JPH06125103A - 太陽電池モジュール - Google Patents
太陽電池モジュールInfo
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- JPH06125103A JPH06125103A JP4226098A JP22609892A JPH06125103A JP H06125103 A JPH06125103 A JP H06125103A JP 4226098 A JP4226098 A JP 4226098A JP 22609892 A JP22609892 A JP 22609892A JP H06125103 A JPH06125103 A JP H06125103A
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- Japan
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- solar cell
- layer
- fluororesin
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- cell module
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Formation Of Insulating Films (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 導電性基体を使用した太陽電池モジュールの
軽量化と、引っかき傷に対する耐性、耐火性を向上さ
せ、屋外の環境下でも表面被覆材の剥がれが生じないよ
うにする。 【構成】 導電性基体上に、光電変換部材としての半導
体層、透明導電層が形成された光起電力素子100から
構成される太陽電池モジュールにおいて、少なくとも光
入射側表面が、少なくとも光入射側最表面が、フッ素樹
脂層102と無機結合を有する絶縁層101の2層で被
覆おり、該無機結合を有する絶縁層101の屈折率が該
フッ素樹脂層102の屈折率以上で、光入射側最表面が
該フッ素樹脂層102であることを特徴とする。
軽量化と、引っかき傷に対する耐性、耐火性を向上さ
せ、屋外の環境下でも表面被覆材の剥がれが生じないよ
うにする。 【構成】 導電性基体上に、光電変換部材としての半導
体層、透明導電層が形成された光起電力素子100から
構成される太陽電池モジュールにおいて、少なくとも光
入射側表面が、少なくとも光入射側最表面が、フッ素樹
脂層102と無機結合を有する絶縁層101の2層で被
覆おり、該無機結合を有する絶縁層101の屈折率が該
フッ素樹脂層102の屈折率以上で、光入射側最表面が
該フッ素樹脂層102であることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池に関する。特
に、導電性基体上に、光電変換部材としての半導体層、
透明導電層が形成された光起電力素子から成る太陽電池
モジュールの表面被覆に関する。
に、導電性基体上に、光電変換部材としての半導体層、
透明導電層が形成された光起電力素子から成る太陽電池
モジュールの表面被覆に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、CO2の増加による温室効果で地
球の温暖化が生じることが予測され、クリーンなエネル
ギーの要求がますます高まっている。また、CO2を排
出しない原子力発電も、依然として放射性廃棄物の処理
方法が確立しておらず、より安全性の高いクリーンなエ
ネルギーが望まれている。
球の温暖化が生じることが予測され、クリーンなエネル
ギーの要求がますます高まっている。また、CO2を排
出しない原子力発電も、依然として放射性廃棄物の処理
方法が確立しておらず、より安全性の高いクリーンなエ
ネルギーが望まれている。
【0003】将来期待されているクリーンなエネルギー
の中でも、特に太陽電池はそのクリーンさと安全性と取
扱い易さから期待が大きい。
の中でも、特に太陽電池はそのクリーンさと安全性と取
扱い易さから期待が大きい。
【0004】各種太陽電池の中で、非晶質シリコンや銅
インジウムセレナイドなどは大面積に製造でき、製造コ
ストも安価であることから、熱心に研究されている。
インジウムセレナイドなどは大面積に製造でき、製造コ
ストも安価であることから、熱心に研究されている。
【0005】更に、太陽電池の中でも、軽量で、耐候
性、耐衝撃性、可とう性に優れていることから、基体材
料にステンレスなどの金属基板を用いる場合がある。
性、耐衝撃性、可とう性に優れていることから、基体材
料にステンレスなどの金属基板を用いる場合がある。
【0006】基体材料にステンレスなどの金属基板を用
いる場合には、ガラス基板を用いた場合と違って、少な
くとも光入射側表面を被覆する必要がある。従来は、E
VA(エチレン酢酸ビニル共重合ポリマー)などの充填
材を兼ねた接着層を介して、耐候性の良いフッ素樹脂フ
ィルムで被覆していた。図3は、太陽電池をEVAとフ
ッ素樹脂フィルムでラミネートした、従来の太陽電池モ
ジュールの概略断面構成図である。図3において300
は太陽電池,301はEVA層,302はフッ素樹脂層
である。
いる場合には、ガラス基板を用いた場合と違って、少な
くとも光入射側表面を被覆する必要がある。従来は、E
VA(エチレン酢酸ビニル共重合ポリマー)などの充填
材を兼ねた接着層を介して、耐候性の良いフッ素樹脂フ
ィルムで被覆していた。図3は、太陽電池をEVAとフ
ッ素樹脂フィルムでラミネートした、従来の太陽電池モ
ジュールの概略断面構成図である。図3において300
は太陽電池,301はEVA層,302はフッ素樹脂層
である。
【0007】しかし、上記EVAとフッ素樹脂フィルム
の硬度は低いので、引っかき傷が生じ易く、太陽電池本
体に損傷を受け易くなるので、損傷を防止するために、
EVAとフッ素樹脂フィルムの厚みを厚くしていた。充
填材を兼ねた接着層としてのEVAが厚い場合には、重
量が重くなっていた。また、EVAは可燃性であるた
め、引火し易く、建築材料に適さなかった。
の硬度は低いので、引っかき傷が生じ易く、太陽電池本
体に損傷を受け易くなるので、損傷を防止するために、
EVAとフッ素樹脂フィルムの厚みを厚くしていた。充
填材を兼ねた接着層としてのEVAが厚い場合には、重
量が重くなっていた。また、EVAは可燃性であるた
め、引火し易く、建築材料に適さなかった。
【0008】また、上記樹脂フィルムラミネート型太陽
電池モジュールの屋外試験では、樹脂フィルムと、樹脂
フィルムを太陽電池に接着する接着剤との間に、細かい
空隙ができ、部分的に樹脂フィルムが剥がれる問題が生
じている。又、窓層側がP層で、集電用グリッド電極に
銀が使用されるが、集電用バスパーが銀ペーストの接着
剤で接着されている太陽電池モジュールの中には、短絡
して出力が低下するものも発生している。本発明者ら
は、樹脂ラミネート太陽電池モジュールの温度サイクル
と温湿度サイクル試験と順バイアス印加試験と屋外暴露
試験の結果から、前記ラミネートフィルムの剥がれの主
たる原因は樹脂フィルムから通過する水蒸気であり、短
絡の主たる原因は銀のエレクトロマイグレーションであ
ることを見いだした。
電池モジュールの屋外試験では、樹脂フィルムと、樹脂
フィルムを太陽電池に接着する接着剤との間に、細かい
空隙ができ、部分的に樹脂フィルムが剥がれる問題が生
じている。又、窓層側がP層で、集電用グリッド電極に
銀が使用されるが、集電用バスパーが銀ペーストの接着
剤で接着されている太陽電池モジュールの中には、短絡
して出力が低下するものも発生している。本発明者ら
は、樹脂ラミネート太陽電池モジュールの温度サイクル
と温湿度サイクル試験と順バイアス印加試験と屋外暴露
試験の結果から、前記ラミネートフィルムの剥がれの主
たる原因は樹脂フィルムから通過する水蒸気であり、短
絡の主たる原因は銀のエレクトロマイグレーションであ
ることを見いだした。
【0009】特開昭59−73942号公報と特開昭6
0−170980号公報では、接着剤層と接する面を高
周波スパッタエッチング処理したフッ素樹脂フィルムや
3フッ化塩化エチレン樹脂フィルムと接着剤で、太陽電
池を被覆する手法が提案されている。しかし、低透湿率
の3フッ化塩化エチレン樹脂フィルムといえども有機高
分子材料なので、高温高湿化では長時間の後には全く水
蒸気を透過しないわけではなく、水蒸気は浸入し、銀が
存在する場合にはエレクトロマイグレーションが発生し
て太陽電池の性能低下を引き起こす場合もあった。
0−170980号公報では、接着剤層と接する面を高
周波スパッタエッチング処理したフッ素樹脂フィルムや
3フッ化塩化エチレン樹脂フィルムと接着剤で、太陽電
池を被覆する手法が提案されている。しかし、低透湿率
の3フッ化塩化エチレン樹脂フィルムといえども有機高
分子材料なので、高温高湿化では長時間の後には全く水
蒸気を透過しないわけではなく、水蒸気は浸入し、銀が
存在する場合にはエレクトロマイグレーションが発生し
て太陽電池の性能低下を引き起こす場合もあった。
【0010】また、フツ素樹脂フィルムに紫外線吸収剤
を含有しないものを使用した場合には、紫外線吸収剤と
酸化防止剤を含有したEVAを使用したとしても長期間
はもたず、紫外線劣化によりEVAが黄変し、太陽電池
モジュールの光電変換機能が低下するものもあった。
を含有しないものを使用した場合には、紫外線吸収剤と
酸化防止剤を含有したEVAを使用したとしても長期間
