JP3088920B2 - 動物飼育ラック - Google Patents

動物飼育ラック

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JP3088920B2
JP3088920B2 JP07033817A JP3381795A JP3088920B2 JP 3088920 B2 JP3088920 B2 JP 3088920B2 JP 07033817 A JP07033817 A JP 07033817A JP 3381795 A JP3381795 A JP 3381795A JP 3088920 B2 JP3088920 B2 JP 3088920B2
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博通 田辺
憲雪 笠井
憲一 内山
正治 岩宮
茂 柳原
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  • Housing For Livestock And Birds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はSPF(Specifi
c Pathogen Free)動物の飼育用ラック
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マウスやラットその他の実験研究用のS
PF動物飼育用ラックに要求される条件として、SP
F動物が研究者や飼育者等の人間の発生する細菌類に汚
染されないこと、研究者や飼育者等が動物の発生する
アレルギー性異物や細菌に汚染されないこと、作業性
や取扱い性がよいこと、動物を収容するケージ内が効
果的に換気されること、動物ケージ間で交差汚染がな
いこと等が挙げられる。特にSPF動物の感染について
は、人間が元々もつ細菌類に動物が汚染される場合ばか
りでなく、汚染した動物を研究者等が触れたりラックか
ら取り出して飼育室内においた場合に、特定のSPF動
物の細菌等が飼育室内に混入しこれがラック内の他の動
物を感染させる場合がある。このようにラック内の動物
のもつ細菌等が一旦ラック外に出てこれが再びラック内
に流入して他の動物を感染させるような動物間の汚染も
防止しなければならない。
【0003】従来のSPF動物飼育設備として、(イ)
空調空気の吹出し口および排気口を有する飼育室内に動
物を収容したケージをそのまま開放状態で配設したオー
プンラック構造、(ロ)飼育室内に仕切壁を設けて排気
チャンバーを形成し、動物を収容したキャビネット形状
の飼育ユニットを仕切壁の前面に設置し、この飼育ユニ
ットを通して前面の作業スペース側から背面の排気チャ
ンバー側に空気が流通する一方向流れを形成するように
構成した壁チャンバー構造、(ハ)飼育室内に動物を収
容したラックを設置し、このラック上側および周囲に垂
れ壁を設け、ラックと垂れ壁により飼育室内のラック背
面側に排気チャンバーを形成し、ラックを通して作業ス
ペース側から排気チャンバー側への一方向流れを形成し
た垂れ壁構造、(ニ)動物を収容した飼育ラックの前面
に形成したケージ出し入れ用の開口部全体を覆うように
空気を吹出すエアーカーテン構造、(ホ)動物を収容し
たラック背面に排気チャンバーを設け、ラック前面から
背面の排気チャンバーに空気を流通させるラック背面チ
ャンバー構造、および(ヘ)ラックの各段に対応してラ
ック背面に排気横ダクトを設け、この横ダクトを共通の
排気縦ダクトに接続してラック前面側からラックを通し
て飼育室内側の空気を吸引して排気ダクトを介して外部
に排出するラック背面ダクト構造、(ト)ラック背面の
給気チャンバーからラックの各段に給気し、ラックを通
して飼育室内側へ空気を流すラミナー構造等が用いられ
ている。
【0004】また、従来飼育室内においてラック前面の
飼育作業スペース側からラック内に汚染空気が流入しな
いようにするために、またその逆にラック側から飼育室
の作業スペース側に空気が流出しないようにするため
に、飼育ラック前面に扉を設けたラック構造が用いられ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の(イ)のオープンラック構造においては、臭気やア
