JPH0611273Y2 - 液圧倍力装置 - Google Patents

液圧倍力装置

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JPH0611273Y2
JPH0611273Y2 JP1988102408U JP10240888U JPH0611273Y2 JP H0611273 Y2 JPH0611273 Y2 JP H0611273Y2 JP 1988102408 U JP1988102408 U JP 1988102408U JP 10240888 U JP10240888 U JP 10240888U JP H0611273 Y2 JPH0611273 Y2 JP H0611273Y2
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JP
Japan
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power piston
power
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道夫 小林
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自動車機器株式会社
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T13/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
    • B60T13/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release
    • B60T13/12Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release the fluid being liquid
    • B60T13/14Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release the fluid being liquid using accumulators or reservoirs fed by pumps
    • B60T13/142Systems with master cylinder
    • B60T13/143Master cylinder mechanically coupled with booster
    • B60T13/144Pilot valve provided inside booster piston

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ブレーキ倍力装置等に用いられて、入力と出
力とを所定のサーボ比でサーボ制御を行う液圧倍力装置
に関し、特に、作動初期における入力軸のロスストロー
クが小さくなるように構成された液圧倍力装置に関する
ものである。
(従来の技術) 一般に、液圧倍力装置はハウジングに摺動自在に嵌合し
たパワーピストンと、このパワーピストンの一端に作用
する液圧が導入される動力室と、この動力室と液圧源ま
たはリザーバとの連通を切換え制御する制御弁と、この
制御弁を作動する入力軸と、パワーピストンに連結され
た出力軸とを備えている。そして、入力軸を作動して制
御弁を切り換えることにより、動力室に液圧源からの液
圧を導入し、その液圧によってパワーピストンを作動さ
せて出力軸から出力するようにしている。その場合、液
圧倍力装置は入力軸の入力の大きさに対応して出力軸の
出力の大きさを制御する、いわゆるサーボ制御を行う。
ところで、このような液圧倍力装置においては、優れた
応答性を得るために、作動時には液圧源と動力室とを連
通する側の制御弁の流路面積を大きくし、作動解除時に
は動力室とリザーバとを連通する側の制御弁の流路面積
を大きくする必要がある。そのためには、いずれの場合
にも、制御弁の開弁量を大きくしなければならない。し
かしながら、制御弁の開弁量を大きくすると、入力軸の
移動量が大きくなってしまい、作動動作を開始してから
制御弁の流路を切り換えるまでの入力軸の移動量が大き
くなってしまう。すなわち、作動初期に入力軸のロスス
トロークが大きくなる。
