JPH06115060A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH06115060A
JPH06115060A JP26437592A JP26437592A JPH06115060A JP H06115060 A JPH06115060 A JP H06115060A JP 26437592 A JP26437592 A JP 26437592A JP 26437592 A JP26437592 A JP 26437592A JP H06115060 A JPH06115060 A JP H06115060A
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JP
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ink
recording
recording medium
distance
head
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JP26437592A
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Inventor
Mitsuo Ozaki
光男 尾崎
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱溶融性インクを用いたインクジェット記録
装置に関し、インクを加圧して記録面を平坦化、均一化
することで、インク定着性を向上させ、安定な記録を得
ることを目的とする。 【構成】 T1をインク吐出部8から吐出したインクが
記録媒体4に付着するまでの時間、T2をインク吐出部
8から吐出したインクが記録媒体4に付着して固化する
までの時間、Vを記録ヘッド1の走査速度、L1をV×
T1で得られる距離、L2をV×T2で得られる距離と
したとき、前記加圧手段10をヘッド走査方向と逆の方
向でインク吐出部8から距離Lの位置に設け、距離Lは
L1<L<L2を満足する値とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体にインクを吐
出して記録を行うインクジェット記録装置、特に、加熱
により固体から液体に相変化する熱溶融性インクを用い
たインクジェット装置に関する。インクジェット記録装
置は、静かで、カラー化が容易であるなどの長所によ
り、需要が伸びている。特に、熱溶融性インクを用いた
装置は、耐水性に優れ、カラーの発色性が良い上、どん
な記録媒体にも記録できる特徴を有している。しかし、
記録媒体に付着したとき、半球状の形状で固体化するた
め、記録面が凹凸になり、また、インク層が厚くなり、
記録物が扱いにくくなる。さらに、記録媒体との密着性
が低くなったり、記録媒体を曲げたとき、インクが剥れ
落ちるなどの問題を有している。
【0002】これらの問題を解決することが要望されて
いる。
【0003】
【従来の技術】従来のインクジェット記録装置において
は、インク記録後記録面を加圧する、あるいは、加熱し
て再度インクを液化あるいは、軟化させることにより、
さらに、液化、軟化したインクを圧力ローラなどで加圧
することにより、平坦化し、密着性も高めていた。
【0004】例えば、特開昭62−161542号に
は、常温では固相状態にある固体インクを加熱、溶解し
て印字するホットメルトタイプのインクジェット記録装
置において、印字された固体インクに圧力を印加する機
構を具備したインクジェット記録装置が記載されてい
る。また、特開昭63−205241号には、熱溶融性
インクを記録に際し、加熱して該インクを溶融させ、そ
の溶融インクをプリントヘッド(1)のノズルから噴射
させ記録紙へ記録を行うインクジェット記録装置であっ
て、該記録紙(2)へ付着した前記インクを熱または/
および押圧によって定着する定着機構(3)を設けた定
着機構付ホットメルトインクジェット記録装置が記載さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のインクジェット記録装置にあっては、前者の
場合には、加圧するには、5kg重/cm2 〜100k
g重/cm2 の大きな圧力が必要となり、機構が高価と
なる、あるいは、加圧による負荷が大きいため記録媒体
の搬送に大きなエネルギが必要となるなどの欠点を有す
