JPH06109392A - 内面突出部付き金属管の製造方法 - Google Patents

内面突出部付き金属管の製造方法

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JPH06109392A
JPH06109392A JP25620392A JP25620392A JPH06109392A JP H06109392 A JPH06109392 A JP H06109392A JP 25620392 A JP25620392 A JP 25620392A JP 25620392 A JP25620392 A JP 25620392A JP H06109392 A JPH06109392 A JP H06109392A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 素管の内周面に対して長手方向に線状又は点
状にわたる突出部を形成してなる内面突出部付き金属管
を製造するのに、従来は、例えば、ストレートな素管に
熱間押出成形を施して前記突出部を形成していたが、そ
の熱間押出成形が可能な素管は、その材質が成形性の良
好なものに限定されてしまう、という問題があった。そ
のような問題等を解消し得る手段を提供する。 【構成】 素管1の内周面に肉盛溶接によって肉盛ビー
ドを形成し、その肉盛ビードによって前記突出部2を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内面突出部付き金属管
の製造方法に関し、更に詳しくは、素管の内周面に対
し、長手方向に線状(ストレート線状も螺旋線状も含
む)又は点状にわたる突出部を形成することにより、内
面突出部付き金属管を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱交換用管(即ち、種々の温度での熱交
換を主目的に使用される管)や各種反応管(即ち、管内
を通流する各種原料流体を例えば800℃前後の高温で
反応させてメタノール・水素・都市ガス・アンモニア等
を製造するのに使用される管)やクラッキングチューブ
(即ち、管内を通流するナフサ等の分解原料流体を80
0℃を越える高温で熱分解させてエチレン・プロピレン
等を製造するのに使用され、それ自体は1000℃を越
える高温に曝される管)等の金属管として、その内周面
に、長手方向に線状又は点状にわたる内面突出部を形成
したものを使用した場合、その内面突出部の存在によっ
て、前記金属管内を層流状態で通流しようとする流体が
乱流状態とされて前記流体の管内素通りが防止され、し
かも、その流体に対する前記金属管の反応表面積も増大
するので、上述した熱交換や各種反応や熱分解等の処理
が能率的に行われるようになる。そこで、前記各種金属
管の内周面に前記内面突出部を形成した内面突出部付き
金属管が実用化されている。その内面突出部付き金属管
の製造方法としては、従来、適宜製法にて製造された単
なる円筒状のチューブを素管として準備し、その素管に
対して前記内面突出部を形成する熱間押出成形を施すこ
とにより、前記内面突出部を形成するものが考えられて
いる(例えば、特開平1−127896号公報参照)。
【0003】また、前記各種金属管の内周面に、長手方
向に螺旋線状にわたる螺旋突出部を形成した場合、前記
乱流状態が一層有効に形成されて、前記各処理を能率的
に行う上で一層効果がある。そこで、実際に、管内周面
に前記螺旋突出部を形成した金属管が採用されている。
このような螺旋突出部付きの金属管を製造する場合、前
記熱間押出成形を採用するだけでは、前記螺旋突出部を
形成することができないので、従来は、前記素管を素材
として、長手方向に直線線状にわたる突出部を管内周面
に前記熱間押出成形によって形成した第2の素管を先ず
製造し、その第2の素管に対して管周方向の捩り加工を
施すことにより、前記螺旋突出部付きの金属管を製造す
ることが考えられている(例えば、特開昭58−173
022号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記内
面突出部を形成するための熱間押出成形は、相当に過酷
な条件下で行われるため、その熱間押出成形が可能な素
管はその材質が成形性の良好なものに限定されてしま
う。例えば、炭素含有量が多い加工性の悪いものには適
用することができない。従って、前記熱間押出成形を用
いる従来方法は、成形性が悪い材質よりなる金属管に対
して適用することができない、という加工性に係わる問
