JPH0347896A - 電気粘性液体 - Google Patents

電気粘性液体

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JPH0347896A
JPH0347896A JP17196989A JP17196989A JPH0347896A JP H0347896 A JPH0347896 A JP H0347896A JP 17196989 A JP17196989 A JP 17196989A JP 17196989 A JP17196989 A JP 17196989A JP H0347896 A JPH0347896 A JP H0347896A
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Yoshiki Fukuyama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電圧の印加によって粘性を増大する電気粘性液
体に関するものである。
[従来の技術] 電気粘付液体は、非導電性の油の中に微細に分割した誘
電性の固体が分散している恕濁液で、充分に強い電場の
作用の下で極めて速やかに、しかも可逆的に粘度が増加
する液体である。
粘度を変化させるためには直流の電場だけでなく交流の
電場も使用することができ、必要な電流は非常に小さく
、少ない電力によって液体からほぼ固体状態になるまで
大きな粘度変化をを与えるので、例えば、クラッチ、バ
ルブ、ショックアブソーバ−、パイブレーク、各種防振
ゴム、アクチュエータ、ロボットアーム、制振材などの
装置や部品を制御するための構成要素として、電気粘性
液体は検討されて来た。
従来、電気粘性液体の構成要素の一つである固体粒子と
しては、米国特許筒2.417.850号、第3047
、507号、第3.397.147号、第3.970.
573号、第4,129.513号、或は日本国公告特
許昭60−31211号、ドイツ公開特許第3,427
.499号に開示されているように、表面から水を吸収
させ微細化させたセルロース、デンプン、シリカゲル、
イオン交換樹脂、ポリアクリル酸リグ・ウノ\等を、J
二た他の構成要素である液相としては、ハロゲン化ジフ
ェニル、セバシン酸ブチル、炭化水素油、塩素化パラフ
ィン、シリコーン油等を使用したものが知られているが
、実用性に乏しく、実用価値のある極めて高性能且つ安
定度の高い電気粘性液体はいまだ存在しない。
実用的な電気粘性液体に要求される特性としては、広い
温度範囲において大きな電気粘性効果を示し、電場がか
かった時の電力消費が少な(、電場が取り除かれた時に
は小さい粘性を持ち、且つ分散相が沈降せず長期的に安
定した特性を持続する事である。
しかしながら上記のように電気粘性効果の発現を促進す
るために水を吸収させた分散相では粒子間を流れる電流
も同時に増えてしまうため、電力消費に大きな問題があ
った。特にこの傾向は高温になるにつれて強まり、従来
の分散相を用いた電気粘性液体の使用温度の上限は70
〜80℃くらいで、それ以上の高温で使用すると電流が
過剰に流れてしまい消費電力が非常に高くなるとともに
電気粘性効果の発現力や応答性の低下などが時間ととも
に起こり、自動車のエンジンルーム等、高温の雰囲気で
使用する装置・部品への応用は不可能であった。
さらに、このように水分を吸収させた分散相を含む水系
電気粘性液体は0℃以下の低温では水分の凝固により電
気粘性効果を発現しなくなる。
[発明が解決しようとする課題] このように電気粘性液体として機能するために分散相が
水分を含有する必要のある水系電気粘性液体は温度範囲
及び水の蒸発に伴う耐久性に本質的な問題を持ち、それ
らが長ら(該液体が実用化しない理由となっていた。
そのため、分散相に水分を必要としない実用化可能な非
水系の電気粘性液体の登場が待たれていた。このような
非水系の液体として最近米国特許筒4.687.589
号、あるいは特開昭63−97694号、特開昭64−
