JPH0611922Y2 - ごみ容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はごみ容器に関する。

〔従来の技術〕

台所などの食品を扱う場所で使用されるごみ容器には、
食物の不要部分等、水分を含んだごみが投入されること
が多い。このため、ごみ袋をごみ容器の中に入れ、ごみ
を捨てる際には袋ごと捨てている。

また従来、容器の開口縁に、下向きコ字形断面に形成し
た嵌合用口枠を嵌合してゴミ袋を取りつけるものがある
（実開昭５９−５０９０６号）。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、ごみ袋を容器内におさめて内側シートと
する場合、ごみ袋は柔軟であるので保形性に乏しく、当
初はごみ袋の開口を拡げた状態でごみ容器におさめて
も、ごみを投入していくうちに開口が塞がって、ごみを
入れにくくなったり、袋とごみ容器の隙間にごみが入っ
たりする。

また、上記公報に記載されたものでは、口枠の表面が露
出するため、液状物等がこぼれると口枠が汚れる。かと
いって口枠と容器との間に挟んだごみ袋を掛け回すこと
によって口枠の表面を覆うと口枠の外周面にごみ袋が露
出し、運搬途中において接触により破れるとともに、家
庭用や応接室用においては美感上問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、 上部内周面に嵌合段部が階段状に設けられ、嵌合段部の
内周面には周方向に係止溝が形成されてなる容器本体
と、 この容器本体の嵌合段部に対応する断面を有し、かつ、
容器本体の嵌合段部に嵌合可能とされてなる輪形に形成
され、さらに、外周面に、前記係止溝に係止可能な係合
突起が形成されてなる内枠とからなり、 内枠を容器本体の嵌合段部に嵌合したとき、内枠の内面
が容器本体の内面に略一致すると共に内枠の上端面が容
器本体の上端面に略一致していることを特徴とする ごみ容器である。

〔作用〕

容器本体の上部内周面に嵌合段部が階段上に設けられ、
内枠の断面が、この嵌合段部に対応する断面であり、且
つ、容器本体の嵌合段部に嵌合可能であるので、内枠に
挟まれたごみ袋を内側に折り回すことにより、容器本体
の外周面にごみ袋が露出しない。

内枠を外すとき、容器本体を親指で抑えながら他の指で
内枠を引き上げることができ、内枠と一緒に容器本体が
持ち上がるおそれがない。

内枠が、容器本体の内周面に階段状に形成された嵌合段
部に対応する断面をゆうする輪形であるので、容易にご
み袋を内枠に掛け回すことができ内枠がごみ袋によって
包まれるので、内枠が汚れるのを防止でき、しかもこの
場合においてもごみ袋が容器本体の外周面に露出しな
い。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

１は容器本体、６は内枠であって、容器本体１及び内枠
６は、合成樹脂によりそれぞれ一体成形されている。

容器本体１は、上端縁が外側へ張り出すように形成さ
れ、内周面には、階段状の嵌合段部が２段形成されてい
る。下方の嵌合段部２は、容器本体１の上部内周面が半
径方向外方へ直角に凹設されて形成され、この下方の嵌
合段部２の外周から上方に、下方段部周面２ａが形成さ
れ、下方段部周面２ａの上端から、半径方向外方に、上
方の嵌合段部３が形成されている。

容器本体１の開口縁部５は肉厚とされており、その内側
に形成されている上方段部周面３ａには断面に沿って、
断面円弧形の係止溝４が内面全周に形成されている。

一方、内枠６は上端縁がフランジ８であって断面略Ｌ字
形をしている輪形のものであり、その内径は容器本体１
の下方の嵌合段部２の内周の直径に等しく、外径、つま
りフランジ８の外周の径は上方の嵌合段部３の外周の径
に等しく、高さは下方の嵌合段部２から容器本体１の開
口縁までの高さに等しくされており、内枠底面７が下方
の嵌合段部２に、フランジ底面９が上方の嵌合段部３に
それぞれ対応する。

フランジの外周面には、係止溝４に嵌合される、少し横
幅をもたせた係合突起１０が設けられている。この係合
突起１０は袋１２に固定する際の安定をよくするため
に、均等間隔に３箇所程度設けるのがよい。

内枠６の下部には少なくとも１箇所に指を掛けるための
切欠１１が設けられている。

なお、容器開口の形状は円形以外でもよく、内枠の形状
もそれにあわせた形状とされる。

また、段部も必ずしも２段設けなくても１段でもよい。
そのときは該段部に係止溝が形成される。

〔考案の効果〕

本考案は以上のとおりであるので、 容器本体の上部内周面に嵌合段部が階段上に設けられ、
内枠の断面が、この嵌合段部に対応する断面であり、且
つ、容器本体の嵌合段部に嵌合可能であるので、内枠に
挟まれたごみ袋を内側に折り回すことにより、容器本体
の外周面にごみ袋が露出しない。これにより室内とくに
応接室等に置くごみ籠にも視覚に触れないようにごみ袋
を装着できる。

内枠を外すとき、容器本体を親指で抑えながら他の指で
内枠を引き上げることができ、内枠と一緒に容器本体が
持ち上がるおそれがない。これにより、ごみ袋を押さえ
る枠と一緒に容器本体が持ち上がり容器本体が不測に倒
れるおそれがなくなった。

内枠が、容器本体の内周面に階段状に形成された嵌合段
部に対応する断面をゆうする輪形であるので、容易にご
み袋を内枠に掛け回すことができ内枠がごみ袋によって
包まれるので、内枠が汚れるのを防止でき、しかもこの
場合においてもごみ袋が容器本体の外周面に露出しな
い。内枠が汚れないので、取り替えも容易であり、作業
性がよい。

しかも、容器本体の上部内周面に上下２段の嵌合段部が
形成されているので、量産化に適し、容器本体と内枠と
の間に挟まれたごみ袋が確実に保持され、さらに内枠の
上端縁部がフランジとされているので、金型による量産
化に適し、洗浄も容易である。

さらに、内枠の内面下部に切欠きが形成されているの
で、内枠の取外しも容易である。

また内枠が輪形に形成されているので、装着および離脱
が軽く行われる。

【図面の簡単な説明】

第１図は使用状態、第２図は内枠と容器を分離した状態
を表す斜視図である。第３図は内枠、第４図は容器本体
の上部、第５図は内枠が容器に取付けられた際の容器の
上部を表す縦断面図である。 １……容器本体、２……下方の嵌合段部、 ３……上方の嵌合段部、４……係止溝、 ５……口縁部、６……内枠、 ８……フランジ、１０……係合突起、 １１……切欠き、１２……袋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部内周面に上下２段の嵌合段部が階段状
   に設けられ、上方の嵌合段部の内周面に周方向に係止溝
   が形成されてなる容器本体と、 容器本体の開口形状に対応する大きさの輪形に形成さ
   れ、上端縁部がフランジとされ、該フランジ部が、容器
   本体の上方の嵌合段部に嵌合可能とされると共に、下部
   が下方の嵌合段部に嵌合可能とされ、前記フランジの外
   周面に、前記係止溝に係止可能な係合突起が形成されて
   なる内枠とからなり、 内枠を容器本体の嵌合段部に嵌合したとき、内枠の内面
   が容器本体の内面に一致するとともに内枠の上端面が容
   器本体の上端面に一致し、 内枠の内面下部に切欠きが形成されてなることを特徴と
   する ごみ容器。