JPH0611026A - 自動変速機の液圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の液圧制御装置

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JPH0611026A
JPH0611026A JP4167615A JP16761592A JPH0611026A JP H0611026 A JPH0611026 A JP H0611026A JP 4167615 A JP4167615 A JP 4167615A JP 16761592 A JP16761592 A JP 16761592A JP H0611026 A JPH0611026 A JP H0611026A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ニュートラルレンジから走行レンジに切り換
えた時から、発進時摩擦要素が締結を開始するまでの時
間が常に一定となるようにして、変速ショックやタイム
ラグが生じないようにすること 【構成】 コントローラcに、コントローラcの入力手
段として、ニュートラルレンジから走行レンジへ切り換
えたときに締結される発進時摩擦要素a’の締結開始を
検出する発進時締結検出手段eを設けるとともに、ニュ
ートラルレンジから走行レンジへ切り換えた時から発進
時摩擦要素a’の締結開始までの時間を測定し、この測
定時間が、予め設定された目標値となるように前記プリ
チャージ圧の大きさを補正する補正部fを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の液圧制御
装置に関し、特に、ニュートラルレンジから走行レンジ
に切り換えたときのセレクトショックを低減させるため
に、摩擦要素に対してプリチャージ圧を出力するように
した液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ニュートラルレンジから走行レン
ジに切り換えたときのセレクトショックを低減させるよ
うにした自動変速機の液圧制御装置としては、例えば、
特開平3−28571号公報記載のものが知られてい
る。
【0003】この従来装置は、複数の摩擦要素と、これ
ら摩擦要素に作動液圧を供給する液圧供給回路とを備え
た自動変速機において、ニュートラルレンジから走行レ
ンジへの切換時に、一時的に作動液圧を急上昇させた
後、急降下させてプリチャージ用の棚圧を作るプリチャ
ージ圧調圧手段と、プリチャージ圧の下降時点から徐々
に作動液圧を上昇させて、発進時摩擦要素の容量調整圧
を作る容量調整圧調圧手段とを設けた構成である。
【0004】したがって、この従来装置では、ニュート
ラルレンジから走行レンジへの切換時に、プリチャージ
圧調圧手段によって作動液圧を一時的に急上昇した後、
急下降して棚圧を作ることにより、発進時摩擦要素の締
結準備が素早く行われ、その後、容量調整圧調圧手段に
よって徐々に作動液圧を上昇させることにより、摩擦要
素が完全に締結されるときのショックを大幅に低減する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動変速機
の摩擦要素には製造上の「ばらつき」があるし、また、
油温やエンジン負荷や車速などの影響により油圧の立ち
上がりにも「ばらつき」がある。そして、このような
「ばらつき」を原因として、プリチャージ圧が所定の圧
力に達しなかったり、逆に、上回ったりすることがあ
る。また、走行レンジへ切り換える前にニュートラルレ
ンジとしている時間が短い場合、締結する摩擦要素に供
給したプリチャージ圧が残っていて、この状態でさらに
プリチャージ圧を供給することで、プリチャージ圧が過
大になることがある。
【0006】したがって、上述のように、プリチャージ
圧が過大となったり、逆に不足したりした場合、前者の
場合にはプリチャージを終了する前に発進時摩擦要素が
締結して、変速ショックが生じてしまうという問題があ
り、逆に、後者の場合には、プリチャージが終了して
も、発進時摩擦要素の締結準備が整わず、締結するまで
にタイムラグが生じるという問題があった。
【0007】本発明は、上述のような従来の問題に着目
してなされたもので、ニュートラルレンジから走行レン
ジに切り換えた時から、発進時摩擦要素が締結を開始す
るまでの時間が常に一定となるようにして、変速ショッ
