JPH06122545A - 耐火煉瓦用結合剤及び耐火煉瓦 - Google Patents

耐火煉瓦用結合剤及び耐火煉瓦

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JPH06122545A
JPH06122545A JP4275892A JP27589292A JPH06122545A JP H06122545 A JPH06122545 A JP H06122545A JP 4275892 A JP4275892 A JP 4275892A JP 27589292 A JP27589292 A JP 27589292A JP H06122545 A JPH06122545 A JP H06122545A
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Japan
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resin
binder
refractory brick
ethyl
refractory
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JP4275892A
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Koji Miwa
広治 三輪
Tadayoshi Matsuura
忠義 松浦
Kunio Matsuyoshi
邦夫 松吉
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性に優れた耐火煉瓦が得られる結合剤を得
る。 【構成】フェノールに、ジビニルベンゼンとエチルスチ
レンとの混合物を加えてパラトルエンスルフォン酸存在
下で付加反応させて得た付加物のエチレングリコール溶
液に、ヘキサメチレンテトラミンを加えて結合剤を得、
ジルコニア、アルミナ、金属珪素及び炭素質を予め混練
して得た耐火骨剤にそれを加えて配合物を得る。これを
型枠に詰め加圧成形後加熱して耐火煉瓦を得る(実施例
1)。 【効果】耐熱性に優れた耐火煉瓦が得られる結合剤を得
られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に不焼成(晶結させ
ない)煉瓦の耐酸化性に優れた耐火煉瓦の結合剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来は有機系結合剤としてはピッチ系が
主流であったが、近年は耐用性の向上要求から高残炭性
のフェノール系樹脂結合剤が多くなってきている。
【0003】具体的には、ノボラック型フェノール樹脂
とヘキサメチレンテトラミンとを組み合わせて用いた
り、レゾール型フェノール樹脂を用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】不焼成煉瓦は、初期に
はフェノール樹脂の耐熱性で強度をもたせ、ついで熔鉄
の熱により耐火骨材が晶結し晶結煉瓦に至るものであ
る。しかしながら、従来のフェノール樹脂からなるから
得られる耐火煉瓦は、酸化雰囲気にあっては酸化され燃
焼してしまい、必ずしも耐熱性が高いとは言えなかっ
た。特に熔鉄と空間との境界付近が最も侵食され、すく
われ、熔損が激しいという傾向があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記実情に鑑みて鋭意検討したところ、特定の芳香族炭化
水素系樹脂を耐火煉瓦用結合材として用いると、耐熱性
が高く、熔損が少ない耐火煉瓦が得られる事を見い出だ
し本発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、フェノール類とジビニルベ
ンゼン類とを必須成分としてこれらを付加せしめて得ら
れるノボラック型芳香族炭化水素系樹脂(A)と、ポリ
メチレンポリアミン(B)とからなる耐火煉瓦用結合
剤、フェノール類とジビニルベンゼン類とホルムアルデ
ヒド供給物質とを必須成分としてこれらを付加せしめて
得られるレゾール型芳香族炭化水素系樹脂(C)からな
る耐火煉瓦用結合剤、及び耐火骨剤と、前記結合剤とか
らなる混練物を硬化せしめてなる耐火煉瓦を提供するも
のである。
【0007】本発明で用いられる芳香族炭化水素系樹脂
(A)及び(C)を製造するのに用いられるフェノール
類は特に限定されるものではなく公知慣用のものがいず
れも使用できる。具体的には、例えばフェノールを始め
として、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェ
ノールのごときフェノール2量体、クレゾールやパラタ
ーシャリーブチルフェノールのごときアルキルフェノー
