JP7453820B2 - 空気浄化システム - Google Patents

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Description

本発明は、揮発性有機化合物(VOC)を除去した清浄空気が満たされた局所空間を提供することができる空気浄化システムに関する。
従来から、ケミカルフィルタ、HEPAフィルタなどを用いた清浄空気供給による無菌施設や花粉症対策テントが提案されている。
例えば、特許文献1(特開2016-93114号公報)には、外気を少なくとも一度、ケミカルフィルタとHEPAフィルタにこの順で通過させることで生成された清浄気体が導入され、且つ、該清浄気体が充満した環境下で細胞を培養可能に構成されている細胞培養設備が開示されている。
また、特許文献2(実用新案登録第3221310号公報)には、少なくとも人1人が入ることができる空間を形成する空気非透過性シートからなる壁面を有するテントと、 前記テント内の空間を空気清浄する空気清浄機と、を有し、 前記テントは、隙間を有する空気清浄機付きテント装置が開示されている。
特開2016-93114号公報 実用新案登録第3221310号号公報
特許文献1記載の従来技術においては、細胞培養に支障がないまでのクリーンな環境を提供するため、部屋全体に清浄気体を提供する構成が採用されている。しかしながら、部屋全体に清浄気体を充満させるためには、大がかりな設備や大きなエネルギーが必要となり、多大なコストがかかってしまう、という問題があった。
一方、特許文献1記載の従来技術は、テントを用いた簡易な構成により清浄空気を提供するものであるが、テント内に入った人やペットは、テント外の空間に存在する人との間で、コミュニケーション等が困難となる、という問題がある。
近年、揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)は、ペットなどの動物に対しても喘息やアレルギー疾患といった疾病を生じさせる原因であることが報告(PLOS ONE 7, no. 7: e39817)されており、VOC対策が施された空間が求められているが、このような空間を簡易に実現するための構成が従来提案されておらず、問題であった。
この発明は、上記課題を解決するものであって、本発明に係る空気浄化システムは、天井部と、床部と、前記天井部と前記床部とを連結する壁部と、からなると共に、前記天井部と前記床部と前記壁部とで遮蔽構造をなさない構造体と、吸引した空気を、ケミカルフィルタとHEPAフィルタを通過させて浄化し、前記天井部と前記床部と間の空間に対して供給する送風部と、前記天井部と前記床部との間の空間に人又はペットが存在するか否かを検出するセンサーと、を有し、前記センサーで、人又はペットの存在が検出される場合、前記床部から吸引した空気を浄化し、前記送風部から供給し、前記センサーで、人又はペットの存在が検出されない場合、前記天井部と前記床部との間ではない空間から吸引した空気を浄化し、前記送風部から供給することを特徴とする。
また、本発明に係る空気浄化システムは、浄化した空気を前記天井部から下方に供給することを特徴とする。
また、本発明に係る空気浄化システムは、平面的にみた場合、前記天井部の縁部から供給する空気の流速が、前記天井部の中央部から供給する空気の流速より速いことを特徴とする。
また、本発明に係る空気浄化システムは、浄化した空気を前記壁部ら水平方向に供給することを特徴とする。
また、本発明に係る空気浄化システムは、前記天井部と前記床部との間の局所空間内における揮発性有機化合物の量を検出する有機化合物検出センサーを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る空気浄化システムは、前記有機化合物検出センサーで検出された揮発性有機化合物の量に基づいて、前記送風部における風量が制御されることを特徴とする。
本発明に係る空気浄化システムは、床部から吸引した空気を、ケミカルフィルタとHEPAフィルタを通過させて浄化し、遮蔽構造をなさない構造体における天井部と床部と間の空間に対して供給する送風部を有するので、このような本発明に係る空気浄化システムによれば、特に揮発性有機化合物を除去した空間を、設備投資や投入エネルギーを抑制することにより、低コストで提供することができる。
また、本発明に係る空気浄化システムにおいて、構造体は遮蔽構造をなさないので、このような本発明に係る空気浄化システムによれば、天井部と床部で囲まれた局所空間内に存在する人やペットなどとのコミュニケーションが容易となる。
