JPH0612433Y2 - 天井埋込式空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、天井埋込式空気調和機に関するものである。

（従来の技術） 一般的に、天井埋込式空気調和機は、第３図および第４
図図示の如く、天井Ｃに形成された適宜大きさの開口部
３上方に設置される空気調和機本体（以下、本体とい
う）１と、該本体１の下面に当接され且つ前記開口部３
を覆蓋すべく構成された化粧パネル２とによって構成さ
れている。符号４は本体１を吊り下げ支持する吊りボル
ト、５はファン、６はファンモータ、７は空気熱交換
器、８はドレンパン、９は空気吸込口、１０はフィルタ
ー、１１は空気吹出口、１２は吊りボルト締結用のアン
グル状ブラケット、１３は前記ドレンパン８を支持し且
つ前記ファン４の吸込側に設けられるベルマウス１４が
一体形成されているドレンパン支持板である。前記化粧
パネル２は、該化粧パネル２に付設したブラケット１
５，１５・・を前記本体１側のドレンパン支持板１３に
対して取付ボルト１６，１６・・・により取り付けるこ
とにより本体１に着脱自在に取り付けられ得るようにさ
れている。そして、この天井埋込式空気調和機の内部
は、本体１と化粧パネル２との接合面に介設されたシー
ル部材１７によって空気吸込域Ａと空気吹出域Ｂとに仕
切られている。なお、このシール部材１７は、前記空気
吹出域Ｂと本体Ａ外とを仕切る部位にも介設されてい
る。

上記の如き構成の天井埋込式空気調和機においては、前
記化粧パネル２における前記シール部材１７との接合面
は平面状とされているが通例である。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来例における如く、化粧パネル２におけるシール
部材１７との接合面が平面状とされていると、該シール
部材１７の反発力が化粧パネル２の接合面全体に対して
一様に作用することとなるところから、シール部材１７
によるシール性を確保せんとする場合、シール部材１７
による反発力が必然的に大きくならざるを得なくなる。
このようなシール部材１７による反発力の増大は、化粧
パネル２の変形につながることから、化粧パネル２を強
固にすることで対処してきているのが現状である。かか
る化粧パネル２の強度増大は、化粧パネル２の重量およ
びコストに大きく影響するし、逆に、シール部材１７に
よる反発力を低下せしめようとするとシール性の確保が
難しくなるおそれが生じることとなり、これらの不具合
の解決が重要な課題とされてきている。

本考案は、上記の点に鑑みてなされたもので、極めて簡
易な手法により化粧パネルに作用するシール部材の反発
力を低減し得るようにするとともに、シール性をも確保
し得るようにすることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案では、上記課題を解決するための手段として、図
面に示すように、天井Ｃに形成された開口部３上方に設
置される本体１と、該本体１の下面に当接され且つ前記
開口部３を覆蓋すべく構成された化粧パネル２とからな
る天井埋込式空気調和機において、前記本体１と化粧パ
ネル２との接合面であって空気吹出域Ｂを区画する部位
にシール部材１７を介設するとともに、前記化粧パネル
２における前記シール部材１７との接合面を、上向きに
凸な形状となしている。

（作用） 本考案では、上記手段によって次のような作用が得られ
る。

即ち、化粧パネル２におけるシール部材１７と接合面
を、上向きに凸な形状となしたことにより、シール部材
１７の反発力が化粧パネル２の接合面に対して分散して
作用することとなるとともに、シール性確保のために必
要な部位における面圧向上が図られることとなり、化粧
パネル２へ作用するシール部材１７の反発力低減を図り
つつ、シール性をも十分に確保することができることと
なるのである。

（実施例） 以下、添付の図面を参照して本考案の幾つかの好適な実
施例を説明する。

実施例１ 本実施例の天井埋込式空気調和機は、前述の従来技術記
載のもの（即ち、第３図および第４図図示のもの）と同
様であるので、重複を避けるため詳細な説明を省略す
る。

しかして、この天井埋込式空気調和機においても、本体
１と化粧パネル２との接合面に介設されたシール部材１
７によって、空気吸込域Ａと空気吹出域Ｂとの間および
空気吹出域Ｂと本体１の外部との間が仕切られている。

