JPH06125068A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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Publication number
JPH06125068A
JPH06125068A JP4275987A JP27598792A JPH06125068A JP H06125068 A JPH06125068 A JP H06125068A JP 4275987 A JP4275987 A JP 4275987A JP 27598792 A JP27598792 A JP 27598792A JP H06125068 A JPH06125068 A JP H06125068A
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JP
Japan
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solid
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Withdrawn
Application number
JP4275987A
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English (en)
Inventor
Masao Yamawaki
正雄 山脇
Hidekazu Yamamoto
秀和 山本
Naofumi Murata
直文 村田
Satoshi Yamakawa
聡 山川
Tadashi Shiraishi
匡 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分光応答特性におけるリップルが小さくて均
一性のよい固体撮像素子を提供する。 【構成】 固体撮像素子は絶縁保護膜の表面に付加され
た凹凸形状、または保護膜中に形成された局所的に屈折
率の異なる複数の領域、あるいは保護膜上に形成された
アイランド状の金属層を含み、あるいはまた、きわめて
小さなまたは大きな厚さを有する絶縁保護膜を含んでい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は固体撮像素子(イメー
ジセンサともいう)に関し、特に、固体撮像素子の分光
感度特性の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子(イメージセンサ)は、ビ
デオカメラ用センサとして用いられるのを初めとして、
他のいろいろな分野でも使用されており、たとえば狭帯
域のバンドパスフィルタと組合せた監視用センサあるい
は計測用センサとしても広く応用されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図15において図解さ
れているように、狭帯域の分光感度特性を持つ分光フィ
ルタを備えたイメージセンサにおいては、そのイメージ
センサの分光応答特性が問題になることがある。図15
(A)は入射光の波長に対する光電変換素子の分光応答
特性を示し、図15(B)は入射光の波長に対する狭帯
域の分光フィルタの透過率特性を示し、そして図15
(C)は分光フィルタを通した後の光が光電変換素子に
入射して光電変換されたときにおける波長に対するイメ
ージセンサの総合光応答特性を示している。入射光の波
長に対する光電変換素子の分光応答特性としては、理想
的には図15(A)の曲線82で示されているような特
性が好ましいが、実際には曲線81で示されているよう
に、入射光の波長の変化に対して波状に変動する光応答
特性を示すことが多い。したがって、図15(B)で示
されているような波長に対する透過率特性を有する狭帯
域フィルタで分光した光を撮像するとき、図15(C)
に示すように、波長の変化に対してリップルを持つ光応
答特性がイメージセンサの総合特性となる。このような
リップル特性は、光電変換素子を覆う酸化膜などの絶縁
保護膜に起因したものである。
【0004】図16は、このようなリップルが発生する
メカニズムを説明するための概念図であり、固体撮像素
子の断面を示している。この固体撮像素子において、シ
リコン基板91の表面層中に光電変換素子として動作す
る不純物層92が形成されている。シリコン基板91の
表面は、入射光に対して透明な絶縁保護膜として働くた
とえばSiO2 のような酸化膜93によって覆われてい
