、195
0年後半の非爆発性麻酔薬の発達までは外科医に通常受
け入られなかつた。1970年の半導体装置の発達に伴
つて、高周波メスが手術室に広く設置されるようになつ
た。高周波メス用の発生器は、40〜400ワットの2.
5〜27MHzの電力を供給している。切断および凝固
は、電流が集中するプローブ電極の先端で発生する。そ
の後、電流は、患者体内を通つて患者が横たわつている
広い手術台に拡散する。切断および凝固は電力と波形に
よつて決定される。正弦波は切断を創造し、減衰正弦波
は僅かな切断を伴う凝固を創造する。間けつ正弦波は種
々の度合の切断および凝固を創造する。これらの変化の
理由は良く理解されていない。この高周波メスの使用は
数々の危険を伴つている。非爆発性麻酔薬を使用してい
ても、体内ガスによる爆発の恐れがあり、電流が歩調装
置を妨害し、照射が電子監視器を破壊する。
このようなメスの実例は、米国特許第3,089,49
6号および米国特許第4,318,409号に開示され
ている。本発明と従来の高周波メスとの第1の相違点
は、凝固が達成される機構の違いである。従来の電子外
科技術においては、組織の切断が電子アークの放電で達
成されている。このアーク(スパーク)は、長さが短い
が、細胞が実際に破裂して蒸気にさせるほど組織を強く
加熱する。従つて、切断は、適当な電極と組織との間の
アークで行なわれるが、金属刃の鋭利端で達成されな
い。従来の電子外科技術における乾燥すなわち焼灼は、
活性電極を組織にしつかりと固定して、電流が直接組織
に流入し、従つて局所的IR(オーミック)加熱の原
因となる。このIR加熱が活性電極と組織との間の接
触点で発生するので、焼灼すなわち凝固効果は非常に浅
く、肝臓あるいは脾臓の様な血管の多い組織を焼灼する
に効果的に用いられるには余りにも浅すぎる。
本発明においては、凝固が治癒される組織に消散する超
高周波エネルギで達成される。超高周波加熱硬化の物理
的機構は、イオン電流によるオーミック加熱よりむし
ろ、極性水分子の回転動作の励起によるエネルギの吸収
である。従つて、超高周波凝固メスは、従来の高周波メ
スに要求されるような手術台あるいは他の載物置を通し
て患者を接地することが要求されない。
米国特許第3,987,795号および第4,196,
734号は外科メスにオーミック加熱要素および高周波
要素の両者を用いた合同システムを開示している。
米国特許第3,826,263号および再発行米国特許
第29,088号はメスに抵抗加熱要素の使用を開示し
ている。
米国特許第3,786,814号は低温メスを開示して
いる。また、このメスが組織に接着するのを防止するた
めに、パラレーン、ケルF、テフロン、シリコーンおよ
びルブリクロームの使用をも開示している。
米国特許第4,273,127号は、組織を切断凝固さ
せるレーザの使用を開示している。炭酸ガスレーザ(1
0.6μm)メスは、凝固を作り出すが、血管の多い組
織を伴う切開手術において血液の損失が余りにも過剰で
ある。レザー光凝固メスのアルゴンガスレーザ(0.5
μm)を用いて皮膚の切開に連続的に検査されている。
また、1.06μmのNd:YAGも血管の多い組織の
凝固に十分な浸透を形成することが提案されている。し
かし、超高周波装置の相当の利点は、超高周波凝固メス
の電力源として用いられる小形でコンパクトな超高周波
深達温熱装置の応用を広げ、デザインの単純化、および
深い浸透力を得るために、より高い浸透周波数の使用を
含んでいる。
米国特許第3,903,891号は、凝固メスの使用に
プラズマを発生させる方法および装置を開示している。
このプラズマを発生させる方法および装置は、プラズマ
領域を保持し形成するに必要な装置からなり単純であ
る。
米国特許第3,636,943号は、外科手術における
血管の閉塞を超音波を用いた装置および方法を開示して
いる。超音波装置の機能は、超高周波凝固装置の機能よ
りかなり異なつている。この超音波装置は機械的な摩擦
で熱を創造するが、超高周波凝固装置は分子回転で熱を
創造する。
「課題を解決するための手段」 本発明は、血管の多い組織を切断すると当時に凝固させ
る外科機器に関するものである。この外科機器は、メス
の刃にこの刃の極めて近接した位置に超高周波照射を行