そこで、入力軸のロスストロークを小さくして応答性を
向上させた液圧倍力装置が特開昭61−94865号公
報において提案されている。
この公報に示されている液圧倍力装置は、作動解除時に
パワーピストンと入力軸との相対移動を大きくして動力
室の圧液がリザーバに急速に排出できるようにしてい
る。また、不作動時には、入力軸を制御弁に近づけて作
動初期の入力軸のロスストロークを小さくするために、
作動解除時および不作動時に入力軸が当接してパワーピ
ストンから抜け出るのを阻止する抜止め部材が、パワー
ピストンに対し前後移動可能に設けられている。
この抜止め部材が、作動解除時のパワーピストンの後退
移動中にハウジングに設けたストッパ手段に当接するこ
とにより、抜止め部材および入力軸はそれ以上の後退移
動を阻止されるが、パワーピストンは更に後退移動する
ので、抜止め部材および入力軸はパワーピストンに対し
て前方に相対移動する。これにより、抜止め部材および
入力軸は、パワーピストンに対する位置が作動解除時よ
りも制御弁に近づくようにされている。
この液圧倍力装置によれば、不作動時に入力軸が制御弁
に接近しているので、作動を開始するとすぐに制御弁が
切り換えられて圧液が動力室に導入され、パワーピスト
ンが迅速に作動するようになるとともに、作動解除時に
は入力軸が制御弁に対して大きく後退するので、動力室
の圧液は急速にリザーバに排出され、パワーピストンは
初期の不作動位置に迅速に戻るようになる。
(考案が解決しようとする課題) ところで、前述の公開公報の液圧倍力装置においては、
抜止め部材をパワーピストンに対し前後移動可能に設け
るようにしているため、抜止め部材はパワーピストンに
形成された溝に自由に移動可能に嵌合されている。抜止
め部材のこの移動は確実にかつ滑らかに行われるように
しなければならないが、そのために抜止め部材はパワー
ピストンの溝に対する自由度を大きくする必要がある。
しかし、抜止め部材のこの自由度が大きくなると、抜止
め部材はパワーピストンの溝から外れるおそれがある。
抜止め部材がパワーピストンの溝から外れると、抜止め
部材は入力軸のパワーピストンからの抜止め機能を発揮
することができなくなるという問題が生じる。
また、抜止め部材の抜止め機能が確実に発揮されるよう
にするために、パワーピストンの溝に対する抜止め部材
の自由度の制約を大きくする必要がある。
しかし、抜止め部材の自由度の制約が大きくなると、抜
止め部材はパワーピストンの溝に対して滑らかに移動で
きなくなるばかりでなく、パワーピストンの溝にひっか
かってパワーピストンに対して移動不能となるおそれが
ある。
抜止め部材がパワーピストンに対して滑らかに移動でき
なくなると、パワーピストンの不作動位置への戻りが遅
くなり、液圧倍力装置の戻り応答性が悪くなるという問
題を生じる。
また、抜止め部材がパワーピストンに対して移動不能と
なると、パワーピストンが完全に初期の不作動位置に戻
らなくなってしまうばかりでなく、入力軸がパワーピス
トンに設けられている制御弁に対して設定された接近位
置まで移動しなく、作動時のロスストロークが大きくな
ってしまうという問題が生じる。更に、抜止め部材が制
御弁に接近した位置でパワーピストンに対して移動不能
となると、作動時のロスストロークは小さいが、液圧倍
力装置の作動解除時に入力軸が制御弁に対して大きく後
退できなくなる。このため、動力室の圧液のリザーバへ
の排出が遅くなって、液圧倍力装置の戻り応答性が悪く
なってしまうという問題が生じる。
更に、抜止め部材のパワーピストンに対するひっかかり
を防止するために、抜止め部材の軸方向の厚さを大きく
して抜止め部材の外周面にガイド部を形成し、このガイ
ド部により抜止め部材を軸方向に案内するようにするこ
とが考えられるが、このように抜止め部材の軸方向の厚
さを大きくすると、液圧倍力装置の軸方向の寸法が大き
くなってしまうという問題が生じる。
更に、前述の公報の液圧倍力装置では、不作動時、抜止
め部材がハウジングに設けたストッパ手段に当接し、更
に入力軸が、抜止め部材のストッパ手段当接面と反対側
の面に当接することにより、入力軸が制御弁に接近する
ようになっている。すなわち、不作動時に抜止め部材が
ストッパ手段と入力軸との間に介在した状態となってい
る。しかし、抜止め部材の厚さに、抜止め部材毎にばら
つきがあるので、入力軸の不作動位置が抜止め部材の厚