はもたず、紫外線劣化によりEVAが黄変し、太陽電池
モジュールの光電変換機能が低下するものもあった。
【0011】また、さらに軽量化を図るために、フッ素
樹脂フィルムと接着層の代わりに、耐候性のあるフッ素
樹脂塗料で直接太陽電池モジュールの光入射側表面を被
覆する手法も試みられているが、フッ素樹脂の硬度が低
いために傷がつきやすく、屋外での使用に耐えられるも
のではないため、引っかき傷にも強い被覆構造が望まれ
ていた。
樹脂フィルムと接着層の代わりに、耐候性のあるフッ素
樹脂塗料で直接太陽電池モジュールの光入射側表面を被
覆する手法も試みられているが、フッ素樹脂の硬度が低
いために傷がつきやすく、屋外での使用に耐えられるも
のではないため、引っかき傷にも強い被覆構造が望まれ
ていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
の欠点を解決し、水蒸気の透過を抑え、引っかきによる
損傷を受けにくい、不燃材料から構成される被覆材で被
覆された太陽電池モジュールを提供することを目的とす
る。
の欠点を解決し、水蒸気の透過を抑え、引っかきによる
損傷を受けにくい、不燃材料から構成される被覆材で被
覆された太陽電池モジュールを提供することを目的とす
る。
【0013】また本発明は、屋外の使用に耐えられる軽
量な性能の安定した太陽電池モジュールを提供すること
を目的とする。
量な性能の安定した太陽電池モジュールを提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記従来の欠点を解決す
べく、請求項1の発明は、導電性基体上に、光電変換部
材としての半導体層、透明導電層が形成された光起電力
素子から構成される太陽電池モジュールにおいて、少な
くとも光入射側表面が、フッ素樹脂層と無機結合を有す
る絶縁層の二層で被覆されており、前記無機結合を有す
る絶縁層の屈折率が該フッ素樹脂層の屈折率以上で、光
入射側最表面が該フッ素樹脂層であることを特徴とす
る。
べく、請求項1の発明は、導電性基体上に、光電変換部
材としての半導体層、透明導電層が形成された光起電力
素子から構成される太陽電池モジュールにおいて、少な
くとも光入射側表面が、フッ素樹脂層と無機結合を有す
る絶縁層の二層で被覆されており、前記無機結合を有す
る絶縁層の屈折率が該フッ素樹脂層の屈折率以上で、光
入射側最表面が該フッ素樹脂層であることを特徴とす
る。
【0015】また、請求項4の発明は、導電性基体上
に、光電変換部材としての半導体層、透明導電層が形成
された光起電力素子から成る太陽電池モジュールにおい
て、少なくとも光入射側表面が、珪素と酸素の結合を有
する樹脂脂とフッ素樹脂の二層で被覆されており、該珪
素と酸素の結合を有する樹脂化合物の屈折率が該フッ素
樹脂層の屈折率以上で、光入射側最表面が該フッ素樹脂
層であることを特徴とする。
に、光電変換部材としての半導体層、透明導電層が形成
された光起電力素子から成る太陽電池モジュールにおい
て、少なくとも光入射側表面が、珪素と酸素の結合を有
する樹脂脂とフッ素樹脂の二層で被覆されており、該珪
素と酸素の結合を有する樹脂化合物の屈折率が該フッ素
樹脂層の屈折率以上で、光入射側最表面が該フッ素樹脂
層であることを特徴とする。
【0016】
【作用】作用を詳細な構成とともに説明する。
【0017】(請求項1の発明について)本発明の太陽
電池モジュールの光入射側とは反対の裏面側は、光入射
側と同様に前記無機結合を有する絶縁層とフッ素樹脂層
で、あるいは無機結合を有する絶縁層のみ、あるいはフ
ッ素樹脂層のみで被覆するか、あるいは他の絶縁された
基材を接着してもよい。
電池モジュールの光入射側とは反対の裏面側は、光入射
側と同様に前記無機結合を有する絶縁層とフッ素樹脂層
で、あるいは無機結合を有する絶縁層のみ、あるいはフ
ッ素樹脂層のみで被覆するか、あるいは他の絶縁された
基材を接着してもよい。
【0018】図1に、本発明の太陽電池モジュールの概
略構図を示す。図1に於いて、100は太陽電池、10
1は無機結合を有する絶縁層、102はフッ素樹脂層、
103は絶縁体層である。光は、フッ素樹脂層側から入
射し、フッ素樹脂層102と絶縁性の無機化合物層10
1を透過して、太陽電池100に到達して起電力が生じ
ることになる。
略構図を示す。図1に於いて、100は太陽電池、10
1は無機結合を有する絶縁層、102はフッ素樹脂層、
103は絶縁体層である。光は、フッ素樹脂層側から入
射し、フッ素樹脂層102と絶縁性の無機化合物層10
1を透過して、太陽電池100に到達して起電力が生じ
ることになる。
【0019】フッ素樹脂層102は屋外使用での汚れの
付着を防止し、汚れによる光透過率の低下を抑えること
ができる。高硬度の絶縁性の無機化合物層101で太陽
電池100を被覆することにより、引っかきなどで損傷
を受け光電変換機能が低下するのを防ぐことができる。
さらに、絶縁性の無機化合物層101の屈折率をフッ素
樹脂層102の屈折率より大きくすることにより、入射
光の光閉じ込め効果が期待できる。また、本発明の太陽
電池モジュールを建築物の不燃外装材として兼用するこ
とも考慮して、フッ素樹脂層の膜厚は300ミクロン以
下であることが望ましい。
付着を防止し、汚れによる光透過率の低下を抑えること
ができる。高硬度の絶縁性の無機化合物層101で太陽
電池100を被覆することにより、引っかきなどで損傷
を受け光電変換機能が低下するのを防ぐことができる。
さらに、絶縁性の無機化合物層101の屈折率をフッ素
樹脂層102の屈折率より大きくすることにより、入射
光の光閉じ込め効果が期待できる。また、本発明の太陽
電池モジュールを建築物の不燃外装材として兼用するこ
とも考慮して、フッ素樹脂層の膜厚は300ミクロン以
下であることが望ましい。
【0020】フッ素樹脂102には、耐候性があり、汚
れなどが付着しにくいことが要求されるため、フッ素含
有量が10から80重量%あることが望ましい。20%
から70%であることがより望ましい。
れなどが付着しにくいことが要求されるため、フッ素含
有量が10から80重量%あることが望ましい。20%
から70%であることがより望ましい。
【0021】さらに、太陽電池に到達する光量の減少を
低く抑えるために、フッ素樹脂102は400ナノメー
トル以上の波長の可視光領域の光透過率が80%以上で
あることが望ましく、大気からの光の入射を容易にする
ために、屈折率が1.2から1.6であることが好まし
い。フッ素樹脂102には,紫外線による劣化を抑える
ために紫外線吸収剤を、密着性を良くするためにシラン
カップリングウ剤やチタネートカップリング剤を含有さ
せてもよい。フッ素樹脂層102の形成方法は液状フッ
素樹脂を塗布する方法が一般には好ましいが、フッ素樹
脂をフィルムに成形した後、接着剤を介して接着する方
法もある。塗布方法としては、スクリーン印刷、ディッ
ピング、コーター、スプレイなどの方法がある。
低く抑えるために、フッ素樹脂102は400ナノメー
トル以上の波長の可視光領域の光透過率が80%以上で
あることが望ましく、大気からの光の入射を容易にする
ために、屈折率が1.2から1.6であることが好まし
い。フッ素樹脂102には,紫外線による劣化を抑える
ために紫外線吸収剤を、密着性を良くするためにシラン
カップリングウ剤やチタネートカップリング剤を含有さ
せてもよい。フッ素樹脂層102の形成方法は液状フッ
素樹脂を塗布する方法が一般には好ましいが、フッ素樹
脂をフィルムに成形した後、接着剤を介して接着する方
法もある。塗布方法としては、スクリーン印刷、ディッ
ピング、コーター、スプレイなどの方法がある。
【0022】入射光を有効に利用するために、本発明に
使用する無機結合を有する絶縁層101は、400ナノ
メートル以上の波長の可視光領域の光透過率が80%以
上で、フッ素樹脂102側からの光の入射を容易にする
ために、屈折率が1.3〜2.0の範囲にあることが好
ましい。引っかき傷から太陽電池素子を保護するために
は、無機結合を有する絶縁層101の硬度は少なくとも
鉛筆硬度でH以上あることが好ましい。より好ましくは
鉛筆硬度2H以上である。
使用する無機結合を有する絶縁層101は、400ナノ
メートル以上の波長の可視光領域の光透過率が80%以
上で、フッ素樹脂102側からの光の入射を容易にする
ために、屈折率が1.3〜2.0の範囲にあることが好
ましい。引っかき傷から太陽電池素子を保護するために
は、無機結合を有する絶縁層101の硬度は少なくとも
鉛筆硬度でH以上あることが好ましい。より好ましくは
鉛筆硬度2H以上である。
【0023】無機結合を有する絶縁層101の具体的な
材料としては、シリコン酸化物,AlO3、ZnO2,
酸化チタン,ZrO2などの無機酸化物、MgF2,L
iFなどの無機フッ素化物、リンと窒素の二重結合がつ
ながったポリホスファゼンシリコンと酸素の結合を有す
る樹脂、チタンと酸素の結合を有する樹脂等の高分子化
合物が使用できる。
材料としては、シリコン酸化物,AlO3、ZnO2,
酸化チタン,ZrO2などの無機酸化物、MgF2,L
iFなどの無機フッ素化物、リンと窒素の二重結合がつ
ながったポリホスファゼンシリコンと酸素の結合を有す
る樹脂、チタンと酸素の結合を有する樹脂等の高分子化
合物が使用できる。
【0024】上記無機酸化物層の形成方法としては、ス
パッタリング,CVD(Chemical Vapor
Deposition),クラスターイオンビーム蒸
着,電子ビーム蒸着などの蒸着方法、液状物をスクリー
ン印刷,ディッピング,コーター,スプレイなどで塗布
した後に、熱処理してガラス状層を得る塗布法がある。