う超高周波放射器と、組織を切開する外科用切刃の両者
を備えている。また、この外科機器は、100〜13,
000MHzの周波数の超高周波を発生させる超高周
波発生手段を備えている。このメスは、外科医が触覚の
フィードバックが得られる切刃を操作する操作手段を含
んでいる。さらに、フレキシブルで絶縁された導体手段
が超高周波エネルギを超高周波発生器から超高周波放射
器手段であるメスに伝達するように形成される。
このメスに加えて、超高周波発生手段には、超高周波の
導体に沿つて戻る反射超高周波エネルギを測定する回路
が形成される。超高周波の放射ループの直径は、エネル
ギが血管の多い組織に伝達された時に高度のインピーダ
ンス整合を形成する超高周波の波長に関連して定められ
る。メスすなわち切刃が組織から離れた時には超高周波
エネルギが空気中に通つて伝搬し、従つてループと空気
通を伝搬する波との間にかなりの不整合が起こる。この
不整合は、超高周波発生器に戻る反射超高周波エネルギ
となる。この反射超高周波エネルギを関知するボロメー
タあるいは等価手段は、反射超高周波エネルギが所定値
を越えた時に超高周波発生源から発生するエネルギを断
つように形成される。手動のスイッチ手段は、切刃が血
管の多い組織に埋め込まれた時に外科医が超高周波エネ
ルギを再開できるように形成される。さらに、刃と操作
手段であるハンドルとの間には、超高周波エネルギがハ
ンドルの外面から外科医の指に伝搬しないようにチョー
ク(絞り)手段が形成される。超高周波放射器の端部に
組織が接触しないように、テフロンあるいは他の非湿潤
面が形成される。これの代わりに、接着を防ぐために
は、超音波エネルギが形成されてもよい。
本発明の外科機器である超高周波凝固メスは、肝臓ある
いは脾臓のような血管の多い組織に特に有用である。こ
の超高周波放射器に印加される周波数あるいは電力を変
化させて、切断速度あるいは組織の凝固深さを制御でき
る。
従つて、本発明の目的は、血管の多い組織の切断と凝固
を同時に行なう肝臓あるいは脾臓外科手術、あるいは血
管が流れている損傷組織の回復にうまく用いられる。
また、別の本発明の目的は、高度の外科技術を要しない
安価な肝臓あるいは脾臓外科手術を行うことを可能とす
ることにある。
さらに、本発明の目的は、血管の多い組織に用いられる
超高周波凝固メス用の超高周波エネルギを発生する、現
存する安価な超高周波発生手段を用いることを可能とす
ることである。
他の本発明の目的は、エネルギが血管の多い組織に伝搬
した時に、超高周波放射器に超高周波エネルギの波長に
相関する安全装置を形成するところにある。この超高周
波放射器は、刃すなわち切刃が組織から離れた時に、空
気中で不整合となる。これは、メスを患者から離した時
に超高周波放射器からの放射を減少させる本来の安全装
置を形成する。
「実施例」 以下に本発明の実施例を図面を参照して説明する。
本発明による外科機器である超高周波凝固メスの一例
は、第1図に示すように構成される。図示するように、
従来の外科刃11は、堅い同軸導体10の内部導体12
と外側すなわち外部導体13とにハンダ付されている。
この硬い同軸導体は、同軸部材の端部から同軸コネクタ
手段15に伸びている強固なテフロンのコア(筒)14
を含んでいる。この強固な同軸状の棒の外部導体13に
絶縁手段であるハンドル部材17をロックするために、
ロックキー16が用いられる。同軸コネクタ15は、第
7図に示すようなフレキブルな低損矢同軸ケーブルを介
して標準の2450MHzの超高周波発生器に接続され
る。第1図に示す外科刃11は、内部導体12と外部導
体13との間に放射ループ18を形成する。切刃20を
除いた刃面は、切断凝固操作中に刃の面に組織が接着し
ないようにテフロン膜19に覆われている。
第2図に示すように、標準の外科刃11は継ぎ手12a
と端部13aおよび13bに沿つてハンダ付されて、同
軸導体から刃に超高周波エネルギを効率良く伝搬させ
る。第2図および第3図に示されているように、標準外
科刃11は、手術中に外科医が電源を再投入できるよう
にハンドスイッチ21を備えている。
本発明の好ましい実施例によれば、超高周波放射ループ
18と超高周波エネルギが伝達される媒体との間に不整
合が起こつた時には、反射超高周波エネルギを測定する