クやタイムラグが生じないようにすることを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、走
行レンジに切り換えてから発進時摩擦要素が締結を開始
するまでの時間が一定の目標値となるようにプリチャー
ジ圧を補正する補正部を設けて上述の目的を達成するこ
ととした。
【0009】すなわち、本発明の自動変速機の液圧制御
装置は、図1のクレーム対応図に示すように、締結およ
び開放の組み合わせにより自動変速機の変速ギヤの切り
換えを行う液圧作動の摩擦要素aと、前記摩擦要素aに
供給する作動液圧を制御する液圧アクチュエータを有し
た液圧供給回路bと、入力手段からの入力に基づいて液
圧アクチュエータの駆動を制御するコントローラcと、
前記コントローラcに設けられて、ニュートラルレンジ
から走行レンジへの切換時であることを示す信号が入力
されたら、一時的に作動液圧を急上昇させた後、急降下
させて棚圧状のプリチャージ圧を作るプリチャージ圧調
圧部dと、を備えた自動変速機の液圧制御装置におい
て、前記コントローラcの入力手段として、ニュートラ
ルレンジから走行レンジへ切り換えたときに締結される
発進時摩擦要素a’の締結開始を検出する発進時締結検
出手段eを設け、前記コントローラcに、ニュートラル
レンジから走行レンジへ切り換えた時から発進時摩擦要
素a’の締結開始までの時間を測定し、この測定時間
が、予め設定された目標値となるように前記プリチャー
ジ圧の大きさを補正する補正部fを設けた。
【0010】なお、前記走行レンジとは、いわゆるドラ
イブレンジやリバースレンジや1・2速レンジなどのニ
ュートラルレンジ以外の走行可能なレンジのことを指
す。
【0011】また、前記目標値は、自動変速機の作動液
温度,セレクト時のギヤ段位置,セレクト時のエンジン
負荷,セレクト時の車速の、少なくとも1つ以上に基づ
いて設定することが好ましい。
【0012】また、前記補正部fの補正は、所定の作動
液温度の間,セレクト時のエンジン負荷が所定以下,セ
レクト時の車速が所定以下,走行レンジに切り換える前
にニュートラルレンジとなっていた時間が所定以下とい
った補正条件のうちで、少なくとも1つ以上の補正条件
が成立したときに行い、それ以外では行わないようにし
てもよい。
【0013】
【作用】ニュートラルレンジから走行レンジへの切換時
には、コントローラcのプリチャージ圧調圧部dによっ
て、液圧アクチュエータの駆動を制御して、発進時摩擦
要素a’へ供給する作動液圧を一時的に急上昇させた
後、急下降させて、プリチャージ用の棚圧であるプリチ
ャージ圧を形成することにより発進時摩擦要素a’の締
結準備を素早く行う。その後、作動液圧を徐々に上昇さ
せるというような液圧アクチュエータの制御を行って、
発進時摩擦要素a’を完全に締結させる。
【0014】そして、上述のようにプリチャージ圧を形
成するにあたり、コントローラcの補正部fは、ニュー
トラルレンジから走行レンジへ切り換えた時から発進時
摩擦要素a’が締結を開始するまでの時間を測定し、こ
の測定時間が、予め設定された目標値となるように補正
制御を行う。すなわち、測定時間が目標値よりも長けれ
ば、プリチャージ圧を高めて、前記時間の短縮を図る補
正を行い、逆に、測定時間が目標値よりも短ければ、プ
リチャージ圧を低めて、前記時間を長くする補正を行
う。
【0015】これによって、プリチャージの段階で発進
時摩擦要素a’が締結してしまったり、逆に、プリチャ
ージが終了してから発進時摩擦要素a’が締結を開始す
るまでにタイムラグが生じたりすることがない。
【0016】なお、請求項3記載の装置では、上述のよ
うな補正制御は、作動液温度が例えば低温の所定の温度
の間や、走行レンジに切り換えたときのエンジン負荷が
所定以下あるいは車速が所定以下であるときや、切り換
え前のニュートラルレンジとしていた時間が所定以下で
あるときなどの所定の補正条件が成立した時のみに行
う。
【0017】以上、作用の説明中の符号は図1に対応し
ている。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0019】まず、構成を説明する。
【0020】図2は本発明実施例の自動変速機の液圧制
御装置を示す概略図であって、ATは自動変速機、Eは
エンジンで、前記自動変速機ATには、エンジンEの出
力回転がトルクコンバータTCを介して入力されるギヤ
トレーンGTが内蔵されている。
