JP3378945B2 - 電気粘性流体 - Google Patents

電気粘性流体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電場の印加によって粘
性を増大する電気粘性流体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気粘性流体は非導電性の油の中に微細
に分割した誘電性の固体が分散している懸濁液で、充分
に強い電場の作用の下で極めて速やかに、しかも可逆的
に粘度が増加する流体である。粘度を変化させるために
は直流の電場だけでなく交流の電場も使用する事がで
き、必要な電流は非常に小さく、少ない電力によって液
体からほぼ固体状態になるまで大きな粘度変化を与える
ので、例えば、クラッチ、バルブ、ショックアブソーバ
ー、バイブレーター、各種防振ゴム、アクチュエータ、
ロボットアーム、などの装置や部品を制御するための構
成要素として、電気粘性流体は検討されてきた。
【0003】従来、電気粘性流体の構成要素の一つであ
る分散相としては、例えば米国特許第 2,417,850号公
報、米国特許第 3,047,507号公報、米国特許第 3,397,1
47号公報、米国特許第 3,970,573号公報、米国特許第
4,129,513号公報、特公昭60-31211号公報、あるいは西
独公開特許第 3,427,499号公報に開示されているよう
に、粒子表面から水を吸収させ、微細化したセルロー
ス、デンプン、シリカゲル、イオン交換樹脂、ポリアク
リル酸リチウム等を、また他の構成要素である液相とし
ては、ハロゲン化ジフェニル、セバシン酸ブチル、炭化
水素油、塩素化パラフィン、シリコーン油などを使用し
たものが知られているが、実用性に乏しく、実用価値の
ある極めて高性能且つ安定度の高い電気粘性流体は未だ
に存在しない。
【0004】実用的な電気粘性流体に要求される特性と
しては、広い温度範囲において大きな電気粘性効果を示
し、電場がかかった時の電力消費が少なく、電場を取り
除かれた時には小さな粘性を持ち、且つ分散相が沈降せ
ず長期的に安定した特性を持続することである。
【0005】しかしながら上記のように電気粘性効果の
発現を促進するために水を吸収させた分散相では粒子間
を流れる電流も同時に増えてしまうため、電力消費に大
きな問題があった。特にこの傾向は高温になるにつれて
強まり、従来の水系の分散相を用いた電気粘性流体の使
用温度の上限は70〜80℃位で、それ以上の高温で使
用すると電流が過剰に流れてしまい消費電力が非常に高
くなるとともに電気粘性効果の発現力や応答性の低下な
どが時間とともに起こり、自動車のエンジンルームなど
高温の雰囲気で使用する装置、部品への応用は不可能で
あった。更に、このように水分を吸収させた分散相を含
む水系電気粘性流体は0℃以下の低温では水分の凝固に
より電気粘性効果を発現しなくなる。このように電気粘
性流体として機能するために分散相が水分を含有する必
要のある水系電気粘性流体は温度範囲および水の蒸発に
伴う耐久性に本質的な問題を持ち、それらが該流体が実
用化されない理由となっていた。そのため、分散相に水
分を必要としない実用可能な非水系の電気粘性流体の登
場が待たれていた。
【0006】非水系の電気粘性流体の発現機構の一つと
して考えられているのは電場を印加した際、分散相粒子
中に電子または正孔の移動による界面分極が起こり、静
電引力により分散相粒子が電極間に数珠状のブリッジを
形成し、流体のみかけの粘度を上昇させる機構である。
このことから発明者らは特開平3−47896明細書に
開示したように、適度な水素原子を残した炭素質材料に
注目し、非水系電気粘性流体の分散相として使用するこ
とを検討した。その結果直流および交流電場の印加によ
り広い温度範囲で高い電気粘性効果を示すが、消費電力
は少なく、電気粘性効果を長時間維持できる炭素質微粉
末を分散相とする電気粘性流体を開発した。さらに大き
な電気粘性効果を示す傾斜型の構造を持つ粉体を分散相