る。また、インクがワックスや樹脂でできているため、
冷却して固体化しても印字ドットは可塑性を有する。こ
のため、加圧圧力は印字ドットの変形により減衰される
ので印字ドットは記録媒体内へは埋没しにくくなり、ま
た、印字ドットの突起も加圧後は加圧前の状態に戻りや
すく、平坦化の効果は小さい。また、第3の実施例で
は、印字ヘッドとともに移動するローラにより印字ドッ
トを加圧する手段が記載されている。この手段では印字
ドットは埋没、平坦化しやすくなるが、この効果を得る
ためには、加圧手段を設ける位置を明確に限定する必要
がある。しかし、従来例ではこれが全く記載されていな
い。さらに、記録媒体の厚さ等が変わった場合には、加
圧力が変化してしまう。また、ローラが蓄熱し、加圧後
インクの離れが悪くなるなどの問題を有している。
【0006】一方、後者の場合には、インクの溶融のた
め、プラテンなどを加熱する大きな熱源が必要となる欠
点を有している。また、インクが付着しにくいシリコン
ゴムなどにより形成したローラによる加圧が記載されて
いるが、加圧のみによる作用では、インクの定着に充分
な効果がないことは、前述したとおりであり、さらに、
この例で示しているシリコンゴムのような軟弱な素材で
は、十分な圧力を発生することは困難である。一方、加
熱したあとに加圧する方法も記載されているが、この方
法では、連続して記録を続けると、ローラが蓄熱により
温度上昇し、シリコンゴムのようなインクが付着しにく
い素材を用いてもインクの離れが悪くなり、記録したイ
ンクからのインクの糸引現象が生じたりする欠点を有し
ている。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、インクを記録媒体に記録後、
冷却、固体化する前に記録面のインクを加圧して記録面
を平坦化する加圧手段をインク吐出部に対して所定の位
置に設けることにより前記問題点を解決することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱により固
体から液体に相変化させた熱溶融性インクを記録ヘッド
1のインク吐出部8から記録媒体4に記録ヘッド1を走
査しながら吐出して記録を行うシリアルタイプのインク
ジェット記録装置であって、記録媒体4に溶融した液体
状のインクを付着させたのち、該液体状のインクが冷却
して固体になる前に、記録面のインクを加圧する加圧手
段10を設けたインクジェット記録装置を対象とし、T
1を、インクがインク吐出部8から吐出した後録媒体4
に付着するまでの時間、T2をインク吐出部8から吐出
したインクが記録媒体4に付着した後固化するまでの時
間、Vを記録ヘッド1の走査速度、L1をV×T1で得
られる距離、L2をV×T2で得られる距離としたと
き、前記加圧手段10をヘッド走査方向と逆の方向でイ
ンク吐出部8から距離Lの位置に設け、距離LはL1<
L<L2を満足する値としたことを特徴とする。
【0009】また、本発明は、加熱により固体から液体
に相変化させた熱溶融性インクを記録ヘッド12のイン
ク吐出部14から記録媒体4に記録媒体を走行させなが
ら吐出して記録を行うラインタイプのインクジェット記
録装置であって、記録媒体4に溶融した液体状のインク
を付着させたのち、該液体状のインクが冷却して固体に
なる前に、記録面のインクを加圧する加圧手段13を設
けたインクジェット記録装置を対象とし、T1を、イン
クがインク吐出部14から吐出した後記録媒体4に付着
するまでの時間、T2をインク吐出部14から吐出した
インクが記録媒体4に付着した後固化するまでの時間、
Vを記録媒体4の走行速度、L1をV×T1で得られる
距離、L2をV×T2で得られる距離としたとき、前記
加圧手段13を記録媒体走行方向でインク吐出部14か
ら距離Lの位置に設け、距離LはL1<L<L2を満足
する値としたことを特徴とする。
【0010】また、本発明は、前記加圧手段10,13
は、加圧力の大きさを調整できるようにしたことを特徴
とする。また、本発明は、前記記録ヘッド1,12とキ
ャリッジ5、記録ヘッド支持台43の間に圧力調整手段
19を設け、記録ヘッド1,12のインク吐出部8,1
4と記録媒体表面との間隔を、装置にセットする記録媒
体の厚さにかかわらず一定に保持することを特徴とす
る。
【0011】また、本発明は、前記加圧手段10とイン
ク吐出部8との距離Lを調整可能としたことを特徴とす