題があった。また、前記内面突出部が長手方向に点状に
わたって形成され複数疣状となっている内面突出部付き
金属管、又は、金属管に対してその材質と異なる材質の
内面突出部を形成した内面突出部付き金属管を製造する
必要がある場合、それらの内面突出部は、前記熱間押出
成形を用いる従来方法によっては形成することができな
い、という製造能力に係わる問題があった。本発明は、
このような加工性・製造能力に係わる問題を共に解消し
得る、内面突出部付き金属管の製造方法を提供すること
を第1の目的としている。
【0005】また、前記螺旋突出部付きの金属管を製造
する必要がある場合、従来方法によれば、前記第2の素
管を先ず製造した上でその第2の素管に対して管周方向
の捩り加工を施すので、最終的に得られる金属管に前記
捩り加工に基づく残留応力が発生することとなり、その
残留応力に基づいて、前記内面突出部付き金属管には使
用中に歪み等が発生する、という残留応力の問題があっ
た。更に、前記捩り加工を実際に行う過程において、捩
り過ぎによる管の変形・破断等の発生阻止を常に考慮し
なければならないため、前記螺旋突出部の螺旋ピッチを
小さくするには一定の限界がある、という螺旋突出部形
状の問題があった。本発明は、前記加工性・製造能力に
係わる問題に加え、前記残留応力・螺旋突出部形状の問
題をも解消し得る、内面突出部付き金属管の製造方法を
提供することを第2の目的としている。
【0006】また、前記内面突出部付き金属管として前
記クラッキングチューブを製造する場合においては、そ
のクラッキングチューブが前記高温に且つ浸炭環境下に
曝されるようになるので、その素材として、高炭素(例
えば、炭素含有量を0.4〜0.5%)の耐熱素材を使
用することが検討されている。また、ケイ素も多く含有
させた、高炭素且つ高ケイ素の耐熱素材を使用すること
も検討されている。しかし、前記高炭素(又は、高炭素
且つ高ケイ素)の耐熱素材は、延性が非常に乏しい材料
であるので、前記素管自体を熱間塑性加工で形成するの
も比較的難しく、また、前記素管が仮に形成できたとし
ても、その素管に対して前記熱間押出成形を施して、管
内面に前記内面突出部を形成するのに、延性が不足して
前記熱間押出成形が実質的に実行できない。そこで、前
記素管の形成は勿論のこと、前記内面突出部の熱間押出
成形による形成も実質的に実行できる条件まで、素材の
炭素含有量を落とす(具体的には、炭素含有量を0.1
〜0.2%まで落とす)こと等が行われている。但し、
炭素含有量の低下によって前記クラッキングチューブの
高温強度が低下するので、その高温強度の低下を解消す
べく、予め素材に高温強度確保に有効なTi,Zr等の
高価な合金元素を添加するようにしている。このような
従来方法によって前記クラッキングチューブを製造する
場合、高価なTi,Zr等の合金元素の添加に基づい
て、最終的に得られるクラッキングチューブのコストが
割高になってしまう、というコストの問題があった。本
発明は、前記加工性・製造能力に係わる問題、前記残留
応力・螺旋突出部形状の問題を解消し得ると共に、高価
な合金元素が添加されない高炭素(又は、高炭素且つ高
ケイ素)の耐熱素材を用いつつ、前記素管を有効に形成
し、且つ、その素管の内周面に前記内面突出部を有効に
形成して、低コストにて前記クラッキングチューブを製
造し得る手段を提供することを第3の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の第1の目的を達成
するためになされた、本発明に係る内面突出部付き金属
管の製造方法(以下、第1の本発明方法という)は、素
管の内周面に対し、長手方向に線状又は点状にわたる突
出部を形成することにより、内面突出部付き金属管を製
造する方法であって、前記内周面に肉盛溶接によって肉
盛ビードを形成し、その肉盛ビードによって前記突出部
を形成する点に特徴を有している。
【0008】上述の第2の目的を達成するためになされ
た、本発明に係る内面突出部付き金属管の製造方法(以
下、第2の本発明方法という)は、上述の特徴を備える
ものにおいて、前記肉盛ビードを形成するための溶接ト
ーチを前記素管の内部に配置し、その溶接トーチを前記
素管に対して、長手方向及び周方向に相対移動させるこ
とにより、前記突出部を螺旋状に形成する点に特徴を有
している。
【0009】上述の第3の目的を達成するためになされ
た、本発明に係る内面突出部付き金属管の製造方法(以
下、第3の本発明方法という)は、上述の特徴を備える
ものにおいて、前記内面突出部付き金属管として、クラ