さによってばらついてしまう。したがって、ロスストロ
ークをできるだけ小さくしようとして入力軸を制御弁に
近づけすぎると、この入力軸の不作動位置のばらつきに
より、入力軸は不作動位置で制御弁に当接し、制御弁が
開いてしまう。その結果入力軸が不作動位置にあるにも
かかわらず、動力室に圧液が導入されて、パワーピスト
ンが作動してしまうという問題が生じる。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は抜止め部材の抜止め機能を十分に発揮さ
せるようにしながら、作動初期における入力軸のロスス
トロークを確実に小さくすることができるとともに、作
動解除時におけるパワーピストンの戻りを迅速にかつ確
実に行うことができる、応答性に優れた液圧倍力装置を
提供することである。
(課題を解決するための手段) 前述の課題を解決するために、本考案は、入力軸の不作
動時、この入力軸に当接して、入力軸をパワーピストン
に対して抜止め部材から離れた所定の前進位置に保持す
るストッパ手段を設けるようにしている。
(作用) このような構成をした本考案による液圧倍力装置におい
ては、入力軸の不作動時、ストッパ手段が入力軸に直接
当接することによって入力軸をパワーピストンに対して
抜止め部材から離れる所定の前進位置に保持するように
なる。これにより、入力軸の不作動時には、入力軸と制
御弁とがきわめて接近した状態となっている。
したがって、作動を開始すると、入力軸はすぐに制御弁
を切り換えるようになる。この結果、パワーピストンは
迅速に応答して作動するようになる。
作動解除時には、入力軸がパワーピストンに対して抜止
め部材に当接するまで大きく相対移動するようになる。
これにより、制御弁の開弁量が大きくなる。したがっ
て、パワーピストンは迅速に戻るようになる。
入力軸が不作動位置になると、入力軸はストッパ手段に
よってパワーピストンに対して所定量前進位置に保持さ
れる。この状態では、入力軸は抜止め部材から離れてい
る。
このように、本考案の液圧倍力装置は、作動初期におけ
る入力軸のロスストロークを確実に小さくすることがで
きるようになるとともに、作動解除時におけるパワーピ
ストンの戻りを迅速にかつ確実に行うことができるよう
になるので、液圧倍力装置の応答性が優れたものとな
る。
また、ストッパ手段は抜止め部材に対して何ら作用しな
い。したがって、抜止め部材をパワーピストンにしっか
りと取り付けることができるようになり、抜止め部材は
入力軸の抜止め機能を確実に発揮することができるよう
になる。
更に、不作動時に入力軸はストッパ手段に直接当接して
いるので、従来の液圧倍力装置のように入力軸の不作動
位置が抜止め部材の厚さのばらつきに影響されることは
なくなる。これにより、入力軸が不作動位置にあるとき
に、パワーピストンが作動するようなことは確実に防止
される。
(実施例) 以下、図面を用いて本考案の実施例を説明する。
第1図は、ブレーキ倍力装置として適用された本考案に
よる液圧倍力装置の一実施例を示す縦断面図である。
第1図に示されているように、ブレーキ倍力装置1はほ
ぼ筒状に形成されたハウジング2を備えている。ハウジ
ング2には、このハウジング2の右端および左端にそれ
ぞれ開口する第1孔3および第2孔4と、これら第1、
第2孔3,4を連通する第3孔5が同軸上にそれぞれ穿
設されている。第2孔4の径は第3孔5の径よりも大き
く設定されている。
第2、第3孔4,5にわたってパワーピストン6が配設
されている。このパワーピストン6は第3孔5内を液密
に摺動する第1ピストン部7と、第2孔4内を液密に摺
動する、第1ピストン部7より大径の第2ピストン部8
とを備えている。また、パワーピストン6には、それぞ
れ左右の端部に開口する第4および第5孔9,10とこ
れらの孔9,10を連通する第6孔11とがそれぞれ同
軸上に穿設されている。
ハウジング2の右端には、第1孔3を液密に閉塞するプ
ラグ12が固設されている。また、プラグ12の中間部
13は第3孔5内に液密に嵌入しており、プラグ12の
左端部14はパワーピストン6の第4孔9内に突入して
いる。このプラグ12とパワーピストン6との間に、本
考案の動力室である主動力室15が形成されている。
プラグ12には、第7孔16が第4〜第6孔9〜11と
同軸上に穿設されている。この第7孔16には入力軸1
