JPH06116758A - 金属のエッチング方法 - Google Patents
金属のエッチング方法Info
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- JPH06116758A JPH06116758A JP26472092A JP26472092A JPH06116758A JP H06116758 A JPH06116758 A JP H06116758A JP 26472092 A JP26472092 A JP 26472092A JP 26472092 A JP26472092 A JP 26472092A JP H06116758 A JPH06116758 A JP H06116758A
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Abstract
する外乱因子を取り除くための手段を備えてなる制御装
置を使用する金属のエッチング方法を提供することにあ
る。 【構成】 本発明は、エッチング液の酸化還元電気を検
知し、この検知結果に基づき上記水溶液をエッチング液
へ供給して予め設定された酸化還元電位を連続的に維持
し、場合によっては塩化水素含量を検知し、この検知結
果に基づき塩化水素を含む水溶液をエッチング液へ供給
して予め設定された塩化水素濃度を連続的に維持し、比
重を検知し、この検知結果に基づき水をエッチング液へ
供給して予め設定された比重を連続的に維持することか
らなる塩化第二鉄水溶液を用いる金属のエッチング方法
において、制御装置が、所定温度以下では新液及び/ま
たは水の供給を禁止する電気回路を手段を備えてなるこ
とを特徴とする金属のエッチング方法を提供することに
ある。
Description
関し、更に詳しくは塩化第二鉄水溶液を使用する銅、
鉄、ニッケルなどの金属及びこれらの合金の連続エッチ
ング方法に関する。
はエッチングが進行するに従って次式の反応によりエッ
チング液中の銅イオン及び第一鉄イオンが増大し、それ
に伴ってエッチング速度が低下する。 Fe++++Cu0→Fe+++Cu+ Fe++++Cu+→Fe+++Cu++
水溶液による銅の連続的エッチングにおいては、エッチ
ングの有効距離を長くし実用的なライン速度を確保する
方法が採られていた。しかしながら、この方法において
は設備費が高くなること、薬液を多量に必要とするなど
の欠点があった。これらの欠点は銅以外の金属のエッチ
ングについても同様である。
素酸塩と塩化水素をエッチング液に供給し、エッチング
により生成した塩化第一鉄を塩化第二鉄に戻し、エッチ
ング性能を回復する方法が特開昭64−87788号公報、特
開平2−14968号公報に示されており、更に、塩化水素
の低濃度管理が提案されている。
方法では今日におけるプリント配線板回路の微細化、リ
ードフレームの多ピン化は急速に進み対応が困難となっ
ている。すなわち、従来のエッチング方法においては、
エッチング作業中に発生するエッチング液組成制御の外
乱因子に対処する充分な方法はなく、緻密な液制御は不
可能であった。
成制御に対する外乱因子を取り除くための手段を備えて
なる制御装置を使用する金属のエッチング方法を提供す
ることにある。
作業中に発生するエッチング液制御に対する外乱因子を
追求し、この外乱因子を取り除くいくつかの手段を見出
し、エッチング液の組成を緻密に制御することができ、
それによって微細パターンのエッチングが可能な金属の
エッチング方法を完成するに至った。
酸カリウム及び塩素酸カルシウムからなる群から選択さ
れる塩素酸塩1モルに対し、塩化水素6〜9モル、塩化
第二鉄2.5〜30モルの割合で塩素酸塩水溶液、塩化
水素水溶液、塩化第二鉄水溶液を供給するにあたり、エ
ッチング液の酸化還元電気を検知し、この検知結果に基
づき上記水溶液をエッチング液へ供給して予め設定され
た酸化還元電位を連続的に維持し、場合によっては塩化
