JPH06126769A - 軟質発泡体を含む成形物の成形方法 - Google Patents

軟質発泡体を含む成形物の成形方法

Info

Publication number
JPH06126769A
JPH06126769A JP4275917A JP27591792A JPH06126769A JP H06126769 A JPH06126769 A JP H06126769A JP 4275917 A JP4275917 A JP 4275917A JP 27591792 A JP27591792 A JP 27591792A JP H06126769 A JPH06126769 A JP H06126769A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastomer
injected
thermoplastic resin
thermoplastic
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4275917A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunetoshi Shinada
恒利 品田
Katsuo Wada
勝雄 和田
Haruo Inoue
晴夫 井上
Masaki Misumi
正毅 三隅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP4275917A priority Critical patent/JPH06126769A/ja
Publication of JPH06126769A publication Critical patent/JPH06126769A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1676Making multilayered or multicoloured articles using a soft material and a rigid material, e.g. making articles with a sealing part
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1615The materials being injected at different moulding stations
    • B29C45/1628The materials being injected at different moulding stations using a mould carrier rotatable about an axis perpendicular to the opening and closing axis of the moulding stations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2105/00Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
    • B29K2105/04Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped cellular or porous

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーよりな
る二層成形、サンドイッチ成形またはガス注入サンドイ
ッチ成形方法において、熱可塑性エラストマー層に16
0℃以上で分解する吸熱性発泡剤を使用することを特徴
とする複合発泡成形方法および複合発泡成形体。 【効果】 強度が強く、しかも柔軟性のある樹脂加工品
が得られ、表面外観が優れて触感の良好な製品が得ら
れ、各種自動車部品、家電部品等に用いることが出来
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形物の表面外観を維
持しながら柔らかな感触、所謂ソフト感を有する軟質発
泡体を含む樹脂成形物を容易に製造する、各種成形方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱可塑性樹脂と言われるポリスチ