7が液密に摺動自在に嵌挿されている。入力軸17の左
端にはフランジ部18が形成されており、入力軸17が
後退、すなわち右方に移動したとき、このフランジ部1
8の右面がプラグ12の左端に当接することにより、入
力軸17はそれ以上は右方へ移動することができないよ
うになっている。この位置が入力軸17の後退限位置と
なっている。また、フランジ部18は、第4孔9と第6
孔11間の段部19とパワーピストン6に取り付けられ
たリング状の抜止め部材20との間に配置されていて、
入力軸17がパワーピストン6に対して右方へ移動した
とき、フランジ部18がこの抜止め部材20に当接する
ことによって、入力軸17はパワーピストン6から抜け
出ることが阻止されている。したがって、段部19と抜
止め部材20との間で、フランジ部18はパワーピスト
ン6に対して相対移動できるようになっている。更に、
入力軸17の左端部には、筒状部材21が設けられてい
る。一方、入力軸17の右端は連結部材22を介して図
示されないブレーキペダルに連結される。
入力軸17のほぼ中心には筒状部材21の孔23に連通
する軸方向の通路24が穿設されているとともに、この
通路24の右端に連通する直径方向の通路25が穿設さ
れている。この通路25はプラグ12に形成された環状
溝26に連通しており、環状溝26はプラグ12に穿設
された直径方向の通路27を介してハウジング2とプラ
グ12との間の環状室28に連通している。更に、環状
室28はハウジング2に形成された排出口29および排
出導管30を介してリザーバ31に連通している。
パワーピストン6の第6孔11に、右端に球32を備え
た弁体33が摺動自在に配設されている。また、第6孔
11の右端には筒状の弁座部材34が固設されており、
この弁座部材34に弁体33の球32が圧縮コイルばね
35の付勢力によって着座するようになっている。球3
2と弁座部材34とのシール部および弁体33をシール
するシール部材36によって圧力室37が画成されてい
る。更に、弁座部材34の孔38内には筒状部材21の
左端部が球32に対向するようになっている。
筒状部材21と弁座部材34との間には、圧縮コイルば
ね39が配設されている。このばね39は入力軸17と
筒状部材21とを筒状部材21が弁体33から離れる方
向、すなわち右方向へ常時付勢していて、入力軸17に
このばね39の付勢力に打ち勝つほどの大きさの左方向
への力が加えられないときには、入力軸17を後退限位
置になるようにしている。そして、入力軸17がばね3
9の付勢力に抗してパワーピストン6に対して前方、す
なわち左方へ移動したとき、筒状部材21の左端が球3
2に当接することより孔23が閉じられ、主動力室15
とリザーバ31との連通が遮断されるようになってい
る。更に、入力軸17が左方に移動したとき、弁体33
も左方へ移動させられ、球32が弁座部材34から離座
することにより圧力室37と主動力室15とが連通する
ようになっている。すなわち、筒状部材21、球32を
備えた弁体33、および弁座部材34によって、制御弁
40が構成されている。
パワーピストン6の第5孔10内には環状のスペーサ4
1を介して出力軸42の右端部がパワーピストン6に取
り付けられたリング状の抜止め部材43によって取り付
けられている。この出力軸42は、ハウジング2の左端
に固設される図示しないブレーキマスタシリンダのピス
トンを作動するようになっている。ハウジング2に螺合
されたプラグ44と出力軸42の右端部に形成された段
部45との間に配設された圧縮コイルばね46によっ
て、出力軸42とパワーピストン6とが常時右方向へ付
勢されている。パワーピストン6にばね46の付勢力に
打ち勝つほどの大きさの左方向への力が加えられないと
きには、パワーピストン6の右端がプラグ12に当接し
て、パワーピストン6は後退限位置に保持されている。
パワーピストン6と入力軸17とがともに後退限位置に
あるときには、フランジ部18が段部19と抜止め部材
20との間でこれらから離隔した位置となるようにされ
ている。すなわち、入力軸17の不作動時、入力軸17
は、そのフランジ部18がプラグ12の左端部に当接す
ることにより、パワーピストン6に対して抜止め部材2
0から離れた所定の前進位置に保持されている。このプ
ラグ12の左端部は本考案のストッパ手段を構成してい
る。この保持された位置では、入力軸17の左端部の筒
