JPH06122292A - 画像記録装置のフィニッシャ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ステープル処理のなされた記録シートの帰属を
明確にし、ワープロやコンピュータ等のネットワークに
組み込まれて使用される画像形成装置の利用の便に期す
ることが可能な画像形成装置のフィニッシャを提供す
る。 【構成】画像記録装置2から排出された記録シート3を収
容するコンパイラトレイ7を有し、このコンパイラトレ
イ7に収容された記録シート3に後処理を施す後処理ステ
ーション4と、記録シート3を格納する複数の収容トレイ
6を有し、上記画像記録装置2から取り込まれたデータに
基づき、上記後処理ステーション4から排出された記録
シート3を特定の収容トレイ6に格納する多段収容ステー
ション5とを備えたことを特徴とする画像記録装置のフ
ィニッシャ1。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタある
いはファクシミリ等の画像記録装置から排出される記録
シートを整合し、ステープリングあるいはパンチング等
の後処理を施すフィニッシャに関する。

【０００２】

【従来の技術】特開平3-221491号公報には、コピー済み
記録シートの一側縁部に対してステープリング処理を行
うことが可能な電子写真印刷装置が開示されている。こ
の装置において、定着器から排出された記録シートはコ
ンパイラトレイにスタックされ、ここで複写原稿のセッ
トに対応した記録シートのセットが形成される。コンパ
イラトレイの一側にはステープラが配設されており、こ
のステープラが当該トレイにスタックされた記録シート
の一側縁部に対してステープリング処理を施すようにな
っている。また、ステープリング処理がなされた記録シ
ートのセットはコンパイラトレイからスタッカートレイ
へ排出され、当該トレイ上に積み上げられるようになっ
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、近年ではワ
ープロ、コンピュータ等のネットワーク化が進行し、1
台のプリンタを複数の入力装置で共用するケースが目立
ってきた。また、複写機についてはデジタル化が進行し
ており、複写機の機能それ自体が原稿を読み取る画像読
取装置及び読み取りデータに基づいて画像を形成するプ
リンタに二分化する傾向にある。従って、今後は複写機
についても、1台のプリンタを複数の画像読取装置で共
用するケースが増加すると考えられる。

【０００４】しかしながら、従来のフィニッシャでは後
処理のなされた記録シートが全てスタッカートレイへ収
容されるので、複数の異なる端末あるいは画像読取装置
で印刷指示した記録シートがスタッカートレイ上で混在
するという問題点があった。このため、スタッカートレ
イに収容されている記録シートが何れの入力装置に帰属
するものかを即座に判別することができず、身元不明の
記録シートが発生することもあった。また、印刷を指示
をしたユーザーにしてみれば、自らの指示に係る記録シ
ートをスタッカートレイに積み上げられた記録シートの
中から捜し出すのに大変手間がかかった。

【０００５】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、ステープル処理
のなされた記録シートの帰属を明確にし、ワープロやコ
ンピュータ等のネットワークに組み込まれて使用される
画像形成装置の利用の便に期することが可能な画像形成
装置のフィニッシャを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像記録装置のフィニッシャは、画像記録
装置から排出された記録シートを収容するコンパイラト
レイを有し、このコンパイラトレイに収容された記録シ
ートに後処理を施す後処理ステーションと、記録シート
を格納する複数の収容トレイを有し、上記画像記録装置
から取り込まれたデータに基づき、上記後処理ステーシ
ョンから排出された記録シートを特定の収容トレイに格
納する多段収容ステーションとを備えたことを特徴とす
るものである。

【０００７】このような技術的手段において、上記後処
理ステーションにおける後処理としては、記録シートの
一側縁部を対象とするものであれば、ステープリング処
理、パンチング処理あるいはバインディング処理等を適
宜選択することができる。

【０００８】また、本発明において、画像記録装置から
排出された記録シートは後処理の有無に拘わらず原則と
して一旦後処理ステーションのコンパイラトレイに収容
することとし、後処理を必要としない記録シートについ
ては後処理を実施することなくコンパイラトレイから多
段収容ステーションへ排出する。但し、処理速度の向上
といった観点からすれば、後処理を要しない記録シート
については後処理ステーショを経由することなく多段収
容ステーションへ収容するのが望ましい。従って、本発
明の好ましい構成は、画像記録装置から上記後処理ステ
ーションへ記録シートを搬送する第一のシート搬送路
と、画像記録装置から上記多段収容ステーションへ記録
シートを搬送する第二のシート搬送路と、後処理の有無
に応じて記録シートを上記第一のシート搬送路又は上記
第二のシート搬送路へ導くステーション選択手段とを備
えたものとなる。

