JPH06122885A - 電気粘性流体 - Google Patents

電気粘性流体

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JPH06122885A
JPH06122885A JP3159850A JP15985091A JPH06122885A JP H06122885 A JPH06122885 A JP H06122885A JP 3159850 A JP3159850 A JP 3159850A JP 15985091 A JP15985091 A JP 15985091A JP H06122885 A JPH06122885 A JP H06122885A
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JP
Japan
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hollow microspheres
fluid
dispersed phase
electrorheological fluid
electroviscous
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Pending
Application number
JP3159850A
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English (en)
Inventor
Yuichi Ishino
裕一 石野
Takayuki Maruyama
隆之 丸山
Tasuku Saito
翼 斎藤
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、電気粘性効果が大きく、電力
消費が小さく、電界の印加に対する応答性に優れ、温度
特性が安定しているばかりでなく、分散相の沈降が少な
く、長期安定性に優れた電気粘性流体を提供することに
ある。 【構成】 【課題を解決するための手段】本発明の電気粘性流体
は、電気絶縁性に優れた油状媒体よりなる液相に分散相
として誘電体粒子を分散させることにより得られる電気
粘性流体であって、誘電体粒子が平均粒子径0.1〜5
00μmの中空微小球で且つ該中空微小球の少なくとも
表面層が炭素原子と水素原子の原子比(C/H)が1.
2〜5.0の炭素質物質からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧の印加によって粘
性を増大する電気粘性流体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気粘性流体は、非導電性の油の中に微
細に分割した誘電性の固体が分散している懸濁液で、充
分に強い電場の作用の下で極めて速やかに、しかも可逆
的に粘度が増加する流体である。粘度を変化させるため
には直流の電場だけでなく交流の電場も使用することが
でき、必要な電流は非常に小さく、少ない電力によって
液体からほぼ固体状態になるまで大きな粘度変化を与え
るので、例えば、クラッチ、バルブ、ショックアブソー
バー、バイブレーター、各種防振ゴム、アクチュエー
タ、ロボットアーム、などの装置や部品を制御するため
の構成要素として、電気粘性流体は検討されてきた。
【0003】従来、電気粘性流体の構成要素の一つであ
る分散相としては、例えば米国特許第2,417,850 号公
報、米国特許第3,047,507 号公報、米国特許第3,397,14
7 号公報、米国特許第3,970,573 号公報、米国特許第4,
129,513 号公報、特公昭60-31211号公報、あるいは西独
公開特許第3,427,499 号公報に開示されているように、
粒子表面から水を吸収させ、微細化したセルロース、デ
ンプン、シリカゲル、イオン交換樹脂、ポリアクリル酸
リチウム等を、また他の構成要素である液相としては、
ハロゲン化ジフェニル、セバシン酸ブチル、炭化水素
油、塩素化パラフィン、シリコーン油などを使用したも