水素含量を検知し、この検知結果に基づき塩化水素を含
む水溶液をエッチング液へ供給して予め設定された塩化
水素濃度を連続的に維持し、比重を検知し、この検知結
果に基づき水をエッチング液へ供給して予め設定された
比重を連続的に維持することからなる塩化第二鉄水溶液
を用いる金属のエッチング方法において、制御装置が、
所定温度以下では新液及び/または水の供給を禁止する
電気回路を手段を備えてなることを特徴とする金属のエ
ッチング方法にあり、本発明方法によれば、これまでの
塩化第二鉄水溶液を使用する金属のエッチングに関する
不具合を一挙に解決する。
では新液及び/または水の供給を自動的に禁止すること
により、不必要な新液及び/または水の供給を避け、エ
ッチング液の組成変化を防ぐことにある。すなわち、酸
化還元電位、塩化水素濃度に拘わる電位は温度により変
化する。このため、所定の温度以下で制御装置を稼働さ
せると酸化還元電位、塩化水素濃度に拘わる電位が本来
の値より低い値となり、余分な新液供給が行われ、エッ
チング液組成、エッチング性能も変化するが、本発明で
は制御装置に所定温度以下では新液及び/または水の供
給を禁止する手段を組み込み、温度変化による不必要な
エッチング液組成変化を防止するものである。
記と同様に所定温度以下では水の供給を禁止する手段が
必要である。
所定時間行った後、所定時間供給を休止することにより
新液の過剰供給を防止することにある。すなわち、新液
供給の後に短時間で槽内のエッチング液の組成を均一に
する工夫は種々行われているが限界がある。これは本来
必要である新液の供給が行われても、検出される値は制
御設定値より低く、供給が継続されることを意味する。
後で検出される値が設定値以下であっても所定時間供給
を休止し、この後の値が設定値以下であればこの操作を
自動的に繰り返す手段を制御装置に組み込むことにより
上記問題を解決した。
度を変更するに際して、酸化還元電位、塩酸濃度に拘わ
る電位を自動的に変更することにある。
ング表面平滑度、生産性の見合いでエッチング温度の変
更が行われる。一方、前記したように同一組成のエッチ
ング液でも温度により酸化還元電位、塩化水素濃度に拘
わる電位が変化する。例えば、温度を上げると酸化還元
電位の検出値は高くなり、エッチングを行うことで次第
に下がり、制御設定値でコントロールされることになる
が、この間液組成は逐次変化することになり、正確なエ
ッチングを行うことが困難になる。エッチング温度を下
げた場合もエッチング液組成が変化する。
元電位、塩化水素濃度に拘わる指数の変化を測定し、予
めこの値を制御装置に記憶させておき、温度制御設定値
の変更に対応して自動的に酸化還元電位、塩化水素濃度
に拘わる電位の制御設定値を変更させるものである。
更することが好ましいが、エッチング温度の変更は通常
5〜10℃であり、この温度変化に対応する比重の変化
幅は小さいため変更しなくても良い。
プ及びエッチング液循環ポンプを設置したエッチング装
置を使用し、酸化還元電位、塩化水素濃度、比重、温度
検出部へのエッチング液の送液を上記ポンプのいずれか
を使用するに際して、それぞれ他方のポンプが停止した
場合には新液の供給を自動的に禁止することにある。
化水素濃度、比重、温度検出部への液送りポンプが停止
した場合には制御装置がこれを検知し、新液供給を自動
的に停止する方法は一般に行われている。
場合にも新液供給を禁止するものであるが、これは1台
でもポンプが停止すると液の撹拌が弱くなり、槽内のエ
ッチング液組成の均一性が失われ、多くの場合は新液の
過剰供給が行われることを防止するものである。
のORP電極を使用して行えば良く、塩化水素濃度の検
知はガラス電極の発生電位を測定すれば良い。
酸塩と塩化水素の供給比率は塩素酸塩1モル当たり、6
〜9モルとするのが良いが、更に好ましくは6〜7モル
とするのが良い。塩化水素濃度検知結果により行われる
