JPH0610867A - 圧縮機の吐出弁構造 - Google Patents

圧縮機の吐出弁構造

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JPH0610867A
JPH0610867A JP16595192A JP16595192A JPH0610867A JP H0610867 A JPH0610867 A JP H0610867A JP 16595192 A JP16595192 A JP 16595192A JP 16595192 A JP16595192 A JP 16595192A JP H0610867 A JPH0610867 A JP H0610867A
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pressure
discharge valve
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広道 上野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮機効率の低下を招くことのない正確なリ
ード弁の開閉動作を得る。 【構成】 高圧室(9b)とケーシング内部空間(2
a)とを連通させる吐出ポート(7b)に配設されたリ
ード弁(15)に近接して電磁石(17)を配設し、高
圧室(9b)内の圧力が所定の吐出圧力に達すると、前
記電磁石(17)の電磁力によってリード弁(15)を
強制的に開閉動させる。これにより、リード弁(15)
の開き遅れに伴う過圧縮状態を回避して動力損失を低減
して圧縮機効率を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮機の吐出弁構造に
係り、特に、圧縮室内外の差圧によって開閉される所謂
リード弁の構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷凍機等に設けられる圧縮機の
1タイプとして、例えば、特開昭63−167095号
公報に示されるようなローリングピストン型圧縮機が知
られている。この種の圧縮機は、シリンダ内部にローラ
が偏心して配設され、該ローラの外周面の一部がシリン
ダの内周面に接触されて、このシリンダとローラとの間
に圧縮室が形成されている。また、このローラの外周面
には、前記シリンダの内周面から出没自在とされたブレ
ードの先端部が当接されていて、前記圧縮室が高圧室と
低圧室とに区画されている。そして、前記ローラがシリ
ンダ内で回転運動することによって圧縮室を容積変化さ
せて、前記高圧室を収縮させることにより高温高圧の吐
出ガスを得るようになっている。
【0003】また、図7に示すように、シリンダの上面
に取付けられているフロントヘッド(a)に形成されて
いる吐出ポート(b)は、吐出弁(c)によって開閉さ
れるようになっている。この吐出弁(c)は薄肉の板材
で成る所謂リード弁であって、一端部が前記フロントヘ
ッド(a)の上面に固定されており、他端部によって前
記吐出ポート(b)が開閉されるようになっている。つ
まり、前記吐出ポート(b)の上端部には弁座(d)が
形成されており、吐出弁(c)の他端部がこの弁座
(d)に当接、離隔することによって吐出ポート(b)
の開閉が行われるようになっている。また、この吐出弁
(c)の開放移動方向側には、弁押え(e)が隣接して
配設されている。この弁押え(e)は、前記吐出弁
(c)の最大開度位置を規制するためのものであって、
僅かに湾曲された比較的厚肉の板材で成っている。
【0004】そして、この吐出弁(c)の開閉動作とし
ては、前記ローラの回転に伴って圧縮室(A)内の圧力
が上昇し、この圧力が吐出空間(B)の圧力よりも大き
くなると、その差圧によって図7に仮想線で示すように
開放状態とされる。そして、圧縮室(A)から吐出空間
(B)に向って高圧ガスが吐出されて圧縮室(A)内の
圧力が低下すると、前記吐出弁(c)は、そのバネ力等