【0021】図3は、前記ギヤトレーンGTを示す構成
概略図であって、このギヤトレーンGTは、フロントサ
ンギヤ2s,フロントピニオンギヤ2p,フロントイン
ターナルギヤ2i,フロントキャリア2cを備えたフロ
ント遊星歯車組2と、リヤサンギヤ4s,リヤピニオン
ギヤ4p,リヤインターナルギヤ4i,リヤキャリア4
cを備えたリヤ遊星歯車組4とがタンデム配置されてい
る。
【0022】また、前記ギヤトレーンGTには、インプ
ットシャフトINとフロントサンギヤ2sとを接続する
リバースクラッチR/C,インプットシャフトINとフ
ロントキャリア2cとを接続するハイクラッチH/C,
フロントキャリア2cとリヤインターナルギヤ4iとを
接続するフォワードクラッチF/C,フロントサンギヤ
2sをハウジング側に固定するブレーキバンドB/B,
フロントキャリア2cをハウジング側に固定するローア
ンドリバースブレーキL&R/Bなどの摩擦要素が設け
られている。
【0023】さらに、前記フォワードクラッチF/Cと
リヤインターナルギヤ4iとの間にフォワードワンウエ
イクラッチF/O・Cが設けられているとともに、フロ
ントキャリア2cとハウジングとの間にローワンウエイ
クラッチL/O・Cが設けられ、かつ、フロントキャリ
ア2cとリヤインターナルギヤ4iとの間で前記フォワ
ードワンウエイクラッチF/O・Cと並列にオーバラン
クラッチO・R/Cが配置されている。
【0024】ところで、前記ギヤトレーンGTでは、次
に示す表1のように、各種摩擦要素が自動変速機ATの
上部に設置されている液圧供給回路CVから供給される
作動液圧としてのライン圧PL によって締結および開放
されることにより、各種変速段が得られるようになって
いる。
【0025】
【表1】 なお、この表中○印は締結状態を表し、無印は開放状態
を表す。
【0026】したがって、請求の範囲でいう走行レンジ
へ切り換えた時に締結される発進時摩擦要素は、後退ギ
ヤ段ではリバースクラッチR/Cとローアンドリバース
ブレーキL&R/Bであり、第1速ギヤ段ではフォワー
ドクラッチF/Cであり、第2速ギヤ段ではフォワード
クラッチF/CとバンドブレーキB/Bであり、第3速
ギヤ段ではフォワードクラッチF/CとハイクラッチH
/Cである。なお、ドライブDレンジをセレクトしてい
る場合には、通常、第1速ギヤ段に制御されるが、図外
のスノーモードスイッチなどにより通常とは異なるモー
ドを選択した時には、第2速や第3速のギヤ段に制御さ
れることがある。
【0027】また、前記フォワードワンウエイクラッチ
F/O・Cは、フロントキャリア2cに対してリヤイン
ターナルギヤ4iが正転方向の回転時にフリー、逆転方
向の回転時にロックされるとともに、前記ローワンウエ
イクラッチL/O・Cは、フロントキャリア2cの正転
方向の回転時にフリー、逆転方向の回転時にロックされ
る。
【0028】ところで、前記オーバーランクラッチO・
R/Cは、表1に示していないが、このオーバーランク
ラッチO・R/Cを締結することにより、前記フォワー
ドワンウエイクラッチF/O・Cの機能を無くしてエン
ジンブレーキが作動されるようになっている。
【0029】以上のように摩擦要素を作動させるための
ライン圧PL およびライン圧PL の供給・供給停止は、
前記液圧供給回路CVにより行われ、また、液圧供給回
路CV内の図示を省略したバルブの一部は、図2に示す
A/Tコントロールユニット(コントローラ)10およ
び各ソレノイド11〜15により制御される。すなわ
ち、A/Tコントロールユニット10は、入力手段とし
て、1レンジスイッチ,2レンジスイッチ,Dレンジス
イッチ,Pレンジスイッチ,Rレンジスイッチからなる
インヒビタスイッチ21と、車速センサ22と、油温セ
ンサ23と、前記トルクコンバータTCのタービンの回
転数を検出するタービンセンサ24を有しているととも
に、エンジンEの駆動を制御するECCコントロールユ
ニット30を介してアイドルスイッチ31,フルスロッ
トルスイッチ32,スロットルセンサ33,エンジン回
転数センサ34からの信号を入力している。そして、こ
れらの信号に基づき、ライン圧ソレノイド(液圧アクチ
ュエータ)11,ロックアップソレノイド12,第1シ
フトソレノイド13,第2シフトソレノイド14,タイ
ミングソレノイド15の駆動を制御する。なお、液圧供
給回路CVの構成は、周知であるので説明を省略する。
【0030】そして、次に示す表2のように、第1・第