る。
【0012】
【作用】本発明は、液化したインクは、記録媒体に付着
後固体化するまでに十〜百ms以上の時間が必要である
ことに注目し、固体化するまでの時間内、即ちインクが
完全に固体化していない状態のときに記録面のインクを
加圧できるように、インク吐出部より所定の位置に加圧
手段を設ける。これにより、特別にヒータ等の加熱手段
を設けずにわずかな圧力でインク記録面を平坦化し、イ
ンクの密着性を向上させることにより記録品位を高める
ことができる。加圧手段を設ける位置は、インクが吐出
してから固体化するまでの時間と記録ヘッドの走査速度
(あるいは記録媒体の走行速度)により決定する。
【0013】図1は以上の過程をモデル化して示したも
のである。図1(a),(b)のように、液化したイン
クが記録媒体に付着した後、(c)に示すようにインク
吐出部から所定の位置に設けた加圧手段により加圧する
と、(d)に示すように、インクは記録媒体上に固化す
る。本発明によると図1の(c)において、加圧手段の
圧力を調整するものであり、異なった厚さの記録媒体を
セットしても加圧力を一定にすることができ、更に、イ
ンク吐出部と記録媒体表面との間隔も一定にすることが
できる。
【0014】また、本発明では加圧手段とインク吐出部
との距離Lを制御することにより、環境温度が変化し
て、インクの固化時間が変化しても加圧はインクの固化
状態が一定の条件の下で行うことができる。以上によ
り、記録媒体に対するインクの定着性を向上させること
ができ、高品位な記録物を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2〜図5は本発明の第1実施例を示す図であ
る。図2はシリアルタイプのインクジェット記録装置を
示す斜視図、図3は記録ヘッドのインク吐出面の正面
図、図4は記録媒体に対面した記録ヘッドの側面図、図
5は記録媒体に対面した記録ヘッドの平面図である。
【0016】図2において、1は記録ヘッドであり、記
録ヘッド1は、シャフト2上を左右に走査して、インク
カートリッジ3から供給される溶融したインクを記録媒
体4に対面したインク吐出部より吐出して記録媒体4上
にインク滴によるドットパターンを記録する。インクの
吐出には、記録ヘッド1内のインク流路内に圧力波を発
生させる方法や電界や空気流を利用した方法など種々の
ものが利用することができる。記録ヘッド1が1走査し
て1行の記録を行うと、記録媒体4は1行分走査する。
この動作を繰り返すことで記録媒体4上にドットパター
ンによる任意の画像を記録する。
【0017】なお、5は記録ヘッド1およびインクカー
トリッジ3を搭載するキャリッジ、6はプラテン、7は
紙押えである。また、矢印Aは記録ヘッド1の走査方向
を示す。次に、図3〜図5において、1は前記記録ヘッ
ドであり、記録ヘッド1にはインク吐出部8が形成され
ている。記録ヘッド1に接して保持部9が設けられ、保
持部9には加圧手段10が設けられる。
【0018】記録ヘッド1のインク吐出部8の近傍に設
けられた凸状の加圧手段10は記録ヘッド1が走査用の
シャフト2により支持されているため、記録媒体面に押
し付けられている。記録ヘッド1が矢印Aの方向に走査
しながらインクを記録したあとを加圧手段10が移動し
て加圧する。加圧圧力は凸状部の高さにより調整するこ
とができる。インクがインク吐出部8から吐出して記録
媒体4に付着するまでの時間T1、インクが記録媒体4
に付着して、固体化するまでの時間T2としたとき、T
1〜T2の間は、吐出したインクは記録媒体4上で半固
体であり、さらに、記録ヘッド1の走査速度をVとした
とき、インク吐出部8と加圧手段10の間隔Lは、 T1・V<L<T2・V に設定することができる。
【0019】解像度300DPI、インク吐出周波数3
kHz、インク吐出面と記録媒体4の間隔を1mm、イ
ンクの吐出速度が5m/sの装置でインクの固体化時間
が30msであるとき、 T1=1mm/5m/s =0.2ms T2=30ms V=25.4mm・3000/300s=254mm/
s となり、加圧手段10を設ける位置は、インク吐出部8
から、50.8μm<L<7.62mmの範囲にする。
インク吐出後、記録面を加圧するため、インク吐出部8
に対して、ヘッド走査方向と反対の方向に加圧手段10
を設ける。また、装置が往復走査して記録を行う場合に
