JPH0611456U - 動物飼育装置 - Google Patents

動物飼育装置

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JPH0611456U
JPH0611456U JP1519492U JP1519492U JPH0611456U JP H0611456 U JPH0611456 U JP H0611456U JP 1519492 U JP1519492 U JP 1519492U JP 1519492 U JP1519492 U JP 1519492U JP H0611456 U JPH0611456 U JP H0611456U
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port
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努 黒澤
一也 吉田
一之 銀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、ケージ間の相互汚染を防止し得、飼
育室全体の換気量を低減してもケージ内の換気量を多く
でき、臭気が飼育室内へ拡散するのを防止し得、ケージ
内の陰圧を防止し得る動物飼育装置を提供することを目
的とする。 【構成】本考案は、動物飼育室21内に設けられたラッ
ク22と、このラック22の棚板を兼用し、下面の一部
に吹出口27が設けられた給気ダクト26と、前記ラッ
ク22の背面板を兼用し、一部に吸込口25が設けられ
た排気チャンバー23と、前記ラック22内に設置され
前記吸込口25近傍に間隔をもたせるように排気口31
が設けられ、且つ前記吹出口27に連結されるように給
気口29が設けられたカバー282を有するケージ28
と、このケージ28の排気口31及び給気口29にそれ
ぞれ設けられたフィルタ30,32とを具備して構成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば安全性試験等に用いられる実験動物飼育室の空調換気システ ムにおいて、飼育環境を改善した動物飼育装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の実験動物飼育室の空調換気システムの一般的な例を示す。
【0003】 即ち、実験動物飼育室1内には複数の棚よりなるラック2が設けられ、このラ ック2の各棚にはそれぞれ実験動物を入れたケージ3が設置される。前記実験動 物飼育室1には天井に空気の吹出口4が設けられ、側壁下部または天井面等に排 気用の吸込口5が設けられる。 而して、吹出口4より実験動物飼育室1内に吹出された清浄な空気は矢印のよ うに循環して吸込口5より排気される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の実験動物飼育室の空調換気システムでは部屋 単位または区域単位でバリアを構築しているため、以下のような問題点があった 。 (1) バリアは区域あるいは部屋単位で構築されており、区域あるいは部屋 内の汚染拡散に関して無防備である。 (2) 換気の考え方が部屋を換気することを目的としており、ケージ内の換 気は間接的な作用に依存している。 (3) 部屋内の臭気は滞留する傾向にあり、効率よく排気されていない。 (4) 汚染防止、臭気の滞留防止のために膨大な換気量が必要である。 (5) 臭気強度増加防止のために頻繁に床敷等の交換によるし尿の処理が必 要である。 (6) 区域あるいは部屋単位のバリアを確保するため入退室ごとに入室者か ら動物を守るためのシステム(更衣、シャワー等)が必要である。
【0005】 そこで、本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、ケージ個別単位でバリ アを構築することにより、ケージ間の相互汚染を防止し得、且つ飼育室全体の換 気量を低減してもケージ内の換気量を多くでき、しかも臭気が飼育室内へ拡散す るのを防止し得、さらにケージ内の陰圧を防止し得る動物飼育装置を提供するこ とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】