によって再び図7に実線で示すように、前記吐出ポート
(b)を閉鎖することになる。
【0005】このようにして、ローラの回転に同期して
吐出弁(c)が開閉されて、高温高圧の吐出ガスが吐出
空間(B)に吐出されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに吐出弁(c)の開閉動作は、圧縮室(A)内の圧力
と吐出空間(B)の圧力との差圧を利用して行われるよ
うになっているために、適切な開閉動作が行われない場
合がある。つまり、圧縮室(A)内の圧力が所定の吐出
圧力に達した場合でも、この圧縮室(A)内の圧力と吐
出空間(B)の圧力との差圧が吐出弁(c)のバネ力に
うち勝たねば吐出弁(c)は開放されず、更には、この
差圧によって吐出弁(c)の開放動作が開始された場合
でも、この開放動作の初期時には吐出弁(c)の慣性力
によって最大開度に達するまでに時間を要することにな
る。このようにして吐出弁(c)が全開状態となるまで
の開き遅れが生じるため、圧縮室(A)内の圧力が所定
の吐出圧力よりも大きくなる所謂過圧縮が発生すること
になって、動力損失が大きくなり、これが圧縮機効率の
低下に繋がっていた。この過圧縮が発生する状況におけ
る弁開度とシリンダ内圧との関係を図8に示す。この図
8における領域(D)が過圧縮領域であって動力損失に
繋っている。
【0007】一方、吐出弁(c)の閉鎖動作にあっても
吐出弁(c)の慣性力などにより時間的な遅れが生じ、
この吐出弁(c)が全閉状態となるまでの閉じ遅れに伴
って、高圧ガスが吐出空間(B)から圧縮室(A)内へ
逆流するなどといった状況が発生して体積効率が低下
し、これによっても圧縮機効率が低下してしまうことに
なる。
【0008】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、この種の吐出弁において、圧縮機効率の低
下を招くことのない正確な吐出弁の開閉動作を得ること
ができる構成を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、吐出弁の開閉時に付勢力を与えること
で、強制的な開閉動作を行わせるようにした。具体的
に、請求項1記載の発明は、吐出弁の開放方向への付勢
力を与えるようにしたもので、シリンダ(5)内に形成
された圧縮室(9)と、該圧縮室(9)内で圧縮された
流体が吐出される吐出空間(2a)とを吐出ポート(7
b)によって連通させる。また、前記吐出ポート(7
b)に、前記圧縮室(9)の圧力と吐出空間(2a)の
圧力との圧力差を利用して、前記吐出ポート(7b)を
開閉する吐出弁(15)を配設する。そして、前記吐出
弁(15)を、外力が作用していない状態では前記吐出
ポート(7b)を全閉状態に閉鎖するようにし、前記吐
出弁(15)に近接した位置に、前記圧縮室(9)の圧
力が所定の吐出圧力に達すると前記吐出弁(15)に、
その開放方向への付勢力を与えて、該吐出弁(15)を
強制的に全開状態に開放する吐出弁開放手段(17)を
設けるような構成とした。
【0010】請求項2記載の発明は、吐出弁の閉鎖方向
への付勢力を与えるようにしたもので、シリンダ(5)
内に形成された圧縮室(9)と、該圧縮室(9)内で圧
縮された流体が吐出される吐出空間(2a)とを吐出ポ
ート(7b)によって連通させる。また、前記吐出ポー
ト(7b)に、前記圧縮室(9)の圧力と吐出空間(2
a)の圧力との圧力差を利用して、前記吐出ポート(7
b)を開閉する吐出弁(15)を配設する。そして、前
記吐出弁(15)を、外力が作用していない状態では前
記吐出ポート(7b)を全開状態に開放するようにし、
前記吐出弁(15)に近接した位置に、前記圧縮室
(9)の圧力が所定の吐出圧力以下の状態のとき前記吐
出弁(15)に、その閉鎖方向への付勢力を与えて、該
吐出弁(15)を強制的に全閉状態に閉鎖する吐出弁閉
鎖手段(27)を設けるような構成とした。