のが知られているが、実用性に乏しく、実用価値のある
極めて高性能且つ安定度の高い電気粘性流体は未だ存在
しない。
【0004】実用的な電気粘性流体に要求される特性と
しては、広い温度範囲において大きな電気粘性効果を示
し、電場がかかった時の電力消費が少なく、電場を取り
除かれた時には小さな粘性を持ち、且つ分散相が沈降せ
ず長期的に安定した特性を持続することである。
【0005】しかしながら、上記のように電気粘性効果
の発現を促進するために水を吸収させた分散相では粒子
間を流れる電流も同時に増えてしまうため、電力消費に
大きな問題があった。特にこの傾向は高温になるにつれ
て強まり、従来の水系の分散相を用いた電気粘性流体の
使用温度の上限は70〜80℃位で、それ以上の高温で
使用すると電流が過剰に流れてしまい消費電力が非常に
高くなると共に電気粘性効果の発現力や応答性の低下な
どが時間と共に起こり、自動車のエンジンルームなど高
温の雰囲気で使用する装置、部品への応用は不可能であ
った。さらに、このように水分を吸収させた分散相を含
む水系電気粘性流体は0℃以下の低温では水分の凝固に
より電気粘性効果を発現しなくなる。
【0006】このように電気粘性流体として機能するた
めに分散相が水分を含有する必要のある水系電気粘性流
体は温度範囲および水の蒸発に伴う耐久性に本質的な問
題を持ち、それらが該流体が実用化されない理由となっ
ていた。そのため、分散相に水分を必要としない実用可
能な非水系の電気粘性流体の登場が待たれていた。
【0007】このような非水系の電気粘性流体の発現機
構の一つとして、電場を印加した際分散相粒子中に電子
または正孔の移動による界面分極が起こり、静電引力に
より分散相粒子が電極間に数珠状のブリッジを形成し、
流体のみかけの粘度を上昇させるものと考えられる。こ
のことから本発明者らは特開平3-47896 号明細書に開示
したように、適度な水素原子を残した炭素質材料に注目
し、非水系電気粘性流体の分散相として使用することを
検討した。その結果直流又は交流電場の印加により広い
温度範囲で高い電気粘性効果を示すが、電力消費は少な
く、電気粘性効果を長時間維持できる炭素質微粉末を分
散相とする電気粘性流体を開発した。
【0008】この炭素質微粉末を分散相とした電気粘性
流体は耐熱耐寒性に優れ、またポリジメチルシロキサン
からなるシリコーン油を液相として用いた場合はゴムへ
の膨潤性が少なくゴムを利用した防振ゴムや空気ばねな
どへの応用に好適であるが、非常に長期間静置され必要
なときに電気粘性流体として機能せねばならない応用で
は分散相の沈降を防止しなければならない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】分散相の沈降は、液相
として使用する電気絶縁性に優れた油状媒体の比重に比
べて分散相を構成する誘電体粒子の比重が大きいことが
原因である。本発明の目的は、電気粘性効果が大きく、
電力消費が小さく、電界の印加に対する応答性に優れ、
温度特性が安定しているばかりでなく、分散相の沈降が
少なく、長期安定性に優れた電気粘性流体を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電気粘性流体
は、電気絶縁性に優れた油状媒体よりなる液相に分散相
として誘電体粒子を分散させることにより得られる電気
粘性流体であって、誘電体粒子が平均粒子径0.1〜5
00μmの中空微小球で且つ該中空微小球の少なくとも
表面層が炭素原子と水素原子の原子比(C/H)が1.
2〜5.0、好ましくは1.7〜3.5、さらに好まし
くは2.2〜3.0の値を有する炭素質物質からなるこ
とを特徴とする。
【0011】炭素質物質のC/H値が1.2未満の時に
は炭素質物質は誘電体としての機能を発揮できず、結果
として充分な電気粘性効果を得ることができない。一
方、C/Hの値が5.0を越す場合には電気粘性流体に
電流が流れすぎ、実用上、エネルギー効率を低下させる
ばかりでなく、ついには絶縁破壊を生ずる。
【0012】具体的に電気粘性流体の分散相として好適
