JPH0611926Y2 - 物品移載装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、いわゆる回転棚装置等に好適に設けられる
物品移載装置に関する。

（従来の棚装置） 従来の棚装置として以下の如きものは知られている。即
ち、水平方向に所定間隔をあけて配された、軸心を上下
方向に向けた一対の水平なホイールと、これらホイール
に掛け渡されエンドレス帯と、このエンドレス帯に所定
間隔ごとに水平張り出し状に設けられ物品棚とを有する
ものは知られている。

（考案の目的） この考案は、前記棚装置の物品棚に載置された物品を取
り出したり、又は物品を物品棚に搬入したりするのに好
適に使用される物品移載装置を提供することを目的とす
るものである。

（実施例） 以下にこの考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。
なお、この明細書において、内側とはエンドレス帯に近
い側を、外側とはエンドレス帯から遠い側をいい、左と
は第４図左側を、右とは同図右側をいう。

第１図に示す如く、基枠１に以下に述べる棚装置２が高
さ方向に所定間隔で所定段数設けられている。

棚装置２は、基枠１に回転自在に設けられた、垂直な回
転駆動軸３を有しており、この回転駆動軸３に駆動チェ
ーンホイール４が嵌め止められ、この駆動チェーンホイ
ール４と対となる、水平方向に所定間隔をあけて位置す
る従動チェーンホイール５が支持軸６に回転自在に嵌め
られ、この支持軸６は基枠１に固定されている。前記駆
動チェーンホイール４と従動チェーンホイール５とには
エンドレスチェーンからなるエンドレス帯７が掛け渡さ
れ、このエンドレス帯７に所定間隔ごとに物品棚８が、
エンドレス帯７が駆動チェーンホイール４又は従動チェ
ーンホイール５のところにおいて屈曲し得る状態で、水
平張り出し状に設けられ、これら物品棚８の基部（内側
部）及び自由端（外側部）の下面に支持ローラー９が設
けられ、これら支持ローラー９を支持する、エンドレス
帯７に近い方のガイドレール１０（以下、内側ガイドレ
ール１０という。）及びエンドレス帯７から遠い方のガ
イドレール１０（以下、外側ガイドレール１０とい
う。）が基枠１に設けられている。なお、外側ガイドレ
ール１０はエンドレスとなされ、他方、内側ガイドレー
ル１０は駆動チェーンホイール４又は従動チェーンホイ
ール５近傍の部分が欠落した非エンドレスとなされてい
る。このような構成によって、各棚装置２は、その回転
駆動軸３を回転させることによって、エンドレス帯７を
動かし、究極的に物品棚８を水平循環移動させ得るよう
になされている。

第２図に示す如く、前記物品棚８には、請求の範囲で云
う物品である物品収納ケース１２が載置され、この物品
収納ケース１２の相互に対向する側壁には、一対の下向
きに折曲した把手１３が設けられている。なお、物品棚
８に載置されるものはケースに限定されない。

第１図に示す如く、棚装置２の外側の所要位置に物品収
納ケース１２を物品棚８から取り出し、又はそれに収め
る移載装置１５が設けられている。この移載装置１５
は、支柱１６に昇降自在に設けられた昇降台１７を有し
ており、この昇降台１７に支承台１８が水平旋回自在に
設けられ、この支承台１８にフック１９を有する移動体
２０が水平動自在に設けられている。このような構成に
よって、物品収納ケース１２の把手１３の下方にフック
１９を臨ませた後、昇降台１７をやや上昇させて、フッ
ク１９を把手１３に係合させた後、フック１９を物品棚
８から離れる方向に水平移動させることによって、物品
収納ケース１２を支承台１８に引き込むことが出来る。
また、逆の動作によって物品収納ケース１２を支承台１
８から物品棚８等に移載することが出来る。なお、支承
台１８が水平旋回自在となされているので、支承体１８
の、搬入搬出口を所望の向きにすることが出来る。移載
装置１５に続くようにして、物品収納ケース１２の搬入
・搬出のためのコンベア２１が設けられている。

前記棚装置２の群は水平仮想線Ｘを境として上下２群に
区分され、下の群の棚装置２の所要位置の外方に、取り
出しステーション２３が設けられている。この取り出し
ステーション２３には、各棚装置２の１つの物品棚８に
対応して、ケース移載装置であるところの、物品移載装
置２４が設けられている。この物品移載装置２４に対応
して、それが作動を開始出来る状態となると点灯するラ
ンプ２２が設けられている。