レン樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、等は、成形性の良さから自動車部品、家
電製品、OA機器、等、多くの分野で用いられて来てい
る。これら熱可塑性樹脂は、着色性が良く、成形物外観
に優れ、又成形物に要求される耐熱性、衝撃強度、剛
性、表面硬度、等の諸物性も維持可能であることから、
機能部品のみならず外装部品にも用いられることが多
い。しかし、製品の外装部分をこれら熱可塑性樹脂で製
作した場合、直接人体に接する様な把手、全面パッド等
の部分は触感的に硬く、又傷が付き易いことから種々の
材料との組み合せ加工により外観を維持させながらソフ
ト感を与える様に製作されている。例えば、鞄類の把
手、自動車内装部品のアシストグリップ、VTRカメラ
グリップ、ベビーサークルの手摺、更には自動車内装部
品のグローブボックス全面、コンソール周囲、ニーボル
スター等は触感的に柔らかな、所謂ソフト感を付与する
様種々加工が施されている。
【0003】この様なソフト感を付与する加工方法とし
ては、熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーを組合せた
複合成形方法、塩化ビニル製やオレフィンを用いた人工
皮革或いはクロスの裏側を発泡ウレタン、発泡オレフィ
ン等のクッション層をラミネートしたシートを熱可塑性
樹脂と直接一体成形する方法、又は熱可塑性樹脂成形物
にこれらラミネートしたシートを後加工で接着する方
法、更には塩ビスラッシュ成形シートを表皮として熱可
塑性樹脂成形物との間を接着剤を用いてウレタン注入に
よる後加工で一体成形する方法等が行われている。
【0004】ここで、熱可塑性樹脂と熱可塑性エラスト
マーを組み合せた二層成形方法、多層成形方法、更に多
層成形のコア層部を中空としたこれら複合成形方法で
は、成形物本体を一般的熱可塑性樹脂で成形し、人体に
接触する部分を熱可塑性エラストマーで成形することが
多い。この為、熱可塑性エラストマー自体の硬度がその
まま触感に影響を与えることから柔らかな触感、所謂ソ
フト感付与には熱可塑性エラストマー自体を改質する
か、或いはエラストマー部を肉厚にしたり、エラストマ
ー表面にエンボス加工により凹凸を付ける様な方法しか
なかった。
【0005】熱可塑性エラストマーを用途に合わせ改質
することは、合成重合段階まで逆上って検討しなければ
ならず多大の工数と期間を要し、成形物の肉厚を増した
り表面加工を施す方法は、製品肉厚の決定している成形
物では熱可塑性エラストマー層の増加に伴い芯材の熱可
塑性樹脂層の肉厚は低下し、物性維持上好ましくなく、
表面加工の方法では、本質的な触感改良には至らない。
【0006】一方、人工皮革等の裏側にクッション層を
ラミネートしたシートを熱可塑性樹脂と一体成形した
り、或いは熱可塑性樹脂成形物に後加工でこれらシート
を接着する方法では、成形物表面外観も良く又触感性も
良い。しかし、この方法ではラミネートしたシートが高
価であるにも拘らず、加工行程でのラミネートシートの
有効使用率が50%以下と少なく、後加工で接着する場
合は直接一体成形以上に張り合わせ、端末処理等多大な
工数を要することから、特定の高級部品に用いられるの
みであった。
【0007】同様に、塩化ビニルスラッシュ成形シート
を熱可塑性成形物とウレタン注入で一体成形する方法で
は成形物外観、触感性に優れるものの、塩化ビニルスラ
ッシュ成形によるシート製作に大型設備投資を要し、更
に後加工でウレタン注入接着等を行うことから行程管理
が難しく、多大の工数を要することから特定の高級部品
に用いられるのみであった。この方法では、塩化ビニ
ル、ウレタン、ABS樹脂等多種類の材料を用いること
から、近年の材料リサイクル上問題が有り、前記加工方
法へ転換が進みつつ有る。以上の様に熱可塑性樹脂を用
いた成形物の外装に、成形物外観に優れ、柔らかな触
感、所謂ソフト感を安価で容易に付与することは、難し
い課題であった。
【0008】
【解決しようとする課題】本発明は、熱可塑性樹脂と熱
可塑性エラストマーを用いた二層成形法、サンドイッチ
成形法等の複合成形法で、成形物の外観を維持しながら
柔らかな触感、ソフト感を付与した一体成形物を容易に
得る方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、160℃以