レルギー性の異物が飼育室内に拡散し研究者や飼育者に
とって不快な作業環境となるとともに飼育室の壁面等に
汚れが付着したり、またオールフレッシュ方式で希釈換
気を行わなければならずランニングコストが高くなると
いった問題がある。また、(ロ)の壁チャンバー構造お
よび(ハ)の垂れ壁構造においては、飼育ユニット(ラ
ック)と仕切壁間のシールを伴う建築工事やレイアウト
調整等の取り合いが容易でなく飼育ユニットの交換も面
倒となり、排気フィルターの保守点検等をチャンバー内
で行うためチャンバーを広く取らなければならずその分
ユニット前面の飼育作業スペースが狭められるという問
題がある。(ニ)のエアーカーテン構造においては、エ
アーカーテンの吸込み口フィルターの目詰りによるエア
ーカーテンの機能低下やケージを引き出す際のエアーカ
ーテンによるケージ内の臭気やアレルギー性異物の舞上
がりおよびランニングコストの増加等の問題がある。ま
た、(ホ)のラック背面チャンバー構造においては、チ
ャンバーのスペース的な問題があり、また(ロ)〜
(ヘ)の共通の問題として人体から動物への汚染があ
る。(ト)のラミナーフローラックでは動物の臭気やア
レルギー物質が飼育室側に出るという問題がある。
【0006】また、飼育ラックの前面に扉を設けた構造
においては、扉を開けて動物ケージを出し入れするとき
や給餌等の飼育作業をするときに扉が邪魔になって作業
がしづらく、特に最上段や最下段での作業性が非常に悪
いものであった。
【0007】また、前記従来の各飼育ラック構造におい
ては、動物と人間との間および動物同士の相互汚染の防
止について、作業性を良好に保ちつつかつ充分に汚染を
防止することができず、また動物ケージ内の換気につい
ても、動物にとって最適な条件で有効に換気できる構造
ではなかった。
【0008】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たものであって、作業性が良好でかつ動物と人間および
動物同士間の相互汚染を効果的に防止し、さらに動物に
とって最適な換気条件で有効にケージ内を換気すること
ができる動物飼育ラックの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明においては、横方向に複数の動物ケージを並
列配置するとともにこれを複数段に積層し、前面に前記
動物ケージの出し入れ用開口部を有する動物飼育ラック
において、浄化および温湿度調整された空調空気の吹出
し口を各段のラック背面あるいは各段の天井面に設ける
とともに各段の前側の天井面あるいは各段のラック背面
に吸込み口を設け、ラック前面の上記開口部の上部を覆
う垂れ壁を設け、さらに上記各動物ケージ間に仕切壁を
設けたことを特徴とする動物飼育ラックを提供する。
【0010】好ましい実施例においては、前記ラック各
段の天井内を排気チャンバーあるいは給気チャンバーと
して構成し、この排気チャンバーあるいは給気チャンバ
ーに各動物ケージに対応して排気口(吸込み口)あるい
は給気口(吹出し口)を設けたことを特徴としている。
【0011】さらに好ましい実施例においては、前記吹
出し口からの吹出し風速は0.1〜0.3m/s程度の
低速とし、前記排気口の吸込み風速は0.1〜0.5m
/s程度とし、かつ吹出し風量をa、吸込み風量をbと
したときb=a+αでα=0〜5m3 /minであるこ
とを特徴としている。
【0012】別の好ましい実施例においては、前記吹出
し口からの吹出し風速は0.1〜0.5m/sとし、前
記吸込み口からの吸込み風速は0.1〜0.3m/s程
度とし、かつ吹出し風量をc、吸込み風量をdとしたと
き、c=d+βであって、β=0〜5m3 /minであ
ることを特徴としている。
【0013】即ち、請求項1に係る発明においては、横
方向に複数の動物ケージを並列配置するとともにこれを
複数段に積層し、前面に前記動物ケージの出し入れ用開
口部を有する動物飼育ラックであって、浄化および温湿
度調整された空調空気の吹出し口と、ケージ内を通過し
て動物の発生する塵埃や微生物あるいはアレルギー性物
質を含む空気を吸引する吸込み口とを有する給排気型動