【0011】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は2記載の圧縮機の吐出弁構造において、吐出弁開放手
段または吐出弁閉鎖手段を、電磁力によって吐出弁(1
5)を強制的に開閉する電磁石(17),(27)によ
って構成するような構成とした。
【0012】
【作用】上記の構成により、本発明では、以下に述べる
ような作用が得られる。請求項1記載の発明では、圧縮
機の圧縮動作において、圧縮室(9)の圧力が所定の吐
出圧力に達するまでは、吐出弁(15)が吐出ポート
(7b)を閉鎖しており、圧縮室(9)の圧力が所定の
吐出圧力に達すると、吐出弁開放手段(17)の作動に
よって吐出弁(15)に開放方向への付勢力が与えられ
て、該吐出弁(15)が強制的に全開状態とされる。こ
のため、吐出弁(15)の開き遅れによる過圧縮状態の
発生が回避される。
【0013】請求項2記載の発明では、圧縮機の圧縮動
作において、圧縮室(9)の圧力が所定の吐出圧力に達
するまでは、吐出弁閉鎖手段(27)の作動によって吐
出弁(15)に閉鎖方向への付勢力が与えられて、該吐
出弁(15)が強制的に全閉状態とされる。そして、圧
縮室(9)の圧力が所定の吐出圧力に達すると、吐出弁
閉鎖手段(27)による付勢力が解除されて、該吐出弁
(15)が全開状態となって吐出ポート(7b)から流
体が吐出される。そして、再び、圧縮室(9)の圧力が
所定の吐出圧力以下になると、吐出弁閉鎖手段(27)
の作動によって吐出弁(15)に閉鎖方向への付勢力が
与えられて、該吐出弁(15)が強制的に全閉状態とさ
れる。このため、吐出弁(15)の閉じ遅れによる流体
の逆流の発生が回避される。
【0014】請求項3記載の発明では、電磁石(1
7),(27)の電磁力を利用して吐出弁(15)を強
制的に開閉させるための付勢力を与えるようにしている
ので、簡単な構成でもって正確な吐出弁(15)の開閉
動作を行わせることができる。
【0015】
【実施例】
(第1実施例)次に、請求項1記載の発明に係る第1実
施例を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本
例に係るローリングピストン型圧縮機(1)は、空調機
に具備されるものであって、ケーシング(2)内に駆動
手段(3)と圧縮機本体(4)とが収納されて構成され
ている。
【0016】駆動手段(3)は、電動モータ(3a)と
クランク軸(3b)とから成っている。電動モータ(3
a)は、ケーシング(2)の内部空間(2a)の上部に
配設され、該ケーシング(2)の内周面に固着されたス
テータ(3c)と、該ステータ(3c)の中央部に配設
されたロータ(3d)とによって構成されている。クラ
ンク軸(3b)は、その上端部が前記ロータ(3d)の
中央部に接続されていると共に、下端部が下方へ延長さ
れて前記圧縮機本体(4)に連繋されている。また、ケ
ーシング(2)内の底部には潤滑油(O)が貯留されて
おり、前記クランク軸(3b)の下端は、この潤滑油
(O)に浸漬されている。そして、このクランク軸(3
b)の下端には遠心ポンプ(3e)が配設されていると
共に、クランク軸(3b)内には上下方向に延びる図示
しない給油路が貫通形成されていて、圧縮機(1)の駆
動時には、遠心ポンプ(3e)によって、潤滑油(O)
が給油路に汲上げられた後、圧縮機(1)の各摺動部分
に供給されるようになっている。
【0017】一方、圧縮機本体(4)は、固定翼形であ
って、前記電動モータ(3a)の下方に配設されてい
る。この圧縮機本体(4)は、図1及び図2に示すよう
に、前記ケーシング(2)の内壁に固着された円筒状の
シリンダ(5)内に、ローラ(6)が収容されていると
共に、前記シリンダ(5)の上端面にフロントヘッド
(7)が、下端面にリヤヘッド(8)が夫々取付けられ
ており、このフロントヘッド(7)及びリヤヘッド
(8)によってシリンダ(5)の内周面とローラ(6)
の外周面との間には圧縮室(9)が形成されている。ま
た、前記フロント及びリヤヘッド(7),(8)には前