上で分解する吸熱性発泡剤を用いて熱可塑性エラストマ
ーを発泡させることにより、エラストマー成形物表面に
スキン層を形成させコア層のみを発泡させることによ
り、成形物外観性に優れ、触感性所謂ソフト感を有する
軟質発泡体を熱可塑性樹脂成形物表面に形成させる各種
複合成形方法に関するものである。
【0010】さらに、本願発明は熱可塑性エラトマーと
熱可塑性樹脂よりなるサンドイッチ成形法において、1
60℃以上で分解反応を生ずる吸熱性発泡剤を含む熱可
塑性エラストマーを可塑化状態でスキン層側材料として
射出し、次いで可塑化状態にある熱可塑性樹脂をコア層
側材料として射出し、冷却により表面スキン層に発泡エ
ラストマーを形成させることを特徴とする軟質発泡体を
含む成形物の成形方法。
【0011】および熱可塑性エラトマーと熱可塑性樹脂
よりなるサンドイッチ成形法において、160℃以上で
分解反応を生ずる吸熱性発泡剤を含む熱可塑性エラスト
マーを可塑化状態でスキン層側材料として射出し、次い
で可塑化状態にある熱可塑性樹脂をコア層側材料として
射出し、然る後加圧ガスを注入し、冷却により表面スキ
ン層に発泡エラストマーを形成させコア層内を中空にす
ることを特徴とする軟質発泡体を含む成形物の成形方法
に関する。
【0012】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、汎用樹脂と言われるポリスチレン樹脂、AS樹脂、
ABS樹脂、等のスチレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、等のオレフィン系樹脂、及びエン
ジニアリング樹脂と言われるポリエチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂の様なポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、
ポリカーボネート樹脂、及び変性ポリフェニレンエーテ
ル樹脂、等が対象となる。又これら樹脂を組み合わせ
り、更に第三成分以降を組合せて製作したポリマーアロ
イも含まれる。これら熱可塑性樹脂には必要に応じて可
塑剤、離型剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤、等の種々
の添加剤及び物性改良の為の各種フィラー、ガラス繊
維、カーボン繊維、等更には着色剤、染料、等を練り込
んだものも含まれる。
【0013】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
としては熱可塑性エラストマーと公知のものが用いら
れ、基本的には芯材又は本体である熱可塑性樹脂と親和
性、所謂接着性を有することが必要である。例えば、ス
チレン系熱可塑性エラストマーには、ハードセグメント
をポリスチレン、ソフトセグメントをイソプレン或いは
ブタジエン、等を組み合わせて成るスチレン系エラスト
マーまたはその水素添加物、又オレフィン系熱可塑性エ
ラストマーとしては、ハードセグメントをポリプロピレ
ン、ポリエチレン、等ソフトセグメントをエチレン・プ
ロピレン系ゴム、等を組み合わせて成るオレフィン系エ
ラストマー、又ポリアミド樹脂には、ハードセグメント
をポリアミド、ソフトセグメントをポリエーテル或いは
ポリエステル、等を組み合わせて成るポリアミド系エラ
ストマーの組合せが一般的である。しかし、熱可塑性エ
ラストマーとしては、これら一般的エラストマーに限ら
ず、これら熱可塑性エラストマーを組み合わせたり、更
に第三成分以上を組み合わせて成る各種接着性熱可塑性
エラストマーも含まれる。
【0014】本発明では、160℃以上で分解する吸熱
性発泡剤を熱可塑性エラストマーに用いることを必須と
する。本発明の軟質発泡体を含む成形物を各種複合成形
方法で成形する場合、熱可塑性エラストマーの可塑化温
度はスチレン系エラストマーで180℃以上、一般には
200〜240℃、ポリオレフィン系エラストマーで1
60℃以上、一般には180〜240℃、ポリアミド系
エラストマーで180℃以上、一般には190〜250
℃で有り、これらにかぎらず各種熱可塑性エラストマー
を組み合わせたり、更に第三成分以上を組み合わせて成
る接着性熱可塑性エラストマーの可塑化温度は一般には
160℃以上である。ここで発泡剤の分解温度が使用す
る熱可塑性エラストマーの可塑化温度以下であれば、こ