2シフトソレノイド13,14のON・OFFを切り換
えることにより、各変速段が得られるようになってい
る。
【0031】
【表2】 ところで、前記A/Tコントロールユニット10による
第1・第2シフトソレノイド13,14の切り換えは、
スロットルセンサ33から得られるスロットル開度およ
び車速センサ22から得られる車速信号などに基づいて
決定され、例えば、図4に示す車速とスロットル開度と
によって決定されるシフトスケジュールに沿って変速制
御される。
【0032】ここで、本実施例では、前記A/Tコント
ロールユニット10により、ニュートラル(N)レンジ
から走行レンジ[ドライブ(D)レンジ,第3速(3)
レンジ,第2速(2)レンジ,第1速(1)レンジ,リ
バース(R)レンジ]にセレクトしたときに、走行開始
時ライン圧制御が行われるようになっている。
【0033】この走行開始時ライン圧制御を図5のフロ
ーチャートに基づき説明する。このフローチャートに示
す制御は、10msec毎に繰り返し行われる。
【0034】ステップ101は、Nレンジであるか否か
を判定するステップで、YESでステップ111に進
み、NOでステップ102に進む。
【0035】ステップ102は、Nレンジの時のタービ
ン回転数Ntcと、現在のタービン回転数Nt との差が所
定値K以上となったか否かを判定するステップで、YE
Sでステップ103に進み、NOでステップ105に進
む。
【0036】ステップ103は、発進用の締結フラグF
1 を1にするステップである。
【0037】ステップ104は、学習終了フラグF2
0にするステップである。
【0038】ステップ105は、締結フラグF1 が1で
あるか否かを判定するステップで、YESでステップ1
07に進み、NOでステップ106に進む。
【0039】ステップ106は、締結開始時間測定値T
S を測定するステップで、このステップを一回繰り返す
毎に1(=10msec )だけ加算する。
【0040】ステップ107は、Nレンジから走行レン
ジに切り換えたときに行う制御である変速時制御を開始
してからの時間(変速制御時間)Tを測定するステップ
であり、ステップ106と同様に1回の処理で1(10m
sec )だけ加算する。
【0041】ステップ108は、変速制御時間Tがあら
かじめ設定されている所定のプリチャージ時間T1 以上
経過したか否かを判定するステップで、YESでステッ
プ119に進み、NOでステップ109に進む。なお、
ここで、前記プリチャージ時間T1 およびプリチャージ
圧Pchについて説明すると、本実施例では、従来技術と
同様に、セレクトレバーをNレンジからDレンジなどの
走行レンジに切り換えたときには、図6に示すように、
ライン圧を急上昇させ、所定時間経過後にライン圧を急
下降させてプリチャージ圧(棚圧)Pchを作って、発進
時摩擦要素の締結準備を素早く行うようにしている。こ
のプリチャージ圧Pchを形成している時間を本明細書で
はプリチャージ時間T1 と称する。
【0042】ちなみに、前記表1に示しているように、
NレンジからDレンジへ切り換えたときには基本的には
第1速とすべくフォワードクラッチF/Cが締結され、
NレンジからRレンジへ切りかえたときにはリバースク
ラッチR/Cおよびロー&リバースクラッチL&R/C
が締結され、2レンジを選択したときにはフォワードク
ラッチF/CおよびバンドブレーキB/Bが締結される
もので、これらの摩擦要素に図6に示すようなプリチャ
ージ圧Pchや締結圧が供給される。
【0043】ステップ109は、プリチャージ圧データ
を計算する処理を行うステップである。
【0044】ステップ110は、ライン圧PL がプリチ
ャージ圧Pchを形成するように処理を行うステップであ
る。
【0045】ステップ111は、締結フラグF1 を0と
するステップである。
【0046】ステップ112は、学習終了フラグF2
0であるか否かを判定するステップで、YESでステッ
プ113に進み、NOでステップ118に進む。
【0047】ステップ113は、学習条件が成立したか
否かを判定するステップで、本実施例では、学習条件
は、油温が所定の温度以下であること、セレクト時のエ
ンジン負荷が所定以下であること、セレクト時の車速が
所定以下であること、のいずれかが成立することとして
いる。
【0048】ステップ114は、目標時間T0 と締結開
始時間測定値TS とを比較するステップで、T0 >TS
