JPH06122505A - 亜酸化窒素の製造方法 - Google Patents

亜酸化窒素の製造方法

Info

Publication number
JPH06122505A
JPH06122505A JP27591392A JP27591392A JPH06122505A JP H06122505 A JPH06122505 A JP H06122505A JP 27591392 A JP27591392 A JP 27591392A JP 27591392 A JP27591392 A JP 27591392A JP H06122505 A JPH06122505 A JP H06122505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ammonia
oxygen
nitrous oxide
reactor
nox
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27591392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3258394B2 (ja
Inventor
Kenji Fujiwara
謙二 藤原
Kazuo Wakimura
和生 脇村
Hiroshi Kato
寛 加藤
Nobutaka Ueda
宜孝 上田
Susumu Yoshinaga
進 吉永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP27591392A priority Critical patent/JP3258394B2/ja
Publication of JPH06122505A publication Critical patent/JPH06122505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3258394B2 publication Critical patent/JP3258394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/20Nitrogen oxides; Oxyacids of nitrogen; Salts thereof
    • C01B21/22Nitrous oxide (N2O)

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】水蒸気の存在下、アンモニアを酸素で酸化して
亜酸化窒素を製造する方法において、反応器の供給口に
おける酸素/アンモニアのモル比が0.5 〜1.5 になるよ
うに一括で供給、或いは分割で多段供給し、得られた反
応生成ガスを凝縮することにより得られるアンモニアを
アンモニア水として反応器へ循環することを特徴とする
NOx の副生が少なく、高純度の亜酸化窒素を製造する
方法。 【効果】得られる反応生成ガス中のNOx の副生を大幅
に抑制でき、さらに未反応のアンモニアをアンモニア水
として循環再利用できる、高濃度の亜酸化窒素を工業的
に有利に製造し得る方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は亜酸化窒素の製造方法に
関し、詳しくは、アンモニアを水蒸気の存在下に酸素で
酸化して亜酸化窒素を製造する方法に関する。亜酸化窒
素は麻酔ガスやロケット燃料用支燃剤あるいは半導体洗
浄剤として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、亜酸化窒素の製造方法としては、
(1) アンモニア酸化法、(2) 硝酸アンモニウム分解法、
(3) スルファミン酸と硝酸との反応による方法等が知ら
れている。この内、アンモニア酸化法(1) は原料が安価
なアンモニアと酸素であり、また、高収率が得られるた
めに工業的には好ましい方法である。
【0003】このアンモニア酸化法は酸素あるいは空気
を使用して金属酸化物触媒上でアンモニアを200 〜500
℃で酸化し、亜酸化窒素を製造する方法であり、使用す
る触媒は劣化することが知られている。この対策とし
て、触媒の再生方法(特公昭30-1225 号)が提案されて
いる。また、触媒調製時の硝酸アンモニウムを完全に洗
浄して劣化しにくい実用的な触媒調製方法(工業化学雑
誌、64、11、1879(1961))等が知られている。
【0004】また、本発明者らはアンモニア酸化法にお
いて、水蒸気を共存させてアンモニアを酸化することに