る。絶縁保護膜93の上方には空気層94が存在してい
る。入射光は模式的矢印95で記されており、固体撮像
素子に入射した光の一部は、他の矢印で示されているよ
うに、屈折率が異なる界面で反射されて酸化膜93中で
多重反射することになる。
【0005】今、簡略のために固体撮像素子の表面に対
して垂直に入射する光を考えた場合、入射光強度E0
透過光強度Et から、光透過率Tは数1および数2によ
って与えられる。
【0006】
【数1】
【0007】
【数2】
【0008】ここで、n1 ,n2 ,およびn3 はそれぞ
れ空気層94,酸化膜93,およびシリコン基板91の
複素屈折率を表わし、k1 ,k2 ,およびk3 はそれぞ
れ空気層中,酸化膜中,およびシリコン基板中における
複素波数を表わし、そしてdは酸化膜93の厚さを表わ
している。波数は入射光の波長の関数であり、入射光の
波長に対して光透過率は振動する特性を有することにな
る。通常の固体撮像素子においては、酸化膜93の厚さ
が1〜2μmであって入射光の波長と同程度であるの
で、図15(A)に示されているように、光電変換素子
自体の光応答特性である曲線82に加えて、酸化膜93
中での干渉効果に起因するリップルが重畳され、酸化膜
93を含む固体撮像素子の光応答特性は曲線81に示さ
れたものとなる。
【0009】ところで、半導体デバイスの製造プロセス
においては、酸化膜の厚さが半導体ウェハの周辺と中心
部でばらつくという製造上の問題がある。ここで、光の
波長程度(400nm〜1μm)の大きさで酸化膜厚の
不均一性があれば、図15(A)中の曲線81で示され
た分光応答特性中のリップルのピーク位置が変動するこ
とになる。この結果、図15(C)で示されるイメージ
センサの総合応答特性のカットオフ波長端(図中にはX
で示されている)が変動することになる。したがって、
たとえば大きなサイズのイメージセンサでは、チップの
周辺と中心部で分光応答特性の均一性が劣化するという
可能性がある。また、製造ロット間やウェハ間における
酸化膜条件のばらつきが固体撮像素子の分光応答特性を
変動させる可能性がある。
【0010】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、分光応答特性におけるリップ
ルが小さくて均一性のよい固体撮像素子を提供すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
る固体撮像素子は、1以上の光電変換素子と、その光電
変換素子の光入射表面上に形成された透明膜とを含み、
この透明膜の表面は入射光の約1波長以上の高低差を有
する1以上の凹凸を含んでいることを特徴としている。
【0012】本発明のもう1つの態様による固体撮像素
子は、1以上の光電変換素子と、その光電変換素子の光
入射表面上に形成された透明膜とを含み、その透明膜は
局所的に屈折率が異なる複数の領域を含むことを特徴と
している。
【0013】本発明のさらにもう1つの態様による固体
撮像素子は、1以上の光電変換素子と、その光電変換素
子の光入射表面上に形成された透明膜と、その透明膜上
に形成されていて頂点が鋭角にされている複数のアイラ
ンド状の金属層とを含むことを特徴としている。
【0014】本発明のさらにもう1つの態様による固体
撮像素子は、1以上の光電変換素子と、その光電変換素
子の光入射表面上に形成された透明膜とを含み、その透
明膜は入射光の約半波長以下の厚さを有していることを
特徴としている。
【0015】本発明のさらにもう1つの態様による固体
撮像素子は、1以上の光電変換素子と、その光電変換素
子の光入射表面上に形成された透明膜とを含み、その透
明膜は約10μm以上の厚さを有していることを特徴と
している。
【0016】
【作用】本発明による固体撮像素子においては、光電変
換素子の絶縁保護膜の表面に付加された凹凸形状、また
は保護膜中に形成された局所的に屈折率の異なる複数の
領域、あるいは保護膜上に形成されたアイランド状の金
属層が保護膜中に光の散乱を生じさせることによって、
保護膜中の光干渉効果が低減される。
【0017】あるいはまた、極めて小さなまたは大きな
厚さを有する絶縁保護膜はその保護膜中の光干渉の周期
を極めて大きくまたは小さくするので、保護膜中の光干
渉効果が低減され得る。
【0018】以上の作用によって、均一で精密な分光応
答特性を有する固体撮像素子の提供が可能となる。
【0019】
【実施例】図1において、本発明の一実施例による固体