物飼育ラックにおいて、前記吹出し口を各段のラック背
面に設けるとともに前記吸込み口を各段の前側の天井面
に設け、ラック前面の上記開口部の上部を覆う垂れ壁を
設け、さらに上記各動物ケージ間に仕切壁を設けたこと
を特徴とする動物飼育ラックを提供する。
【0014】また、請求項2に係る発明においては、横
方向に複数の動物ケージを並列配置するとともにこれを
複数段に積層し、前面に前記動物ケージの出し入れ用開
口部を有する動物飼育ラックであって、浄化および温湿
度調整された空調空気の吹出し口と、ケージ内を通過し
て動物の発生する塵埃や微生物あるいはアレルギー性物
質を含む空気を吸引する吸込み口とを有する給排気型動
物飼育ラックにおいて、前記吹出し口を各段の前側の天
井面に設けるとともに、前記吸込み口を各段のラック背
面に設け、ラック前面の上記開口部の上部を覆う垂れ壁
を設け、さらに上記各動物ケージ間に仕切壁を設けたこ
とを特徴とする動物飼育ラックを提供する。
【0015】さらに請求項3に係る発明においては、横
方向に複数の動物ケージを並列配置するとともにこれを
複数段に積層し、前面に前記動物ケージの出し入れ用開
口部を有する動物飼育ラックであって、浄化および温湿
度調整された空調空気の吹出し口と、ケージ内を通過し
て動物の発生する塵埃や微生物あるいはアレルギー性物
質を含む空気を吸引する吸込み口とを有する給排気型動
物飼育ラックにおいて、前記吹出し口を各段のラック背
面の上部に設けるとともに、前記吸込み口を各段のラッ
ク背面の下部に設け、ラック前面の上記開口部の上部を
覆う垂れ壁とその内側に気流を滑らかに下方へ偏向させ
るためのガイドベーンを設け、さらに上記各動物ケージ
間に仕切壁を設けたことを特徴とする動物飼育ラックを
提供する。
【0016】
【作用】空調された空気はラック背面あるいは天井面の
吹出し口から好ましくは低速でラック内の動物ケージ上
方に吹出され、ケージ内の空気を巻き込んでラック内前
方の天井面あるいはラック背面に設けた排気口に吸込ま
れ排出される。ラック各段の前面上部に垂れ壁を設ける
ことにより、その下部にケージ出し入れおよび作業用の
開口部を残した状態でラック内外を有効に仕切る。さら
にラック内各段の各動物ケージ間に仕切壁が設けられ動
物同士の相互汚染を防止する。
【0017】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例に係る動物飼育
ラックの垂直断面構成図である。この飼育ラック1は縦
方向(垂直方向)に4段の構成であり、各段には複数の
動物収容のためのケージ2が横方向に並べて配置される
(図では各段に1個のケージ2を示す)。各段の天井内
には排気チャンバー3が形成される。ラック内各段の前
側の天井面(排気チャンバー下面)には吸込み口(排気
口)4が設けられる。
【0018】ラック各段の前面は開口し、その上部は垂
れ壁5で覆われる。この垂れ壁5の高さは、動物ケージ
2の出し入れが容易にできるように、その下縁がケージ
2の上端面より若干(2〜3cm)上になるように設け
ることが望ましい。垂れ壁5はラックに固定してもよい
し、あるいは上端にヒンジを設けて揺動式に開閉可能構
造としてもよい。開閉可能構造にする場合には、動物ケ
ージ2の半分程度を覆うように垂れ壁5の上下方向の寸
法を長くしてもよい。垂れ壁としてビニールカーテンを
用いてもよい。この場合には、カーテンの下縁が動物ケ
ージ2の底より幾分(例えば5cm程度)上になるよう
に設けることが望ましい。カーテンレール等を用いてビ
ニールカーテンを開閉式にする場合には、ラック各段前
面全体を覆う寸法のカーテンであってもよい。
【0019】ラック各段で横方向に並列配置した各動物
ケージ2の間には動物相互間の汚染を防止するために仕
切壁12(図2参照)が形成される。これらの仕切壁1
2により個々のケージ収納部10が区画形成され、各ケ
ージ収納部10内に1つの動物ケージ2が収納される。
この仕切壁12はラック前面の上記垂れ壁5と同じ長さ
(上下寸法)であってもよいし、あるいはそれより長く
または各ケージ収納部10の側面全体を上から下まで覆
って仕切ってもよい。また、この仕切壁12を垂れ壁5
と同様にビニールカーテンで構成してもよい。場合によ