パッタリング,CVD(Chemical Vapor
Deposition),クラスターイオンビーム蒸
着,電子ビーム蒸着などの蒸着方法、液状物をスクリー
ン印刷,ディッピング,コーター,スプレイなどで塗布
した後に、熱処理してガラス状層を得る塗布法がある。
【0025】塗布法で用いる液状物としては、水ガラ
ス,シラノール化合物,金属アルコキシド,金属アセチ
ルナートなどの溶液、あるいは超微粉末をバインダーと
共に溶液中に分散させた溶液を使用する。また、上記溶
液に有機高分子溶液を混合して複合化すれば、曲げに対
する耐クラック強度を高め、厚膜化を可能にすることが
できるので対スクラッチ強度も向上させることができ
る。
ス,シラノール化合物,金属アルコキシド,金属アセチ
ルナートなどの溶液、あるいは超微粉末をバインダーと
共に溶液中に分散させた溶液を使用する。また、上記溶
液に有機高分子溶液を混合して複合化すれば、曲げに対
する耐クラック強度を高め、厚膜化を可能にすることが
できるので対スクラッチ強度も向上させることができ
る。
【0026】前記無化フッ素化物層の形成方法として
は、スパッタリング,CVD,クラスターイオンビーム
蒸着,電子ビーム蒸着などの蒸着法の他に、超微粉末を
バインダーと共に溶媒中に分散させた溶液の塗布法があ
る。前記無機結合を有する絶縁層としての高分子化合物
の形成方法としては、スパッタリング,プラズマCVD
などの蒸着法と、溶液を使用した塗布法がある。上記高
分子化合物のうち、シリコンと酸素結合を有したものと
しては、アクリルシリコン樹脂、シリコンアクリル樹
脂、シリコーン樹脂が具体例であり、チタンと酸素の結
合した高分子の具体例はチラノール樹脂である。ポリホ
スフィンは硬度が高く、難燃性であるシリコーンと酸素
との結合を有する樹脂とチタンと酸素の結合を有する樹
脂は、シリコーンと酸素、チタンと酸素の結合が強いた
め、屋外での耐候性もフッ素樹脂に次いで良好である。
は、スパッタリング,CVD,クラスターイオンビーム
蒸着,電子ビーム蒸着などの蒸着法の他に、超微粉末を
バインダーと共に溶媒中に分散させた溶液の塗布法があ
る。前記無機結合を有する絶縁層としての高分子化合物
の形成方法としては、スパッタリング,プラズマCVD
などの蒸着法と、溶液を使用した塗布法がある。上記高
分子化合物のうち、シリコンと酸素結合を有したものと
しては、アクリルシリコン樹脂、シリコンアクリル樹
脂、シリコーン樹脂が具体例であり、チタンと酸素の結
合した高分子の具体例はチラノール樹脂である。ポリホ
スフィンは硬度が高く、難燃性であるシリコーンと酸素
との結合を有する樹脂とチタンと酸素の結合を有する樹
脂は、シリコーンと酸素、チタンと酸素の結合が強いた
め、屋外での耐候性もフッ素樹脂に次いで良好である。
【0027】無機結合を有する絶縁層として、上記高分
子化合物を用いた場合には、無機酸化物や無機フッ素化
物に比較して硬度は低いが、溶液の粘度を調整すること
が容易なため、太陽電池表面に凹凸があっても均一に被
膜することができる。また、この被膜層下部に金属粉と
樹脂バインダーからなる導電性ペーストで集電電極があ
った場合にも、濡れ性良く均一に被膜することが可能で
ある。
子化合物を用いた場合には、無機酸化物や無機フッ素化
物に比較して硬度は低いが、溶液の粘度を調整すること
が容易なため、太陽電池表面に凹凸があっても均一に被
膜することができる。また、この被膜層下部に金属粉と
樹脂バインダーからなる導電性ペーストで集電電極があ
った場合にも、濡れ性良く均一に被膜することが可能で
ある。
【0028】本発明の太陽電池モジュールの表面被膜層
の無機結合を有する絶縁層101の膜厚は、太陽電池素
子を引っかき傷から保護できる膜厚が適正で、その範囲
は5000オングストロームから300ミクロンが好ま
しく、より好ましくは1ミクロンから100ミクロンで
ある。
の無機結合を有する絶縁層101の膜厚は、太陽電池素
子を引っかき傷から保護できる膜厚が適正で、その範囲
は5000オングストロームから300ミクロンが好ま
しく、より好ましくは1ミクロンから100ミクロンで
ある。
【0029】本発明の太陽電池100は、少なくとも導
電性基体上に、光電変換部材としての半導体層、透明導
電層が形成されており、図2に示した概略構成である。
図2に於いて、200は導電性基体、201は半導体
層、202は透明導電層、203は裏面反射層、204
は集電電極である。
電性基体上に、光電変換部材としての半導体層、透明導
電層が形成されており、図2に示した概略構成である。
図2に於いて、200は導電性基体、201は半導体
層、202は透明導電層、203は裏面反射層、204
は集電電極である。
【0030】本発明の太陽電池の導電性基体200に
は、ステンレス、アルミニウム、銅、チタン、カーボン
シート、亜鉛メッキ鋼板、導電層が形成してある樹脂フ
ィルムやセラミックスなどがある。上記導電性基体20
0上には裏面反射層203として金属層あるいは金属酸
化物、あるいは金属層と金属酸化物層を、形成してもよ
い。金属層の材質としては、Ti、Cr、Mo、W、A
l、Ag、Niなどが用いられ、金属酸化物層としてZ
nO、TiO2、SnO2などがもちいられる。上記金属
層および金属酸化物層の形成方法としては抵抗加熱蒸
着、電子ビーム蒸着、スパッタリング法などがある。
は、ステンレス、アルミニウム、銅、チタン、カーボン
シート、亜鉛メッキ鋼板、導電層が形成してある樹脂フ
ィルムやセラミックスなどがある。上記導電性基体20
0上には裏面反射層203として金属層あるいは金属酸
化物、あるいは金属層と金属酸化物層を、形成してもよ
い。金属層の材質としては、Ti、Cr、Mo、W、A
l、Ag、Niなどが用いられ、金属酸化物層としてZ
nO、TiO2、SnO2などがもちいられる。上記金属
層および金属酸化物層の形成方法としては抵抗加熱蒸
着、電子ビーム蒸着、スパッタリング法などがある。
【0031】本発明で用いられる太陽電池の光電変換部
材としての半導体層201には、pin接合非晶質シリ
コン,pn接合多結晶シリコン、CuInSe2/Cd
Sなどの化合物半導体が挙げられる。上記半導体層は、
非晶質シリコンの場合はシランガスなどのプラズマCV
Dにより、多結晶シリコンの場合は溶融シリコンのシー
ト化あるいは非晶質シリコンの熱処理により、CuIn
Se2/CdSの場合は電子ビーム蒸着やスパッタリン
グ、電析(電解液の電気分解による析出)などの方法
で、形成される。
材としての半導体層201には、pin接合非晶質シリ
コン,pn接合多結晶シリコン、CuInSe2/Cd
Sなどの化合物半導体が挙げられる。上記半導体層は、
非晶質シリコンの場合はシランガスなどのプラズマCV
Dにより、多結晶シリコンの場合は溶融シリコンのシー
ト化あるいは非晶質シリコンの熱処理により、CuIn
Se2/CdSの場合は電子ビーム蒸着やスパッタリン
グ、電析(電解液の電気分解による析出)などの方法
で、形成される。
【0032】本発明で用いられる太陽電池の透明導電層
202に用いる材料としては、In 2O3、SnO2、I
n2O3−SnO2(ITO)、ZnO、TiO2、Cd2
SnO 4、高濃度不純物ドープした結晶性半導体層など
があり、形成方法としては抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸
着、スパッタリング法、スプレー法、CVD法、不純物
拡散などがある。
202に用いる材料としては、In 2O3、SnO2、I
n2O3−SnO2(ITO)、ZnO、TiO2、Cd2
SnO 4、高濃度不純物ドープした結晶性半導体層など
があり、形成方法としては抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸
着、スパッタリング法、スプレー法、CVD法、不純物
拡散などがある。
【0033】透明導電層の上には光起電力によって発生
した電流を効率よく集電するために、格子(グリッド)
状の集電電極204を設けてもよい。この集電用グリッ
ド電極204の材料としては、Ti、Cr、Mo、W、
Al、Ag、Ni、Cu、Sn及び銀ペーストなどの導
電性ペーストが用いられる。グリッド電極204の形成
方法には、マスクパターンを用いたスパッタリング、抵
抗加熱、CVDの蒸着方法、あるいは全面に金属層を蒸
着した後にエッチングしてパターニングする方法、光C
VDにより直接グリッド電極パターンを形成する方法、
グリッド電極パターンのネガパターンのマスクを形成し
た後にメッキにより形成する方法、導電性ペーストを印
刷して形成する方法などがある。導電性ペーストは、通
常微粉末状の銀、金、銅、ニッケル、カーボンなどをバ
インダーポリマーと分散させたものが使用される。上記
バインダーポリマーとしては、ポリエステル、エポキ
シ、アクリル、アルキド、ポリビニルアセテート、ゴ
ム、ウレタン、フェノールなどの樹脂がある。
した電流を効率よく集電するために、格子(グリッド)
状の集電電極204を設けてもよい。この集電用グリッ
ド電極204の材料としては、Ti、Cr、Mo、W、
Al、Ag、Ni、Cu、Sn及び銀ペーストなどの導
電性ペーストが用いられる。グリッド電極204の形成
方法には、マスクパターンを用いたスパッタリング、抵
抗加熱、CVDの蒸着方法、あるいは全面に金属層を蒸
着した後にエッチングしてパターニングする方法、光C
VDにより直接グリッド電極パターンを形成する方法、
グリッド電極パターンのネガパターンのマスクを形成し
た後にメッキにより形成する方法、導電性ペーストを印
