JPH0611669B2 - 低温焼成セラミツクス - Google Patents
低温焼成セラミツクスInfo
- Publication number
- JPH0611669B2 JPH0611669B2 JP59153218A JP15321884A JPH0611669B2 JP H0611669 B2 JPH0611669 B2 JP H0611669B2 JP 59153218 A JP59153218 A JP 59153218A JP 15321884 A JP15321884 A JP 15321884A JP H0611669 B2 JPH0611669 B2 JP H0611669B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sio
- ceramics
- low temperature
- glass
- cao
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子機器基板その他の一般陶磁器の用途に適
した新規なセラミックスである。
した新規なセラミックスである。
従来の技術 近年コンピュータや民生機器用の電子デバイスの発展に
伴ない電子回路用の基板に適した材料の開発が望まれて
いる。かかる基板には低誘電率、低膨脹率等種々の特性
が要求される。セラミックスの中でもかかる特性を満足
するものとして、アルミナセラミックスが知られている
が、1600〜1700℃の水素中、高温で焼成する必要がある
ため高価である。
伴ない電子回路用の基板に適した材料の開発が望まれて
いる。かかる基板には低誘電率、低膨脹率等種々の特性
が要求される。セラミックスの中でもかかる特性を満足
するものとして、アルミナセラミックスが知られている
が、1600〜1700℃の水素中、高温で焼成する必要がある
ため高価である。
そこで、低温焼成可能なガラス−セラミックスについて
の提案もいくつかなされている。その一つに結晶化ガラ
スを用いた低温焼成セラミックスの報告がある。例え
ば、MgO−Al2O3−SiO2にB2O3と核形成
物質を加え、900〜1000℃で焼成し、コージライト結晶
を析出させ、高強度化を計った低温焼成セラミックス
や、Li2−Al2O3−SiO2にB2O3と核形成
物質を加え、スポジュメンを析出させ、同じく高強度化
を計った低温焼成セラミックスが発表されている。一般
的にはセラミックスを低温で焼成するためにはガラス層
を多く含ませる必要があるが、その場合には高強度化を
計ることが困難である。MgO−Al2O3−SiO2
或いはLi2O−Al2O3−SiO2の場合には、高
強度な結晶を熱処理によって析出させ、高強度な低温焼
成セラミックスを得ている。しかし、これらの場合900
℃以上でしか結果が得られず500〜800℃付近ではガラス
層の状態であるため、例えば回路の同時焼成の場合に、
回路のパターンが流動化してしまうので、昇温速度を遅
くして、焼成時間を長くとる必要がある。
の提案もいくつかなされている。その一つに結晶化ガラ
スを用いた低温焼成セラミックスの報告がある。例え
ば、MgO−Al2O3−SiO2にB2O3と核形成
物質を加え、900〜1000℃で焼成し、コージライト結晶
を析出させ、高強度化を計った低温焼成セラミックス
や、Li2−Al2O3−SiO2にB2O3と核形成
物質を加え、スポジュメンを析出させ、同じく高強度化
を計った低温焼成セラミックスが発表されている。一般
的にはセラミックスを低温で焼成するためにはガラス層
を多く含ませる必要があるが、その場合には高強度化を
計ることが困難である。MgO−Al2O3−SiO2
或いはLi2O−Al2O3−SiO2の場合には、高
強度な結晶を熱処理によって析出させ、高強度な低温焼
成セラミックスを得ている。しかし、これらの場合900
℃以上でしか結果が得られず500〜800℃付近ではガラス
層の状態であるため、例えば回路の同時焼成の場合に、
回路のパターンが流動化してしまうので、昇温速度を遅
くして、焼成時間を長くとる必要がある。
また、非晶質ガラスと絶縁性又は耐火性酸化物の混合系
を用いた低温焼成セラミックスの報告がある。例えば硼
珪酸ガラス(B2O3、SiO2)に耐火材料(カイア
ナイト、アノーサイト等)を加えたもの、或いは硼珪酸
鉛ガラス(B2O3−SiO2−PbO)に絶縁性酸化
物(フォルステライト、ZrO2等)を混合したものが
ある。この場合にも結晶化ガラスを用いた場合と同様、
焼成時間を長くとる必要がある。
を用いた低温焼成セラミックスの報告がある。例えば硼
珪酸ガラス(B2O3、SiO2)に耐火材料(カイア
ナイト、アノーサイト等)を加えたもの、或いは硼珪酸
鉛ガラス(B2O3−SiO2−PbO)に絶縁性酸化
物(フォルステライト、ZrO2等)を混合したものが
ある。この場合にも結晶化ガラスを用いた場合と同様、
焼成時間を長くとる必要がある。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、従来発表されている低温焼成セラミックスよ
りも低温で、しかも短時間で焼成することがてきて、し
かも強度の高いセラミックスを得る点にある。
りも低温で、しかも短時間で焼成することがてきて、し
かも強度の高いセラミックスを得る点にある。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明はCaO−B2O3
−SiO2からなる組成において、図に示す(CaO
38.3%、B2O331.5%、SiO230.2%)と点(C
aO26.0%、B2O324.0%、SiO250.0%)及び点
(CaO37.8%、B2O316.4%、SiO245.8%)
をそれぞれ直線で結んでなる三角形の領域内の組成を有
するガラス55〜60%と、耐火性酸化物粉末45〜40%とか