本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の利用形態を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の一部を透過的にみた斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の内部構造を模式的に示す図である。 ケミカルフィルタ150を構成する活性炭種別と除去対象物質との対応関係を示す図である。 ケミカルフィルタ150のフィルタ種別と各活性炭の配合比率をとの関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の制御部200のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の制御処理のフローチャートを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100の一部を透過的にみた斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100が局所モードであるときの内部構造を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100が全体モードであるときの内部構造を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100の制御部200のブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100の制御処理のフローチャートを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の利用形態を説明する図である。
本発明に係る空気浄化システム100は、図1に示されるように部屋10の中の一部を占有するように設置されて利用されることが想定されている。このような空気浄化システム100は、基本的な骨格として構造体110を有している。この構造体110は、天井部112と、床部114と、天井部112と床部114とを連結する壁部117と、から構成されている。
構造体110を構成する天井部112と床部114と壁部117とは、遮蔽構造をなさないようになっている。具体的には、天井部112と床部114との間の空間を局所空間Lとすると、この局所空間Lは、局所空間L以外の空間とは連通している。すなわち、局所空間Lは、局所空間L以外の空間との間に遮蔽物が存在しない箇所が存在する。
本実施形態では、壁部117は、局所空間Lと局所空間L以外の空間と間の遮蔽物となるが、天井部112と床部114との間で、壁部117が設けられていない箇所が存在するため、構造体110が遮蔽構造をなさない、ということができる。
部屋10の中の空間において、局所空間L以外の空間を、全体空間Wとして定義する。本発明に係る空気浄化システム100においては、基本的には局所空間Lに存在する人やペットに対して、少なくとも揮発性有機化合物(VOC)を除去した清浄空気を、例えば天井部112から提供するように構成する。
本発明に係る空気浄化システム100の構造体110は遮蔽構造ではないため、局所空間Lに存在する人やペットが天井部112からの清浄空気を享受できる一方、局所空間L外の全体空間Wに存在する人やペットとコミュニケーション等を図ることが容易となっている。
本発明に係る空気浄化システム100の構造体110は遮蔽構造を有さないため、例えば天井部112から供給される清浄空気は、全体空間Wの方にも向かうようになっている。本発明に係る空気浄化システム100は、基本的に清浄空気を局所空間Lに供給するものであるが、このような清浄空気は、全体空間Wの浄化にも寄与することとなる。
次に、本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の構造体110内の構成についてより詳しく説明する。図2は本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の一部を透過的にみた斜視図である。また、図3は本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の内部構造を模式的に示す図である。
床部114には吸い込み口120が設けられており、この吸い込み口120から空気が吸引される。構造体110の中には、床部114における吸い込み口120と、天井部112における吹き出し口130とを、壁部117を介して連通するダクト125が設けられている。このダクト125中には、送風部としてファン140が設けられており、このファン140が動作することで、吸い込み口120で吸引された空気は、天井部112の吹き出し口130から吹き出されるようになっている。
天井部112におけるダクト125内には、ファン140の下流にケミカルフィルタ150が、また、ケミカルフィルタ150の下流にHEPAフィルタ160が設けられている。吸い込み口120から吸引された空気は、ファン140を経てケミカルフィルタ150を通過することで、空気中に存在する揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)などの化学物質が殆ど除去された化学物質除去気体が生成される。