撮像素子を製造するプロセスが概略的な断面図によって
図解されている。
【0020】まず、図1(A)を参照して、従来技術に
おけるのと同様に、シリコン基板1の表面層内に光電変
換素子として働く不純物層2が形成される。その後、シ
リコン基板の表面は、たとえばSiO2 のような酸化物
からなる透明な絶縁保護膜3によって覆われる。
【0021】図1(B)を参照して、絶縁保護膜3の表
面上に均一な膜厚の透明な下地層が形成される。この下
地層は、通常は保護膜3と同一の材料で形成されるが、
たとえばシリコンオキシナイトライド(Six
i z )のような異なる屈折率を有する材料で形成され
てもよい。その後、この下地層は写真製版工程とエッチ
ング工程によって処理され、複数の矩形のアイランドか
らなる下地層パターン4が形成される。
【0022】図1(C)を参照して、たとえばECRプ
ラズマCVD法によって、下地層パターン4が透明な上
層膜5によって覆われる。この上層膜5も通常は保護膜
3と同一の材料で形成されるが、異なる屈折率を有する
材料で形成されてもよい。また、上層膜5は、ECRプ
ラズマCVD法だけでなく、有機シランであるTEOS
(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法などの他の
種々の方法によっても形成され得る。
【0023】以上のように形成された透明な上層膜5の
表面は、下地層パターン4の影響を受けて、高低差がt
o x p - p である凹凸を有している。この凹凸t
o x p - pは入射光の波長と同程度の大きさになるよう
に形成される。したがって、上層膜5の表面からシリコ
ン基板1の表面までの厚さ(数2のdに相当)が二次元
的に入射光の波長程度の範囲内で変動することになり、
これによって光干渉効果がランダムに発生するので、前
述のリップルの発生を弱めることができる。ここで、凹
凸to x p - p は、下地パターン中のアイランドの間隔
や幅を適切に設定することによって調整することができ
る。
【0024】図2において、本発明のもう1つの実施例
が図解されている。図2(A)の固体撮像素子は図1
(C)のものに類似しているが、透明な上層膜5aの表
面が約45°の傾斜面を有する複数の三角山型に形成さ
れている。このような上層膜5aは、バイアススパッタ
リング法によって形成され得る。
【0025】図2(B)は、バイアススパッタリング装
置の一例を概略的に図解している。この装置において、
堆積チャンバ21は、真空ポンプ(図示せず)によって
矢印2Aのように排気され、スパッタリング中は10
- 3 〜10- 1 torrの圧力に保持される。ウェハホ
ルダー22上にはシリコン基板23がセットされ、矢印
2Cで示されているように冷却水が流される。ターゲッ
ト24も、矢印2Dで表わされた冷却水によてっ冷やさ
れる。ウェハホルダ22には、高周波電源27がマッチ
ングボックス25を介して接続されている。同様に、タ
ーゲット24には、高周波電源28がマッチングボック
ス26を介して接続されている。
【0026】堆積チャンバ21内には、矢印2Dで示さ
れているようにアルゴンガスが導入される。チャンバ2
1内でアルゴンガスはイオン化する。これらのアルゴン
イオンはターゲットに衝突してターゲット粒子をたたき
出し、それらの粒子が基板23の表面上に堆積する。こ
れに加えて、バイアススパッタリング法では、基板23
側にも電界が形成され、基板23上の堆積膜はアルゴン
イオンの衝撃を受けながら形成される。すなわち、上層
膜5aのエッチングと堆積が同時に起こり、上層膜5a
の表面は三角山型の凹凸を有することになる。
【0027】図3において、本発明のさらにもう1つの
実施例による固体撮像素子を製造するプロセスが概略的
な断面図によって示されている。
【0028】ここで、図3(A)に示された状態は図1
(A)と同一の状態であるので、その説明は省略され
る。
【0029】図3(B)を参照して、酸化膜3上にOF
PR800のようなポジ型フォトレジストが塗布され、
写真製版工程を経て所定のレジストパターン30が形成
される。
【0030】図3(C)を参照して、レジストパターン
30をマスクとして、6:1の緩衝弗酸溶液のエッチャ
ントを用いて酸化膜3がエッチングされる。このとき、
ポジ型レジストは酸化膜との密着性がよくなく、ウェッ
トエッチングの際にエッチャントがレジスト30と酸化
膜3との界面にしみ込んで、横方向にもエッチングが進