刷して形成する方法などがある。導電性ペーストは、通
常微粉末状の銀、金、銅、ニッケル、カーボンなどをバ
インダーポリマーと分散させたものが使用される。上記
バインダーポリマーとしては、ポリエステル、エポキ
シ、アクリル、アルキド、ポリビニルアセテート、ゴ
ム、ウレタン、フェノールなどの樹脂がある。
【0034】上記手法で作製した太陽電池は所望の電圧
あるいは電流に応じて直列接続あるいは並列接続され
る。また、絶縁化した基体上に太陽電池素子を集積化し
て所望の電圧あるいは電流を得ることも可能である。
あるいは電流に応じて直列接続あるいは並列接続され
る。また、絶縁化した基体上に太陽電池素子を集積化し
て所望の電圧あるいは電流を得ることも可能である。
【0035】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0036】(実施例1)まず、アモルファスシリコン
(a−Si)太陽電池の作製する。作製手順を図2を用
いて説明する。
(a−Si)太陽電池の作製する。作製手順を図2を用
いて説明する。
【0037】洗浄したステンレス基板200上にスパッ
タ法によって裏面電極203としてAl膜厚5000
Å、ZnO膜厚5000Åを順次形成する。ついで、プ
ラズマCVD法によりSiH4とPH3とH2からn型a
−Si層を、SiH4とH2からi型a−Si層を、Si
H4とBF3とH2からp型微結晶μc−Si層を形成
し、n層膜厚150Å/i層膜厚4000Å/p層膜厚
100Å/n層膜厚100Å/i層膜厚800Å/p層
膜厚100Åの積層構成の光電変換層201を形成し
た。次に透明導電層202としてIn2O3膜厚700Å
を、O2雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着することに
よって形成した。さらに、集電用のグリッド電極204
を銀ペーストのスクリーン印刷で形成して、太陽電池を
形成した。上記方法にて得られた太陽電池の透明導電層
及び集電電極上にシラノール化合物溶液(奥野製薬社製
トップガードSI、硬化後の鉛筆硬度:7H,屈折率:
1.6)を、出力端子の取り出し部をマスクし、スプレ
ー法で塗布し、200℃で20分間乾燥して、無機コー
ティング膜(図1の101)5ミクロンを形成した。つ
いで、ロールコーターでSi−O系高分子を含むフッ素
樹脂塗料(昭和テクノコート社製フッ素ハードコート、
硬化後の鉛筆硬度:5H,屈折率:1.52)を塗布し
た後、160℃で20分間加熱硬化して、フッ素樹脂層
(図1の102)20ミクロンを形成し、表面被覆した
太陽電池モジュールを得た。
タ法によって裏面電極203としてAl膜厚5000
Å、ZnO膜厚5000Åを順次形成する。ついで、プ
ラズマCVD法によりSiH4とPH3とH2からn型a
−Si層を、SiH4とH2からi型a−Si層を、Si
H4とBF3とH2からp型微結晶μc−Si層を形成
し、n層膜厚150Å/i層膜厚4000Å/p層膜厚
100Å/n層膜厚100Å/i層膜厚800Å/p層
膜厚100Åの積層構成の光電変換層201を形成し
た。次に透明導電層202としてIn2O3膜厚700Å
を、O2雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着することに
よって形成した。さらに、集電用のグリッド電極204
を銀ペーストのスクリーン印刷で形成して、太陽電池を
形成した。上記方法にて得られた太陽電池の透明導電層
及び集電電極上にシラノール化合物溶液(奥野製薬社製
トップガードSI、硬化後の鉛筆硬度:7H,屈折率:
1.6)を、出力端子の取り出し部をマスクし、スプレ
ー法で塗布し、200℃で20分間乾燥して、無機コー
ティング膜(図1の101)5ミクロンを形成した。つ
いで、ロールコーターでSi−O系高分子を含むフッ素
樹脂塗料(昭和テクノコート社製フッ素ハードコート、
硬化後の鉛筆硬度:5H,屈折率:1.52)を塗布し
た後、160℃で20分間加熱硬化して、フッ素樹脂層
(図1の102)20ミクロンを形成し、表面被覆した
太陽電池モジュールを得た。
【0038】上記方法にて作製した太陽電池モジュール
を以下の方法で評価した。
を以下の方法で評価した。
【0039】(1)引っかき試験 弓ノコのカーボンスチール片の角部に907gの荷重を
かけて152.4±30.5mm/sの速度で引っかき
試験を行い、試験前後の太陽電池性能を評価した。
かけて152.4±30.5mm/sの速度で引っかき
試験を行い、試験前後の太陽電池性能を評価した。
【0040】(2)降ひょう試験 直径25.4mmの氷球を終速度で衝突させ、試験前後
の太陽電池性能を評価した。
の太陽電池性能を評価した。
【0041】 (3)バイアス印加下での温湿度サイクル試験 集電電極側をプラスにして太陽電池の開放端電圧に相当
するバイアス電圧を太陽電池モジュールの出力端子に印
加して、低温側は−40℃、高温側は85℃、相対湿度
85%の条件で温湿度サイクル試験を10サイクル行
い、試験前後の太陽電池に流れる電流を評価した。水蒸
気が透過するとバイアス電圧によりエレクトロマイグレ
ションが起こり、電流値が増加することになる。
するバイアス電圧を太陽電池モジュールの出力端子に印
加して、低温側は−40℃、高温側は85℃、相対湿度
85%の条件で温湿度サイクル試験を10サイクル行
い、試験前後の太陽電池に流れる電流を評価した。水蒸
気が透過するとバイアス電圧によりエレクトロマイグレ
ションが起こり、電流値が増加することになる。
【0042】(4)折り曲げ試験 直径20mmの円柱に巻き付けて、180度折り曲げた
後、被覆材のはがれの有無を外観から評価した。
後、被覆材のはがれの有無を外観から評価した。
【0043】(5)表面反射率 ユニオン技研社製反射光分析器MCPD−200用い
て、400から800ナノメートルの領域で反射率を測
定し、波長550ナノメートルの反射率を評価した。
て、400から800ナノメートルの領域で反射率を測
定し、波長550ナノメートルの反射率を評価した。
【0044】上記各種試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験においては太陽電池の
出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温湿
度サイクル試験においては電流値の増加は5%以下であ
った。折り曲げ試験においては剥がれやクラックは認め
られなかった。波長550ナノメートルの反射率は3%
以下であった。
た。引っかき試験と降ひょう試験においては太陽電池の
出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温湿
度サイクル試験においては電流値の増加は5%以下であ
った。折り曲げ試験においては剥がれやクラックは認め
られなかった。波長550ナノメートルの反射率は3%
以下であった。
【0045】(実施例2)本実施例では、図2の半導体
層201が銅インジウムセレナイドである太陽電池を用
いた。
層201が銅インジウムセレナイドである太陽電池を用
いた。
【0046】銅インジウムセレナイド太陽電池の作製
は、以下のようにした。
は、以下のようにした。
【0047】導電性基体200にステンレス基板を用
い、スパッタリング法で導電層203としてMo500
0Åを蒸着して形成した。次にCu層2000Å、In
層4000Åを順次形成し、H2Se蒸気中で処理し、
400℃アルゴンガス雰囲気中で熱処理を施した後、Z
nCd層6000Åをスパッタリング法で蒸着し、半導
体層201を形成し、ついでZnO700Åをスパッタ
リング法で蒸着して透明導電層303を形成し、銀ペー
ストのスクリーン印刷により集電電極304を形成して
太陽電池を得た。
い、スパッタリング法で導電層203としてMo500
0Åを蒸着して形成した。次にCu層2000Å、In
層4000Åを順次形成し、H2Se蒸気中で処理し、
400℃アルゴンガス雰囲気中で熱処理を施した後、Z
nCd層6000Åをスパッタリング法で蒸着し、半導
体層201を形成し、ついでZnO700Åをスパッタ
リング法で蒸着して透明導電層303を形成し、銀ペー
ストのスクリーン印刷により集電電極304を形成して
太陽電池を得た。
【0048】次に、上記方法にて得られた太陽電池の透
明導電層及び集電電極上にシリコンのアルコキシドとア
ルミニウムのアルコキシドのアルコール溶液からゾル−
ゲル法で調整した塗布溶剤(日板研究所製セラミカ92
−2、硬化後の鉛筆硬度:9H,屈折率:1.6)を、
出力端子の取り出し部をマスクし、ロールコーターで塗
布し、150℃で20分間乾燥して、無機コーティング
膜(図1の101)10ミクロンを形成した。ついで、
スプレー法でフッ素樹脂塗料(日本合成ゴム製フローレ
ンC3−25、硬化後の鉛筆硬度:2H,屈折率:1.
4)を塗布した後、150℃でl5分間加熱硬化して、
フッ素樹脂層(図の102)20ミクロンを形成し、表
面被覆した太陽電池モジュールを得た。
明導電層及び集電電極上にシリコンのアルコキシドとア
ルミニウムのアルコキシドのアルコール溶液からゾル−
ゲル法で調整した塗布溶剤(日板研究所製セラミカ92
−2、硬化後の鉛筆硬度:9H,屈折率:1.6)を、
出力端子の取り出し部をマスクし、ロールコーターで塗
布し、150℃で20分間乾燥して、無機コーティング
膜(図1の101)10ミクロンを形成した。ついで、
スプレー法でフッ素樹脂塗料(日本合成ゴム製フローレ
ンC3−25、硬化後の鉛筆硬度:2H,屈折率:1.