とした非水系の流体や消費電力を低減する目的で前記の
炭素質粉末を絶縁性皮膜で被覆した粉体も特開平3−4
7896明細書にそれぞれ開示されている。
【0007】これらの非水系電気粘性流体は耐熱耐寒性
に優れ、またポリジメチルシロキサンからなるシリコー
ン油を液相として用いた場合はゴムへの膨潤性が少なく
ゴムを利用した防振ゴムなどへの応用に好適であるが、
自動車用のショックアブソーバーやクラッチなどへの応
用にはさらに大きな電気粘性効果が求められていた。こ
の観点から発明者らによって特願平3−40614に開
示されているような誘電率の大きい液相を用いる試みも
なされているが、液相の誘電率を上げると導電性の不純
物が増加し、交流印加においては問題ないが、直流印加
においては電気泳動により粉体が電極に片寄ってしまう
場合も見いだされている。また非常に長時間静置され必
要なときに電気粘性流体として機能せねばならない応用
には分散相の沈降を極力防止する必要がある。こうした
観点から発明者らは大きな電気粘性効果を有しかつ直流
印加においても電気泳動を起こさない、非水系電気粘性
流体を鋭意検討の結果本発明に至った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
粘性効果が大きく、かつ分散相の沈降が少なく、また長
期安定性、温度特性、電場の印加に対する応答性に優れ
た電気粘性流体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気粘性流
体は、50〜90モル%のジメチルシロキサンと10〜
50モル%の3,3,3−トリフルオロプロピルメチル
シロキサンとの共重合体で体積抵抗率が1011Ω・c
m以上の油状媒体よりなる液相に、炭素原子と水素原子
との数の比(C/H)の値が1.70〜3.50の範囲
の炭素質粉末である誘電体粒子よりなる分散相を懸濁せ
しめたものであることを特徴とする。
【0010】電気粘性効果を増大させるにはフルオロシ
リコーンオイルのような誘電率の高い液相を用いること
が考えられるが、誘電率を高い液相は導電性の不純物を
含んでいるため直流印加において粉体の電気泳動が起き
る傾向があり、特に低粘度の液相ではこの傾向が著し
い。このことから誘電率はジメチルシリコーンオイルよ
り高く、かつ電気抵抗はジメチルシリコーンオイル並で
ある上記一般式の構造を有するジメチルシロキサンと
3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサンの
共重合体からなる液相を用いる。
【0011】該共重合体におけるトリフルオロプロピル
メチルシロキサン単位の割合は10〜50モル%、好ま
しくは20〜40モル%、ジメチルシロキサン単位の割
合は50〜90モル%、好ましくは60〜80モル%で
ある。トリフルオロプロピルメチルシロキサン単位の割
合が50モル%を越えると導電性が増すため粉体の電気
泳動が起こり易くなり、一方10モル%未満では誘電率
が小さく電気粘性効果の増大は僅かである。また液相を
構成する共重合体の体積抵抗率は1011Ω・cm以上、
好ましくは1012Ω・cm以上である。1011Ω・cm
未満であると粉体の電気泳動が起こり易くなる。
【0012】或は、上記共重合体よりなる液相の代り
に、50モル%以上90モル%未満のジメチルシロキサ
ンと10モル%を越え50モル%以下の3,3,3−ト
リフルオロプロピルメチルシロキサンの共重合体で体積
抵抗率が1011Ω・cm以上の油状媒体とジメチルシロ
キサンの単独重合体である油状媒体との混合物で、混合
物中の3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキ
サン単位の数とジメチルシロキサン単位の数の合計値に
対する3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキ
サン単位の数の割合が0.1〜0.5の範囲である液相
