JPH06114533A - 吸引差圧鋳造方法 - Google Patents

吸引差圧鋳造方法

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JPH06114533A
JPH06114533A JP4289507A JP28950792A JPH06114533A JP H06114533 A JPH06114533 A JP H06114533A JP 4289507 A JP4289507 A JP 4289507A JP 28950792 A JP28950792 A JP 28950792A JP H06114533 A JPH06114533 A JP H06114533A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄肉製品の鋳造を可能としたまま、さら
に、溶湯の加熱度及び鋳型温度も低く抑えて鋳造する吸
引差圧鋳造方法を提供する。 【構成】 保持炉5に保持された溶湯5Aにスト−
ク3,4の下部を浸せきさせ、該スト−ク4の上に左右
に開閉可能な金型2A,2Bを上下移動可能に設置し、
該金型2A,2Bを覆う密閉室1を画成し、次に密閉室
1内の圧力を1秒以下の時間で100Torrまで減圧
し、その直後圧縮空気を保持炉5内に送り、溶湯5Aの
湯面を1秒以下の時間で0.4乃至1Kg/cm2に加
圧した後、その圧力で保持し、鋳物が凝固した時点で減
圧および加圧保持を解除することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄肉部品の鋳造に適し
た吸引差圧鋳造方法に関する。
【0002】
【従来技術と問題点】従来、薄肉部品の鋳造のため、低
圧鋳造法または吸引鋳造法は広く行われている。ここで
低圧鋳造法とは、溶融金属の湯面と鋳型内に形成された
鋳型内キャビティとの圧力差を利用して溶融金属を鋳型
内に充填させる方法であり、また、吸引鋳造とは、気密
状態に保持したチャンバ−内に配設した通気性ある鋳型
の下方に鋳型内キャビティと連通させて取り付けた注湯
管の下端部を溶湯保持炉の溶融金属内に浸せきし、その
状態でチャンバ内を減圧することにより溶融金属を吸い
上げて充填する方法である。しかしながら、これらの方
法では溶融金属の充填初期の段階において圧力差が徐々
に増加していく傾向があるため鋳込み速度が非常に遅
く、鋳型内キャビティへの充填される前のスト−クまた
は注湯管内及び鋳型のキャビティ途中で凝固してしまう
ことが多かった。このため、溶融金属の加熱度を大きく
したり注湯管及び鋳型(金型)を加熱保持する必要があ
った。特に熱容量が小さい鋳物や薄肉の鋳物の場合には
この傾向は著しかった。一方、溶融金属の温度を高くす
ること等は、充填した金属の冷却凝固時間を長くし、生
産性を下げるなどの問題があった。本発明は、上記の問
題に鑑みて成されたもので、薄肉製品の鋳造を可能とし
たまま、さらに、溶湯の加熱度及び鋳型温度も低く抑え
て鋳造する吸引差圧鋳造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0003】
【問題解決のための手段】上記の目的を達成するため
に、本発明におけるは、加圧可能な密閉型の保持炉の下
部に保持された溶湯にスト−クの下部を浸せきさせ、該
スト−クの上方に連通されたスト−クの上に左右に開閉
可能な金型を上下移動可能に設置し、該金型を覆う密閉
室を画成し、次に該密閉室に連通された連通管を通して
吸引開閉弁を開くことにより真空タンクを介して真空ポ
ンプにより密閉室内の圧力を1秒以下の時間で100T
orrまで減圧し、その直後加圧装置で圧縮空気を加圧
開閉弁を開いて保持炉に送り、溶湯の湯面を1秒以下の
時間で0.4乃至1Kg/cm2に加圧した後、その圧
力で保持し、鋳物が凝固した時点で減圧および加圧保持
を解除することを特徴とするものである。
【0004】
【作用】上記のような解決手段を採用することにより、
溶湯面と減圧されたキャビティ内の圧力差を急速に大き
くして溶湯の鋳込み速度を速くすることができる。
【0005】
【実施例】以下本発明の実施例を図面にもとづいて詳し
く説明する。図1において、可動側チャンバ1Bと固定
側チャンバ1Aから成る密閉室1の内部には左右に開閉
可能な金型2A,2Bが配置されており、密閉室1の下
方には金型2A,2Bの下方とスト−ク3を連通する下
型兼用の中間スト−ク4が配置されている。該中間スト
−ク4の下端は、加圧可能な密閉型の保持炉5に連通さ
れ、該保持炉5の下部には溶湯5Aが保持されている。
また前記密閉室1は連通管6、吸引開閉弁7及び真空タ
ンク8を介して真空ポンプ9に連通されている。一方、
可動ダイプ−レト10に取り付けられた可動金型2Aは
金型開閉シリンダ18により、固定金型2Aと密着さ
れ、金型上下シリンダ12により金型2A,2Bと中間
スト−ク4が密着連通されている。さらに可動ダイプレ
−ト10に取り付けられた可動側チャンバ1B用の開閉
シリンダ11A,11Bおよび固定側チャンバ1A用の
開閉シリンダ14A,14Bにより各チャンバ1A,1
Bは密着され密閉室1が画成される。このとき、可動側
チャンバ1Bおよび固定側チャンバ1Aと中間スト−ク
4は段付き部15により気密構造になっている。さらに
保持炉5の上部には連通管が配設してあり加圧装置17
から加圧開閉弁16で加圧力を調整できるようになって
いる。