【０００９】更に、本発明において、画像記録装置から
排出された記録シートは各記録シートに付加されたデー
タに基づいて多段収容装置の特定の収容トレイに格納さ
れる。しかし、上記各収容トレイのシート収容能力を越
える枚数の記録シートについても後処理の実施を可能と
するのであれば、これらトレイよりもシート収容能力の
大きいスタッカートレイを上記後処理ステーションある
いは上記多段収容ステーションのいがれかに設けるのが
好ましい。

【００１０】

【作用】このような技術的手段によれば、画像記録装置
から排出された記録シートは一旦コンパイラトレイに積
み込まれ、このトレイ上にてステープリング処理あるい
はパンチング処理等の後処理が行われる。後処理のなさ
れた記録シートは後処理ステーョンから多段収容ステー
ションへ排出され、画像記録装置から取り込まれたデー
タに基づいて特定の収容トレイに格納される。従って、
例えば画像記録装置に印刷を指示した端末毎、あるいは
印刷ジョブ毎、あるいは社内部署等の所定のあて先毎に
上記収容トレイを分類しておけば、後処理のなされた記
録シートの帰属を明確にすることができる。

【００１１】

【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の画像記録
装置のフィニッシャを詳細に説明する。図1は本発明が
適用されたフィニッシャ1の第一実施例を示すものであ
り、同図においてフィニッシャ1はワープロあるいはコ
ンピュータ等の端末から印刷指示を受けて記録シート3
を出力するプリンタ本体2に付設されている。

【００１２】同図において符号11はフィニッシャ1のハ
ウジングであり、ハウジング11の上方には記録シート3
にステープリング処理を施す後処理ステーション4が搭
載される一方、この後処理ステーション4の下方には複
数の収容トレイ6を備えた多段収容ステーション5が搭載
されている。

【００１３】上記プリンタ本体2のシート排出口21に対
応するハウジングプレート11aにはシート導入口12が開
設されており、このシート導入口12から導入された記録
シート3はシート搬送系8を介して上記後処理ステーショ
ン4若しくは上記多段収容ステーション5のいずれかに搬
送されるようになっている。上記シート搬送系8は、後
処理ステーション4のコンパイラトレイ7へ記録シート3
を排出するための第一のシート搬送路8aと、上記多段収
容ステーション5に通じる第二のシート搬送路8bとから
構成され、シート導入口12の近傍に配設された切り換え
ゲート10によっていずれか一方のシート搬送路が切り換
え選択される。

【００１４】上記後処理ステーション4は、プリンタ本
体2から排出された記録シート3をスタックして一部ずつ
整合するコンパイラトレイ7と、このコンパイラトレイ7
に積み込まれた記録シート3のセットにステープリング
処理を施すステープラ13と、ステープリング処理のなさ
れた記録シート3のセットを上記多段収容ステーション5
へ排出するためのステーション間連絡路14と、多段収容
ステーション5へ送る必要のないあるいは送ることがで
きない記録シート3を上記コンパイラトレイ7から受け取
るスタッカートレイ9とから構成されている。

【００１５】上記コンパイラトレイ7は記録シート3を排
出するフィードローラ15側に向かって斜め下方に所定角
度で傾斜配置され、その下端には当該トレイ7に積み込
まれた記録シート3の側方縁部を噛み込むようにしてス
テープラ13が配設されている。一方、コンパイラトレイ
7の上端には当該トレイ7上の記録シート3を上記スタッ
カートレイ9へ排出する排出ローラ16が配設されてい
る。

【００１６】図2に示すように、コンパイラトレイ7の下
端にはストッパー17が設けられており、図示外のソレノ
イドによってシート揃え位置あるいは排出位置に適宜設
定される。従って、フィードローラ15によってコンパイ
ラトレイ7へ排出された記録シート3は、図2(a)に示すよ
うに、シート揃え位置に設定されたストッパー17のフラ
ンジ部17aを基準としてコンパイラトレイ上に整合さ
れ、この状態でコンパイラトレイ7の下端から突出した
記録シート3の縁部にステープル針が打ち込まれる。ま
た、ステープル処理のなされた記録シート3のセットを
後処理ステーション4から多段収容ステーション5へ排出
する際には、図2(b)に示すようにストッパー17が排出位
置に設定され、記録シート3はコンパイラトレイ7の下端
から矢線A方向に沿って排出される。