に、誘電体粒子よりなる分散相を懸濁せしめたものであ
っても良い。混合物中の3,3,3−トリフルオロプロ
ピルメチルシロキサン単位の数とジメチルシロキサン単
位の数の合計値に対する3,3,3−トリフルオロプロ
ピルメチルシロキサン単位の数の割合が0.5を越える
と導電性が増すため、粉体の電気泳動が起こり易くな
り、一方0.1未満では誘電率が小さく電気粘性効果の
増大は僅かである。
【0013】本発明で用いる油状媒体の粘度は25℃に
おいて0.65〜1000センチストークス(cS
t)、好ましくは5〜200cSt、さらに好ましくは
5〜50cStの粘度を有するものを用いる。油状媒体
の粘度が低すぎると揮発分が多くなり、長期的安定性が
悪くなる。一方、油状媒体の粘度が高すぎると流体の粘
度が高くなり実用上好ましくない。また適度に低粘度の
電気絶縁油を液相とすることによって分散相を効率良く
懸濁させることができる。
【0014】分散相として使用する誘電体粒子として
は、従来非水系電気粘性流体の分散相として使用されて
いる各種の誘電体粒子を使用できるが、電気粘性流体に
要求される特性としては、外部電場下で低電流により大
きな粘性変化をもたらすことに加え、分散相が沈降しな
いこと、流体が長期的な使用や温度に対して安定である
ことなどが要求されている。こうした電気粘性流体に要
求される特性を満足するのに必要な分散相として好適な
ものは、元素分析における炭素原子と水素原子の数の比
C/Hが1.70〜3.50、好ましくは2.20〜
3.00の値を有する炭素質物質である。炭素質物質の
C/H値が1.70未満の時には充分な電気粘性効果を
得ることができない。一方、C/Hの値が3.50を越
す場合には電気粘性流体に電流が流れすぎ、エネルギー
効率が低い。
【0015】具体的に電気粘性流体の分散相として好適
な前記のC/H比を持つ炭素質物質としては、コールタ
ールピッチ、石油系ピッチ、ポリ塩化ビニルを熱分解し
て得られるピッチまたはタール成分などを加熱処理して
得られる各種炭素質メソフェーズ、フェノール樹脂、フ
ラン樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース、ポリ塩
化ビニリデンなど残炭率の高い高分子物質を不活性雰囲
気中300〜700℃で加熱処理し炭化したいわゆる各
種低温処理炭素材料が例示される。さらに特願平3−9
6254に開示された傾斜型の構造を持つ粉体や特開平
3−47896に開示されている炭素質粉末を絶縁性皮
膜で被覆した粉体も本発明の分散相粉体として好適であ
る。
【0016】本発明で分散相として用いる誘電粒子の粒
径として適当なのは0.01〜50μm、好ましくは
0.1〜10μmである。50μm以上の場合は懸濁液
として不安定であり、また0.01μm以下になると電
場をかけない時の粘度が著しく増加する。
【0017】本発明の電気粘性流体を構成する分散相と
液相の割合は、分散相の含有量が1〜60体積%、好ま
しくは10〜40体積%であり、液相の含有量が40〜
99体積%、好ましくは60〜90体積%である。分散
相の量が1体積%未満では電気粘性効果が小さく、60
体積%を越えると電場がない時の初期粘度が著しく大き
くなるので好ましくない。
【0018】一方、防振ゴムのような可撓性を持つこと
が必要とされる天然ゴムや合成ゴムを用いた応用デバイ
スでは多くの電気絶縁油はゴム材料を膨潤する可能性が
あるため、ポリジメチルシロキサンなどのゴムを膨潤し
ない電気絶縁油を使用する必要がある。発明者らは本発
明におけるジメチルシロキサンと3,3,3−トリフル
オロプロピルメチルシロキサンの共重合体からなる液相
がゴムを膨潤せず、ゴムと接触した状態でも使用可能な
ことを見いだした。
【0019】また本発明者らは、炭素質粉末を誘電体粒
子として使用した場合、本発明におけるジメチルシロキ
サンと3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキ
