JPH06114767A - 回転外部軸を有する産業用ロボットの教示方法およびそれに用いる教示装置 - Google Patents

回転外部軸を有する産業用ロボットの教示方法およびそれに用いる教示装置

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JPH06114767A
JPH06114767A JP28522992A JP28522992A JPH06114767A JP H06114767 A JPH06114767 A JP H06114767A JP 28522992 A JP28522992 A JP 28522992A JP 28522992 A JP28522992 A JP 28522992A JP H06114767 A JPH06114767 A JP H06114767A
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Nobuaki Nakatsuchi
宜明 中土
Hiroaki Kitatsuji
博明 北辻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転外部軸上のワークに対しても容易に教示
がなし得る教示方法を提供する。 【構成】 予めロボット座標系とワーク座標系との対応
関係を求めておき、ワーク座標系により教示を行った
後、前記対応関係を用いてワーク座標系における教示点
をロボット座標系における座標に座標変換するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転外部軸を有する産業
用ロボットの教示方法およびそれに用いる教示装置に関
する。さらに詳しくは、回転外部軸の回転により回転外
部軸上に固定されているワークの姿勢が変化してもロボ
ットの教示が容易になし得る回転外部軸を有する産業用
ロボットの教示方法およびそれに用いる教示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より溶接ロボット等においては、溶
接等の加工を容易にするため、ワークが載置・固定され
ているテーブルを回転外部軸により回転することが行わ
れている。
【0003】かかる回転外部軸を有する溶接ロボット等
の教示をティーチングペンダントにより行う場合、例え
ば図10に示すように、教示点A,Bがロボット原点座
標系のY軸に平行な線分上にあれば、一つのキー操作の
みにより教示することができる。しかしながら、回転外
部軸によりテーブルが回転され、例えば図11に示すよ
うに、教示点A,Bがロボット原点座標系のX,Y,Z
軸の何れとも平行でない線分上にあるようになったとき
には、ティーチングペンダントにおけるキー操作が煩雑
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点に鑑みなされたものであって、回転外部軸に
よりテーブルが回転されたために、そのテーブル上に載
置・固定されているワークの教示点がロボット座標系の
X,Y,Z軸の何れとも平行でない線分上に位置するよ
うになったときでも、容易に教示がなし得る産業用ロボ
ットの教示方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の産業用ロボット
の教示方法は、回転外部軸を有する産業用ロボットの教
示方法であって、前記回転外部軸に固定されたワーク上
にワーク座標系を設定する手順と、前記ワーク座標系と
あらかじめ設定されているロボット座標系との対応関係
を求める手順と、前記ワーク座標系によりロボットの教
示を行う手順とを含んでいることを特徴としている。
【0006】本発明の産業用ロボットの教示方法におい
ては、ロボット座標系による教示を採用するか、ワーク
座標系による教示を採用するかを選択する手順が付加さ
れているのが好ましい。
【0007】本発明のティーチングペンダントは、ロボ
ットの教示に用いるティーチングペンダントであって、
ロボット座標系による教示のための操作用キー群と、ワ
ーク座標系による教示のための操作用キー群と、前記両
者の切り換え用キーとを備えてなることを特徴としてい
るか、または切り換え用キーと教示用キー群とを備えて
なり、前記切り換え用キーにより教示用キー群が、ワー
ク座標系による教示モードとロボット座標系による教示
モードとに切り換えられることを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の教示方法においては、前記手順により
教示を行っているので、回転外部軸の回転によりテーブ
ルが回転され、そのテーブルに載置・固定されているワ
ークの教示点がロボット座標系のX,Y,Z軸の何れと
も平行でない線分上にあるようになったときでも教示作
業が容易である。また、本発明の教示装置は前記の如く
構成されているので、ワーク座標系とロボット座標系の
何れによっても教示作業がなし得る。
【0009】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明を実施