ッキングチューブを製造するに際し、素管を遠心力鋳造
した後、その素管の内周面に、前記肉盛ビードによる突
出部を形成する点に特徴を有している。
【0010】
【作用】第1の本発明方法によれば、素管の内周面に肉
盛溶接によって肉盛ビードを形成し、その肉盛ビードに
よって前記内面突出部を形成するので、従来の熱間押出
成形を用いることなく前記内面突出部を形成することが
でき、従来のように熱間押出成形のための素材の成形性
を考慮しなくても済む、という作用が生じる。更に、前
記内面突出部が、長手方向に点状にわたって形成された
複数疣状のものであっても、その内面突出部は、前記肉
盛ビードを断続的に形成することで容易に形成すること
ができ、また、前記内面突出部が、金属管に対してその
材質と異なる材質のものが突出するものであっても、そ
の内面突出部は、前記肉盛溶接を行うに際して使用する
肉盛材を金属管の材質と異なるものに適宜選択すること
により容易に形成することができる、という作用が生じ
る。
【0011】第2の本発明方法によれば、第1の本発明
方法による上述の作用が生じる上、前記溶接トーチを素
管に対して長手方向及び周方向に相対移動させつつ前記
肉盛ビードを形成するので、前記捩り加工を施すことな
く、前記螺旋突出部付きの金属管を製造することができ
る。従って、上述の作用に加え、最終的に得られる金属
管には、前記捩り加工に基づく残留応力の発生が回避さ
れ、且つ、最終的に得られる金属管における前記螺旋突
出部の螺旋ピッチを自由に設定することができる、とい
う作用が生じる。
【0012】第3の本発明方法によれば、第1の本発明
方法又は第2の本発明方法による上述の作用が生じる
上、前記素管が遠心力鋳造によって製造され、且つ、前
記内面突出部が素管内周面に対する肉盛溶接によって形
成されて、前記クラッキングチューブが製造されるの
で、前記素管を製造するのにも、前記内面突出部を形成
するのにも、素材の加工性・成形性を考慮する必要がな
くなる。従って、上述の作用に加え、従来のようにクラ
ッキングチューブの元々の素材(即ち、高炭素の素材又
は高炭素且つ高ケイ素の素材)の炭素含有量を加工性・
成形性向上のために低下させる必要がなくなり、それに
よって、従来のように炭素含有量低減による高温強度劣
化を解消するためのTi,Zr等の高価な合金元素を素
材に添加する必要がなくなる、という作用が生じる。
【0013】
【発明の効果】第1の本発明方法によれば、従来のよう
に熱間押出成形のための素材の成形性等を考慮しなくて
も済むので、成形性等に基づいて、使用可能な素材が限
定されるということがなくなる。しかも、前記内面突出
部が長手方向に点状にわたって形成され複数疣状となっ
ている内面突出部付き金属管であっても、また、金属管
に対してその材質と異なる材質の内面突出部を形成した
内面突出部付き金属管であっても、本発明方法によって
製造することができるようになる。従って、従来の加工
性・製造能力に係わる問題が解消されるようになる。
【0014】第2の本発明方法によれば、上述したよう
に従来の加工性・製造能力に係わる問題が解消される
上、最終的に得られる金属管に前記捩り加工に基づく残
留応力の発生が回避されるので、前記残留応力に基づい
て前記内面突出部付き金属管には使用中に歪み等が発生
する、という残留応力の問題も解消されるようになる。
しかも、最終的に得られる金属管における前記螺旋突出
部の螺旋ピッチを自由に設定することができるので、従
来の螺旋突出部形状の問題も解消されるようになる。
【0015】第3の本発明方法によれば、上述したよう
に従来の加工性・製造能力に係わる問題、残留応力・螺
旋突出部形状の問題が解消される上、素材にTi,Zr
等の高価な合金元素を添加することなく、前記内面突出
部が形成されたクラッキングチューブを製造することが
できるので、前記クラッキングチューブの製造における
コストの問題も解消されるようになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。先ず、本発明方法を、クラッキングチューブにお
いて適用した実施例について説明する。
【0017】管内温度が800℃を越える高温となるよ
うに(管自体は、1000℃を越える高温となるよう
に)加熱される金属管内に、ナフサ等の分解原料流体を
通流させ、その通流流体を前記高温で熱分解させてエチ
レン・プロピレン等を製造することが行われている。そ
の製造において使用される前記金属管は、通常、クラッ
キングチューブと称されている。
【0018】このような金属管は、1000℃を越える