本考案は上記目的を達成するために、動物飼育室内に設けられたラックと、こ のラックの棚板を兼用し、下面の一部に吹出口が設けられた給気ダクトと、前記 ラックの背面板を兼用し、一部に吸込口が設けられた排気チャンバーと、前記ラ ック内に設置され前記排気チャンバーの吸込口近傍に間隔をもたせるように排気 口が設けられ、且つ前記給気ダクトの吹出口に連結されるように給気口が設けら れたカバーを有するケージと、このケージの排気口及び給気口にそれぞれ設けら れたフィルタとを具備したことを特徴とするもので、ケージ個別単位でバリアを 構築することにより、ケージ間の相互汚染を防止し、且つ飼育室全体の換気量を 低減してケージ内の換気量を多くでき、しかも臭気が飼育室内へ拡散するのを防 止することができ、さらにケージ内の陰圧を防止することができるものである。
【0007】
【実施例】
以下図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明する。図面において矢印は空 気の流れを示す。
【0008】 図1(a),(b)は本考案の一実施例の断面図と正面図を示し、実験動物飼 育室21内には複数の棚よりなるラック22が設けられる。このラック22は排 気チャンバー23が背面板を兼用し、この排気チャンバー23には排気ダクト2 4が連結される。前記排気チャンバー23はラック22の棚側の一部に吸込口が 設けられる。また、前記ラック22は給気ダクト26が棚板を兼用し、この給気 ダクト26の下面の一部に吹出口が設けられる。各給気ダクト26は給気チャン バー261を介して給気ダクト262に連結される。前記ラック22の各棚には それぞれ実験動物を入れたケージ28が設置される。
【0009】 このケージ28は図2に示すように、ケージ本体281に密閉カバー282が 被せられて構成され、この密閉カバー282の上面には給気口29が設けられる 。この給気口29にはフィルタ30が設けられる。前記給気口29はケージ28 が前記ラック22内に設置されるとき、前記給気ダクト26の吹出口27に連結 されるように設けられる。また、前記密閉カバー282には前記排気チャンバー 23側に排気口31が設けられ、この排気口31にはフィルタ32が設けられる 。前記排気口31はケージ28が前記ラック22内に設置されるとき、排気チャ ンバー23の吸込口25の近傍に間隔をもたせるように設けられると共に、吸込 口25に対向しないように位置をずらせるように設けられる。 尚、前記実験動物飼育室21の天井には室内用空調吹出口33が設けられると 共に、空気吸込口34が設けられる。 これとは別に、ケージ28の空調空気は給気ダクト26から送られる。空調空 気はケージ28を通った空気が排気チャンバー23を通って排気される。 ケージ28内の換気を説明すると次のようになる。
【0010】 図2に示すように、密閉したケージ28にフィルタ30付きの給気口29とフ ィルタ32付きの排気口31を設置し、ケージ28の給気口29は棚板を兼用し た給気ダクト26の吹出口27の位置に連結して設置する。ケージ28の排気口 31はラック22の背面に設けた吸込口25の近傍に間隔をもたせて設置すると 共に、吸込口25に対向しないように位置をずらせて設置する。
【0011】 ケージ28の給気口29へは給気ダクト26の吹出口27から吹き出されるク リーンな空気を押し込む形で送気し、ケージ28の排気口31からはケージ28 内を陽圧に保つ風量だけが排気される。よって、ケージ28内はクリーンで陽圧 になっているため、ケージ28の外部からの汚染はない。 この実施例はケージ28内を陽圧に保つので、外部からの汚染の可能性をなく すことができる。
【0012】 以上のように、給排気口を設けた気密構造のケージを、給気ダクトの構造をし た棚板の下面に清浄な空気を流す吹出口を設け、棚側に吸込口を取り付けた背面 板兼用の排気チャンバーを設けたラックに設置することにより、ケージ単位で清 浄なバリアを構築することができる。
【0013】 又、ケージ単位でバリアを構築し、なおかつケージ内の空調を可能とするため に、かぶせ蓋により密閉したケージの上部にフィルタ付きの給気口と、ケージ背 面側側面部にフィルタ付きの排気口を設け、ケージの給気口の位置が給気ダクト 兼棚板の下面の吹出口の下部に連結する位置に設置し、吹出口から流出するクリ ーンな空気がケージの給気口を介して押し込まれるようにすることにより、ケー ジ内を適切に換気することができる。
【0014】 尚、排気チャンバーの吸込口に連結されるようにケージの排気口が設けられた 構造では、給気系統が何等かの異常で停止し、排気系統だけが正常に作動する状 態では、その排気陰圧によりケージ内が陰圧になる可能性がある。 しかしながら、この装置がケージ単位でバリアを構築する目的を有することか ら、ケージ内の陰圧は避けなければならない。
