JPH0610964B2 - 線状電子線発生装置 - Google Patents

線状電子線発生装置

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JPH0610964B2
JPH0610964B2 JP4972086A JP4972086A JPH0610964B2 JP H0610964 B2 JPH0610964 B2 JP H0610964B2 JP 4972086 A JP4972086 A JP 4972086A JP 4972086 A JP4972086 A JP 4972086A JP H0610964 B2 JPH0610964 B2 JP H0610964B2
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JP
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cathode
electron beam
cathodes
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linear electron
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強 中村
豊 河瀬
英樹 小林
修一 齋藤
秀和 岡林
博光 波田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、断面形状が矩形の電子ビームにより、一度に
大面積の領域を加熱処理する線状電子線発生装置に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来、線状電子ビームを線状カソードから取出す技術
は、例えば、雑誌「ジャーナル・オブ・アプライド・フ
ィジックス(Journal of Applied Physics)」,Vol.58 19
85.pp2584-2592に記載されたジェー・エ・ナップ(J.A.
Knapp)の論文に示されている。すなわち、線状の電子
ビームを線状のカソードから取り出す場合、線状電子ビ
ームの短辺方向の分布がほぼガウス分布に近い形状をし
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、この従来の技術では、線状電子ビームをその短
辺方向に走査するか、あるいは、試料を線状電子ビーム
の短辺方向に移動させることにより試料を加熱処理する
場合、線状電子ビームが照射された領域の温度の上昇特
性あるいは冷却特性は、線状電子ビームの照射時間及び
試料構造によってのみ決定されるため、制御が困難であ
るという欠点があった。
本発明の目的は、このような従来の欠点を解決し、試料
の加熱あるいは冷却特性を制御する手段として、線状電
子ビームの短辺方向の分布を容易に制御できるようにし
た線状電子線発生装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の線状電子線発生装置の構成は、電子放出面が矩
形であるカソードをその矩形の短辺方向に2本並列に配
列したカソード組立と、このカソード組立を囲むような
矩形状孔を、このカソード組立の各カソードに別々にバ
イアス電圧を加えられるように2分割して構成したウェ
ネルト電極組立とを有する電子銃を備えることを特徴と
する。
〔作用〕
本発明の構成のように、矩形状カソードをその短辺方向
に2本並列に配置することにより、その短辺方向に2本
のビームが形成できることが実験的に確認できた。ま
た、このカソードの電子放出面をビーム進行方向に対し
垂直でなく、2本のカソードでそれぞれ異なる角度を持
たせるとこの傾向は更に顕著になる。しかし、この場合
2本のカソード表面の高さが同じであるため、このまま
では2本のビームの強度が同一になってしまう。この2
つのビームの強度を制御する手段としては次の2つがあ
る。
まず、第1の手段としては、カソード表面を同じ高さに
設定した状態で、それぞれのバイアス電圧を独立に制御
することである。それぞれのカソードとウェネルト電極
との間の電位差(バイアス電圧)を制御する方法があ
り、2本のカソードに別々の電位を付与する方法と、1
方のカソードに近いウェネルト電極部分と、他方のカソ
ードに近接する側のウェネルト電極部分とに、別々の電
位を印加する方法とがある。
また、第2の手段としては、カソード表面の高さを変え
ることである。ウェネルト電極面に対し、カソードの一
方を他方に比べて低く(引っ込ませて)配置することに
より、低く配置されたカソード近傍は、ウェネルト電極
に印加された電位(バイアス電圧)により、より電子の
放出が抑制されるため電流が減少する。すなわち、並列
に配置された2本のカソードのうち、一方を他方に比べ
低く設定することで、短辺方向にビーム強度の異なる2
つのビームを1つの光学系で同時に発生できる。従っ
て、これら2つの手段を組み合せることにより、任意の
ビーム強度を有する2つのビームを制御性良く取り出せ
ることになる。
〔実施例〕
第1図(a),(b)は本発明の一実施例に用いられる
電子銃の主要部の断面図及び平面図を示す。図中、1及
び2はそれぞれシート状に加工したCaBからなるカ
ソードで、幅0.7mm(短辺方向)で長さ5mm(長
辺方向)のものを用いた。これらカソード1,2はそれ
ぞれ0.5mm、2mm、0.5mm厚のカーボン板
3,3′,3″ではさみ込み、金属押え板4により、絶
縁碍子ホルダー5に固定した。また、これらカソード
1,2のウェネルト電極組立8の電子放射面に対する距
離l,lは、それぞれ5/100及び15/100
mmとした。また、カソード1,2はそれぞれ矩形状の
ビーム通過孔9に対し、平行に配置した。また、ウェネ
ルト半電極21及び22は、それぞれ独立したバイアス
電源6及びバイアス電源7により電圧が印加できる。こ
れらカソード1,2の構成で、これらカソード6,7に
バイアス電圧をそれぞれ独立に調整することにより2つ
のビームの強度を相対的に変化させることができた。
第2図は第1図の電子銃を用いた線状電子ビームアニー
ル装置の一例の構成図である。カソード組立10は第1
図に示した2つのカソード1,2から成り、ウェネルト
