JPH06122149A - 高耐衝撃性の透明プレート状物及びその製造方法 - Google Patents
高耐衝撃性の透明プレート状物及びその製造方法Info
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- JPH06122149A JPH06122149A JP3229465A JP22946591A JPH06122149A JP H06122149 A JPH06122149 A JP H06122149A JP 3229465 A JP3229465 A JP 3229465A JP 22946591 A JP22946591 A JP 22946591A JP H06122149 A JPH06122149 A JP H06122149A
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- Wrappers (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 結晶性樹脂から透明で耐衝撃性に優れたプレ
ートを得る。 【構成】 単独重合PP(MFR 0.90g/10min;融点 162
℃) 製の圧延用原反( 厚さ10mm、全ヘイズ93%) を
温度110℃で縦方向へ圧下率60%で圧延後、同温度
で横方向へ圧下率50%で圧延(総括圧下率80%)し
て圧延プレートを得た。圧延条件は関係式(Tr/Tm )
×γt=54であって、下限40と上限80との範囲に
包含されていた。 【効果】 得られた圧延プレートの衝撃強度は95kg・
cm/cm 、全ヘイズは12%まで改善された。
ートを得る。 【構成】 単独重合PP(MFR 0.90g/10min;融点 162
℃) 製の圧延用原反( 厚さ10mm、全ヘイズ93%) を
温度110℃で縦方向へ圧下率60%で圧延後、同温度
で横方向へ圧下率50%で圧延(総括圧下率80%)し
て圧延プレートを得た。圧延条件は関係式(Tr/Tm )
×γt=54であって、下限40と上限80との範囲に
包含されていた。 【効果】 得られた圧延プレートの衝撃強度は95kg・
cm/cm 、全ヘイズは12%まで改善された。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた耐衝撃性を有する
透明プレート状物及びその製造方法に関する。詳しくは
本発明のプレート状物は耐衝撃性及び透明性が必要又は
極めて望まれる用途である防弾風防板、例えばヘリコプ
ター等の航空機の窓及び車両の屋根もしくは窓等又は他
の装置の透視可能な構造部材の外に、旅行鞄、ヘルメッ
ト、車のパネルから軍事用機材等に到る各種用途への利
用が期待される。
透明プレート状物及びその製造方法に関する。詳しくは
本発明のプレート状物は耐衝撃性及び透明性が必要又は
極めて望まれる用途である防弾風防板、例えばヘリコプ
ター等の航空機の窓及び車両の屋根もしくは窓等又は他
の装置の透視可能な構造部材の外に、旅行鞄、ヘルメッ
ト、車のパネルから軍事用機材等に到る各種用途への利
用が期待される。
【0002】
【従来の技術】結晶性ポリオレフィン樹脂のプレート状
物は各種容器、自動車部品、電気器具、包装材料等にそ
のまま、あるいは真空成形、圧空成形、プレス成形等の
加工処理を経て広く使用されている。しかし、これら従
来のプレート状物は耐衝撃性においてまだ低く、しかも
高結晶性に由来する低透明性においても非常に不十分で
あった。
物は各種容器、自動車部品、電気器具、包装材料等にそ
のまま、あるいは真空成形、圧空成形、プレス成形等の
加工処理を経て広く使用されている。しかし、これら従
来のプレート状物は耐衝撃性においてまだ低く、しかも
高結晶性に由来する低透明性においても非常に不十分で
あった。
【0003】この耐衝撃性不足という欠点を改良する為
には、従来から結晶性ポリオレフィンに他の重合物、エ
ラストマー又は可塑剤をブレンドしたり、オレフィンを
他のモノマーと共重合させる方法がある。耐衝撃性を改
良する別の方法として結晶性ポリオレフィンプレート状
物を互いに略直交する2軸方向に延伸又は圧延する方法
も知られている。
には、従来から結晶性ポリオレフィンに他の重合物、エ
ラストマー又は可塑剤をブレンドしたり、オレフィンを
他のモノマーと共重合させる方法がある。耐衝撃性を改
良する別の方法として結晶性ポリオレフィンプレート状
物を互いに略直交する2軸方向に延伸又は圧延する方法
も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術の欠点
として、前者の配合法又は共重合法では衝撃強度が十分
には改良されないことに加えて逆に透明性、強度、弾性
率の低下を伴うという欠点を挙げることができる。ま
た、後者の一方である延伸法では均一なプレート状物を
得ることが困難であり、他方の圧延法では耐衝撃性の格
段の向上が必要である。
として、前者の配合法又は共重合法では衝撃強度が十分
には改良されないことに加えて逆に透明性、強度、弾性
率の低下を伴うという欠点を挙げることができる。ま
た、後者の一方である延伸法では均一なプレート状物を
得ることが困難であり、他方の圧延法では耐衝撃性の格
段の向上が必要である。
【0005】本発明者等は優れた耐衝撃性を有し、更に
高結晶性のポリオレフィン樹脂でありながらも高い透明
性を備えたプレート状物を得る方策について鋭意研究を
行なった。
高結晶性のポリオレフィン樹脂でありながらも高い透明
性を備えたプレート状物を得る方策について鋭意研究を
行なった。
【0006】
【課題を解決するための手段】その結果、結晶性ポリオ
レフィン樹脂からなる圧延用プレート状物に特定の圧延