次いで、化学物質除去気体がHEPAフィルタ160を通過することで、化学物質除去気体中に存在する不純物と共にケミカルフィルタ150を通過した僅かな微粒子や化学物質が除去される。これにより、清浄空気が生成され、吹き出し口130から局所空間Lに向け下方に供給されるように構成されている。
ここで、本発明に係る空気浄化システム100において用いられるケミカルフィルタ150に充填される各種活性炭及びその配合比率について説明する。図4はケミカルフィルタ150を構成する活性炭種別と除去対象物質との対応関係を示す図である。
ケミカルフィルタ150には、主として、酸性ガス成分処理用活性炭、アルカリ性ガス成分処理用活性炭、揮発性有機化合物成分処理用活性炭の3種の活性炭が用いられる。
酸性ガス成分処理用活性炭は、酸性ガス吸着剤が添着された活性炭を主材とするものであり、主として空気中におけるHCl、HF、SOx、NOx、B、Pなどを除去対象物質としている。
アルカリ性ガス成分処理用活性炭は、アルカリ性ガス吸着剤が添着された活性炭を主材とするものであり、主として空気中におけるNH3などを除去対象物質としている。
揮発性有機化合物成分処理用活性炭は、薬品が添着されていない活性炭を主材とするものであり、主として空気中におけるVOC、シロキサン、アミン類などを除去対象物質としている。
図5はケミカルフィルタ150のフィルタ種別と各活性炭の配合比率をとの関係を示す図である。ケミカルフィルタ150には、通常用途のフィルタA、部屋10が新築である場合に用いると好適な新築用のフィルタB、局所空間Lをペットの居所とする場合に用いると好適なペット用のフィルタCのいずれかを用い得る。フィルタA乃至フィルタCの各活性炭の配合比率は、図5に示す通りである。
通常用途のフィルタAでは、揮発性有機化合物成分処理用活性炭の配合量を最も多くし(40%)、酸性ガス成分処理用活性炭、アルカリ性ガス成分処理用活性炭の配合量はそれぞれ等量(30%)としている。
一方、新築用のフィルタBは、フィルタAよりも、揮発性有機化合物成分処理用活性炭の配合量を最も多くし(60%)、酸性ガス成分処理用活性炭、アルカリ性ガス成分処理用活性炭の配合量はそれぞれ等量(20%)としている。これにより、本発明に係る空気浄化システム100によれば、新品建材から発生するVOCを効率よく除去することができるようになる。
また、ペット用のフィルタCは、酸性ガス成分処理用活性炭、アルカリ性ガス成分処理用活性炭の配合比では、アンモニアの除去に対応するため前者の比率(20%)より後者の比率(40%)を大きく設定している。本フィルタの場合、揮発性有機化合物成分処理用活性炭の配合量は、アルカリ性ガス成分処理用活性炭の配合量と同量(40%)としている。
以上、通常用途のフィルタA、新築用のフィルタB、ペット用のフィルタCとして、3種の活性炭の配合比について説明したが、それぞれの配合比は図5に示すものに限定されるものではなく、その他の配合比を取り得る。また、ケミカルフィルタ150に用いる材料は、上記3種の活性炭に限定される必要もない。
上記のようなケミカルフィルタ150の下流に配されているHEPAフィルタ160は、除塵・除菌フィルタであって、例えば、JIS Z8122の規格を満たし、定格風量で平均粒径が0.3μmの粒子に対する99.97%以上の粒子捕集率及び245Pa以下の初期圧力損失の性能を持つエアフィルタを採用することできる。
以上のようなケミカルフィルタ150、HEPAフィルタ160を通過させて浄化した空気は、天井部112に設けられた吹き出し口130より鉛直下方に吹き出されるようになっている。吹き出し口130における吹き出し態様は任意とすることができるが、吹き出し口130を平面的にみた場合、天井部112の周縁部133から供給する清浄空気の流速が、天井部112の中央部135から供給する清浄空気の流速より速くなるように、吹き出し口130における各所の開口パターン(不図示)を設定することで、局所空間Lを囲むエアカーテンが形成される。このようなエアカーテンが形成されていると、局所空間L中の清浄空気が、全体空間W側に流出することを抑制でき、局所空間L内をより効率的に清浄空気で充満させることができる。
以上のような本発明に係る空気浄化システム100は、床部114から吸引した空気を、ケミカルフィルタ150とHEPAフィルタ160を通過させて浄化し、遮蔽構造をなさない構造体110における天井部112と床部114と間の空間に対して供給するファン140(送風部)を有するので、このような本発明に係る空気浄化システム100によれば、特に揮発性有機化合物を除去した空間を、設備投資や投入エネルギーを抑制することにより、低コストで提供することができる。