サンの共重合体又は該共重合体とジメチルシロキサンの
単独重合体である油状媒体との混合物からなる液相にお
いて、アミノ基を側鎖に有するアミノ変性シリコーンオ
イルを添加すると分散相粉体の沈降を防止できることを
見いだした。添加剤としてのアミノ変性シリコーンオイ
ルの添加量としては粉体量に対して0.1〜20重量
%、好ましくは0.5〜5重量%である。
【0020】アミノ基を側鎖に有するアミノ変性シリコ
ーンオイルは、アミノ基が炭素質粉体に親和性を持ち、
一方ジメチルシリコーンからなる主鎖が本発明における
ジメチルシロキサンと3,3,3−トリフルオロプロピ
ルメチルシロキサンの共重合体と親和性を持つところか
らこのアミノ変性シリコーンオイルが界面活性剤として
働き、炭素質粉末の分散性を向上させるため、粉体の沈
降を防止し、再分散性を向上させ、さらに流体の初期粘
度を低減する。
【0021】本発明の電気粘性流体は本発明の効果を損
なわない範囲で他の分散相や界面活性剤、分散剤、酸化
防止剤などの添加剤を配合することもできる。
【0022】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。なお本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。
【0023】
【実施例1】フリーカーボンを含有しないコールタール
を450℃で実質的に不活性雰囲気中で熱処理し、得ら
れた熱処理物をタール系中油(沸点範囲120〜250
℃)を使用し抽出・濾過した。この抽出・濾過残留物を
500℃の温度、窒素気流下で再熱処理し、さらに粉砕
・分級を行い炭素質粉末を得た。こうして得られた炭素
質粉末のC/Hの値は2.38、平均粒径は3.8μm
であった。この粉末30体積%を25℃における動粘度
8.7cStのジメチルシロキサンと3,3,3−トリ
フルオロプロピルメチルシロキサンの共重合体(共重合
体中で3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキ
サンの占める割合:30モル%、体積固有抵抗:1.5
×1012Ω・cm、比誘電率4.5)70体積%に良く
分散し懸濁液として電気粘性流体を得た。この電気粘性
流体に室温で2KV/mmの電場を印加し、この時の流
体の粘度変化と流体中を流れる電流値を測定し、電気粘
性流体としての機能を評価した。表1に結果を示す。粘
度の測定は二重円筒型回転粘度計を使用し、内外円筒間
に直流電場を印加した時の剪断速度366/秒における
見かけの粘度を測定した。
【表1】
【0024】
【実施例2】実施例1で用いたものと同じ炭素質粉末3
0体積%を25℃の動粘度10cStのポリジメチルシ
ロキサンからなるシリコーンオイル(東芝シリコーン製
TSF−451−10)35体積%と25℃の動粘度
8.7cStのジメチルシロキサンと3,3,3−トリ
フルオロプロピルメチルシロキサンの共重合体(共重合
体中で3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキ
サンの占める割合:30モル%、体積固有抵抗:1.5
×1012Ω・cm、比誘電率:4.5)35体積%の混
合物に良く分散し懸濁液として電気粘性流体を得た。こ
の流体について実施例1と同様の電気粘性効果の評価を
行った。表1に結果を示す。
【0025】
【実施例3】25℃の動粘度8.7cStのジメチルシ
ロキサンと3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシ
ロキサンの共重合体(共重合体中で3,3,3−トリフ
ルオロプロピルメチルシロキサンの占める割合:30モ
ル%、体積固有抵抗:1.5×1012Ω・cm、比誘電
率:4.5)70体積%にアミノ変性シリコーンオイル
(東芝シリコーン製TSF4703、室温における粘
度:1000cSt,アミノ当量:1600、末端の官
能基:メトキシ基及びメチル基)を粉体量に対して0.