温度(Tr)及び縦方向圧下率(γ1)と横方向圧下率(γ
2)との比(γ1 /γ2)との組合せで、好ましくは逐次二
軸ロール圧延加工を施すと、プレート状物の耐衝撃性を
格段に改良することができ、しかも圧延物の内部と表面
との何れにおいても可視光線の散乱及び反射を非常に少
なくすることができる結果、圧延物に優れた透明性を付
与し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完
成した。
レフィン樹脂からなる圧延用プレート状物に特定の圧延
温度(Tr)及び縦方向圧下率(γ1)と横方向圧下率(γ
2)との比(γ1 /γ2)との組合せで、好ましくは逐次二
軸ロール圧延加工を施すと、プレート状物の耐衝撃性を
格段に改良することができ、しかも圧延物の内部と表面
との何れにおいても可視光線の散乱及び反射を非常に少
なくすることができる結果、圧延物に優れた透明性を付
与し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完
成した。
【0007】以上の記述から明らかなように、本発明の
目的は非常に優れた耐衝撃性及び良好な透明性を備えた
プレート状物を提供することにある。すなわち上記課題
を解決する手段として、本発明の高耐衝撃性で透明のプ
レート状物及びそれを作成する為に、下記の製造方法を
提供することができる。 (1)結晶性ポリオレフィン樹脂よりなり、−40℃で
の落錘衝撃強度が50kg・cm/cm 以上、全ヘイズが20
%以下のプレート状物であって、プレート状物が縦方向
圧下率(γ1)40〜80%及び横方向圧下率(γ2)30
〜70%で2軸方向に圧延されたものであることを特徴
とする高耐衝撃性の透明プレート状物。 (2)結晶性ポリオレフィン樹脂よりなる圧延用プレー
ト状物をその融点(Tm)以下でロールで二軸圧延する際
に、縦方向圧下率(γ1)を40〜80%の範囲に設定
し、該圧延方向に対して略90度方向の横方向圧下率
(γ2)を30〜70%の範囲に設定すると共に、かつ該
圧延用プレートに対する最終段圧延後のプレート状物の
総括圧下率(γt) 及び縦方向圧下率(γ1)と横方向圧
下率(γ2)との比(γ1/γ2)が次の両式をそれぞれ満
足する 40≦(Tr/Tm)×γt ≦80 〔ここで、Trは圧延温度(℃)、Tmは融点(℃)を表
わす〕 4/7≦γ1/γ2≦2.0 ことを特徴とする高耐衝撃性の透明プレート状物(プレ
ート及びシートを包括する概念)の製造方法。
目的は非常に優れた耐衝撃性及び良好な透明性を備えた
プレート状物を提供することにある。すなわち上記課題
を解決する手段として、本発明の高耐衝撃性で透明のプ
レート状物及びそれを作成する為に、下記の製造方法を
提供することができる。 (1)結晶性ポリオレフィン樹脂よりなり、−40℃で
の落錘衝撃強度が50kg・cm/cm 以上、全ヘイズが20
%以下のプレート状物であって、プレート状物が縦方向
圧下率(γ1)40〜80%及び横方向圧下率(γ2)30
〜70%で2軸方向に圧延されたものであることを特徴
とする高耐衝撃性の透明プレート状物。 (2)結晶性ポリオレフィン樹脂よりなる圧延用プレー
ト状物をその融点(Tm)以下でロールで二軸圧延する際
に、縦方向圧下率(γ1)を40〜80%の範囲に設定
し、該圧延方向に対して略90度方向の横方向圧下率
(γ2)を30〜70%の範囲に設定すると共に、かつ該
圧延用プレートに対する最終段圧延後のプレート状物の
総括圧下率(γt) 及び縦方向圧下率(γ1)と横方向圧
下率(γ2)との比(γ1/γ2)が次の両式をそれぞれ満
足する 40≦(Tr/Tm)×γt ≦80 〔ここで、Trは圧延温度(℃)、Tmは融点(℃)を表
わす〕 4/7≦γ1/γ2≦2.0 ことを特徴とする高耐衝撃性の透明プレート状物(プレ
ート及びシートを包括する概念)の製造方法。
【0008】本発明方法において用いられる圧延温度
(Tr)は素材である結晶性ポリオレフィン樹脂の融点
(Tm;後に定義)以下、好ましくは融点(Tm)−10℃
以下の温度に設定する。圧延を融点よりも高い温度にお
いて試みると、圧延用プレート状物が溶融して、透明性
向上を実現し得ない。
(Tr)は素材である結晶性ポリオレフィン樹脂の融点
(Tm;後に定義)以下、好ましくは融点(Tm)−10℃
以下の温度に設定する。圧延を融点よりも高い温度にお
いて試みると、圧延用プレート状物が溶融して、透明性
向上を実現し得ない。
【0009】上記関係式40≦(Tr/Tm)×γt ≦8
0において、(Tr/Tm)×γtが35以下の場合に
は、得られるプレート状物の落錘衝撃強度が極めて低水
準であるばかりか、全ヘイズも依然として不十分な程度
に留まる(比較例9参照)。他方、(Tr/Tm)×γ
t が83以上の場合には、圧延後のプレート状物の全ヘ
イズが到底本発明の要求に耐え得ない(比較例4参
照)。
0において、(Tr/Tm)×γtが35以下の場合に
は、得られるプレート状物の落錘衝撃強度が極めて低水
準であるばかりか、全ヘイズも依然として不十分な程度
に留まる(比較例9参照)。他方、(Tr/Tm)×γ
t が83以上の場合には、圧延後のプレート状物の全ヘ
イズが到底本発明の要求に耐え得ない(比較例4参
照)。
【0010】本発明方法においては、縦方向圧下率(γ
1)を40〜80%の範囲に設定することが必要である。
更に、(γ1)を好ましくは50〜75%、一層好ましく
は55〜75%に設定する。これと共に、該圧延方向に
対して略90度方向の横方向圧下率(γ2)を30〜70
%の範囲に設定することが必要である。更に、(γ2)を
好ましくは40〜70%、一層好ましくは45〜70%
に設定する。
1)を40〜80%の範囲に設定することが必要である。