行する。その結果、図3(C)に示されているような凹
部を有する酸化膜3aが形成される。
【0031】図3(D)を参照して、レジストパターン
30が除去され、光電変換素子2の各1つ上に1つの凹
部を有する絶縁保護膜3aを備えた固体撮像素子が得ら
れる。
【0032】図3(D)の固体撮像素子においても、絶
縁保護膜3aの表面からシリコン基板1の表面までの厚
さ(数2のdに相当)が二次元的に入射光の波長程度の
大きさで変化することになる。これによって、保護膜3
中で光干渉効果がランダムに発生するので、前述のリッ
プルの発生を弱めることができる。
【0033】図4において、本発明のさらに他の実施例
による固体撮像素子が概略的な断面図で示されている。
図4(A)の固体撮像素子は図3(D)のものに類似し
ているが、図4(A)においては光電変換素子2の各1
つ上に1つの凸部を有する絶縁保護膜3bが設けられて
いる。さらに、図4(B)の固体撮像素子においては、
絶縁保護膜3cの表面は光電変換素子2の各1つ上に複
数の凹部または凸部を有している。これらの保護膜3b
や3cは、図3(D)における保護膜3aと同様に形成
することができ、かつ光干渉に対して同様に作用し得る
ことが理解されよう。
【0034】図5と図6において、本発明のさらにもう
1つの実施例による固体撮像素子を製造するプロセスが
概略的な断面図で図解されている。
【0035】まず、図5(A)の状態は図1(A)の状
態と同一である。図5(B)を参照して、酸化膜3上に
遮光用材料(AlSi)の層31が形成される。このと
き、遮光層31の成膜時の基板の温度を上げたり、また
は遮光層31の成膜後のパターニング前にシリコンウェ
ハに熱処理を加えるなどによって、遮光層31内にシリ
コン析出粒子32を多量に発生させる。
【0036】図5(C)を参照して、遮光層31上にレ
ジストパターン33が形成される。図6(A)を参照し
て、レジストパターン33をマスクとして遮光層31を
エッチングすることによって、遮光膜パターン31aが
形成される。このエッチングは、アルミとシリコンの選
択比がある程度とれる条件で実施され、最後に遮光層3
1のエッチング残が残らないように酸化膜3の領域まで
オーバエッチングする。このとき、シリコン析出粒子3
2のエッチング速度はアルミのエッチング速度に比べて
遅いので、酸化膜3の表面にはシリコン析出粒子32に
対応した凹凸が形成されることになる。
【0037】図6(B)を参照して、レジストパターン
33が除去され、各光電変換素子2の境界部が遮光膜パ
ターンによって覆われた固体撮像素子が得られる。この
固体撮像素子は、その酸化膜3の表面がシリコン析出粒
子32に対応した微細な凹凸を有しているので、酸化膜
3中の干渉効果による前述のリップルの発生を抑制する
ことができる。
【0038】図7において本発明のさらにもう1つの実
施例による固体撮像素子を製造するプロセスが概略的な
断面図によって示されている。
【0039】図7(A)の状態も図1(A)の状態と同
一である。図7(B)を参照して、酸化膜3上にレジス
トパターン42が形成される。
【0040】図7(C)を参照して、レジストパターン
42をマスクとして、酸化膜3中に窒素分子N2 がイオ
ン注入される。
【0041】図7(D)を参照して、レジストパターン
42が除去される。そして、酸化膜3は約450℃にお
いてN2 ガス中で熱処理され、N2 がイオン注入された
領域43がシリコンオキシナイトライドになる。
【0042】図8において、酸化膜3中にN2 をイオン
注入した直後の不純物(N)の濃度分布が模式的に図解
されている。図8(A)は固体撮像素子の断面を示し、
図8(B)において、縦軸は図8(A)の酸化膜3の表
面からの深さを表わし、横軸はイオン注入量を表わして
いる。すなわち、イオン注入時のイオンの加速エネルギ
は、図8から理解されるように、Nの濃度ピークが酸化
膜3中に形成されかつ光電変換素子領域2内にNが注入
されないようなエネルギでなければならない。また、確
実にシリコンオキシナイトライド領域43を形成するた
めに、Nの注入量は1×101 4 cm- 2 以上であるこ
とが望ましい。
【0043】図7(D)の固体撮像素子において、酸化
膜3がたとえばプラズマCVDで形成されている場合、
その光屈折率は約1.5であるのに対して、シリコンオ
キシナイトライド領域43の屈折率は約1.4になる。
すなわち、絶縁保護膜3内において、屈折率の異なる複
数の領域43が分散配置されているので、光干渉効果が