状部材21の左端は球32にきわめて接近した状態とな
っている。
パワーピストン6と出力軸42との間にはスペーサ41
によって室47が形成されている。この室47はパワー
ピストン6に形成された通路69によって主動力室15
に連通している。また、室47内には弁体33の左端が
臨むようにされている。一方、第2孔4のハウジング2
とパワーピストン6との間には、副動力室48が形成さ
れている。
圧力室37は通路49を介して第1ピストン部7と第2
ピストン部8との間のパワーピストン6の外周に設けら
れた環状の溝50に連通している。また、溝50はハウ
ジング2に形成された孔51およびフィルタ52を介し
て供給口53に連通している。この供給口53は供給導
管54を介してアキュムレータ55とポンプ56の吐出
側とに連通し、ポンプ56の吸込み側はリザーバ31に
連通している。ポンプ56とアキュムレータ55とは液
圧源を構成する。アキュムレータ55とポンプ56との
間には、ポンプ56からアキュムレータ55に向かう方
向の液の流れは許容するがその逆方向の液の流れは阻止
する逆止弁57が介設されている。
更に、ハウジング2には、主動力室15に連通する第1
接続口58と副動力室48に連通する第2接続口59と
がそれぞれ設けられている。第1接続口58は導管60
を介して3ポート2位置切換弁61の第1ポート61a
に接続されている。切換弁61の第2ポート61bは導
管60aを介してオリフィス62の上流側に接続されて
いる。
また切換弁61の第3ポート61cは導管60bを介し
て圧力調整弁63の入力口64に接続されている。圧力
調整弁63の出力口65は導管60bを介してオリフィ
ス62の上流側に接続されている。この圧力調整弁63
は入力された圧力を所定の減圧比で減圧して出力するよ
うになっている。
したがって、図示された切換弁61の第1位置Iでは、
第1接続口58はオリフィス62に直接接続されるが、
切換弁61を切り換えて第2位置IIにすると、第1接続
口58は圧力調整弁63を介してオリフィス62に接続
されるようになる。
オリフィス62の下流側は第2接続口59に接続されて
いる。
逆止弁66がオリフィス62と並列に配設されている。
この逆止弁66は第2接続口59から第1接続口58へ
向かう液体の流れは許容するがその逆向きの流れは阻止
するようになっている。また、オリフィス62と第2接
続口59との間には液圧吸収装置67が設けられてい
る。更に、第2接続口59は逆止弁68を介してリザー
バ31に接続されている。逆止弁68は、リザーバ31
から第2接続口59へ向かう液体の流れは許容するがそ
の逆向きの流れは阻止するようになっている。
次に、この実施例の作用について説明する。
ポンプ56が駆動されてリザーバ31から作動液が逆止
弁57を経てアキュムレータ55に導入されるととも
に、供給導管54、供給口53、フィルタ52、通路5
1、溝50、および通路49を経て圧力室37に導入さ
れる。そして、圧力室37とアキュムレータ55とに常
時一定大きさの液圧が保持されている。
まず、切換弁61を第1位置Iにセットする。したがっ
て、第1接続口58は直接オリフィス62に接続され
る。
ブレーキが作動されていない状態においては、ブレーキ
倍力装置1は第1図に示されている状態となっている。
すなわち、入力軸17、パワーピストン6、および出力
軸42がともに後退限位置に位置している。この状態で
は、制御弁40の球32が弁座部材34に着座し、筒状
部材21が球32から離れている。このため、主動力室
15は圧力室37から遮断されているとともに、孔2
3、通路24、通路25、環状溝26、通路27、環状
室28、排出口29、および排出導管30を経てリザー
バ31に連通している。したがって、主動力室15内の
液圧はほぼ零となっている。
制動するために、図示しないブレーキペダルを踏み込む
と、入力軸17が左方へ移動し、筒状部材21の先端が
球32に当接する。その場合、入力軸17の後退限位置
では筒状部材21の先端が球32にきわめて接近してい
るので、その先端はすぐに球32に当接し、筒状部材2
1の孔25が閉じられ、主動力室15はリザーバ31と
の連通が遮断される。したがって、入力軸17のロスス
トロークは小さい。
更に、入力軸17が左方へ移動すると、球32が弁座部
材34から離座し、圧力室37内の圧液が主動力室15