更に、(γ1)を好ましくは50〜75%、一層好ましく
は55〜75%に設定する。これと共に、該圧延方向に
対して略90度方向の横方向圧下率(γ2)を30〜70
%の範囲に設定することが必要である。更に、(γ2)を
好ましくは40〜70%、一層好ましくは45〜70%
に設定する。
【0011】また、縦方向の圧下率( γ1)と横方向の圧
下率( γ2)との比が0.2以下(γ1/γ2≦0.2)又は
2.2以上(2.2≦γ1/γ2)の範囲では耐衝撃性が向
上しない。
下率( γ2)との比が0.2以下(γ1/γ2≦0.2)又は
2.2以上(2.2≦γ1/γ2)の範囲では耐衝撃性が向
上しない。
【0012】これらの設定に加えて、本発明方法におい
てはプレート状物に対する最終段の圧延が行なわれた後
の総括圧下率(γt ;後に定義)が前記の関係式に適合
することを要する。
てはプレート状物に対する最終段の圧延が行なわれた後
の総括圧下率(γt ;後に定義)が前記の関係式に適合
することを要する。
【0013】本発明において用いられる結晶性ポリオレ
フィン樹脂としては、次のものを例示できる:単独重合
ポリプロピレン又は共重合ポリプロピレン例えば、プロ
ピレンを主成分とし、これと他のα−オレフィンもしく
は極性モノマーとの共重合体;ポリ−1−ブテン(共重
合体をも包含)又はポリ−4−メチル−1−ペンテン
(共重合体をも包含)等の結晶性ポリオレフィン樹脂;
又はこれらの結晶性樹脂の2種以上の混合物;の何れで
あっても、結晶性ポリオレフィン樹脂であればよく、原
料樹脂の種類に他の制限は無い。
フィン樹脂としては、次のものを例示できる:単独重合
ポリプロピレン又は共重合ポリプロピレン例えば、プロ
ピレンを主成分とし、これと他のα−オレフィンもしく
は極性モノマーとの共重合体;ポリ−1−ブテン(共重
合体をも包含)又はポリ−4−メチル−1−ペンテン
(共重合体をも包含)等の結晶性ポリオレフィン樹脂;
又はこれらの結晶性樹脂の2種以上の混合物;の何れで
あっても、結晶性ポリオレフィン樹脂であればよく、原
料樹脂の種類に他の制限は無い。
【0014】また、上記樹脂にマレイン酸、(メタ)ア
クリル酸もしくはフマル酸等の不飽和カルボン酸又はそ
の酸無水物もしくはエステル等の誘導体をプロピレンも
しくはα−オレフィンと共重合させるか、又はポリプロ
ピレンを包含するα−オレフィン(共)重合体にグラフ
トさせた改質樹脂、上記樹脂に電離性放射線処理又は架
橋剤による架橋処理を施した改質樹脂も用途に応じて本
発明のプレート状物を得る為の素材として用いることが
できる。
クリル酸もしくはフマル酸等の不飽和カルボン酸又はそ
の酸無水物もしくはエステル等の誘導体をプロピレンも
しくはα−オレフィンと共重合させるか、又はポリプロ
ピレンを包含するα−オレフィン(共)重合体にグラフ
トさせた改質樹脂、上記樹脂に電離性放射線処理又は架
橋剤による架橋処理を施した改質樹脂も用途に応じて本
発明のプレート状物を得る為の素材として用いることが
できる。
【0015】本発明においては、上記結晶性ポリオレフ
ィン樹脂にその透明性を実質的に低下させない程度で各
種のフィラー(又は補強材)を添加することができる。
添加されるフィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、
ビニロン繊維又は金属繊維等の繊維状フィラー、マイ
カ、タルク等のフレーク状フィラー、ガラスビーズ、ガ
ラスバルーン、シラスバルーン等の球状のフィラー、炭
酸カルシウム、木片等の不定形フィラーを挙げることが
できる。
ィン樹脂にその透明性を実質的に低下させない程度で各
種のフィラー(又は補強材)を添加することができる。
添加されるフィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、
ビニロン繊維又は金属繊維等の繊維状フィラー、マイ
カ、タルク等のフレーク状フィラー、ガラスビーズ、ガ
ラスバルーン、シラスバルーン等の球状のフィラー、炭
酸カルシウム、木片等の不定形フィラーを挙げることが
できる。
【0016】これらのフィラー(又は補強材)の表面に
は、配合される樹脂(基材樹脂)に対する親和性を付与
する処理が施されていることが好ましい。このような処
理としては、例えば不飽和カルボン酸もしくはその酸無
水物等の付加、不飽和アミン付加又はゴム質被覆等を挙
げることができる。
は、配合される樹脂(基材樹脂)に対する親和性を付与
する処理が施されていることが好ましい。このような処
理としては、例えば不飽和カルボン酸もしくはその酸無
水物等の付加、不飽和アミン付加又はゴム質被覆等を挙
げることができる。
【0017】本発明においては、上記結晶性ポリオレフ
ィン樹脂に対して上記のフィラーの他に、吸湿剤、増量
剤、着色剤、難燃剤、劣化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤
等を必要に応じて添加することができる。
ィン樹脂に対して上記のフィラーの他に、吸湿剤、増量
剤、着色剤、難燃剤、劣化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤
等を必要に応じて添加することができる。
【0018】本発明のプレート状物を作成するには、該
結晶性ポリオレフィン樹脂を溶融混練し、該樹脂を例え
ばTダイ法又はインフレーション法等の公知の成形方法
により製膜し、得られた圧延用プレート状物(原反)に
対して圧延処理を施す。
結晶性ポリオレフィン樹脂を溶融混練し、該樹脂を例え
ばTダイ法又はインフレーション法等の公知の成形方法
により製膜し、得られた圧延用プレート状物(原反)に
対して圧延処理を施す。
【0019】本発明における圧延は前記の結晶性ポリオ