6093号に開示されている本質的に水分を含有しない
液体や分散相を多層構造にした液体も提案されてきたが
、電気粘性効果が小さい、電力消費が大きい、交流電場
でしか機能しないなどの問題点もあり、現在のところ実
用可能で充分な特性を有する電気粘性液体が開発されて
いるとは言いがたい。
非水系の電気粘性液体の発現機構の一つとして電場を印
加した際、分散相粒子中の電子分極が起こり、分散相粒
子が引き合い、粒子のブリッジを形成し粘度を上昇させ
る事が考えられる。この事から発明者らは電子分極に必
要なラジカル(不対電子)濃度が高く安定な、いわゆる
低温処理炭素材料に注目し、非水系電気粘性液体の分散
相として使用する事を検討した。その結果直流及び交流
電場の印加により広い温度範囲で高い電気粘性効果を示
すが、電力消費量が少なく、且つ高い電気粘性効果を長
期間維持できる電気粘性液体の開発に至ったものである
[課題を解決するための手段] 本発明は、直流又は交流電場の印加により広い温度範囲
で高い電気粘性効果を示すが、電力消費量は少なく、且
つ高い電気粘性効果を長期間維持できる電気粘性液体の
提供を目的としたもので、平均粒径0.01〜100ミ
クロンの炭素質微粉末1〜60重量%の分散相と、室温
における粘度0.65〜500センデストークス(cS
t)の電気絶縁油99〜40重量%の液相とからなるこ
とを特徴とする電気粘性液体により、この問題を解決し
た。
本発明において電気粘性液体の分散相として好適な炭素
質微粉末としては炭素含有量80〜97重量%のものが
好ましく、特に好ましくは90〜95重量%である。ま
た炭素質微粉末のC/H比(炭素/水素原子比)は1.
2〜5のものが好ましく、特に好ましくは2〜4である
一般に電気粘性液体の分散相の電気抵抗は半導体領域に
ある事は古(から知られているが(W、MWinslo
w: J、 Appl、 Physics 20113
7 (19491、炭素含有量が80重量%以下で且つ
C/H比が1゜2以下の炭素質微粉末は絶縁体であり、
電気粘性効果を示す液体は殆ど得られない。
一方、炭素含有量が97重量%以上で且つCZH比が5
以上のものは導電体に近く、電圧を印加しても過大電流
を示し、電気粘性効果を示す液体は得られない。
具体的に電気粘性液体の分散相として好適な前記のC/
H比を持つ炭素質微粉末としては、コールタールピッチ
、石油系ピッチ、ポリ塩化ビニルを熱分解して得られる
ピッチなどを微粉砕したもの、それらピッチ又はタール
成分を加熱処理して得られる各種メンフェーズからなる
微粉末、即ち加熱により形成される光学的異方性小球体
(球晶またはメソフェーズ小球体)を溶剤でピッチ成分
を溶解し分別することによって得られる微粉末、さらに
それを微粉砕したもの、ピッチ原料を加熱処理によりバ
ルクメソフェーズ(例えば日本国公開特許昭59−30
887号参照)とし、それを微粉砕したもの、また一部
品貧化したピッチを微粉砕したもの、フェノール樹脂な
どの熱硬化性樹脂を低温で炭化したものなど、いわゆる
低温処理炭素微粉末が例示され、さらに無煙炭、瀝青炭
などの石炭類及びその熱処理物を微粉砕したもの、ポリ
エチレン、ポリプロピレンまたはポリスチレンなどの炭
化水素系ビニル系高分子とポリ塩化ビニルまたはポリ塩
化ビニリデンなどの塩素含有高分子との混合物を加圧下
で加熱することによって得られる炭素球、またはそれを
微粉砕したものなどが例示される。
この中でも、1O18/g以上の高い芳香族ラジカル濃
度を持ち、105Ω・cm以上の電気抵抗を持つ炭素質
微粉末が、低い電力消費で高い電気粘性効果を示すとい
う意味で好ましい。
この意味から前記の具体例の中では、コールタールピッ
チを熱処理することにより生成する光学的異方性小球体
をピッチ成分から分別することにより得られる炭素質微
粉末を使用することが特に好ましい。
このコールタールピッチから得られる炭素質微粉末の製
法の概要を以下に述べる。コールタールピッチを350
〜500℃で加熱処理した時にコールタールピッチの成
分より球状の光学的異方性小球体(球晶またはメソフェ