な前記のC/H比を持つ炭素質物質としては、(1)コ
ールタールピッチ、石油系ピッチ、ポリ塩化ビニルを熱
分解して得られるピッチ又はタール成分などを加熱処理
して得られる各種炭素質メソフェーズ、(2)フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロー
ス、ポリ塩化ビニリデンなど残炭率の高い高分子物質を
不活性雰囲気中300〜700℃で加熱処理し炭化し
た、いわゆる低温処理炭素材料が例示される。
【0013】このようなC/H値を有する炭素質物質の
粒子そのものをを分散相として使用した電気粘性流体は
優れた電気粘性効果を示すが、一般にこのような炭素質
物質の比重は液相成分として通常使用されるシリコーン
油や炭化水素油よりも大きいため、分散相の安定性に問
題がある。
【0014】炭素質誘電体粒子を電気粘性流体の分散相
として長期間沈降せず保持するためには、液相と分散相
の比重差をできるだけ少なくし分散相の沈降を防がねば
ならない。この意味で、液相として比重の大きい油状媒
体、例えばポリ三フッ化一塩化エチレンと比重の軽いシ
リコーン油や炭化水素油を混合し、炭素質誘電体粒子の
比重に合った電気絶縁油を用いることも一つの対策であ
る。しかし防振ゴムのように天然ゴムや合成ゴムを用い
る応用デバイスでは多くの電気絶縁油はゴム材料を膨潤
する可能性があるため、シリコーン油などのゴムを膨潤
しない電気絶縁油を使用する必要がある。このことか
ら、発明者らは炭素質誘電体粒子を中空構造にし、比重
を電気絶縁油に近づけることにより、分散相粉体の沈降
を防止できることを見いだした。
【0015】このような誘電体粒子は、下記の幾つかの
方法でつくることができる。即ち、(1)フェノール樹
脂などの残炭率の高い高分子物質の中空微小球或はさら
にその中空微小球を該高分子物質で被覆した小球を不活
性雰囲気下、300〜700℃で炭化し、所望のC/H
比を持つ炭素質物質とする方法、(2)シリカバルーン
やガラスバルーンのように無機物からなる中空微小球ま
たはフェノール樹脂などの残炭率の高い高分子物質の中
空微小球を核とし、この核のまわりにコールタールピッ
チ成分から炭素質メソフェーズを成長させ、コールター
ルピッチ可溶の溶媒でコールタール成分を分別瀘過し、
これを、さらに不活性雰囲気下300〜700℃で仮焼
し所望のC/H比の炭素質物質とする方法、(3)無機
中空微小球またはフェノール樹脂などの残炭率の高い高
分子物質の中空微小球のまわりにコールタールピッチ成
分をスプレードライヤーなどを用いてコーティングし、
さらに不活性雰囲気下300〜700℃で熱処理し、所
望のC/H比を得る方法、(4)有機または無機の中空
微小球のまわりに、石炭、石炭系タール、ピッチ、石炭
液化物、コークス類、石油、石油系タール、ピッチ及び
樹脂類よりなる群より選ばれる有機化合物を原料として
用い、最高温度が300〜800℃の熱処理工程と粒度
調整工程との組合せにより、炭素原子と水素原子の数の
比(C/H)の値を1.70〜3.50の範囲及び/又
は窒素雰囲気下での400℃〜600℃の温度範囲にお
ける重量減少量を0.5〜13.0重量%の範囲、窒素
雰囲気下での室温〜200℃の温度範囲における重量減
少量を0.5重量%以下、最大粒径を50μm以下、平
均粒径を0.5〜40μmに調整することにより得られ
る炭素質粉末をハイブリダイザーなどの乾式コーティン
グ技術を用いて無機または有機の中空微小球のまわりに
付着させる方法などがある。
【0016】これらの中でフェノール樹脂などの残炭率
の高い高分子物質の中空微小球、或はさらに該高分子物
質で被覆した小球を不活性雰囲気下、300〜700℃
で炭化し、所望のC/H比を持つ炭素質誘電体粒子を得
る方法が中空微小球が単一物質からなることから特に好
ましい。
【0017】これらの炭素質物質を表面層にもつ中空微
小球の比重は、使われる電気絶縁油の比重に近づける必
要があり、中空である出発粒子の比重と炭化し炭素質と
なる表面層の厚さ、コーティング量などで調製する。
【0018】表面層である炭素質物質の組成は均質であ