レフィン樹脂からなる圧延用プレート状物をその融点
(Tm;後に定義) 以下の温度で一対以上のロール間にお
いて行なうことが必要である。結晶性ポリオレフィン樹
脂の融点よりも高い温度で該プレート状物に対して圧延
処理を試みた場合には、溶融樹脂がロール面に付着する
等の他、透明性が向上しないという問題が生ずる。その
原因は圧延用プレート状物が溶融することにある。ま
た、必要に応じて、2以上の別異の温度において圧延を
行なう方式、同一の温度において2以上の異なる圧下率
において圧延する多段方式、各段での圧延操作を数回繰
り返す方式、圧延前にプレート状物を予熱する方式又は
圧延後に熱処理をする方式等を採用できる。
レフィン樹脂からなる圧延用プレート状物をその融点
(Tm;後に定義) 以下の温度で一対以上のロール間にお
いて行なうことが必要である。結晶性ポリオレフィン樹
脂の融点よりも高い温度で該プレート状物に対して圧延
処理を試みた場合には、溶融樹脂がロール面に付着する
等の他、透明性が向上しないという問題が生ずる。その
原因は圧延用プレート状物が溶融することにある。ま
た、必要に応じて、2以上の別異の温度において圧延を
行なう方式、同一の温度において2以上の異なる圧下率
において圧延する多段方式、各段での圧延操作を数回繰
り返す方式、圧延前にプレート状物を予熱する方式又は
圧延後に熱処理をする方式等を採用できる。
【0020】本発明で圧下率(γ:%)とは、圧延前の
材料樹脂の厚さ(h1)と圧延後のプレート状物の厚さ
(h2)とを用いて次式で表される因子である。 γ=100・(h1−h2)/h1 本発明方法において好適な態様では圧延を逐次多段に行
なうから、第n段における圧下率(γn)は下記の式で
表わされる: γn=100・(hn−hn+1)/hn また、m段からなる多段圧延における最終段(第m段)
の圧延終了後の圧下率(総括圧下率:γt)は圧延前の
材料樹脂の厚さ(h1)と最終段(第m段)の圧延終了
後の厚さ(hm)とだけを用いて下式の様に定義でき
る: 総括圧下率(γt)=100・(h1−hm)/h1 本発明のプレート状物をロール圧延で製造する際には、
通常は第1段を縦方向圧延としてその圧下率( γ1)を前
記の様に40〜80%の範囲に設定し、該圧延方向(縦
方向)に対して略90度の方向に行なう第2段を横方向
圧延としてその圧下率を前記の様に30〜70%の範囲
に設定し、かつ原反に対する第2段圧延後のプレート状
物の総括圧下率(γt )が40≦(Tr/Tm)×γt≦
80に適合する様に圧延を行なうことが必要である。こ
れらの条件に設定されない場合に生ずる不都合な結果は
既に前述の通りである。
材料樹脂の厚さ(h1)と圧延後のプレート状物の厚さ
(h2)とを用いて次式で表される因子である。 γ=100・(h1−h2)/h1 本発明方法において好適な態様では圧延を逐次多段に行
なうから、第n段における圧下率(γn)は下記の式で
表わされる: γn=100・(hn−hn+1)/hn また、m段からなる多段圧延における最終段(第m段)
の圧延終了後の圧下率(総括圧下率:γt)は圧延前の
材料樹脂の厚さ(h1)と最終段(第m段)の圧延終了
後の厚さ(hm)とだけを用いて下式の様に定義でき
る: 総括圧下率(γt)=100・(h1−hm)/h1 本発明のプレート状物をロール圧延で製造する際には、
通常は第1段を縦方向圧延としてその圧下率( γ1)を前
記の様に40〜80%の範囲に設定し、該圧延方向(縦
方向)に対して略90度の方向に行なう第2段を横方向
圧延としてその圧下率を前記の様に30〜70%の範囲
に設定し、かつ原反に対する第2段圧延後のプレート状
物の総括圧下率(γt )が40≦(Tr/Tm)×γt≦
80に適合する様に圧延を行なうことが必要である。こ
れらの条件に設定されない場合に生ずる不都合な結果は
既に前述の通りである。
【0021】本発明のプレート状物を作成する為に使用
する圧延ロールの表面粗度は通常1S以下、好ましくは
0.5S以下、更に好ましくは0.2S以下に設定する。
その目的は圧延プレート状物の表面における可視光線の
散乱を可能な限り低くすることにある。
する圧延ロールの表面粗度は通常1S以下、好ましくは
0.5S以下、更に好ましくは0.2S以下に設定する。
その目的は圧延プレート状物の表面における可視光線の
散乱を可能な限り低くすることにある。
【0022】本発明のプレート状物は−40℃での落錘
衝撃強度が50kg・cm/cm 以上、好ましいものは70kg
・cm/cm 以上、更に好ましいものは80kg・cm/cm 以上
に達する。本発明のプレート状物はその全ヘイズが20
%以下であり、好ましいものは15%以下まで透明化さ
れている。全ヘイズ23%以上のプレート状物は透明性
の点で本発明の要求には全く不十分である。
衝撃強度が50kg・cm/cm 以上、好ましいものは70kg
・cm/cm 以上、更に好ましいものは80kg・cm/cm 以上
に達する。本発明のプレート状物はその全ヘイズが20
%以下であり、好ましいものは15%以下まで透明化さ
れている。全ヘイズ23%以上のプレート状物は透明性
の点で本発明の要求には全く不十分である。
【0023】本発明で使用する表面の粗度とは、JIS
B0601試験法に準拠して測定されたものである。
B0601試験法に準拠して測定されたものである。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例をもって本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は、これによって限定さ
れるものではない。
に具体的に説明するが、本発明は、これによって限定さ
れるものではない。