ーズ小球体)が成長する。(J、 D、 Brooks
 and G、 H,Taylor、 Carbon3
、185] この球晶の大きさは加熱温度及び加熱時間
によって決定されるが、所望の大きさになった段階で加
熱を止め、キノリンやタール中油などの溶媒で残存のコ
ールタールピッチを溶解し濾過することによ・りこの球
晶を分別することができる。
この球晶は黒鉛類似構造を有し、且つ球状の炭素質微粉
末である。日本国公開特許昭60−25364号にに開
示されるように、該球晶の分別時にコールタールピッチ
成分の一部(例えばβ−レジン等)が球晶の表面に残る
が、必要があれば該球晶を不活性ガス雰囲気中、200
〜600℃で加熱処理(仮焼)することにより除去する
ことができ、また球晶の電気抵抗やラジカル濃度を変化
させることができる。
前記球晶の粒径はコールタールピッチの加熱時間及び加
熱温度によってコントロールできる他、ジェットミルな
どによる粉砕処理によってさらに微細なものが得られる
。また原料としてコールタールピッチ以外にも、構造が
類似の石油系ピッチやタール成分を同様に処理すること
により、本発明で使用するに適した炭素質微粉末を得る
ことができる。
このようにして得られた炭素質微粉末に含まれる水分は
多くても1重量%以下であり、水分量は電気粘性効果に
ほとんど無関係であるが、該微粉末中の芳香族ラジカル
の濃度が高く電子分極によって電気粘性効果を示すと考
えられるため、該微粉末を分散相とすることによって、
広い温度範囲で高い電気粘性効果を示し、且つ電気粘性
効果を長時間維持できる電気粘性液体を得ることができ
る。
前記球晶からなる炭素質微粉末は光学的異方性を持つこ
とから導電率も異方性を示し、このことが該微粉末を分
散相とした電気粘性液体が低い消費電力を示すことに関
係するものと考えられる。
一方、これらの炭素質微粉末は上記の仮焼温度などを変
化する事によりC/H比が変わり導電性が変化する。す
なわちC/H比が上昇すると共に電気粘性効果が高(な
り、同時に消費電流も増加する。そのため消費電流と電
気粘性効果が最適点を持つように炭素質微粉末の電気抵
抗を設定する必要がある。この意味でもっとも好ましい
炭素質微粉末の電気抵抗は10’〜1010Ω・cmで
ある。
さらに、電気粘性効果をある程度維持し、消費電流だけ
を下げる方法として前記した炭素質微粉末中の粒子の表
面の一部又は全部を電気絶縁性薄膜で被覆すると有効な
事を発明者は見出した。特にこの方法はC/H比及び炭
素含有量の高い炭素質微粉末に有効である。
ここで電気絶縁性薄膜としては、有機、無機にかかわら
ず薄膜を炭素質微粉末表面に粒子径の10分の1以下の
厚さに形成できれば良いが、薄膜の最適な厚さは該炭素
質微粉末の導電率に左右される。すなわち炭素質微粉末
の導電率が高い場合は絶縁性薄膜は相対的に厚いほうが
良好で、逆に該微粉末の導電率が低い場合には絶縁性薄
膜は相対的に薄いことが、高い電気粘性効果を保ち、電
圧印加時の電流を低くするために必要である。
このような電気絶縁性薄膜は高分子溶液からの粉体への
コーティング、小径粒子を乾式で混合し粉体の表面で溶
融するパイプリダイゼーション、シラン処理等の表面処
理、スパッタリング真空蒸着、モノマーからの重合など
によって形成され、使用される電気絶縁性物質としては
ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂などの合成高分子物質、メチル
トリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、トリメチルクロルシランなどの
シラン処理剤、カルボキシル基や水酸基を持ちジメチル
ポリシロキサンやフェニルメチルポリシロキサン構造を
主鎖とする変性1 シリコーンオイルまたはシリコーン界面活性剤、シリカ
、アルミナ、ルヂルなどの無機化合物が代表例として挙
げられる。このようにして作成された、電気絶縁性薄膜
で被覆した炭素質微粉末を電気粘性液体の分散相として
用いることにより、高い電気粘性効果を示すが、電気消