塩化水素含有水溶液の供給は、エッチング液中の塩化第
一鉄が空気酸化により塩化第二鉄になる際に消費される
塩化水素の補給のために行うものであり、制御設定値を
選択することでエッチング液中の塩化水素濃度を3%以
下とすることが好ましい。
用し、プリント配線板銅箔のエッチングを行う場合に
は、塩化水素濃度を1%前後とし、ニッケル合金、ニッ
ケル、クロム合金を対象とした場合には0.2%以下と
すると好結果が得られる。
り増加するエッチング液中の銅、ニッケルなどの金属濃
度を一定に調節するために行うものであり、対象金属、
要求されるエッチング性能により適宜供給量を変えれば
良く、例えば鉄または鉄の含量の高い鉄系合金の場合は
少なくし、Cr含量が上がるとエッチング性能が低下す
るステンレス材が対象となる場合は多く供給すると良
い。実用上は塩素酸塩1モルに対し、2.5〜30モル
とするのが好ましい。
供給されるが、その濃度は例えば塩素酸ナトリウムの場
合は35〜40%とするのが良い。
し、塩化第二鉄は40〜50°Beの水溶液として供給
するのが好ましい。
の割合で混合して供給することは、設備の保全、取り扱
い上からみて好ましい。
溶液の供給は金属溶解量を一定に保つために、前記した
割合で塩化第二鉄水溶液と同時に供給するのが良く、塩
化第二鉄との混合物として供給するのがより好ましい。
ているアンモニウム塩、アミン、アミン塩例えば塩化ア
ンモニウム、臭化アンモニウム、エチレンジアミン、モ
ノエタノールアミンを添加すると良い。これらの使用量
はエッチング液全量に対し、窒素換算量で0.02〜3
%とするのが良く、好ましくは0.05〜2%とするの
が良い。
1.6、好ましくは1.3〜1.5とするのが良い。
30〜70℃とするのが良く、硬質塩化ビニル製のエッ
チング槽を使用した場合は30〜50℃が良い。
実施できるが、スプレー法の場合は圧力を0.5〜5k
g/cm2とすると良い。
チング装置の1実施態様を図1に従って説明する。図1
中、エッチング槽(1)のエッチング液をエッチング液送
り配管(12)を通し、エッチング液送り、スプレーポンプ
(6)により酸化還元電位、塩化水素濃度、比重、温度検
出部(2)に送液する。更に、オーバーフローしたエッチ
ング液をエッチング液戻り配管(13)によりエッチング槽
(1)に戻すことによりエッチング液を循環させる。ま
た、エッチング液送り、スプレーポンプ(6)と酸化還元
電位、塩化水素濃度、比重、温度検出部(2)の間におい
て分岐したスプレー用液送り配管(14)によりエッチング
液をエッチング槽(1)にスプレー方式で供給させる。更
に、エッチング液循環ポンプ(10)から液循環用配管を介
してエッチング液を循環させる。このエッチング液の循
環は常時行われる。
検出部(2)において、酸化還元電位の測定結果が設定値
以下となったら、制御装置(20)からの信号を酸化還元電
位に拘わる制御信号配線(A)を介して塩化第二鉄水溶液
送りポンプ(7)に送り、該ポンプを稼働させ、塩化第二
鉄水溶液貯槽(3)から塩化第二鉄水溶液を塩化第二鉄水
溶液供給配管(17)を通してエッチング槽(1)に供給す
る。同様に、塩化水素水溶液送りポンプ(8)を稼働さ
せ、塩化水素水溶液を塩化水素水溶液貯槽(4)から塩化
水素水溶液供給配管(18)を通しエッチング槽(1)へ供給
する。更に、塩素酸塩水溶液送りポンプ(9)を稼働さ
せ、塩素酸塩水溶液を塩素酸塩水溶液貯槽(5)から塩素
酸塩水溶液供給配管(16)を通しエッチング槽(1)へ供給
する。酸化還元電位の測定値が設定値以上となったら、
酸化還元電位に拘わる制御信号配線(A)を使用し、各ポ
ンプを停止させ、各水溶液の供給を中止する。
ったら、制御装置(20)からの信号を塩化水素濃度に拘わ
る制御信号配線(B)を介して塩化第二鉄水溶液送りポン
プ(7)に送り、該ポンプを稼働させ、塩化第二鉄水溶液
貯槽(3)から塩化第二鉄水溶液を塩化第二鉄水溶液供給