っては、この仕切壁はなくてもよい。
【0020】図2は上記飼育ラック1の平断面図であ
り、図3および図4はそれぞれその背面図および正面図
である。ラック背面には、各段に対応して横方向の給気
ダクト6が設けられる。ラック内の各ケージ収納部10
に対応して給気ダクト6に吹出し口7が接続される。吹
出し口7はラック背面のケージ2の上縁よりやや高い位
置に設けられる。4段のラックに対応する4本の給気ダ
クト6はラック側面の給気縦ダクト8に接続される。こ
の縦ダクト8は図示しない空調機に接続され、温湿度調
整された空調空気を各吹出し口7からケージ収納部10
に供給する。横ダクト6または縦ダクト8の途中あるい
は各吹出し口7の接続部にHEPAフィルター等の高性
能フィルターあるいはその他のフィルターが設けられ塵
埃や微粒子不純物等を除去して清浄空気をラック内に供
給する。
【0021】ラック各段の排気チャンバー3はラック側
面に設けた排気縦ダクト9に接続される。この排気縦ダ
クト9は、図示しない排気ファンに接続され吸込み口4
から吸込んだラック内の空気を外部に排出し、あるいは
一部を空調機に戻して温湿度調整および浄化処理して再
循環させる。
【0022】吹出し口7からの清浄空気の吹出し風速
は、0.1〜0.3m/sec程度の低速になるように
吹出し口7の寸法を幾分大きめに設定する。また、天井
面の排気口4からの吸込み風速は、吹出し風速より大き
く0.1〜0.5m/sec程度となるように吸込む。
この場合、風量については、吹出し風量をa(m3/m
in)、吸込み風量をb(m3/min)としたとき、
b=a+αであって、吸込み風量bが吹出し風量aより
もαだけ大きくなるように設定する。この場合、その差
はα=0〜5m3/sec程度が望ましい。このような
設定条件の下で清浄な空調空気を吹出し口7より各ケー
ジ収納部10内のケージ2の上部に低速で吹出すと、ケ
ージ2内の空気を巻き込んで前方天井面の吸込み口4に
導入する空気流が形成されるとともに、前面の垂れ壁5
の下方の開口部からラック前面側の飼育作業スペースの
空気を吸込んで吸込み口4から排気チャンバー3内に導
入しラック内の空気とともに排出する。
【0023】なお、上記実施例では天井内に排気チャン
バーを形成したが、このような天井チャンバー構造に代
えて、ラック前側の各段の天井部に排気ダクトを横に延
設し、これに各吸込み口4を接続させてもよい。
【0024】図5は本発明の第2の実施例に係る動物飼
育ラックの垂直断面構成図である。この第2実施例の飼
育ラック21においては、ラック各段の天井内に給気チ
ャンバー23が形成され、天井面の前側に吹出し口24
が設けられる。給気チャンバー23は、前述の第1実施
例と同様に、ラック側面の給気縦ダクト(図示しない)
に接続している。ラック内の背面側の上部には、吸込み
口27が各ケージ2に対応して設けられる。各吸込み口
27は、ラック背面に各段ごとに設けた排気ダクト26
に接続される。各排気ダクト26は、ラック側面の排気
縦ダクト(図示しない)に接続している。その他の構成
は前記第1実施例と同様である。
【0025】この第2実施例において、吹出し口24か
らの吹出し風速は0.1〜0.5m/secとし、吸込
み口27からの吸込み風速は0.1〜0.3m/sec
とする。また、風量については、吹出し口24からの吹
出し風量をcとし、吸込み口27からの吸込み風量をd
とすると、c=d+βであって、β=0〜5m3/mi
nとすることが望ましい。このように吹出し風量を吸込
み風量より多く(またはほぼ等しく)することにより、
ラック内の動物が、ラック前面側の飼育作業スペースか
らの汚染空気を介して感染することが確実に防止され
る。
【0026】図6は本発明の第3の実施例に係る動物飼
育ラックの垂直断面構成図である。この第3実施例の飼
育ラック31においては、ラック内各段の背面側に各動
物ケージ2に対応して、上部に吹出し口37を設け、下
部に吸込み口38を設けている。各吹出し口37および
吸込み口38は、それぞれラック背面に各段ごとに設け
た給気ダクト36および排気ダクト39に接続してい
る。また各段の前面上部の垂れ壁5の内側に湾曲したガ
イドベーン32が設けられる。このガイドベーン32