【００１７】また、上記スタッカートレイ9は矢線B方向
に沿って上下動自在であり、記録シート3のセットがこ
のスタッカートレイ9に排出される毎に連続的に降下し
て、スタッカートレイ9に積載された記録シート3の最上
冊が常に排出ロール16から特定の距離に留まるように調
整する。

【００１８】一方、上記多段収容ステーション5は、記
録シート3を格納する複数の収容トレイ6a〜6fと、上記
第二のシート搬送路8bあるいはステーション間連絡路14
から送られてきた記録シート3を上記収容トレイ6a〜6f
の配列方向に沿って搬送する無端状搬送ベルト18と、上
記各収容トレイ6a〜6fに対応して配設され、上記搬送ベ
ルト18上の記録シート3を対応する収容トレイ6の受け口
へ案内する複数のシート搬送系19とから構成されてい
る。

【００１９】上記搬送ベルト18によって搬送されてきた
記録シート3は上記各シート搬送系19の入口に配設され
た偏向爪20によってシート搬送系19に導入され、フィー
ドローラ22によって対応する収容トレイ6へ排出され
る。従って、搬送ベルト18から記録シート3をピックア
ップする一の偏向爪20を選択し、その偏向爪20を作動さ
せることで任意の収容トレイ6に記録シート3を格納する
ことができる。上記偏向爪20の作動は図示外のソレノイ
ドによって行われ、ソレノイドへの駆動信号の印加は上
記プリンタ本体2から通信されてきたデータに基づいて
フィニッシャ1のコントローラが行う。

【００２０】以上のように構成された本実施例のフィニ
ッシャ1は、例えば図3に示すように、複数のワークステ
ーションやコンピュータ等の入力装置30a〜30fが接続さ
れたネットワーク31の出力用プリンタ本体2に付設して
使用される。尚、図中の符号30c,30eはコピー原稿を読
み取ってデータ処理を行う画像読取装置であり、プリン
タ本体2との組合せによってデジタル複写機を構成す
る。

【００２１】このような使用例では、多段収容ステーシ
ョン5の各収容トレイ6a〜6fを各入力装置30a〜30fと1対
1で対応させ、例えば入力装置30aでの印刷指示に係る記
録シート3は収容トレイ6aに、また、入力装置30bでの印
刷指示に係る記録シート3は収容トレイ6bに格納される
ようにする。つまり、フィニッシャ1のコントローラ
は、プリンタ本体2から通信されてきたデータに基づ
き、フィニッシャ1に取り込まれた記録シート3が何れの
入力装置30の印刷指示に係る記録シート3であるかをチ
ェックし、入力装置30aの印刷指示に係る記録シート3で
あれば、収容トレイ6aに対応する偏向爪20を作動させて
収容トレイ6aに記録シート3を格納する。

【００２２】以下にその具体的動作を示す。例えば、入
力装置30aにおいて複数ページの文書を複数セット印刷
することを指示したとする。また、この印刷指示におい
ては1セットずつステープリング処理を行うことを要求
したとする。プリンタ本体2において印刷が開始される
と、フィニッシャのコントローラはステープリング処理
の有無をチェックし、切り換えゲート10によって第一の
シート搬送路8aを開放する。もし仮にステープリング処
理が要求されていない場合は、切り換えゲート10によっ
て第二のシート搬送路8bが開放される。従って、この例
ではプリンタ本体2によって印刷された記録シート3は第
一のシート搬送路8aに導かれ、順次コンパイラトレイ7
に積み込まれる。印刷指示に係る文書の1セットがコン
パイラトレイ7に積み込まれると、ステープラ13は記録
シート3にステープル針を打ち込んでこれら記録シート3
のセットを完成させる。

【００２３】次に、コントローラは印刷される全ての記
録シート3のセットを収容トレイ6aに格納することがで
きるか否かをチェックする。仮に全ての記録シート3の
セットを収容トレイ6aに格納することができないと判断
した場合、ステープリング処理のなされた記録シート3
のセットは排出ローラ16によってコンパイラトレイ7か
らスタッカートレイ9へ排出される。また、収容トレイ6
aに格納できると判断した場合、ステープリング処理の
なされた記録シート3のセットはステーション間連絡路1
4によって多段収容ステーション5へ送られる。そして、
空になったコンパイラトレイ7には、次の記録シート3の
セットの積み込みが開始される。