高温で使用されるので、その素材として、1000℃を
越える高温での強度を確保すべく炭素含有量を適量増加
させた高炭素の(例えば、炭素含有量:0.4〜0.5
%の)の耐熱素材(例えば、高炭素の25Cr−20N
i系Fe合金)が使用される。
【0019】このような耐熱素材よりなる金属管におい
て、その内周面に、長手方向に線状又は点状にわたる内
面突出部が形成されている場合、その内面突出部の存在
によって、前記金属管内を層流状態で通流しようとする
流体が乱流状態とされて前記流体の管内素通りが防止さ
れ、しかも、その流体に対する前記金属管の反応表面積
も増大するので、前記熱分解が能率的に行われるように
なる。そこで、前記熱分解を能率的に行うためのクラッ
キングチューブとしては、前記金属管の内周面に前記内
面突出部を形成した内面突出部付き金属管が採用される
ようになってきている。
【0020】図1には、前記内面突出部が管内周面に形
成されたクラッキングチューブを製造するのに、本発明
方法を適用した実施例が示されており、図2には、その
方法にて製造されたクラッキングチューブの最終断面形
状が示されている。
【0021】図1における1は、前記クラッキングチュ
ーブを製造するための素管であり、その素管1は、予
め、前記高炭素の25Cr−20Ni系Fe合金の溶湯
を遠心力鋳造することによって製造されている。そし
て、その素管1に対しては、その内周面に引け巣等の欠
陥が発生している可能性があるため、その内周面を適宜
厚さ分だけ除去すべく、内径ボーリング加工が施されて
いる。
【0022】前記素管1は、公知の把持駆動手段(図
外)によって、管軸芯周りに回転自在に支持されてい
る。また、前記素管1の内部には、その素管1の内周面
にそれと同素材(又は相当素材)が突出形成されてなる
内面突出部2を形成すべく前記素材の肉盛ビードを前記
内周面に肉盛溶接するための溶接トーチ3が、前記素管
1内に、その管軸芯方向に延在する状態に支持され且つ
その方向に移動自在に構成されたトーチ支持杆4を介し
て、前記素管1に対して長手方向に平行移動自在に配置
されている。従って、前記溶接トーチ3は、前記素管1
に対して長手方向及び周方向に相対移動させることがで
きるように構成されている。
【0023】前記溶接トーチ3は、具体的には、粉体プ
ラズマアーク溶接(プラズマパウダーアーク溶接)によ
る肉盛溶接を実行するための溶接装置のトーチであり、
その溶接トーチ3の部分には、前記粉体プラズマアーク
溶接に必要な粉体を絶えず送給するためのパウダー供給
管5(そのパウダー供給管5は、前記トーチ支持杆4に
沿って配管されている)の先端が接続されている。
【0024】このように構成された溶接装置を用いて、
前記素管1の内周面に、前記内面突出部2を螺旋状に4
条分だけ形成する場合、先ず、前記把持駆動手段によっ
て支持した前記素管1を管軸芯周りに回転させつつ、前
記素管1を管軸芯方向に1回だけ平行移動させた状態
で、前記肉盛溶接を実行することにより、前記素管1の
内周面に前記内面突出部2を螺旋状に1条分だけ形成す
る。そして、この一連の操作を、前記内面突出部2の条
数分だけ(即ち、4回)繰り返すことにより、前記内面
突出部2を螺旋状に4条分だけ形成する。
【0025】このような本発明方法によれば、前記素管
1の内周面に肉盛溶接によって肉盛ビードを形成し、そ
の肉盛ビードによって前記内面突出部2を形成するの
で、従来の熱間押出成形を用いることなく前記内面突出
部2を形成することができ、従来のように熱間押出成形
のための素材の成形性を考慮しなくても済む。更に、前
記内面突出部2は、前記肉盛ビードを断続的に形成する
ことにより、長手方向に点状にわたるように(即ち、複
数疣状となるように)形成することができる。また、前
記粉体を用いて形成される肉盛ビードは、前記素管1の
材質が同じものであっても異なるものであっても、前記
粉体の種類を適宜選択することによって形成することが
できる。しかも、前記内面突出部2を螺旋状に形成する
のに、従来のように捩り加工を施すことがないので、捩
り加工に基づく残留応力が発生するのが回避されるよう
になる。また、最終的に得られる金属管における前記螺
旋突出部の螺旋ピッチを自由に設定することができるよ
うになる。更に、前記素管1が遠心力鋳造によって製造
され、且つ、前記内面突出部2が前記肉盛溶接によって
形成されて、前記螺旋突出部付きのクラッキングチュー
ブが製造されるので、前記素管1を製造するのにも、前
記内面突出部2を形成するのにも、素材の加工性・成形