れらエラストマーの可塑化以前に発泡を生じ発生したガ
スは大気中へ逃げ去り、エラストマー中で有効な発泡セ
ルを形成出来ない。従って、上記熱可塑性エラストマー
についての可塑化後の分解発泡温度として、最低160
℃以上が必要で有り、好ましくは使用する熱可塑性エラ
ストマーの可塑化開始温度より20〜30℃高温で通常
可塑化温度の上限までの範囲で分解反応を生ずるものが
望ましい。また本発明では、特に分解発泡時吸熱反応を
生ずる発泡剤の使用が必須で有る。従来用いられている
発熱性発泡剤(ADCA:Azodicarbonamide,AIB
N:Azobisisobutyronitrile 等)で熱可塑性エラスト
マーを発泡させた場合、分解発泡時の発熱で発生したガ
スの周囲が可塑化されガスが動き易くなりエラストマー
表面へガスが逃げ著しく成形物外観を低下させる。しか
し、吸熱性発泡剤で熱可塑性エラストマーを発泡させた
場合、分解発泡時の吸熱で発生したガスの周囲の可塑化
が押さえられ、発泡ガスがエラストマー内部のコア層に
閉じ込められ成形物表面まで達しない。この為、エラス
トマー成形物は外観に優れ、内部に発泡ガスによるセル
を含む為著しく柔軟性が増す。
【0015】本発明の複合成形方法の熱可塑性エラスト
マーに用いられる吸熱性発泡剤としては、例えばポリカ
ルボン酸と無機炭酸化合物、等から成る混合物で有り、
これらの表面を水分の吸着を防止する為モノグリセライ
ド、ステアリン酸、シランカップリング剤、等で処理し
たものも含まれる。ここでポリカルボン酸としては、ク
エン酸、フマル酸、酒石酸、等の飽和ジカルボン酸、不
飽和ジカルボン酸及びこれらのCa、Mg、Na等との
塩であるクエン酸水素化ナトリウム、クエン酸1ナトリ
ウム、等も含まれる。又無機炭酸化合物としては、アル
カリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸化合物、例えば炭
酸水素ナトリウムアルミニウム、重炭酸ナトリウム、等
及びこれらの混合物が含まれる。吸熱性発泡剤として
は、吸熱分解反応を示す示差熱分析(DTA)の吸熱ピ
ークが160℃以上の高温側に有ることが必要で吸熱ピ
ークの数によらず、組成的には上記例に限らず分解温度
が160℃より高温のものは全て含まれる。
【0016】本発明の吸熱性発泡剤の添加量は、熱可塑
性エラストマーに対し0.05%〜10.0%の範囲で
有り、希望する柔軟性の程度により任意に添加量を変え
て調製することが出来る。また、この様な吸熱性発泡剤
は分解温度以下で可塑化させた熱可塑性エラストマーに
練り込みペレット化して用いたり、或いは直接または高
濃度マスターバッチとして熱可塑性エラストマーに配合
して用いることができる。
【0017】本発明の軟質発泡体を含む成形物を得る二
層成形法では、まず可塑化状態にある熱可塑性樹脂を所
定の金型に射出する。ここで熱可塑性樹脂は冷却により
目的形状に成形され、次の軟質層を付与出来る様所定の
金型位置へ回転又は移動される。この様な状態で160
℃以上で分解反応を生ずる吸熱性発泡剤を含む熱可塑性
エラストマーを、可塑化状態で金型内所定位置へ射出す
る。この際、成形機シリンダー内で可塑化状態にある熱
可塑性エラストマー中の吸熱性発泡剤は、分解温度以上
に有っても内圧が高く発泡が強制的に押さえられた状態
となっている。この様な状態の熱可塑性エラストマーを
金型内へ射出することにより内圧が解放され、所定金型
へ充填されながら急激に発泡が生じる。この為、熱可塑
性エラストマーの成形段階では、表皮部分は充填初期に
急冷によって成形され、僅かな時間遅れで温度低下の少
ないエラストマーのコア層部分のみが微細な発泡セルを
形成する。従って、表面外観が優れ、触感性に優れる軟
質発泡体を最初に成形した熱可塑性樹脂成形物表面の所
定箇所に形成させることが出来る。二層成形方法は上記
の様な二層成形機を用いず、通常の射出成形機を用い熱
可塑性樹脂成形物のみを成形し、その後、新たにその成
形物を金型にセットし、吸熱性発泡剤を含む熱可塑性エ
ラストマーを射出して軟質発泡体を含む一体成形物を得
ることも可能である。
【0018】本発明の軟質発泡剤を含む一体成形物を得
るサンドイッチ成形法では、まず表面スキン層材として
160℃以上で分解反応を生ずる吸熱性発泡剤を含む熱
可塑性エラストマーを可塑化状態で所定金型に未充填に