第２図〜第４図に示す如く、物品移載装置２４の物品台
２５は、物品棚８の下に位置したり、そこから突出した
位置となるように水平動自在に設けられ、この物品台２
５は、ローラ２６を介して、基枠１に固定された一対の
ガイドレール２７に案内されている。この物品台２５は
流体圧シリンダ２８によって作動させられるようになさ
れている。前記物品台２５の上面には、内外方向に長い
凸条２９が、左右方向に所定間隔をあけるようにして設
けられ、これら凸条２９の間に下端が入り込むようにし
て傾斜ガイド３０が設けられ、これら傾斜ガイド３０の
上側端は物品棚８とほぼ同一の高さ位置に位置するよう
になされており、このような状態で傾斜ガイド３０は外
側ガイドレール１０に固定されている。

前記物品台２５の外側端部には、物品台２５が物品棚８
の下方に移動した際、傾斜ガイド３０に当たらないよう
に側面形状 状となされた立壁３３が立設され、この立壁３３に、軸
心を内外方向に向けた一対の回転軸３４が回転自在に嵌
められ、これら回転軸３４に、相互に噛み合う歯車３５
が嵌め止められ、一方の回転軸３４はモーター３６によ
って回転させられるようになされている。前記回転軸３
４各々には、物品台２５上の物品収納ケース１２を物品
棚８に押し込む押し込み具３７が取付けられている。こ
のような構造により、回転軸３４を回転させることによ
り、押し込み具３７を上下に揺動させることが出来る。
押し込み具３７には、水平アーム３８が内側に向かって
突出状に設けられている。水平アーム３８の内側端に
は、第４図においてＬ字状に表われる物品収納ケース１
２を物品台２５に引き出す引き出し具３９が設けられて
いる。これら引き出し具３９と、それと対となる押し込
み具３７との間隔は物品収納ケース１２の、一方の把手
１３を除いた内外方向の長さより長くなされている。ま
た、引き出し具３９と、それと対となる押し込み具３７
とのいずれか一方に、反射型光電スイッチ４０が、同他
方に反射板４１が設けられており、更に、引き出し具３
９と、それと物品棚８を挟んで対向する、基枠１に設け
られた垂直壁４３とのいずれか一方に、反射型光電スイ
ッチ４４が、同他方に反射板４５が設けられている。

（実施例の作用） 次に前記実施例装置の作用を説明する。

先ず、水平仮想線Ｘより下の群の棚装置２より、所望段
の棚装置２の所望の物品棚８上に載置された物品収納ケ
ース１２内の収納品を取り出す場合につき説明する。所
定の物品棚８が物品移載装置２４に対向して棚装置２が
停止、物品移載装置２４が作動可能になると、ランプ２
２が点灯する。作業者は、この点灯によって、その物品
移載装置２４が作動を開始し得る状態であることを知る
ことが出来る。その時、物品台２５は物品棚８の下方か
ら抜け出した位置にある。そして、この状態において、
押し込み具３７及び引き出し具３９は上方に揺動した位
置にある。そして、その後、作業者が物品移載装置２４
の作動ボタン（図示略）を押すと、物品台２５が後退し
た後、押し込み具３７、引き出し具３９が下方に揺動し
て、それらの間に物品収納ケース１２を抱え込んだ状態
となると、物品台２５が外側に移動するので、引き出し
具３９によって物品収納ケース１２は引き出される。そ
の動作によって、物品収納ケース１２は傾斜ガイド３０
を経て物品台２５に移載される。なお、ここでご注目戴
きたいのは、物品収納ケース１２の引き出しの際には、
引き出し具３９を物品収納ケース１２の側面に当て、且
つ、物品棚８から少し引き出された物品収納ケース１２
の底面を、引き出し具３９と共に移動する物品台２５に
よって支承して物品収納ケース１２を引き出すことが出
来る点である。作業者は、このようにして引き出された
物品収納ケース１２内の収納品を指示に基づいて取り出
す。その後、物品台２５が後退するので、物品台２５上
の物品収納ケース１２は押し込み具３７に押されて、傾
斜ガイド３０を経て物品棚８に戻される。その際、傾斜
ガイド３０の下端が物品台２５の凸条２９間に位置して
いて、傾斜ガイド３０の下端が物品収納ケース１２に当
たらないので、物品収納ケース１２はスムーズに傾斜ガ
イド３０を上がることが出来る。また、ここで注目戴き
たいのは、物品収納ケース１２の押し込みの際には、押
し込み具３７を物品収納ケース１２の側面に当て、且
つ、物品棚８に乗り移る間際まで物品収納ケース１２の
底面を、押し込み具３７と共に移動する物品台２５によ
って支承して物品収納ケース１２を押し込むことが出来
る点である。この後、押し込み具３７、引き出し具３９
が上方に移動した後、物品台２５は再び外側に移動し、
待機位置に戻る。そうすると、棚装置２が駆動して当該
棚装置２の次の収納品の取り出しの準備を開始する。そ
の間に、別の段の棚装置２の収納品の取り出し準備が完
了しているので、先の棚装置２が作動を開始した後、作
業者が物品移載装置２４の作動ボタン（図示略）を押す
と、今回の物品台２５が前記したと同様の作動をするの
で、その物品収納ケース１２内の収納品を取り出すこと
が出来る。なお、収納品の取り出し作業中において、物
品収納ケース１２が空になれば、それが空になったこと
を検知する検知器によって、そのことが記録される。な
お、人手による収納品の取り出し作業中に、空の物品収
納ケース１２を人手によって取り出しておようにしても
よい。