手段が形成される。この不整合が検知されると、超高周
波発生源はエネルギの発生が断たれる。また、外科医が
電源の再投入を望んだ時には、超高周波発生源が第7図
に示すようなハンドスイッチ21あるいはフットスイッ
チ22の手段で励起される。
メス刃およびその超高周波放射器は第2図に詳述されて
いる。この超高周波放射器は、同軸導体10の外部導体
13、内部導体12および刃11により形成される放射
ループ18を備えている。この小さなループは、血管の
多い組織に埋め込まれた時に、ループの直径が組織ある
いは血液中の2450MHzの波長と同程度となり電気
的に整合する(入力VSWR〜1.6)。一方、このメ
スが血管の多い組織から離れた時には、小さいループが
空気中で不整合(入力VSWR〜100)となり、本来
の安全装置が放射を止めるように作用する。この不整合
は、刃が空気中にある時に、4%以下の入力電力が放射
されることを意味し、一方血管の多い組織に沈められた
時には86%の電力が放射される。各々の場合におい
て、平衡電力が同軸ケーブルに戻つて反射し、従つて発
生器に戻る。中継ケーブルの損失は、各方向毎に約7%
である。従つて、超高周波メスの連続操作には約100
ワットの電力が要求されることが分かつたので、低い伝
送損失のラインパラメータが要求される。この高電力レ
ベルは発生源から、発生源と刃に供給される同軸導波管
とに接続される中継ケーブルのオーミック損失による過
剰加熱なしにメスに伝搬しなければならない。
上記ループの超高周波フィールドによる加熱パターン2
3は、刃上の点とループの中央25との間の約半分の位
置を中心とした略円形形状のものとして観察される。ル
ープの中央は、第2図に示すように直径A−A’に沿つ
て測定される。組織内への2450MHzの加熱フィー
ルドの浸透深さは、約8mmであり、これは第1図に記
載された形状の場合の値である。第2図は第1図に示す
試験的なメスの寸法の約2倍の寸法である。
8mmの浸透深さは、この周波数の平面波の電力が最初の
値のe-1(=37%)に減衰する深さである。このルー
プに近い領域においては、超高周波がより強い。ループ
から1〜2mmの距離においては、超高周波は距離の関数
としてr-3の力まで減衰するが、1cmの浸透の後は、ゆ
つくりとした指数的減衰となる。この超高周波加熱硬化
の物理的機構は、イオン電流によるオーミック加熱より
むしろ、極性水分子の回転動作の励起によるエネルギ吸
収である。
第1〜3図に示すように、外科刃11は切刃20を除い
た全ての刃の部分をテフロン膜で被覆されている。この
テフロン膜は、外科手術中においてメス刃への凝固血液
および組織への接着を防止する。図示を明確にするため
に、ループ18は第1図〜第3図に記載されているが、
ループ18も、テフロン膜で覆われていることが好まし
い。
超高周波エネルギ発生手段は第7図に示されている。図
示されるように、超高周波発生器30は、電力源31
と、超高周波源32と、超高周波発生源の出力をフレキ
シブルな導体手段である同軸ケーブル35に接続する導
波手段33,34とを含六ものである。
このフレキシブルな同軸ケーブル35は、どのタイプの
導波ケーブルでよいが、好ましい実施例においては、柔
軟な中心導体と、発泡柔軟テフロンコアと、銅製のテー
プを螺旋状に巻いた外部導体と、ビニールゴム製品の外
部絶縁体とを備えている。このようようなケーブルは、
デラウエア州19711ニューアーク ペーパミルロー
ド 551に所在するWL ゴア アンド アソシエイ
ツ インクから商標名Gore-Texで製造され販売されて
いる。
第7図に示すように、超高周波エネルギを発生する手段
は、第3の導波管37を有する方向性を有する継手であ
る方向性継手36を含むものである。この第3の導波管
37には、第7図に示す超高周波メス39から戻る反射
超高周波エネルギを測定するボロメータ38あるいは他
の手段が接続されている。この反射超高周波エネルギ
は、超高周波ループが血管の多い組織から離された時
に、前述の不整合から得られるものである。したがつ
て、ボロメータの出力は、リセット用リレー手段40に
順々に接続されるスレショルド検知器39に接続され
る。反射超高周波エネルギを測定するボロメータあるい