記クランク軸(3b)の径と略同径に形成されて上下方
向に延びる貫通孔(7a),(8a)が形成され、この
貫通孔(7a),(8a)にクランク軸(3b)がメタ
ルシール等を介して回転自在に支持されている。また、
前記シリンダ(5)には圧縮室(9)に開口する冷媒の
吸入ポート(5a)が形成されており、該吸入ポート
(5a)には図示しないアキュームレータから延びる吸
入管(10)が連結されている。一方、前記ローラ
(6)の中央部には、クランク軸(3b)と一体形成さ
れ、該クランク軸(3b)の軸心に対して所定方向に偏
心されて成るカム部(3f)が嵌入されている。これに
より、前記ローラ(6)はシリンダ(5)に対して偏心
して設けられ、該ローラ(6)の外周面の一部がシリン
ダ(5)の内周面に常に接するようになっている。
【0018】そして、前記シリンダ(5)における前記
吸入ポート(5a)の配設位置近傍には、ブレード溝
(5b)が形成されている。該ブレード溝(5b)は、
シリンダ(5)の半径方向に延びていると共に、該シリ
ンダ(5)の上下両端面に貫通し、且つ、その外周側に
は、前記ケーシング(2)の内部空間(2a)に連通す
る高圧導入路(5c)が形成されている。そして、この
ブレード溝(5b)には、ブレード(11)が、シリン
ダ(5)内に出没自在に挿通されている。該ブレード
(11)は、その背面(11a)と前記ブレード溝(5
b)との間で背圧空間(12)を形成するようになって
おり、該背圧空間(12)内に配設されているスプリン
グ(13)の付勢力や該背圧空間(12)に導入される
ケーシング(2)の内部空間(2a)の圧力により、そ
の先端がローラ(6)の外周面に押圧され、前記圧縮室
(9)を低圧室(9a)と高圧室(9b)とに区画して
いる。
【0019】また、前記ブレード(11)の配設位置よ
りも高圧室(9b)側には吐出ポート(7b)が設けら
れている。この吐出ポート(7b)は、シリンダ(5)
の内周面の一部が切欠かれ、且つ、図3に示すように、
前記フロントヘッド(7)を貫通して形成されている。
つまり、この吐出ポート(7b)は、一端が高圧室(9
b)に開口されており、他端が前記ケーシング(2)の
内部空間(2a)に開口されている。また、この吐出ポ
ート(7b)には該吐出ポート(7b)の一端を開閉す
る本発明でいう吐出弁としてのリード弁(15)が配設
されている(このリード弁(15)の周辺構造について
は後述する)。そして、前記ケーシング(2)の上面に
は図示しない凝縮器へ繋がる吐出管(14)が接続され
ており、圧縮機本体(4)から吐出された高温高圧の冷
媒は、この吐出管(14)から凝縮器側へ導出されるよ
うになっている。このような構成により、圧縮機駆動時
には、電動モータ(3a)の駆動によるクランク軸(3
b)の回転に伴なって、ローラ(6)がシリンダ(5)
内で回転して各圧縮室(9a),(9b)を収縮するよ
うになっている。
【0020】次に、本例の特徴とする構成について説明
する。本例の特徴とする構成は前記リード弁(15)及
びその周辺構造にある。図3に示すように、シリンダ
(5)の上面に取付けられているフロントヘッド(7)
に形成されている吐出ポート(7b)は、前記リード弁
(15)によって開閉されるようになっている。このリ
ード弁(15)は薄肉の板材で成っており、一端部が前
記フロントヘッド(7)の上面に固定されており、他端
部によって前記吐出ポート(7b)の開口部上端が開閉
されるようになっている。つまり、前記吐出ポート(7
b)の上端部には弁座(7c)が形成されており、リー
ド弁(15)の他端部がこの弁座(7c)の上面に当
接、離隔することによって吐出ポート(7b)の開閉が
行われるようになっている。つまり、前記ローラ(6)
の回転に伴って圧縮室(9)の高圧室(9b)内の圧力
が上昇し、この圧力がケーシング内部空間(2a)の圧
力よりも大きくなると、その差圧によって図3に仮想線
で示すように開放状態とされる。そして、高圧室(9
b)から内部空間(2a)に向って高圧ガスが吐出され