内に導入される。この圧液により、パワーピストン6が
ばね46の弾発力に抗して前方へ移動するので、出力軸
42が出力してマスタシリンダのピストンを作動する。
これにより、制動が行なわれる。このとき、第2ピスト
ン部8が移動することにより、副動力室48内が負圧に
なろうとするが、逆止弁68を介してリザーバ31から
大気圧状態の作動液が吸入されるので、副動力室48内
が負圧になることはない。したがって、パワーピストン
6は抵抗なくスムーズに移動することができる。また、
主動力室15内の液圧が入力軸17にも作用するので、
この液圧により入力軸17に加えられる力はブレーキ反
力として運転者に伝えられる。パワーピストン6の移動
に伴い弁座部材34も左方へ移動し、この弁座部材34
が球32に当接すると、圧力室37と主動力室15との
連通が遮断される。このため、それ以上主動力室15内
に圧液が導入されないので、パワーピストン6の移動が
停止する。この結果、ブレーキペダルの踏込み量、すな
わち入力軸17の入力に応じた量だけ、圧液が主動力室
15内に導入される。したがって、出力軸42の出力は
入力軸17の入力に応じた大きさになる。
また、主動力室15内の圧液は通路69を通って室47
内にも導入される。この室47内の液圧が弁体33の左
端に作用するようになるので、弁体33に加えられる主
動力室15内の液圧による力が軽減されて左方へ移動す
るようなことはない。これにより、ばね37の弾発力を
それほど大きくしなくても済むようになる。
ところで、主動力室15内の液圧は第1接続口58から
導管60、切換弁61、オリフィス62、および第2接
続口59を経て副動力室48内にも導入される。このと
き、オリフィス62を通過した圧液はリザーバ31の方
にも流れようとするが、逆止弁68により圧液がリザー
バ31に流れることが阻止される。これにより、圧液は
副動力室48内のみに導入されるようになる。副動力室
48内の圧力は、圧液がオリフィス62により絞られる
とともに、液圧吸収装置67により圧力が所定量吸収さ
れるので、主動力室15内の圧力上昇に比べ遅れて上昇
するようになる。したがって、例えば入力軸17の入力
を中間負荷点で停止し弁座部材34が球32に当接する
と、主動力室15内の圧力はもはや上昇しなくなる。し
かしながら、副動力室48内の圧力が遅れて上昇するの
で、入力軸17の入力が停止しても出力軸42の出力が
更に増加して制動力も所定量徐々に増加する。すなわ
ち、ブレーキの後効き作用が行われる。
ブレーキ作動を解除するためブレーキペダルの踏込みを
解除すると、入力軸17がフランジ部18がパワーピス
トン6に対して抜止め部材20に当接するまで大きく後
退する。このため、筒状部材21の左端が球32から離
れ、主動力室15はリザーバ31に連通してその圧力が
低下する。したがって、ばね46の弾発力によってパワ
ーピストン6が後退し、これに伴って、主動力室15内
の圧液がリザーバ31に排出されるとともに、副動力室
48内の圧液も逆止弁66、切換弁61、主動力室15
を経てリザーバ31に排出される。このとき、副動力室
48内の圧液は主に逆止弁66を介して流れ、オリフィ
ス62の影響をうけることはない。しかも、筒状部材2
1が球32から大きく離れて大きな流路面積が形成され
るので、主動力室15内の圧液はリザーバ31に迅速に
排出されるようになる。したがって、パワーピストン6
は迅速に後退する。
フランジ部18がプラグ12の左端に当接すると、入力
軸17はそれ以上後退しなくなり、パワーピストン6の
みが後退するようになる。このため、フランジ部18は
抜止め部材20から離れるようになる。パワーピストン
6はその右端がプラグ12に当接すると後退が停止して
後退限位置となる。
この状態では、入力軸はパワーピストン6に対して前進
した所定の位置となっており、筒状部材21は球32に
きわめて接近した状態となっている。
次に、切換弁61を第2位置II側に切り換えると、第1
接続口58は圧力調整弁63を介してオリフィス62に
接続される。
ブレーキの後効き作用以外は、前述の切換弁61が第1
位置にセットされているときと同じであるので、その説
明は省略する。
ブレーキ操作が行われ、主動力室15内に圧液が導入さ
れると、その圧液は圧力調整弁63およびオリフィス6
2を経て副動力室48内にも導入される。その場合、副
動力室48内の圧力上昇はオリフィス62によって主動