配管(17)を通してエッチング槽(1)に供給する。同様
に、塩化水素水溶液送りポンプ(8)を稼働させ、塩化水
素水溶液を塩化水素水溶液貯槽(4)から塩化水素水溶液
供給配管(18)を通しエッチング槽(1)へ供給する。塩化
水素濃度の設定値が設定値以上となったら、塩化水素濃
度に拘わる制御信号配線(B)を使用し、各ポンプを停止
させ、各水溶液の供給を中止する。
重、温度検出部(2)においては、常時温度の変化が測定
されており、温度変化を伴う酸化還元電位の測定結果や
塩化水素濃度の測定結果の変化においては、上記各水溶
液の供給は行われないような手段が制御装置(20)に設け
られている。
たら、制御装置(20)からの信号を比重に拘わる制御信号
配線(C)を介して水供給配管電磁弁(11)へ送り、該弁を
開き、水供給配管(16)を通して水を供給する。比重の測
定結果が設定値以下となったら、比重に拘わる制御信号
配線(C)を使用し、水供給配管電磁弁(11)を閉じ、水の
供給を中止する。
を供給した後、所定時間次の供給を休止するような手段
を設けられており、供給された水溶液や水をある期間撹
拌してエッチング液の組成を均一とし、それでもなおエ
ッチング液組成が設定値と相違する場合には更に各水溶
液や水を供給することができる。
の変更に対応して酸化還元電位及び塩化水素濃度の制御
設定値を補正する手段が設置されており、これによりエ
ッチング温度の変更に対応して自動的に制御設定値を変
更することができる。
り、スプレーポンプ(6)やエッチング液循環ポンプ(10)
のどちらか一方が停止した場合には、各水溶液や水の供
給を禁止する手段が組み込まれており、これによりポン
プの停止中の各水溶液や水の供給が供給され、過剰供給
等を防止することができる。
は重量比であり、百分率は重量百分率である。 実施例1 スプレー式エッチング槽(エッチング有効距離2m×
2、液保有量600リットル)と酸化還元電位、塩化水
素濃度、比重、温度を検出部、制御装置を組み合わせた
図1の設備を使用し、プリント配線板銅箔のエッチング
を行った。制御設定値は以下の通りとした:酸化還元電
位:530mV、塩化水素濃度:275mV(pH電極
からの発生電位を電圧計で測定、制御)、比重:1.36
0 また、新液の供給禁止温度は42℃以下とし、新液供給
ポンプは60秒間稼働後、酸化還元電位、塩化水素濃度
が設定値以下でも90秒間停止するように制御した。薬
剤としては40°Beの塩化第二鉄水溶液100部と塩
化アンモニウム3部の混合溶液(これをA液とする)、3
5%塩酸(これをB液とする)、38%塩素酸ナトリウム
100部とジエチレントリアミン0.1部の混合溶液(こ
れをC液とする)を使用し、酸化還元電位の検出結果に
従いA液、B液、C液を塩化第二鉄:塩化水素:塩素酸
ナトリウムのモル比が4.7:6.0:1になるように供
給し、塩化水素濃度の検出結果に従いA液、B液を上記
と同比率で供給し、比重の検出結果に従い水を供給し
た。エッチング液温度は45℃、スプレー圧力1.8k
g/cm2、コンベア速度4.0m/分とし、銅箔厚さ4
5μm、銅箔除去率60%の両面板(これをD板とす
る)、銅箔厚さ45μm、銅箔除去率18%の両面板(こ
れをE板とする)を8時間かけ、それぞれ100m2処理
した。この間、それぞれの制御設定値に従い、各薬液、
水が自動供給され塩化第一鉄濃度は0.42〜0.44モ
ル/リットル、塩化水素濃度は0.52〜0.53%、比
重は1.359〜1.361に制御され、エッチングに拘
わる不良は発生しなかった。線幅100μm、線間10
0μm回路のエッチファクターは3.9となり、回路幅
のバラツキは±2μmとなった。なお、塩化水素濃度の
検出結果に基づき供給されるA液、B液の量はD板処理
時に比較し、E板処理時の方が多かった。3カ月同条件
で運転を継続したが、スラッジ発生などのトラブルはな
く、エッチング槽の洗浄、液交換を必要としなかった。