また、本発明に係る空気浄化システム100において、構造体110は遮蔽構造をなさないので、このような本発明に係る空気浄化システム100によれば、天井部112と床部114で囲まれた局所空間L内に存在する人やペットなどとのコミュニケーションが容易となる。
以上のような実施形態においては、局所空間Lに対して、天井部112に設けた吹き出し口130から鉛直下方に清浄空気を吹き出すように構成されていたが、清浄空気の吹き出し態様はこれに限定されるものではない。例えば、天井部112の吹き出し口130から、鉛直下方に対して所定の角度を持って清浄空気を吹き出すように構成することもできる。また、吹き出し口130を設ける箇所は天井部112に限定されるものではなく、壁部117に設けるようにしてもよく、清浄空気を壁部117の吹き出し口から水平方向に向けて吹き出すように構成することもできる。
さらに、吹き出し口を、天井部112と壁部117の双方に設け、それぞれから清浄空気を吹き出すように構成することもできる。この場合、例えば、天井部112と壁部117からの吹き出し量の比率を、局所空間Lに人やペットが存在するかを検出して、これに応じて適宜変更するように構成することもできる。
次に、以上のように構成される本発明に係る空気浄化システム100の制御例について説明する。図6は本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の制御部200のブロック図である。空気浄化システム100の制御部200は、構造体110内部に搭載させることができる。
壁部117の局所空間L側には焦電センサー220が設けられており、局所空間L内に人やペットが存在するか否かを検出するようになっている。焦電センサー220における検出データは、主制御部210に対して出力されるようになっている。
主制御部210は、例えば、CPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用のマイクロコンピューターなどの情報処理装置を用いることができる。このような主制御部210は、図6で接続される各構成とデータ通信を行い、各構成から所定のセンシングデータを受信して演算を行ったり、制御指令などのコマンドデータを出力したりすることができるようになっている。
壁部117の局所空間L側には有機化合物検出センサー230が設けられている。この有機化合物検出センサー230は、揮発性有機化合物(VOC)を定量的に検出し、検出データを主制御部210に対して送信する。有機化合物検出センサー230としては、揮発性有機化合物(VOC)を1ppb~10000ppmの測定範囲で検出することができるppbRAE3000(RAEシステムズ社製)などを用いることができる。
図6において、ファン制御部240はダクト125中に設けられている送風部であるファン140のオンオフ制御、回転数制御を行う制御部であり、主制御部210からの制御コマンドデータを受信し、ファン140の制御を実行する。以下、本実施形態では、前記回転数制御としては、高回転と、低回転の2段階の制御を行う例に基づいて説明を行うが、回転数制御をより多段階で行うようにすることもできる。
次に、以上のように構成される空気浄化システム100の制御部200における制御例を説明する。図7は本発明の第1実施形態に係る空気浄化システム100の制御処理のフローチャートを示す図である。このようなフローチャートは、制御部200における主制御部210で実行される。
図7において、ステップS100で、制御処理が開始されると、ステップS101に進み、焦電センサー220で、人又はペットを検出したか否かが判定される。
ステップS101における判定結果がNOである場合には、ステップS102に進み、ファン制御部240に対して、ファン140はオフ状態とする制御指令を発し、再びステップS101に戻りループする。
一方、ステップS101における判定結果がYESである場合には、ステップS103に進み、ファン制御部240に対して、ファン140はオンとする制御指令を発して、ファン140を駆動して天井部112の吹き出し口130から、清浄空気を吹き出すようにする。
ステップS103に続くステップS104では、有機化合物検出センサー230で揮発性有機化合物(VOC)の量を検出する。ステップS105では、有機化合物検出センサー230で検出された揮発性有機化合物(VOC)の検出量が、予め規定しておいた所定値以上であるか否かが判定される。このような所定値は、例えば、10μg/m3(2.66ppb、25℃)と定めておくことで、局所空間LにおけるVOCフリーなクリーン環境を担保することができる。
ステップS105における判定結果がNOである場合には、ステップS106に進み、ファン制御部240に対して、ファン140の回転数を低回転とする制御指令を発する。これにより、揮発性有機化合物(VOC)の量が少ない場合には、清浄空気の吹き出しを抑制して、エネルギー消費を削減する。