ル類、レゾルシン、ハイドロキノンのごときフェノール
性水酸基を2つ以上含む化合物、ナフトールやジヒドロ
キシナフタレンのようなナフトール類等が挙げられる。
これらの化合物を2種類以上を混合して使用してもよ
い。
【0008】本発明で用いられるジビニルベンゼン類と
しては、周知のものがいずれも使用でき、例えばジビニ
ルベンゼン、アルキルジビニルベンゼン、ハロゲン置換
物等が挙げられるが、反応性や作業性等を考慮するとジ
ビニルベンゼン(以下、DVBと略記する。)が最も好
ましい。なお、本発明で用いられるジビニルベンゼン類
(B)は単独使用でも、二種以上の混合物、さらには、
他の第三成分を含んでいても使用することができる。
【0009】この場合の他の第三成分としては、例えば
スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、モノブロ
モスチレン等の芳香族モノビニル化合物、(メタ)アク
リル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸ステアリル
エステル、(メタ)アクリル酸、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン等の脂肪族モノビニル化合物が挙げられる。
これら第三成分も単独のみならず、2種類以上混合して
使用することもできる。DVB市販品は、通常DVBと
エチルスチレンとの混合物である。この様な市販品を用
いる場合にもできるだけ高純度のDVB市販品を用いる
ことが得られる耐火煉瓦の性能上も好ましい。
【0010】樹脂(C)を得る際に用いるホルムアルデ
ヒド供給物質としては、例えばホルムアルデヒド水溶
液、ポラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフ
リルアルデヒド、グリオキザール等が挙げられる。
【0011】樹脂(A)及び(C)は、数平均分子量8
00〜2000のものが好ましい。尚、樹脂(A)とし
ては、例えば次の構造を有したものが挙げられる。
【0012】
【化3】
【0013】(但し、式中R1、R2及びR3は同一で
も異なっていてもよい水素原子、アルキル基又は4−エ
チル−フェニレン−1−エチル基である。)
【0014】具体的には、例えば次の構造を有したもの
が挙げられる。
【0015】
【化4】
【0016】一方樹脂(C)としては、次の構造を有し
たものが挙げられる。
【0017】
【化5】
【0018】(但し、式中R1、R2及びR3は同一で
も異なっていてもよい水素原子、アルキル基又は4−エ
チル−フェニレン−1−エチル基である。)
【0019】具体的には、例えば次の構造を有したもの
が挙げられる。
【0020】
【化6】
【0021】次に樹脂(A)及び樹脂(C)の製造方法
について説明する。樹脂(A)は、フェノール類とジビ
ニルベンゼン類とを必須成分として、必要に応じて触媒
を用いて付加反応させれば容易に得ることができるし、
樹脂(C)は、フェノール類とジビニルベンゼン類とホ
ルムアルデヒド供給物質とを必須成分として、必要に応
じて触媒を用いて付加反応させれば容易に得ることがで
きる。
【0022】この際に用いる触媒としては、例えばパラ
トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸等が挙げられ
る。
【0023】ノボラック型樹脂(A)の製造方法をより
具体的に説明すれば、例えばフェノール類とジビニルベ
ンゼン類の反応モル比を1:0.5〜0.8とし、必要
に応じて触媒を用いて、100〜160℃で2〜7時間
反応させることが好ましい。
【0024】この際に用いる触媒としては、例えば蓚
酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン
酸、酢酸亜鉛等が挙げられる。
【0025】この様にして得られたノボラック型樹脂
(A)は、比較的高分子量にして粉末として使用しても
よいが、通常溶媒に高濃度で溶解し加温して使う場合が
多い。
【0026】ノボラック型樹脂(A)は、それだけでは
硬化性を有しないため、ポリメチレンポリアミン(B)
を硬化剤として併用し、耐火煉瓦用結合剤とする。ポリ
メチレンポリアミン(B)としては、ヘキサメチレンテ
トラミンが代表的である。ポリメチレンポリアミン
(B)の使用量は特に制限されないが、通常樹脂(A)
不揮発分100重量部当たり、5〜15重量部である。
【0027】一方、樹脂(C)は、分子末端にメチロー
ル基を有していることに特徴を有しており、上記製造方
法同様にフェノール類とジビニルベンゼン類とを予め付
加反応させた後、これにホルムアルデヒド供給物質をさ
らに付加させるという方法で製造するのが一般的であ
る。