施例1のA液とB液を塩化第二鉄:塩化水素のモル比が
5:6になるように混合した(これをF液とする)。F液
とC液の供給比を塩化第二鉄:塩化水素:塩素酸塩のモ
ル比が5:6:1となるようにし、塩化水素濃度の制御
設定値を260mVとし、コンベア速度を4.9m/分
とし、他の条件は実施例1と同じとした。銅箔厚さ35
μmの両面板を15日間かけ7000m2処理した。エ
ッチング液の酸化還元電位が設定値以下になると60秒
間F液、C液が供給され120秒間供給を休止した。こ
の休止時間中に酸化還元電位が設定値以上となることが
多々見られたが、その幅は4mVと小さく新液の過剰供
給は最低量に抑えられた。また、塩化水素濃度に拘わる
電位が設定値以下になるとF液が上記と同様の経緯で供
給された。エッチング液組成のうち、塩化水素濃度は
0.38〜0.40%、銅濃度は75〜77g/リットル
となり、他は実施例1と同様になった。スラッジ発生な
どのトラブルはなく、エッチング状態はエッチング開始
から終了するまで均一な仕上がりとなった。線幅70μ
m回路のエッチファクターは3.9であり、回路幅のバ
ラツキは±1.5μmであった。なお、始業時のエッチ
ング液の温度は30℃以下であり、酸化還元電位、塩酸
濃度に拘わる電位は制御設定値以下であったが、制御装
置の電源を入れても新液の供給は行われなかった。
ームほかのエッチングを実施した。制御装置にエッチン
グ温度を変更するに際して、酸化還元電位、塩酸濃度に
拘わる電位の制御設定値を自動的に変更する電気回路及
びエッチング液の循環ポンプが停止した場合新液供給を
禁止する手段を組み込んだ。各制御設定値は以下の値と
した: 酸化還元電位 50℃:600mV、45
℃:596mV 塩酸濃度に拘わる電位 50℃:245mV、45
℃:231mV 比重 1.490 薬剤としては48°Beの塩化第二鉄と35%塩酸水溶
液を塩化第二鉄と塩化水素のモル比が16:6.2にな
るように混合した溶液(これをG液とする)、38%塩素
酸ナトリウム水溶液100部とトリエチレンテチラミン
0.1部の混合溶液を使用した。酸化還元電位の検出結
果に従いG液、H液を塩化第二鉄、塩化水素、塩素酸ナ
トリウムのモル比が16:6.2:1になるよう供給
し、塩化水素濃度の検出結果に従いG液を供給した。エ
ッチング温度50℃、スプレー圧力1.8kg/cm2と
し、42−アロイ材、厚さ0.2mmのリードフレー
ム、SUS−304材のカメラ部品などをエッチング処
理した。コンベア速度はエッチングの対象物により適宜
変更した。エッチング速度の遅いSUS−304材でエ
ッチング面積の小さいものの処理時には塩化水素検知器
が働き、G液のみの供給が頻繁に行われた。エッチング
温度を45℃に変更した際には各制御設定値は自動的に
変更され、新液の過剰供給は起こらず、エッチング液の
組成は一定に維持された。また、エッチング液の循環ポ
ンプが停止した際は新液供給が停止され、循環ポンプが
再稼働すると新液が供給された。10日間の運転期間中
のエッチング液の分析結果は塩化第一鉄濃度0.23〜
0.25モル/リットル、塩化水素濃度0.09〜0.1
1%、比重1.488〜1.491となった。各製品の仕
上がり寸法、エッチングの直線性、金属表面の平滑性は
すべて良好でエッチングに拘わる不良は発生しなかっ
た。
液の供給を禁止する制御機能及び新液供給ポンプを所定
時間稼働後、所定時間休止する制御機能を停止した以外
は制御設定値、エッチング条件を実施例1と同じとし、
実施例1のD板20m2、F板20m2を処理した。この
間、酸化還元電位が設定値以下となり、A液、B液、C
液の供給が行われ、設定値で供給が停止されたが、その
後も酸化還元電位は上昇し541mVとなった。また、
塩酸濃度検知で供給されるA液、B液も同様の経緯とな
った。エッチング液の分析結果は塩化第一鉄濃度0.3
5〜0.45モル/リットル、塩化水素濃度は0.53〜