て高圧室(9b)内の圧力が低下すると、前記リード弁
(15)は、そのバネ力等によって再び図3に実線で示
すように、前記吐出ポート(7b)を閉鎖するようにな
っている。
【0021】また、このリード弁(15)の開放移動方
向側には、弁押え(16)が隣接して配設されている。
この弁押え(16)は、前記リード弁(15)の最大開
度位置を規制するためのものであって、僅かに湾曲され
た比較的厚肉の板材で成っている。
【0022】そして、本例の特徴とする構成として、前
記弁押え(16)には本発明でいう吐出弁開放手段とし
ての電磁石(17)が配設されている。詳しくは、前記
弁押え(16)の背面で図3における右側端近傍位置に
円柱状のヨーク(17a)が立設されており、このヨー
ク(17a)の外周面にコイル線(17b)を巻き付け
て構成されている。従って、このコイル線(17b)に
電流が通電されると、電磁石(17)の周囲に磁界が発
生して、前記リード弁(15)を上方に引上げるような
電磁力が発生するような構成とされている。
【0023】また、この電磁石(17)の制御系につい
て説明すると、図4に示すように、制御回路(18)と
リレー(19)とを備えており、前記制御回路(18)
は図5に示すように、変換器(20),(21)と差動
増幅器(22)とを備えている。そして、前記ケーシン
グ(2)の内部空間(2a)及び圧縮室(9)の吐出ポ
ート(7b)近傍位置には、図示しない圧力センサが配
設されている。そして、各圧力センサからの信号が変換
器(20),(21)によって変換された後、差動増幅
器(22)に入力され、各圧力の差圧が所定値になると
リレー(19)に通電されて、該リレー(19)が閉作
動して前記電磁石(17)へ通電するようになってい
る。具体的には、各圧力センサによって検出される圧力
の差圧が0になると電磁石(17)への通電を行って前
記リード弁(15)に電磁力を作用させるように構成さ
れている。つまり、高圧室(9b)内の圧力が所定の吐
出圧力になると前記リード弁(15)を強制的に開放す
るような構成となっている。尚、図4における(2
3),(24),(25),(26)は夫々凝縮器、膨
張弁、蒸発器、アキュムレータである。
【0024】次に、このローリングピストン型圧縮機
(1)の運転時について説明する。先ず、電動モータ
(3a)を駆動すると、この駆動力がクランク軸(3
b)のカム部(3f)を介して圧縮機本体(4)のロー
ラ(6)に伝達し、該ローラ(6)がシリンダ(5)内
で圧縮室(9)を収縮するように回転する。これによ
り、冷媒ガスが吸入管(10)より吸入ポート(5a)
を経て圧縮機本体(4)の低圧室(9a)に流入する。
その後、前記ローラ(6)の回転に伴い、低圧室(9
a)が高圧室(9b)となるに従って、冷媒ガスを圧縮
する。そして、上述したように、この高圧室(9b)内
の圧力が前記ケーシング(2)の内部空間(2a)の圧
力に等しくなると前記リレー(19)が閉作動されて電
磁石(17)に通電され、該電磁石(17)によって発
生される電磁力によりリード弁(15)が引上げられ
て、迅速に全開状態となる(図3の仮想線参照)。そし
て、このリード弁(15)の開放に伴って、高圧状態の
冷媒ガスが吐出ポート(7b)からケーシング(2)の
内部空間(2a)へ吐出し、その後、吐出管(14)に
よって凝縮器(23)側に導出される。
【0025】更に、この冷媒ガスの吐出動作が終了し
て、高圧室(9b)内の圧力が所定値まで低下すると、
差動増幅器(22)により前記リレー(19)が開作動
され、これに伴って電磁石(17)への通電が解除さ
れ、リード弁(15)への引上げ力も解除されることに
なり、前記リード弁(15)は、そのバネ力によって再
び吐出ポート(7b)を閉鎖することになる(図3の実
線参照)。このような動作が、ローラ(6)の回転に同
期して行われることになる。従って、本例の構成によれ
ば、リード弁(15)の開閉動作が良好に行われ、従来
のようなリード弁(15)の開き遅れに伴う過圧縮状態