より、(1) 活性の劣化がないこと、(2) 水蒸気を水に凝
縮するだけで80%以上の高濃度の亜酸化窒素を得る事が
できること、(3) 酸素あるいは窒素で爆発限界を避ける
方法に比べ安全領域が大きく、より安全に運転できるこ
と、(4) 水蒸気の熱容量が窒素や酸素よりも大きいため
反応の温度制御が容易なこと、を見い出し、水蒸気を共
存させて亜酸化窒素を製造する方法を既に提案してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】反応は通常、アンモニ
ア―酸素系において爆発領域を避けるためにアンモニア
の濃度が10 vol%以下になるように酸素で希釈して反応
が行われる。しかし、この方法をそのまま実施しても未
反応の酸素が存在するので反応器出口の亜酸化窒素濃度
は数%にすぎない。そこで、酸素濃度を80vol %以上使
用し、その反応生成ガスを循環し、アンモニアだけを分
割供給する方法(特公昭46-33210号)が提案されている
が、この場合における反応器出口の亜酸化窒素濃度も40
vol %程度が得られているにすぎないだけでなく、NO
x (主としてNOとNO2 )副生量は数%に達する。こ
のNOx は亜酸化窒素の主たる用途が麻酔用であるため
に徹底的に除去する必要があり、通常、上記用途に用い
られる亜酸化窒素中のNOx含有量は0.1ppm以下であ
る。例えば、製造される亜酸化窒素中のNOx 含有量が
5%の場合には、精留塔等において50万分の1までNO
x を除去しなければならず、NOx の副生量が多いとい
う事は経済性を損なう大きな要因である。
【0006】一方、窒素で希釈して爆発範囲を避けた場
合、酸素/アンモニアのモル比は小さくできるが、反応
器出口の亜酸化窒素濃度は希釈ガスである窒素ガスが存
在するためにせいぜい数%である。この場合、亜酸化窒
素の経済的な分離は不可能である。このようなアンモニ
ア酸化法において、NOx の副生が少なく、高濃度の亜
酸化窒素を高収率で製造する方法が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】この水蒸気を共存させる
方法において、副生NOx を抑制する方法を鋭意検討し
た結果、酸素/アンモニアのモル比が1.5 以下の条件で
反応を行うことによりNOx の副生が急激に抑制される
事を見い出し、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、水蒸気の存在下にアンモニアを酸化して亜酸化窒素
を製造する方法において、反応器の供給口における酸素
/アンモニアのモル比が0.5 〜1.5 になるように酸素お
よびアンモニアを反応器へ供給することを特徴とするN
Ox の副生が少ない亜酸化窒素の製造方法であり、ま
た、本発明は、上記方法において酸素およびアンモニア
を反応器へ供給するに際し、酸素および/またはアンモ
ニアを分割して多段で供給することを特徴とするNOx
の副生が少ない亜酸化窒素の製造方法である。さらに、
本発明は、上記方法における反応器から得られる反応生
成ガスを冷却し、凝縮した未反応のアンモニアおよび水
蒸気をアンモニア水として反応器へ循環することを特徴
とするNOx の副生が少ない亜酸化窒素の製造方法であ
る。
【0008】本発明で使用する触媒は、アンモニア酸化
用触媒として知られている公知の触媒を使用することが
できる。驚くべきことに、水を添加すると、今まで触媒
の劣化が認められた触媒においても、その劣化はないか
あるいは極めて少ない。おそらく触媒上の硝酸痕のよう
な被毒物質の洗浄効果あるいは触媒の酸化状態の保持効
果のためと推測される。このような触媒の例としては、
CuO-MnO2系、Bi2O3 系、Fe2O3-Bi2O3-MnO2系、MnO-CoO-
NiO 系、Ba2O-CuO系、MnO2系、Pr2O3-Nd2O3-CeO3系、Pt
系が挙げられる。この中でもMn含有触媒が高活性であり
好ましい。さらに調製が容易なCuO-MnO2系が特に好まし
い。これらの触媒は通常管型反応器へ充填され、水蒸
気、アンモニアおよび酸素等の混合ガスが供給され、反
応が行われる。
【0009】本発明の水蒸気の存在下にアンモニアを酸
素で酸化反応せしめるに際し、反応器供給口での組成
は、水蒸気濃度が50vol %以上にすることで特に触媒活
性の劣化を抑制する効果があり望ましい。また、このア
ンモニアの酸化反応においてはアンモニアの濃度いかん
では爆発の危険性があり、そのアンモニアの爆発下限界