なる様、所謂ショートショットとなる様射出する。この
際、成形機シリンダー内で可塑化状態に有る熱可塑性エ
ラストマー中の吸熱性発泡剤は、分解温度以上に有って
も内圧が高く、発泡が強制的に押さえられた状態となっ
ている。この様な状態の熱可塑性エラストマーを金型内
へ射出することにより内圧が解放され、所定金型へ充填
されながら急激に発泡が生ずる。次いで、別のシリンダ
ー内で可塑化状態にある熱可塑性樹脂を、コア層材料と
して射出し、先に射出されまだ可塑化状態にある吸熱性
発泡剤を含む熱可塑性エラストマーを芯材部から押し広
げ、金型内に所定量の充填を行う。ここで、熱可塑性樹
脂の充填量を調整することにより、金型内の表面スキン
層である熱可塑性エラストマーに内圧を与えず、発泡を
十分行わせることが出来る。この様にして、表面外観が
優れ、触感性に優れる軟質発泡体を芯材である熱可塑性
樹脂の周囲に一体で形成させることが出来る。また上記
の様なサンドイッチ成形法では、単に表皮材と芯材を使
い分ける方法のみならず、多層に分けて成形することも
可能である。
【0019】本発明の軟質発泡体を含む成形物を得るサ
ンドイッチ成形法で、芯材部分をガス注入により中空化
する方法では、前記の軟質発泡体を含む成形物を得る行
程で熱可塑性樹脂を射出後、その可塑化状態にある熱可
塑性樹脂の内部へ射出ノズルを通して、或いは直接金型
の所定位置に差し込まれているピンより加圧された不活
性ガス(例えば、窒素ガス、他)を注入する。所定量の
不活性ガスを可塑化状態の熱可塑性樹脂内流路に通すこ
とにより、内側より熱可塑性樹脂層を押し広げ、外側に
ある可塑化状態に有る熱可塑性エラストマーを金型内面
に押し付ける。この際、射出する熱可塑性樹脂量及び注
入する不活性ガス量を適度に調整することにより金型内
の熱可塑性エラストマーの型内圧を少なく調整し、エラ
ストマー内に発泡セルを十分形成させることが出来る。
この様な状態で所定時間冷却し、成形物内ガスを解放し
離型することにより、表面外観が優れ、触感性に優れる
軟質発泡体を表面層とした芯材に中空部を有する熱可塑
性樹脂との一体成形物を得ることが出来る。
【0020】
【実施例】
実施例1 本発明の二層成形法に関し、幼児用ベビーサークルの部
材の実施例を第1図〜第3図を用いて説明する。第1図
において、まず一層目成形用金型(3)を所定位置にセ
ットし、熱可塑性樹脂としてPP(三井ノーブレンBJ
5H−NF:三井東圧化学(株)製)樹脂を一層目材料
用射出シリンダー(1)内で220℃にて可塑化状態と
し、吸熱性発泡剤(アクチベックス535(20%マス
ターバッチ):J.M.Huber社(株)製)2.5
%を変性スチレン系エラストマー(エラストマーAR:
アロン化成( 株) 製)に配合し、二層材料用射出シリン
ダー(5)内で210℃にて可塑化状態とする。一層目
成形用金型(3)の温度を40〜50℃になる様調整
し、一層目材料用射出シリンダー(1)を用いて金型
(3)内へ可塑化状態のPP樹脂(a)を射出充填し、
所定圧力、冷却時間を経て熱可塑性樹脂(b)を得た
後、金型(3)を回転させ、スライドコアを移動させ、
二層目成形用金型(4)を所定位置に設置する。次い
で、吸熱性発泡剤を含み可塑化状態の熱可塑性エラスト
マー(c)を二層目材料用射出シリンダー(5)より金
型(4)内の所定空間へ射出充填し、所定冷却時間を経
た後金型を開き離型することにより、熱可塑性樹脂成形
物(b)の表面に内部発泡した熱可塑性エラストマー成
形物(d)を得る。かくして得られる二層成形物は、第
2図に示す様にPP樹脂成形物(b)の一部表面に成形
物の表面外観を維持しながら柔らかな感触、所謂ソフト
感を有する変性スチレン系エラストマーから成る軟質発
泡体(d)を付与することが出来る。この様に二層成形
物の(x)面に於ける断面形状第3図からPP樹脂成形
物(b)の表面に内部発泡セル(e)を含む変性スチレ
ン系エラストマー成形物(d)を一体で成形することに
より、従来になく著しく触感性に優れた成形物を得るこ
とが出来る。
【0021】実施例2 本発明のサンドイッチ成形法でコア層を中空にする成形
方法に関し、アシストグリップの実施例を第4図〜第6
図を用いて説明する。第4図に於いて、40〜50℃に
設定サンドイッチ成形用金型(20)に、スキン層材料
として吸熱性発泡剤(アクチベックス536(20%マ
スターバッチ):J.M.Huber社(株)製)2.