は、インク吐出部8に対して両側に加圧手段10を設け
る。
【0020】また、本実施例では、加圧手段10を記録
面に完全に押し付けているが、インクの厚さを所望の値
dにするため、記録媒体表面と加圧手段表面の間隔をd
になるように設定しても良い。記録媒体4に記録された
インク厚さは、加圧前には、d+αとなっているため、
加圧手段10を記録媒体4に故意に押し付けなくともイ
ンクは加圧されることになる。これにより、加圧された
後のインク厚さは所望のdとなる。
【0021】図3〜図5の実施例では、加圧手段10が
記録面上を擦るので、摩擦抵抗が大きくなりヘッド走査
に負荷がかかる、また、走査方向へのインクの流れ(尾
引き)が生じることがある。次に、図6および図7は前
記欠点を解消する本発明の第2の実施例を示す。図3〜
図5と異なるのは、加圧手段11がローラになっており
走査方向に回転することである。これにより、記録ヘッ
ド1の走査に伴いローラが回転して記録面を加圧するた
め、摩擦抵抗が軽減しヘッド走査の負荷が小さくなる。
さらに、インクの流れも生じにくくなる。
【0022】次に、図8および図9は本発明の第3実施
例を示す図である。本実施例は、ヘッドをライン化した
タイプのインクジェット記録装置の例である。図8およ
び図9において、12は記録ヘッドであり、記録ヘッド
12は走査せず、記録媒体4だけが走行するため、加圧
手段13は、記録媒体走行方向に回転可能なように設け
る。加圧手段13であるローラの作用点を設ける位置
は、解像度300DPI、インク吐出周波数3kHz、
インク吐出面と記録媒体4の間隔を1mm、インクの吐
出速度が5m/sの装置でインクの固体化時間が30m
sであるとき、 T1=1mm/5m/s =0.2ms T2=30ms 記録媒体4の走行速度V=25.4mm・3000/3
00s=254mm/s となり、インク吐出部14から記録媒体走行方向に、5
0.8μm<L<7.62mmの範囲にする。
【0023】これまで実施例では、記録媒体4の種類に
より厚さが変わった場合、加圧の圧力も変化する。この
ため、記録ヘッド1,12の負荷が変化し、走査が安定
しなかったり、インクの流れが生じたり、また、十分な
加圧の効果が出なかったりする場合がある。なお、43
は記録ヘッド12を支持する記録ヘッド支持台である。
【0024】次に、図10に前記の問題を解決する本発
明の第4実施例を示す。図10において、15は加圧手
段であり、この加圧手段15の後側に設けたバネ16に
より、加圧手段15は記録面に押し当てられている。バ
ネ16の後側にはプレート17があり、このプレート1
7はネジ18により移動可能となっており、プレート1
7との間隔を調整することでバネ圧を変化させることが
でき、その結果、加圧手段15の圧力の大きさを制御す
ることができる。
【0025】以下の説明では、シリアルタイプの装置を
例に説明するが、同様の方法により、ラインタイプの装
置にも適応できる。次に、図11は本発明の第5実施例
を示す図である。本実施例は記録媒体4の厚さが変わっ
ても、加圧手段11による圧力を一定にし、かつ、イン
ク吐出部8と記録媒体表面との間隔も一定にすることが
できるものである。
【0026】図11において、1は前記記録ヘッドであ
り、記録ヘッド1は図6および図7に示した構造になっ
ている。シャフト2には、記録ヘッド1を取り付けるキ
ャリッジ5が支持され、記録ヘッド1は、キャリッジ5
上に、記録媒体に垂直の方向にスライド可能なように取
り付けられている。圧力調整手段19は、図10と同様
に、キャリッジ5と記録ヘッド1間に、ネジ20で移動
可能なプレート21とバネ22があり、ネジ20により
バネ力を調整できるようになっている。このバネ力によ
りヘッド全体が記録媒体方向に力を受けており、記録ヘ
ッド1に固定されている加圧手段11が記録面を加圧す
る。一方、ヘッド前部には、キャリッジ5との間にバネ
23が設けてあり記録ヘッド1を後方へ押し戻してい
る。このような構造とすることで、バネ22とバネ23
のバネ力のバランスにより、圧力の調整ができ、かつ、
記録媒体4とインク吐出部8の間隔を記録媒体が4が変
わっても一定にすることができる。なお、通常、加圧手
段11が記録面のインクを加圧するので、バネ22の方
がバネ23よりも大きなバネ力を有している。
【0027】記録媒体4上に記録されたインクは熱を有
している。加圧手段11で記録面を加圧することによ