4)を塗布した後、150℃でl5分間加熱硬化して、
フッ素樹脂層(図の102)20ミクロンを形成し、表
面被覆した太陽電池モジュールを得た。
【0049】上記方法にて作製した太陽電池モジュール
を実施例1と同様の方法で評価した。
を実施例1と同様の方法で評価した。
【0050】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験においては太陽電池の
出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温湿
度サイクル試験においては、電流値の増加は8%以下で
あった。折り曲げ試験においては、剥がれやクラックは
認められなかった。波長550ナノメートルの反射率は
4%以下であった。
た。引っかき試験と降ひょう試験においては太陽電池の
出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温湿
度サイクル試験においては、電流値の増加は8%以下で
あった。折り曲げ試験においては、剥がれやクラックは
認められなかった。波長550ナノメートルの反射率は
4%以下であった。
【0051】(実施例3)本実施例では、図2の半導体
層201が多結晶シリコンの太陽電池を用いた。まず、
スパッタ法にてCrをコーティングしたステンレス基板
(図2の200及び203)上に、液層成長法にて水素
ガス雰囲気中の炉内で、純度6NのSnにSbドープの
Siを溶かした溶液から、1000℃から900℃まで
毎分2℃の速度で降温して、毎分0.4ミクロンの速度
で、約30ミクロンの多結晶シリコン膜(図2の20
1)を成長させた。次に、プラズマCVD法で、SiH
4とBF3とH2からp型微結晶μc−Si層を堆積し
て接合を形成した後、膜厚600ÅのITOを抵抗加熱
法で蒸着し、集電電極(図2の204)は銀ペーストを
スクリーン印刷することによって形成した。上記方法に
て得られた太陽電池の透明導電層及び集電電極上に水ガ
ラスの水溶液(奥野製薬製CRMコート、硬化後の鉛筆
硬度:8H,屈折率:1.5)を、出力端子の取り出し
部をマスクし、ディピングで塗布し、150℃で20分
間乾燥し、無機コーティング膜(図1の101)10ミ
クロンを形成した。ついで、ディッピングでフッ素樹脂
塗料(旭硝子社製ルミフロンLF200、硬化後の鉛筆
硬度:2H,屈折率:1.5)を塗布した後、150℃
で30分間加熱硬化して、フッ素樹脂層(図1の10
2)20ミクロンを形成し、表面被覆した太陽電池モジ
ュールを得た。
層201が多結晶シリコンの太陽電池を用いた。まず、
スパッタ法にてCrをコーティングしたステンレス基板
(図2の200及び203)上に、液層成長法にて水素
ガス雰囲気中の炉内で、純度6NのSnにSbドープの
Siを溶かした溶液から、1000℃から900℃まで
毎分2℃の速度で降温して、毎分0.4ミクロンの速度
で、約30ミクロンの多結晶シリコン膜(図2の20
1)を成長させた。次に、プラズマCVD法で、SiH
4とBF3とH2からp型微結晶μc−Si層を堆積し
て接合を形成した後、膜厚600ÅのITOを抵抗加熱
法で蒸着し、集電電極(図2の204)は銀ペーストを
スクリーン印刷することによって形成した。上記方法に
て得られた太陽電池の透明導電層及び集電電極上に水ガ
ラスの水溶液(奥野製薬製CRMコート、硬化後の鉛筆
硬度:8H,屈折率:1.5)を、出力端子の取り出し
部をマスクし、ディピングで塗布し、150℃で20分
間乾燥し、無機コーティング膜(図1の101)10ミ
クロンを形成した。ついで、ディッピングでフッ素樹脂
塗料(旭硝子社製ルミフロンLF200、硬化後の鉛筆
硬度:2H,屈折率:1.5)を塗布した後、150℃
で30分間加熱硬化して、フッ素樹脂層(図1の10
2)20ミクロンを形成し、表面被覆した太陽電池モジ
ュールを得た。
【0052】上記方法にて作製した太陽電池モジュール
を実施例1と同様の方法で評価した。各種評価試験の結
果は、以下の通りであった。引っかき試験と降ひょう試
験においては、太陽電池の出力低下は認められなかっ
た。バイアス印加下での温湿度サイクル試験において
は、電流値の増加はl2%以下であった。折り曲げ試験
において、剥がれやクラックは認められなかった。波長
550ナノメートルの反射率は、4%以下であった。
を実施例1と同様の方法で評価した。各種評価試験の結
果は、以下の通りであった。引っかき試験と降ひょう試
験においては、太陽電池の出力低下は認められなかっ
た。バイアス印加下での温湿度サイクル試験において
は、電流値の増加はl2%以下であった。折り曲げ試験
において、剥がれやクラックは認められなかった。波長
550ナノメートルの反射率は、4%以下であった。
【0053】(実施例4)実施例2に於いて、絶縁性の
無機化合物である日板研究所製セラミカ92−2に替え
て、ZrO2(鉛筆硬度8H、屈折率2.0)とMgF2
(鉛筆硬度5H,屈折率:1.39)を用いた。まず、
太陽電池の表面に電子ビーム蒸着法でZrO2を膜厚5
ミクロン、MgF2を膜厚1ミクロン蒸着した。次に、
デュポン社製テフロンAF2400(屈折率1.29)
を塗布後、乾燥して5ミクロン厚のコーティング膜を形
成した。
無機化合物である日板研究所製セラミカ92−2に替え
て、ZrO2(鉛筆硬度8H、屈折率2.0)とMgF2
(鉛筆硬度5H,屈折率:1.39)を用いた。まず、
太陽電池の表面に電子ビーム蒸着法でZrO2を膜厚5
ミクロン、MgF2を膜厚1ミクロン蒸着した。次に、
デュポン社製テフロンAF2400(屈折率1.29)
を塗布後、乾燥して5ミクロン厚のコーティング膜を形
成した。
【0054】各種評価試験の結果では、以下の通りであ
った。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電
池の出力低下は認められなかった。バイアス印加下での
温湿度サイクル試験においては電流値の増加は8%以下
であった。折り曲げ試験においては剥がれやクラックは
認められなかった。波長550ナノメートルの反射率は
3%以下であった。
った。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電
池の出力低下は認められなかった。バイアス印加下での
温湿度サイクル試験においては電流値の増加は8%以下
であった。折り曲げ試験においては剥がれやクラックは
認められなかった。波長550ナノメートルの反射率は
3%以下であった。
【0055】(実施例5)実施例3に於いて、絶縁性の
無機化合物である奥野製薬社製CRMコートに替えて、
ホスファゼン無機高分子(出光社製PPZ−U200
0、硬化後の鉛筆硬度:9H,屈折率:1.5)をスク
リーン印刷で塗布し、紫外線硬化後、200℃で10分
間熱処理して2ミクロンの膜厚のコーティング膜を形成
した。最表面のフッ素樹脂層は実施例3と同様にして形
成した。
無機化合物である奥野製薬社製CRMコートに替えて、
ホスファゼン無機高分子(出光社製PPZ−U200
0、硬化後の鉛筆硬度:9H,屈折率:1.5)をスク
リーン印刷で塗布し、紫外線硬化後、200℃で10分
間熱処理して2ミクロンの膜厚のコーティング膜を形成
した。最表面のフッ素樹脂層は実施例3と同様にして形
成した。
【0056】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池
の出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温
湿度サイクル試験においては、電流値の増加は6%以下
であった。折り曲げ試験においては剥がれやクラックは
認められなかった。波長550ナノメートルの反射率は
4%以下であった。
た。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池
の出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温
湿度サイクル試験においては、電流値の増加は6%以下
であった。折り曲げ試験においては剥がれやクラックは
認められなかった。波長550ナノメートルの反射率は
4%以下であった。
【0057】(実施例6)実施例1に於いて、フッ素樹
脂塗料(昭和テクノコート社製フッ素ハードコート)に
替えて、アクリル樹脂塗料(日立化成社製絶縁塗料TU
FFY、TF−1141、硬化後の鉛筆硬度:4B,屈
折率:1.5)と紫外線吸収剤含有のフッ素樹脂塗料
(旭硝子杜製ルミフロンLF304、硬化後の鉛筆硬
度:2H,屈折率:1.5)を用いた。
脂塗料(昭和テクノコート社製フッ素ハードコート)に
替えて、アクリル樹脂塗料(日立化成社製絶縁塗料TU
FFY、TF−1141、硬化後の鉛筆硬度:4B,屈
折率:1.5)と紫外線吸収剤含有のフッ素樹脂塗料
(旭硝子杜製ルミフロンLF304、硬化後の鉛筆硬
度:2H,屈折率:1.5)を用いた。
【0058】まず、太陽電池の表面に奥野製薬社製トッ
プガードSIを実施例1と同様な方法で形成した後、T
F−1141をディップコーテイングし、150℃20
分間熱処理して20ミクロンのコーティング膜を形成し
た。次に、旭硝子社製ルミフロンLF304をディップ
コーティングした後、150℃で30分間熱処理して
0.5ミクロンのコーティング膜を形成した。
プガードSIを実施例1と同様な方法で形成した後、T
F−1141をディップコーテイングし、150℃20
分間熱処理して20ミクロンのコーティング膜を形成し
た。次に、旭硝子社製ルミフロンLF304をディップ
コーティングした後、150℃で30分間熱処理して
0.5ミクロンのコーティング膜を形成した。
【0059】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。
た。
【0060】引っかき試験と降ひょう試験においては、
太陽電池の出カ低下は認められなかった。バイアス印加
下での温湿度サイクル試験においては、電流値の増加は
4%以下であった。折り曲げ試験においては剥がれやク
ラックは認められなかった。波長550ナノメートルの
反射率は5%以下であった。
太陽電池の出カ低下は認められなかった。バイアス印加
下での温湿度サイクル試験においては、電流値の増加は
4%以下であった。折り曲げ試験においては剥がれやク
