JPH06109850A - 計測情報挿入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各地点で計測した各種計測情報を一般の人々
に高い説得性をもって公表することのできる装置を提供
することを目的とする。 【構成】 特定地点で計測された計測信号の入力感度を
設定する感度設定回路７と、計測信号の単位を設定する
単位設定回路９と、感度設定された計測信号と単位信号
とを文字情報に変換する文字情報信号発生回路１０と、
計測地点を撮影した映像信号の同期信号をカウントする
カウンタ手段１３，１４と、画面上への文字情報の表示
位置を設定する表示位置設定回路１５と、カウンタ手段
のカウント値と表示位置設定回路１５の表示位置とを比
較して両者の一致を検出する一致検出回路１６と、該一
致検出回路１６の一致検出に基づいて上記映像信号に文
字情報を挿入する切換スイッチ１７とより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は放射線量等の各種計測情
報を計測地点の映像信号に文字情報として挿入すること
で、上記計測情報を計測地点の映像と共に確認すること
を可能とした計測情報挿入装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、公共施設等の安全性、公害の有無
等を一般の人々に説得するため、公共施設内外の各種情
報を計測して各計測地点での計測値を公表することが行
われている。例えば原子力施設の安全性を一般の人に知
らしめるためには、該施設内外やその他の地域の放射線
量の計測を行い、各地点の放射線量の計測データを公表
することが行われる。

【０００３】このような場合、放射線量計測器として所
謂サーベーメータを使用して各地点の放射線量を計測
し、計測した地点名とその放射線量とを併記することで
放射線量計測データを作成し、かかるデータに基づいて
パンフレット等を作成し配布を行っていた。

【０００４】また、放射線量を計測した地点を映像情報
としてカメラ等で別途記録し、記録した放射線量と写真
等を照合できるように編集することで、一般の人が各地
点での放射線量を写真と共に確認できるようにデータを
作成する場合もあった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで前者の従来例
では、各地点でどの程度の放射線量が存在するのかは一
見して理解できるが、一般の人にはその地点がどのよう
な場所であるのか、即ち原子力施設近辺の場所であるの
か、或いは原子力施設から遠く離れた場所であるのか等
が直感的に理解し難く、原子力施設内外が一般環境と全
く変わらない安全な環境であること等を訴える場合に
は、説得性に欠けるとの欠点があった。

【０００６】また後者の従来例では、放射線の計測地点
が写真等の映像情報で確認できるため、前者の例に比較
して説得性は高まるが、計測データを作成するに当たり
放射線量の計測データと写真等の照合作業及び編集作業
に多大な手間を要するし、写真と計測データとの組み合
わせでは臨場感という点からして、依然として説得性に
欠けるとの欠点があった。

【０００７】本発明は、計測地点の風景を映し出してい
る画面上に該計測地点の放射線量等の計測情報を略々同
時に表示できるようにして、上記画面を見ている人に実
際に計測地点で計測を経験しているような臨場感を与
え、各種計測情報の一般の人に対する説得性を飛躍的に
向上させることのできる装置を提供することを目的とす
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、第１に、計測器で計測された特定地点の計
測信号を入力し該計測信号の入力感度を設定する感度設
定手段と、上記計測信号に対応した単位を設定する単位
設定手段と、上記感度設定手段で感度設定された計測信
号をその入力レベルに応じて数字、記号等の文字情報に
変換すると共に上記単位設定手段からの単位信号に基づ
いてその単位を文字、記号等の文字情報に変換する文字
情報信号発生手段と、上記計測信号の計測に伴って撮影
された上記特定地点の映像信号を入力し該映像信号の垂
直同期信号及び水平同期信号をカウントするカウンタ手
段と、画面上への上記文字情報信号の表示位置を設定す
る表示位置設定手段と、上記カウンタ手段のカウント値
と上記表示位置設定手段の文字情報表示位置とを比較し
て両者の一致を検出する一致検出手段と、該一致検出手
段の一致検出に基づいて上記映像信号に上記文字情報信
号を挿入して文字情報付映像信号を生成するスイッチ手
段とからなる計測情報挿入装置、第２に、上記文字情報
付映像信号を記録する記録装置と、上記文字情報付映像
信号に基づいて上記特定地点の映像を上記文字情報と共
に画面上に表示する表示手段とを含む上記第１に記載の
計測情報挿入装置、とより構成される。