半電極21,22の電位により、ビーム電流を制御して
いる。このカソード組立10から放出された電子ビーム
は、アノード13により加速され、レンズコイル14に
より、試料16上に集束される。また、電子ビームは、
偏向コイル15により、試料16の面内に走査すること
ができ、試料16は試料加熱装置17により加熱するこ
ともできる。
今回実験に用いた試料としては、SOI構造のものを用
い、電子ビームアニールの条件としては加速電圧15k
V、ビーム電流118mA、走査速度86cm/sec、
基板温度300℃とした。この様な条件でSOI膜を溶
融し再結晶化した結果、基板温度が300℃と低くて
も、SOI膜の形成には特に問題がなかった。
この理由としては、線状電子ビームがその短辺方向に2
つ形成できるが、まずビーム強度の低いビームがまず試
料に照射されることにより、試料が加熱される。この
時、ビーム強度はそれ程強くないので、SOI膜は溶融
されず、試料温度が上昇するだけの効果である。次に、
ビーム強度の強いビームが引き続き照射される。このた
め試料はまずビーム強度の低いビームにより実効的に高
温に加熱され、第2のビーム強度の強いビームにより溶
融される。従って、溶融時の温度上昇の割合が通常の1
つのビームに比べて緩和されているため、基板加熱の温
度が300℃と低くても、良好にSOI膜の溶融ができ
たと考えられる。
さらに、カソードを2つ使用しても、電子光学系の口径
を大きくして、収差の影響を極力小さくした構成とする
ことができるので、電子光学系に関しては、それ以外、
特別のことは必要なかった。
また、カソード1,2のウェネルト電極組立8の電子放
射面に対する距離l及びlを相対的に変化させるこ
とにより、ビーム強度を相対的に変化させることができ
ることが分かった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の構成によれば、線状電子
ビームの短辺方向の2つのビームの強度を変え、まずビ
ーム強度の小さいビーム、次にビーム強度の大きいビー
ムが試料に照射される様に短辺方向に走査した場合、1
つのビームを用いて加熱する場合に比べて試料の温度の
上がり方がゆるやかになり、従って、基板温度を十分低
温にしたままその基板温度を実効的に高くした場合と同
等の効果が得られる。さらに基板温度は実効的に高くな
るがその加熱されている時間は、ビームが照射されてい
る通常数10msec以下の時間だけであり、不純物等
の拡散などにも特に問題はない。さらにこの様にビーム
の走査方向を変えることにより、試料加熱における温度
上昇あるいは冷却時における温度分配を2つビーム強度
を変えて制御でき、加熱状態の制御が極めて容易にな
る。
また、本装置においては、2つのビームの強度を変化さ
せる手段として、ウェネルト半電極と各カソード間のバ
イアス電圧及びカソード表面のウェネルトからの距離の
2つの手段を用いているために、その制御できる範囲が
広く、かつ一度カソードを装置内部に固定した後でも各
ウェネルト半電極のバイアス電圧を変えるといった電気
的な制御も行なえるため、その操作が容易であるという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の一実施例に用いた電子
銃の主要部の断面図及び平面図、第2図は本実施例の線
状電子ビームアニール装置の構成図である。 1,2……カソード、3,3′,3″……カーボン、4
……金属押え板、5……碍子ホルダー、6,7……バイ
アス電源、8……ウェネルト電極組立、9……ビーム通
過孔、10……カソード組立、11……ウェネルト、1
2……線状電子ビーム、13……アノード、14……レ
ンズコイル、15……偏向コイル、16……試料、17
……試料加熱装置、21,22……ウェネルト半電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 修一 東京都港区芝5丁目33番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 岡林 秀和 東京都港区芝5丁目33番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 波田 博光 東京都港区芝5丁目33番1号 日本電気株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−236441(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子放出面が矩形であるカソードをその矩
    形の短辺方向に2本並列に配列したカソード組立と、こ
    のカソード組立を囲むような矩形状孔を、このカソード
    組立の各カソードに別々にバイアス電圧を加えられるよ
    うに2分割にして構成したウェネルト電極組立とを有す
    る電子銃を備えることを特徴とする線状電子線発生装
    置。
JP4972086A 1986-03-06 1986-03-06 線状電子線発生装置 Expired - Lifetime JPH0610964B2 (ja)

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JPS62206754A JPS62206754A (ja) 1987-09-11
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US11458561B2 (en) * 2017-01-12 2022-10-04 Advantest Corporation Electron beam column for three-dimensional printing device, three-dimensional printing device, and three-dimensional printing method
CN111769029B (zh) * 2020-07-31 2023-08-08 江苏亚威艾欧斯激光科技有限公司 一种电子束退火设备及多晶硅薄膜的制造方法

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