例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに
限定されるものではない。
【0010】図1は本発明の教示方法に用いるロボット
の概略図である。図2乃至図3は本発明の教示方法の説
明図であって、図2は教示点がロボット原点座標系のY
軸に平行な線分上にある場合を示し、図3は教示点がロ
ボット原点座標系のX軸,Y軸,Z軸の何れにも平行で
ない線分上にある場合を示すものである。図4はロボッ
ト原点座標系、回転外部軸原点座標系、回転外部軸最終
軸座標系およびワーク座標系の関係を示す説明図であ
る。図5はロボット動作点のワーク座標系とロボット原
点座標系とにおける位置関係の説明図である。図6乃至
図7は準備手続きのフローチャートである。図8乃至図
9はワーク座標系でのロボット動作点をロボット原点座
標系へ変換する座標変換行列を求める手順のフローチャ
ートである。図において、1はロボットコントローラ、
2は教示装置(ティーチングペンダント)、3は回転外
部軸、4はテーブル、5はロボットアームを示し、また
A,Bは教示点を示す。
【0011】図1に示すように、本発明が適用される産
業用ロボットは、ロボットコントローラ1と、教示装置
2と、回転外部軸3と、テーブル4と、ロボットアーム
5を主要構成要素としている。
【0012】ティーチングペンダント2は、従来と同様
にロボット原点座標系により教示を行うための操作用キ
ーおよびその他の操作用キーを有する他に、ワーク座標
系により教示を行うための操作用キーと、ロボット原点
座標系による教示とワーク座標系による教示とを切り換
えるための切り換え用キーをも有している。なお、操作
用キーの総数を減らすために、例えば切り換え用キーの
操作によりロボット原点座標系による教示モードとワー
ク座標系による教示モードとに切り換えできるようにさ
れてもよい。
【0013】ロボットコントローラ1は、演算処理装置
(CPU)と、本発明の方法を実行するための制御プロ
グラムおよびその他のプログラムを格納しているROM
と、教示点の位置データおよびその他のデータを一時的
に格納するRAMと、入出力インターフェースと、回転
外部軸用サーボ制御部S1と、ロボットアーム用サーボ
制御部S2とを主要構成要素としている。
【0014】前記以外の各構成要素についての詳細な説
明は省略するが、その構成として従来よりこの種回転外
部軸を有する産業用ロボットに用いられているものが好
適に用いられる。
【0015】次に、この様に構成された回転外部軸を有
するロボットにより、本発明の教示方法について説明す
る。
【0016】準備手続き(図4および図6乃至図7参照) この準備手続きにおいては、回転外部軸最終軸座標系か
らワーク座標系への座標変換行列Wが求められる。な
お、ワーク座標系はワーク上で任意に設定することがで
きる。
【0017】ステップ1:回転外部軸の各軸を基準位置
にし、その時の最終軸座標系原点、即ち、回転外部軸原
点座標系の座標原点をティーチングする。その位置のロ
ボット原点座標系の座標原点からの座標変換行列をAと
する。なお、このティーチングは、回転外部軸を設置後
1度だけ行えばよい。
【0018】ステップ2:回転外部軸原点座標系から回
転外部軸最終軸座標系への座標変換行列Pを求める。こ
の値は、回転外部軸の構造と回転外部軸の各軸の値か
ら、通常の演算処理により容易に求められる。
【0019】ステップ3:ワーク座標系の座標原点をテ
ィーチングする。
【0020】ステップ4:ワーク座標系のx軸方向をテ
ィーチングする。
【0021】ステップ5:y軸方向を求めるために、ワ
ーク座標系のxーy平面上の一点をティーチングする。 ステップ6:前記3点のロボット原点座標系における座
標データよりロボット原点座標系からワーク座標系への
座標変換行列WRを求める。これは、ステップ3〜5で
教示した3点のロボット座標から容易に求められる。
【0022】ステップ7:回転外部軸最終軸座標系から
ワーク座標系への座標変換行列をWとすれば、図4より
明らかなごとく、下記式が成立する。 WR=APW したがって、Wは W=(AP)-1R より求められる。
【0023】ワーク座標系による教示(図5および図
8乃至図9参照) ここでは、ワーク上のA,B点を教示する場合を想定す
る。例えば、A点からB点への方向は、ワーク座標系の
特定の方向(X軸の正の方向)とすると、X軸の正方向
教示用キーを押すだけでB点方向へ向かってロボットを
誘導させることができる。以下にその手順について詳細
に説明する。
【0024】ステップ1:切り換え用キーを操作してワ
ーク座標系による教示を選択する。なお、当然のことな
がら、ワーク座標系による教示が選択されない場合に
は、ロボット座標系による教示がなされる。
【0025】ステップ2:ワーク上のA点を教示する。
【0026】ステップ3:A点のワーク座標系での位置
を求める。A点のワーク座標系での座標変換行列をLA
とし、A点のロボット原点座標系での座標変換行列RA
とする。RAはロボットの各軸の値を用いて通常の演算
処理により容易に求められる。また、この時の回転外部