は他の手段の出力が所定の値を越えた時には、スレショ
ルド検知器がリセットリレー40によつて電力源31を
遮断する。外科医は、再び血管の多い組織を切断し凝固
させる準備が出来た時には、フットスイッチ21でリレ
ーをリセットする。これの代りに、第2図および第3図
に示すように、リセットリレー手段40はハンドイッチ
21で作動させてもよい。
超高周波発生源32は、100ワットの実効電力を有す
る従来のマグネトロンである。これの代りに、必要な電
力あるいは他の超高周波発生器を形成する、運行導波増
幅器を有するクライストロン管を用いてもよい。
この装置の動作周波数は、100〜13,000MHz
の広範囲に設定している。超高周波エネルギと高周波エ
ネルギとの相違点は、組織内において、超高周波範囲に
おける電磁エネルギの吸収が伝搬する電流によることか
ら求められる。ラジオ無線のような低周波数では、人体
が導体として作用し、電場が導体電流によつて遮断され
る。超高周波になるにつれて、浸透深さが急速に浅くな
る。超高周波範囲のみでは、浸透が重要である。前述し
たように、超高周波放射器のループ直径が血管の多い組
織との共振を形成するために決められる。小さいループ
アンテナの近い領域においては、電力印加パターンが
(r/λ)および(a/r)の関数となる。但し、rは
ループからの距離、λは波長である。100〜13,0
00MHzは超高周波操作範囲として大まかに設定して
いるが、この選択され得る周波数は血管の多い組織にお
ける超高周波領域の浸透深さを変えるように変化させて
もよいことが指摘される。超高周波エネルギ領域の浸透
深さは、周波数に反比例する。これは、凝固深さが適当
な超高周波エネルギ周波数、および放射ループの直径2
5を選択することにより規定されることを意味してい
る。従つて、外科医が凝固領域に要望される信号深さを
選択できるように超高周波エネルギ発生手段30内に複
数の超高周波発生源32を形成することが望ましい。
超高周波エネルギは刃が組織に侵入した場合に組織内に
吸収され、刃が離れた時に超高周波発生手段に反射して
戻るので、5ワット以下の電力が常時空気中に放射され
る。この放射された超高周波放射のレベルを検査するた
めには、Narda8316型非常イオン放射監視器および
8321型プローブが外科実験中のモニターとして用い
られる。この放射レベルは、刃の先端から約18cm離れ
た全ての位置で、ANSI安全規格の0.5ミリワツト
/cm2を遥かに下回ることが分つた。この結果、最高レ
ベルで、1ミリワット/cm2の数分の1が外科医の目の
通常の距離に現れる。これは、超高周波電界強度および
露呈時間の両者が超高周波による白内障発生に要求され
るレベルの少なくとも2〜3次低い値であることを意味
している。
本発明の好ましい実施例は、第4〜6図に示している。
この実施例においては、メスが層状の構造体を有する超
高周波導体から構成される。内部の銅導体50は外科手
術の切刃52を形成するために端部51aで広がつてい
る外科鋼製導体51内に積層されている。強固なテフロ
ンコア53は内部導体を外部同軸波導体54および絶縁
ハンドル55から分離させる。このハンドル部材55
は、同軸継手56から刃部材52とハンドル部材55と
の間に形成される超高周波チョーク57に伸びているこ
とに注目すべきである。このチョーク57の目的は、導
体54の外面に存在する表面波を導体の外面に沿つて外
科医の指に伝達するのを防止することである。また超高
周波継手56は、導体35を超高周波発生手段30に接
続する。
第4図は、切断端52と刃部材52および外部導体54
間にある超高周波発生領域を有する単極超高周波凝固メ
スが示されている。第6図は第4図に示す層状構造物の
ループメスを示している。内部の銅製導体51aは切刃
52bを形成する外科鋼鉄製部材52a間に挟まれてい
る。このループの外部部分は外部同軸シール54aに一
体的に接続され、強固なテフロンコア53aの手段で絶
縁されている。第4〜6図に示すように、このメスは手
術の廃棄できる使いすてメスであつてもよい。フレキシ
ブルな導体手段である導体35は、使用毎に殺菌消毒
し、再使用してもよい。第1〜3図に関して既に述べた
ように、メス刃52の外面はテフロン被膜58、58b