の発生が回避でき、動力損失が低減されて、圧縮機効率
の向上を図ることができる。
【0026】(第2実施例)次に、請求項2記載の発明
に係る第2実施例について説明する。本例は、リード弁
(15)の閉じ遅れに鑑みてなされたものであって、リ
ード弁(15)の周辺構造のみが上述した第1実施例と
異なっているために、このリード弁(15)の周辺構造
のみについて説明するに止める。
【0027】図6に示すように、本例では、リード弁
(15)を強制的に開閉動させるための本発明でいう吐
出弁閉鎖手段としての電磁石(27)をフロントヘッド
(7)の弁座(7c)周辺に配設している。つまり、前
記弁座(7c)の周辺部を僅かに凹陥させることによっ
て弁座(7c)の外周部の長さ寸法を長く形成しておい
て、この弁座(7c)の外周面にコイル線(27a)を
巻き付けることによって電磁石(27)を構成してい
る。
【0028】そして、本例におけるリード弁(15)
は、外力が作用していない状態では、吐出ポート(7
b)を常時開放するように前記弁押え(16)に沿った
湾曲形状に形成されている(図6の仮想線参照)。
【0029】そして、本例の圧縮機(1)の運転時にお
けるリード弁(15)の開閉動作としては、高圧室(9
b)内の圧力が所定値に達するまでは前記電磁石(2
7)に通電されており、その電磁力によってリード弁
(15)が引き下げられて該リード弁(15)が弁座
(7c)の上端面に当接して吐出ポート(7b)を閉鎖
している。その後、高圧室(9b)内の圧力が所定の吐
出圧に達すると電磁石(27)への通電が解除されてリ
ード弁(15)に作用していた引き下げ力も解除され、
図6に仮想線で示すように、リード弁(15)が弁押え
(16)に沿った形状となって吐出ポート(7b)を開
放する。更に、この冷媒ガスの吐出動作が終了して、高
圧室(9b)内の圧力が所定値まで低下すると、再び電
磁石(27)へ通電されて、リード弁(15)に電磁力
が作用され、該リード弁(15)が吐出ポート(7b)
を閉鎖することになる(図6の実線参照)。そして、本
例にあっても、このような開閉動作がローラ(6)の回
転に同期して行われる。従って、本例の構成によれば、
従来のようなリード弁(15)の閉じ遅れに伴う冷媒ガ
スの逆流の発生が回避でき、体積効率が向上されて、圧
縮機効率の向上を図ることができる。
【0030】また、上述した第1実施例はリード弁(1
5)の開き遅れ対策であり、第2実施例はリード弁(1
5)の閉じ遅れ対策であったが、これらを組み合わせ
て、リード弁(15)の強制開放用の電磁石(17)と
強制閉鎖用の電磁石(27)とを備えさせるようにし
て、リード弁(15)の開閉動作をより正確且つ確実に
行わせるようにすることもできる。
【0031】尚、上述した各例は空調機に具備される圧
縮機に関して述べたが本発明は、これに限らず、種々の
流体圧縮機に適用可能である。また、上述した各実施例
ではリード弁(15)に付勢力を与える手段としては電
磁石(17),(27)を採用するようにしたが、本発
明はこれに限るものではない。更に、上述した各実施例
では、リード弁(15)を、シリンダ内圧に基づいて開
閉制御するようにしていたが、本発明は、これに限ら
ず、ローラ(6)の回転角度に基づいて開閉制御するよ
うにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば以下に
述べるような効果が発揮される。請求項1記載の発明に
よれば、吐出弁(15)に近接した位置に、圧縮室
(9)の圧力が所定の吐出圧力に達すると前記吐出弁
(15)に、その開放方向への付勢力を与えて、該吐出
弁(15)を強制的に全開状態に開放する吐出弁開放手
段(17)を設けるような構成としたために、吐出弁
(15)の開き遅れによる過圧縮状態の発生が回避で
き、動力損失の低減に伴って圧縮機効率の向上を図るこ
とができる。
【0033】請求項2記載の発明によれば、吐出弁(1
5)に近接した位置に、圧縮室(9)の圧力が所定の吐