ラックは認められなかった。波長550ナノメートルの
反射率は5%以下であった。
【0061】(比較例1)実施例1に於て、絶縁性の無
機化合物とフッ素樹脂塗料に替えて、弗素樹脂フィルム
に膜厚25ミクロンのエチレンとテトラフルオロエチレ
ンの共重合体フィルム(図3の302)と膜厚500ミ
クロンのEVA(図3の301)を用いて、太陽電池を
被覆して太陽電池モジュールを得た。
機化合物とフッ素樹脂塗料に替えて、弗素樹脂フィルム
に膜厚25ミクロンのエチレンとテトラフルオロエチレ
ンの共重合体フィルム(図3の302)と膜厚500ミ
クロンのEVA(図3の301)を用いて、太陽電池を
被覆して太陽電池モジュールを得た。
【0062】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験において、太陽電池の
出力低下は認められなかった、バイアス印加下での温湿
度サイクル試験において、電流値の増加は10倍であっ
た。折り曲げ試験においは、フッ素樹脂フィルムとEV
Aの間で一部剥がれが認められた。波長550ナノメー
トルの反射率は6%以下であった。
た。引っかき試験と降ひょう試験において、太陽電池の
出力低下は認められなかった、バイアス印加下での温湿
度サイクル試験において、電流値の増加は10倍であっ
た。折り曲げ試験においは、フッ素樹脂フィルムとEV
Aの間で一部剥がれが認められた。波長550ナノメー
トルの反射率は6%以下であった。
【0063】(比較例2)実施例3に於いて、絶縁性の
無機化合物奥野製薬社製CRMコートの被膜形成を除い
た以外は、同様の方法でフッ素樹脂塗料(旭硝子社製ル
ミフロンLF200、硬化後の鉛筆硬度:2H,屈折
率:1.5)を塗布した後、150℃で30分間加熱硬
化して、フッ素樹脂層30ミクロンを形成し、表面被覆
した太陽電池モジュールを得た。
無機化合物奥野製薬社製CRMコートの被膜形成を除い
た以外は、同様の方法でフッ素樹脂塗料(旭硝子社製ル
ミフロンLF200、硬化後の鉛筆硬度:2H,屈折
率:1.5)を塗布した後、150℃で30分間加熱硬
化して、フッ素樹脂層30ミクロンを形成し、表面被覆
した太陽電池モジュールを得た。
【0064】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。降ひょう試験において、太陽電池の出力低下はほと
んど認められなかったが、引っかき試験では、30%の
出力低下が認められた。バイアス印加下での温湿度サイ
クル試験において、電流値の増加は4倍であった。折り
曲げ試験において、剥がれやクラックは認められなかっ
た。波長550ナノメートルの反射率は、7%以下であ
った。
た。降ひょう試験において、太陽電池の出力低下はほと
んど認められなかったが、引っかき試験では、30%の
出力低下が認められた。バイアス印加下での温湿度サイ
クル試験において、電流値の増加は4倍であった。折り
曲げ試験において、剥がれやクラックは認められなかっ
た。波長550ナノメートルの反射率は、7%以下であ
った。
【0065】以上のように、実施例1から実施例6と比
較例1及び比較例2の評価結果から、本発明の太陽電池
モジュールは、引っかき傷にも強く、耐屈曲性に優れて
いる、透湿がほとんど無いのでエレクトロマイグレーシ
ョンなどの原因による性能低下を極めて少なくできる、
また表面反射率も低く抑えることができるので入射光を
有効に利用できる、ことが判明した。
較例1及び比較例2の評価結果から、本発明の太陽電池
モジュールは、引っかき傷にも強く、耐屈曲性に優れて
いる、透湿がほとんど無いのでエレクトロマイグレーシ
ョンなどの原因による性能低下を極めて少なくできる、
また表面反射率も低く抑えることができるので入射光を
有効に利用できる、ことが判明した。
【0066】上記実施例では光入射側がp型半導体層
で、集電電極に、銀ペーストから形成した電極を使用し
たが、透湿とエレクトロマイグレーションを評価するた
めにこの様な構成にしたもので、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
で、集電電極に、銀ペーストから形成した電極を使用し
たが、透湿とエレクトロマイグレーションを評価するた
めにこの様な構成にしたもので、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0067】(実施例7)まず、アモルファスシリコン
(a−Si)太陽電池モジュールの作製する。作製手順
を図4を用いて説明する。
(a−Si)太陽電池モジュールの作製する。作製手順
を図4を用いて説明する。
【0068】実施例1と同様の手順で光起電力素子を形
成した。上記方法にて得られた光起電力素子の出力端子
の取り出し部をマスクし、透明導電層及び集電電極上
に、ゾル−ゲル法にて調製したコロイド状シリカ(イソ
プロルピルアルコールにシリカを30重量%分散させた
溶液、触媒化成工業製OSCALー1432)をアクリ
ル樹脂塗料に混合後、スプレー法で塗布し、乾燥し、第
1のコーティング膜101(図1の101、屈折率1.
6)60ミクロンを形成した。ついで、ロールコーター
でフツ素樹脂塗料102(旭硝子社製ミフロンLF20
0、屈折率:1.5)を塗布した後、80℃1時間加熱
硬化して、フッ素樹脂層(図1の102)50ミクロン
を形成し、表面被覆した太陽電池モジュールを得た。
成した。上記方法にて得られた光起電力素子の出力端子
の取り出し部をマスクし、透明導電層及び集電電極上
に、ゾル−ゲル法にて調製したコロイド状シリカ(イソ
プロルピルアルコールにシリカを30重量%分散させた
溶液、触媒化成工業製OSCALー1432)をアクリ
ル樹脂塗料に混合後、スプレー法で塗布し、乾燥し、第
1のコーティング膜101(図1の101、屈折率1.
6)60ミクロンを形成した。ついで、ロールコーター
でフツ素樹脂塗料102(旭硝子社製ミフロンLF20
0、屈折率:1.5)を塗布した後、80℃1時間加熱
硬化して、フッ素樹脂層(図1の102)50ミクロン
を形成し、表面被覆した太陽電池モジュールを得た。
【0069】上記方法にて作製した太陽電池モジュール
を以下の方法で評価した。
を以下の方法で評価した。
【0070】(1)引っかき試験 弓ノコのカーボンスチール片の角部に907gの荷重を
かけて152.4±30.5mm/sの速度で引っかき
試験を行い、試験前後の太陽電池性能を評価した。
かけて152.4±30.5mm/sの速度で引っかき
試験を行い、試験前後の太陽電池性能を評価した。
【0071】(2)降ひょう試験 直径25.4mmの氷球を終速度で衝突させ、試験前後
の太陽電池性能を評価した。
の太陽電池性能を評価した。
【0072】(3)折り曲げ試験 直径150mmの円柱に巻き付けて、180度折り曲げ
た後、被覆材のはがれの有無を外観から評価した。
た後、被覆材のはがれの有無を外観から評価した。
【0073】(4)表面反射率 ユニオン技研社製反射光分析器MCPD−200用い
て、400から800ナノメートルの領域で反射率を測
定し、波長550ナノメートルの反射率を評価した。
て、400から800ナノメートルの領域で反射率を測
定し、波長550ナノメートルの反射率を評価した。
【0074】(5)サンシャインウエザオメーターによ
る耐候促進試験 サンシャインウエザオメーターによる2000時間の試
験を行った後、試験前後の太陽電池性能を評価するとと
もに、被膜をクロスカットし、セロハンテープで皮膜を
剥離して、剥離せずに残存した碁盤目数を数えた。
る耐候促進試験 サンシャインウエザオメーターによる2000時間の試
験を行った後、試験前後の太陽電池性能を評価するとと
もに、被膜をクロスカットし、セロハンテープで皮膜を
剥離して、剥離せずに残存した碁盤目数を数えた。
【0075】上記各種試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験においては太陽電池の
出力低下は認められなかった。折り曲げ試験においては
剥がれやクラックは認められなかった。波長550ナノ
メートルの反射率は5%以下であった。サンシャインウ
エザオメーター2000時間後の性能低下は、ステブラ
ロンスキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の
低下は認められなかった。碁盤目試験は100/100であっ
た。
た。引っかき試験と降ひょう試験においては太陽電池の
出力低下は認められなかった。折り曲げ試験においては
剥がれやクラックは認められなかった。波長550ナノ
メートルの反射率は5%以下であった。サンシャインウ
エザオメーター2000時間後の性能低下は、ステブラ
ロンスキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の
低下は認められなかった。碁盤目試験は100/100であっ
た。
【0076】(実施例8)実施例7の最表面層のフッ素
樹脂塗料に替えて、紫外線吸収剤を含有したEVAを1
00ミクロン塗布した50ミクロン厚のエチレン−4フ
ッ化エチレン共重合体フィルム(屈折率1.4)を重
ね、減圧下145℃で架橋反応を起こし、ラミネートし
て太陽電池モジュールを得た。
樹脂塗料に替えて、紫外線吸収剤を含有したEVAを1
00ミクロン塗布した50ミクロン厚のエチレン−4フ
ッ化エチレン共重合体フィルム(屈折率1.4)を重
ね、減圧下145℃で架橋反応を起こし、ラミネートし
て太陽電池モジュールを得た。
【0077】実施例7と同様の評価方法で評価した結果
は、以下の通りであった。引っかき試験と降ひょう試験
においては、太陽電池の出力低下は認められなかった。
折り曲げ試験においては剥がれやクラックは認められな
かった。波長550ナノメートルの反射率は7%以下で
あった。サンシャインウエザオメーター2000時間後
の性能低下は、ステブラロンスキー効果のアモルファス
シリコンの光劣化以上の低下は認められなかった。碁盤
目試験は100/100であった。
は、以下の通りであった。引っかき試験と降ひょう試験
においては、太陽電池の出力低下は認められなかった。
折り曲げ試験においては剥がれやクラックは認められな
かった。波長550ナノメートルの反射率は7%以下で
あった。サンシャインウエザオメーター2000時間後