に覆われていて、メス刃に組織および凝固した血液が接
着するのを防止している。従つて切刃52,52bのみ
が露出している。
臨床例 10匹の雑種犬がネンブタル鎮静剤を用いて麻酔にかけ
られた。ポピドンヨードの準備および投与の手順の後、
中央切開が行なわれた。犬の脾臓は動き、胃脾臓靭帯の
取付具が脾臓を切開の所定点で取り払われた。脾臓動脈
の主な枝部分は縛られず、脾臓の茎にもクランプが用い
られなかつた。脾臓の上下極端のいずれかが鋭利な外科
的外傷を受けた。100ワットの超高周波凝固メスを用
いて、脾臓の損傷した半分が切開されて部分的脾臓空洞
造ゐ術がおこわれた。この切開は5〜10分のみが要求
され、切断面がこの期間の終りで乾燥し、にじみから開
放された。他の動物においては、線形あるいは星状の裂
け領域が脾臓を摘出しないで直接凝固させられた。縫い
合せは脾臓の門領域の太い血管のみを縛るのに用いられ
た。腹膜は次の治療でその役割を評価するために4匹の
犬について除かれた。最初の外科手術の時に、脾臓の切
開部分は組織学の研究用に細かく区分された。この脾臓
も縫合の前後で撮影された。4匹の犬の脾臓は脾臓肝臓
操作(スキャン)によって手術後の機能が評価された。
テクネチウム99m硫黄コロイドが2ミリキューリの服
用量で静脈注射された。脾臓の像は注射後約10分で形
成された。第2〜5の犬について、スキャンが手術後2
週間後に行なわれた。これらの犬は各々2,3,7およ
び8週間後に犠牲にされ、そのときに各脾臓が組織学の
研究用に細かく区分され、撮影された。ヘモトキシリン
およびエオシン染色が全ての組織学のスライドに用いら
れた。
まとめた検査によれば、全ての脾臓が正常であった。脾
臓の凝固面に対する腹膜への接着は、腹膜切除がなされ
なかった全ての場合において観察された。腹膜切除が実
施された時には、全ての場合において、凝固面が小腸あ
るいは他の腹膜の面に接着することが発見された。どの
動物においても血腫、内復膿傷、脾臓表皮融解あるいは
脾臓膿傷が生じなかつた。テクネチウムスキャンは、研
究用の4匹の犬の手術の2週間後に機能的な脾臓組織を
指摘していた。最初の手順での組織学的な評価は3〜1
0mmの深さで変化する凝固膿傷領域が現れた。この傷口
の深さの変化は超高周波メスの露出時間および変動によ
つている。第1の5匹の犬に用いられたメス刃はテフロ
ン被覆されていなかつた。この刃に対する凝固組織への
接着はこれらの相互作用を低速にさせて、より大きい凝
固深さを形成した。残りの5匹の犬においては、テフロ
ン被膜を有する刃が用いられ、傷口の平均深さがたった
の4mmであつた。組織学的にみると、膿傷領域は、表面
の完全なアクセルラ領域から、リンパ球および白血球の
侵潤に連結する出血性の擬塊領域を通つて、その後通常
の脾臓に急速な変位で発達する。手術後2週間に観測さ
れた脾臓は、通常の脾臓およびアクセルラ領域間の分画
領域を指摘していた。この領域は増加した数の血鉄素を
背負った大食細胞および線維芽細胞を含んでいた。3週
間で、この領域は新生血管の証拠を伴つた繊維性の疑似
被膜に組織化されていた。7〜8週間で、この疑似被膜
は完全に発達し、外部アクセルラ領域が秘録再吸着して
いた。このアクセルラ領域の深さは切断面の近くの脾臓
に観察される温度増加に粗く一致していた。この増加は
1つの実験中に熱電対によつて監視された。凝固端部か
ら1cmの温度増加は摂氏9度であり、2cmの場合が摂氏
2度であり、3cmの場合が摂氏1度であつた。血液の損
失および止血時間は、標準の縫合および超高周波メス技
術と比較するために追加の6匹の犬で測定された。脾臓
の極および技術の順序が変化していた。標準の縫合技術
によれば、血液損失が45mlであり、縫合時間が20〜
30分であつた。一方、本発明の超高周波メスでは、血
液損失が5mlであり、縫合時間が5〜10分であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は超高周波凝固メスの実験的モデルの側面図、第
2図は超高周波放射膜様も示した第1図に示す超高周波
放射器の拡大断面図、第3図は第2図に示すメスの端面
図、第4図は本発明の教示によつて構成されたメスの部
分断面側面図、第5図は第4図に示すメスの端面図、第