費量の少ない電気粘性液体を得ることができる。
電気粘性液体の分散相として好ましい粒径は、0.01
〜100ミクロン、好ましくはo、1〜20ミクロン、
さらに好ましくは0.5〜5ミクロンの範囲である。0
.01ミクロン未満では電場のない状態で初期粘度が著
しく大きくなって電気粘性効果による粘度変化が小さく
、また100ミクロンを越えると液体の分散相としての
十分な安定性が得られない。
液相を構成する電気絶縁油としては80’Cの体積抵抗
率10日Ω・cm以上のものが好ましく、特に好ましく
は1013Ω・cm以上のものが好ましい。具体的には
、炭化水素油、エステル系油、芳香族系油やシリコ−・
ン油などを例示することが 2 できる。これらは単独で用いることができ、また2種以
上を併用することもできる。これらの電気絶縁油の中で
もポリジメチルシロキサンやポリメチルフェニルシロキ
サンなどのシリコーン油が、ゴム状の弾性を有する材料
や多(の高分子材料と直接接触する状態でも使用できる
という点で優れている。
電気絶縁油の粘度は25℃において0.65〜500セ
ンチストークス(cSt)、好ましくは5〜200cS
t、さらに好ましくは10〜50cStの粘度を有する
ものを用いる。液相の粘度が低すぎると揮発分が多(な
り液相の安定性が悪くなる。液相の粘度が高すぎると電
場のないときの初期粘度が高(なり電気粘性効果による
粘度変化が小さくなる。また適度に低粘度の電気絶縁油
を液相とすることによって分散相を効率良(懸濁させる
ことができる。
本発明の電気粘性液体を構成する分散相と液相の割合は
、前記炭素質微粉末からなる分散相の含有量が1〜60
重量%、好ましくは20〜50重量%であり、前記電気
絶縁油からなる液相の含有量が99〜40重量%、好ま
しくは80〜50重量%である。分散相の量が1重量%
未満では電気粘性効果は小さく、60重量%を越えると
電場がないときの初期粘度が著しく大きくなる。
本発明の電気粘性液体には、本発明の効果を著しく損な
わない範囲内で、他の分散相や界面活性剤、分散剤、無
機塩などの添加剤を併用または配合することができる。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
[実施例1] コールタールピッチを450℃で不活性雰囲気中で熱処
理し、球晶を成長させた後、タール中油で抽出、濾別を
繰り返し、ビッヂ成分を除去、350℃で窒素気流中で
再度熱処理(仮焼)し、球晶からなる炭素質微粉末(炭
素含有量:93.78重量%、C/H比:’2.35.
電気抵抗、179X109Ω・cm、電子スピン濃度:
3.28X10”7g、水分含有m:0.4重量%)を
得た。この炭素質微粉末を分級して得た平均粒径14ミ
クロンの炭素質微粉末40重量%を液相成分である25
℃における粘度20cStのシリコーン油(東芝シリコ
ーン■製:TSF451−20)60重量%に良(分散
し、懸濁液として電気粘性液体を得た。
[実施例2] 実施例1における窒素気流中の熱処理(仮焼)を450
℃で行い、球晶からなる炭素質微粉末を得た。この炭素
質微粉末を分級して得られた平均粒径16ミクロンの炭
素質微粉末(その他の特性は第1表に示す)40重量%
を液相成分である25℃における粘度20cStのシリ
コーン油(東芝シリコーン■製:TSF451−20)
60重量%に良く分散し、懸濁液として電気粘性液体を
得た。
[実施例3] 実施例2と同様な方法で作製した炭素質微粉末をジェッ
トミルで粉砕分級して得られた平均粒径4ミクロンの炭
素質微粉末40重量%を液相成分である25℃における
粘度20cStシリコーン 5 油(東芝シリコーン■製:TSF451−20)60重
量%に良く分散し、懸濁液として電気粘性液体を得た。
[実施例4] 仮焼温度を200℃に設定した以外は実施例1と同様に
して炭素質微粉末(緒特性は第1表に示す)を作成し、
実施例1と同様な処方で電気粘性液体を得た。
[実施例5] 仮焼温度を500℃に設定した以外は実施例1と同様に
して炭素質微粉末(緒特性は第1表に示す)を作成し、