【０００９】

【作用】第１の発明では、計測器で計測された特定地点
の計測信号は感度設定手段で感度設定された後、文字情
報信号発生手段でその入力レベルに応じて数字、記号等
の文字情報に変換される。また、予め単位設定手段で設
定された単位は該単位設定手段から単位信号として上記
文字情報発生手段に入力し、該発生手段で文字、記号等
の文字情報に変換される。これら文字情報信号の画面上
への表示位置は予め表示位置設定手段において設定され
ている。

【００１０】一方、カウンタ手段は入力する映像信号の
垂直及び水平同期信号をカウントしており、かかるカウ
ント値は上記表示位置と一致検出手段において比較さ
れ、一致が検出されるとスイッチ手段により上記映像信
号に上記文字情報信号が挿入され文字情報付映像信号が
生成される。

【００１１】従って、かかる文字情報付映像信号を再生
することで、計測地点の映像と共に計測情報を数字等で
確認することができる。

【００１２】第２の発明に記載の装置では、上記文字情
報付映像信号を記録すると共に表示手段で表示すること
ができるため、いったん記録した文字情報付映像信号を
いつでも繰り返し再生して確認することができる。

【００１３】

【実施例】以下、図面に基づいて計測対象として放射線
量を測定する場合の一実施例を詳細に説明する。

【００１４】図１は本装置の使用状態の構成を示すブロ
ック図であり、まず同図に基づいて本発明の概要を説明
する。１は本発明に係る計測情報挿入装置であり、計測
信号入力端子１ａに放射線量を測定するシンチレーショ
ン式サーベーメータ（計測器）２、映像入力端子１ｂに
ビデオカメラ３、映像出力端子１ｃにビデオテープレコ
ーダ（記録装置、以下ＶＴＲと言う）４が接続されてい
る。

【００１５】上記ビデオカメラ３は放射線計測地点の風
景、背景等を放射線量計測と同時に撮影するものであ
り、該カメラ３で撮影された映像信号は、上記挿入装置
１に映像入力端子１ｂより入力する。また上記サーベー
メータ２は上記計測地点の放射線量を計測するものであ
り、計測した放射線量はアナログ信号（０〜１０ｍＶの
ＤＣ）の計測データとして上記挿入装置１に計測信号入
力端子１ａより入力する。

【００１６】上記計測情報挿入装置１は上記計測データ
をデジタル信号に変換した後設定された感度で文字情報
に変換し、該文字情報を上記映像信号に挿入して文字情
報付の映像信号として映像出力端子１ｃより上記ＶＴＲ
４に送出するものである。

【００１７】上記ＶＴＲ４は上記挿入装置１より送られ
てくる文字情報付映像信号を磁気テープに記録すると共
に、接続されたモニタＴＶ５に計測地点の映像と共に文
字情報等の計測情報を図２に示すように映し出すことが
できる。

【００１８】次に図３に基づいて上記計測情報挿入装置
１の構成を詳細に説明する。同図において６はキーボー
ドであり、該キーボードにて上記入力端子１ａから入力
する計測信号の入力感度設定、該計測信号の単位の設
定、現在の日付、時刻設定、文字情報の画面上の表示位
置の設定ができるようになっている。

【００１９】７は上記入力端子１ａ及び上記キーボード
６に接続された感度設定回路であり、上記キーボード６
で設定された感度に従って、計測信号の感度（計測信号
が放射線量の場合は０．３，１，３，１０，３０［μＳ
ｖ／ｈ］）を設定するものである。この感度は通常上記
サーベーメータ２の設定感度と同一感度に設定される。

【００２０】８は上記感度設定回路７で感度設定された
アナログ信号である計測信号を制御部１１の制御に基づ
いてデジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換回路、９は上記
キーボード６で設定された単位を上記制御部１１の制御
に基づいて切り換えて設定する単位設定回路であり、計
測対象が本実施例の放射線量であれば［μＳｖ／ｈ］
（マイクロシーベルト毎時）に設定されるが、計測対象
が例えば騒音であれば［ホン］、温度であれば［゜Ｃ］
等に切り換え可能に構成されている。

【００２１】１０は上記Ａ／Ｄ変換回路８から送られて
くるデジタル信号としての計測信号、上記制御部１１か
ら送られてくる日付、時刻情報、及び上記単位設定回路
９から送られてくる単位情報を数字、文字、記号等のデ
ジタル信号からなる文字情報に変換して文字情報信号を
発生する文字情報信号発生回路である。