り、インクから熱を奪う。このため、インク表面は瞬時
に冷却され、インクと加圧手段11の離れが良くなる。
しかし、連続して記録を行うと、加圧手段11は蓄熱し
て、表面温度が上昇する。インクは熱溶融性であるた
め、加圧手段11の表面温度が上昇することにより、イ
ンク表面の冷却効果が低下してインクは接着性を有して
くる。このため、表面温度が上昇した加圧手段11で加
圧すると、インクが加圧手段11の表面に接着し、記録
面が乱れたり、表面と記録面の間にインクの糸を引いた
りして記録品位が低下する場合がある。これを防止する
ためには、加圧手段11の表面温度の上昇を抑制するこ
とが有効である。温度上昇抑制方法としては、加圧手段
全体を熱伝導性の良い材料、たとえば、アルミや銅など
の金属を使用することにより、インクから加圧手段表面
に伝導した熱は、加圧手段全体に拡散してゆき、その結
果、表面の温度上昇を抑制できる。
【0028】また、加圧手段11を冷却するために、冷
却機構を設けることによりさらに効果が大きくなる。図
12は、図6,図7に示した加圧手段11に冷却機構を
設けた本発明の第6実施例である。図12において、加
圧手段11のローラは中空構造になっており、上面部分
には羽根24を設けてある。ローラの回転に伴い羽根2
4が回転することになり、ローラ中空内の空気を積極的
に吸排気する。これにより、ローラを空冷することがで
きる。
【0029】次に、図13は本発明の第7実施例を示す
図である。図13に示すように、ローラ上部側面に羽根
25を設けても良い。また、羽根25は加圧手段11で
あるローラに孔26をあけて長片を外部に取り出すこと
により構成しても良い。記録媒体4上に記録されたイン
クは熱を有している。インクは熱溶融性であるため、記
録媒体4上に記録したインクは、冷却するまで接着性を
有している。したがって、加圧手段11と接着しやすい
状態である。加圧手段11がインクに比べ、充分に温度
が低ければ、前に述べたように、加圧手段11がインク
と接触すると同時にインクは急冷、固体化するため、接
着性はなくなる。しかし、記録密度の高い記録を連続し
て長時間行うと前記のような冷却機構を設けても加圧手
段11を低い温度に維持できなくなることがある。
【0030】次に、図14は本発明の第8実施例を示す
図である。本実施例は、インクとの接着性を低下させる
例である。図14において、加圧手段11の表面には接
着性の低い材料、たとえば、テフロン(商品名)の薄層
27を設ける。これは加圧手段11の表面にテフロンテ
ープを接着することで容易に実現することができる。こ
の場合、接着剤は熱伝導性の高いものが有利である。ま
た、加圧手段11を金属にすれば、表面にテフロン層を
焼き付ける方法もある。
【0031】次に、図15は本発明の第9実施例を示す
図である。図15において、加圧手段(ローラ)11の
表面に接触するようフェルト28が設けられており、こ
のフェルト28には、はつインク性を有する液が含浸さ
れている。ヘッド走査とともにローラが回転する際、ロ
ーラ表面に液が塗布される。はつインク性を有する液と
しては、シリコンオイルなどがある。
【0032】次に、図16は本発明の第10実施例を示
す図である。インク吐出部8を複数有し、同時に複数の
インクを記録するインクジェット記録装置では、記録全
面を均一に加圧する必要がある。これにより、均一な高
品位の記録ができる。本実施例は加圧面の圧力を一定に
する例である。図16において、加圧手段29の形状を
記録媒体支持面(本実施例ではプラテン6のプラテン
面)の形状に合わせている。プラテン面は凸曲面になっ
ているので、これに合うように加圧手段29の表面を凹
曲面とした。これにより、記録面を均一に加圧できる。
【0033】次に、図17は本発明の第11実施例を示
す図である。図17に示すように、加圧手段10の形状
はそのままにして、記録媒体4の支持面30を平面にし
ても良い。この場合、記録媒体4は搬送経路中に設けた
ゴムローラ31(スプロケットなど)で走査される。次
に、図18は本発明の第12実施例を示す図である。
【0034】本実施例は、Y,M,C,Bk4色のイン
クを用いたインクジェット記録装置の例である。図18
において、記録ヘッド32には、4列のインク吐出部8
がノズルの形状で設けてある。列毎にそれぞれY,M,
C,Bkの色インクが割り当てられている。さらに、各