ることが好ましく、そのため、例えば炭素質粒子の原料
となるコールタールピッチ中に元々含まれるフリーカー
ボン(別名遊離炭素とも言われる)をあらかじめ除去す
ることが、電界印加中の消費電力を低減させることに効
果的である。
【0019】このことを更に説明すれば、フリーカーボ
ンはコークス炉で1000℃以上で熱分解された極めて
炭素化の進んだ無定形の微細炭素粒子であり、発明者ら
の分析によればそのC/Hの値は極めて大きな値を有し
ており、炭素質粉末を電気粘性流体用原料として使用す
る場合、かかるフリーカーボンが含有されていると電界
印加中の電流値が増加する。
【0020】本発明の誘電体粒子の平均粒子径として適
当なのは0.1〜500μm、好ましくは1〜100μ
mである。平均粒子径が500μm以上の場合は懸濁液
として不安定であり、また平均粒子径0.1ミクロン以
下の中空微小球を作るのは困難である。
【0021】本発明で使用する電気絶縁性に優れた油状
媒体としては、炭化水素油、エステル系油、ハロゲン化
炭化水素油やシリコーン油などを例示することが出来
る。これらは単独で用いることができ、又2種以上を併
用することもできる。これらの油状媒体のなかでもポリ
ジメチルシロキサンやポリフェニルメチルシロキサンな
どのシリコーン油が、ゴム状の弾性を有する材料と直接
接触する状態でも使用できるという点で優れている。本
発明の油状媒体の粘度は25℃において0.65〜10
00センチストークス(cSt)、好ましくは5〜20
0cSt、さらに好ましくは5〜50cStの粘度を有
するものを用いる。油状媒体の粘度が低すぎると揮発分
が多くなり、長期的安定性が悪くなる。一方、油状媒体
の粘度が高すぎると流体の粘度が高くなり実用上好まし
くない。適度に低粘度の油状媒体を液相とすることによ
って分散相を効率良く懸濁させることができる。
【0022】本発明の電気粘性流体を構成する分散相と
液相の割合は、炭素質物質を表面層にもつ中空微小球か
ら成る分散相の含有量が1〜60重量%、好ましくは1
0〜40重量%であり、油状媒体である液相の含有量が
40〜99重量%、好ましくは60〜90重量%であ
る。分散相の量が1重量%未満では電気粘性効果が小さ
く、60重量%を越えると電場がない時の初期粘度が著
しく大きくなるので好ましくない。
【0023】本発明の電気粘性流体は本発明の効果を損
なわない範囲で他の分散相や界面活性剤、分散剤、他の
無機塩などの添加剤を配合することもできる。
【0024】以下実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0025】
【実施例1】フェノール樹脂中空微小球(ユニオンカー
バイド社UCAR、BJO−0930:比重0.3;平
均粒子径40μ)100重量部にレゾール系フェノール
樹脂(住友デュレツ社製−PR900)の12%メタノ
ール溶液1000重量部をスプレードライヤーでコーテ
ィングし、比重0.82のフェノール樹脂中空微小球か
らなる粉体を得た。この粉体を窒素気流中で600℃で
処理し、C/Hの値が2.60の炭素質物質を表面層に
もつ平均粒子径約50μm、比重0.92の中空微小球
からなる粉末を得た。この粉末36重量%を、液相成分
である25℃における粘度10cStのシリコーン油
(東芝シリコーン製TSF−451−10:比重0.9
35:室温)64重量%に良く分散し、懸濁液として電
気粘性流体を得た。
【0026】この電気粘性流体に2KV/mmの電圧を
かけ、この時の流体の粘度変化と流体中を流れる電流値
を測定し、その電気粘性流体としての機能を評価した。
粘度の測定は二重円筒型回転粘度計を使用し、内外円筒
間に直流電圧を印加した時の剪断速度366/秒におけ
る見掛けの粘度を測定した。その結果、この電気粘性流
体の室温における粘度変化は3.0ポイズ、電流値は
0.04mAであった。また同様に120℃における粘
性変化についても測定し、その温度に対する安定性も評
価したが、安定した電気粘性効果が得られた。
【0027】本流体を1ケ月ガラス瓶中に室温で静置し