軸の各軸の値によりPが求められる。AとWは、前記
で求めた値であり不変である。RA,A,P,W,LA
間には次の関係が成り立つ。 RA=APWLA これより、 LA=(APW)-1A となる。
【0027】ステップ4:AB方向に微小動いた点A´
のワーク座標系での位置を求める。ABはワーク座標系
のX軸の正の方向であるので、AからA´への座標変換
行列AA´は AA´=(l,0,0,0,0,0,) と表せされる。ここでlは移動量を表し、その初期値は
Δlとする。またΔlは微小量とする。ここで、A´点
のワーク座標系での座標変換行列をLA´とすると LA´=LA+AA´ となる。
【0028】ステップ5:A´点のロボット原点座標系
での座標変換行列RA´を求める。 RA´=APWLA´
【0029】ステップ6:A´へ向かってロボットが移
動する。
【0030】ステップ7:B点に到達したら終了する。
もし、B点に到達していなければ、 l=l+Δl とし、ステッップ4からステップ7を繰り返す。
【0031】このように、A´点を次々に求めていくこ
とにより、1つの教示用キー操作のみによりB点までロ
ボットを誘導することができる。
【0032】なお、本実施例においてはロボット座標系
として、ロボット原点座標系を採用したが、採用できる
ロボット座標系はこれに限定されるものではなく、所望
により適宜のロボット座標系を採用し得る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の教示方法
によれば、ワーク座標系を用いても教示することができ
るので、回転外部軸の回転により教示点がロボット座標
系の何れの軸にも平行でない線分上に位置するようにな
った場合においても、容易に教示がなし得る。
【0034】また、本発明の教示装置によれば、ロボッ
ト座標系およびワーク座標系の何れの座標系によっても
教示作業がなし得、教示作業の効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の教示方法に用いるロボットの概略図で
ある。
【図2】本発明の教示方法の説明図であって、教示点が
ロボット座標系のY軸に平行な線分上にある場合を示す
ものである。
【図3】本発明の教示方法の説明図であって、教示点が
ロボット座標系のX軸,Y軸,Z軸の何れにも平行でな
い線分上にある場合を示すものである。
【図4】ロボット原点座標系、回転外部軸原点座標系、
回転外部軸最終軸座標系およびワーク座標系の関係を示
す説明図である。
【図5】ロボット動作点のワーク座標系とロボット原点
座標系とにおける位置関係を示す説明図である。
【図6】準備手続きのフローチャートの一部である。
【図7】準備手続きのフローチャートの一部である。
【図8】ワーク座標系でのロボット動作点をロボット原
点座標系へ変換する座標変換行列を求める手順のフロー
チャートの一部である。
【図9】ワーク座標系でのロボット動作点をロボット原
点座標系へ変換する座標変換行列を求める手順のフロー
チャートの一部である。
【図10】従来の教示方法の説明図であって、教示点が
ロボット原点座標系のY軸に平行な線分上にある場合を
示すものである。
【図11】従来の教示方法の説明図であって、教示点が
ロボット原点座標系のX軸,Y軸,Z軸の何れにも平行
でない線分上にある場合を示すものである。
【符号の説明】
1 ロボットコントローラ 2 教示装置(ティーチングペンダント) 3 回転外部軸 4 テーブル 5 ロボットアーム A,B 教示点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転外部軸を有する産業用ロボットの教
    示方法であって、前記回転外部軸に固定されたワーク上
    にワーク座標系を設定する手順と、前記ワーク座標系と
    あらかじめ設定されているロボット座標系との対応関係
    を求める手順と、前記ワーク座標系によりロボットの教
    示を行う手順とを含んでいることを特徴とする回転外部
    軸を有する産業用ロボットの教示方法。
  2. 【請求項2】 ロボット座標系による教示を採用する
    か、ワーク座標系による教示を採用するかを選択する手
    順が付加されていることを特徴とする請求項1記載の産
    業用ロボットの教示方法。
  3. 【請求項3】 ロボットの教示に用いるティーチングペ
    ンダントであって、ロボット座標系による教示のための
    操作用キー群と、ワーク座標系による教示のための操作
    用キー群と、前記両者の切り換え用キーを備えてなるこ
    とを特徴とするティーチングペンダント。
  4. 【請求項4】 ロボットの教示に用いるティーチングペ
    ンダントであって、切り換え用キーと教示用キー群とを
    備えてなり、前記切り換え用キーにより教示用キー群
    が、ワーク座標系による教示モードとロボット座標系に
    よる教示モードとに切り換えられることを特徴とするテ
    ィーチングペンダント。
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