は約15vol %で、この爆発領域を避けるために酸素ある
いは窒素などで希釈して反応ガス中のアンモニア濃度を
約15vol %以下にする必要があり、安全性の面からは10
vol %以下が好ましい。このように酸素あるいは窒素な
どで希釈した場合には、アンモニア濃度が小さいため反
応効率が悪く、さらには得られる反応生成ガス中の余分
な酸素および窒素を亜酸化窒素と分離する必要がある。
【0010】しかしながら、本願発明における水蒸気濃
度を少なくとも60vol %以上にすればアンモニアあるい
は酸素のモル比にかかわらず爆発領域を回避できること
も見出している。このように反応器供給口において、水
蒸気濃度が60vol %以上であれば前記した希釈用として
の余分な酸素や窒素は必要がなく、容易に高濃度の亜酸
化窒素を分離することができる。したがって、好ましい
水蒸気の使用量は反応器供給口濃度で50vol %以上、さ
らに好ましくは60vol %以上である。
【0011】本発明の方法で使用するアンモニアは純粋
なアンモニアは勿論のこと、アンモニア水溶液としても
用いることができる。アンモニアの反応器供給口の濃度
は上記したように、爆発領域を避けるために10vol %以
下が好ましいが、水蒸気の使用量を60vol %以上にする
ことでその制限はなく、反応器供給口におけるアンモニ
アの濃度は1〜30vol %であり、好ましくは1〜20vol
%の範囲である。
【0012】本発明で使用する酸化源としての酸素は純
粋な酸素は勿論のこと、窒素を含んだ酸素や空気を用い
ることもできるが、上述したように、これ以上の窒素な
どで希釈された酸素を用いることは反応生成ガス中の亜
酸化窒素濃度がさらに低くなるため避けるべきであり、
好ましい酸素の使用量はアンモニア1モルに対し 0.5〜
1.5 モルであり、さらに好ましくは0.8 〜1.2 モルの範
囲である。酸素濃度がアンモニアに対し1.5 モル倍を越
えるとNOx の濃度が急激に増加する。この傾向は実施
例で示す(図1)から明かである。また、このモル比が
0.5 モル未満だと反応速度が遅くなるだけでなく、過剰
のアンモニアを回収するための装置が煩雑になり好まし
くない。
【0013】このようにして本発明は、水蒸気、アンモ
ニアおよび酸素を反応器に供給して亜酸化窒素を得るこ
とができるが、反応器における酸素/アンモニアのモル
比が0.5 〜1.5 モルの範囲である限り、例えば、酸素に
対してアンモニア過剰で反応を行っても、反応速度は若
干遅くなるものの、有害なNOx の副生を抑制し、さら
に未反応のアンモニアは得られた反応生成ガスを凝縮す
ることにより容易に回収し、そのままあるいは水溶液と
して再利用することができることから実質的にアンモニ
ア利用率は100 %である。また、上記範囲において、ア
ンモニアに対して酸素過剰で反応すると、反応速度を速
めることができるとともにNOx の副生を少量に抑制で
きることから酸素の利用率も極めて高い。
【0014】上述の酸素に対してアンモニア過剰で反応
を行う方法は、水蒸気で希釈しない、すなわち水蒸気の
存在しない公知の方法では、未反応である過剰のアンモ
ニアの回収が困難であり、全く工業的には実施不可能な
方法である。
【0015】また、本発明において、酸素および/また
はアンモニアを分割して供給することは反応の温度制御
を容易にするだけでなく水蒸気コストを軽減できる。こ
のような原料を分割して供給する具体的な方法として、
例えば、反応器供給口(1段目)への水蒸気、酸素およ
びアンモニアの供給を、酸素/アンモニア=0.5 〜1.5
(モル比)でスチ−ム濃度60vol %以上で供給する。次
いで、2段目の反応器供給口から未反応の酸素およびア
ンモニアを含めた濃度の比として酸素/アンモニア=0.
5 〜1.5 (モル比)になるように酸素および/またはア
ンモニアだけを供給すればよく、2段目以降からは実質
的に水蒸気を供給することなく酸素および/またはアン
モニアだけの供給となる。このように多段で供給する場
合、その段数は2〜10段、好ましくは2〜5段である。
この結果、回収できる亜酸化窒素に対する水蒸気使用量
がその分割段数に応じて軽減され、水蒸気コストは大幅
に軽減される。
【0016】これらの水蒸気、酸素およびアンモニア等
の混合ガスの供給速度は、亜酸化窒素の選択率には大き
な影響を与えないが、小さすぎると反応器が大きくなっ
て不経済であり、また、大きすぎるとアンモニアの転化
率が低下する。したがって、これら混合ガスの供給速度
は、0℃、1気圧の状態に換算して空間速度 100〜100,