は、吹出し口37から吹出された空気流を円滑に下方に
偏向させるためのものである。この第3実施例において
は、前記第1、第2の実施例と異なり各段の天井内にチ
ャンバーが形成されないため、飼育ラック全体の高さを
低くして構成を簡素化することができる。その他の構成
は前記第1および第2の実施例と同様である。
【0027】この第3実施例における風速および風量に
ついては、前述の第2実施例の場合と同様に、吹出し口
24からの吹出し風速は0.1〜0.5m/secと
し、吸込み口27からの吸込み風速は0.1〜0.3m
/secとする。また、風量については、吹出し口24
からの吹出し風量をcとし、吸込み口27からの吸込み
風量をdとすると、c=d+βであって、β=0〜5m
3/minとする。このように吹出し風量を吸込み風量
より多く(またはほぼ等しく)することにより、ラック
内の動物が、ラック前面側の飼育作業スペースからの汚
染空気を介して感染することが確実に防止される。
【0028】なお、上記各実施例の風速および風量につ
いては、第1実施例では吸込み風量を吹出し風量より多
くして動物側から人間側への感染を確実に防止すること
を図り、第2、第3の実施例では吹出し風量を吸込み風
量より多くして人間側から動物側への感染を確実に防止
することを図っているが、このような風量や風速につい
ては、動物の種類や実験の目的等に応じて適宜変更可能
である。即ち、第1実施例の構成を用いて、吹出し風量
を吸込み風量より多くすることもできるし、また第2、
第3の実施例の構成を用いて吸込み風量を吹出し風量よ
り多くすることもできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、ラック背面または天井面より清浄空気を供給し前側
天井面またはラック背面の吸込み口を通して排気すると
ともに、ラック各段の前面開口部の上部を垂れ壁で覆い
さらに各ケージ間に必要に応じ仕切壁を適宜設けている
ため、動物の臭気やアレルギー性物質がラック内から飼
育室のラック前面側の飼育作業スペースに流出すること
はなくなり、動物から人間への汚染が効率的に防止され
研究者や飼育者に対し快適な作業空間が確保されるとと
もに、ラック内の前側天井部またはラック背面から空気
を排出するため、作業スペース側からの空気がラック内
のケージ内に入ることが非常に少なく人間から動物への
汚染が大きく改善される。またラック各段の前面上部を
垂れ壁で覆っているためラックの内部と外部とが効率的
に仕切られ内外間での相互汚染を防止するとともにケー
ジの出し入れや給餌等の飼育作業の作業性が大きく向上
する。またラック内の各ケージ間を仕切壁で仕切ること
により動物同士間での相互汚染が防止される。また、同
一ラックあるいは同一段で異なった条件の実験を行うこ
とが可能になる。
【0030】さらに、ラック背面あるいはラック天井面
より低速で清浄空気をラック各段のケージ収納部10内
に吹込むことにより、ケージ内の動物に対し生態等に影
響を与えることのない適度な風量風速の空気が供給さ
れ、またケージ内の空気を巻き込んで前方天井面または
ラック背面の吸込み口に吸込ませる空気流が円滑に確実
に形成されケージ内の浄化作用が確実に達成される。ま
た、ケージ内の換気が効率よく行えるので、吹出し風量
を従来のものより少なくすることができ、省エネルギー
性の高い動物飼育ラックが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る動物飼育ラック
の垂直断面の構成説明図である。
【図2】 本発明の実施例に係る動物飼育ラックの平面
図である。
【図3】 図2の実施例の背面図である。
【図4】 図2の実施例の正面図である。
【図5】 本発明の第2の実施例に係る動物飼育ラック
の垂直断面の構成説明図である。
【図6】 本発明の第3の実施例に係る動物飼育ラック
の垂直断面の構成説明図である。
【符号の説明】