0.75%となった。また、線幅100μm、線間10
0μmの回路幅のバラツキは±10μmとなった。新液
の過剰供給が起こり、エッチング液組成、エッチング性
能が一定に維持されていないことがわかる。また、始業
時のエッチング液の温度は32℃であり、制御装置の電
源を入れたところ新液供給が行われ、塩化第一鉄濃度は
0.18モル/リットル、塩化水素濃度は1.5%とな
り、制御目標値を大幅に上回った。このエッチング液を
使用し、実施例1と同条件でD板を処理したところオー
バエッチとなり、レジスト剥がれが見られた。
変更に際して、酸化還元電位、塩化水素濃度に拘わる電
位の制御設定値を自動変更する制御機能及びエッチング
液の循環ポンプが停止した場合に新液の供給を禁止する
制御機能を停止した以外は制御設定値、エッチング条件
を同じとし、リードフレームほかを処理した。エッチン
グ温度を50℃から45℃に変更したところ、酸化還元
電位、塩酸濃度に拘わる電位が下がり、各新液が供給さ
れた。塩化第一鉄濃度は0.24モル/リットルから0.
18モル/リットルになり、塩化水素濃度は0.30%
になった。このエッチング液を使用し、42−アロイ材
のエッチングを実施したところ、直線性が悪く、エッチ
ング表面の平滑性も悪かった。また、エッチング温度を
50℃に変更すると、酸化還元電位、塩酸濃度に拘わる
電位はそれぞれ608mV、258mVと制御設定値を
大幅に上回っており、制御設定値になるまで、エッチン
グ性能が安定しなかった。また、エッチング液循環ポン
プが停止した状態で、エッチングを継続したところ、液
組成の制御幅が大きくなり、塩化第一鉄濃度は0.17
〜0.35モル/リットルとなり、塩化水素濃度は0.0
5〜0.59%となった。ピン数400のリードフレー
ムのエッチングではピン幅の仕上がり寸法が±15μm
となり、55シートのうち21シートが不良となった。
ッチング方法は、酸化還元電位を検知し、塩素酸塩水溶
液、塩化水素水溶液、塩化第二鉄水溶液を自動供給し、
塩化水素濃度を検知し、塩化水素水溶液、塩化第二鉄水
溶液を供給するに際して、所定温度以下では新液の供給
を禁止する制御機能、所定時間新液を供給した後、所定
時間供給を休止する機能、エッチング温度変更時には各
制御設定値を自動的に変更する機能、エッチングのスプ
レーポンプあるいは液循環ポンプのいずれかが停止した
場合は新液の供給を禁止する機能を制御装置に組み込む
ことによりより緻密なエッチング液管理を可能にした金
属のエッチング方法を提供できるという効果を奏する。
の装置の一例を示す図である。
ナトリウム、塩素酸カリウム及び塩素酸カルシウムから
なる群から選択される塩素酸塩1モルに対し、塩化水素
6〜9モル、塩化第二鉄2.5〜30モルの割合で塩素
酸塩水溶液、塩化水素水溶液、塩化第二鉄水溶液を供給
するにあたり、エッチング液の酸化還元電位を検知し、
この検知結果に基づき上記水溶液をエッチング液へ供給
して予め設定された酸化還元電位を連続的に維持し、場
合によっては塩化水素含量を検知し、この検知結果に基
づき塩化水素を含む水溶液をエッチング液へ供給して予
め設定された塩化水素濃度を連続的に維持し、比重を検
知し、この検知結果に基づき水をエッチング液へ供給し
て予め設定された比重を連続的に維持することからなる
塩化第二鉄水溶液を用いる金属のエッチング方法におい
て、制御装置が、所定温度以下では新液及び/または水
の供給を禁止する手段を備えてなることを特徴とする金
属のエッチング方法にあり、本発明方法によれば、これ
までの塩化第二鉄水溶液を使用する金属のエッチングに
関する不具合を一挙に解決する。
Claims (4)
- 【請求項1】 塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム及び
塩素酸カルシウムからなる群から選択される塩素酸塩1
モルに対し、塩化水素6〜9モル、塩化第二鉄2.5〜