ランダムに発生し、それによって前述のリップルの発生
が低減される。なお、図7(D)の例では屈折率の異な
る領域43が等間隔で配置されているが、それが不等間
隔であっても同様にリップルを低減させることができ
る。
【0044】図9と図10において、本発明のさらにも
う1つの実施例による固体撮像素子を製造するプロセス
が概略的な断面図で示されている。
【0045】図9(A)を参照して、図1(A)の状態
における酸化膜3上に金属膜51が形成される。
【0046】図9(B)を参照して、金属膜51上にフ
ォトレジストの微細パターン52が形成される。このフ
ォトレジストパターン52中の各レジスト領域の幅は、
典型的には光電変換部2の上方で約0.1〜0.3μm
である。
【0047】図9(C)において、レジストパターン5
2をマスクとして金属膜51がテーパエッチングされ、
複数の金属アイランド51aが形成される。このとき、
各金属アイランド51aのテーパ角は、典型的には、酸
化膜3の表面に立てた法線に対して約5〜15°にされ
る。このようなテーパ角の調節は、エッチングガスの制
御によって可能である。
【0048】図9(C)とともに図10(A)を参照し
て、アイランド状の金属層51aは、レジストパターン
52が除去された後にさらにスパッタエッチングされ
る。このとき、スパッタリング速度は金属アイランド層
51aへのスパッタリングイオンの入射角が45〜60
°のときに最大となり、このような条件下では各金属ア
イランド51aの肩部のみがエッチングされる。したが
って、このスパッタエッチングの初期においては、図1
0(A)に示されているような金属アイランド51bの
形状となる。
【0049】このようなスパッタエッチングをこのまま
継続していけば、ついには図10(B)に示されている
ような形状の金属アイランド層51cが得られる。
【0050】図11は、図10(B)の固体撮像素子の
一部を拡大して示している。この図から理解されるよう
に、各金属アイランド51cの頂角が鋭角にされている
ので、矢印Eで示されているように、金属アイランド層
51cの存在に関わらず、入射光のすべてが絶縁膜3に
到達する。絶縁膜3に到達した入射光は、一部が絶縁膜
3の表面で反射されるが(この反射量は金属アイランド
パターン51cの有無に依存しない)、大部分が絶縁膜
3中に入る。絶縁膜3中に入った光はシリコン基板1の
表面に達し、その一部は基板1の表面で反射される。こ
の反射された光が絶縁膜3の外部に放出されれば、前述
のリップルの原因となる。しかし、図11中の矢印Fで
示されているように、シリコン基板1の表面で反射され
た光のほとんどが金属アイランド層51cの底面で反射
され、再び基板1側へ戻される。すなわち、一旦酸化膜
3中に入射した光は、ほとんどが光電変換素子2に吸収
されるまで、酸化膜3中で多重反射を繰返すので、前述
のリップルが低減され得る。
【0051】図12と図13において、本発明のさらに
もう1つの実施例による固体撮像素子を製造するプロセ
スが概略的な断面図で示されている。
【0052】図12(A)の状態は、図1(A)におけ
る酸化膜3を形成する直前の状態に相当する。
【0053】図12(B)において、シリコン基板1の
表面が非常に薄いシリコン窒化膜61によって覆われ
る。
【0054】図12(C)において、窒化膜61はシリ
コン酸化膜62によって覆われる。図12(D)におい
て、酸化膜62か遮光膜63によって覆われる。
【0055】図13(A)において、遮光膜63上にレ
ジストパターン64が形成される。図13(B)におい
て、レジストパターン64をマスクとしかつ窒化膜61
をエッチングストッパとして、遮光膜63と酸化膜62
がエッチングされる。
【0056】図13(C)において、レジストパターン
64が除去される。図13(C)の固体撮像素子におい
て、光電変換素子領域2上の絶縁保護膜61は、入射光
の約半波長以下の薄さで形成されている。したがって、
数2中のdの値が非常に小さくなり、光干渉の周期が非
常に長くなる。その結果、図13(C)の固体撮像素子
においては、細かい周期のリップルを低減することがで
きる。
【0057】図14を参照して、本発明のさらにもう1
つの実施例による固体撮像素子の断面が概略的に図解さ
れている。この固体撮像素子は図1(A)の状態に類似
しているが、絶縁保護膜3上に厚い透明層70が形成さ
れている。この透明層70は、絶縁保護膜3と同一の材
料であるシリコン酸化膜で形成することができる。ま