実施例1と同様な処方で電気粘性液体を得た。
[実施例6] 仮焼温度を600℃に設定した以外は実施例1と同様に
して炭素質微粉末(緒特性は第1表に示す)を作成し、
実施例1と同様な処方で電気粘性液体を得た。
[実施例7] 実施例2で得た炭素質微粉末をフェニルトリメ 6 トキシシランのキシレン溶液中で80℃、6時間加熱還
流後濾別し、表面なシラン処理した微粉末を得た。この
微粉末40重量%を、液相成分である25℃における粘
度20cStのシリコーン油(東芝シリコーン■製:T
SF451−20)60重量%に良く分散し、懸濁液と
して電気粘性液体を得た。
[実施例8] 実施例6で得た炭素質微粉末をメチルトリメトキシシラ
ンのキシレン溶液中で80℃、6時間加熱還流後濾別し
、表面をシラン処理した微粉末を得た。この微粉末40
重量%を液相成分である25℃における粘度20cSt
のシリコーン油(東芝シリコーン■製:TSF451−
20)60重量%に良く分散し、懸濁液として電気粘性
液体を得た。
[実施例9] 市販のフェノール樹脂マイクロビーズを窒素気流中で6
00℃で熱処理し、平均粒径約8ミクロンの炭素質微粉
末(緒特性は第1表に示す)を得た。この微粉末を用い
、実施例1と同様な処方で電気粘性液体を得た。
[実施例10] 実施例2の炭素質微粉末40重量%に、25°Cにおけ
る粘度10cStの三フッ化塩化エチレン重合体からな
る油40重量%と25℃における粘度5.2cStのナ
フテン系炭化水素油20重量%を混合、分散し、懸濁液
として電気粘性液体を得た。
[比較例1コ 市販のポリアクリル酸ナトリウム微粉末40重量%を実
施例1と同一のシリコーン油60重量%に良く分散し、
電気粘性液体を得た。
[比較例2] 市販のシリカゲル微粉末13重量%を実施例1と同一の
シリコーン油87重量%に分散し、電気粘性液体を得た
実施例1,2.4〜6及び10ならびに比較例1.2の
分散相の特性値を第1表に示す。
第1表で炭素重量%およびC/ H比は元素分析値より
求めた。芳香族ラジカル濃度は電子スピン濃度として求
めた。電子スピン濃度の測定は中心磁場:331mT(
ミリテスラ)、マイクロ波周波数9.233GHz (
ギガヘルツ)の条件で電子スピン共鳴(ESR)装置で
行い、1mT以下の半値幅を持つピーク強度から、濃度
既知のTempolを標準物質としてスピン濃度を定量
した。電気抵抗は粉体を圧粉し測定した。水分量はカー
ルフィッシャー (Karl Fisherl法で25
0℃の揮発分から測定した。
(以下余白)  9 実施例1〜10及び比較例1〜2で得られた各電気粘性
液体について電気粘性効果の測定を行った。電気粘性効
果は二重円筒型回転粘度計を使用し、内外円筒間に電圧
を印加したときの、同−剪 0 断速度(375sec−’)、温度25℃及び80℃の
剪断力で評価し、同時に内外円筒間に流れる電流密度を
測定した。(内円筒半径:34mm、外円筒半径:36
mm、内円筒高さ:20mm)第2表に電場をかけない
場合の剪断力To、直流電場2 K V / m mを
印加した時の剪断力T、その差T−To、及び直流電場
2 K V / m mを印加した時の電流密度を示す
第2表において電場(2KV/mm)をかけた時の剪断
力Tから電場をかけない時の剪断力TOを引いた差T−
Toは液体の電気粘性効果の大小を表わす。即ち第1表
のT−Toの大なる液体が大きい電気粘性効果を示す。
また電流密度(μA/cm” )は、上記電場(2K 
V / m m )を発現するために必要な電力に関係
する。
(以下余白) 第2表 [作用] 第2表から明かなように、はとんど水分を含有していな
い微粉末を分散相とした実施例1.2及び4では高温(
80℃)においても低い電流密度で電気粘性効果を発現
するが、水分を多く含有する微粉末を分散相とした比較
例1では大きな電流密度を特徴とする特に実施例2は比
較例1より低い電流密度で比較例1より大きな電気粘性
効果が得られている。
また室温(25℃)におけるデータで見ると、粒子表面
を被覆した炭素質微粉末を分散相とした実施例7及び8