色インクの列に対してそれぞれ加圧手段10が設けてあ
る。このように記録ヘッド32を構成することにより、
列間の間隔に影響されずに、各色とも加圧手段10とノ
ズル列の間隔により任意の時間Tで記録面を加圧するこ
とができる。
【0035】図18に示したヘッド走査方向に各色のイ
ンク吐出部8を並列に配置する構成以外に記録媒体が走
行するラインタイプの記録ヘッドを有する装置にも適用
することができる。また、各色毎に別個の記録ヘッドを
設け、それを配置するような構成に対しても適用でき
る。なお、図18では、ノズルが1つの場合を示した
が、ノズルを複数個(たとえば、縦方向に)並べたよう
な、いわゆるマルチノズルタイプのヘッドを有する記録
装置にも適用することができることは明らかである。
【0036】以上述べたように、加圧手段10により、
インク記録面を加圧するときインク記録表面が平滑化し
て、光沢を持つようになる。カラー記録などでは、光沢
が品位を向上するという利点を有していることが知られ
ているが、一方では、光の反射により記録が見にくくな
るという欠点も有している。必要に応じて記録面の光沢
性を低下させることでこの問題を解決することができ
る。そこで、加圧手段10の表面の粗さを調整すること
により、記録面の光沢の制御を行う。加圧手段10に表
面は研磨等の手段により、任意の粗さに調整することが
できる。また、いわるエンボス加工を施すのも効果的で
ある。
【0037】次に、図19は本発明の第13実施例を示
す図である。図19において、記録ヘッド1と加圧手段
10の支持部9は分離しており、記録ヘッド1の固定部
33に沿って支持部9はシャフト34を介して移動可能
になっている。記録ヘッド1と支持部9の間のシャフト
34の外周にはバネ35が設けられ、バネ35は支持部
9を記録ヘッド1から離すような力を加えている。
【0038】この力に抗して、支持部9を支持し、支持
部9の加圧手段10の位置を決定するネジ36が記録ヘ
ッド1の固定部33に設けられている。ネジ36を調整
することでインク吐出部8と加圧手段10の距離Lを変
更することができる。したがって、環境温度が変化し
て、インクの固体化時間が変化した場合、距離Lを変更
することができるので、加圧手段10による加圧は、イ
ンクが一定の状態(冷却状態)で行われるため、記録面
の画質は一定化する。
【0039】次に、図20は本発明の第14実施例を示
す図である。図20において、ネジ36の中間部にはギ
ア37が固定され、このギア37に噛合するギア38が
モータ39の軸40に設けられている。モータ39はコ
ントローラ41により回転駆動される。記録ヘッド1の
固定部33の上部には温度センサ42が設けられ、温度
センサ42の出力はコントローラ41に与えられる。
【0040】温度センサ42により環境温度の昇降を検
出すると、コントローラ41はモータ39を動作させ、
インク吐出部8と加圧手段10の距離Lをインクの最適
な固化状態で加圧できる位置に制御する。本実施例にお
いても前記実施例と同様な効果を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、新たな加熱手段を設けることなく、簡単な構成の加
圧手段により、記録面を平坦化することができる。ま
た、平坦化のために要する圧力がわずかで済むし、ま
た、圧力調整も簡単に行うことができる。また、加圧手
段を移動し、距離Lを制御することができ、環境温度が
変化しても、加圧はインクが一定の状態で行われる。そ
の結果、記録品位や記録物の取扱性を向上させることが
できるとともに、記録のインク定着性を向上させること
ができ、安定な記録を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する過程図
【図2】本発明の第1実施例を示すシリアルタイプのイ
ンクジェット記録装置を示す図
【図3】記録ヘッドの正面図
【図4】記録ヘッドの側面図
【図5】記録ヘッドの平面図
【図6】本発明の第2実施例を示す記録ヘッドの正面図
【図7】記録ヘッドの平面図
【図8】本発明の第3実施例を示すラインタイプのイン
クジェット記録装置を示す図
【図9】図8の側面図
【図10】本発明の第4実施例を示す図
【図11】本発明の第5実施例を示す図
【図12】本発明の第6実施例を示す図
【図13】本発明の第7実施例を示す図
【図14】本発明の第8実施例を示す図
【図15】本発明の第9実施例を示す図