【0025】なお、プレート状物の特性測定は以下の方
法によって行なった。 融 点:JIS K7121に準拠して測定し
たDSC曲線のピークの位置する温度を言う。ピークが
2個以上存在する場合には、最大面積のピークが位置す
る温度とする。 落錘衝撃試験:JIS K7211に準拠して求めた
50%破壊エネルギー。
法によって行なった。 融 点:JIS K7121に準拠して測定し
たDSC曲線のピークの位置する温度を言う。ピークが
2個以上存在する場合には、最大面積のピークが位置す
る温度とする。 落錘衝撃試験:JIS K7211に準拠して求めた
50%破壊エネルギー。
【0026】試料サイズ:縦5mm×横5mm 撃心先端 :0.25インチR;撃心受け台内径:1.5
インチ 試験温度 :−40℃のドライアイスエタノール溶液中
に20min以上試料を放置後に落錘衝撃試験を実施し
た。 ヘイズ :ASTM D1003に準拠して測定
した。
インチ 試験温度 :−40℃のドライアイスエタノール溶液中
に20min以上試料を放置後に落錘衝撃試験を実施し
た。 ヘイズ :ASTM D1003に準拠して測定
した。
【0027】
【実施例1】プロピレンホモポリマー(以下、「PP」
と略称することがある。メルトフローレート1.0g/10m
in、密度0.90g/cc、融点162℃)からなる圧延用
プレート状物(厚さ10mm)を圧延ロール(ロール径30
0mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S)で圧延ロール温度
110℃において二段圧延した。第1段の縦方向圧延で
圧延用プレート状物を厚さ4mmまで( 圧下率60%) 、
第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率50%)圧
延して、総括圧下率80%のプレート状物を得た。該プ
レート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示す。
と略称することがある。メルトフローレート1.0g/10m
in、密度0.90g/cc、融点162℃)からなる圧延用
プレート状物(厚さ10mm)を圧延ロール(ロール径30
0mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S)で圧延ロール温度
110℃において二段圧延した。第1段の縦方向圧延で
圧延用プレート状物を厚さ4mmまで( 圧下率60%) 、
第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率50%)圧
延して、総括圧下率80%のプレート状物を得た。該プ
レート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示す。
【0028】
【実施例2】プロピレンホモポリマー(メルトフローレ
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物( 厚さ15mm) を圧延ロー
ル(ロール径300mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S)で
圧延ロール温度130℃において二段圧延し、第1段の
縦方向圧延で圧延用プレート状物を厚さ5mmまで(圧下
率67%)、第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下
率60%)圧延して、総括圧下率87%のプレート状物
を得た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を
表1に示す。
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物( 厚さ15mm) を圧延ロー
ル(ロール径300mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S)で
圧延ロール温度130℃において二段圧延し、第1段の
縦方向圧延で圧延用プレート状物を厚さ5mmまで(圧下
率67%)、第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下
率60%)圧延して、総括圧下率87%のプレート状物
を得た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を
表1に示す。
【0029】
【比較例1】実施例1と同じプロピレンホモポリマーか
らなる無圧延プレート状物(厚み2mm)の全ヘイズ及び
落錘衝撃強度を表1に示す。
らなる無圧延プレート状物(厚み2mm)の全ヘイズ及び
落錘衝撃強度を表1に示す。
【0030】
【比較例2】プロピレンホモポリマー(メルトフローレ
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物(厚さ8mm)を圧延ロール
(ロール径300mm×幅400mm、表面粗度0.2S)で圧延
ロール温度110℃において二段圧延し、第1段の縦方
向圧延でプレート状物を厚さ6mmまで(圧下率25
%)、第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率67
%)圧延して、総括圧下率75%のプレート状物を得
た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1
に示す。
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物(厚さ8mm)を圧延ロール
(ロール径300mm×幅400mm、表面粗度0.2S)で圧延