ではステップ115に進み、T0 <TS ではステップ1
16に進み、T0 =TS ではステップ117に進む。
【0049】ステップ115は、プリチャージ圧Pch
所定圧(ΔPch)だけ低下させるステップである。
【0050】ステップ116は、プリチャージ圧Pch
所定圧(ΔPch)だけ上昇させるステップである。
【0051】ステップ117は、学習終了フラグF2
1とするステップである。
【0052】ステップ118は、ライン圧PL を通常の
ライン圧に制御する処理を行うステップである。
【0053】ステップ119は、発進時摩擦要素が締結
を終了したか否かを判定するステップで、YESでステ
ップ118に進み、NOでステップ120に進む。な
お、この判定は、次のステップ120の処理を行ったか
否かにより判定する。
【0054】ステップ120は、ライン圧PL を締結圧
Paに制御するステップで、この締結圧制御は、発進時
摩擦要素が完全に締結するまで行う。なお、この締結圧
Paは、発進時摩擦要素を締結させるための油圧となっ
ている。また、この締結圧制御は、従来技術と同様に、
低圧から徐々に高めるようにしてもよい。
【0055】次に、実施例の作用について説明する。
【0056】Nレンジから、Dレンジなどの走行レンジ
をセレクトした時には、まず、プリチャージ圧Pchを形
成するようにライン圧PL を制御する(ステップ11
0)。このプリチャージ圧Pchにより発進時摩擦要素の
締結準備が整う。
【0057】そして、設定されたプリチャージ時間T1
が経過したら、締結圧Paを形成するようにライン圧P
L を制御する(ステップ119→120)。これによ
り、発進時摩擦要素の締結を開始するが、本実施例で
は、走行レンジのセレクト操作が行われてから発進時摩
擦要素の締結が開始されるまでの時間、すなわち、締結
開始時間測定値TS を測定する(ステップ105→10
6)。なお、発進時摩擦要素が締結を開始したか否か
は、タービン回転数Nt がNレンジの回転数Ntcよりも
所定回転数低下したか否かで判定する(ステップ10
2)。したがって、請求の範囲でいう発進時締結検出手
段は、タービンセンサ24と、A/Tコントロールユニ
ット10においてステップ102の判定を行う部分で構
成されている。
【0058】以上により発進時摩擦要素が締結を完了す
ると、ライン圧PL を通常のライン圧に戻す(ステップ
118)。以上の制御を行っている間の、タービン回転
数やライン圧PL の変化の様子を図6に示す。
【0059】ところで、上述したプリチャージ圧PL
は、上記締結開始時間測定値TS に基づいて、Nレンジ
をセレクトした際に、必要に応じて補正を行う。すなわ
ち、ステップ112〜116に示しているように、Nレ
ンジをセレクトした時に、学習条件(例えば、油温が所
定以下,エンジン負荷が所定以下,セレクト時の車速が
所定以下)が成立していると、前回Nレンジから走行レ
ンジをセレクトした時の締結開始時間測定値TS と目標
時間T0 とを比較し、締結開始時間測定値TS が目標時
間T0 よりも長ければ、プリチャージ圧Pchを所定圧
(ΔP)だけ高め、逆に短ければプリチャージ圧Pch
所定圧(ΔP)だけ低める補正を行う。
【0060】したがって、今回、走行レンジをセレクト
した時の締結開始時間測定値TS が目標時間T0 よりも
長かった場合には、次回に走行レンジをセレクトした時
に形成するプリチャージ圧PchをΔPだけ高めて、締結
のタイムラグの発生を防止する。逆に、今回、走行レン
ジをセレクトした時の締結開始時間測定値TS が目標時
間T0 よりも短かった場合には、次回に走行レンジをセ
レクトした時に形成するプリチャージ圧PchをΔPだけ
低めて、プリチャージ圧Pchを形成する段階で発進時摩
擦要素が締結してしまうのを防止する。なお、上述のよ
うに、A/Tコントロールユニット10において、ステ
ップ101→102→105→106に示すように、N
レンジから走行レンジに切り換えてから発進時摩擦要素
が締結を開始するまでの時間を計測する部分、およびス
テップ112〜116に示すようにプリチャージ圧PL
の補正を行う部分が、請求の範囲の補正部に相当する。
【0061】ちなみに、上記補正したプリチャージ圧P
chは、発進時摩擦要素が締結を開始しない場合には、次
回の締結の際に用いる値として持ち越すことになる(ス
テップ104,112による。) 以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものでなく本発明の