では被覆していない炭素質微粉末を分散相とした実施例
2及び6よりもそれぞれ電流は大幅に減っているが電気
粘性効果はあまり落ちていない。
実施例9の熱硬化性樹脂炭化物もメソフェーズ小球体同
様に電気粘性効果を示しており、高いスピン濃度を持つ
非水系の特徴を備えている。
一方比較例2のシリカでは第2表のように電気粘性効果
を示すものの、第1表のようにラジカルは検出されず水
系の電気粘性液体であることが判る。
実施例1の液体について交流電場2 K V / m 
m3 を印加した場合、25℃においてTは522g・cm、
電流密度は66μA / c m 2であった。このよ
うに炭素質微粉末を分散相とする電気粘性液体は交流で
も機能し、直流より若干低い電気粘性効果が得られる。
次に実施例1及び比較例1の電気粘性液体について、高
温(120℃、50時間)で熱処理する前と熱処理した
後での電気粘性効果の変化を回転粘度計により25℃で
測定した結果を第1〜2図に示す。
第1図は実施例1の電気粘性液体を高温(120℃、5
0時間)で熱処理する前(○印)と熱処理後(△印)の
電場の強さ(横軸:KV/mm)とトルク(縦軸: g
−cm)との関係を示す図、第2図は比較例1の電気粘
性液体について同様な測定を行った結果を示す図である
第1図のように実施例1では高温(120℃)での連続
的加熱を行っても電気粘性効果に変化はないが、比較例
1では第2図のように加熱処理後電気粘性効果の発現力
が低下している。
 4 第3図は実施例2の電気粘性液体について1゜5 K 
V / m mの電場を印加した場合(○印)と電場を
印加しない場合(△印)の回転粘度計のトルク(縦軸:
 g−cm)と測定温度(横軸二℃)との関係を示す図
、第4図は比較例1の電気粘性液体について同様の測定
を行った結果を示す図で・、これらの図より非水系の実
施例2の液体は一50℃から200℃まで機能するが、
水系の比較例1の液体は0℃以下では電気粘性効果を示
さず、90℃以上では電流が流れすぎて電気粘性効果の
測定が不可能であることがわかる。
[発明の効果] 広い温度範囲で高い電気粘性効果を示すが、電力消費量
が少く、且つ高い電気粘性効果を長期間維持できる電気
粘性液体が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の電気粘性液体を高iVM (120
℃、50時間)で熱処理する前(O印)と熱処理後(△
印)の電場の強さ(横軸:KV/mm)とトルク(縦軸
:g−cm)との関係を示す図、第2図は比較例1の電
気粘性液体について同様な測定を行った結果を示す図で
ある。 第3図は実施例2の電気粘性液体についてl。 5 K V / m mの電場を印加した場合(O印)
と電場を印加しない場合(△印)の回転粘度計のトルク
(縦軸二g−cm)と測定温度(横軸:℃)との関係を
示す図、第4図は比較例1の電気粘性液体について同様
の測定を行った結果を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)平均粒径0.01〜100ミクロンの炭素質微粉
    末1〜60重量%の分散相と、室温における粘度0.6
    5〜500センチストークスの電気絶縁油99〜40重
    量%の液相とからなることを特徴とする電気粘性液体。
  2. (2)炭素質微粉末の炭素含有量が80〜97重量%で
    且つC/H比(炭素/水素原子比)が1. 2〜5である請求項第1項記載の電気粘性液体。
  3. (3)炭素質微粉末がコールタールピッチ又は石油系ピ
    ッチを熱処理することにより生成する光学的異方性小球
    体をピッチ成分から分別することにより得られるもので
    ある請求項第1項または第2項記載の電気粘性液体。
  4. (4)炭素質微粉末が電気絶縁性薄膜で被覆されている
    ものである請求項第1項、第2項または第3項記載の電
    気粘性液体。
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