ロール温度110℃において二段圧延し、第1段の縦方
向圧延でプレート状物を厚さ6mmまで(圧下率25
%)、第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率67
%)圧延して、総括圧下率75%のプレート状物を得
た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1
に示す。
【0031】
【比較例3】プロピレンホモポリマー(メルトフローレ
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物(厚さ6mm)を圧延ロール
(ロール径300mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S) で圧
延ロール温度85℃において二段圧延し、第1段の縦方
向圧延で圧延用プレート状物を厚さ3mmまで( 圧下率5
0%) 、第2段の圧延で厚さ2mmまで( 圧下率50%)
圧延して、総括圧下率66%のプレート状物を得た。該
プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示
す。
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物(厚さ6mm)を圧延ロール
(ロール径300mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S) で圧
延ロール温度85℃において二段圧延し、第1段の縦方
向圧延で圧延用プレート状物を厚さ3mmまで( 圧下率5
0%) 、第2段の圧延で厚さ2mmまで( 圧下率50%)
圧延して、総括圧下率66%のプレート状物を得た。該
プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示
す。
【0032】
【比較例4】プロピレンホモポリマー(メルトフローレ
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物( 厚さ20mm)を圧延ロー
ル(ロール径300mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S)で
圧延ロール温度150℃において二段圧延し、第1段の
縦方向圧延でプレート状物を厚さ6mmまで(圧下率70
%)、第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率67
%)圧延して、総括圧下率90%のプレート状物を得
た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1
に示す。
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物( 厚さ20mm)を圧延ロー
ル(ロール径300mm ×幅400mm 、表面粗度0.2S)で
圧延ロール温度150℃において二段圧延し、第1段の
縦方向圧延でプレート状物を厚さ6mmまで(圧下率70
%)、第2段の横方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率67
%)圧延して、総括圧下率90%のプレート状物を得
た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1
に示す。
【0033】
【比較例5】プロピレンホモポリマー(メルトフローレ
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物(厚さ7mm)をの圧延ロー
ル(ロール径300mm ×幅400mm、表面粗度0.2S)で圧
延ロール温度110℃において二段圧延し、第1段の縦
方向圧延でプレート状物を厚さ2.5mmまで(圧下率6
4%)、第2段の圧延で厚さ2mmまで(圧下率20%)
圧延して、総括圧下率71%のプレート状物を得た。該
プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示
す。
ート1.0g/10min、密度0.90g/cc、融点162℃)
からなる圧延用プレート状物(厚さ7mm)をの圧延ロー
ル(ロール径300mm ×幅400mm、表面粗度0.2S)で圧
延ロール温度110℃において二段圧延し、第1段の縦
方向圧延でプレート状物を厚さ2.5mmまで(圧下率6
4%)、第2段の圧延で厚さ2mmまで(圧下率20%)
圧延して、総括圧下率71%のプレート状物を得た。該
プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示
す。
【0034】
【実施例3】プロピレン−エチレンランダムコポリマー
(以下、「R−PP」と略称することがある。メルトフ
ローレート2. 2g/10min、密度0.90g/cc、融点14
2℃、エチレン成分含有量4モル%、プロピレン成分含
有量96%)からなる圧延用プレート状物(厚さ10m
m)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×幅400mm、表
面粗度0.2S)で圧延ロール温度90℃において二段
圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート状物を厚さ4mm
まで(圧下率60%)、第2段の圧延で厚さ2mmまで
(圧下率50%)圧延して、総括圧下率80%のプレー
ト状物を得た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃
強度を表1に示す。
(以下、「R−PP」と略称することがある。メルトフ