【図16】本発明の第10実施例を示す図
【図17】本発明の第11実施例を示す図
【図18】本発明の第12実施例を示す図
【図19】本発明の第13実施例を示す図
【図20】本発明の第14実施例を示す図
【符号の説明】
1,12,32:記録ヘッド 2,34:シャフト 3:インクカートリッジ 4:記録媒体 5:キャリッジ 6:プラテン 7:紙押え 8,14:インク吐出部 9:保持部 10,11,13,15,29:加圧手段 16,22,23,35:バネ 17,21:プレート 18,20,36:ネジ 19:圧力調整手段 24,25:羽根 26:孔 27:薄層 28:フェルト 30:支持面 31:ゴムローラ 33:固定部 37,38:ギア 39:モータ 40:軸 41:コントローラ 42:温度センサ 43:記録ヘッド支持台

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱により固体から液体に相変化させた熱
    溶融性インクを記録ヘッド(1)のインク吐出部(8)
    から記録媒体(4)に記録ヘッド(1)を走査しながら
    吐出して記録を行うシリアルタイプのインクジェット記
    録装置であって、記録媒体(4)に溶融した液体状のイ
    ンクを付着させたのち、該液体状のインクが冷却して固
    体になる前に、記録面のインクを加圧する加圧手段(1
    0)を設けたインクジェット記録装置において、 T1を、インクがインク吐出部(8)から吐出した後記
    録媒体(4)に付着するまでの時間、T2をインク吐出
    部(8)から吐出したインクが記録媒体(4)に付着し
    た後固化するまでの時間、Vを記録ヘッド(1)の走査
    速度、L1をV×T1で得られる距離、L2をV×T2
    で得られる距離としたとき、前記加圧手段(10)をヘ
    ッド走査方向と逆の方向でインク吐出部(8)から距離
    Lの位置に設け、距離LはL1<L<L2を満足する値
    としたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】加熱により固体から液体に相変化させた熱
    溶融性インクを記録ヘッド(12)のインク吐出部(1
    4)から記録媒体(4)に記録媒体を走行しながら吐出
    して記録を行うラインタイプのインクジェット記録装置
    であって、記録媒体(4)に溶融した液体状のインクを
    付着させたのち、該液体状のインクが冷却して固体にな
    る前に、記録面のインクを加圧する加圧手段(13)を
    設けたインクジェット記録装置において、 T1を、インクがインク吐出部(14)から吐出した後
    記録媒体(4)に付着するまでの時間、T2をインク吐
    出部(14)から吐出したインクが記録媒体(4)に付
    着した後固化するまでの時間、Vを記録媒体(4)の走
    行速度、L1をV×T1で得られる距離、L2をV×T
    2で得られる距離としたとき、前記加圧手段 (13)
    を記録媒体走行方向でインク吐出部(14)から距離L
    の位置に設け、距離LはL1<L<L2を満足する値と
    したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記加圧手段(10),(13)は、加圧
    力の大きさを調整できるようにしたことを特徴とする請
    求項1または2のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】前記記録ヘッド(1),(12)とキャリ
    ッジ(5)、記録ヘッド支持台(43)の間に圧力調整
    手段(19)を設け、記録ヘッド(1),(12)のイ
    ンク吐出部(8),(14)と記録媒体表面との間隔を
    一定に保持することを特徴とする請求項3のインクジェ
    ット記録装置。
  5. 【請求項5】前記加圧手段(10)とインク吐出部
    (8)との距離を調整可能としたことを特徴とする請求
    項1のインクジェット記録装置。
JP26437592A 1992-10-02 1992-10-02 インクジェット記録装置 Pending JPH06115060A (ja)

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