【００２４】更に、コントローラは何れの入力装置30の
印刷指示に係る記録シート3であるかをチェックし、多
段収容ステーション5の偏向爪20を選択的に作動させて
何れかの入力装置30に対応する収容トレイ6に記録シー
ト3のセットを格納する。この例では入力装置30aの印刷
指示に係る記録シート3のセットなので、収容トレイ6a
に記録シート3のセットが格納される。そして、以上の
動作を印刷指示された記録シート3のセット数分だけ繰
り返すことにより、収容トレイ6aに指示セット数の記録
シート3が格納される。

【００２５】上記使用例ではネットワーク31に接続され
た各入力装置30aから30fに各収容トレイ6aから6fを対応
させたが、使用例は必ずしもこれに限られるものではな
い。例えば、各収容トレイ6aから6fを特定の個人や会社
内の部門に対応させることも可能である。具体的には、
文書の印刷を指示する各入力装置30において文書の配布
先個人あるいは配布先部門を一乃至は複数指定し、フィ
ニッシャ1のコントローラが配布先指定データに基づい
てステープリング処理のなされた記録シート3を対応す
る収容トレイ6に格納する。この場合において、スタッ
カートレイ9は配布先指定のない通常の記録シートを収
容するために用いることができる。

【００２６】尚、上記実施例では本実施例のフィニッシ
ャが付設される画像記録装置としてプリンタを例に挙げ
たが、画像記録装置は複写機あるいはファクシミリであ
っても差し支えない。その場合、各収容トレイはコピー
ジョブあるいは受信ジョブの1単位に対応させるのが好
ましく、そのようにすれば異なるジョブに係る記録シー
トがトレイ上で混同することがない。

【００２７】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の画像
記録装置のフィニッシャによれば、後処理ステーョンか
ら排出された記録シートは画像記録装置から取り込まれ
たデータに基づいて多段収容ステーションの特定の収容
トレイに格納されるので、例えば上記画像記録装置がプ
リンタであれば、印刷を指示した入力装置毎に後処理の
なされた記録シートを分類して格納することができ、身
元不明の記録シートの発生を防止することが可能となる
他、ユーザーは自らの印刷指示に係る記録シートを容易
に捜し出すことが可能となる。

【００２８】また、後処理のなされた記録シートを選択
した一乃至複数の収容トレイに対して配布することもで
き、各収容トレイに特定のあて先を付しておけば、これ
ら収容トレイをメールボックスとして利用することもで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の画像記録装置のフィニッシャの実施
例を示す概略図である。

【図２】 コンパイラトレイへの記録シートの積み込み
及びコンパイラトレイからのき記録シートの排出を示す
要部拡大図である。

【図３】 実施例に係るフィニッシャが使用されるネッ
トワークを示す概略図である。

【符号の説明】

1…フィニッシャ、2…画像記録装置、3…記録シート、4
…後処理ステーション、5…多段収容ステーション、6…
収容トレイ、7…コンパイラトレイ、8a…第一のシート
搬送路、8b…第二のシート搬送路、9…スタッカートレ
イ、10…切り換えゲート(ステーション選択手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡貫 栄子 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像記録装置から排出された記録シート
   を収容するコンパイラトレイを有し、このコンパイラト
   レイに収容された記録シートに後処理を施す後処理ステ
   ーションと、記録シートを格納する複数の収容トレイを
   有し、上記画像記録装置から取り込まれたデータに基づ
   き、上記後処理ステーションから排出された記録シート
   を特定の収容トレイに格納する多段収容ステーションと
   を備えたことを特徴とする画像記録装置のフィニッシ
   ャ。
2. 【請求項２】 画像記録装置から上記後処理ステーショ
   ンへ記録シートを搬送する第一のシート搬送路と、画像
   記録装置から上記多段収容ステーションへ記録シートを
   搬送する第二のシート搬送路と、後処理の有無に応じて
   記録シートを上記第一のシート搬送路又は上記第二のシ
   ート搬送路へ導くステーション選択手段とを備えたこと
   を特徴とする請求項1記載の画像記録装置のフィニッシ
   ャ。
3. 【請求項３】 上記後処理ステーションあるいは多段収
   容ステーションは、上記各収容トレイよりも大きなシー
   ト収容能力を有するスタッカートレイを備えていること
   を特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置のフィニ
   ッシャ。