000 /hr、好ましくは 1,000〜50,000/hrの範囲であ
る。
【0017】反応温度は 200〜500 ℃であり、500 ℃を
越えるとNOx の副生量が増加し好ましくない。したが
って、好ましくは 250〜450 ℃である。また、反応圧力
は高圧の方が反応速度が早くなるが、反応器が高価にな
り不経済であり、好ましくは0〜20Kg/cm2-G、更に好ま
しくは0.3 〜5Kg/cm2-Gである。
【0018】このようにして 250〜450 ℃で反応を行っ
て得た反応生成ガスは、例えば0〜80℃の水の沸点以下
に冷却され、亜酸化窒素、酸素、窒素等の非凝縮性ガス
と水蒸気とに分離される。この時、未反応のアンモニア
は水蒸気と共に凝縮され、通常はアンモニア濃度として
0.01〜5wt%の範囲で回収される。このアンモニア水は
必要に応じて一部をパージし、残りは反応器へ循環す
る。ここでアンモニア水の一部をパージする場合は、ア
ンモニア水を加熱し、アンモニアの大部分を気化させた
後、反応で生成する同量の水をパージする方法が好まし
い。この結果、アンモニアの転化率は実質的に100 %と
なる。
【0019】一方、分離した亜酸化窒素、酸素、窒素等
の非凝縮性ガスは、必要に応じて精製工程を経て微量の
NOx が除去される。微量のNOx の除去方法として
は、例えば、これらの非凝縮性ガスを過マンガン酸カリ
ウムの水酸化ナトリウム水溶液および硫酸水溶液で洗浄
する方法が挙げられる。さらに酸素、窒素が分離されて
高純度の亜酸化窒素が製造される。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0021】実施例1 CuO-MnO2触媒 500gを充填した内径2.8cm の管型反応器
へ、アンモニア4.5vol%、酸素4.65 vol%、水蒸気90.8
5vol%の割合で各ガスを供給した。この時の酸素/アン
モニアモル比は1.033 である。反応温度は300 ℃、空間
速度は3,000 /hr、反応圧力は0.5Kg/cm2-G であった。
反応器出口の反応生成ガスを30℃に冷却し、その気相部
を分析した結果、亜酸化窒素74.6vol %、窒素 13.2vo
l %、酸素12.2vol %、NOx 17ppm (亜酸化窒素に対
し23ppm )であり、アンモニアは検出されなかった。一
方、液相部を分析したがアンモニアは痕跡量でありアン
モニアの転化率は99%以上であった。
【0022】この反応生成ガスを過マンガン酸カリウム
を含むアルカリ水溶液に通してNOx を除去し、さらに
10Kg/cm2-Gで、約−80℃に冷却して亜酸化窒素を液化さ
せ、酸素および窒素と分離した。このようにして得られ
た亜酸化窒素の純度は99%以上であり、満足すべき品質
であった。
【0023】実施例2 酸素/アンモニアのモル比が0.5 〜1.5 になるように酸
素供給量を変化させた他は実施例1と同様に反応を行っ
たところ、アンモニアの転化率、亜酸化窒素の選択率に
大差はなく、副生するNOx の量も大幅な変化は見られ
なかった。結果は(図1)に示す。
【0024】比較例1 供給ガスの割合をアンモニア2vol %、酸素 38vol%、
水蒸気 60vol%に変えた以外は実施例1と同様に行っ
た。この時の酸素/アンモニアのモル比は19である。反
応生成ガスを分析した結果、亜酸化窒素2.4vol%、窒素
0.4vol%、酸素 97.1vol%、NOx 0.11%(亜酸化窒素
に対し4.6 %に相当し、実施例1に比べると2000倍)で
あり、アンモニアは検出されなかった。一方、液相部を
分析したがアンモニアは痕跡量でありアンモニアの転化
率は99%以上であった。また、酸素の転化率としては5
%である。結果は(図1)に示す。
【0025】実施例3 実施例1で使用した反応器を2基直列につなぎ一段目は
実施例1と同じ組成のアンモニア4.5vol%、酸素4.65vo
l %、水蒸気90.8vol %を供給し、2段目の反応器へは
アンモニア50vol %、酸素50vol %を直接混合しないよ
うに空間速度270/hrで供給した。反応条件等は実施例1
と同様の方法で行った。この時の1段目の酸素/アンモ
ニアのモル比は1.033 である。一基目の反応器出口ガス
中にアンモニアは検出されず、酸素濃度は0.16vol %で
あったので二段目の供給口の酸素/アンモニアモル比は
1.035 に相当する。二基目の反応器出口の反応生成ガス
を30℃に冷却し、その気相部を分析した結果、亜酸化窒
素74.7vol %、窒素 13.2vol%、酸素 12.1vol%、NO