要旨を免脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明
に含まれる。
【0062】例えば、走行レンジへ切り換える前のNレ
ンジとしている時間を計測し、コントローラの補正部に
おいて、この時間と残留プリチャージ圧との関係をあら
かじめ記憶させておき(例えばマップとして)、これに
基づいて、走行レンジへ切り換えた際には、残留プリチ
ャージ圧を差し引いたプリチャージ圧を加えるようにし
てもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動変速
機の液圧制御装置では、Nレンジから走行レンジへ切り
換えた時から、発進時摩擦要素が締結を開始するまでに
要する時間に基づいて、この時間が一定の目標値となる
ようにプリチャージ圧を補正する補正部を設けたため、
プリチャージ圧の過多による変速ショックの発生や、プ
リチャージ圧不足によるタイムラグの発生を防止するこ
とができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の液圧制御装置を示すクレ
ーム対応図である。
【図2】本発明実施例の自動変速機の液圧制御装置の全
体を示す概略構成図である。
【図3】実施例装置のギヤトレーンを示す概略構成図で
ある。
【図4】実施例装置で用いられるシフトスケジュールを
示す説明図である。
【図5】実施例装置のA/Tコントロールユニットの制
御流れを示すフローチャートである。
【図6】実施例装置により走行開始時制御を行っている
時のタービン回転数やライン圧の変化を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
a 摩擦要素 a’ 発進時摩擦要素 b 液圧供給回路 c コントローラ d プリチャージ圧調圧部 e 発進時締結検出手段 f 補正部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締結および開放の組み合わせにより自動
    変速機の変速ギヤの切り換えを行う液圧作動の摩擦要素
    と、 前記摩擦要素に供給する作動液圧を制御する液圧アクチ
    ュエータを有した液圧供給回路と、 入力手段からの入力に基づいて液圧アクチュエータの駆
    動を制御するコントローラと、 前記コントローラに設けられて、ニュートラルレンジか
    ら走行レンジへの切換時であることを示す信号が入力さ
    れたら、一時的に作動液圧を急上昇させた後、急降下さ
    せて棚圧状のプリチャージ圧を作るプリチャージ圧調圧
    部と、を備えた自動変速機の液圧制御装置において、 前記コントローラの入力手段として、ニュートラルレン
    ジから走行レンジへ切り換えたときに締結される発進時
    摩擦要素の締結開始を検出する発進時締結検出手段を設
    け、 前記コントローラに、ニュートラルレンジから走行レン
    ジへ切り換えた時から発進時摩擦要素の締結開始までの
    時間を測定し、この測定時間が、予め設定された目標値
    となるように前記プリチャージ圧の大きさを補正する補
    正部を設けたことを特徴とする自動変速機の液圧制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記目標値は、自動変速機の作動液温
    度,セレクト時のギヤ段位置,セレクト時のエンジン負
    荷,セレクト時の車速の、少なくとも1つ以上に基づい
    て設定した値であることを特徴とする請求項1記載の自
    動変速機の液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補正部の補正は、所定の作動液温度
    の間,セレクト時のエンジン負荷が所定以下,セレクト
    時の車速が所定以下,走行レンジに切り換える前にニュ
    ートラルレンジとなっていた時間が所定以下といった補
    正条件のうちで、少なくとも1つ以上の補正条件が成立
    したときに行い、それ以外では行わないようにしたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の自動変速機の液圧
    制御装置。
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