そして、水平仮想線Ｘより下の群の棚装置２の空の物品
収納ケース１２の処理は、人手による前記収納品の取り
出し作業が行なわれない、夜間等に以下のようにして行
なわれる。即ち、空の物品収納ケース１２が載置された
物品棚８が移載装置１５の支承台１８に対向して棚装置
２が停止すると、空の物品収納収納ケース１２が支承台
１８に引き出され、その後、支承台１８からコンベア２
１に搬出される。なお、人手による収納品の取り出し作
業中に、空の物品収納ケース１２を人手によって取り出
しておくようにした場合、上記作業が不要なことは云い
までもない。そして、空いた物品棚８には、上の群の棚
装置２の物品棚８に載置されていた、収納品が充填され
た物品収納ケース１２が、移載装置１５によって移載さ
れる。

なお、上の群の棚装置２の空となった物品棚８には、上
記作業の後、又は別の時に、物品移載装置１５を利用し
て収納品が充填された物品収納ケース１２が供給され
る。

（考案の効果） この考案は前記の如き構成によって以下の如き効果を奏
する。

物品台２５に押し込み具３７及び引き出し具３９が設け
られていて、物品１２の引き出しの際には、引き出し具
３９を物品１２の側面に当て、且つ、物品棚８から少し
引き出された物品１２の底面を、引き出し具３９と共に
移動する物品台２５によって支承して物品１２を引き出
すことが出来、また、物品１２の押し込みの際には、押
し込み具３７を物品１２の側面に当て、且つ、物品棚８
に乗り移る間際まで物品１２の底面を、押し込み具３７
と共に移動する物品台２５によって支承して物品１２を
押し込むことが出来るので、物品１２の向きを安定させ
て、スムーズに物品１２の移載を行なうことが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであって、第１図は
中間省略の側面図、第２図は第１図Ａ部分拡大図、第３
図は第２図III−III線断面図、第４図は第２図IV−IV線
断面図である。 ２……棚装置、４……駆動チェーンホイール（ホイー
ル）、５……従動チェーンホイール（ホイール）、７…
…エンドレス帯、８……物品棚、１２……物品収納ケー
ス（物品）、２５……物品台、３３……立壁、３４……
回転軸、３７……押し込み具、３８……水平アーム、３
９……引き出し具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】物品棚８の下に位置したり、物品棚８下方
   から外側に突出した位置となるように水平動自在に設け
   られた物品台２５と、前記物品台２５の外側端部に立設
   された立壁３３と、前記立壁３３に、内外方向に軸心を
   向けた揺動中心を中心として相互に連動して上下方向に
   揺動するように設けられた左右一対の押し込み具３７
   と、前記押し込み具３７に内側に向かって突出状に設け
   られた水平アーム３８と、前記水平アーム３８の内側端
   に設けられた引き出し具３９とを有している物品移載装
   置。
2. 【請求項２】水平方向に所定間隔をあけて配された、軸
   心を上下方向に向けた一対の水平なホイール４、５と、
   前記ホイール４、５に掛け渡されエンドレス帯７と、前
   記エンドレス帯７に所定間隔ごとに水平張り出し状に設
   けられ物品棚８とを有している棚装置２に設けられる物
   品移載装置であって、前記１個の物品棚８の下方におい
   て、物品棚８の下に位置したり、物品棚８下方から外側
   に突出した位置となるように水平動自在に設けられた物
   品台２５と、前記物品台２５の外側端部に立設された立
   壁３３と、前記立壁３３に、内外方向に軸心を向けた揺
   動中心を中心として相互に連動して上下方向に揺動する
   ように設けられた左右一対の押し込み具３７と、前記押
   し込み具３７に内側に向かって突出状に設けられた水平
   アーム３８と、前記水平アーム３８の内側端に設けられ
   た引き出し具３９とを有している物品移載装置。