30モルの割合で塩素酸塩水溶液、塩化水素水溶液、塩
化第二鉄水溶液を供給するにあたり、エッチング液の酸
化還元電気を検知し、この検知結果に基づき上記水溶液
をエッチング液へ供給して予め設定された酸化還元電位
を連続的に維持し、場合によっては塩化水素含量を検知
し、この検知結果に基づき塩化水素を含む水溶液をエッ
チング液へ供給して予め設定された塩化水素濃度を連続
的に維持し、比重を検知し、この検知結果に基づき水を
エッチング液へ供給して予め設定された比重を連続的に
維持することからなる塩化第二鉄水溶液を用いる金属の
エッチング方法において、制御装置が、所定温度以下で
は新液及び/または水の供給を禁止する電気回路を手段
を備えてなることを特徴とする金属のエッチング方法。 - 【請求項2】 制御装置が、新液及び/または水の供給
を所定の時間行った後、所定の時間休止する手段を備え
てなる請求項1記載の金属のエッチング方法。 - 【請求項3】 制御装置が、エッチング温度の変更に対
応して酸化還元電位、塩酸濃度の制御設定値を自動的に
変更できる手段を備えてなる請求項1または2記載の金
属のエッチング方法。 - 【請求項4】 スプレーポンプ及びエッチング液循環ポ
ンプを設置したエッチング装置を使用し、酸化還元電
位、塩化水素濃度、比重、温度検出部へのエッチング液
の送液を上記ポンプのいずれかを使用するに際して、制
御装置が、それぞれ他方のポンプが停止した場合には新
液の供給を禁止する手段を備えてなる請求項1ないし3
のいずれか1項に記載の金属のエッチング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26472092A JP3193152B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 金属のエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26472092A JP3193152B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 金属のエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06116758A true JPH06116758A (ja) | 1994-04-26 |
JP3193152B2 JP3193152B2 (ja) | 2001-07-30 |
Family
ID=17407250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26472092A Expired - Lifetime JP3193152B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 金属のエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3193152B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103014710A (zh) * | 2013-01-21 | 2013-04-03 | 哈尔滨工业大学 | 一种使用m93焊丝焊接的因瓦钢焊接接头金相腐蚀剂及其制备方法 |
CN114774920A (zh) * | 2022-04-12 | 2022-07-22 | 宁波福至新材料有限公司 | 一种确保蚀刻速度的加工工艺 |
-
1992
- 1992-10-02 JP JP26472092A patent/JP3193152B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3193152B2 (ja) | 2001-07-30 |
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