x 19ppm (亜酸化窒素に対し25ppm )であり、アンモニ
アは検出されなかった。
【0026】一方、液相部を分析したがアンモニアは痕
跡量でありアンモニアの転化率は99%以上であった。実
施例1に比べ反応器は2倍、アンモニア供給量も2倍で
あるが、水蒸気量は同じであり、したがって、亜酸化窒
素あたりの水蒸気量は1/2となり、さらに経済性が向
上した。
【0027】実施例4 CuO-MnO2触媒 500gを充填した内径2.8cm の管型反応器
へ、後述する1.5 %アンモニア水、100 %アンモニアお
よび酸素を反応器へ供給した。反応器の供給口組成はア
ンモニア6vol %、酸素4.5vol%、水蒸気89.5vol %で
あった。空間速度3,500/hr、反応圧力0.9Kg/cm2-G 、反
応温度300 ℃で反応を行った。反応器出口の反応生成ガ
スを5℃に冷却し、過剰のアンモニアを液相のアンモニ
ア水(1.5 %)として回収した。このアンモニア水を水
蒸気で230 ℃まで予熱して反応器へ循環した。
【0028】一方、その気相部を分析した結果、亜酸化
窒素80.1vol %、窒素14.3vo%、酸素 5.6vol %、NO
x 10ppm であり、アンモニアは痕跡量であった。この結
果はアンモニアの転化率として99%以上であり、また酸
素の転化率として97%に相当する。この得られた反応生
成ガスを過マンガン酸カリウムを含むアルカリ水溶液に
通してNOx を除去し、さらに、10Kg/cm2-G、約−80℃
で冷却して亜酸化窒素を液化させ、酸素および窒素と分
離した。このようにして得られた亜酸化窒素の純度は99
%以上であり、満足すべき品質であった。
【0029】
【発明の効果】アンモニア酸化法において、水蒸気を共
存させて酸素/アンモニアのモル比を特定の範囲に限定
することにより、NOx の副生が極めて少なく、未反応
のアンモニアは容易に回収・再使用でき、高濃度の亜酸
化窒素が工業的に有利に製造し得る方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素/アンモニアのモル比における反応生成ガ
ス中のNOxの副生量を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 宜孝 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 吉永 進 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水蒸気の存在下にアンモニアを酸化して亜
    酸化窒素を製造する方法において、反応器の供給口にお
    ける酸素/アンモニアのモル比が0.5 〜1.5になるよう
    に酸素およびアンモニアを反応器へ供給することを特徴
    とするNOxの副生が少ない亜酸化窒素の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の酸素およびアンモニアを反
    応器へ供給するに際し、酸素および/またはアンモニア
    を分割して多段で供給することを特徴とするNOx の副
    生が少ない亜酸化窒素の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の反応器から得られ
    る反応生成ガスを冷却し、凝縮した未反応のアンモニア
    および水蒸気をアンモニア水として反応器へ循環するこ
    とを特徴とするNOx の副生が少ない亜酸化窒素の製造
    方法。
JP27591392A 1992-10-14 1992-10-14 亜酸化窒素の製造方法 Expired - Lifetime JP3258394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27591392A JP3258394B2 (ja) 1992-10-14 1992-10-14 亜酸化窒素の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27591392A JP3258394B2 (ja) 1992-10-14 1992-10-14 亜酸化窒素の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06122505A true JPH06122505A (ja) 1994-05-06
JP3258394B2 JP3258394B2 (ja) 2002-02-18