出圧力以下の状態のとき前記吐出弁(15)に、その閉
鎖方向への付勢力を与えて、該吐出弁(15)を強制的
に全閉状態に閉鎖する吐出弁閉鎖手段(27)を設ける
ような構成としたために、吐出弁(15)の閉じ遅れに
よる流体の逆流の発生が回避でき、体積効率の向上に伴
って圧縮機効率の向上を図ることができる。
【0034】請求項3記載の発明によれば、吐出弁開放
手段または吐出弁閉鎖手段を、電磁力によって吐出弁
(15)を強制的に開閉する電磁石(17),(27)
によって構成するような構成としたために、簡単な構成
でもって正確な吐出弁(15)の開閉動作を行わせるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるローリングピストン型圧縮
機の縦断面図である。
【図2】図1におけるII−II線に対応した位置における
断面図である。
【図3】リード弁の周辺構造を示す縦断面図である。
【図4】冷媒回路及びリード弁の開閉制御系を示す図で
ある。
【図5】リード弁の開閉制御系を示すブロック図であ
る。
【図6】第2実施例における図3相当図である。
【図7】従来例における図3相当図である。
【図8】従来の過圧縮発生状態における弁開度とシリン
ダ内圧との関係を示す図である。
【符号の説明】
(1) ローリングピストン型圧縮機 (2a) 内部空間(吐出空間) (5) シリンダ (7b) 吐出ポート (9) 圧縮室 (15) リード弁(吐出弁) (17) 電磁石(吐出弁開放手段) (27) 電磁石(吐出弁閉鎖手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(5)内に形成された圧縮室
    (9)と、該圧縮室(9)内で圧縮された流体が吐出さ
    れる吐出空間(2a)とが吐出ポート(7b)によって
    連通されており、該吐出ポート(7b)には、前記圧縮
    室(9)の圧力と吐出空間(2a)の圧力との圧力差を
    利用して、前記吐出ポート(7b)を開閉する吐出弁
    (15)が配設されており、 該吐出弁(15)は、外力が作用していない状態では前
    記吐出ポート(7b)を全閉状態に閉鎖するようになっ
    ており、前記吐出弁(15)に近接した位置には、前記
    圧縮室(9)の圧力が所定の吐出圧力に達すると前記吐
    出弁(15)に、その開放方向への付勢力を与えて、該
    吐出弁(15)を強制的に全開状態に開放する吐出弁開
    放手段(17)が設けられていることを特徴とする圧縮
    機の吐出弁構造。
  2. 【請求項2】 シリンダ(5)内に形成された圧縮室
    (9)と、該圧縮室(9)内で圧縮された流体が吐出さ
    れる吐出空間(2a)とが吐出ポート(7b)によって
    連通されており、該吐出ポート(7b)には、前記圧縮
    室(9)の圧力と吐出空間(2a)の圧力との圧力差を
    利用して、前記吐出ポート(7b)を開閉する吐出弁
    (15)が配設されており、 該吐出弁(15)は、外力が作用していない状態では前
    記吐出ポート(7b)を全開状態に開放するようになっ
    ており、前記吐出弁(15)に近接した位置には、前記
    圧縮室(9)の圧力が所定の吐出圧力以下の状態では、
    前記吐出弁(15)に、その閉鎖方向への付勢力を与え
    て、該吐出弁(15)を強制的に全閉状態に閉鎖する吐
    出弁閉鎖手段(27)が設けられていることを特徴とす
    る圧縮機の吐出弁構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の圧縮機の吐出弁
    構造において、吐出弁開放手段または吐出弁閉鎖手段
    は、電磁力によって吐出弁(15)を強制的に開閉する
    電磁石(17),(27)によって構成されていること
    を特徴とする圧縮機の吐出弁構造。
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