【００２２】１１は上記制御部であり、上記キーボード
６で設定された各種条件に基づいて図５に示す所定の手
順により上記各回路を制御するものである。

【００２３】１２は映像信号に上記文字情報信号を挿入
する文字挿入部であり、該挿入部１２において１３は上
記映像信号入力端子１ｂから入力する映像信号の垂直同
期信号をカウントする垂直カウンタ、１４は上記映像信
号の水平同期信号をカウントする水平カウンタ、１５は
上記キーボード６で設定された表示位置を制御部１１の
指示により文字表示位置（例えば図４の位置Ａ）を設定
する表示位置設定回路である。尚、図４中実線矢印はＴ
Ｖ画面上の走査線、点線矢印は帰線を示している。

【００２４】１６は上記各カウンタ１３，１４でカウン
トすることにより規定された画面上の位置と、上記表示
位置設定回路１５で設定された表示位置Ａとを比較する
一致検出回路であり、両位置が一致する度に切換スイッ
チ１７を映像側端子ａから文字側端子ｂに切り換えて、
挿入位置に白又は黒の点で文字を挿入するものである。

【００２５】本発明は上述のように構成されるものであ
り、次に図５のフローチャートと共に本発明の動作を説
明する。

【００２６】放射線量を計測する場合、まず計測情報挿
入装置１にサーベーメータ２、ビデオカメラ３、ＶＴＲ
４、及びモニタＴＶ５を図１に示すように接続し、ビデ
オカメラ３で計測地点の風景の撮影を開始する。

【００２７】そして、該挿入装置１のキーボード６によ
り入力感度を上記サーベーメータ２の感度と同一感度に
設定すると共に、単位を［μＳｖ／ｈ］に設定し、さら
に表示位置、日付、時刻を設定し、その後上記サーベー
メータ２により放射線量の計測を開始する。

【００２８】制御部１１は上記キーボード６で設定され
た各条件に基づいて、感度設定回路７に感度指令信号
を、単位設定回路９に単位指令信号を送出すると共に、
内蔵する時計に日付及び時刻の設定を行い、さらに表示
位置設定回路１５に位置指令信号を送出する（Ｐ１乃至
Ｐ４）。

【００２９】上記感度設定回路７は上記感度指令信号に
基づいて感度設定を行い、計測信号入力端子１ａより入
力する計測データを所定の感度に設定する。

【００３０】上記単位設定回路９は上記単位指令信号に
基づいて単位設定（この場合は［μＳｖ／ｈ］に設定）
を行い、該単位情報を文字情報信号発生回路１０に送出
する。

【００３１】上記表示位置設定回路１５は上記指令信号
に基づいて画面上の文字表示位置の設定を行い、一致検
出回路１６に位置信号を送出する。

【００３２】そして制御部１１は１秒間のインターバル
の後（Ｐ５）、Ａ／Ｄ変換回路８にＡ／Ｄ変換指令を送
出する（Ｐ６）。該Ａ／Ｄ変換回路８は上記感度設定回
路７からの感度設定された計測データをデジタル信号に
変換し、文字情報信号発生回路１０に送出する。

【００３３】その後、上記制御部１１は上記発生回路１
０に文字発生指令信号を送出すると共に、日付時刻情報
を同回路１０に送出する。該文字発生回路１０は上記指
令信号に基づいて現在入力している計測データ、単位情
報及び日付時刻情報をデジタル信号の文字情報信号に変
換し（Ｐ７）、切換スイッチ１７の文字側端子ｂに送出
する。

【００３４】一方、ビデオカメラ３で撮影された映像信
号は映像信号入力端子１ｂより挿入装置１内に入力して
おり、該信号は切換スイッチ１７の映像側端子ａを介し
て映像出力端子１ｃよりＶＴＲ４に出力され記録される
と共に、モニタＴＶ５の画面上に映し出される。

【００３５】上記挿入装置１の垂直カウンタ１３及び水
平カウンタ１４は映像信号入力端子１ｂから入力する上
記映像信号の垂直同期信号及び水平同期信号をカウント
し、該カウント値を上記一致検出回路１６に送出する。
該一致検出回路１６は上記カウント値に基づく画面上の
位置と上記設定回路１５からの位置信号とが一致する度
に上記切換スイッチ１７を文字側端子ｂ側に切え換る。

【００３６】すると、上記文字情報信号発生回路１０か
らの文字情報が映像信号に代わって映像出力端子１ｃよ
り出力され、モニタＴＶ５の画面上の設定位置に図２に
示すように日付Ｂ、時刻Ｃ、計測データＤ、単位Ｅが映
し出される。即ち、上記切換スイッチ１７の切換動作に
より文字（フォント）に応じた位置において黒字に白、
又は白地に黒の文字が画面上に挿入される（Ｐ８）。