の性能低下は、ステブラロンスキー効果のアモルファス
シリコンの光劣化以上の低下は認められなかった。碁盤
目試験は100/100であった。
【0078】(実施例9)本実施例では、図2の半導体
層201が銅インジウムセレナイドである太陽電池を用
いた。
層201が銅インジウムセレナイドである太陽電池を用
いた。
【0079】銅インジウムセレナイド太陽電池の作製
は、以下のようにした。
は、以下のようにした。
【0080】図2において導電性基体200にステンレ
ス基板を用い、スパッタリング法で導電層203として
Mo5000Åを蒸着して形成した。次にCu層200
0Å、In層4000Åを順次形成し、H2Se蒸気中
で処理し、400℃アルゴンガス雰囲気中 で熱処理を
施した後、ZnCd層6000Åをスパッタリング法で
蒸着し、半導体層201を形成した。ついで、ZnO7
00Åをスパッタリング法で蒸着して透明導電層203
を形成し、銀ペーストのスクリーン印刷により集電電極
204を形成して太陽電池を得た。
ス基板を用い、スパッタリング法で導電層203として
Mo5000Åを蒸着して形成した。次にCu層200
0Å、In層4000Åを順次形成し、H2Se蒸気中
で処理し、400℃アルゴンガス雰囲気中 で熱処理を
施した後、ZnCd層6000Åをスパッタリング法で
蒸着し、半導体層201を形成した。ついで、ZnO7
00Åをスパッタリング法で蒸着して透明導電層203
を形成し、銀ペーストのスクリーン印刷により集電電極
204を形成して太陽電池を得た。
【0081】次に、上記方法にて得られた太陽電池の透
明導電層及び集電電極上に、出力端子の取り出し部をマ
スクし、アクリルシリコン樹脂(イサム塗料社製ネオシ
リカ#5000GSクリヤー)をロールコーターで塗布
し、150℃20分間乾燥し、コーティング膜(図1の
101、屈折率1.5)60ミクロンを形成した。つい
で、スプレー法でフッ素樹脂塗料(日本合成ゴム製フロ
ーレンC3−25、硬化後の鉛筆硬度:2H,屈折率:
1.4)を塗布した後、150℃15分間加熱硬化し
て、フッ素樹脂層(図1の102)70ミクロンを形成
し、表面被覆した太陽電池モジュールを得た。
明導電層及び集電電極上に、出力端子の取り出し部をマ
スクし、アクリルシリコン樹脂(イサム塗料社製ネオシ
リカ#5000GSクリヤー)をロールコーターで塗布
し、150℃20分間乾燥し、コーティング膜(図1の
101、屈折率1.5)60ミクロンを形成した。つい
で、スプレー法でフッ素樹脂塗料(日本合成ゴム製フロ
ーレンC3−25、硬化後の鉛筆硬度:2H,屈折率:
1.4)を塗布した後、150℃15分間加熱硬化し
て、フッ素樹脂層(図1の102)70ミクロンを形成
し、表面被覆した太陽電池モジュールを得た。
【0082】上記方法にて作製した太陽電池モジュール
を実施例7と同様の方法で評価した。
を実施例7と同様の方法で評価した。
【0083】評価した結果は、以下の通りであった。引
っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池の出力
低下は認められなかった。折り曲げ試験においては剥が
れやクラックは認められなかった。波長550ナノメー
トルの反射率は6%以下であった。サンシャインウエザ
オメーター2000時間後の性能低下は、ステブラロン
スキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の低下
は認められなかった。碁盤目試験は100/100であ
った。
っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池の出力
低下は認められなかった。折り曲げ試験においては剥が
れやクラックは認められなかった。波長550ナノメー
トルの反射率は6%以下であった。サンシャインウエザ
オメーター2000時間後の性能低下は、ステブラロン
スキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の低下
は認められなかった。碁盤目試験は100/100であ
った。
【0084】(実施例10)本実施例では、図2の半導
体層201が多結晶シリコンの太陽電池を用いた。ま
ず、スパッタ法にてCrをコーティングしたステンレス
基板(図2の200及び403)上に、液層成長法にて
水素ガス雰囲気中の炉内で、純度6NのSnにSbドー
プのSiを溶かした溶液から、1000℃から900℃
まで毎分2℃の速度で降温して、毎分0.4ミクロンの
速度で、約30ミクロンの多結晶シリコン膜(図2の2
01)を成長させた。次に、プラズマCVD法で、Si
H4とBF3とH2からp型微結晶μc−Si層を堆積し
て接合を形成した後、膜厚600ÅのITOを抵抗加熱
法で蒸着し、集電電極(図2の204)は銀ペーストを
スクリーン印刷することによって形成した。上記方法に
て得られた太陽電池の透明導電層及び集電電極上に出力
端子の取り出し部をマスクし、コロイド状シリカ(イソ
プロピルアルコールにシリカを40重量%分散させた溶
液、触媒化成工業製OSCAL−1432)をエポキシ
樹脂に混合した樹脂をロールコーターで塗布し、180
。C400分間乾燥し、屈折率1.6で鉛筆硬度9Hの
コーティング膜(図1の101)30ミクロンを形成し
た。ついで、ディッピングでフッ素樹脂塗料(昭和テク
ノコート製フロロコート、屈折率:1.5)を塗布した
後、170℃で30分間加熱硬化して、フッ素樹脂層
(図3の302)40ミクロンを形成し、表面被覆した
太陽電池モジュールを得た。
体層201が多結晶シリコンの太陽電池を用いた。ま
ず、スパッタ法にてCrをコーティングしたステンレス
基板(図2の200及び403)上に、液層成長法にて
水素ガス雰囲気中の炉内で、純度6NのSnにSbドー
プのSiを溶かした溶液から、1000℃から900℃
まで毎分2℃の速度で降温して、毎分0.4ミクロンの
速度で、約30ミクロンの多結晶シリコン膜(図2の2
01)を成長させた。次に、プラズマCVD法で、Si
H4とBF3とH2からp型微結晶μc−Si層を堆積し
て接合を形成した後、膜厚600ÅのITOを抵抗加熱
法で蒸着し、集電電極(図2の204)は銀ペーストを
スクリーン印刷することによって形成した。上記方法に
て得られた太陽電池の透明導電層及び集電電極上に出力
端子の取り出し部をマスクし、コロイド状シリカ(イソ
プロピルアルコールにシリカを40重量%分散させた溶
液、触媒化成工業製OSCAL−1432)をエポキシ
樹脂に混合した樹脂をロールコーターで塗布し、180
。C400分間乾燥し、屈折率1.6で鉛筆硬度9Hの
コーティング膜(図1の101)30ミクロンを形成し
た。ついで、ディッピングでフッ素樹脂塗料(昭和テク
ノコート製フロロコート、屈折率:1.5)を塗布した
後、170℃で30分間加熱硬化して、フッ素樹脂層
(図3の302)40ミクロンを形成し、表面被覆した
太陽電池モジュールを得た。
【0085】上記方法にて作製した太陽電池モジュール
を実施例7と同様の方法で評価した。
を実施例7と同様の方法で評価した。
【0086】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池
の出力低下は認められなかった。折り曲げ試験において
は剥がれやクラックは認められなかった。波長550ナ
ノメートルの反射率は6%以下であった。サンシャイン
ウエザオメーター2000時間の性能低下は、ステブラ
ロンスキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の
低下は認められなかった。碁盤目試験は100/100であっ
た。
た。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池
の出力低下は認められなかった。折り曲げ試験において
は剥がれやクラックは認められなかった。波長550ナ
ノメートルの反射率は6%以下であった。サンシャイン
ウエザオメーター2000時間の性能低下は、ステブラ
ロンスキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の
低下は認められなかった。碁盤目試験は100/100であっ
た。
【0087】(実施例11)本実施例では実施例7にお
いて、コロイド状シリカを混合したアクリル樹脂塗料溶
液に替えて、平均粒系30ミクロン、厚み1ミクロン以
下のフレーク状のシリカガラス粉を東燃社製アクリルシ
リコン塗料50%溶液(ファインハード)に5wt%分
散させた塗料溶液をスクリーン印刷機で塗布した後、1
70℃30分間乾燥硬化させた以外は同様の方法で太陽
モジュールを作成した。
いて、コロイド状シリカを混合したアクリル樹脂塗料溶
液に替えて、平均粒系30ミクロン、厚み1ミクロン以
下のフレーク状のシリカガラス粉を東燃社製アクリルシ
リコン塗料50%溶液(ファインハード)に5wt%分
散させた塗料溶液をスクリーン印刷機で塗布した後、1
70℃30分間乾燥硬化させた以外は同様の方法で太陽
モジュールを作成した。
【0088】各種評価試験の結果は以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験において、太陽電池の
出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温湿
度サイクル試験においては、電流値の増加は3%以下で
あった。サンシャインウエザオメーター2000時間後
の性能低下は、ステブラロンスキー効果のアモルファス
シリコンの光劣化以上の低下は認められなかった。また
密着製を評価する碁盤目試験も100/100と良好で
あった。
た。引っかき試験と降ひょう試験において、太陽電池の
出力低下は認められなかった。バイアス印加下での温湿
度サイクル試験においては、電流値の増加は3%以下で
あった。サンシャインウエザオメーター2000時間後
の性能低下は、ステブラロンスキー効果のアモルファス
シリコンの光劣化以上の低下は認められなかった。また
密着製を評価する碁盤目試験も100/100と良好で
あった。
【0089】(比較例3)実施例7において、コロイド
状シリカ(イソプロピルアルコールにシリカを30重量
%分散させた溶液、触媒化成工業製OSCAL−143