5%を配合したオレフィン系エラストマー(ミラストマ
ー5030:三井石油化学(株)製)をスキン層材料用
射出シリンダー(11)内で240℃にて可塑化し、金
型(20)内に未充填、所謂ショトショットとなる様射
出し、次いで材料切替ノズル用ピストン(15)を移動
させコア層材料用射出シリンダー(13)内で220℃
にて可塑化状態に有るPP樹脂(三井ノーブレンBJH
H:三井東圧化学 (株) 製)を先に射出したスキン層材
料のコア層部へ射出注入し、内部よりスキン層を押し広
げる。この際、金型(20)内の中心部まで挿入されて
いる不活性ガス注入ピン(18)を通して窒素ガスを処
定圧力で注入し、スキン層材料が金型(20)の内側に
均一に接するまでコア層材料内を窒素ガスで押し広げ中
空化する。その後、処定時間冷却後不活性ガス開放弁
(19)を開き窒素ガス開放した後、金型を開き成形物
を離型する。かくして得られる中空サンドイッチ成形物
は、第5図に示す様にコア層内部を中空化したPP樹脂
成形物の表面を優れた外観を維持しながら柔らかな感
触、所謂、ソフト感を有するオレフィン系エラストマー
の軟質発泡体で覆うことができる。
【0022】この中空サンドイッチ成形物の断面は第6
図に示す様に中空部(k)を有するPP樹脂成形物
(i)、更にその周囲を内部発泡で微細なセル(l)を
含むオレフィン系エラストマー(g)で覆われ、成形物
が軽量化されるとともに実装された場合、従来にない触
感性、保温性に優れた高機能を容易に付与することが出
来る。
【0023】
【発明の効果】本発明により、成形物表面外観を維持し
ながら柔らかな感触、所謂ソフト感を有する軟質発泡体
を含む樹脂一体成形物を容易に得ることが出来る。又、
軟質発泡体中の発泡セルは独立気泡の為、断熱効果も有
り著しく成形物の触感性も改良できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二層成形方法に用いる成形装置を示す。
【図2】二層成形方法により成形されたヘビーサークル
用部材の斜視図。
【図3】〔図2〕のベヒーサークル部材をX面で切断時
の断面形状を示す。
【図4】ガス注入機構を持つサンドイッチ成形法に用い
る成形装置。
【図5】中空サンドイッチ成形法により成形されたアシ
ストグリップの斜視図。
【図6】〔図5〕のアシストグリップをY面で切断した
ときの断面形状を示す。
【符号の説明】
(1) 一層目材料用射出シリンダー (2) 一層目射出用シリンダー内スクリュー (3) 一層目成形用金型(二層目射出部分はスライド
型で覆われている) (4) 二層目成形用金型(一層目金型を回転又は移動
し、二層射出部分を開けける) (5) 二層目材料用射出シリンダー (6) 二層目射出用シリンダー内スクリュー (11) スキン層材料用射出シリンダー (12) スキン層射出シリンダー内スクリュー (13) コア層材料用射出シリンダー (14) コア層射出シリンダー内スクリュー (15) スキン層材料、コア層材供給切替えノズル用
ピストン (16) 不活性ガス(窒素)圧縮供給装置 (17) 不活性ガス(窒素)供給弁 (18) 不活性ガス(窒素)注入ピン (19) 不活性ガス(窒素)開放弁 (20) サンドイッチ成形用金型 (a) 可塑化状態の熱可塑性樹脂 (b) 熱可塑性樹脂 (c) 吸熱性発泡剤を含み可塑化状態の熱可塑性エラ
ストマー (d) 内部発泡した熱可塑性エラストマー (e) 発泡微細セル (f) 吸熱性発泡剤を含み可塑化状態の熱可塑性エラ
ストマー (g) 内部発泡した熱可塑性エラストマー (h) 可塑化状態の熱可塑性樹脂 (i) 熱可塑性樹脂 (j) 不活性ガス(窒素ガス) (k) 空気置換中空部 (l) 発泡微細セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 21:00 105:04 B29L 9:00 4F 22:00 4F (72)発明者 三隅 正毅 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と熱可塑性エラトマーよ
    りなる二層成形法において、可塑化状態にある熱可塑性
    樹脂を射出し、次いで或いは冷却後、160℃以上で分
    解反応を生じる吸熱性発泡剤を含む熱可塑性エラストマ
    ーを可塑化状態で射出し、冷却により発泡エラストマー
    を成形させることを特徴とする軟質発泡体を含む成形物
    の成形方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラトマーと熱可塑性樹脂よ
    りなるサンドイッチ成形法において、160℃以上で分
    解反応を生ずる吸熱性発泡剤を含む熱可塑性エラストマ
    ーを可塑化状態でスキン層側材料として射出し、次いで
    可塑化状態にある熱可塑性樹脂をコア層側材料として射
    出し、冷却により表面スキン層に発泡エラストマーを形
    成させることを特徴とする軟質発泡体を含む成形物の成
    形方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性エラトマーと熱可塑性樹脂よ
    りなるサンドイッチ成形法において、160℃以上で分
    解反応を生ずる吸熱性発泡剤を含む熱可塑性エラストマ
    ーを可塑化状態でスキン層側材料として射出し、次いで
    可塑化状態にある熱可塑性樹脂をコア層側材料として射
    出し、然る後加圧ガスを注入し、冷却により表面スキン
    層に発泡エラストマーを形成させコア層内を中空にする
    ことを特徴とする軟質発泡体を含む成形物の成形方法。