力室15内の圧力上昇よりも遅れる。また、圧力調整弁
63により所定の減圧比で主動力室15内の液圧が減圧
されて副動力室48内に伝えられる。このため、副動力
室48内に導入される最大圧力は切換弁61の第1位置
Iのときの最大圧力よりも小さくなる。
したがって、車両減速度は切換弁61が第1位置Iにセ
ットされたときの減速度までは増加しない。このよう
に、圧力調整弁63によって、最終の車両減速度が変化
する。
なお、前述の実施例においては、ストッパ手段をプラグ
12の左端部によって形成しているが、本考案はこれに
限定されるものではなく、ストッパ手段をプラグ12と
は別の部材で形成することもできる。
また、前述の実施例では、後効き作用を行うブレーキ倍
力装置について説明しているが、本考案は後効き作用の
ない、すなわち第2ピストン部8および副動力室48の
ない通常のブレーキ倍力装置に用いることもできる。更
に、本考案はブレーキ倍力装置以外の、例えばクラッチ
倍力装置等の他の液圧倍力装置にも用いることができ
る。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案による液圧倍力
装置は、入力軸の不作動時、この入力軸に当接して、入
力軸を制御弁が設けられたパワーピストンに対して抜止
め部材から離れた所定の前進位置に保持するストッパ手
段を設けるようにしているので、作動初期における入力
軸のロスストロークを確実に小さくすることができるよ
うになるとともに、作動解除時におけるパワーピストン
の戻りを迅速にかつ確実に行うことができるようになる
ので、液圧倍力装置の応答性が優れたものとなる。
また、ストッパ手段により、入力軸を直接前進位置に保
持させているだけなので、ストッパ手段は抜止め部材に
何ら作用することがなく、抜止め部材はその抜止め機能
を十分に発揮することができるとともに、液圧倍力装置
の構成が簡単でありかつ液圧倍力装置の軸方向寸法を大
きくすることなく、安価に製造することができるという
効果も得られる。
更に、本考案によれば、不作動時に入力軸はストッパ手
段に直接当接しているので、従来の液圧倍力装置のよう
に入力軸の不作動位置が抜止め部材の厚さのばらつきに
影響されることはなく、入力軸が不作動位置にあるとき
に、パワーピストンが誤作動することを確実に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
図は本考案による液圧倍力装置をブレーキ倍力装置に適
用した一実施例を示す縦断面図である。 1……ブレーキ倍力装置(液圧倍力装置)、2……ハウ
ジング、6……パワーピストン、12……プラグ(スト
ッパ手段)、15……主動力室(動力室)、17……入
力軸、20……抜止め部材、31……リザーバ、40…
…制御弁、42……出力軸、55……アキュムレータ
(液圧源),56……ポンプ(液圧源)、

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングの孔に摺動自在に嵌合されたパ
    ワーピストンと、このパワーピストンに作用する液圧が
    導入される動力室と、前記パワーピストン内に摺動自在
    に嵌挿されるとともに、前記パワーピストンに取り付け
    られた抜止め部材によってこのパワーピストンに対する
    所定量以上の後退移動を規制された入力軸と、前記パワ
    ーピストンに連結された出力軸と、前記入力軸の不作動
    のときには液圧源と前記動力室との連通を遮断するとと
    もに前記動力室とリザーバとを連通し、前記入力軸が前
    記パワーピストンに向かって前進移動したときに作動し
    て前記動力室と前記リザーバとの連通を遮断するととも
    に前記液圧源と前記動力室とを連通する制御弁とを備え
    た液圧倍力装置において、 前記入力軸の不作動時、この入力軸に当接して入力軸を
    パワーピストンに対して前記抜止め部材から離れた所定
    の前進位置に保持するストッパ手段を設けたことを特徴
    とする液圧倍力装置。
JP1988102408U 1988-08-03 1988-08-03 液圧倍力装置 Expired - Lifetime JPH0611273Y2 (ja)

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