7重量%添加し、この油状媒体に実施例1で用いたもの
と同じ炭素質粉末30体積%を良く分散して電気粘性流
体を得た。この流体について、実施例1と同様の電気粘
性効果の評価を行った。表1に結果を示す。次に本流体
を試験管中に室温で静置し、粉体の沈降状態を見た。図
1に沈降界面の高さの経時変化を示す。
【0026】
【比較例1】実施例1で用いたのと同じ炭素質粉末30
体積%を25℃の動粘度12cStのジメチルシロキサ
ンと3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサ
ンの共重合体(共重合体で3,3,3−トリフルオロプ
ロピルメチルシロキサンの占める割合:70モル%、体
積固有抵抗:5×1010Ω・cm、比誘電率5.5)の
70体積%に良く分散し懸濁液として電気粘性流体を得
た。この流体について実施例1と同様の電気粘性効果の
評価を行った。表1に結果を示す。
【0027】
【比較例2】実施例1で用いたのと同じ炭素質粉末30
体積%を25℃の動粘度10cStのポリジメチルシロ
キサンからなるシリコーンオイル(東芝シリコーン製T
SF−451−10)70体積%に良く分散し懸濁液と
して電気粘性流体を得た。この流体について、実施例1
と同様の電気粘性効果の評価を行った。表1に結果を示
す。また実施例3と同様の沈降性の評価を行った結果を
図1に示す。
【0028】表1で示すように実施例1、3のジメチル
シロキサンと3,3,3−トリフルオロプロピルメチル
シロキサンの共重合体(共重合体で3,3,3−トリフ
ルオロプロピルメチルシロキサンの占める割合:30モ
ル%)を使用した場合は比較例2のポリジメチルシロキ
サンのみの場合より高い電気粘性効果が得られ、応答性
も良い。一方、共重合体で3,3,3−トリフルオロプ
ロピルメチルシロキサンの占める割合が70%である比
較例1の場合は粉体の電気泳動が起こり応答性が悪い。
また該共重合体とジメチルシリコーンオイルとの混合物
の場合(実施例2)でも高い電気粘性効果が得られてい
る。また図1に示すようにアミノ変性シリコーンを添加
した実施例3では沈降性も改善され、比較例2に比較し
て沈降速度が遅くなっている。
【0029】
【発明の効果】本発明により、電気粘性効果が大きく分
散相の沈降が少ない安定性に優れた電気粘性流体が提供
でき、耐久性に優れた可撓 性を持つ電気粘性流体応用
製品の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3及び比較例2の電気粘性流体の沈降
界面の高さの経時変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 翼 埼玉県所沢市上新井1265−2 西所沢パ ークハイツA−102 (56)参考文献 特開 平4−164996(JP,A) 特開 平4−211499(JP,A) 特開 平4−266996(JP,A) 特開 平1−304189(JP,A) 特開 平1−198696(JP,A) 特開 平5−140578(JP,A) 特開 平3−47896(JP,A) 特開 平3−279206(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 169/04 C10M 107/50 C10M 125/02 C10N 40:14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50〜90モル%のジメチルシロキサン
    と10〜50モル%の3,3,3−トリフルオロプロピ
    ルメチルシロキサンとの共重合体で体積抵抗率が10
    11Ω・cm以上の油状媒体よりなる液相に、炭素原子
    と水素原子との数の比(C/H)の値が1.70〜3.
    50の範囲の炭素質粉末である誘電体粒子よりなる分散
    相を懸濁せしめたものであることを特徴とする電気粘性
    流体。
  2. 【請求項2】 50モル%以上90モル%未満のジメチ
    ルシロキサンと10モル%を越え50モル%以下の3,
    3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサンの共重
    合体で体積抵抗率が1011Ω・cm以上の油状媒体と
    ジメチルシロキサンの単独重合体である油状媒体との混
    合物で、混合物中の3,3,3−トリフルオロプロピル
    メチルシロキサン単位の数とジメチルシロキサン単位の
    数の合計値に対する3,3,3−トリフルオロプロピル
    メチルシロキサン単位の数の割合が0.1〜0.5の範
    囲である液相に、炭素原子と水素原子との数の比(C/
    H)の値が1.70〜3.50の範囲の炭素質粉末であ
    誘電体粒子よりなる分散相を懸濁せしめたものである
    ことを特徴とする電気粘性流体。
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