1:飼育ラック 2:動物を収容するためのケージ 3:排気チャンバー 4:吸込み口 5:垂れ壁 6:給気ダクト 7:吹出し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 憲一 東京都中央区京橋二丁目5番12号 東洋 熱工業株式会社内 (72)発明者 岩宮 正治 東京都中央区京橋二丁目5番12号 東洋 熱工業株式会社内 (72)発明者 柳原 茂 東京都中央区京橋二丁目5番12号 東洋 熱工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 正雄 東京都中央区京橋二丁目5番12号 東洋 熱工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 1/00 - 1/035

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向に複数の動物ケージを並列配置す
    るとともにこれを複数段に積層し、前面に前記動物ケー
    ジの出し入れ用開口部を有する動物飼育ラックであっ
    て、 浄化および温湿度調整された空調空気の吹出し口と、 ケージ内を通過して動物の発生する塵埃や微生物あるい
    はアレルギー性物質を含む空気を吸引する吸込み口とを
    有する給排気型動物飼育ラックにおいて、 前記吹出し口を各段のラック背面に設けるとともに前記
    吸込み口を各段の前側の天井面に設け、ラック前面の上
    記開口部の上部を覆う垂れ壁を設け、さらに上記各動物
    ケージ間に仕切壁を設けたことを特徴とする動物飼育ラ
    ック。
  2. 【請求項2】 横方向に複数の動物ケージを並列配置す
    るとともにこれを複数段に積層し、前面に前記動物ケー
    ジの出し入れ用開口部を有する動物飼育ラックであっ
    て、 浄化および温湿度調整された空調空気の吹出し口と、 ケージ内を通過して動物の発生する塵埃や微生物あるい
    はアレルギー性物質を含む空気を吸引する吸込み口とを
    有する給排気型動物飼育ラックにおいて、 前記吹出し口を各段の前側の天井面に設けるとともに、
    前記吸込み口を各段のラック背面に設け、ラック前面の
    上記開口部の上部を覆う垂れ壁を設け、さらに上記各動
    物ケージ間に仕切壁を設けたことを特徴とする動物飼育
    ラック。
  3. 【請求項3】 横方向に複数の動物ケージを並列配置す
    るとともにこれを複数段に積層し、前面に前記動物ケー
    ジの出し入れ用開口部を有する動物飼育ラックであっ
    て、 浄化および温湿度調整された空調空気の吹出し口と、 ケージ内を通過して動物の発生する塵埃や微生物あるい
    はアレルギー性物質を含む空気を吸引する吸込み口とを
    有する給排気型動物飼育ラックにおいて、 前記吹出し口を各段のラック背面の上部に設けるととも
    に、前記吸込み口を各段のラック背面の下部に設け、ラ
    ック前面の上記開口部の上部を覆う垂れ壁とその内側に
    気流を滑らかに下方へ偏向させるためのガイドベーンを
    設け、さらに上記各動物ケージ間に仕切壁を設けたこと
    を特徴とする動物飼育ラック。
  4. 【請求項4】 前記ラック各段の天井内を排気チャンバ
    ーまたは給気チャンバーとして構成し、この排気チャン
    バーまたは給気チャンバーに各動物ケージに対応して前
    記吸込み口または吹出し口を設けたことを特徴とする請
    求項1または2に記載した動物飼育ラック。
  5. 【請求項5】 前記吹出し口からの吹出し風速は0.1
    〜0.3m/s程度の低速とし、前記吸込み口からの吸
    込み風速は0.1〜0.5m/s程度とし、かつ吹出し
    風量をa、吸込み風量をbとしたとき、b=a+αであ
    って、α=0〜5m3 /minであることを特徴とする
    請求項1、2または3に記載した動物飼育ラック。
  6. 【請求項6】 前記吹出し口からの吹出し風速は0.1
    〜0.5m/sとし、前記吸込み口からの吸込み風速は
    0.1〜0.3m/s程度とし、かつ吹出し風量をc、
    吸込み風量をdとしたとき、c=d+βであって、β=
    0〜5m3 /minであることを特徴とする請求項1、
    2または3に記載した動物飼育ラック。
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