JPH0611375U - 回路基板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半田付け時の気泡の発生を防止し、本来の電
気的特性及び信頼性の維持を可能とした回路基板を提供
すること。 【構成】 回路基板１の放熱板への半田付けする面に気
泡５の逃げ道となるスリット部６を設けることにより、
半田付けする場合に、半田の溶融時に気泡５が発生して
も、該気泡５はスリット部６を介して外部に逃げ、発熱
部品が搭載される導体パターン３の下面は、気泡５のな
い平坦な密着部を形成することができる。これにより、
本来の電気的特性及び信頼性の維持が可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、動作中に発熱作用を伴う半導体ペレット等の電子部品（以下、発熱 部品と略記する。）を搭載する回路基板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の回路基板を、図５ないし図７を参照して説明する。 図において、回路基板１は、窒化アルミニウム基板（ＡｌＮ）２を基体とし、 この窒化アルミニウム基板２の一方の主面側には導体パターン３が形成され、他 方の主面側には導体４が全面に形成されている。 上記の回路基板１は、図示を省略した放熱板上に半田付けして使用する。その 際に、回路基板１と放熱板との間に半田で密着されない気泡（ボイド）５が発生 することがある。この気泡５の直上に発熱部品が搭載されると、該発熱部品から の熱が放熱板を介して十分放熱されずに、電流容量等の電気的特性に悪影響を与 えたり、信頼性の低下を来すなどの難点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の回路基板１では、上記のように放熱板に半田付けした場合に、気泡５の 発生を防止できず、種々の電気的特性への悪影響や信頼性の低下の抑制が困難で ある等の解決すべき課題があった。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、上記のような課題を解決するためになされたもので、半田付け時に 発生した気泡を逃がし、放熱板との完全な密着面の形成により本来の電気的特性 及び信頼性の維持を可能とした回路基板を提供することを目的とするものである 。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】 本考案の回路基板は、絶縁板の一方の主面には導体パターンが形成され、他方 の主面には放熱板に半田付けするための導体が形成されている回路基板において 、該回路基板の他方の主面側の導体に気泡の逃げ道となるスリット部を設けたこ とを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

本考案の回路基板は、該回路基板を放熱板に半田付けする場合に、半田の溶融 時に気泡が発生しても、該気泡はスリット部を介して外部に逃げるため、発熱部 品が搭載される導体パターンの下面は、気泡のない平坦な密着部を形成すること ができる。これにより、本来の電気的特性及び信頼性の維持が可能となる。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図１ないし図４を参照して詳細に説明する。 これらの図において、回路基板１の一方の主面には、従来と同様に発熱部品を 含む電子部品が搭載され、所定の電気回路が構成される導体パターン３が形成さ れている。この導体パターン３の中で、図３のハッチングを施した導体パターン 部分３１，３２，３３は、発熱部品が搭載される部分である。また、他方の主面 側は放熱板に半田付けされる面であり、この面に導体４が全面に形成されている 。該導体４の一部に半田付け時の気泡の逃げ道となるスリット部６を複数箇所設 ける。このスリット部６は、発熱部品が搭載される導体パターン部分３１，３２ ，３３に対応する裏面側を中心として形成する。

【０００８】 他の実施例として図４に示す。この実施例では絶縁基板として窒化アルミニウ ム基板を使用し、他方の主面の導体として薄い銅板をプレス加工して基板に固着 する。その場合、プレス加工した銅板が各片に分割されないようにスリット部６ を形成することによって１枚の板として取扱うことができるので、回路基板の製 造工程が容易となる利点を有する。 上記のように構成の回路基板１を放熱板に半田付けする場合には、半田の溶融 時に、例え気泡が発生したとしても上記スリット部６を介して外部に気泡が逃げ る。これにより、特に、発熱部品搭載面の直下に気泡が残存することがなくなり 、放熱板と導体４が密着し、本来の電気的特性及び信頼性を維持することができ るようになる。

【０００９】

【考案の効果】

以上のように、本考案の回路基板は、該回路基板を放熱板に半田付けする場合 に、半田の溶融時に気泡が発生しても、該気泡はスリット部を介して外部に逃げ るため、発熱部品が搭載される導体パターンの下面は気泡ない平坦な密着部を形 成することができる。これにより、本来の電気的特性及び信頼性の維持を可能と なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の回路基板の放熱板へ半田付けする面を
示す平面図である。

【図２】上記回路基板の正面図である。

【図３】上記回路基板の導体パターンが形成されている
面を示す平面図である。

【図４】上記回路基板の他の実施例を示す平面図であ
る。

【図５】従来の回路基板の導体パターンが形成されてい
る面を示す平面図である。

【図６】上記従来の回路基板の正面図である。

【図７】上記従来の回路基板の放熱板へ半田付けする面
を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 回路基板 ２ 窒化アルミニウム基板 ３ 導体パターン ４ 導体 ５ 気泡 ６ スリット部 ３１，３２，３３ 発熱部品が搭載される導体パターン
部分

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁板の一方の主面には導体パターンが
   形成され、他方の主面には放熱板に半田付けするための
   導体が形成されている回路基板において、該回路基板の
   他方の主面側の導体に、気泡の逃げ道となるスリット部
   を設けたことを特徴とする回路基板。