一方、ステップS105における判定結果がYESである場合には、ステップS107に進み、ファン制御部240に対して、ファン140の回転数を高回転とする制御指令を発する。これにより、揮発性有機化合物(VOC)の量が多い場合には、積極的に清浄空気の吹き出しを行い、局所空間Lの空気を循環させて、空気中からの揮発性有機化合物(VOC)の除去を図る。
以上のような制御部200を空気浄化システム100に設けることで、揮発性有機化合物を除去した清浄空気で満ちた局所空間Lを、より低い投入エネルギーで実現することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図8は本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100の一部を透過的にみた斜視図である。以下、第2実施形態に係る空気浄化システム100が、第1実施形態との相違する点ついて説明し、共通の構成については説明を省略する。
第2実施形態に係る空気浄化システム100は、ダクト125中に開口128が設けられたり、ダクト125中にダンパーが設けられたりする点で、第1実施形態と相違している。第2実施形態に係る空気浄化システム100は、局所空間Lにおける空気を吸引して、これを清浄空気として吹き出し口130から供給する局所モードと、全体空間Wにおける空気を吸引して、これを清浄空気として吹き出し口130から供給する全体モードとの、2つのモードを有している。2つのモード間の変更は、例えば開口128が、ダンパーにより開閉されることで行われる。また、後者の全体モードでは、局所空間Lのみならず、全体空間Wに、揮発性有機化合物(VOC)を除去した清浄空気を供給することを目的としている。
また、第2実施形態に係る空気浄化システム100においては、全体空間W側にも揮発性有機化合物(VOC)を定量的に検出する有機化合物検出センサーが設けられており、全体空間W側の揮発性有機化合物(VOC)の量に基づいて、空気浄化システム100の制御が行われるようになっている。
以下、第2実施形態に係る空気浄化システム100のより詳細な構成、及び、局所モード、全体モードについて図9及び図10を参照して説明する。図9は本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100が局所モードであるときの内部構造を模式的に示す図であり、また、図10は本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100が全体モードであるときの内部構造を模式的に示す図である。また、第2実施形態に係る空気浄化システム100の制御部200の構成は図11を参照して説明する。図11は本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100の制御部200のブロック図である。
第2実施形態に係る空気浄化システム100においては、ダクト125中には第1ダンパー171及び第2ダンパー175の2つのダンパーが設けられている。第1ダンパー171は、壁部117におけるダクト125中に設けられている。第1ダンパー171の位置は、第2ダンパー175より上流にあればよく、これに限定されるものではない。
第1ダンパー171は、第1軸172を中心として回動する第1遮風板173から構成されており、この第1遮風板173が回動することでダクト125が構成する流路の開度を0%(遮蔽)~100%(開放)で調整することができる。第1ダンパー171における第1遮風板173の回動は、第1ダンパー制御部271が、主制御部210からの制御指令を受信し、これを行うようになっている。
また、天井部112におけるダクト125中には、開口128が設けられており、この開口128において第2ダンパー175が設けられている。この第2ダンパー175は、第2軸176を中心として回動する第2遮風板177から構成されており、この第2遮風板177が回動することで開口128の開度を0%(遮蔽)~100%(開放)で調整することができる。第2ダンパー175における第2遮風板177の回動は、第2ダンパー制御部272が、主制御部210からの制御指令を受信し、これを行うようになっている。
図9に示すように、第1ダンパー171によって、壁部117中のダクト125の開度が100%(開放)とされ、第2ダンパー175によって、開口128の開度が0%(遮蔽)とされているとき、空気浄化システム100は、局所空間Lにおける空気を吸引し、これをケミカルフィルタ150、HEPAフィルタ160で清浄化して、局所空間Lに供給する局所モードとなる。このような局所モードは、第1実施形態に係る空気浄化システム100の動作と同様のものとなる。