JP4275917A 1992-10-14 1992-10-14 軟質発泡体を含む成形物の成形方法 Pending JPH06126769A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4275917A JPH06126769A (ja) 1992-10-14 1992-10-14 軟質発泡体を含む成形物の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4275917A JPH06126769A (ja) 1992-10-14 1992-10-14 軟質発泡体を含む成形物の成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06126769A true JPH06126769A (ja) 1994-05-10

Family

ID=17562228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4275917A Pending JPH06126769A (ja) 1992-10-14 1992-10-14 軟質発泡体を含む成形物の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06126769A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005053388A1 (ja) * 2003-10-22 2005-06-16 Duel Co., Inc. 擬似餌
JP2007008003A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Dainippon Ink & Chem Inc 合成樹脂製パレットの製造方法及び合成樹脂製パレットの製造装置
JP2013512795A (ja) * 2009-12-04 2013-04-18 シーカ・テクノロジー・アーゲー バッフルまたは補強材のリバースモールディング
EP2737989A4 (en) * 2011-07-26 2015-06-03 Sanoh Ind Co Ltd METHOD AND DEVICE FOR PRODUCING A TUBE ELEMENT

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005053388A1 (ja) * 2003-10-22 2005-06-16 Duel Co., Inc. 擬似餌
JP2007008003A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Dainippon Ink & Chem Inc 合成樹脂製パレットの製造方法及び合成樹脂製パレットの製造装置
JP4657833B2 (ja) * 2005-06-30 2011-03-23 Dic株式会社 合成樹脂製パレットの製造方法及び合成樹脂製パレットの製造装置
JP2013512795A (ja) * 2009-12-04 2013-04-18 シーカ・テクノロジー・アーゲー バッフルまたは補強材のリバースモールディング
EP2737989A4 (en) * 2011-07-26 2015-06-03 Sanoh Ind Co Ltd METHOD AND DEVICE FOR PRODUCING A TUBE ELEMENT

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5702810A (en) Cushioning composite molded article and a process for production thereof
JP3317882B2 (ja) 3層構造を有する成形体の製造方法
US20060279100A1 (en) Automotive bolster with soft feel and method of making the same
JPH06126769A (ja) 軟質発泡体を含む成形物の成形方法
JP4496570B2 (ja) 樹脂組成物、発泡成形体およびその製造方法、並びに積層体
JP2000177036A (ja) 熱可塑性樹脂構造体
JPH0857982A (ja) 自動車用内装材の製造方法
JPH06234133A (ja) クッション性複合成形品及び製造方法
DE4390938C3 (de) Verfahren zur Herstellung eines geformten Verbundpolster-Gegenstandes
JP4910286B2 (ja) 熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法
JPH08142103A (ja) 起毛表皮材を用いた加飾成形品の製造方法及びこれを実施するための金型装置
JPH089185B2 (ja) 軟質樹脂成形品及びその製造方法
JP5072170B2 (ja) 3層構造体の製造方法
JP2012201082A (ja) 多層樹脂成形品成形用の金型構造
JPH06218741A (ja) 発泡体の製造方法
JP2002361768A (ja) 多層成形体
JP3307721B2 (ja) 複合成形体よりなる自動車用内装部品の製造方法
JP3318460B2 (ja) 積層成形品の製造方法
JP2003041039A (ja) 発泡成形用樹脂組成物及び発泡成形体
JP5426256B2 (ja) スキン層および発泡層を有する把持部材
JP3490108B2 (ja) 発泡体の製造方法
JP2899675B2 (ja) 貼合成形用ポリプロピレン樹脂および貼合成形方法
JP3006378B2 (ja) 車両用内装成型品及びその製造方法
JP3217175B2 (ja) 被覆用シートの製造方法
JPS5838105B2 (ja) スポンジゴム成形物の製造方法