【0028】メチロール基を分子中に有するレゾール型
樹脂(C)の製造方法をより具体的に説明するとすれ
ば、フェノール類とジビニルベンゼン類との反応モル比
を1:0.15〜0.35とし、必要に応じて触媒を用
いて、100〜160℃で2〜7時間反応させることが
好ましい。
【0029】この際に用いる触媒としては、例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化バリウム、アンモ
ニア、トリエチルアミン等が挙げられる。
【0030】樹脂(C)を製造する際には、樹脂(A)
として上記樹脂(A)のなかでも、より低分子量である
樹脂(A)の初期縮合物を用いることが好ましい。樹脂
(C)は、通常液状であることが好ましい。通常は樹脂
(C)は常温で使用するので、低粘度の方が作業性上好
ましい。
【0031】樹脂(C)は、分子中にメチロール基を有
しているので、特に別途硬化剤を併用しなくとも、それ
自体で硬化させることができる。
【0032】本発明の結合剤は、例えば樹脂(A)とア
ミン(B)とからなる形態、樹脂(C)からなる形態或
いはそれらの併用形態のいずれの形態でもよい。
【0033】尚、公知慣用のノボラック型フェノール系
樹脂とヘキサメチレンテトラミンとからなる結合剤や、
レゾール型フェノール系樹脂からなる結合剤と併用して
もよいことは勿論である。
【0034】また本発明の結合剤には、必要に応じて有
機溶媒を加えて用いてもよい。この際の有機溶媒として
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコ
ール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ト
ルエン、キシレン、ターペン等が挙げられる。中でも毒
性が小さく、しかも火災や爆発の危険性も小さい点で高
沸点の有機溶媒が好ましい。
【0035】本発明の結合剤は、通常は上記有機溶媒で
希釈し、不揮発分80〜60重量%に調製するが、粘度
が低く、取扱いの作業性の点から好ましくは65〜75
重量%がよい。
【0036】本発明の結合剤から、耐火煉瓦を得るに当
たっては、結合剤に耐火骨材を所定量加え良く混練した
後、型枠に充填して加圧成形してやればよい。
【0037】次に煉瓦を得るための成形条件は、耐火骨
材の粒度、粒径、煉瓦の大きさ、成形圧力、目的とする
強度等によって適宜決定する必要がある。
【0038】耐火骨材としては、例えばマグネシア、カ
ルシア、ドロマイト、アルミナ、ハイアルミナ、炭化珪
素、炭素質、シャモット、ジルコン、シリカ等の塩基
性、中性、酸性の各種の骨材が挙げられる。
【0039】耐火煉瓦の製造方法は特に制限されない
が、通常は耐火骨材の温度を室温〜80℃とし、耐火骨
材100重量部当たり、本発明の結合剤を不揮発分で
3.0〜5.0重量部加えよく混合し、15〜30℃で
800〜1000kg/cm2の圧力で賦型する。この
様にして賦型したものを、室温から200〜250℃ま
で36時間〜72時間かけて徐々に加熱することによ
り、完全に硬化させて不焼成煉瓦とすることができる。
【0040】本発明の結合材を用いた不焼成煉瓦は、単
にノボラック型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂を結
合剤とするよりも熔損が少なく、耐熱性が大幅に改良さ
れたものとなる。
【0041】本発明の結合材を用いた不焼成煉瓦が耐熱
性に優れるのは、恐らくフェノール性水酸基から発生す
る酸素原子による酸化劣化が極めて少ないためと推定さ
れるも、それ以上の効果があり詳細な理由は定かではな
い。
【0042】本発明の結合材は、例えば不焼成煉瓦、焼
成煉瓦、定形煉瓦、不定形煉瓦等の公知慣用の用途にそ
れぞれ用いることができるが、特に溶鉄と空気との接触
が繰り返されるスライディングノズル用途に好ましい。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明する。以下、特に
断りのない限り%、部は重量基準である。
【0044】参考例1〔樹脂(A)の製造〕 温度計、攪拌機を備えた3リッターのフラスコに、フェ
ノール940g、パラトルエンスルフォン酸4.7gを
仕込んだ。均一に攪拌しながら130℃まで昇温したと
ころで、1,4−DVB 967.4gとエチルスチレ
ン219.6gとの混合物を、温度130〜140℃に
保ちつつ、3時間要して滴下した。滴下後140℃に2
時間保った後、180℃まで昇温して減圧度700mm
Hgで留出物がなくなるまで減圧蒸留をした。得られた
黄褐色樹脂状物の生成量は2000gであった。この樹
脂は、軟化点(B&R法)90℃、数平均分子量は11
10(GPC法、ポリスチレン換算)であった。
【0045】この樹脂は、赤外線吸収スペクトルの結果