一方、図10に示すように、第1ダンパー171によって、壁部117中のダクト125の開度が0%(遮蔽)とされ、第2ダンパー175によって、開口128の開度が100%(開放)とされているとき、空気浄化システム100は、全体空間Wにおける空気を吸引し、これをケミカルフィルタ150、HEPAフィルタ160で清浄化して、局所空間Lに供給する局所モードとなる。ここで、局所空間Lに供給された清浄化空気は全体空間Wへ流れることで、局所空間Lのみならず、全体空間Wにも揮発性有機化合物(VOC)が除去された清浄空気が供給されることとなる。
なお、本実施形態では示さないが吹き出し口130にフィンなどの吹き出し方向の調整機構を設けておき、全体モードであるときの吹き出し方向を当該調整機構により、全体空間Wへ(例えば、図10右方向側へ)と向けるように調整すると、より効率的に全体空間Wにも揮発性有機化合物(VOC)が除去された清浄空気を供給することができる。
第2実施形態に係る空気浄化システム100においては、壁部117の局所空間L側には第1有機化合物検出センサー231が設けられており、壁部117の全体空間W側には第2有機化合物検出センサー232が設けられている。
これら第1有機化合物検出センサー231、第2有機化合物検出センサー232は、揮発性有機化合物(VOC)を定量的に検出し、検出データを主制御部210に対して送信する。第1有機化合物検出センサー231、第2有機化合物検出センサー232としては、揮発性有機化合物(VOC)を1ppb~10000ppmの測定範囲で検出することができるppbRAE3000(RAEシステムズ社製)などを用いることができる。第2実施形態では、全体空間W側にも揮発性有機化合物(VOC)のモニターを行うセンサーを設けることで、全体空間W側においてもVOCフリーな環境を提供することができる。
次に、以上のように構成される第2実施形態に係る空気浄化システム100の制御例を説明する。図12は本発明の第2実施形態に係る空気浄化システム100の制御処理のフローチャートを示す図である。このようなフローチャートは、制御部200における主制御部210で実行される。
なお、以下の制御例は第2実施形態に係る空気浄化システム100を制御する際の一つの考え方に過ぎず、第2実施形態に係る空気浄化システム100においてはその他の種々の制御態様が考えられる。また、以下の制御例では、第1ダンパー171、第2ダンパー175の開度が、0%(遮蔽)又は100%(開放)のいずれかである場合で説明を行うが、第2実施形態では、開度が0%から100%の間の中間値を取るような制御を行う構成とすることもできる。
図12において、ステップS200で、制御処理が開始されると、ステップS201に進み、焦電センサー220で、人又はペットを検出したか否かが判定される。
ステップS201における判定結果がYESである場合には、ステップS202に進み、空気浄化システム100を局所モードで運用するように、第1ダンパー制御部271、第2ダンパー制御部272に対して制御指令を発し、第1ダンパー171の開度を100%(開放)とし、第2ダンパー175の開度を0%(遮蔽)とする。
続くステップS203では、局所空間L側の第1有機化合物検出センサー231で揮発性有機化合物(VOC)の量を検出する。ステップS204では、第1有機化合物検出センサー231で検出された揮発性有機化合物(VOC)の検出量が、予め規定しておいた第1の所定値以上であるか否かが判定される。このような第1所定値は、例えば、10μg/m3(2.66ppb、25℃)と定めておくことで、局所空間LにおけるVOCフリーなクリーン環境を担保することができる。
ステップS204における判定結果がNOである場合には、ステップS205に進み、ファン制御部240に対して、ファン140の回転数を低回転とする制御指令を発する。これにより、揮発性有機化合物(VOC)の量が少ない場合には、清浄空気の吹き出しを抑制して、エネルギー消費を削減する。
一方、ステップS204における判定結果がYESである場合には、ステップS206に進み、ファン制御部240に対して、ファン140の回転数を高回転とする制御指令を発する。これにより、揮発性有機化合物(VOC)の量が多い場合には、積極的に清浄空気の吹き出しを行い、局所空間Lの空気を循環させて、空気中からの揮発性有機化合物(VOC)の除去を図る。
さて、ステップS201における判定結果がNOである場合には、局所空間Lに人やペットがいないので、ステップS207に進み、空気浄化システム100を全体モードで運用する。ステップS207では、第1ダンパー制御部271、第2ダンパー制御部272に対して制御指令を発し、第1ダンパー171の開度を0%(遮蔽)とし、第2ダンパー175の開度を100%(開放)とする。