6図は本発明の実施例の部分的端面図、第7図は本発明
によつて構成された超高周波発生手段のブロック図であ
る。 10……超高周波(放射器手段)凝固メス、11……外
科メス、15……同軸コネクタ手段、18……放射ルー
プ、21,22……操作手段、30……超高周波エネル
ギ発生手段、35……導体手段、36……方向性継ぎ
手、38……ボロメータ、39……スレショルド検知
器、40……リレー手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−486(JP,A) 特開 昭56−45648(JP,A) 特開 昭56−76962(JP,A) 特開 昭57−84046(JP,A) 特開 昭55−118743(JP,A) 実開 昭50−63994(JP,U) 特公 昭36−13997(JP,B1) 特公 昭57−53110(JP,B2) 米国特許第3903891(US,A) 米国特許第4315510(US,A)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100〜13,000MHzの周波数を有
    する超高周波エネルギ発生手段と、 組織を切断するための外科用切刃およびこの切刃に近接
    して設けられた超高周波放射を発生させるための超高周
    波放射器を有する超高周波放射器手段と、 絶縁手段を有し、前記外科用切刃の操作を行うために前
    記超高周波放射器を操作する操作手段と、 前記超高周波放射器に前記超高周波エネルギを伝達する
    絶縁されたフレキシブルな導体手段とを具備し、 前記超高周波エネルギ発生手段が、反射超高周波エネル
    ギを測定する手段と、この測定手段に前記導体手段を接
    続する方向性を有する結合手段とを含むことを特徴とす
    る組織を同時に切断し凝固させる外科機器。
  2. 【請求項2】前記超高周波エネルギ発生手段は、前記反
    射高周波エネルギが所定値を越えたときに、前記超高周
    波発生手段によるエネルギ発生を断つためのスレショル
    ド検知器を含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の外科機器。
  3. 【請求項3】前記超高周波エネルギ発生手段には電力源
    が接続され、この電力源には前記反射超高周波エネルギ
    が所定値を越えたときに、電力が供給されないことを特
    徴とする特許請求の範囲第2項記載の外科機器。
  4. 【請求項4】前記超高周波エネルギ発生手段には、前記
    超高周波エネルギ発生手段のための遠隔手動スイッチが
    接続されることを特徴とする特許請求の範囲第1項から
    第3項までのいずれかに記載の外科機器。
  5. 【請求項5】前記超高周波放射器手段および前記操作手
    段を取外し自在としたことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項から第4項までのいずれかに記載の外科機器。
  6. 【請求項6】前記超高周波放射器手段は導体金属のルー
    プを形成し、このループの直径は前記高周波エネルギの
    前記組織内での波長と同程度であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項から第5項までのいずれかに記載の
    外科機器。
  7. 【請求項7】前記超高周波放射器手段の表面は、前記外
    科用切刃部分を除いてテフロンで覆われていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項から第6項までのいずれ
    かに記載の外科機器。
  8. 【請求項8】前記超高周波エネルギ発生手段は、245
    0MHzあるいは5800MHzのエネルギを選択的に
    発生できる手段であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項から第7項までのいずれかに記載の外科機器。
  9. 【請求項9】前記超高周波放射器とこの超高周波放射器
    の操作手段との間に設けられた超高周波を絞るチョーク