た、透明層70は、たとえば透明なレジストやエポキシ
系の樹脂、さらにアクリル系の樹脂などで形成されても
よい。さらにまた、透明層70は、複数の材料からなる
多層膜として形成されてもよい。
【0058】図14の固体撮像素子において、透明層7
0の厚さは、絶縁保護膜3と合わせた厚さtt r a n s
が約10μm以上になるように形成されている。すなわ
ち、数2におけるdが大きな値となる。したがって、前
述のリップルの発生する周期が非常に短くなり、光干渉
効果が焼失したのと同等の効果が得られる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光電変
換素子上の絶縁保護膜中の光干渉に基づく固体撮像素子
の分光感度特性におけるリップルを低減させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による固体撮像素子を製造す
るプロセスを図解した概略的な断面図である。
【図2】本発明のもう1つの実施例による固体撮像素子
を説明するための図である。
【図3】本発明のさらにもう1つの実施例による固体撮
像素子を製造するプロセスを示す概略的な断面図であ
る。
【図4】本発明のさらに他の実施例による固体撮像素子
を示す断面図である。
【図5】本発明のさらにもう1つの実施例による固体撮
像素子の製造プロセスの一部を示す断面図である。
【図6】図5に続く製造プロセスを示す断面図である。
【図7】本発明のさらにもう1つの実施例による固体撮
像素子の製造プロセスを示す断面図である。
【図8】固体撮像素子の絶縁保護膜中への注入イオンの
分布を示す図である。
【図9】本発明のさらにもう1つの実施例による固体撮
像素子の製造プロセスの一部を示す断面図である。
【図10】図9に続く製造プロセスを示す断面図であ
る。
【図11】図10の固体撮像素子の一部を拡大した図で
ある。
【図12】本発明のさらにもう1つの実施例による固体
撮像素子の製造プロセスの一部を示す断面図である。
【図13】図12に続く製造プロセスを示す断面図であ
る。
【図14】本発明のさらにもう1つの実施例による固体
撮像素子を示す断面図である。
【図15】先行技術における固体撮像素子の分光応答特
性を説明するための図である。
【図16】先行技術による固体撮像素子の絶縁保護膜中
における光干渉を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 光電変換素子領域 3 絶縁保護膜 4 下地層パターン 5 上層透明膜 31 遮光膜 43 異なる光屈折率を有する領域 51c アイランド状金属層 61 シリコン窒化膜 70 透明層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山川 聡 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 白石 匡 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1以上の光電変換素子と、 前記光電変換素子の光入射表面上に形成された透明膜と
    を含み、 前記透明膜の表面は入射光の約1波長以上の高低差を有
    する1以上の凹凸を含んでいることを特徴とする固体撮
    像素子。
  2. 【請求項2】 1以上の光電変換素子と、 前記光電変換素子の光入射表面上に形成された透明膜と
    を含み、 前記透明膜は局所的に屈折率の異なる複数の領域を含む
    ことを特徴とする固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 1以上の光電変換素子と、 前記光電変換素子の光入射表面上に形成された透明膜
    と、 前記透明膜上に形成されて、頂点が鋭角にされている複
    数のアイランド状の金属層を含んでいることを特徴とす
    る固体撮像素子。
  4. 【請求項4】 1以上の光電変換素子と、 前記光電変換素子の光入射表面上に形成された透明膜と
    を含み、 前記透明膜は入射光の約半波長以下の厚さを有している
    ことを特徴とする固体撮像素子。
  5. 【請求項5】 1以上の光電変換素子と、 前記光電変換素子の光入射表面上に形成された透明膜と
    を含み、 前記透明膜は約10μm以上の厚さを有していることを
    特徴とする固体撮像素子。
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