続くステップS208では、全体空間W側の第2有機化合物検出センサー232で揮発性有機化合物(VOC)の量を検出する。ステップS209では、第2有機化合物検出センサー232で検出された揮発性有機化合物(VOC)の検出量が、予め規定しておいた第2の所定値以上であるか否かが判定される。このような第2所定値は、例えば、50μg/m3(13.3ppb、25℃)と定めておくことで、全体空間WにおけるVOCフリーなクリーン環境を担保することができる。
ステップS209における判定結果がNOである場合には、ステップS210に進み、ファン制御部240に対して、ファン140の回転数を低回転とする制御指令を発する。これにより、揮発性有機化合物(VOC)の量が少ない場合には、清浄空気の吹き出しを抑制して、エネルギー消費を削減する。
一方、S209における判定結果がYESである場合には、ステップS211に進み、ファン制御部240に対して、ファン140の回転数を高回転とする制御指令を発する。これにより、揮発性有機化合物(VOC)の量が多い場合には、全体空間Wの空気の吸引、及び清浄空気の吹き出しを積極的に行い、全体空間Wの空気を循環させて、空気中からの揮発性有機化合物(VOC)の除去を図る。
第2実施形態に係る空気浄化システム100においては、以上のような制御部200を空気浄化システム100に設けることで、揮発性有機化合物が除去された清浄空気が充満した局所空間L、全体空間Wの双方を、より低い投入エネルギーで実現することができる。
以上、本発明に係る空気浄化システム100は、床部114から吸引した空気を、ケミカルフィルタ150とHEPAフィルタ160を通過させて浄化し、遮蔽構造をなさない構造体110における天井部112と床部114と間の空間に対して供給するファン140(送風部)を有するので、このような本発明に係る空気浄化システム100によれば、特に揮発性有機化合物を除去した空間を、設備投資や投入エネルギーを抑制することにより、低コストで提供することができる。
また、本発明に係る空気浄化システム100において、構造体110は遮蔽構造をなさないので、このような本発明に係る空気浄化システム100によれば、天井部112と床部114で囲まれた局所空間L内に存在する人やペットなどとのコミュニケーションが容易となる。
10・・・部屋
100・・・空気浄化システム
110・・・構造体
112・・・天井部
114・・・床部
117・・・壁部
120・・・吸い込み口
125・・・ダクト
128・・・開口
130・・・吹き出し口
133・・・周縁部(一点鎖線)
135・・・中央部(二点鎖線)
140・・・ファン(送風部)
150・・・ケミカルフィルタ
160・・・HEPAフィルタ
171・・・第1ダンパー
172・・・第1軸
173・・・第1遮風板
175・・・第2ダンパー
176・・・第2軸
177・・・第2遮風板
200・・・制御部
210・・・主制御部
220・・・焦電センサー
230・・・有機化合物検出センサー
231・・・第1有機化合物検出センサー
232・・・第2有機化合物検出センサー
240・・・ファン制御部
271・・・第1ダンパー制御部
272・・・第2ダンパー制御部
W・・・全体空間
L・・・局所空間

Claims (6)

  1. 天井部と、床部と、前記天井部と前記床部とを連結する壁部と、からなると共に、前記天井部と前記床部と前記壁部とで遮蔽構造をなさない構造体と、
    吸引した空気を、ケミカルフィルタとHEPAフィルタを通過させて浄化し、前記天井部と前記床部と間の空間に対して供給する送風部と、
    前記天井部と前記床部との間の空間に人又はペットが存在するか否かを検出するセンサーと、を有し、
    前記センサーで、人又はペットの存在が検出される場合、前記床部から吸引した空気を浄化し、前記送風部から供給し、
    前記センサーで、人又はペットの存在が検出されない場合、前記天井部と前記床部との間ではない空間から吸引した空気を浄化し、前記送風部から供給することを特徴とする空気浄化システム。
  2. 浄化した空気を前記天井部から下方に供給することを特徴とする請求項1に記載の空気浄化システム。
  3. 平面的にみた場合、前記天井部の縁部から供給する空気の流速が、前記天井部の中央部から供給する空気の流速より速いことを特徴とする請求項2に記載の空気浄化システム。
  4. 浄化した空気を前記壁部ら水平方向に供給することを特徴とする請求項1に記載の空気浄化システム。
  5. 前記天井部と前記床部との間の局所空間内における揮発性有機化合物の量を検出する有機化合物検出センサーを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空気浄化システム。
  6. 前記有機化合物検出センサーで検出された揮発性有機化合物の量に基づいて、前記送風部における風量が制御されることを特徴とする請求項5に記載の空気浄化システム。
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