分散相の沈降状態をみた。その結果1ケ月後、分散相の
沈降は若干観察されたが、容易に再分散が可能であっ
た。
【0028】
【実施例2】平均粒子径60μmのアルミノシリケート
中空微小球(日本フィライト社フィライト52/7:比
重0.7)にフリーカーボンを全く含有しないコールタ
ールを混合分散し、450℃で実質的に不活性雰囲気中
で熱処理した。得られた熱処理物をタール系中油(沸点
範囲120−250℃)を使用し抽出・瀘過した。この
抽出・瀘過残留物を450℃の温度、窒素気流下で再熱
処理して、C/Hの値が2.40の炭素質物質を表面層
にもつ平均粒子径約80μm、比重0.97の中空微小
球からなる粉末を得た。この粉末36重量%を、液相成
分である25℃における粘度10cStのシリコーン油
(東芝シリコーン製TSF−451−10)64重量%
に良く分散し、懸濁液として電気粘性流体を得た。
【0029】この電気粘性流体に2KV/mmの電圧を
かけ、この時の流体の粘度変化と流体中を流れる電流値
を測定し、その電気粘性流体としての機能を評価した。
粘度の測定は二重円筒型回転粘度計を使用し、内外円筒
間に直流電圧を印加した時の剪断速度366/秒におけ
る見掛けの粘度を測定した。その結果、この電気粘性流
体の室温における粘度変化は3.5ポイズ、電流値は
0.08mAであった。また同様に120℃における粘
性変化についても測定し、その温度に対する安定性も評
価したが、安定した電気粘性効果が得られた。
【0030】本流体を1ケ月ガラス瓶中に室温で静置し
分散相の沈降状態をみた。その結果1ケ月後、分散相の
沈降は若干観察されたが、容易に再分散が可能であっ
た。
【0031】
【比較例1】フリーカーボンを含有しないコールタール
を450℃で実質的に不活性雰囲気中で熱処理し、得ら
れた熱処理物をタール系中油(沸点範囲120〜250
℃)を使用し抽出・瀘過した。かかる抽出・瀘過残留物
を450℃の温度、窒素気流下で再熱処理して炭素質粉
末を得た。こうして得られた炭素質微粒子のC/Hの値
は2.31、平均粒子径16.1μm、比重1.42で
あった。この粉末36重量%を、液相成分である25℃
における粘度10cStのシリコーン油(東芝シリコー
ン製TSF−451−10)64重量%に良く分散し、
懸濁液として電気粘性流体を得た。
【0032】この電気粘性流体に2KV/mmの電圧を
かけ、この時の流体の粘度変化と流体中を流れる電流値
を測定し、その電気粘性流体としての機能を評価した。
粘度の測定は二重円筒型回転粘度計を使用し、内外円筒
間に直流電圧を印加した時の剪断速度366/秒におけ
る見掛けの粘度を測定した。その結果、この電気粘性流
体の室温における粘度変化は2.7ポイズ、電流値は
0.05mAであった。本流体を1ケ月ガラス瓶中に室
温で静置し、分散相の沈降状態をみた。その結果1ケ月
後、分散相の沈降が観察され、再分散は困難であった。
【0033】このように実施例1、2の流体は比較例と
同様な電気粘性効果を示すが、比較例に比べ沈降再分散
性に大幅な向上が見られる。
【0034】
【発明の効果】本発明により、電気粘性効果が大きく電
力消費が小さく、かつ分散相の沈降が少なく安定性に優
れた電気粘性流体が開発でき、長期間静置しても安定な
電気粘性効果が再現できる電気粘性流体応用製品が可能
となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性に優れた油状媒体よりなる液
    相に分散相として誘電体粒子を分散させることにより得
    られる電気粘性流体であって、誘電体粒子が平均粒子径
    0.1〜500μmの中空微小球で且つ該中空微小球の
    少なくとも表面層が炭素原子と水素原子の原子比(C/
    H)が1.2〜5.0の炭素質物質からなることを特徴
    とする電気粘性流体。
JP3159850A 1991-06-05 1991-06-05 電気粘性流体 Pending JPH06122885A (ja)

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