【0015】 そこで、本実施例では、ラック側の排気陰圧がケージ内圧に影響しないように 、ケージ28の排気口31と排気チャンバー23の吸込口25を連結せず、これ らの間に間隔をもらせるようにケージ28を設置した。
【0016】 また、排気チャンバー23の吸込口25から逆流があったとしても直接ケージ 28の排気口31に到達しないように排気チャンバー23の吸込口25とケージ 28の排気口31との位置をずらすようにケージ28を設置した。 このような構成で常時の運転状況では、ケージ28から排出された排気は間接 的に排気チャンバー23の吸込口25に吸い取られる状態となる。
【0017】 次に、本考案の応用として熱源空調機付きユニットについて説明する。即ち、 本発明に係るラックに熱源及び送風機を組み込んだユニットを組み合わせること によって、飼育室の増改築や一般の部屋に飼育ラックを設置しただけで動物飼育 室としたい場合のニーズに対応できる。
【0018】 又、本考案の他の応用としてエアーカーテン組み込み型について説明する。即 ち、図3に示すように、ラック最前列の最上段(または最下段)にエアーカーテ ンノズル40を設け、このエアーカーテンノズル40から線状の速い気流を吹き 出すことによって、ラック内外の分離を図りラック内の清浄度を向上させること ができる。尚、エアーカーテンは各段に設置してもよい。
【0019】
【考案の効果】
以上述べたように本考案によれば以下のようなメリットがある。 (1) ケージ単位でもバリアが構築できるシステムである。したがって、臭 気が飼育室内へ拡散するのを防止できる。
【0020】 (2) ケージ内の小さなエリアだけを換気するため、ケージ内の換気効率が 上がる。なおかつ動物飼育室当りの空調空気量が低減でき、省エネルギーに寄与 できる。
【0021】 (3) 従来システムとは異なり、クリーンな空気しかケージ内に入らない構 造となっているのでケージ外からの汚染がない。したがって、ケージ間の相互汚 染を防止し、これによる実験上のリスクを最小限にとどめることができる。
【0022】 (4) 新しい換気システムの採用により従来システムと比較すると、飼育室 全体の換気量を低減して、ケージ内の換気量は4倍以上増加する。したがって、 ケージ内の換気量増加により臭気及び水分の除去が効率よく行われるため、床敷 によるし尿の処理回数を減少できる。 (5) ケージと飼育室の空調は同一系統でも別系統でも行える。 (6) ケージ単位でバリアを構築しているため、入室者からの汚染はなく、 入室時に動物を守るシステム(更衣、シャワー等)が不必要になる。 (7)ケージ内が陰圧にならないため、排気系からの逆流を防止することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面構成図及び正面図
である。
【図2】図1のケージ部の一例を示す構成図である。
【図3】本考案の応用例を示す構成図である。
【図4】従来の実験動物飼育室を示す構成図である。
【符号の説明】
21…動物飼育室、22…ラック、23…排気チャンバ
ー、24…排気ダクト、25…吸込口、26…給気ダク
ト、27…吹出口、28…ケージ、29…給気口、3
0,32…フィルタ、31…排気口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 吉田 一也 埼玉県入間郡三芳町北永井390 ダイダン 株式会社技術研究所内 (72)考案者 銀 一之 山口県光市中央三丁目8番9号 白銀工業 株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物飼育室内に設けられたラックと、 このラックの棚板を兼用し、下面の一部に吹出口が設け
    られた給気ダクトと、 前記ラックの背面板を兼用し、一部に吸込口が設けられ
    た排気チャンバーと、 前記ラック内に設置され前記排気チャンバーの吸込口近
    傍に間隔をもたせるように排気口が設けられ、且つ前記
    給気ダクトの吹出口に連結されるように給気口が設けら
    れたカバーを有するケージと、 このケージの排気口及び給気口にそれぞれ設けられたフ
    ィルタとを具備したことを特徴とする動物飼育装置。
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JPH0466034A (ja) * 1990-07-06 1992-03-02 Daidan Kk 動物飼育装置

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