より水酸基が存在し、DVB及びエチルスチレンに基づ
くビニル基が消失しており、炭素13核磁気共鳴スペク
トルの結果、水酸基を有する芳香環上に4−エチル−フ
ェニレン−1−エチル基が結合しており、また二つの芳
香環を結ぶDVBの開環付加反応が起きたことを示すメ
チルメチレン結合が形成されていることがわかった。こ
の樹脂は次の構造を有していると推定できた。
【0046】
【化7】
【0047】以下、この生成物を樹脂Aとする。
【0048】参考例2〔樹脂(C)の製造〕 温度計、攪拌機を備えた3リッターのフラスコに、フェ
ノール1000g、キシレンスルフォン酸1.9gを仕
込んだ。均一に攪拌しながら130℃まで昇温したとこ
ろで、1,4−DVB 260.8gとエチルスチレン
59.2gを、温度130〜140℃に保ちつつ、3時
間要して滴下した。滴下後140℃に2時間保った後、
100℃以下まで冷却した。この生成物は数平均分子量
約400(GPC法,ポリスチレン換算)であった。
【0049】この生成物に25%アンモニア水93.4
gを加え、80℃で41%のホルムアルデヒド水溶液7
23gを2時間かけて滴下した。滴下後、80℃に1時
間保ち、減圧度700mmHgで100℃まで昇温して
常圧に戻し、これをメタノール50g、エチレングリコ
ール450gに溶解させ、2000gの樹脂溶液を得
た。この溶液の不揮発分は65%、粘度は370cps
(25℃)であった。
【0050】この樹脂は、赤外線吸収スペクトルの結果
より水酸基が存在し、DVB及びエチルスチレンに基づ
くビニル基が消失しており、炭素13核磁気共鳴スペク
トルの結果、水酸基を有する芳香環上に4−エチル−フ
ェニレン−1−エチル基が結合しており、また二つの芳
香環を結ぶDVBの開環付加反応が起きたことを示すメ
チルメチレン結合が形成されており、分子末端にメチロ
ール基を有していることがわかった。この樹脂は次の構
造を有していると推定できた。
【0051】
【化8】
【0052】この樹脂溶液を以下樹脂Bとする。
【0053】参考例3 攪拌機、コンデンサー、温度計および滴下ロートを備え
た4つ口2リットルフラスコに、温度60℃の溶融した
フェノール940g(10モル)を加え、続いて37%
ホルムアルデヒド水溶液119g(1.47モル)を加
えた。攪拌を開始し温度を45〜50℃とし、硫酸0.
904gおよび水1.82gを加えた。
【0054】自己発熱で昇温し約100℃で還流した
後、37%ホルムアルデヒド水溶液449g(5.53
モル)を30〜45分を要して滴下した。25%のアン
モニア水1.38gを加えて中和し、減圧脱水を行っ
た。125〜130℃で3時間脱水した後、エチレング
リコール270gを加えて80℃以下に冷却し、最後に
メタノール25gを加えて得た。これは、不揮発分70
%、粘度4300cps/50℃であった。これを以下
樹脂Cとする。
【0055】参考例4 攪拌機、コンデンサー、温度計および滴下ロートを備え
た4つ口2リットルフラスコに、温度60℃の溶融した
フェノール940g(10モル)を加え、続いて37%
ホルムアルデヒド水溶液846g(10モル)を加え
た。攪拌を開始し温度を50℃とし、炭酸ソーダ6.5
7gを添加し溶解した。85℃まで昇温し約3時間保持
した後。減圧脱水を55〜65℃で約2時間行った。最
後にメタノール12.5gを添加して得た。この溶液
は、不揮発分70%、粘度2000cps/25℃であ
った。この溶液を以下樹脂Dとする。
【0056】実施例1 上記参考例1で得た樹脂Aをエチレングリコールに溶解
して、不揮発分70%、粘度:5,300cps/50
℃の樹脂溶液を得た。使用時に不揮発分100部に対し
て硬化剤のヘキサミン9.0部を加え結合剤とした。こ
の結合剤を使い下記の通りで耐火煉瓦を造った。
【0057】ZrO230部、Al2360部、金属珪
素5部及びカーボン5部からなる耐火骨材を60℃でよ
く混練した後、これに上記結合材4.5部を加えて更に
良く混練した。この混練物を型枠に詰め、常温1000
kg/cm2の圧力で50mm(径)×50mm(高
さ)の定形混練物を得て、これを常温〜Max.200
℃まで36時間かけて徐々に加熱して、不焼成耐火煉瓦
を得た。
【0058】この煉瓦を用いて、各種物性を測定した。
尚、気孔率は、JIS R・2205−74に準じて測
定した。これらの結果を第1表に示した。
【0059】比較例1 参考例3の樹脂Cを使用し、使用時に樹脂C不揮発分1
00部に対して9.0部のヘキサミンを硬化剤として、
耐火煉瓦用結合剤を得た。
【0060】この結合剤を用いて実施例1と同様な操作
により耐火煉瓦を得、各種物性を測定した。それらの結
果を第1表に示した。
【0061】実施例2 ヘキサメチレンテトラミンを用いず上記参考例2の樹脂