性を考慮する必要がなくなる。従って、従来のようにT
i,Zr等の高価な合金元素を素材に添加する必要がな
くなる。
【0026】尚、本実施例においては、前記肉盛溶接を
実行するのに、粉体プラズマアーク溶接を採用している
ので、その採用に基づいて、以下に述べる種々の利点が
生じる。 (1)例えば、TIG溶接装置等に必要な溶接ワイヤの
成形が不可能な硬い肉盛材料(例えば、50Cr−50
Ni系の肉盛材料)であっても、前記粉体の形成が可能
であり、その粉体を用いた粉体プラズマアーク溶接によ
って、前記内面突出部2の形成が可能とある。 (2)粉体プラズマアーク溶接に使用する溶接トーチ3
は、コンパクトに設計することができるので、コンパク
トに設計された溶接トーチ3を採用して、小径の素管1
に対しても、前記内面突出部2を形成することが可能で
ある。 (3)粉体プラズマアーク溶接による場合、溶接ビード
の溶け込みが浅く、肉盛溶接に適している。 (4)前記粉体にはアルミニウムやケイ素を多量に添加
することもできるので、それらを多量に添加した粉体を
用いた粉体プラズマアーク溶接によって、前記内面突出
部2の耐浸炭性を向上させることができる。
【0027】次に、別実施例について説明する。図3に
示すように、前記トーチ支持杆4に対して、前記溶接ト
ーチ3を縦列4連状態に設けておけば、前記素管1の内
周面に前記内面突出部2を螺旋状に4条分だけ形成する
場合においても、前記溶接トーチ3の移動操作が1回で
済むようになる。また、このような縦列4連式の溶接ト
ーチ3を用いる場合、前記素管1の内周面に前記内面突
出部2を螺旋状に8条分だけ形成する場合においても、
前記溶接トーチ3の移動操作が2回で済むようになる。
このように、前記溶接トーチ3の態様及び前記溶接トー
チ3の移動操作を変化させることにより、前記螺旋状の
内面突出部2の形成態様を種々に変更することができ
る。
【0028】また、前記素管1の回転を停止して上述の
操作を行えば、前記内面突出部2が長手方向に沿って直
線状に形成されるようになる。
【0029】また、前記粉体プラズマアーク溶接装置に
替えて、他の溶接装置(例えば、非溶極式のイナートガ
スアーク溶接(TIG溶接)装置等)を採用してもよ
い。
【0030】また、前記素管1として、表裏二層が異種
材質にて構成された二層管を用いる場合においても、本
発明方法を適用することができる。
【0031】また、本発明方法は、上述のクラッキング
チューブ以外の金属管、例えば、熱交換用管(即ち、種
々の温度での熱交換を主目的に使用される管)や各種反
応管(即ち、管内を通流する各種原料流体を例えば80
0前後で反応させてメタノール・水素・都市ガス・アン
モニア等を製造するのに使用される管)等の金属管にお
いても適用することができる。
【0032】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施例を示す説明図
【図2】その方法で製造された内面突出部付き金属管を
示す横断面図
【図3】本発明方法の別実施例を示す説明図
【符号の説明】
1 素管 2 突出部 3 溶接トーチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素管(1)の内周面に対し、長手方向に
    線状又は点状にわたる突出部(2)を形成することによ
    り、内面突出部付き金属管を製造する方法であって、 前記内周面に肉盛溶接によって肉盛ビードを形成し、そ
    の肉盛ビードによって前記突出部(2)を形成する内面
    突出部付き金属管の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記肉盛ビードを形成するための溶接ト
    ーチ(3)を前記素管(1)の内部に配置し、その溶接
    トーチ(3)を前記素管(1)に対して長手方向及び周
    方向に相対移動させることにより、前記突出部(2)を
    螺旋状に形成する請求項1記載の内面突出部付き金属管
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記内面突出部付き金属管として、クラ
    ッキングチューブを製造するに際し、素管(1)を遠心
    力鋳造した後、その素管(1)の内周面に、前記肉盛ビ
    ードによる突出部(2)を形成する請求項1又は請求項
    2記載の内面突出部付き金属管の製造方法。
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