【0006】このように構成されたものは、まず、金型
2A,2Bを中間スト−ク4の上に設置し、金型2A,
2Bを覆う各チャンバ1A,1Bを閉じ密閉室1を画成
する。該密閉室1は、吸引開閉弁7を介して50Tor
r以下に設定された真空タンク8に連通している。次
に、吸引開閉弁7を開くことにより密閉室1内の圧力を
1秒以下の時間で100Torrまで減圧する。この結
果、鋳型キャビティ内の圧力は急速に減圧され、保持炉
5の下部に保持された溶湯(AC4C)は減圧気密保持
された中間スト−ク4及びスト−ク3を介して金型キャ
ビティ2C内に吸い上げられる。一方、吸引減圧時間と
0乃至1秒の時間の間隔をとり0.2から1.0Kg/
cm2に設定された圧縮空気を吸気弁を開いて保持炉5
A内に送り込み溶湯面を加圧し保持する。ここで、減圧
時間と加圧時間のタイミングに0乃至1秒の間隔をとっ
ているのは、金型キャビティ2C内の空気の完全な排気
するためであり、また溶湯が中間スト−ク4または金型
キャビティ2Cの湯口部に達するまでの遅れ時間を考慮
したものであり、そこから急速に金型キャビティ2C内
に溶湯を充填させるためである。鋳物が凝固した時点で
吸引減圧及び加圧保持を解除することにより中間スト−
ク4及びスト−ク3内の未凝固の溶湯は保持炉5内に戻
される。その後、鋳物は取り出される。この減圧および
昇圧の一例を図2に示す。また、製品形状を図3に示
す。以上のような作動を連続して行う。またこのような
条件でテストした結果は表1の通りである。
【0007】
【表1】
【0008】表1の結果から肉厚が1.5mmおよび
3.0mmの場合、0.7秒で大気圧から100Tor
rまで低下させる減圧速度で、最終減圧力を100To
rrとし、かつ昇圧速度を1秒間で0.4Kg/cm2
に加圧したとき、外観の良好な製品が得られた(条件
3,条件8)。同じ肉圧および加圧条件の場合に、減圧
速度及び最終減圧力を0.5秒で500Torr、およ
び0.5秒で300Torrとした場合は、湯回り不良
および空気巻き込みの欠陥が生じた(条件1,条件2,
条件6および条件7)。減圧条件をおよび加圧条件を条
件2および条件7よりも遅くすると、湯回り不足が生じ
た(条件4,条件5,条件9および条件10)。また、
肉厚が3mmの場合、従来の低圧鋳造法(条件11)で
は約350℃の金型温度が必要であるが、本発明(条件
8)によれば金型温度を約150℃まで低下する事がで
きる。溶湯温度に関しては、従来の720℃から690
℃に低下する事ができる(条件11および条件8)。最
小肉厚に関しては、従来は約3mmが最小であったが、
本テストでは1.5mmまで薄い薄肉の注湯が可能にな
った。以上のように、減圧速度を真空吸引減圧と加圧に
よる差圧鋳造法を用いる事により、溶湯面とキャビティ
内との圧力差を大きく(最大1.8Kg/cm2)する
事が可能になった。この結果、溶湯の鋳込み速度を速く
する事ができるようになり、また高真空に鋳型キャビテ
ィ内を減圧するためキャビティ内を極めて低密度に排気
する事ができる。
【0009】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、急速な真空吸引及び急速な加圧により、溶湯
面とキャビティ内の圧力差を急速に大きくしたから、溶
湯の鋳込み速度を速くすることができ、溶湯がスト−ク
やキャビティの途中で凝固することがなく、薄肉部品の
鋳造ができる。また、急速に高真空に鋳型キャビティ内
を減圧したから空気の巻き込みがなくなり湯回りが良好
になり薄肉の製品の鋳造が可能になった。さらに、溶湯
の加熱度及び鋳型温度も低く抑えて鋳造したから鋳造サ
イクル短縮による生産性向上が得られるなど産業界に与
える効果は著大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す概略図である。
【図2】本発明の減圧と昇圧の関係を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の実施例の製品形状である。
【符号の説明】
1 密閉室 1A 固定側チャンバ 1B 可動側チャンバ 2 金型 2A 固定金型 2B 可動金型 3 スト−ク 4 中間スト−ク 5 保持炉 5A 溶湯 6 連通管 7 吸引開閉弁 8 真空タンク 9 真空ポンプ 16 加圧開閉弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧可能な密閉型の保持炉5の下部に保
    持された溶湯5Aにスト−ク3の下部を浸せきさせ、該
    スト−ク3の上方に連通されたスト−ク4の上に左右に
    開閉可能な金型2A,2Bを上下移動可能に設置し、該
    金型2A,2Bを覆う密閉室1を画成し、次に該密閉室
    1に連通された連通管6を通して吸引開閉弁7を開くこ
    とにより真空タンク8を介して真空ポンプ9により密閉
    室1内の圧力を1秒以下の時間で100Torrまで減
    圧し、その直後加圧装置17で圧縮空気を加圧開閉弁1
    6を開いて保持炉5内に送り、溶湯5Aの湯面を1秒以
    下の時間で0.4乃至1Kg/cm2に加圧した後、そ
    の圧力で保持し、鋳物が凝固した時点で減圧および加圧
    保持を解除することを特徴とする吸引差圧鋳造方法
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