Bをそのまま使用した以外は実施例1と同様な操作を行
い耐火煉瓦を得、各種物性を測定した。それらの結果を
第1表に示した。
【0062】比較例2 ヘキサメチレンテトラミンを用いず上記参考例4の樹脂
Dをそのまま使用した以外は実施例1と同様な操作によ
り耐火煉瓦を得、各種物性を測定した。それらの結果を
第1表に示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】尚、第1表中の*1〜8は、それぞれ次の
通りである。 *1 :不活性雰囲気中で800℃まで焼成したもの
を用いた。 *2 :不活性雰囲気中で800℃まで焼成したもの
を用いた。 *3 :成形後室温でデシケーター中で24時間放置
後のものを用いた。 *4 :200℃まで焼成後、デシケーター中で24
時間放置後のものを用いた。
【0066】*5 :200℃まで焼成後、更に2時
間で800℃まで焼成したものを、デシケーター中で2
4時間放置したものを用いた。 *6 :1400℃の電気炉で10分間急熱する。こ
れを3回繰り返す。 *7 :1000℃の電気炉内に1時間入れて、耐火
材量はそのまま(重量変化が無いものとして)、重量減
少を、比較例の最大値のそれを100として表した指
数。 *8 :1700℃の100%溶鋼中に30分間浸漬
し、溶損量の平均寸法(mm)を、比較例の最大値のそ
れを100として表した指数。
【0067】第1表からわかる通り、本発明のノボラッ
ク型樹脂を結合剤として用いた実施例1の耐火煉瓦は、
従来のノボラック型フェノール樹脂を結合剤として用い
た比較例1の耐火煉瓦に比べて、酸化重量減指数と溶損
指数が小さく、耐熱性に優れていることがわかる。さら
に本発明のレゾール型樹脂を結合剤として用いた実施例
2の耐火煉瓦は、従来のレゾール型フェノール樹脂を結
合剤として用いた比較例2の耐火煉瓦に比べて、やはり
酸化重量減指数と溶損指数が小さく、耐熱性に優れてい
ることがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明の耐火煉瓦用結合材は、フェノー
ル系樹脂として、フェノール類とジビニルベンゼン類と
を必須成分としてこれらを付加せしめて得られるノボラ
ック型芳香族炭化水素系樹脂又はフェノール類とジビニ
ルベンゼン類とホルムアルデヒド供給物質とを必須成分
としてこれらを付加せしめて得られるレゾール型芳香族
炭化水素系樹脂を用いているので、従来技術のフェノー
ル系樹脂を用いた耐火煉瓦用結合材を用いた耐火煉瓦に
比較して、本発明のそれを用いた耐火煉瓦は耐熱性に極
めて優れるという格別顕著な効果を奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類とジビニルベンゼン類とを必
    須成分としてこれらを付加せしめて得られるノボラック
    型芳香族炭化水素系樹脂(A)と、ポリメチレンポリア
    ミン(B)とからなる耐火煉瓦用結合剤。
  2. 【請求項2】フェノール類とジビニルベンゼン類とホル
    ムアルデヒド供給物質とを必須成分としてこれらを付加
    せしめて得られるレゾール型芳香族炭化水素系樹脂
    (C)からなる耐火煉瓦用結合剤。
  3. 【請求項3】樹脂(A)が、さらにエチルスチレンをも
    併用して得られたノボラック型芳香族炭化水素系樹脂で
    ある請求項1記載の結合剤。
  4. 【請求項4】樹脂(C)が、さらにエチルスチレンをも
    併用して得られたノボラック型芳香族炭化水素系樹脂で
    ある請求項2記載の結合剤。
  5. 【請求項5】耐火骨剤と、請求項1又は2記載の結合剤
    とからなる混練物を硬化せしめてなる耐火煉瓦。
  6. 【請求項6】樹脂(A)が、下記一般式で示されたもの
    である請求項1記載の結合剤。 【化1】 (但し、式中R1、R2及びR3は同一でも異なってい
    てもよい水素原子、アルキル基又は4−エチル−フェニ
    レン−1−エチル基である。)
  7. 【請求項7】樹脂(C)が、下記一般式で示されたもの
    である請求項2記載の結合剤。 【化2】 (但し、式中R1、R2及びR3は同一でも異なってい
    てもよい水素原子、アルキル基又は4−エチル−フェニ
    レン−1−エチル基である。)
JP4275892A 1992-10-14 1992-10-14 耐火煉瓦用結合剤及び耐火煉瓦 Pending JPH06122545A (ja)

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JP (1) JPH06122545A (ja)

Cited By (1)

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