【００３７】上記制御部１１は上記Ｐ８までの手順を終
了すると、再びＰ５に戻り１秒間のインターバルの後同
様の動作を繰り返す。従って、計測データは１秒間隔で
順次文字情報に変換され、計測データのレベル変化は１
秒間隔で上記モニタＴＶ５の画面上に表示されることに
なる。

【００３８】尚、文字情報のＴＶ画面での表示サイクル
は１秒乃至５秒まで１秒間隔で上記キーボード６で設定
可能であり、該表示サイクルを設定すると制御部１１に
より上記インターバル（Ｐ５）が設定値に応じて切り換
られ、設定された表示サイクルで文字情報が画面上に表
示されることになる。

【００３９】上述のように、本発明によれば放射線量の
計測地点の映像と共に、該計測地点の放射線量、計測日
時等の計測情報を文字情報として略々リアルタイムでモ
ニタＴＶ５上で確認することができるため、ＴＶ５を見
ている人に実際に計測地点で計測を経験しているような
臨場感を与え、各地の放射線量がどの程度のレベルにあ
るのかを明確に表示することができる。

【００４０】上記実施例では計測対象として放射線量を
示したが、本発明の装置で例えば騒音測定を行う場合
は、計測情報挿入装置１の計測信号入力端子１ａに騒音
計を接続し、キーボード６において該騒音計に併せて入
力感度、単位等を設定すれば良く、その他振動計測等各
種計測に適用可能である。

【００４１】尚、上記文字情報信号発生回路１０は入力
する計測データを文字情報に変換するものであるが、上
記計測データの入力レベルに応じて図形情報に変換しモ
ニタＴＶ上にグラフ表示を行うように構成しても良い。

【００４２】

【効果】以上のように本発明の装置によれば、計測器で
計測された計測信号はそのレベルに応じて数字、記号等
の文字情報に変換され、上記計測地点の映像信号に挿入
されて文字情報付映像信号を生成することができるた
め、かかる文字情報付映像信号を表示装置で再生するこ
とにより、計測地点の映像信号と共に、上記計測値、単
位等を数字、文字、記号等で同時に確認することができ
る。

【００４３】従って、表示画面を見ている人に実際に計
測地点で計測を経験しているような臨場感を与えること
ができ各種計測情報の説得性を高めることができると共
に、極めて簡単に説得性の高いデータを作成することが
できる。

【００４４】さらに、上記文字情報付映像信号を記録装
置に記録しておくことにより、いつでも繰り返し再生す
ることができ、極めて実用効果の高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る計測情報挿入装置の使用状態を示
すブロック図である。

【図２】モニタＴＶ画面上に表示された情報を示す正面
図である。

【図３】計測情報挿入装置の構成を示すブロック図であ
る。

【図４】モニタＴＶ画面上の文字挿入位置を示す概念図
である。

【図５】制御部の処理手順を示すフローチャートであ
る。

【符号の説明】

１ 計測情報挿入装置 ４ ＶＴＲ ５ モニタＴＶ ７ 感度設定回路 ９ 単位設定回路 １０ 文字情報信号発生回路 １３ 垂直カウンタ １４ 水平カウンタ １５ 表示位置設定回路 １６ 一致検出回路 １７ 切換スイッチ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 手島 義雄 福岡市博多区山王１丁目６−18 九州計測 器株式会社内 (72)発明者 小池 正実 福岡県筑紫野市大字原田95番地の３

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 計測器で計測された特定地点の計測信号
   を入力し該計測信号の入力感度を設定する感度設定手段
   と、上記計測信号に対応した単位を設定する単位設定手
   段と、上記感度設定手段で感度設定された計測信号をそ
   の入力レベルに応じて数字、記号等の文字情報に変換す
   ると共に上記単位設定手段からの単位信号に基づいてそ
   の単位を文字、記号等の文字情報に変換する文字情報信
   号発生手段と、上記計測信号の計測に伴って撮影された
   上記特定地点の映像信号を入力し該映像信号の垂直同期
   信号及び水平同期信号をカウントするカウンタ手段と、
   画面上への上記文字情報信号の表示位置を設定する表示
   位置設定手段と、上記カウンタ手段のカウント値と上記
   表示位置設定手段の文字情報表示位置とを比較して両者
   の一致を検出する一致検出手段と、該一致検出手段の一
   致検出に基づいて上記映像信号に上記文字情報信号を挿
   入して文字情報付映像信号を生成するスイッチ手段とか
   らなる計測情報挿入装置。
2. 【請求項２】 上記文字情報付映像信号を記録する記録
   装置と、上記文字情報付映像信号に基づいて上記特定地
   点の映像を上記文字情報と共に画面上に表示する表示手
   段とを含む請求項１記載の計測情報挿入装置。