    手段を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項か
    ら第8項までのいずれかに記載の外科機器。
  10. 【請求項10】前記操作手段は、強固な同軸導体と、こ
    の導体の回りを囲む絶縁ハンドル部材とを備えたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項から第9項までのいず
    れかに記載の外科機器。
  11. 【請求項11】100〜13,000MHzの周波数を
    有する超高周波エネルギを発生し、 超高周波エネルギを伝搬させるために超高周波放射器に
    超高周波電流を導入しながら同時に外科切刃で組織を切
    断し、 前記切刃から前記超高周波エネルギを発射して、切断さ
    れた前記組織を焼きながらその組織内の血液を凝固さ
    せ、 前記組織が切断され、血液が凝固した後に前記超高周波
    放射器を取出すことを特徴とする人体以外の動物組織の
    切断方法。
  12. 【請求項12】前記切刃はループの一端に沿つて形成さ
    れ、前記エネルギが前記組織を伝搬したときに、このル
    ープの直径が前記超高周波エネルギの波長と整合するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第11項記載の切断方法。
  13. 【請求項13】前記超高周波エネルギ発生手段から導体
    を通つて戻る反射超高周波エネルギを測定し、前記反射
    超高周波エネルギが所定値を越えたときに、前記超高周
    波発生手段のエネルギーの発生を断つことを特徴とする
    特許請求の範囲第11項あるいは第12項記載の切断方法。
  14. 【請求項14】前記超高周波放射器手段は、前記切刃を
    除いた全表面がテフロンで覆われていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第11項あるいは第13項記載の切断方
    法。
  15. 【請求項15】前記切刃が前記組織に触れたときに、前
    記切刃を操作できることを特徴とする特許請求の範囲第
    11項から第14までのいずれかに記載の切断方法。
  16. 【請求項16】前記超高周波放射器手段から前記導体の
    外部に沿って伝搬する外部超高周波エネルギを減衰させ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第11項から第15項ま
    でのいずれかに記載の切断方法。
  17. 【請求項17】前記超高周波エネルギは、2450MH
    zあるいは5800MHzを選択的に発生できることを
    特徴とする特許請求の範囲第11項から第16項までのいず
    れかに記載の切断方法。
  18. 【請求項18】前記周波数は、凝固の深さを変化できるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第11項から第17項までの
    いずれかに記載の切断方法。
  19. 【請求項19】前記超高周波放射器手段に伝達できる前
    記超高周波エネルギが20〜300ワットであることを
    特徴とする特許請求の範囲第11項から第18項までのいず
    れかに記載の切断方法。
  20. 【請求項20】前記切刃が前記組織を切断する時に、前
    記超高周波エネルギを発生できる遠隔配置のスイッチを
    有する超高周波発生器を励起することを特徴とする特許
    請求の範囲第11項から第19項までのいずれかに記載の切
    断方法。
  21. 【請求項21】組織を切断し凝固させる外科機器に用い
    られる超高周波放射器手段であつて、 100MHz〜13,000MHzの範囲内の超高周波
    エネルギにより励起され、 組織を切断するための切刃と、この切刃に近接して設け
    られた超高周波放射を行う超高周波放射器と、前記超高
    周波放射器を操作するための操作手段とを有し、 かつ、前記外科機器から取り外し可能であることを特徴
    とする超高周波放射器手段。
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