2)を混合しないアクリル樹脂塗料をコーティングする
以外は実施例7と同様の方法で太陽電池モジュールを作
製した。
状シリカ(イソプロピルアルコールにシリカを30重量
%分散させた溶液、触媒化成工業製OSCAL−143
2)を混合しないアクリル樹脂塗料をコーティングする
以外は実施例7と同様の方法で太陽電池モジュールを作
製した。
【0090】上記方法にて作製した太陽電池モジュール
を実施例7と同様の方法で評価した。
を実施例7と同様の方法で評価した。
【0091】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験では凸部の集電電極の一部に傷が到達
していた。降ひょう試験においては、太陽電池の出力低
下は認められなかった。折り曲げ試験においては剥がれ
やクラックは認められなかった。波長550ナノメート
ルの反射率は9%以下であった。サンシャインウエザオ
メーター2000時間後の性能低下は、ステブラロンス
キー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の低下が
認められた。碁盤目試験は100/100であった。
た。引っかき試験では凸部の集電電極の一部に傷が到達
していた。降ひょう試験においては、太陽電池の出力低
下は認められなかった。折り曲げ試験においては剥がれ
やクラックは認められなかった。波長550ナノメート
ルの反射率は9%以下であった。サンシャインウエザオ
メーター2000時間後の性能低下は、ステブラロンス
キー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上の低下が
認められた。碁盤目試験は100/100であった。
【0092】(比較例4)実施例9において、珪素と酸
素の結合を有する樹脂化合物とフッ素樹脂塗料に替え
て、弗素樹脂フィルムに膜厚100ミクロンのエチレン
とテトラフルオロエチレンの共重合体フィルムETFE
(図3の302)と膜厚500ミクロンのEVA(図3
の301)を用いて、太陽電池を被覆して太陽電池モジ
ュールを得た。
素の結合を有する樹脂化合物とフッ素樹脂塗料に替え
て、弗素樹脂フィルムに膜厚100ミクロンのエチレン
とテトラフルオロエチレンの共重合体フィルムETFE
(図3の302)と膜厚500ミクロンのEVA(図3
の301)を用いて、太陽電池を被覆して太陽電池モジ
ュールを得た。
【0093】各種評価試験の結果は、以下の通りであっ
た。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池
の出力低下は認められなかった。折り曲げ試験において
は剥がれやクラックは認められなかった。波長550ナ
ノメートルの反射率は6%以下であった。サンシャイン
ウエザオメーター2000時間後の性能低下は、ステブ
ラロンスキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上
の低下が認められた。碁盤目試験は100/100であ
った。ただし、一部、EVAと光起電力素子表面、EV
AとETFEとの間にはがれが生じた。
た。引っかき試験と降ひょう試験においては、太陽電池
の出力低下は認められなかった。折り曲げ試験において
は剥がれやクラックは認められなかった。波長550ナ
ノメートルの反射率は6%以下であった。サンシャイン
ウエザオメーター2000時間後の性能低下は、ステブ
ラロンスキー効果のアモルファスシリコンの光劣化以上
の低下が認められた。碁盤目試験は100/100であ
った。ただし、一部、EVAと光起電力素子表面、EV
AとETFEとの間にはがれが生じた。
【0094】以上のように、実施例7から実施例10と
比較例3及び比較例4の評価結果から、本発明の太陽電
池モジュールは、引っかき傷にも強く、耐屈曲性に優れ
ている、また表面反射率も低く抑えることができるので
入射光を有効に利用できる、耐候試験において被覆材の
劣化および剥がれがほとんどなく、密着性よく有機化合
物無機化合物を問わず凸部をも十分に被覆することがで
きることが判明した。
比較例3及び比較例4の評価結果から、本発明の太陽電
池モジュールは、引っかき傷にも強く、耐屈曲性に優れ
ている、また表面反射率も低く抑えることができるので
入射光を有効に利用できる、耐候試験において被覆材の
劣化および剥がれがほとんどなく、密着性よく有機化合
物無機化合物を問わず凸部をも十分に被覆することがで
きることが判明した。
【0095】上記実施例では光入射側がp型半導体層
で、集電電極に、銀ペーストから形成した電極を使用し
たが、これに限定されるものではない。
で、集電電極に、銀ペーストから形成した電極を使用し
たが、これに限定されるものではない。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、軽量で、フレキシブル
な基板上に形成された太陽電池の特徴を活かした、表面
からの傷などによる損傷を受けにくい、さらには入射光
の反射が少なく入射光の有効利用が可能な太陽電池モジ
ュールを、得ることができる。すなわち、高硬度の無機
結合を有する絶縁層で被覆することによって、引っかき
傷などで太陽電池が損傷を受け性能が低下するのを防
ぎ、接触角の大きいフッ素樹脂を光入射側最表面に使用
することによって屋外での汚れの付着を防止し、さらに
は最適の屈折率を有した該フッ素樹脂と該絶縁性の無機
化合物を組み合わせた多層コーティングの構造にするこ
とよって、入射光の有効利用が可能な、耐屈曲性及び耐
火に優れた、耐候性の良好な太陽電池モジュールを得る
ことが可能となる。
な基板上に形成された太陽電池の特徴を活かした、表面
からの傷などによる損傷を受けにくい、さらには入射光
の反射が少なく入射光の有効利用が可能な太陽電池モジ
ュールを、得ることができる。すなわち、高硬度の無機
結合を有する絶縁層で被覆することによって、引っかき
傷などで太陽電池が損傷を受け性能が低下するのを防
ぎ、接触角の大きいフッ素樹脂を光入射側最表面に使用
することによって屋外での汚れの付着を防止し、さらに
は最適の屈折率を有した該フッ素樹脂と該絶縁性の無機
化合物を組み合わせた多層コーティングの構造にするこ
とよって、入射光の有効利用が可能な、耐屈曲性及び耐
火に優れた、耐候性の良好な太陽電池モジュールを得る
ことが可能となる。
【図1】本発明の実施例1に係る太陽電池モジュールの
一例の概略構成断面図である。
一例の概略構成断面図である。
【図2】図1の本発明の太陽電池モジュールに使用した
太陽電池の一例の概略構成断面図である。
太陽電池の一例の概略構成断面図である。
【図3】従来の太陽電池モジュールの一例の概略構成断
面図である。
面図である。
100,300 光起電力素子(太陽電池)、 101 無機結合を有する絶縁層 102,302 フッ素樹脂層、 103 絶縁体層、 301 EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、 200 導電性基体、 201 半導体層、 202 透明導電層、 203 裏面反射層、 204 集電電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01L 21/314 A 7352−4M 8617−4M H01L 23/30 F
Claims (4)
- 【請求項1】 導電性基体上に、光電変換部材としての
半導体層、透明導電層が形成された光起電力素子から構
成される太陽電池モジュールにおいて、少なくとも光入
射側表面が、フッ素樹脂層と無機結合を有する絶縁層の
二層で被覆されており、該無機結合を有する絶縁層の屈
折率が該フッ素樹脂層の屈折率以上で、光入射側最表面
が該フッ素樹脂層であることを特徴とする太陽電池モジ
ュール。 - 【請求項2】 前記フッ素樹脂層の屈折率は1.2から
1.6の範囲であり、前記無機結合を有する絶縁層の屈
折率は1.3から2.0の範囲である請求項1に記載の
太陽電池モジュール。 - 【請求項3】 前記無機結合を有する絶縁層が、シリコ
ン酸化物、Al2O3、MgF2、LiF、MgO、Zn
O2、酸化チタン及びホスファゼン環化合物からなる群
から選択される1種又は2種以上の化合物を少なくとも
含有する請求項1または2記載の太陽電池モジュール。 - 【請求項4】 前記無機結合を有する絶縁層が、シリコ
ンと酸素の結合あるいはチタンと酸素との結合を少なく
とも有する樹脂である請求項1または2記載の太陽電池
モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4226098A JPH06125103A (ja) | 1991-08-26 | 1992-08-25 | 太陽電池モジュール |
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---|---|---|---|
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JP22444992 | 1992-08-24 | ||
JP3-238639 | 1992-08-24 | ||
JP4-224449 | 1992-08-24 | ||
JP4226098A JPH06125103A (ja) | 1991-08-26 | 1992-08-25 | 太陽電池モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06125103A true JPH06125103A (ja) | 1994-05-06 |
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ID=27330908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4226098A Pending JPH06125103A (ja) | 1991-08-26 | 1992-08-25 | 太陽電池モジュール |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06125103A (ja) |
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