しかして、化粧パネル２におけるシール部材１７との接
合面は、第１図図示の如く、中央部に一体形成された断
面矩形状の上向き突条１８により上向きに凸な形状とさ
れている。

上記の如く構成したことにより次のような作用が得られ
る。

即ち、シール部材１７による反発力は、化粧パネル２の
接合面における上向き突条１８の上面と該上向き突条１
８両側の接合面とに分散して作用することとなり、しか
も、シール部材１７によるシール性確保のための面圧
は、前記上向き突条１８上面において確保されることと
なるところから、シール部材１７の反発力を高くしなく
ともシール性の確保が図れることとなるのである。従っ
て、化粧パネル２に作用するシール部材１７による反発
力が大幅に低減されるとともに、シール性は十分に確保
されるところから、化粧パネル２の強度をさして増大せ
しめる必要がなくなり、重量およびコストの低減を図る
ことができることとなるのである。

実施例２ 本実施例においては、第２図図示の如く、化粧パネル２
におけるシール部材１７との接合面が、中央部に頂角を
有する逆Ｖ字状の突条１９により構成された上向きに凸
な形状とされている。

本実施例の場合にも、シール部材１７による反発力は、
化粧パネル２の接合面における逆Ｖ字状の突条１９を構
成する２辺１９ａ，１９ａに分散して作用することとな
り、しかも、シール部材１７によるシール性確保のため
の面圧は、前記突条１９の頂角部位において確保される
こととなるところから、シール部材１７の反発力を高く
しなくともシール性の確保が図れることとなるのであ
る。従って、本実施例の場合にも、前記実施例１の場合
と同様に、化粧パネル２に作用するシール部材１７によ
る反発力が大幅に低減されるとともに、シール性は十分
に確保されるところから、化粧パネル２の強度をさして
増大せしめる必要がなくなり、重量およびコストの低減
を図ることができることとなるのである。

本考案は、上記各実施例の構成に限定されるものではな
く、考案の要旨を逸脱しない範囲において、適宜設計変
更可能なことは勿論である。

（考案の効果） 叙上の如く、本考案によれば、天井Ｃに形成された開口
部３上方に設置される本体１と、該本体１の下面に当接
され且つ前記開口部３を覆蓋すべく構成された化粧パネ
ル２とからなる天井埋込式空気調和機において、前記本
体１と化粧パネル２との接合面であって空気吹出域Ｂを
区画する部位にシール部材１７を介設するとともに、前
記化粧パネル２における前記シール部材１７との接合面
を、上向きに凸な形状となしたので、シール部材１７の
反発力が化粧パネル２の接合面に対して分散して作用す
ることとなるとともに、シール性確保のために必要な部
位における面圧向上が図られることとなる。従って、化
粧パネル２へ作用するシール部材１７の反発力低減を図
りつつ、シール性をも十分に確保することができること
となり、化粧パネル２の強度をさして増大せしめる必要
がなくなり、重量およびコストの低減を図ることができ
るという実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例１にかかる天井埋込式空気調和
機における本体と化粧パネルとの接合面を示す拡大断面
図、第２図は本考案の実施例２にかかる天井埋込式空気
調和機における本体と化粧パネルとの接合面を示す拡大
断面図、第３図は一般の天井埋込式空気調和機の縦断面
図、第４図は第３図図示の天井埋込式空気調和機の据付
前の状態を示す斜視図である。 １……空気調和機本体 ２……化粧パネル ３……開口部 １７……シール部材 Ｂ……空気吹出域 Ｃ……天井

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】天井(C)に形成された開口部(3)上方に設置
   される空気調和機本体(1)と、該空気調和機本体(1)の下
   面に当接され且つ前記開口部(3)を覆蓋すべく構成され
   た化粧パネル(2)とからなる天井埋込式空気調和機にお
   いて、前記空気調和機本体(1)と化粧パネル(2)との接合
   面であって空気吹出域(B)を区画する部位にシール部材
   (17)を介設するとともに、前記化粧パネル(2)における
   前記シール部材(17)との接合面を、上向きに凸な形状と
   なしたことを特徴とする天井埋込式空気調和機。