らなる混合粉末を低温焼成して磁器化してなることを特
徴とする低温焼成セラッミクスを要旨とする。なお、本
発明で用いる%はいずれも重量%であり、又低温焼成と
は750〜850℃での焼成を意味する。
−SiO2からなる組成において、図に示す(CaO
38.3%、B2O331.5%、SiO230.2%)と点(C
aO26.0%、B2O324.0%、SiO250.0%)及び点
(CaO37.8%、B2O316.4%、SiO245.8%)
をそれぞれ直線で結んでなる三角形の領域内の組成を有
するガラス55〜60%と、耐火性酸化物粉末45〜40%とか
らなる混合粉末を低温焼成して磁器化してなることを特
徴とする低温焼成セラッミクスを要旨とする。なお、本
発明で用いる%はいずれも重量%であり、又低温焼成と
は750〜850℃での焼成を意味する。
上記本発明におけるガラス組成のCaO−B2O3−S
iO2については、アメリカンセラミックソサィエティ
発行の1964版“Phase Diagrams for
Ceramists”に図646として状態図が示され
ている。本発明は図に示される三角座標において、上記
の3点を直線で結んでなる三角形の領域の組成
が、耐火性酸化物粉末との組合せにおいて、低温焼成が
可能となり、しかも強度が普通陶磁器より強く、フォル
ステライトやムライトと同等のものが得られることを見
出した。
iO2については、アメリカンセラミックソサィエティ
発行の1964版“Phase Diagrams for
Ceramists”に図646として状態図が示され
ている。本発明は図に示される三角座標において、上記
の3点を直線で結んでなる三角形の領域の組成
が、耐火性酸化物粉末との組合せにおいて、低温焼成が
可能となり、しかも強度が普通陶磁器より強く、フォル
ステライトやムライトと同等のものが得られることを見
出した。
CaOが38.3%を越えると、焼成体が多孔質となり、又
26.0%未満であると、SiO2が多くなる場合には多孔
質となり、B2O3が多くなる場合にはガラス化状態と
なり、いずれも好ましくない。
26.0%未満であると、SiO2が多くなる場合には多孔
質となり、B2O3が多くなる場合にはガラス化状態と
なり、いずれも好ましくない。
SiO2が50%を越えると、焼結が困難となり、30.2%
より低いと焼結体がガラス化する領域と多孔質化する領
域とに分かれてしまう。
より低いと焼結体がガラス化する領域と多孔質化する領
域とに分かれてしまう。
B2O3が31.5%を越えると焼結ができずガラス状態に
なってしまい、16.4%より低いとSiO2の量と相俟っ
て多孔質になってしまう。
なってしまい、16.4%より低いとSiO2の量と相俟っ
て多孔質になってしまう。
そして、このガラス組成分が55%未満であると多孔質と
なり、60%を越えると、ガラスと同様になって形状を保
持することができなくなる。
なり、60%を越えると、ガラスと同様になって形状を保
持することができなくなる。
耐火性酸化物粉末としては、アルミナ、ムライト、ジル
コニアなどが用いられる。
コニアなどが用いられる。
原料は工業用原料で充分であり、数%の不純物(アルカ
リ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、重金属酸化物[P
bO等])を含んでもさしつかえない。
リ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、重金属酸化物[P
bO等])を含んでもさしつかえない。
実施例 工業用のCaCO3、H3BO3、SiO2粉をらいか
い機で20分間混合した後、1350℃、20分で溶融後、水中
に急冷し、ガラス塊を得た。
い機で20分間混合した後、1350℃、20分で溶融後、水中
に急冷し、ガラス塊を得た。
このガラス塊をアルミナ粉と所定の割合で混合粉砕し
て、混合粉末を得た。この粉末を3%のワックスと混合
し、1000kg/cm2の圧力で成形した。
て、混合粉末を得た。この粉末を3%のワックスと混合
し、1000kg/cm2の圧力で成形した。
ガラス組成を変え、またアルミナとの混合割合並びに焼
成温度も変えて焼結セラミックスをつくって試験をし
た。その試験結果を表に示す。
成温度も変えて焼結セラミックスをつくって試験をし
た。その試験結果を表に示す。
発明の効果 本発明のセラミックスは焼成温度が750〜850℃で、従来
の低温焼成セラミックスより約50〜100℃低い。しか
も、強度は一般の陶磁器より高く、フォルステライトや
ムライトと同等である。
の低温焼成セラミックスより約50〜100℃低い。しか
も、強度は一般の陶磁器より高く、フォルステライトや
ムライトと同等である。
したがって、特性並びに経済性にすぐれたセラミックス
で、多方向に亙る用途が期待できる。
で、多方向に亙る用途が期待できる。
図は本発明におけるガラス成分の組成領域を示すグラフ
である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】CaO−B2O3−SiO2からなる組成において、
図に示す点(CaO38.3%、B2O331.5%、SiO230.2%)
と点(CaO26.0%、B2O324.0%、SiO250.0%)及び点
(CaO37.8%、B2O316.4%、SiO245.8%)をそれぞれ
直線で結んでなる三角形の領域内の組成を有するガラス
55〜60%と、耐火性酸化物粉末45〜40%とからなる混合
粉末を低温焼成して磁器化してなることを特徴とする低