ローレート2. 2g/10min、密度0.90g/cc、融点14
2℃、エチレン成分含有量4モル%、プロピレン成分含
有量96%)からなる圧延用プレート状物(厚さ10m
m)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×幅400mm、表
面粗度0.2S)で圧延ロール温度90℃において二段
圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート状物を厚さ4mm
まで(圧下率60%)、第2段の圧延で厚さ2mmまで
(圧下率50%)圧延して、総括圧下率80%のプレー
ト状物を得た。該プレート状物の全ヘイズ及び落錘衝撃
強度を表1に示す。
【0035】
【実施例4】プロピレン−エチレンランダムコポリマー
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
( 厚さ15mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×
幅400mm、表面粗度0.2S) で圧延ロール温度110
℃において二段圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート
状物を厚さ5mmまで(圧下率68%)、第2段の圧延で
厚さ2mmまで(圧下率60%)圧延し、総括圧下率86
%のプレート状物を得た。該プレート状物の全ヘイズ及
び落錘衝撃強度を表1に示す。
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
( 厚さ15mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×
幅400mm、表面粗度0.2S) で圧延ロール温度110
℃において二段圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート
状物を厚さ5mmまで(圧下率68%)、第2段の圧延で
厚さ2mmまで(圧下率60%)圧延し、総括圧下率86
%のプレート状物を得た。該プレート状物の全ヘイズ及
び落錘衝撃強度を表1に示す。
【0036】
【比較例6】実施例3におけると同一のプロピレン−エ
チレンランダムコポリマーからなる無圧延プレート状物
(厚み2mm)の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示
す。
チレンランダムコポリマーからなる無圧延プレート状物
(厚み2mm)の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示
す。
【0037】
【比較例7】プロピレン−エチレンランダムコポリマー
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
(厚さ25mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×
幅400mm、表面粗度0.2S) で圧延ロール温度90℃に
おいて二段圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート状物
を厚さ3mmまで(圧下率88%)、第2段の横方向圧延
で厚さ2mmまで(圧下率50%)圧延して、総括圧下率
92%のプレート状物を得た。該プレート状物の全ヘイ
ズ及び落錘衝撃強度を表1に示す。
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
(厚さ25mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×
幅400mm、表面粗度0.2S) で圧延ロール温度90℃に
おいて二段圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート状物
を厚さ3mmまで(圧下率88%)、第2段の横方向圧延
で厚さ2mmまで(圧下率50%)圧延して、総括圧下率
92%のプレート状物を得た。該プレート状物の全ヘイ
ズ及び落錘衝撃強度を表1に示す。
【0038】
【比較例8】プロピレン−エチレンランダムコポリマー
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
(厚さ8mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×幅
400mm、表面粗度0.2S)で圧延ロール温度90℃にお
いて二段圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート状物を
厚さ6mmまで(圧下率25%)、第2段の圧延で厚さ2
mmまで(圧下率67%)圧延して、総括圧下率75%の
プレート状物を得た。該プレート状物の全ヘイズ及び落
錘衝撃強度を表1に示す。
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
(厚さ8mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×幅
400mm、表面粗度0.2S)で圧延ロール温度90℃にお
いて二段圧延し、第1段の縦方向圧延でプレート状物を
厚さ6mmまで(圧下率25%)、第2段の圧延で厚さ2
mmまで(圧下率67%)圧延して、総括圧下率75%の
プレート状物を得た。該プレート状物の全ヘイズ及び落
錘衝撃強度を表1に示す。
【0039】
【比較例9】プロピレン−エチレンランダムコポリマー
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
(厚さ7mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×幅
400mm、表面粗度0.2S) で圧延ロール温度70℃にお
いて二段圧延し、第1段の縦方向圧延で圧延用プレート
状物を厚さ3.5mmまで(圧下率50%)、第2段の横
方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率43%)圧延して、総
括圧下率71%のプレート状物を得た。該プレート状物
の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示す。
(メルトフローレート2.2g/10min、密度0.90g/c
c、融点142℃、エチレン成分含有量4モル%、プロ
ピレン成分含有量96%)からなる圧延用プレート状物
(厚さ7mm)を用い、圧延ロール(ロール径300mm ×幅
400mm、表面粗度0.2S) で圧延ロール温度70℃にお
いて二段圧延し、第1段の縦方向圧延で圧延用プレート
状物を厚さ3.5mmまで(圧下率50%)、第2段の横
方向圧延で厚さ2mmまで(圧下率43%)圧延して、総
括圧下率71%のプレート状物を得た。該プレート状物
の全ヘイズ及び落錘衝撃強度を表1に示す。
【0040】
【発明の効果】本発明のプレート状物は高耐衝撃性と透
明性とを兼ね備えていることから、透視可能性及び耐衝
撃性が要求される構造材として、各種の車両、航空機等
の屋根材又は風防窓材として特に有用である。
明性とを兼ね備えていることから、透視可能性及び耐衝
撃性が要求される構造材として、各種の車両、航空機等
の屋根材又は風防窓材として特に有用である。
【0041】本発明のプレート状物製造方法によれば、
結晶性ポリオレフィン樹脂から上記の特性を備えたプレ
ート状物を作成することができる。
結晶性ポリオレフィン樹脂から上記の特性を備えたプレ
ート状物を作成することができる。
【0042】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 65/00 9028−3E 85/00 8921−3E C08F 10/04 // B29K 23:00
Claims (2)
- 【請求項1】 結晶性ポリオレフィン樹脂よりなり、−
40℃での落錘衝撃強度が50kg・cm/cm 以上、全ヘイ
ズが20%以下のプレート状物であって、プレート状物
が縦方向圧下率(γ1)40〜80%及び横方向圧下率
(γ2)30〜70%で2軸方向に圧延されたものであ
ることを特徴とする高耐衝撃性の透明プレート状物。 - 【請求項2】 結晶性ポリオレフィン樹脂よりなる圧延
用プレート状物を該樹脂の融点(Tm)以下の温度(T
r)でロール圧延する際に、縦方向圧下率(γ1)を40
〜80%の範囲に設定すると共に、該圧延方向に対して
略90度方向の横方向圧下率(γ2)を30〜70%の
範囲に設定し、かつ該圧延用プレートに対する最終段圧
延後のプレート状物の総括圧下率(γt)及び縦方向圧
下率(γ1)と横方向圧下率(γ2)との比(γ1/γ2)
がそれぞれ次の両式を満足する条件に設定して圧延を行
う 40≦(Tr/Tm)×γt≦80 〔ここで、Trは圧延温度(℃)、Tmは融点(℃)を表
わす〕 4/7≦γ1/γ2≦2.0 ことを特徴とする高耐衝撃性の透明プレート状物の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3229465A JPH06122149A (ja) | 1991-08-15 | 1991-08-15 | 高耐衝撃性の透明プレート状物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3229465A JPH06122149A (ja) | 1991-08-15 | 1991-08-15 | 高耐衝撃性の透明プレート状物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06122149A true JPH06122149A (ja) | 1994-05-06 |
Family
ID=16892625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3229465A Pending JPH06122149A (ja) | 1991-08-15 | 1991-08-15 | 高耐衝撃性の透明プレート状物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06122149A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008023770A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Sekisui Chem Co Ltd | 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法 |
-
1991
- 1991-08-15 JP JP3229465A patent/JPH06122149A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008023770A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Sekisui Chem Co Ltd | 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法 |
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