Family

ID=17562175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27591392A Expired - Lifetime JP3258394B2 (ja) 1992-10-14 1992-10-14 亜酸化窒素の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3258394B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5849257A (en) * 1996-04-03 1998-12-15 Mitsui Chemicals, Inc. Process for preparation of nitrous oxide
EP1024112A1 (de) * 1999-01-29 2000-08-02 Basf Aktiengesellschaft Verfahren zur Herstellung von Stickoxiden mit niedrigem Oxidationsgrad

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5849257A (en) * 1996-04-03 1998-12-15 Mitsui Chemicals, Inc. Process for preparation of nitrous oxide
EP1024112A1 (de) * 1999-01-29 2000-08-02 Basf Aktiengesellschaft Verfahren zur Herstellung von Stickoxiden mit niedrigem Oxidationsgrad
US6322766B1 (en) 1999-01-29 2001-11-27 Basf Aktiengesellschaft Preparation of oxides of nitrogen having a low degree of oxidation

Also Published As

Publication number Publication date
JP3258394B2 (ja) 2002-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6040460A (en) High productivity process to produce maleic anhydride from n-butane
AU652186B2 (en) Production of hydrocarbon derivatives
KR100995792B1 (ko) 알켄 분리 방법
EP1989161A2 (en) Integrated process for the production of acetic acid and vinyl acetate
US5534648A (en) Process for continuously producing dimethyl carbonate
JP2735340B2 (ja) ニトリル類及び酸化物類の製造法
KR100740307B1 (ko) 저분자량 알칸 및 알켄을 선택적으로산화(가암모니아산화)시키는 개선된 방법
JPH06122505A (ja) 亜酸化窒素の製造方法
JP3300427B2 (ja) 亜酸化窒素の製造方法
JP3300428B2 (ja) 亜酸化窒素の製造方法
JP2007308512A (ja) 反応器カスケードにおいて酢酸を製造する方法
JP2009526052A (ja) 酢酸を製造するためのエタンをベースとするプロセスにおいてエタンからエチレンを分離するための化学反応の使用
US8598402B2 (en) Butane absorption system for vent control and ethylene purification
JP3174369B2 (ja) 亜酸化窒素の製造方法
JPH03294237A (ja) 1,1,1,2―テトラフルオロエタンの製造方法
JP3174360B2 (ja) 亜酸化窒素の製造方法
JPH09309709A (ja) 亜酸化窒素の製造方法
KR100844303B1 (ko) 알칸 가암모니아산화 공정에서의 암모니아 파과의 개량
WO2010027732A1 (en) Process for producing acrolein and/or acrylic acid from propane
JPH1017309A (ja) 亜酸化窒素の製造方法
US20030040646A1 (en) Process for the hydroxylation of aromatic hydrocarbons
JP2002161079A (ja) 未反応炭化水素の分離・回収方法
JP2002155039A (ja) 未反応炭化水素の分離・回収方法
JPH10167710A (ja) 亜酸化窒素の製造方法
JPS638094B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081207

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091207

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

EXPY Cancellation because of completion of term