温焼成セラミックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59153218A JPH0611669B2 (ja) | 1984-07-25 | 1984-07-25 | 低温焼成セラミツクス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59153218A JPH0611669B2 (ja) | 1984-07-25 | 1984-07-25 | 低温焼成セラミツクス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6131348A JPS6131348A (ja) | 1986-02-13 |
JPH0611669B2 true JPH0611669B2 (ja) | 1994-02-16 |
Family
ID=15557631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59153218A Expired - Lifetime JPH0611669B2 (ja) | 1984-07-25 | 1984-07-25 | 低温焼成セラミツクス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0611669B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5468694A (en) * | 1992-11-21 | 1995-11-21 | Yamamura Glass Co. Ltd. | Composition for producing low temperature co-fired substrate |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5361607A (en) * | 1976-11-15 | 1978-06-02 | Matsushita Electric Works Ltd | Process for making inorganic sintered object |
JPS60235744A (ja) * | 1984-05-04 | 1985-11-22 | Asahi Glass Co Ltd | セラミック基板用組成物 |
-
1984
- 1984-07-25 JP JP59153218A patent/JPH0611669B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5361607A (en) * | 1976-11-15 | 1978-06-02 | Matsushita Electric Works Ltd | Process for making inorganic sintered object |
JPS60235744A (ja) * | 1984-05-04 | 1985-11-22 | Asahi Glass Co Ltd | セラミック基板用組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6131348A (ja) | 1986-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0163155A1 (en) | Low temperature fired ceramics | |
JPS62113758A (ja) | 低温焼成セラミツクス | |
JP2010531287A (ja) | 高強度及び高q値を有する低温焼成用誘電体セラミック組成物 | |
CA2071778A1 (en) | Low dielectric inorganic composition for multilayer ceramic package | |
JPH04275975A (ja) | ガラス−セラミックス複合体 | |
KR101179510B1 (ko) | 결정성 보로실리케이트계 유리프리트 및 이를 포함하는 저온 동시소성용 저유전율 유전체 세라믹 조성물 | |
JPS59137341A (ja) | 結晶化ガラス体 | |
US3627547A (en) | High alumina bodies comprising anorthite gehlenite and spinel | |
JPH0611669B2 (ja) | 低温焼成セラミツクス | |
KR100479688B1 (ko) | 유전체 세라믹 조성물 및 이를 이용한 저온소성 유전체 세라믹의 제조방법 | |
JPS6350345A (ja) | ガラスセラミツク焼結体 | |
JP2695587B2 (ja) | ガラスセラミックス組成物 | |
KR920005467B1 (ko) | 저온 소성용 세라믹스 소재 및 그의 제조 방법 | |
JPS63295473A (ja) | 回路基板用誘電体材料 | |
JP2712031B2 (ja) | 回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品 | |
JP4880022B2 (ja) | 低温焼成用低誘電率セラミック誘電体組成物及び低誘電率セラミック誘電体 | |
JPH0419176B2 (ja) | ||
WO2009119433A1 (ja) | 無鉛ガラス及び無鉛ガラスセラミックス用組成物 | |
JPH01179740A (ja) | ガラス−セラミックス複合体 | |
JPS62252340A (ja) | ガラス焼結体およびガラスセラミツク焼結体 | |
JP3226056B2 (ja) | 低誘電率高強度ガラスセラミックス組成物 | |
JP2005068008A (ja) | 電子回路基板 | |
JPH01132194A (ja) | 配線基板 | |
KR950002232B1 (ko) | 저온소결 세라믹스기판용 결정화 유리 조성물 | |
JPH0424307B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |